JP2009168700A - 規制物質検出ユニット及び規制物質評価試験方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層4と、前記溶出層4と接すると共に規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層5とを含む規制物質検出部3と、規制物質検出部3に接するように設けた電極6とにより規制物質検出ユニット2を構成する。
【選択図】 図1
Description
現在、6価クロメートの表面化成処理は、ネジ等のメッキ、板金等の装飾・コーティングに用いられ、広く業界に流通している。
従来の6価クロメートの検出方法として、6価クロムを含有した表面化成皮膜を試験薬液に溶出させ、発色状態により検査する方法(ジフェニルカルバジド法)が知られている。
図6は、本発明者の提案による規制物質検出方法の説明図であり、まず、コットン或いはメンブレンフィルタに水或いはアセトン等の溶剤の少なくとも一方を含浸させて溶出層31とするとともに、表面側に変色試薬としてジフェニルカルバジドを含浸させて反応層32とした二層構造の規制物質検出シール30を作製する。
この反応層32の変色状態を目視的に確認することによって、6価クロム43が含有状態を評価することができる。
図1参照
上記の課題を解決するために、本発明は、規制物質検出ユニット2において、規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層4と、前記溶出層4と接すると共に前記規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層5と、を含む規制物質検出部3と、前記物質検出部3に接するように設けた電極6とを有することを特徴とする。
また、評価対象物1が部品の場合に、部品が搭載されている製品中から分解・抽出することなく評価が可能になる。
また、発色、電流の計測及び試料面の溶出など目視による簡易観察が可能であり、6価クロム以外のクロメート皮膜欠陥の判定にも用いることができ、そのため、評価の低コスト化、現品を用いた環境測定が可能になる。
図2参照
図2は、本発明の実施例1の規制物質検出ユニットの構成説明図であり、上図は概略的平面図であり、下部は平面図におけるA−A′を結んだ一点鎖線に沿った概略的断面図である。
内径が5〜100mm、例えば10mmで、高さが0.1〜10mm、例えば1mmのCu製の環状電極11に一方の端部に接続用端子12を設け、この環状電極11の内部にコットン13を圧縮充填するとともに、環状電極11の裏面には接着層14を設ける。 なお、接続用端子12の形状は、接続する電源配線の接続部の構造によるものであり、接続部が鰐口クリップであれば、突起で良く、また、プラグ状のものであれば、差込み穴を設けておけば良い。
この時、ジフェニルカルバジド試薬としては、アセトン:水=1:1にした溶剤10cc当たり0.1gのジフェニルカルバジドを溶したものを使用する。
図3は、本発明の実施例1の規制物質検出ユニットを用いた規制物質評価試験方法を説明する。
まず、評価対象物20の表面に規制物質検出ユニットの接着層14を接着する。
なお、ここでは、評価対象物20として、厚さが2mmのFe部材21の表面に厚さが、例えば、7μmのZnめっき層22を設け、その表面に厚さが、例えば、500nmの6価クロメート層23を設けたものを用いた。
ここでは、電位をアノード分極域からカソード分極域まで変化させ電流値を測定するものであり、例えば、スキャン電圧20mV/分で、25分間に渡り0V〜−0.5Vの電圧を印加する。
この時、自己修復機能が生じる条件であるカソード状態において、6価クロメート層23がゲル化し、容易に水もしくは溶出層15中の溶出液中に6価クロム27が溶出することになる。
図4参照
図4は、本発明の実施例2の規制物質検出ユニットの構成説明図であり、上図は概略的平面図であり、下部は平面図におけるA−A′を結んだ一点鎖線に沿った概略的断面図である。
内径が5〜100mm、例えば10mmで、高さが0.1〜10mm、例えば1mmのCu製の環状電極11に一方の端部に接続用端子12を設け、この環状電極11の内部にコットン13を圧縮充填するとともに、環状電極11の裏面には接着層14を設けたものである。
なお、接続用端子12の形状は、接続する電源配線の接続部の構造によるものであり、接続部が鰐口クリップであれば、突起で良く、また、プラグ状のものであれば、差込み穴を設けておけば良い。
図5は、本発明の実施例2の規制物質検出ユニットを用いた規制物質評価試験方法を説明する。
まず、評価対象物20の表面に規制物質検出ユニットの接着層14を接着したのち、コットン13に例えば、アセトン:水=1:1の溶出液を含浸させて溶出層15とする。
なお、ここでも、評価対象物20として、厚さが2mmのFe部材21の表面に厚さが、例えば、7μmのZnめっき層22を設け、その表面に厚さが、例えば、500nmの6価クロメート層23を設けたものを用いる。
ここでも、電位をアノード分極域からカソード分極域まで変化させ電流値を測定するものであり、例えば、スンキャン電圧20mV/分で、25分間に渡り0V〜−0.5Vの電圧を印加する。
