JP2009170888A - 位置決め装置、露光装置およびデバイス製造装置 - Google Patents

位置決め装置、露光装置およびデバイス製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体の上で可動体を駆動する駆動機構の動作によって生じうる該支持体の温度変動を低減する。
【解決手段】位置決め装置は、可動体2と、可動体2を支持する支持体5と、支持体5によって支持された可動体2を移動させる駆動機構1と、駆動機構1の温度を調整する第1温度調整ユニットTRU1と、第1温度調整ユニットTRU1から提供される情報に基づいて支持体5の温度を調整する第2温度調整ユニットTRU2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動体を位置決めする位置決め装置、該位置決め装置を備える露光装置、および、該露光装置を使ってデバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
半導体デバイスの製造工程において、レチクルに形成されたパターンをレジスト(感光剤)が塗布された基板に投影して転写する露光装置が使用されている。半導体デバイスにおける集積度の向上に伴ってパターンの更なる微細化が要求され、レジストプロセスの発展ととともに露光装置の微細化への対応がなされてきた。
露光装置において、ステージを駆動するためのリニアモータが発生する熱は、露光装置の高スループット化に応じて増大している。リニアモータの冷却には、水、不凍液、不活性液等の冷媒が利用されている。リニアモータが発生した熱を吸収して温度上昇した冷媒は、冷水との熱交換により冷媒された後、発熱部の近くで精密ヒータによって精密に温度調整される。
特許文献1には、テーブルを駆動するための送りネジとナットとの摩擦による発熱を低減するために、ナットと一体化された温調部材を設けて、その温調部材に供給される流体の温度をテーブルの稼動状態に応じて制御することが記載されている。
特開平5−126972号公報
しかしながら、従来のような構成では、発熱部自体の温度を調整することはできるが、発熱部から漏れた熱によって加熱される部材の温度を制御することはできない。
例えば、リニアモータから漏れる熱によってステージを支持する定盤に不均一な温度分布が発生すると、ステージの位置を計測する計測器の変形や傾きが生じることによって計測誤差が発生し、ステージの位置決め精度が悪化しうる。
更には、リニアモータから漏れる磁界によって定盤に渦電流が発生すると、この渦電流によって定盤が加熱されうる。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、例えば、支持体の上で可動体を駆動する駆動機構の動作によって生じうる該支持体の温度変動を低減することを目的とする。
本発明の第1の側面は、可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置に係り、前記位置決め装置は、前記駆動機構の温度を調整する第1温度調整ユニットと、前記第1温度調整ユニットから提供される情報に基づいて前記支持体の温度を調整する第2温度調整ユニットとを備える。
本発明の第2の側面は、可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置に係り、前記位置決め装置は、前記駆動機構の動作を制御する駆動制御ユニットと、前記駆動制御ユニットから提供される情報に基づいて前記支持体の温度を調整する温度調整ユニットとを備える。
本発明の第3の側面は、可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置に係り、前記位置決め装置は、前記支持体の温度を互いに異なる位置で検出する複数の温度センサと、前記複数の温度センサからそれぞれ出力される複数の温度検出結果のばらつきに応じて前記支持体の温度を調整する温度調整器とを備える。
本発明の第4の側面は、原版のパターンを基板に投影して該基板を露光する露光装置に係り、前記露光装置は、該原版を位置決めする位置決め装置および該基板を位置決めする位置決め装置の少なくとも一方として上記の第1乃至第3の側面のいずれかに係る位置決め装置を備える。
本発明の第5の側面は、デバイス製造方法に係り、該デバイス製造方法は、上記の露光装置によって基板を露光する工程と、該基板を現像する工程とを含む。
本発明によれば、例えば、支持体の上で可動体を駆動する駆動機構の動作によって生じうる該支持体の温度変動を低減することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
