JP2009164704A - 周波数変換回路、無線通信装置およびシステム - Google Patents

周波数変換回路、無線通信装置およびシステム Download PDF

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潤二 佐藤
Shigeru Kobayashi
茂 小林
Michiaki Matsuo
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Abstract

【課題】 周波数変換回路の変換利得を変化させることのできる周波数変換回路を提供する。
【解決手段】 周波数変換回路1は、入力信号を増幅する増幅用トランジスタ6を有する増幅部3と、増幅された入力信号と局部発振信号をミキシングする差動トランジスタ対7を有するスイッチング部4と、増幅部3とスイッチング部4との段間Dに接続された利得切替回路5と、を備える。利得切替回路5は、段間Dに接続されたキャパシタ9と、キャパシタ9と接地部との間に設けられたスイッチ11とを有する。スイッチ11をオンにすると、周波数変換回路1の変換利得が低下し、スイッチ11をオフにすると、周波数変換回路1の変換利得が回復する。スイッチ11をオン・オフ制御することによって、周波数変換回路1の変換利得を変化させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報端末等の無線通信装置に使用される周波数変換回路に関し、特に、変換利得を切り替える機能を有する周波数変換回路に関するものである。
近年、ミリ波帯を用いた無線通信装置の開発への期待が高まっている。ミリ波帯では、空間中での距離減衰が大きく、また電磁波の直進性が高い。そのため、近距離での超高速無線通信への適用が期待されている。近距離での無線伝送では、伝送距離の変化に応じて受信電力強度が大きく変化する。したがって、受信側の高周波回路には、高い変換利得が要求されるとともに、伝送距離の変化に応じた受信電力のダイナミックレンジの確保が要求される。
また、無線通信装置の開発においては、小型化や低コスト化が要求される。これらの要求を実現する手段として、無線通信回路のIC化が検討されている。無線通信回路の構成要素の1つである周波数変換回路には、一般的にシングルバランスドミキサ、またはダブルバランスドミキサが用いられる。従来から、これらの周波数変換回路の高利得化の検討が行われている。
従来、高利得の周波数変換回路として、相互コンダクタンス増幅部の出力端と電流スイッチ部の入力端の間に、インダクタとキャパシタからなる整合回路を設けた周波数変換器が提案されている(例えば特許文献1参照)。この従来の周波数変換器では、整合回路を設けることによって段間の整合を取り、シングルバランスドミキサおよびダブルバランスドミキサの高利得化を図っている。
特開2004−166204号公報(第5−7頁、第1図)
しかしながら、従来の周波数変換器においては、並列共振回路を増幅部と電流スイッチ部の間に直列に挿入しているため、増幅部と電流スイッチ部の間隔が大きくなり、段間での通過損失が大きくなる。そのため、特にミリ波帯や準ミリ波帯のような高周波帯では、周波数変換器の特性が低下するという問題がある。また、従来の周波数変換器では、スイッチ機能がないため、入力レベルに応じてミキサの変換利得を切り替えることが困難であある。したがって、伝送距離の変化に応じた受信電力のダイナミックレンジを確保することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、変換利得を切り替えることのできる周波数変換回路を提供することを目的とする。
本発明の周波数変換回路は、入力信号を増幅する増幅用トランジスタを有する増幅部と、増幅された前記入力信号と局部発振信号をミキシングする差動トランジスタ対を有するスイッチング部と、前記増幅部と前記スイッチング部との段間と、接地部との間に接続された利得切替回路と、を備え、前記利得切替回路は、前記段間に接続されたキャパシタと、前記キャパシタと前記接地部との間に設けられたスイッチとを有する構成を有している。
この構成により、利得切替回路のスイッチをオンにすると、増幅部とスイッチング部の段間に、接地されたキャパシタが接続される。これにより、段間の容量値が大きくなり、周波数変換回路の変換利得が抑制される。スイッチをオフにすると、キャパシタによって抑制された変換利得が回復する。このようにスイッチをオン・オフすることにより、周波数変換回路の変換利得を変化させることができる。したがって、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化し受信電力が大きく変化する場合でも、周波数変換回路の変換利得を切り替えることにより、安定的に通信を行うことができる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記キャパシタと前記スイッチとの間に、接地されたインダクタが接続された構成を有している。
