JP2009168258A - 二元冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動時、特にコールドスタート時に高温側の冷媒圧力を安定させて、確実な制御を行える二元冷凍機を提供する。
【解決手段】二元冷凍機30において、高温側回路32の高温側蒸発器53の上流側には、第1の冷媒の高温側蒸発器53への流入量を調整する制御弁37が設けられ、高温側回路32の所定箇所には、第1の冷媒の圧力を検出する圧力センサ64が設けられ、高温側圧縮機38を駆動させてから、低温側圧縮機51を駆動させるまでの間に、圧力センサ64における圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、高温側蒸発器53への第1の冷媒の流入量を減少させるように、制御弁37を制御する制御部58が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温側回路と低温側回路とがカスケードコンデンサによって熱的に接続されて構成されている二元冷凍機に関する。
従来から知られている二元冷凍機について、図5に基づいて説明する。
二元冷凍機10は、高温特性が良い第1の冷媒を循環させる高温側回路11と、低温特性が良い第2の冷媒を循環させる低温側回路12とを有しており、高温側回路11の高温側蒸発器22と低温側回路12の低温側凝縮器28がカスケードコンデンサ14によって熱的に接続されている。
高温側回路11には、高温側圧縮機16、高温側凝縮器18、高温側膨張器20、及びカスケードコンデンサ14を構成する高温側蒸発器22が設けられ、これら各機器が管路15によって直列に接続されている。高温側回路で用いられる冷媒は、高温側圧縮機16で圧縮され、次に高温側凝縮器18によって冷却されると共に液化され、この液化した状態で高温側膨張器20によって膨張させられることにより沸点を下げ、高温側蒸発器22において低温側回路12の凝縮器から蒸発熱を奪って蒸発している。
一方、低温側回路12には、低温側圧縮機26、カスケードコンデンサ14を構成する低温側凝縮器28、低温側膨張器29、及び所望の低温を達成する低温側蒸発器9が設けられ、これら各機器が管路25によって直列に接続されている。低温側回路12で用いられる冷媒は、低温側圧縮機26で圧縮され、次に低温側凝縮器28によって高温側蒸発器22によって冷却されると共に液化され、この液化した状態で低温側膨張器29によって膨張させられることにより沸点を下げ、低温側蒸発器9において周囲の熱を奪って、周囲を所望の低温とするようにしている。
なお、低温側回路12で用いる第2の冷媒は、低沸点であるものが一般的に使用されており、常温では高圧となっている場合が多い。
このような冷媒を用いた二元冷凍機10を起動する場合(一時停止後、再起動する場合も含め)、いきなり低温側圧縮機26を動作させようとしても低温側回路12の管路25内では冷媒が高圧となっているため、低温側圧縮機26には大きな負荷がかかり、全く動作しないか、あるいは動作したとしてもすぐに破損してしまうおそれがある。
このため、二元冷凍機10の起動の際には、まず高温側圧縮機16のみを作動させ、カスケードコンデンサ14がある程度冷却され、低温側回路12内の冷媒の圧力が低下したところで低温側圧縮機26を作動させることが一般的であった。
また、カスケードコンデンサ14には温度センサ27が設けられており、温度センサ27の温度に基づいて低温側圧縮機26のオン−オフが制御される。具体的には、低温側圧縮機26は、運転中にカスケードコンデンサ14が予め設定された所定温度以上になった場合には運転が停止するように制御され、カスケードコンデンサ14がこの所定温度未満になった場合には運転が再開するように制御される。
つまり、カスケードコンデンサ14内の温度がある所定温度以上になったということは、低温側回路12内の第2の冷媒の圧力も高圧になっているということであり、高圧のまま運転を続行すると低温側圧縮機26が破損等するおそれがあるため、所定温度以上になった場合には運転を停止させているのである。
特開平5−340619号公報(0003等)
従来の二元冷凍機では、運転停止後、すぐに運転を再開する場合にはまだカスケードコンデンサ内の温度が低下している場合が多い。このような状態で運転を開始することをコールドスタートと称しているが、コールドスタートにおいて高温側圧縮機を作動させると高温側の冷媒圧力が異常低下してしまい、冷却制御が困難になってしまうという課題があった。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、起動時、特にコールドスタート時に高温側の冷媒圧力を安定させて、確実な制御を行える二元冷凍機を提供することにある。