図8は、本発明の好適な実施形態の露光装置の概略構成を示す図である。本発明の好適な実施形態の露光装置EXPは、照明光学系ILによって照明されたレチクル(原版)のパターンを投影光学系POによってウエハ(基板)に投影することによって該ウエハを露光するように構成されている。レチクルは、レチクル位置決め装置RAによって位置決めされる。レチクル位置決め装置RAは、レチクルを保持して移動する可動体としてのレチクルステージ(原版ステージ)2と、レチクルステージ2を支持する支持体(定盤)5と、支持体5によって支持されたレチクルステージ2を移動させる駆動機構1とを含む。駆動機構1は、例えば、リニアモータ等の電磁アクチュエータを含みうる。ウエハは、ウエハ位置決め機構WAによって位置決めされる。ウエハ位置決め装置WAは、ウエハを保持して移動する可動体としてのウエハステージ(基板ステージ)22と、ウエハステージ22を支持する支持体(定盤)25と、支持体25によって支持されたウエハステージ22を移動させる駆動機構21とを含む。駆動機構21は、例えば、リニアモータ等の電磁アクチュエータを含みうる。
本発明の露光装置は、例えば、走査露光装置としても実施されうるし、基板および原版を静止させた状態で基板を露光する露光装置としても実施されうる。また、本発明の露光装置は、例えば、投影光学系と基板との間に液体を介在させて該基板を露光する液浸露光装置としても実施されうるし、液体を介在させることなく基板を露光する露光装置としても実施されうる。
本発明の位置決め装置は、例えば、上記のレチクル位置決め装置RAおよびウエハ位置決め装置WAの少なくとも一方に好適である。以下では、本発明の位置決め装置をレチクル位置決め装置RAに適用した例を説明するが、本発明の位置決め装置は、ウエハ位置決め装置WAに適用することができる。
また、本発明の位置決め装置は、露光装置の構成部品に限定されず、可動体、駆動機構および支持体を有する他のあらゆる位置決め装置に適用されうる。
以下、本発明の好適な実施形態を例示的に示す。
図1は、本発明の第1実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。この実施形態では、本発明の位置決め装置が図8に示す露光装置EXPのレチクル位置決め装置RAに適用されている。
レチクル位置決め装置RAは、レチクルを保持する可動体としてのレチクルステージ2と、レチクルステージ2をx軸方向に駆動する駆動機構(例えば、リニアモータ)1と、駆動機構1の温度を調整する第1温度調整ユニットTRU1とを備える。レチクル位置決め装置RAはまた、レチクルステージ2を支持する支持体5の温度を調整する第2温度調整ユニットTRU2とを備える。第2温度調整ユニットTRU2は、第1温度調整ユニットTRU1から提供される情報に基づいて支持体5の温度を調整する。
第1温度調整ユニットTRU1は、駆動機構1の温度を制御する冷媒が流れる循環流路8aと、循環流路8aを流れる冷媒の温度を検出する温度センサ4aと、温度センサ4aの出力に基づいて循環流路8aに流す冷媒の温度を調整する温度調整器3とを含む。冷媒は、矢印9aのように流れる。温度センサ4aは、例えば、駆動機構1の出口側(下流側)において冷媒の温度を検出するように配置されうる。
第2温度調整ユニットTRU2は、支持体5の温度を調整する冷媒が流れる循環流路8bと、支持体5の温度を検出する温度センサ4bと、循環流路8bに流す冷媒の温度を調整する温度調整器6とを含む。第2温度調整ユニットTRU2は、第1温度調整ユニットTRU1から提供される情報に基づいて、循環流路8bに流す冷媒の温度(結果として、支持体5の温度)を調整する。温度センサ4bは、例えば、支持体5に組み込まれうる。循環流路8bにおいて、冷媒は、矢印9bのように流れる。
支持体5には、レチクルステージ2の位置を計測するレーザ干渉計(計測器の一例)7が取り付けられている。
循環流路8a、8bに流す冷媒としては、例えば、純水、不凍液、フッ素系不活性液体等の液体、または、空気、窒素ガス等の気体を採用することができる。
図2は、図1に示す位置決め装置および露光装置における第1温度調整ユニットTRU1および第2温度調整ユニットTRU2の状態を例示する図である。
図2(a)は、発熱源である駆動機構(例えば、リニアモータ)1の消費電力の変化を例示している。図2(a)において、横軸は時間(s)、縦軸は消費電力(W)である。図2(b)は、駆動機構1が図2(a)に示すように電力を消費した場合において温度センサ4aによって検出される温度の変化を例示している。図2(b)において、横軸は時間(s)、縦軸は温度(℃)である。第1温度調整ユニットTRUの温度調整器(第1温度調整器)3は、温度センサ4aによって検出される温度が目標温度になるように制御する。この例では、温度センサ4aは、駆動機構1の出口側(下流側)において冷媒の温度を検出するように配置されている。