この構成により、利得切替回路のスイッチをオンにすると、上記と同様にして、接地されたキャパシタが段間に接続される。これにより、段間の容量値が大きくなり、周波数変換回路の変換利得が抑制される。スイッチをオフにすると、接地されたインダクタとキャパシタが段間に接続される。このインダクタとキャパシタと段間の寄生容量によって共振回路が構成される。これにより、段間の寄生容量が除去され、所定の周波数帯での変換利得が向上する。このようにスイッチをオン・オフすることにより、周波数変換回路の変換利得を大きく変化させることができる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記段間に、複数の前記利得切替回路が並列に接続された構成を有している。
この構成により、複数の利得切替回路のキャパシタによって、変換利得の切替えに必要な容量値を分割することができる。これにより、利得切替回路のキャパシタの面積を小さくすることができ、周波数変換回路の小型化が可能となる。また、キャパシタの面積が小さいので、増幅部とスイッチング部の間隔を短くすることができ、段間での通過損失を抑えることができる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記複数の利得切替回路の各々のキャパシタの容量が同一である構成を有している。
この構成により、同一容量のキャパシタを有する複数の利得切替回路を、差動トランジスタ対に対して対称的に配置することにより、差動トランジスタ対のバランス特性が向上する。
また、本発明の周波数変換回路では、前記キャパシタが、可変容量キャパシタで構成された構成を有している。
この構成により、キャパシタの容量を変化させることにより、利得切替量を連続的に制御することができる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記インダクタが、半導体基板上に形成された線路パターンで構成された構成を有している。
この構成により、インダクタを半導体基板上に形成された線路パターンで構成することによって、利得切替回路を小型化することができる。例えば、ミリ波帯などの高周波帯では、線路パターンの長さは約100μm程度であり、利得切替回路の小型化が可能となる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記スイッチが、トランジスタで構成された構成を有している。
この構成により、スイッチをトランジスタで構成することによって、利得切替回路を小型化することができる。
また、本発明の周波数変換回路では、前記増幅部と前記スイッチング部と前記利得切替回路が、半導体集積回路として半導体基板上に形成された構成を有している。
この構成により、周波数変換回路を、小型で安価に大量生産することが可能となる。
本発明の無線通信装置は、上記の周波数変換回路を用いて無線通信信号の周波数を変換する構成を有している。
この無線通信装置によれば、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化して受信電力が大きく変化する場合でも、受信電力レベルを測定しながら受信電波状況に応じて変換利得を切り替えることができ、安定した無線通信を実現することができる。
本発明の無線通信システムは、上記の周波数変換回路を用いて無線通信信号の周波数を変換する構成を有している。
この無線通信システムによっても、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化して受信電力が大きく変化する場合でも、受信電力レベルを測定しながら受信電波状況に応じて変換利得を切り替えることができ、安定した無線通信を実現することができる。
