JP2009175717A - 顔面測定器及び、フィッティングデータ転送装置及び、フィッティングデータ転送装置の使用方法。 - Google Patents

顔面測定器及び、フィッティングデータ転送装置及び、フィッティングデータ転送装置の使用方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】大掛かりな装置を使用せず、簡便な装置で構成され、メガネユーザーの頭の形状、サイズを確認できるパーソナルな頭部形状の復元構成物を提供する。
【解決手段】顔面測定器2は、メガネのように掛けて顔面寸法を測定し、左耳と右耳と鼻の相対的位置の把握ができる。
フィッティングデータ転送装置4は、顔面測定器2と、ユーザー個人の鼻根稜部と左と右の耳介上部付け根の形状の複製物を顔面寸法再現装置3に装着したフィッティング用ヘッドモデル1と、この両者を調節可能に接合することのできる接合器300とからなる。フィッティング用ヘッドモデル1の鼻根稜頂部型80と、左耳介付根上部型113と、右耳介付根上部型123を伸縮して、測定後の顔面測定器2と接触させデータを移したフィッティング用ヘッドモデル1は、測定した顔面の復元構成物となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、メガネのフィッティング技術に関する。詳しくは、頭の形状、寸法の計測技術であり、フィッティングするための道具であるフィッティング用ヘッドモデル作製に関する。
メガネは、ユーザーの視力補正に必要な度数のレンズを入れ、光学的な機能を十分に発揮するためにフィッティングをしなければ、メガネとしてその機能を発揮するものとはならない。
眼鏡店店頭に於いて、ユーザーがメガネフレームを選定後、一度フィッティングをする。これをプレフィッティングという。レンズ度数、レイアウトの決定をして、レンズをメーカーに発注するが、多くの場合レンズにカラー付けなどの特殊加工をするため納期がかかり、一度ユーザーに帰ってもらってから再度出来上がり眼鏡を取りに来ていただくというのが一般的である。その間に、眼鏡店では、レンズを枠入れ加工するが、仕上がり後に、ユーザーが眼鏡を取りに来た段階でもう一度フィッティングを行う必要がある。
その場合ユーザーにその場で待ってもらわなければならない。
ユーザーにその場で待ってもらう必要上、フィッティングを短時間で行わなければならないため、大幅な修正はやりづらく、時間がないため眼鏡技術者が充分に技術を発揮出来ないと言うことがあった。
つまり、メガネフレームの素材によっては、簡単に曲げたり出来ないもの、たとえば鼈甲材のようにかなり長い時間暖めなければならなかったり、フレームがないもの、いわゆるリムレスフレームのようにレンズに穴をあけ、ネジで止めるタイプの眼鏡では、短時間でのフィッティングは不可能である。特に、リムレスフレームの場合は、レンズの加工前にプレフィッティングをしておいても、レンズのカーブが違ったり、ユーザーの希望の玉型に変更したりすると、プレフィッティングが役に立たなくなることがあった。
これを解決するひとつの方法として、あらかじめフィッティングデータを記録しておき、このデータを基にメガネのフィッティングをする方法がある。例えば、特許文献1参照の顔面測定器などが知られ、フィッティングをするためのデータとして、テンプルの長さ、顔幅、耳介上部までの距離といったデータを残しておくといったものや、特許文献4のようにさらに、被検者の鼻根部側面に鼻当てパッド様の計測器を当接させ鼻の輪郭形状の一部を測定できるものが知られている。
あるいは、フィッティングデータを測定しそれをメガネのフィッティングに活用するも
うひとつの方法として、顔写真を利用して顔面測定し、コンピューター内でフィッティングデータを作成し、このデータをもとに折り曲げるのに必要なテンプル部分をパワーユニットなどで折り曲げ、フィッティングするもの(特許文献3参照)が知られている。
または、上記と同様に写真から耳や鼻などの位置を割り出し、さらに被検者の視線をもデータとして取り込み、フィッティングするための耳モダンと鼻パットの形状を正確にトレースするために当該部にモールディングをつけて計測し、被検者の顔面にぴったりフィットする特定のメガネ(カスタム眼鏡)を製造するものも知られている。例えば、特許文献5参照。
また、特許文献2のように、掛け枠眼鏡型フィッティングデータ検出器をユーザーが自由に曲げ、ユーザーの好みのフィッティング状態にし、この曲げ具合を機械で読みとるという方法も知られている。
特開平11−142796 特開2000−314855 特開2003−307714 実開平05−94704 特表2005−520205
人間の頭部は、必ずしも左右対称でなく、鼻を中心として、右と左の顔幅が違い、耳介のつき方が、前後、上下さまざまである。これを上記のような顔面測定器で測定した場合、計測データとしては充分なものであったとしても、メガネフレームをどのように曲げてフィッティングしたら良いかとか、フィッティングした結果の評価が出来ない。
すなわち、テンプルの開角や、鼻根稜部の側面の傾斜角を測定したとしても、テンプルの頭側面への当たり具合や、鼻パットの鼻根部側面への当たり具合を調整するのは困難がつきまとう。
又、顔写真を利用した別の発明では、写真で顔面測定し、コンピュータ内でフィッティングデータを作成し、このデータをもとにテンプルなどを折り曲げる方法では、フィッティングのための調整、曲げ方などが限定されており人体に即した微妙な細工が出来ない。
また、カスタム眼鏡の作製装置などの発明は、その装置からはある特定のデザインのメガネしか製造できないために、店頭にあるメガネフレームのフィッティングには使えないと言う欠点があった。
また、ユーザーが好みのかけ具合に眼鏡を変形させるタイプのものは、眼鏡本来の光学的な保持の方法(フィッティング)について、ユーザーが知識を有しているとは、考えにくい。