駆動機構1は、発熱状態に応じて第1温度調整ユニットTRU1により循環流路8aを流れる冷媒の温度を、例えばフィードバック制御により調節することで、温度制御される。しかしながら、駆動機構1の全てが均一の温度にはならず、駆動機構1は、温度勾配を有しうる。例えば、駆動機構1に極所的に温度が高い部分が生じうるし、駆動機構1の冷媒の入口付近の温度は低くなりうる。このような不均一な温度は、伝熱や輻射といった経路を経て支持体5に伝わる。支持体5は、第2温度調整ユニットTRU2により循環流路8bを流れる冷媒により温度調整されるが、支持体5に伝わる熱の影響を受ける。支持体5の一部の温度が変化することで、支持体5の伸び縮みが発生しうる。支持体5にはレーザ干渉計7が取り付けられており、支持体5の延び縮みによる長さの変化や、レーザ干渉計7を固定するための固定部に掛かる力の変化により該固定部が変形しうる。該固定部の変形により、レーザ干渉計7にずれや傾きが発生することで測長の結果に誤差を生じてしまう。支持体5の温度変化による測長誤差の大きさと、駆動機構1の発熱量には相関関係が認められる。このため、駆動機構1で発生する発熱量に応じて、支持体5を温度調節する第2温度調整ユニットTRU2の目標温度を変更し、支持体5の温度を変更することで、駆動機構1から伝わった熱による測長誤差を相殺する。例えば、駆動機構1が発熱することで支持体5の一部は温度上昇し、測長結果の値が延びる方向に変化する場合、第2温度調整ユニットTRU2の目標温度を下げることで延びを相殺し、結果としてレーザ干渉計7の測長結果の騙されを補正する。
駆動機構1の発熱量は、温度調整器3の操作量や冷媒の温度を検出する温度センサ4a等から予測可能であるため、この情報を用いて第2温度調整ユニットTRU2の目標温度の変更を行う。
図2(c)は、温度調整器3における操作量(%)の変化を例示している。横軸は時間(s)、縦軸は操作量(%)である。温度調整器3は、例えば、冷媒を冷却する熱交換器と、該熱交換器によって冷却された冷媒を加熱するヒータとを含みうる。操作量は、例えば、ヒータの操作量でありうる。この例では、操作量は、冷媒の温度を下げる場合(ヒータの発熱を下げる場合)に値が低下し、温度を上げる場合(ヒータの発熱量を上げる場合)に上昇する。この実施形態では、駆動機構1の発熱による支持体5の温度の上昇を抑えるように制御がなされ、操作量は、駆動機構1の消費電力が大きいほど低下する。
図2(d)は、温度調整器3における操作量(%)の変化に応じて温度調整器(第2温度調整器)6において変更される目標温度を例示している。横軸は時間(s)、縦軸は目標温度(℃)である。第1温度調整ユニットTRU1によって駆動機構1の温度が制御された場合でも、熱伝導、輻射熱渦電流などにより、発熱源である駆動機構1とは異なる部分の熱が変動しうる。これにより、支持体5に搭載されたレーザ干渉計7による計測結果に誤差を生じる。そこで、この実施形態では、発熱源である駆動機構1とは異なる支持体5の目標温度が、駆動機構1の温度を調整する第1温度調整ユニットTRU1(温度調整器3)から第2温度調整ユニットTRU2(温度調整器6)に提供される。例えば、第1温度調整ユニットTRU1が駆動機構1の温度を制御するための情報(例えば、操作量)に基づいて決定される。これにより、駆動機構1の動作がレーザ干渉計7による計測に与える影響が低減される。
図2(e)は、温度調整器3における操作量(%)の変化に応じて温度調整器6において変更される目標温度の他の例を示している。図2(d)に例示されるように温度調整器3における操作量(%)を温度調整器6における目標温度に常に反映させると、駆動機構1が非動作状態の場合や低発熱状態の場合に支持体5の温度安定性が低下することがありうる。そこで、図2(e)に例示するように、図2(c)に示す閾値MV1から外れる操作量の変化が発生した場合にのみ、温度調整器6における目標温度が変更されることが望ましい。
温度センサ4aは、例えば、駆動機構1の出口側(下流側)および入口側(上流側)の双方に設けられてもよい。この場合、温度調整器3は、例えば、駆動機構1の出口側(下流側)および入口側(上流側)における温度の平均値に基づいて駆動機構1の温度を制御しうる。
第1温度調整ユニットTRU1から第2温度調整ユニットTRU2に提供され第2温度調整ユニットTRU2において支持体5の温度を調整するために利用される情報は、例えば、駆動機構1に供給される冷媒の温度であってもよい。該温度は、例えば、温度制御器3の内部などに設けられうる温度センサによって測定されうる。
第1温度調整ユニットTRU1において駆動機構1に供給される冷媒の温度が一定に維持される場合は、駆動機構1の出口側に配置された温度センサ4aによって検出される温度に基づいて第2温度調整ユニットTRU2における温度制御がなされてもよい。
本実施形態で、第2温度調整ユニットTRU2が独立して支持体5の温度調整を行わず、第1温度調整ユニットTRU1から提供される情報に基づいて支持体5の温度を調整しているのは以下の理由による。