すなわち、本発明にかかる二元冷凍機によれば、第1の冷媒を圧縮する高温側圧縮機、該高温側圧縮機によって圧縮された第1の冷媒を冷却して液化する高温側凝縮器、該高温側凝縮器によって液化された第1の冷媒を膨張させる高温側膨張器及び該高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる高温側蒸発器が管路によって連結されてなる高温側回路と、第2の冷媒を圧縮する低温側圧縮機、該低温側圧縮機によって圧縮された第2の冷媒を冷却して液化する低温側凝縮器、該低温側凝縮器によって液化された第2の冷媒を膨張させる低温側膨張器及び該低温側膨張器によって膨張した第2の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器が管路によって連結されてなる低温側回路とを具備し、前記高温側蒸発器と前記低温側凝縮器とがカスケードコンデンサによって熱的に接続されて構成されている二元冷凍機において、前記高温側回路の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の高温側蒸発器への流入量を調整する制御弁が設けられ、前記高温側回路の所定箇所には、第1の冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられ、前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁を制御する制御部が設けられていることを特徴としている。
この構成を採用することによって、高温側蒸発器に流入する冷媒の量を制限することで高温側の第1の冷媒の蒸発圧力の異常低下を防ぎ、高温側の第1の冷媒の蒸発圧力を安定させることができるので、冷却制御を確実に行える。
また、前記制御部は、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁を制御することを特徴としてもよい。
この構成によれば、高温側回路の冷媒の蒸発圧力が第1の閾値と第2の閾値との間で安定するように制御できる。
本発明にかかる二元冷凍機によれば、第1の冷媒を圧縮する高温側圧縮機、該高温側圧縮機によって圧縮された第1の冷媒を冷却して液化する高温側凝縮器、該高温側凝縮器によって液化された第1の冷媒を膨張させる高温側膨張器及び該高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる高温側蒸発器が管路によって連結されてなる高温側回路と、第2の冷媒を圧縮する低温側圧縮機、該低温側圧縮機によって圧縮された第2の冷媒を冷却して液化する低温側凝縮器、該低温側凝縮器によって液化された第2の冷媒を膨張させる低温側膨張器及び該低温側膨張器によって膨張した第2の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器が管路によって連結されてなる低温側回路とを具備し、前記高温側蒸発器と前記低温側凝縮器とがカスケードコンデンサによって熱的に接続されて構成されている二元冷凍機において、前記高温側回路の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の高温側蒸発器への流入量を調整する制御弁が設けられ、前記高温側回路の所定箇所には、第1の冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられ、前記高温側回路には、前記高温側膨張器と並列に接続された第2の高温側膨張器が設けられ、前記第2の高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる第2の高温側蒸発器が設けられ、前記高温側回路の前記第2の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の第2の高温側蒸発器への流入量を調整する第2の制御弁が設けられ、前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器または前記第2の高温側蒸発器のうちの少なくともいずれか一方への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御する制御部が設けられていることを特徴としている。