さらに、これら上記の装置は大掛かりすぎ、作動させようとするには、それ相当の技術者が必要となったりして、コスト的にも不都合である。
本発明は、上記事情を鑑み、メガネのように掛けて簡単に測定することが出来、頭部の鼻や耳の3次元的相対的位置や、鼻根稜部の角度を正確に把握できる顔面測定器を提供することを目的とする。
また、顔面測定器で測定したデータを、簡便な装置で転送され、メガネユーザーの頭の形状、サイズを、実際にメガネを掛けさせて、掛け具合(フィッティングの善し悪し)を確認できるパーソナルな頭部形状の復元構成物を作ることを目的とした。
本発明は、上記目的を解決するためになされたもので、
眼鏡装用者のフィッティングに必要な頭部形状の測定を行う顔面測定器2は、眼鏡装用者の額の前方に水平に配されるフロントバー10と、フロントバー10の両端に配設される、左サイドバー40と右サイドバー50と、
フロントバー10の中央部のフロントバーブリッジ部11の下方に配設される鼻根頂計測具60と、
前記右フロントバー20と前記右サイドバー50の接合部には、右サイドバー50を上下させるサイドバー上下移動具70と、からなり、
フロントバー10は、フロントバーブリッジ部11と左右にスライド可能な左フロントバー30と右フロントバー20とで構成され、
鼻根頂計測具60は、鼻根頂基準片65を鼻根稜頂部9に当接させて、フロントバー裏面10bと鼻根頂基準片裏面65aとの角度を表示する角度計61と、鼻根頂基準片65とフロントバー裏面10bからの位置を表す鼻根頂目盛り部60aと、からなることを特徴とする。
また、本発明の顔面測定器は、左フロントバー30及び右フロントバー20を、フロントバーブリッジ部11に固定することが出来る左フロントバーストッパー31及び、右フロントバーストッパー21と、
フロントバーブリッジ部11には、左フロントバー30と右フロントバー20のそれぞれの中心からの距離を表す左右顔幅目盛り部10aと、
右サイドバー50の水平中心からの上下移動量を表す上下移動目盛り部70aと、
左サイドバー40と右サイドバー50は、耳介付根上部の位置を定めるための左サイドバー目盛り部40aと右サイドバー目盛り部50aを有し、
鼻根頂基準片65を測定した角度と位置で、固定することが出来る鼻根頂基準片固定具63とを備えることを特徴とする。
本発明のフィッティングデータ転送装置4は、顔面測定器2と、
フィッティング用ヘッドモデル1と、接合器300とからなる。
フィッティング用ヘッドモデル1は、鼻根稜頂部近傍の形状を複製した鼻根稜頂部型80と、左右耳介付根上部近傍の形状を複製した左耳介付根上部型113及び、右耳介付根上部型123と、顔面寸法再現装置3とからなる。
接合器300は、顔面測定器2を装着することの出来る装着ミゾ304a,304bを有する接合器上部301と、測定器接合部86a,86bに上下移動調整可能にて摺接することの出来る接合棒305a,305bとを有する接合器下部302とで構成され、
接合器300は、更に、前後移動装置303を有し、前後移動装置303は、接合器上部301と接合器下部302を、相互に摺動可能とすることを特徴とする。
顔面寸法再現装置3は、鼻根稜頂部型80を鼻型接合装置85に装着して前後に移動できる鼻型移動スライダー81と、左耳介付根上部型113を左耳型取付具112に装着して、上下に移動できる左耳型上下装置110と、
右耳介付根上部型123を右耳型取付具122に装着して、上下に移動できる右耳型上下装置120と、
左耳型上下装置110及び右耳型上下装置120を、それぞれ水平に移動できる左耳型水平移動スライダー90及び右耳型水平移動スライダー100と、
左耳型水平移動スライダー90と鼻型移動スライダー81の接合部には、左耳型前後移動スライダー150と、
また、鼻型スライダーストッパー84と、左耳型水平移動スライダーストッパー92と、右耳型水平移動スライダーストッパー102と、左耳型前後移動スライダーストッパー152とを有することを特徴とする。
本発明のフィッティングデータ転送装置4は,鼻根稜頂部型80が上下左右、自由に動くボールジョイント様の接合器である前記鼻型接合装置85を有することを特徴とする。
左耳介付根上部型113及び右耳介付根上部型123は、耳介付根上部印象取得具横棒202aの端に印象材を有し、他端に耳介付根上部印象取得具縦棒202bを有した耳介付根上部印象取得具202で左右の耳介上部近傍の印象を取得し、耳介付根上部印象取得具横棒202aの1端に耳介付根上部型固定具縦棒201bを有した耳介付根上部型固定具201にて取得した印象の反転複製物を作製することを特徴とする。
さらに、本発明は、フィッティングデータ転送装置4の使用方法であって、次の手順1から16を含む。
(手順1)顔面測定器2を被測定者の顔面に、鼻根頂基準片65を鼻根稜頂部9に当接するように装着する。このときフロントバー裏面10bは被測定者の額に当接させる。
(手順2)左サイドバー40及び右サイドバー50を、左右の頭側面に当接するまで左フロントバー20及び右フロントバー30を調節する。
(手順3)左フロントバーストッパー21及び右フロントバーストッパー31を固定する。
(手順4)左サイドバー40及び右サイドバー50上の耳介付け根上部の位置を定める。
(手順5)鼻根頂基準片65を鼻根稜頂部9に均等に当接させ、鼻根頂基準片固定具63
で固定する。
(手順6)顔面測定器2を顔面前方から見て、水平になるように上下移動ハンドル71を
操作する。顔面測定器2を顔面から外す。
(手順7)鼻根稜頂部型採エリア12の印象を作製し、この印象の反転複製物である鼻根
稜複製物82を作り、これに鼻型取付具87を鼻根稜複製物82の後方から挿入し、鼻根
稜頂部型80とする。
(手順8)耳介付根上部印象取得具202で、左右耳介付根上部の印象を取得する。
取得した印象の反転複製物を作り、これを左耳介付根上部型113と、右耳介付根上部型123とする。