まず、支持体5に温度センサを多数配置することが難しいということが理由の一つとして挙げられる。確かに、温度センサが多数配置されていれば、温度センサの情報に基づいて、第2温度調整ユニットTRU2により支持体5の温度制御を行っても同等の性能を発揮することは可能であろう。しかし、実際の装置においては、支持体に温度センサを多数配置するスペースを確保することは難しい。
また、支持体5は、ステージ等を支持するために十分な大きさを有さなければならないことも理由の一つである。
ここで、上記とは逆に、支持体5内のある場所(例えば中心)を代表点として温度を計測し、それに基づいて支持体5の温度調整を行う場合を考える。この場合、代表点の周辺は精度良く温度調整される。しかし、上記の通り支持体5はステージ等を支持するために十分な大きさを有するため、代表点の温度は精度良く調整されていても、代表点から離れた場所の温度を精度良く調整することは難しい。そのため、支持体5全体としてはかなりの温度勾配を持つこととなってしまう。
そこで、本実施形態では、第1温度調整ユニットTRU1から提供される情報を用いることで、支持体5に発生する温度変化を点ではなくある大きさを持った領域で考えることが可能となる。これにより、温度センサを多数配置せずに支持体5の温度変化を低減することが可能となる。
図3は、本発明の第2実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。この実施形態では、本発明の位置決め装置が図8に示す露光装置EXPのレチクル位置決め装置RAに適用されている。図3において、図1における構成要素と同一又は類似の構成要素には同一の符号が付されている。
レチクル位置決め装置RAは、駆動機構1の動作(レチクルステージ2の駆動)を制御する駆動制御ユニット10を備えていて、駆動制御ユニット10から第2温度調整ユニットTRU2に対して、駆動機構1を制御するための駆動情報が提供される。第2温度調整ユニットTRU2は、この駆動情報に基づいて、支持体5の目標温度を決定し、該目標温度になるように支持体5の温度を調整する。
レチクルステージ2を支持する支持体5は、その質量が大きいので、その温度の制御に遅れを生じ易いが、上記のような構成によれば、制御の遅れを小さくし、駆動機構1の動作に起因する支持体5の温度変化を低減することができる。駆動制御ユニット10から第2温度調整ユニットTRU2への駆動情報の提供は、駆動機構1の駆動に先行してなされることが好ましい。より具体的には、ある駆動パターンに従って駆動機構1を動作させる場合に、該駆動パターンに従って第2温度調整ユニットTRU2の動作を開始した後に該駆動パターンに従って駆動機構1の動作を開始させることが好ましい。
図4は、本発明の第3実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。この実施形態では、本発明の位置決め装置が図8に示す露光装置EXPのレチクル位置決め装置RAに適用されている。図4において、図1における構成要素と同一又は類似の構成要素には同一の符号が付されている。
支持体5には、複数の温度センサ4b、4c、4d、4e、4fが配置され、温度調整ユニットTRUの温度調整器6は、複数の温度センサ4b〜4fから提供される温度に基づいて支持体5の温度を調整する。
支持体5によって支持されながら移動するレチクルステージ2の移動距離は、ショットサイズ、レチクルステージ2の加速度、ウエハの露光中におけるレチクルステージ2の速度等の条件に応じて異なる。例えば、ショットサイズが小さく、ステージ2の加速度が大きく、ステージ2の速度が小さい時は、ステージ2の移動距離が小さくなる。一方、ショットサイズが大きく、ステージ2の加速度が小さく、ステージ2の速度が大きい時は、ステージ2の移動距離が大きくなる。レチクルステージ2の移動距離の変化は、駆動機構1から支持体5への熱の伝達経路が変化することを意味する。またレチクルステージ2の移動距離の変化は、一般に、駆動機構1から支持体5へ伝わる熱密度の変化ももたらす。
駆動機構1から漏れる熱による影響は、レチクルステージ2の加速と減速を行う領域に顕著に現れ、渦電流による発熱は、レチクルステージ2が移動する領域に現れる。このため、支持体5には、不均一な温度分布、または温度勾配が形成される。複数の温度センサ4b〜4fから出力される温度検出結果の間のばらつき(例えば、最大値と最小値との差)には、レチクルステージ2の停止時に比べて移動時の方が大きい。このような温度差の大きさに基づいて、支持体5の発熱を検出することが可能となる。そこで、この第3実施形態では、第2温度調整ユニットTRU2の温度調整器6は、複数の温度センサ4b〜4fから出力される温度検出結果のばらつきに応じて冷媒の目標温度を決定し、支持体5の温度を調整する。