この構成によれば、例えば被冷却物を段階的に冷却していく場合において、第2の高温側蒸発器を密閉容器等に内蔵してプレクーラーとして設け、低温側蒸発器を密閉容器等に内蔵してメインクーラーとして設けることもでき、第2の高温側蒸発器に流入する冷媒の量や高温側蒸発器に流入する冷媒の量を制限することで高温側の第1の冷媒の蒸発圧力の異常低下を防ぎ、高温側の第1の冷媒の蒸発圧力を安定させることができるので、冷却制御を確実に行える。
また、前記制御部は、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器または前記第2の高温側蒸発器のうちの少なくともいずれか一方への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御することを特徴としてもよい。
さらに、前記制御部は、前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記制御弁と前記第2の制御弁の双方を、それぞれの開度比率が合わせて100%となるように制御することを特徴としてもよい。
さらに、前記制御部は、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁及び第2の制御弁を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁及び第2の制御弁を制御することを特徴としてもよい。
なお、前記高温側膨張器及び制御弁は、1つの比例制御型制御弁で構成されていることを特徴としてもよく、前記第2の高温側膨張器及び第2の制御弁は、1つの比例制御型制御弁で構成されていることを特徴としてもよい。
本発明にかかる二元冷凍機によれば、起動時に高温側の冷媒圧力を安定させることができるので、特にコールドスタートであっても確実な冷却制御を行うことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に本実施形態の全体構成を示す。
二元冷凍機30は、高温側回路32と低温側回路34とがカスケードコンデンサ36によって熱的に接続されることにより構成されている。
高温側回路32は、高温側圧縮機(コンプレッサー)38と、高温側凝縮器40と、高温側膨張器42と、カスケードコンデンサを構成する高温側蒸発器53とを備えており、これらの各機器は高温側の冷媒が流通する冷媒流通管45によって直列に接続されている。
高温側回路32の高温側凝縮器40の下流側には、冷媒ドライヤ50が設けられており、冷媒中の水分の除去を図っている。
高温側膨張器42と高温側蒸発器53との間には、冷媒流通管45を流通する冷媒の流量を調節する制御弁37が設けられている。
また、高温側蒸発器53と高温側圧縮機38の間には、冷媒流通管45を流通する冷媒の蒸発圧力を測定する圧力センサ64が設けられている。
高温側凝縮器40にはファン35が設けられており、ファン35によって導入された外気によって冷媒が冷却されて凝縮されるように設けられている。
このような構成を有する高温側回路32では、高温における特性が優れた冷媒を使用している。高温側回路32で用いられる冷媒の例としては、R502、R404aなどが挙げられる。
次に、低温側回路34の構成について説明する。
低温側回路34は、低温側圧縮機(コンプレッサー)51と、カスケードコンデンサ36を構成する低温側凝縮器52と、低温側膨張器54と、低温側蒸発器56とを備えており、これらの各機器は低温側冷媒が流通する冷媒流通管55によって接続されている。また、低温側回路34の低温側凝縮器52の下流側には、冷媒ドライヤ57が設けられており、冷媒中の水分の除去を図っている。
また、低温側圧縮機51と低温側凝縮器52の間には、オイルセパレータ59が設けられている。オイルセパレータ59は、低温側圧縮機51から生じたオイルが他の機器へ流入しないように、オイルを分離して低温側圧縮機51に戻すようにしている。
このような構成を有する低温側回路34では、低温における特性が優れた冷媒を使用している。低温側回路34で用いられる冷媒の例としては、R503、R23などが挙げられる。
なお、上述した高温側回路32の圧力センサ64は制御部58に接続されており、測定した圧力値を制御部58に出力している。
さらに、制御部58は、高温側回路32の制御弁37の開度を制御可能に設けられており、圧力センサ64によって検出された冷媒の圧力に基づいて制御弁37を制御する。
また、カスケードコンデンサ36内には、カスケードコンデンサ36内の温度を検出する温度センサ48が設けられている。温度センサ48は、制御部58に接続されており、検出したカスケードコンデンサ36内の温度を制御部58に出力する。
続いて、上述した構成の二元冷凍機の動作について、図2に基づいて説明する。