(手順9)鼻根稜頂部型80と、左耳介付根上部型113と、右耳介付根上部型123とを、顔面寸法再現装置3にそれぞれ鼻型接合装置85と左耳型取付具112と、左耳型取付具122に装着する。
(手順10)接合棒305a,305bを左右接合器接合部品86a,86bに挿入する。
また、装着ミゾ304a,304bにフロントバーブリッジ部11の中央部分を載せる。
(手順11)接合器上下移動具89及び前後移動装置303を使い、鼻根頂基準片65が
(手順5)で測定時に鼻根稜頂部9の当接した位置と同じ位置となるように鼻根稜頂部型80を動かす。
鼻根頂基準片裏面65aを鼻根稜頂部型80の稜部に均等に当接させ固定する。
(手順12)左耳型水平移動スライダー90と右耳型水平移動スライダー100を伸縮し、左耳介付根上部型113と右耳介付根上部型123を、左サイドバー40及び右サイドバー50に接触させる。
左耳型水平移動スライダーストッパー92と、右耳型水平移動スライダーストッパー1
02で固定する。
(手順13)左耳型上下装置110を上下させ、左耳介付根上部型113の谷部を左サイ
ドバー40下部に接触させる。
次に、右耳型上下装置120を上下させ、右耳介付根上部型123の谷部を右サイドバ
ー50下部に接触させる。
(手順14)鼻型移動スライダー81で、右サイドバー50を(手順4)にて定めた右耳介付根上部型123の位置に移動させる。その後鼻型スライダーストッパー84を固定する。
(手順15)左耳介付根上部型113を(手順4)で定めた位置に合わせる。
その後、左耳型前後移動スライダーストッパー152で固定する。
(手順16)接合器300と顔面測定器2を上方に引き抜きを、フィッティング用ヘッド
モデル1だけとし、これにてメガネのフィッティングを行う。
以上説明したように、第1の発明によれば、メガネのように掛けて簡単に測定することが出来、頭部の鼻や耳の3次元的相対的位置や、鼻根稜部の角度を正確に把握できる顔面測定器2を得ることが出来る。
また、第2の発明によれば、顔面測定器2で測定したデータを、簡便な装置でフィッティング用ヘッドモデル1に転送され、メガネユーザーの頭の形状、サイズを、フィッティング用ヘッドモデル1にメガネを掛けさせて、掛け具合(フィッティングの善し悪し)を確認できるパーソナルな頭部形状の復元構成物を作ることができる。
本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1はフィッティング用ヘッドモデル1に眼鏡を掛けさせたところの図である。
最終的にフィッティング用ヘッドモデル1により眼鏡が掛かるところの鼻根稜部、耳介上部のメガネを掛ける部分が、ユーザーの頭部のままに複元されており、この装置でメガネをフィッティングすればユーザーが現場にいなくても、この装置で時間をかけて充分な作業をすることが出来る。
フィッティング用ヘッドモデル1には、ストッパーが付いているが、作業終了後これを解除し、別のユーザーの鼻と耳の複製物に取り換え、新たに別のユーザーの頭部を測定することにより、複数の人の頭のフィッティング用ヘッドモデルとして使用することが出来る。
図2に本発明の顔面測定器2を示す。図6は顔面測定器2の右側面図である。図13は顔面測定器2を顔面に掛けさせた左側面図である。鼻根頂計測具60の鼻根頂基準片裏面65aを被測定者の鼻根稜頂部9にあてがう。図15にこのときの顔面測定器2の俯瞰図を示す。
このとき鼻根頂基準片支持パッド66は鼻根稜部の両側に接触し、顔面測定器をしっか
り支えているようにする。必要と有れば、パット取り付け角を変えても良い。
鼻根頂基準片裏面65aと鼻根稜頂部9が均一に接していることが重要であり、パットはこの測定器を支えるものであるからしっかり保持したい。
また、逆に鼻根頂基準片裏面65aが滑らないものとすると、鼻根頂基準片支持パッド66はなくても良い。
次に、フロントバー裏面10bを額に当接させる。このとき上記の鼻根頂計測具60の鼻根頂角度計61は、鼻根頂基準片裏面65aが鼻根稜頂部9に当たっているため、前方に押し出されることになる。
その間、鼻根頂基準片裏面65aは鼻根稜頂部9から外れたり、偏って接しないようにする。
次に図15のように、左サイドバー40及び右のサイドバー50を縮め、頭の側面に当接し、耳介上部に乗せるようにする。
この後、右フロントバーストッパー21と左フロントバーストッパー31を固定する。
次に、鼻根頂基準片65の角度、位置を保持するため、鼻根頂基準片固定具63を固定する。
顔面測定器2で顔面のどのサイズを測定しているか図18で説明する。
図18は、頭部を上から見た概略図である。したがって、装置の厚さは記載していない。頭部は左右非対称、耳の前後の位置も左右ずれているのが普通である。
また、耳介上部のサイドバー上の位置右Cと左Dは、高さが違い、同一平面上にないことが多い。
この高さの差は、ここでは表記されないが、上下移動目盛り部70aに表示される。
顔面測定器2は、フロントバー10と左サイドバー40及び右サイドバー50はそれぞれ直角を維持されたまま伸縮することが出来る構造になっている。従って、各目盛り部に付いている目盛りを読めば、その位置を座標上で表すことが出来る。
鼻根稜頂部9を中心に左サイドバー40を左頭側面に当接させると左顔幅Mが測定され、右サイドバー50を右頭側面に当接させると右顔幅Lが測定される。
フロントバー10と左サイドバー40の交点をA,右サイドバー50との交点をBとすると、AC間はフロントバーからの右耳介までの距離N、BD間はフロントバーからの左耳介までの距離Oに相当する。
NとOは後ほど、フィッティング用ヘッドモデル1と顔面測定器2を接合しても、直接接触しての転送はできないため、記録する必要がある。
この記録の方法は、サイドバー目盛り部の目盛りを読む方法や、サイドバーに直接サインペンなどで印字することも、また容易にはがせるシールなどを貼って目印とすることも可能である。