温度センサは、必ずしも最適な位置に配置することはできない。そこで、温度センサによる温度検出結果に係数を掛けて補正して利用してもよい。
図5は、本発明の第4実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。この実施形態では、本発明の位置決め装置が図8に示す露光装置EXPのレチクル位置決め装置RAに適用されている。図5において、図1における構成要素と同一又は類似の構成要素には同一の符号が付されている。
レチクル位置決め装置RAは、第2温度調整ユニットTRU1とは別に、支持体5の温度を調整する第3温度調整ユニットTRU3を備えている。第2温度調整ユニットTRU2は、第1〜第3実施形態に従って構成されうる。 第3温度調整ユニットTRU3は、支持体5の温度を調整する冷媒が流れる循環流路8cと、循環流路8cに流す冷媒の温度を目標温度に調整する温度調整器11とを含む。温度調整器11は、例えば、常に一定温度に調整された冷媒を支持体5を通る循環流路8cに流す。
第2温度調整ユニットTRU2は、支持体5の全体のうち、レチクルステージ2の移動に伴って発生する熱の影響を受け易いる第1の部分の温度を調整するように構成されうる。第3温度調整ユニットTRU3は、支持体5の全体のうち、前記第1の部分よりもレチクルステージ2の移動に伴って発生する熱の影響を受け難い第2の部分の温度を調整するように構成されうる。
図6は、支持体5の内部おける循環流路8b、8cの配置例を示す図である。図6(a)は支持体5の側面図、図6(b)は図6(a)のa面における循環流路8b、8cの配置を示す図である。流路12bは、循環流路8bのうち支持体5の中を通っている部分である。流路12cは、循環流路8cのうち支持体5の中を通っている部分である。
一般的に、レチクルステージ2を支持する支持体5の2つの端部分(第1の部分の一例)は、駆動機構1から受ける熱が支持体5の中央部分(第2の部分の一例)よりも大きい。第2の部分は、例えば、2つの第1の部分によって挟まれる部分として定義されうる。第2温度調整ユニットTRU2の循環流路8bは、支持体5の第1の部分を通るように配置され、第3温度調整ユニットTRU3の循環流路8cは、支持体5の第2の部分を通るように配置されうる。
第1の部分および第2の部分は、上記の例に限定されない。第1の部分および第2の部分は、例えば、z軸方向(光軸方向)の位置が互いに異なるように決定されてもよい。
図7は、本発明の第5実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。この実施形態では、本発明の位置決め装置が図8に示す露光装置EXPのレチクル位置決め装置RAに適用されている。図7において、図1における構成要素と同一又は類似の構成要素には同一の符号が付されている。
第2温度調整ユニットTRU2は、第1〜第4実施形態に従いうる。第2温度調整ユニットTRU2は、支持体5の内部を通る第1流路8e、および、レチクルステージ2の位置を計測するようにレーザ干渉計(計測器)7を支持体5に固定するための固定部20の内部を通る第2流路8dに冷媒を供給するように構成されている。この実施形態では、流路8bが第1流路8eと第2流路8eに分岐している。
支持体5の温度とレーザ干渉計7の固定部20の温度と間に差が生じると、両者の間の熱膨張差によって歪が生じ、これによって、レーザ干渉計7の位置ずれや傾きが生じることがある。よって、前述のように、固定部20と支持体5の双方の温度が調整されることが好ましい。
その他、支持体5に固定された部材、例えば、コーナーキューブやバーミラーなどの光学部材の温度も温度調整ユニットTRUによって調整されてもよい。
本発明の好適な実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の露光装置を用いて露光する工程と、前記露光された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。
本発明の第1実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。 図1に示す位置決め装置および露光装置における第1温度調整ユニット(TRU1)および第2温度調整ユニット(TRU2)の状態を例示する図である。 本発明の第2実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。 支持体の内部おける循環流路の配置例を示す図である。 本発明の第5実施形態の位置決め装置および露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の好適な実施形態の露光装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1:駆動機構(例えば、リニアモータ)