停止状態から二元冷凍機30を運転するには、まず高温側回路32の高温側圧縮機38を始動する。なぜなら、低温側回路34における第2の冷媒は常温では高圧となっているため、このまま低温側圧縮機51を運転しようとすると低温側圧縮機51には大きな負荷がかかり、全く動作しないか、あるいは動作したとしてもすぐに破損してしまうからである。
高温側回路32が運転開始すると、高温側蒸発器53はカスケードコンデンサ36内で低温側凝縮器52から蒸発熱を奪うため、低温側回路34の第2の冷媒の温度は徐々に低下していき、このため第2の冷媒の圧力も低下する。
制御部58は、カスケードコンデンサ36内の温度センサ48で検出したカスケードコンデンサ36の温度が、所定の温度にまで低下したことを検出したら、制御部58内のタイマー回路を作動させる。そして、制御部58は、所定の温度にまで低下してから所定時間経過したことをタイマー回路が検出したときに、低温側圧縮機51の運転を開始させるように制御信号を出力する。
なお、霜取りや負荷異常などで一旦運転を停止した後、カスケードコンデンサ36内の温度がまだ低温に保持されているときに、高温側回路32の運転を開始することを、コールドスタートと称している。
このコールドスタートでは、高温側回路32の運転を開始すると、高温側回路32では既に蒸発圧力が低下している状態であるから、さらに高温側圧縮機38を駆動することで高温側回路32の冷媒の蒸発圧力が異常低下してしまうおそれがある。
そこで、制御部58は、以下に説明するように、高温側回路32の運転後であって低温側回路34の運転前(起動時)における、圧力センサ64に基づく高温側回路32の制御弁37の開度の制御を実行する。
制御部58では、高温側回路32における冷媒の蒸発圧力を圧力センサ64で常時検出しており、圧力センサ64で検出した圧力値が予め設定した第1の閾値を下回った場合には、高温側回路32の制御弁37を、開度を絞る方向に制御する。ただし、制御弁37は全閉状態にするのではなく、冷媒の流通量を減少させつつもある程度の流通量は確保できる程度に絞るようにする。
すなわち、制御部58は、高温側回路32における冷媒の予め設定された圧力値を第1の閾値として記憶しており、圧力センサ64が検出した圧力値が第1の閾値以上である場合には、制御弁37の開度は一定のまま保持している。
制御部58は、圧力センサ64が検出した圧力値が第1の閾値を下回った場合には、制御弁37の開度を閉じる方向に制御信号を出力する。制御信号を受信した制御弁37は開度を若干絞る。すると、高温側回路32において冷媒が高温側蒸発器53に流入する量が制限され、高温側蒸発器53を有するカスケードコンデンサ36内の温度が上昇する。温度が上昇することにより、冷媒の圧力も上昇する。
また、制御部58は、圧力センサ64が検出する圧力値が上記の第1の閾値よりも大きい値である第2の閾値以上になった場合には、高温側回路32の制御弁37の開度を開ける方向に制御する。
すなわち、制御部58は、高温側回路32における冷媒の予め設定された圧力値を第2の閾値として記憶しており、圧力センサ64が検出した圧力値が第2の閾値以上である場合には、制御弁37を開ける。
制御部58は、圧力センサ64が検出した圧力値が第2の閾値以上となった場合には、制御弁37の開度を開ける方向に制御信号を出力する。制御信号を受信した制御弁37は全開とする。すると、高温側回路32において冷媒が高温側蒸発器53に流入する量が運転初期の状態となり、高温側蒸発器53を有するカスケードコンデンサ36内の温度が下降する。
このようにして、起動時において、高温側回路32の冷媒の圧力値に基づいて高温側回路32の制御弁37の開閉を制御することによって、起動時における高温側回路32の冷媒の圧力値を適正な値で安定させることができ、冷却制御を正確に行うことができる。
なお、低温側圧縮機51の運転が開始されると、低温側回路34における冷凍サイクルが循環し始める。このため、低温側蒸発器56においては、周囲から蒸発熱を吸熱し、周囲温度を下げる。
低温側圧縮機51が始動した後の運転行程が、いわゆる通常運転に該当する。
なお、本実施形態では、高温側膨張器42と高温側蒸発器53との間に、高温側蒸発器53への第1の冷媒の流入量を制御する制御弁37を配置した。しかし、制御弁37の配置箇所は、高温側膨張器42の上流側であってもよい。
さらに、高温側膨張器42と制御弁37の代わりに比例制御型制御弁を設け、この比例制御型制御弁によって、第1の冷媒の膨張機能と高温側蒸発器53への流量制御機能の両機能を実現させるようにしてもよい。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について、図3に基づいて説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