この剥離可能な耳位置シール13を貼る方法は、シール目印を順次、左右耳介付根上部型に移し変え、最終的にフィッティング用ヘッドモデルに調整するときに役立たせることもできる。
左顔幅Mと右顔幅Lは、後述するように接合器300を介して転送することが出来るが、
後日、顔面測定器2で測定せずに、フィッティング用ヘッドモデル1にユーザーの顔面を復元する必要があるときのために、記録すると良い。
額と鼻根稜頂部9との距離を示す鼻根頂目盛り部60a、同じく角度を示す鼻根頂角度計目盛り部67の目盛りも同様に後日のため、記録すると良い。
次に 顔面測定器2が顔面に対し、水平になっているかを確認する。もし右側が下がっているようならサイドバー上下移動具70の上下移動ハンドル71を操作して右サイドバー50を下げ、また、左側が下がっているようならサイドバー上下移動具70の上下移動ハンドル71を操作して右サイドバー50をあげて、フロントバー10が水平となるようにする。
この上下した距離も上下移動目盛り部71aで読みとり記録しておくこともできる。
この高さが大きく違っている場合は 左右の顔幅MとLにも影響があり、もう一度左フロントバーストッパー21と右フロントバーストッパー31を解除し、やり直す。
次に、鼻根稜頂部型80の作り方について図16を参照しながら述べる。
図16(a)の左図のように横長にカットした印象材を暖め、軟化したものを 図14の鼻根稜頂部型採エリア12にあてがう、と同時に良く押し当て、この部分の形状を写し取るようにする。
ここで印象とは、鼻や耳介の形を複製するにあたって、型を採取すべき場所に印象材と言われる物質を押し当てて形を写し取った雌型のことをいう。ここでの印象材は、形を正確に写し取ることのでき、かつ人体に使用しても衛生上問題がない低温熱軟化性樹脂を使用すると良い。
図16(b)のように、ある程度冷えて固まってきたら 形を壊さないようにはずし、この型から雄型を作る。
この右側の物体は、成型材樹脂である。これを先ほどの型を採った印象の内側に充填し鼻根稜複製物82を作る。この場合の成型材は、2物質混合型かつ、数分で固化するものとすると効率が良い。
図16(c)のように、鼻型取付具87の球体と反対側の先端を成型材が固化する前に鼻根稜複製物82の後方から前方に向かって、上下左右ほぼ中心に差し込む。これを鼻根稜頂部型80といい、図16(d)は完成品である。
次に左耳介付根上部型113、右耳介付根上部型123の作り方について、図17を参照して説明する。
まず、左耳介上部の印象を取る。
図17(a)は顔面測定器にて測定しているところの左側側面図であるが、この時の左サイドバー40は額に当接しているため少し前面が上がり気味になっているが、この傾斜に合わせ、図17(b)のように耳介付根上部印象取得具横棒202aの傾斜角度をあわせる。
このときの印象材は、前記鼻根稜頂部型80で使用したときと同じ熱軟化性樹脂を使用し、耳介付根上部印象取得具202の印象材部分は温めて十分軟化しているものとする。
このとき印象材は、耳介付根の上部から後方にかけて中心に十分に回り込ませ耳介上部半分から頭側面にかけた谷間の部分の型を取る。図17(b)
耳介付根上部印象取得具縦棒202bのガイドは、垂直かどうかのガイドではあるが、測方から見て垂直である必要はない。但し、前方から見たときは、垂直でなければならない。
また、顔面測定器2にて測定した時に耳介に貼り付けたシール13は印象材にも貼り付けると良い。
次に、左耳介付根上部型113を作るため、図17の(c)(d)を参照して説明する。
図17の(c)の左側の図は図17(b)で耳介付根上部印象取得具202を使用して取った左耳介付根上部の印象である。
右側の図は耳介付根上部型固定具201であるが、耳介付根上部型固定具横棒201a右端には、図のように成型材樹脂が取り付けられている。この成型材も上記鼻型のときと同じように2物質混合型で短期固化物質が適当である。
この成型材は、あらかじめ取り付けられているのでなく、型を採る直前に2物質を混合し、耳介付根上部型固定具201後部の回転止突起201cに回りこませて取り付ける。この回転止突起201cは回転防止用かつ、脱落を防ぐためである。
また、この成型剤が棒に対して回転しないものであれば、この回転止突起201cはなくても良い。
図17(d)のように、耳介付根上部型固定具縦棒201bと耳介付根上部印象取得具縦棒202bを同一平面状にあるように重ね合わせる。
これは、印象材で採った耳介取付部と耳介付根上部型の角度が重要であるからである。
印象に成型材を十分に回り込ませることにより、耳介と頭側面の谷間の部分、耳介上部から後方にかけて雄型を成型すれば、丁度メガネのモダンが掛かるところを複製することができる。
また、印象材に張ってあったシールは対応する位置に左耳介付根上部型113に移す。
固化した後、離型すると、耳介付根上部型固定具横棒201aが付いた左耳介付根上部型113ができる。
この後、図17(e)のように、耳介付根上部型固定具縦棒201b、耳介付根上部型固定具横棒201aとも不要部分を切り落とすと、耳介付根上部型固定具縦棒201bが顔面寸法再現装置3の左耳型取付具112に装着する部品となる。
右耳介付根上部型123も同様に、右サイドバー50の傾斜角を参照しながら、耳介付根上部印象取得具202を使い印象を取り、かつ耳介付根上部型固定具201を使い、右耳介付根上部型123を作製する。
上記にて作った左耳介付根上部型113及び右耳介付根上部型123を、図3の顔面寸法再現装置3の左耳型取付具112と右耳型取付具122に取り付ける。
鼻根稜頂部型80を鼻型接合装置85の先端の溝から鼻型取付具87の丸い先端部を挿入し、鼻型接合装置85内の丸いくぼみに填め鼻型固定ネジ88をしめるが、完全には締めず、後の手順で鼻型取付角度を決定してから完全に固定するようにする。
これら鼻根稜頂部型80、左耳介付根上部型113、右耳介付根上部型123の3つのパーツが組み込まれた顔面寸法再現装置3を、フィッティング用ヘッドモデル1という。