2:レチクルステージ
3:温度調整器
4a、4b、4c、4d、4e、4f:温度センサ
5:支持体
6:温度調整器
7:レーザ干渉計
8a、8b、8c、8d、8e:流路
9a、9b:冷媒の流れ
10:駆動制御ユニット
11:温度調整器
12a、12b:流路
TRU1:第1温度調整ユニット
TRU2:第2温度調整ユニット
TRU3:第3温度調整ユニット

Claims (10)

  1. 可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置であって、
    前記駆動機構の温度を調整する第1温度調整ユニットと、
    前記第1温度調整ユニットから提供される情報に基づいて前記支持体の温度を調整する第2温度調整ユニットと、
    を備えることを特徴とする位置決め装置。
  2. 前記第1温度調整ユニットから前記第2温度調整ユニットに提供される情報は、前記第1温度調整ユニットが前記駆動機構の温度を制御するための情報である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 前記第2温度調整ユニットは、前記支持体の内部を通る第1流路、および、前記可動体の位置を計測するように計測器を前記支持体に固定するための固定部の内部を通る第2流路に、冷媒を供給するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置決め装置。
  4. 可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置であって、
    前記駆動機構の動作を制御する駆動制御ユニットと、
    前記駆動制御ユニットから提供される情報に基づいて前記支持体の温度を調整する温度調整ユニットと、
    を備えることを特徴とする位置決め装置。
  5. 前記温度調整ユニットは、前記支持体の内部を通る第1流路、および、前記可動体の位置を計測するように計測器を前記支持体に固定するための固定部の内部を通る第2流路に、冷媒を供給するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の位置決め装置。
  6. 可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させる駆動機構とを有する位置決め装置であって、
    前記支持体の温度を互いに異なる位置で検出する複数の温度センサと、
    前記複数の温度センサからそれぞれ出力される複数の温度検出結果のばらつきに応じて前記支持体の温度を調整する温度調整器と、
    を備えることを特徴とする位置決め装置。
  7. 可動体と、前記可動体を支持する支持体と、前記支持体によって支持された前記可動体を移動させるリニアモータを含む駆動機構とを有する位置決め装置であって、
    前記駆動機構の温度を調節する第1温度調整ユニットと、
    前記支持体の温度を調節する第2温度調整ユニットとを有し、
    前記第1温度調整ユニットは、前記駆動機構に冷媒を供給する流路と、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、前記温度センサによって検出される温度が目標温度になるように前記冷媒の温度を調整する第1温度調整器とを含み、
    前記第2温度調整ユニットは、前記支持体に冷媒を供給する流路と、前記流路に流す前記冷媒の温度を調整する第2温度調整器とを含み、
    前記第2温度調整器は、前記温度センサの検出結果または前記第1温度調整器の操作量に基づいて前記支持体に流す冷媒の温度を調整することを特徴とする位置決め装置。
  8. 前記第2温度調整ユニットは、前記支持体の内部を通る第1流路、および、前記可動体の位置を計測するように計測器を前記支持体に固定するための固定部の内部を通る第2流路に、冷媒を供給するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の位置決め装置。
  9. 原版のパターンを基板に投影して該基板を露光する露光装置であって、
    該原版を位置決めする位置決め装置および該基板を位置決めする位置決め装置の少なくとも一方として請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の位置決め装置を備える、
    ことを特徴とする露光装置。
  10. デバイス製造方法であって、
    請求項9に記載の露光装置によって基板を露光する工程と、
    該基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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