第2の実施形態の二元冷凍機60は、高温側回路32にカスケードコンデンサ36を構成する高温側蒸発器53と並列に第2の高温側蒸発器66を設けている点が特徴となっている。
高温側回路32の管路45は、冷媒ドライヤ50を経た後に分岐され、一方の管路45aがカスケードコンデンサ36を構成する高温側蒸発器53に接続されている。分岐した他方の管路45bは、第2の高温側膨張器68と第2の制御弁69に接続されたのち、第2の高温側蒸発器66に接続されている。
第2の制御弁69の開度は制御部58によって制御可能に設けられており、第2の制御弁69の開度によって第2の高温側蒸発器66の温度を設定することができる。
また、一方の管路45aの高温側蒸発器53の下流側と、他方の管路45bの第2の高温側蒸発器66の下流側は合流し、高温側圧縮機38の低圧側に接続されている。
このように、高温側回路32に2つの高温側蒸発器53,66を備えたことで、一方の高温側蒸発器53はカスケードコンデンサ36を構成し、他方の高温側蒸発器66は、何らかの被冷却物を冷却することができる。この第2の高温側蒸発器66は、低温側蒸発器56と比較すれば高温であるから、第2の高温側蒸発器66をプレクーラーとし、低温側蒸発器56をメインクーラーとして段階的に冷却することができる。
以下、二元冷凍機の第2の実施形態の動作について、図4に基づいて説明する。
まず、停止状態から二元冷凍機60を運転するには、高温側回路32の高温側圧縮機38を始動する。
高温側回路32が運転開始すると、高温側蒸発器53はカスケードコンデンサ36内で低温側凝縮器52から蒸発熱を奪うため、低温側回路34の第2の冷媒の温度は徐々に低下していき、このため第2の冷媒の圧力も低下する。
制御部58は、カスケードコンデンサ36内の温度センサ48で検出したカスケードコンデンサ36の温度が、所定の温度にまで低下したことを検出したら、制御部58内のタイマー回路を作動させる。そして、制御部58は、所定の温度にまで低下してから所定時間経過したことをタイマー回路が検出したときに、低温側圧縮機51の運転を開始させるように制御信号を出力する。
なお、第2の制御弁69は、高温側圧縮機38を始動させてから低温側圧縮機51を始動させた後、低温側蒸発器56に冷却負荷を投入するまでは全閉としておき、冷却負荷を投入した後に全開となるように、制御部58によって制御される。このような制御によって、低温側回路34側の温度をなるべく短時間で目標温度にまで達成させることができる。
上述した実施形態と同様にコールドスタートでは、高温側回路32の運転を開始すると、高温側回路32では既に蒸発圧力が低下している状態であるから、さらに高温側圧縮機38を駆動することで高温側回路32の冷媒の蒸発圧力が異常低下してしまうおそれがある。
そこで、制御部58は、以下に説明するように、高温側回路32の運転後であって低温側回路34の運転前(起動時)における、圧力センサ64に基づく高温側回路32の制御弁37及び第2の制御弁69の開度の制御を実行する。
制御部58では、高温側回路32における冷媒の蒸発圧力を圧力センサ64で常時検出しており、圧力センサ64で検出した圧力値が予め設定した第1の閾値を下回った場合には、高温側回路32の制御弁37及び第2の制御弁69を、開度を絞る方向に制御する。ただし、制御弁37及び第2の制御弁69は全閉状態にするのではなく、冷媒の流通量を減少させつつもある程度の流通量は確保できる程度に絞るようにする。
すなわち、制御部58は、高温側回路32における冷媒の予め設定された圧力値を第1の閾値として記憶しており、圧力センサ64が検出した圧力値が第1の閾値以上である場合には、制御弁37及び第2の制御弁69の開度は一定のまま保持している。
制御部58は、圧力センサ64が検出した圧力値が第1の閾値を下回った場合には、制御弁37及び第2の制御弁69の開度を閉じる方向に制御信号を出力する。制御信号を受信した制御弁37及び第2の制御弁69は開度を若干絞る。すると、高温側回路32において冷媒が高温側蒸発器53に流入する量が制限され、高温側蒸発器53を有するカスケードコンデンサ36内の温度が上昇する。温度が上昇することにより、冷媒の圧力も上昇する。
また、制御部58は、圧力センサ64が検出する圧力値が上記の第1の閾値よりも大きい値である第2の閾値以上になった場合には、高温側回路32の制御弁37及び第2の制御弁69の開度を開ける方向に制御する。