フィッティング用ヘッドモデル1の本体の図が図19。このフィッティング用ヘッドモデル1にメガネをかけさせた図が図1である。
次に、フィッティング用ヘッドモデル1と顔面測定器2を接合器300(図5参照)、を使って接合する方法を説明する。図8、図9参照。
最初にフィッティング用ヘッドモデル1の左耳型水平移動スライダー90と右耳型水平移動スライダー100は一番内側に、鼻型スライダー81は出来るだけ後方に移動しておく。
また、左耳上下移動具111を操作し、左耳介付根上部型113を出来るだけ下方に移動しておく。右耳介付根上部型123も同様に下げておく。
フィッティング用ヘッドモデル1には、左接合器接合部品86a及び、右接合器接合部品86b があり(図19参照)、接合器300の左接合棒305bと右接合棒305aとを上から挿入できるようになっている。挿入した時の図が図8である。
更に、接合器300には顔面測定器2を搭載するための左装着ミゾ304b、右装着ミゾ304aがあり、ここにフロントバーブリッジ部11の中央部を載せる。これを載せた時の図が図9である。
このときは、図11のように顔面測定器2の左サイドバー40及び右サイドバー50に左耳介付根上部型113と右耳介付根上部型123は離れている。
また、鼻根稜頂部型80と鼻根頂基準片裏面65aも接触していない。
鼻根頂基準片65と鼻根稜頂部型80との位置及び取付角度の合わせ方は、図11に於けるAA断面図である図7を用いて説明する。
まず、上下方向は、顔面測定器2にてユーザーの鼻根稜頂部9を計測した時、鼻根頂基準片裏面65bが当接していた位置と鼻根稜頂部型80の高さをあわせるように、接合器上下移動具89を操作し接合器300を上下させる。この接合器上下移動具89は、ねじとなっており、ねじの先端が接合器を押し上げる構造となっている。
また、ねじでなくともスムーズに上下移動可能であれば、他の方法を使うことも可能である。
また、接合器上部301と、接合器下部302は前後移動装置303によって、前後に移動することができるようになっており、鼻根頂基準片65が鼻根稜頂部型80に接触するまで、接合器上部300と一体になった顔面測定器2を移動させる。
上記2つの手段で鼻根頂基準片裏面65bと鼻根稜頂部型80を上下方向と、前後方向にずらしながら顔面測定器2で測定していた位置にあわせる。
鼻根頂計測具60は、固定されており、鼻根稜頂部型80を回転させて、図7のように鼻根稜頂部型80の稜部と鼻根頂基準片裏面65bを平行に接触させたら、鼻型固定ネジ88で固定する。
つぎに顔面測定器2にて測定した鼻と耳の相対的位置データを、フィッティング用ヘッドモデル1に、転送する方法について図10,図12を用いて説明する。
左耳介付根上部型113と、右耳介付根上部型123は左サイドバー40と右サイドバー50から離れた状態になっているので、図10のように、左耳型水平移動スライダー90と右耳型水平移動スライダー100を伸展し、両サイドバーに接触させる。
これを上面から見たところが図12である。
次に、右耳介付根上部型123の耳介と頭側面との谷間の部所を顔面測定器2の右サイドバー50下部に当たるまで右耳上下移動具121を操作し上方へ移動させる。
次に、鼻型スライダー81を動かし、フィッティング用ヘッドモデル1と1体になった右サイドバー50を前後させ、顔面測定器2で定めた左耳介付根上部の位置に合わせる。
この定める方法は、右サイドバー目盛り部50a の目盛りを読みとる方法や、右サイドバー50にサインペンなどで印字したり、左耳介付根上部型113に付けてあった耳位置シール13を目安にするのも良い。
そして、鼻型スライダーストッパー82で固定する。
再度、右耳介付根上部型113が右サイドバー50に当たっているか確認し、当たっていないようなら、右耳型水平移動スライダー100を移動させて接触させ、右耳型水平移動スライダーストッパー102で固定する。
今度は、左耳型水平移動スライダー90を伸展させ、左耳介付根上部型123が左サイドバー40に接触するまで伸ばす。
また、右耳介付根上部型と同様に左耳型上下装置110の左耳上下移動具111を操作し、左耳介付根上部型113を上方へ移動させ、該左耳介付根上部型113の耳介と頭側面との谷間の部所を左サイドバー40下部に接触させる。
次に、左耳型前後移動スライダー150を操作し、左耳介付根上部型113を顔面測定器にて左耳介上部の位置を左サイドバー40上にて定めた位置に合わせる。この定める方法は、右耳の場合と同様である。例えば、右側と同様に耳位置シール13を利用して、正確な位置合わせをするのも良い。右耳介付根上部型123の前後方向の位置が決まったら、左耳型前後移動スライダーストッパー152で固定する。
再度、左耳介付根上部型113が左サイドバーに当接しているか、左耳型水平移動スライダーを操作し確実に当たるまで移動する。そして決定したら、左耳型水平移動スライダーストッパー92で固定する。
以上で、フィッティング用ヘッドモデル1の各スライダーを固定したこととなるので、顔面測定器2、接合器300ともに取り外す。
取り外し方は、接合器上下移動具89を操作し、接合器300を上方に移動させると、顔面測定器2と共に外れる様になっている。
取り外すと、図19のようにフィッティング用ヘッドモデル1だけとなり、これにユーザー所望のメガネのフィッティングを行う事が出来る。
このフィッティング用ヘッドモデル1のすべてのストッパーを解除し、耳と鼻の型を取り外すと、又次のユーザーに使用できる。
次に、別の実施の形態を図を使って説明する。
図22に、水平維持型顔面測定器14を示す。人間の耳介上部と鼻根稜頂部9の高さは同じ高さになく、水平維持型顔面測定器14では、鼻根頂計測具60を上下させる鼻根頂計測具上下移動具69を備え、これを操作することにより左サイドバー40を水平にして測定する。
図20には、簡易型フィッティング用ヘッドモデル15を示す。