この時、ジフェニルカルバジド試薬としては、アセトン:水=1:1にした溶剤10cc当たり0.1gのジフェニルカルバジドを溶したものを使用する。
この場合も、変色試薬は試験終了間際に滴下しても良いし、或いは、試験の最初に滴下しても良く、変色の時間経過の観察が可能になる。
(付記1)
規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層と、前記溶出層と接すると共に前記規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層と、を含む規制物質検出部と、
前記物質検出部に接するように設けた電極と
を有することを特徴とする規制物質検出ユニット。
(付記2)
規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方と、前記規制物質と反応して変色する反応試薬とを含浸部材に含有させた規制物質検出部と、
前記物質検出部に接するように設けた電極と
を有することを特徴とする規制物質検出ユニット。
(付記3)
前記電極が前記規制物質検出部の側面を覆うとともに、前記電極に対して電圧を印加する接続端子部を有する
ことを特徴とする付記1または2に記載の規制物質検出ユニット。
(付記4)
前記電極の一面に、評価対象物と接着させる接着層を有する
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の規制物質検出ユニット。
(付記5)
前記含浸部材が綿状体或いはメンブレンフィルタのいずれかであり、また変色試薬がジフェニルカルバジドであることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の規制物質検出ユニット。
(付記6)
規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層と、前記溶出層と接すると共に前記規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層と、を含む規制物質検出部と、前記物質検出部に接するように設けた電極とを有する規制物質検出ユニットを評価対象物に密着させ、
前記電極と前記評価対象物との間に電圧を印加する
ことを特徴とする規制物質評価方法。
(付記7)
規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた規制物質検出部と、前記物質検出部に接するように設けた電極とを有する規制物質検出ユニットを評価対象物に密着させ、
前記電極と前記評価対象物との間に電圧を印加し、
前記電圧の印加から所定時間経過したのちに、前記含浸部材の表面に変色試薬を滴下する
ことを特徴とする規制物質評価方法。
2 規制物質検出ユニット
3 規制物質検出部
4 溶出層
5 反応層
6 電極
7 接続端子部
8 接着層
11 環状電極
12 接続用端子
13 コットン
14 接着層
15 溶出層
16 反応層
17,18 粘着剥離フィルム
20 評価対象物
21 Fe部材
22 Znめっき層
23 6価クロメート層
24 電源
25 電流計
26 記録計
27 6価クロム
30 規制物質検出シール
31 溶出層
32 反応層
40 評価対象物
41 素地層
42 6価クロメート層
43 6価クロム
Claims (5)
- 規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層と、前記溶出層と接すると共に前記規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層と、を含む規制物質検出部と、
前記物質検出部に接するように設けた電極と
を有することを特徴とする規制物質検出ユニット。 - 規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方と、前記規制物質と反応して変色する反応試薬とを含浸部材に含有させた規制物質検出部と、
前記物質検出部に接するように設けた電極と
を有することを特徴とする規制物質検出ユニット。 - 前記電極が前記規制物質検出部の側面を覆うとともに、前記電極に対して電圧を印加する接続端子部を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の規制物質検出ユニット。 - 前記含浸部材が綿状体或いはメンブレンフィルタのいずれかであり、また変色試薬がジフェニルカルバジドであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の規制物質検出ユニット。
- 規制物質溶出用の水もしくは薬液の少なくとも一方を含浸部材に含有させた溶出層と、前記溶出層と接すると共に前記規制物質と反応して変色する反応試薬を前記含浸部材に含有させた反応層と、を含む規制物質検出部と、前記物質検出部に接するように設けた電極とを有する規制物質検出ユニットを評価対象物に密着させ、
前記電極と前記評価対象物との間に電圧を印加する
ことを特徴とする規制物質評価方法。
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