すなわち、制御部58は、高温側回路32における冷媒の予め設定された圧力値を第2の閾値として記憶しており、圧力センサ64が検出した圧力値が第2の閾値以上である場合には、制御弁37及び第2の制御弁69を開ける。
制御部58は、圧力センサ64が検出した圧力値が第2の閾値以上となった場合には、制御弁37及び第2の制御弁の開度を開ける方向に制御信号を出力する。制御信号を受信した制御弁37及び第2の制御弁69は全開とする。すると、高温側回路32において冷媒が高温側蒸発器53に流入する量が運転初期の状態となり、高温側蒸発器53を有するカスケードコンデンサ36内の温度が下降する。
このようにして、起動時において、高温側回路32の冷媒の圧力値に基づいて高温側回路32の制御弁37及び第2の制御弁69の開閉を制御することによって、起動時における高温側回路32の冷媒の圧力値を適正な値で安定させることができ、冷却制御を正確に行うことができる。
なお、制御弁37の制御と第2の制御弁69の制御を同時に行うときは、制御部58は、制御弁37の開度と第2の制御弁69の開度比率が合わせて100%となるように制御するとよい。例えば、制御弁37を30%だけ開いている状態にしたら、第2の制御弁69を70%だけ開いているようにする状態である。このように、2つの制御弁37,69で流量を絞った場合にも、それぞれの開度にかかわらずに、高温側回路全体として一定流量の冷媒が流れるようにすることで、高温側回路32の冷媒の圧力が大きく変動しないように精度良く調整することができる。
なお、本実施形態では、第2の高温側膨張器68と第2の高温側蒸発器66との間に、第2の高温側蒸発器66への第1の冷媒の流入量を制御する第2の制御弁69を配置した。しかし、第2の制御弁69の配置箇所は、第2の高温側膨張器68の上流側であってもよい。
さらに、第2の高温側膨張器68と第2の制御弁69の代わりに比例制御型制御弁を設け、この比例制御型制御弁によって、第1の冷媒の膨張機能と第2の高温側蒸発器66への流量制御機能の両機能を実現させるようにしてもよい。
本実施形態では、制御弁37と第2の制御弁69を同時に制御する場合について説明したが、制御弁37は全開のままで、第2の制御弁69のみを第1の実施形態のように制御してもよい。
なお、上述してきた各実施形態では、高温側回路32に設けた圧力センサ64は、高温側蒸発器53と高温側圧縮機38の間に設けるものには限定されず、他の箇所に設けて第2の冷媒の圧力を測定してもよい。
以上本発明につき好適な実施形態を挙げて種々説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
二元冷凍機の第1の実施形態の全体構成を示す説明図である。 二元冷凍機の第1の実施形態の動作タイミングを示すチャート図である。 二元冷凍機の第2の実施形態の全体構成を示す説明図である。 二元冷凍機の第2の実施形態の動作タイミングを示すチャート図である。 従来の二元冷凍機を示す説明図である。
符号の説明
30 二元冷凍機
32 高温側回路
34 低温側回路
35 ファン
36 カスケードコンデンサ
37 制御弁
38 高温側圧縮機
40 高温側凝縮器
42 高温側膨張器
45 冷媒流通管
48 温度センサ
50 冷媒ドライヤ
51 低温側圧縮機
52 低温側凝縮器
53 高温側蒸発器
54 低温側膨張器
55 冷媒流通管
56 低温側蒸発器
57 冷媒ドライヤ
58 制御部
59 オイルセパレータ
60 二元冷凍機
64 圧力センサ
66 第2の高温側蒸発器
68 第2の高温側膨張器
69 第2の制御弁

Claims (8)

  1. 第1の冷媒を圧縮する高温側圧縮機、該高温側圧縮機によって圧縮された第1の冷媒を冷却して液化する高温側凝縮器、該高温側凝縮器によって液化された第1の冷媒を膨張させる高温側膨張器及び該高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる高温側蒸発器が管路によって連結されてなる高温側回路と、
    第2の冷媒を圧縮する低温側圧縮機、該低温側圧縮機によって圧縮された第2の冷媒を冷却して液化する低温側凝縮器、該低温側凝縮器によって液化された第2の冷媒を膨張させる低温側膨張器及び該低温側膨張器によって膨張した第2の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器が管路によって連結されてなる低温側回路とを具備し、
    前記高温側蒸発器と前記低温側凝縮器とがカスケードコンデンサによって熱的に接続されて構成されている二元冷凍機において、
    前記高温側回路の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の高温側蒸発器への流入量を調整する制御弁が設けられ、