水平維持型顔面測定器14の左サイドバー40は、上下方向に固定であるから、簡易型顔面寸法再現装置16の簡易型左耳114は、左サイドバー40に直接固定され上下移動しない。
簡易型右耳115は、右耳型上下装置120を経由して右耳型水平移動スライダー100に接続する。
また、簡易型左耳114及び簡易型右耳115は、耳介付根上部型を取るのが、少し煩雑であるため、型取りを省略し位置のみ再現するように簡単な形状としてある。
鼻根稜頂部型80と、鼻型スライダー81の間に鼻型上下装置94を配設する。
これは、鼻根稜頂部型80を簡易型左耳114に対し相対的な高さに移動するためである。
したがって、図21に示す簡易接合器306と簡易型フィッティング用ヘッドモデル15との接合は簡易接合棒310を接合棒挿入器93に差し込むだけであり、上下移動はしない。
この簡易型フィッティング用ヘッドモデル15の使用法についてもう少し詳しく述べる。水平維持型顔面測定器14で被測定者の頭部の各寸法及び角度の測定法は、左サイドバー40の水平維持に気をつけること以外は実施例1と同様である。
また、鼻根稜頂部型80を被測定者の鼻根稜頂部から型取りし作製するところも実施例1と同様である。
左右の耳介付根上部印象は、簡便にするため取らない。
これから、水平維持型顔面測定器14で測定したデータを簡易型フィッティング用ヘッドモデル15に転写する方法について述べる。
まず、鼻根稜頂部型80を鼻型接合装置85に取り付ける。このとき鼻型固定ネジ88はやや緩めにしておく。
左耳型水平移動スライダー90及び右耳型水平移動スライダー100は、縮めておく。
また、水平維持型顔面測定器14を接合した時、鼻根頂基準片裏面65aの後方に鼻根稜頂部型80が来るように鼻型スライダー81を後方にする。
そして、右耳型上下装置120で簡易型右耳115を下げておく。
次に、右フロントバー20及び左フロントバー30を簡易接合器310の右装着ミゾ304aと左装着ミゾ304bにはめ込む。
次に、左耳型水平移動スライダー90を外方に移動し、左サイドバー40に接触させる。このとき、左サイドバー40の下部は、簡易型左耳114の上部に接触しているはずである。
まず、鼻型上下装置94で鼻根稜頂部型80の鼻根稜頂部9と鼻根頂基準片裏面65aの高さを同一となるように移動する。
次に、鼻型スライダー81を前方に移動し、鼻根稜頂部型80を鼻根頂基準片裏面65aに接触させる。
このとき鼻根頂基準片裏面65aは被測定者を測定したときの角度になっているはずであるから、鼻根稜頂部型80の鼻根稜頂部9を鼻根頂基準片裏面65aの傾斜角に合わせ、鼻型固定ネジ88で固定する。
次に、右耳型水平移動スライダー100を外方に移動し、右サイドバー50に接触させる。
右耳上下移動具121を操作し、右サイドバー50の下部に簡易型右耳115の上部が接触するように移動する。
さらに、鼻型スライダー81を操作し、簡易型右耳115の位置に、右サイドバー目盛り部50aで定めた位置に合わせる。
次に、左耳型前後移動スライダー150を操作し、左サイドバー目盛り部40aで定めた位置に簡易型左耳114を移動する。
もう一度確認後、鼻型スライダーストッパー84及び左耳型水平移動スライダーストッパー92と右耳型水平移動スライダーストッパー102で固定する。
水平維持型顔面測定器14を簡易接合器310と共に、上方に引き上げて取り外す。
この簡易型フィッティング用ヘッドモデル15にメガネを掛けさせ、フィッティングを行う。
なお、簡易型フィッティング用ヘッドモデル15には、ユーザーとなる耳周りの形状の情報がないため、測定時に、左耳介後部形状倣い棒41と右耳介後部形状倣い棒51を被測定者の耳介後部に沿わせ、形状を把握しておくと、メガネのモダン形状を整形するときに有用である。
本発明によれば、この装置をメガネ販売店に設置することにより、メガネユーザーを待たせることなく、よりかけ心地の良いメガネを提供することが可能となる。
また、メガネの実物がなくても、この装置でユーザーの頭の復元構成物を作製しておけば、メガネが出来てからこのフィッティング用ヘッドモデル1を使ってフィッティングをし、快適な装用感のメガネを提供できる。
本発明に係るフィッティング用ヘッドモデルの実施形態の斜視図である。 本発明に係る顔面測定器の斜視図である。 本発明に係る顔面寸法再現装置の斜視図である。 (a)は耳介付根上部雄型固定具、(b)は耳介付根上部印象取得具の側面図である。 本発明に係る接合器の斜視図である。 顔面測定器の右側面図である。 図11におけるAA断面図である。 フィッティング用ヘッドモデルに接合器を装着したところの斜視図である。 本発明に係るフィッティングデータ転送装置の斜視図である。 フィッティングデータ転送装置のスライダーを伸展したところの斜視図である。 フィッティングデータ転送装置の上面図である。 フィッティングデータ転送装置のスライダーを伸展したところの上面図である。 顔面測定器にて測定しているところの左側面図である。 鼻の概略図。 顔面測定器にて測定しているところの斜視図である。 鼻根稜頂部型の作り方のフロー説明図である。 左耳介付根上部型の取り方のフロー説明図である。 測定寸法の説明図である。器械の厚みは省略化してある。 フィッティング用ヘッドモデルの斜視図である。 簡易型フィッティング用ヘッドモデルの斜視図である。 簡易接合器の斜視図である。 水平維持型顔面測定器の斜視図である。
符号の説明
1 フィッティング用ヘッドモデル
2 顔面測定器
3 顔面寸法再現装置
4 フィッティングデータ転送装置
5 鼻根
6 鼻背
7 鼻尖
8 鼻翼
9 鼻根稜頂部
10 フロントバー
10a 左右顔幅目盛り部
10b フロントバー裏面
11 フロントバーブリッジ部
12 鼻根稜頂部型採エリア
13 耳位置シール
14 水平維持型顔面測定器
15 簡易型フィッティング用ヘッドモデル
16 簡易型顔面寸法再現装置
20 右フロントバー
21 右フロントバーストッパー
30 左フロントバー
31 左フロントバーストッパー
40 左サイドバー
40a 左サイドバー目盛り部
41 左耳介後部形状倣い棒
50 右サイドバー
50a 右サイドバー目盛り部
51 右耳介後部形状倣い棒
60 鼻根頂計測具
60a 鼻根頂目盛り部
61 鼻根頂角度計
63 鼻根頂基準片固定具
65 鼻根頂基準片
65a 鼻根頂基準片裏面
66 鼻根頂基準片支持パッド
67 鼻根頂角度計目盛り部
68 鼻根頂角度計指針
69 鼻根頂計測具上下移動具
70 サイドバー上下移動具
70a 上下移動目盛り部
71 上下移動ハンドル
80 鼻根稜頂部型
81 鼻型スライダー
82 鼻根稜複製物
84 鼻型スライダーストッパー
85 鼻型接合装置
86a 左接合器接合部品
86b 右接合器接合部品
87 鼻型取付具
88 鼻型固定ネジ
89 接合器上下移動具
90 左耳型水平移動スライダー
92 左耳型水平移動スライダーストッパー
93 接合棒挿入器
94 鼻型上下装置
100 右耳型水平移動スライダー
102 右耳型水平移動スライダーストッパー
110 左耳型上下装置
111 左耳上下移動具
112 左耳型取付具
113 左耳介付根上部型
114 簡易型左耳
115 簡易型右耳
120 右耳型上下装置
121 右耳上下移動具
122 右耳型取付具
123 右耳介付根上部型
150 左耳型前後移動スライダー
152 左耳型前後移動スライダーストッパー
201 耳介付根上部型固定具
201a耳介付根上部型固定具横棒
201b耳介付根上部型固定具縦棒
201c回転止突起
202 耳介付根上部印象取得具
202a耳介付根上部印象取得具横棒
202b耳介付根上部印象取得具縦棒
300 接合器
301 接合器上部
302 接合器下部
303 前後移動装置
304a 右装着ミゾ
304b 左装着ミゾ
305a 右接合棒
305b 左接合棒
306 簡易接合棒
310 簡易接合器
A 右側面に当接するサイドバーと額前面に当接するフロントバーの交点
B 左側面に当接するサイドバーと額前面に当接するフロントバーの交点
C 左サイドバー上に於ける右耳介部上端位置
D 左サイドバー上に於ける左耳介部上端位置
L 鼻根稜頂部中心からAまでの距離 左顔幅
M 鼻根稜頂部中心からBまでの距離 右顔幅
N AC間の距離 フロントバー裏面から左耳介上部までの距離
O BD間の距離 フロントバー裏面から右耳介上部までの距離

Claims (7)

  1. 眼鏡装用者のフィッティングに必要な頭部形状の測定を行う顔面測定器(2)であって、
    前記眼鏡装用者の額の前方に水平に配されるフロントバー(10)と、
    前記フロントバー(10)の両端に配設される、左サイドバー(40)と右サイドバー(50)と、
    前記フロントバー(10)の中央部のフロントバーブリッジ部(11)の下方に配設される鼻根頂計測具(60)と、
    前記右フロントバー(20)と前記右サイドバー(50)の接合部には、該右サイドバー(50)を上下させるサイドバー上下移動具(70)と、からなり、
    前記フロントバー(10)は、前記フロントバーブリッジ部(11)と左右にスライド可能な左フロントバー(30)と右フロントバー(20)とで構成され、
    前記鼻根頂計測具(60)は、鼻根頂基準片(65)を鼻根稜頂部(9)に当接させて、 フロントバー裏面(10b)と鼻根頂基準片裏面(65a)との角度を表示する角度計(61)と、前記鼻根頂基準片(65)と前記フロントバー裏面(10b)からの位置を表す鼻根頂目盛り部(60a)と、からなることを、
    特徴とする顔面測定器(2)。
  2. 前記顔面測定器(2)は、前記左フロントバー(30)及び前記右フロントバー(20)を、前記フロントバーブリッジ部(11)に固定することが出来る左フロントバーストッパー(31)及び、右フロントバーストッパー(21)と、
    前記フロントバーブリッジ部(11)には、前記左フロントバー(30)と右フロントバー(20)のそれぞれの中心からの距離を表す左右顔幅目盛り部(10a)と、
    前記右サイドバー(50)の水平中心からの上下移動量を表す上下移動目盛り部(70a)と、
    前記左サイドバー(40)と前記右サイドバー(50)は、耳介付根上部の位置を定めるための左サイドバー目盛り部(40a)と、右サイドバー目盛り部(50a)を有し、
    前記鼻根頂基準片(65)を測定した角度と位置で、固定することが出来る鼻根頂基準片固定具(63)と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の顔面測定器(2)。
  3. 前記顔面測定器(2)と、
    フィッティング用ヘッドモデル(1)と、
    接合器(300)と、
    からなるフィッティングデータ転送装置(4)であって、
    前記フィッティング用ヘッドモデル(1)は、鼻根稜頂部近傍の形状を複製した鼻根稜頂部型(80)と、
    左右耳介付根上部近傍の形状を複製した左耳介付根上部型(113)及び、右耳介付根上部型(123)と、
    顔面寸法再現装置(3)と、からなり、
    前記接合器(300)は、前記顔面測定器(2)を装着することの出来る装着ミゾ(304a,304b)を有する接合器上部(301)と、
    測定器接合部(86a,86b)に上下移動調整可能にて摺接することの出来る接合棒(305a,305b)とを有する接合器下部(302)と、で構成され、
    前記接合器(300)は、更に、
    前後移動装置(303)を有し、該前後移動装置(303)は、前記接合器上部(301)と前記接合器下部(302)を、相互に摺動可能とすることを特徴とするフィッティングデータ転送装置(4)。
  4. 前記顔面寸法再現装置(3)は、前記鼻根稜頂部型(80)を鼻型接合装置(85)に装着して前後に移動できる鼻型移動スライダー(81)と、