    前記高温側回路の所定箇所には、第1の冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられ、
    前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁を制御する制御部が設けられていることを特徴とする二元冷凍機。
  2. 前記制御部は、
    前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁を制御することを特徴とする請求項1記載の二元冷凍機。
  3. 第1の冷媒を圧縮する高温側圧縮機、該高温側圧縮機によって圧縮された第1の冷媒を冷却して液化する高温側凝縮器、該高温側凝縮器によって液化された第1の冷媒を膨張させる高温側膨張器及び該高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる高温側蒸発器が管路によって連結されてなる高温側回路と、
    第2の冷媒を圧縮する低温側圧縮機、該低温側圧縮機によって圧縮された第2の冷媒を冷却して液化する低温側凝縮器、該低温側凝縮器によって液化された第2の冷媒を膨張させる低温側膨張器及び該低温側膨張器によって膨張した第2の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器が管路によって連結されてなる低温側回路とを具備し、
    前記高温側蒸発器と前記低温側凝縮器とがカスケードコンデンサによって熱的に接続されて構成されている二元冷凍機において、
    前記高温側回路の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の高温側蒸発器への流入量を調整する制御弁が設けられ、
    前記高温側回路の所定箇所には、第1の冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられ、
    前記高温側回路には、前記高温側膨張器と並列に接続された第2の高温側膨張器が設けられ、
    前記第2の高温側膨張器によって膨張した第1の冷媒を蒸発させる第2の高温側蒸発器が設けられ、
    前記高温側回路の前記第2の高温側蒸発器の上流側には、第1の冷媒の第2の高温側蒸発器への流入量を調整する第2の制御弁が設けられ、
    前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器または前記第2の高温側蒸発器のうちの少なくともいずれか一方への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御する制御部が設けられていることを特徴とする二元冷凍機。
  4. 前記制御部は、
    前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器または前記第2の高温側蒸発器のうちの少なくともいずれか一方への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁または前記第2の制御弁のうちの少なくともいずれか一方を制御することを特徴とする請求項3記載の二元冷凍機。
  5. 前記制御部は、
    前記高温側圧縮機を駆動させてから、前記低温側圧縮機を駆動させるまでの間に、前記圧力センサにおける圧力値が第1の閾値よりも小さいことが検出された場合には、前記制御弁と前記第2の制御弁の双方を、それぞれの開度比率が合わせて100%となるように制御することを特徴とする請求項3または請求項4記載の二元冷凍機。
  6. 前記制御部は、
    前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を減少させるように、前記制御弁及び第2の制御弁を制御した後、前記圧力センサにおける圧力値が第2の閾値よりも大きいことが検出された場合には、前記高温側蒸発器への第1の冷媒の流入量を増加させるように、前記制御弁及び第2の制御弁を制御することを特徴とする請求項5記載の二元冷凍機。
  7. 前記高温側膨張器及び制御弁は、1つの比例制御型制御弁で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項記載の二元冷凍機。
  8. 前記第2の高温側膨張器及び第2の制御弁は、1つの比例制御型制御弁で構成されていることを特徴とする請求項3〜請求項6記載の二元冷凍機。
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