    前記左耳介付根上部型(113)を左耳型取付具(112)に装着して、上下に移動できる左耳型上下装置(110)と、
    前記右耳介付根上部型(123)を右耳型取付具(122)に装着して、上下に移動できる右耳型上下装置(120)と、
    前記左耳型上下装置(110)及び前記右耳型上下装置(120)を、それぞれ水平に移動できる左耳型水平移動スライダー(90)及び右耳型水平移動スライダー(100)と、
    前記左耳型水平移動スライダー(90)と前記鼻型移動スライダー(81)の接合部には、左耳型前後移動スライダー(150)と、
    また、鼻型スライダーストッパー(84)と、左耳型水平移動スライダーストッパー(92)と、右耳型水平移動スライダーストッパー(102)と、左耳型前後移動スライダーストッパー(152)とを、有することを特徴とするフィッティングデータ転送装置(4)。
  5. 前記鼻根稜頂部型(80)が上下左右、自由に動くボールジョイント様の接合器である前記鼻型接合装置(85)を有することを特徴とする請求項3及び4に記載のフィッティングデータ転送装置(4)。
  6. 前記左耳介付根上部型(113)及び前記右耳介付根上部型(123)は、耳介付根上部印象取得具横棒(202a)の端に印象材を有し、他端に耳介付根上部印象取得具縦棒(202b)を有した耳介付根上部印象取得具(202)で左右耳介上部近傍の印象を取得し、耳介付根上部型固定具横棒(201a)の1端に耳介付根上部型固定具縦棒(201b)を有した耳介付根上部型固定具(201)にて取得した印象の反転複製物を作製することを特徴とした、請求項3乃至5のいずれかに記載のフィッティングデータ転送装置(4)。
  7. 以下の手順1から16を含む前記フィッティングデータ転送装置(4)の使用方法。
    (手順1)前記顔面測定器(2)を被測定者の顔面に、前記鼻根頂基準片(65)を前記鼻根稜頂部(9)に当接するように装着する。
    このとき前記フロントバー裏面(10b)は被測定者の額に当接させる。
    (手順2)前記左サイドバー(40)及び右サイドバー(50)を、左右頭側面に当接す
    るまで前記左フロントバー(20)及び前記右フロントバー(30)を調節する。
    (手順3)前記左フロントバーストッパー(21)及び前記右フロントバーストッパー(31)を固定する。
    (手順4)前記左サイドバー(40)及び右サイドバー(50)上の左右の耳介付け根上
    部の位置を定める。
    (手順5)前記鼻根頂基準片(65)を前記鼻根稜頂部(9)に均等に当接させ、前記鼻
    根頂基準片固定具(63)で固定する。
    (手順6)前記顔面測定器(2)を顔面前方から見て、水平になるように前記上下移動ハ
    ンドル(71)を操作する。
    前記顔面測定器(2)を顔面から外す。
    (手順7)鼻根稜頂部型採エリア(12)の印象を作製し、該印象の反転複製物である鼻
    根稜複製物(82)を作り、これに前記鼻型取付具(87)を前記鼻根稜複製物(82)
    の後方から挿入し、前記鼻根稜頂部型(80)とする。
    (手順8)前記耳介付根上部印象取得具(202)で、左耳介付根上部及び右耳介付根上
    部の印象を取得する。
    取得した印象の反転複製物を作り、これを前記左耳介付根上部型(113)と、前記
    右耳介付根上部型(123)とする。
    (手順9)前記鼻根稜頂部型(80)と、前記左耳介付根上部型(113)と、前記右耳介付根上部型(123)とを、前記顔面寸法再現装置(3)にそれぞれ前記鼻型接合装置
    (85)と前記左耳型取付具(112)と、前記左耳型取付具(122)に装着する。
    (手順10)前記接合棒(305a,305b)を前記左右接合器接合部品(86a,8
    6b)に挿入する。
    次に、前記装着ミゾ(304a,304b)に前記フロントバーブリッジ部(11)の
    中央部分を載せる。
    (手順11)接合器上下移動具(89)及び前後移動装置(303)を使い、鼻根頂基準
    片(65)が(手順5)で測定時に鼻根稜頂部(9)の当接した位置と同じ位置となるよ
    うに鼻根稜頂部型(80)を動かす。
    前期鼻根頂基準片裏面(65a)を前記鼻根稜頂部型(80)稜部に均等に当接させ固定
    する。
    (手順12)前記左耳型水平移動スライダー(90)と前記右耳型水平移動スライダー(100)を伸縮し、前記左耳介付根上部型(113)と前記右耳介付根上部型123)が前記左サイドバー(40)及び前記右サイドバー(50)に接触させる。
    前記左耳型水平移動スライダーストッパー(92)と、前記右耳型水平移動スライダー
    ストッパー(102)で固定する。
    (手順13)前記左耳型上下装置(110)を上下させ、前記左耳介付根上部型113)
    の谷部を前記左サイドバー(40)下部に接触させる。
    また、前記右耳型上下装置(120)を上下させ、前記右耳介付根上部型(123)の谷部を前記右サイドバー(50)下部に接触させる。
    (手順14)前記鼻型移動スライダー(81)で、前記右サイドバー(50)を(手順4)にて定めた前記右耳介付根上部型(123)の位置に移動させる。その後前記鼻型スライダーストッパー(84)を固定する。
    (手順15)前記左耳介付根上部型(113)を(手順4)で定めた位置に合わせる。
    その後、前記左耳型前後移動スライダーストッパー(152)で固定する。
    (手順16)前記接合器(300)と、前記顔面測定器(2)を上方に引き抜き、前記
    フィッティング用ヘッドモデル(1)だけとし、これにてメガネのフィッティングを行う。
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