本発明は、増幅部とスイッチング部との段間に利得切替回路を設けることにより、周波数変換回路の変換利得を変化させることができるという効果を有する周波数変換回路を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の周波数変換回路について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、情報端末等の無線通信装置や無線通信システムに使用される周波数変換回路の場合を例示する。この周波数変換回路は、変換利得の切替機能を有するアクティブ回路である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の周波数変換回路の構成を図1に示す。図1に示すように、周波数変換回路1は、RF端子から入力された入力信号の整合をとる整合回路2と、整合がとられた信号を増幅する増幅部3と、増幅された信号と局部発振信号をミキシングするスイッチング部4を備えている。そして、増幅部3とスイッチング部4との段間Dには、接地された利得切替回路5が接続されている。
周波数変換回路1への入力信号は、高周波数信号であるRF信号(無線周波数信号)であり、RF端子から入力される。また、周波数変換(ダウンコンバート)に用いる局部発振信号は、二つのLO端子(LO+端子とLO−端子)からそれぞれ入力される。そして、周波数変換回路1からの出力信号は、IF信号(中間周波数信号)であり、二つのIF端子(IF+端子とIF−端子)から出力される。
図1に示すように、増幅部3は、トランジスタ6(例えばFET)で構成されている。トランジスタ6のゲート端子には整合回路2が接続されており、トランジスタ6のソース端子は接地されている。トランジスタ6のドレイン端子はスイッチング部4に接続されている。この増幅部3のトランジスタ6は、本発明の増幅用トランジスタに相当する。
スイッチング部4は、一対のトランジスタ7(例えばFET)と一対の負荷回路8で構成されている。スイッチング部4の一対のトランジスタ7のソース端子は、増幅部3のトランジスタ6のドレイン端子にそれぞれ並列に接続されている。また、スイッチング部4のトランジスタ7のゲート端子は、それぞれLO端子に接続されている。スイッチング部4のトランジスタ7のドレイン端子には、負荷回路8とIF端子がそれぞれ並列に接続されている。そして、一対の負荷回路8は、電源電圧端子(Vdd端子)にそれぞれ並列に接続されている。このスイッチング部4の一対のトランジスタ7は、本発明の差動トランジスタ対に相当する。
利得切替回路5は、キャパシタ9とインダクタ10とスイッチ11で構成されている。キャパシタ9は、増幅部3とスイッチング部4との段間Dに接続されており、このキャパシタ9には、接地されたインダクタ10と接地されたスイッチ11がそれぞれ並列に接続されている。
図2は、利得切替回路5の一例を示す図である。ここでは、一例として、60GHz用の利得切替回路5の構成を説明する。図2に示すように、キャパシタ9は、可変容量キャパシタであり、例えば、半導体基板上に形成されたMOM容量(Metal-Oxide-Metal Capacitor)等が用いられる。60GHz用の場合、MOM容量の一辺の長さは、約20μm程度である。また、インダクタ10は、半導体基板上に形成された線路パターンで構成されている。ミリ波帯の高周波信号(例えば60GHzの高周波信号)の場合、線路パターンの長さは約100μm程度である。また、スイッチ11は、MOSトランジスタで構成され、半導体基板上に形成されている。したがって、利得切替回路5の小型化が可能である。
なお、マイクロ波などの周波数帯では、キャパシタ9とインダクタ10の使用面積が共に非常に大きくなるため、トランジスタ6と差動トランジスタ対7の距離が離れてしまい、回路の小型化が困難であり、ミキサとしての特性が低下するおそれがある。よって、この利得切替回路5は、ミリ波帯などの高周波数帯において適用することが望ましい。
本実施の形態では、増幅部3、スイッチング部4、利得切替回路5などが、半導体集積回路として半導体基板上に形成されており、周波数変換回路1が、半導体プロセスを用いて集積回路として構成されている。
また、本実施の形態の周波数変換回路1は、無線通信装置12(例えば無線端末)に用いられる。図3は、周波数変換回路1を用いた無線通信装置12の構成を示す説明図である。図3に示すように、無線通信装置12は、RF信号からIF信号への周波数変換を行う周波数変換回路1と、周波数変化されたIF信号を復調する復調部13と、復調された信号のレベル値を予め設定された閾値と比較して信号レベルの大小判定を行う判定部14と、判定部14での判定結果に応じて利得切替回路5のスイッチ11のオン・オフ制御を行う利得切替制御部15を備えている。この利得切替制御部15は、信号レベルが閾値より大きいと判定されたときに利得切替回路5のスイッチ11をオン状態にし、信号レベルが閾値以下であると判定されたときに利得切替回路5のスイッチ11をオフ状態にするように、オン・オフ制御を行う。
以上のように構成された周波数変換回路1について、以下その動作を説明する。ここでは、一例として、RF信号を受信したときの周波数変換回路1の動作について説明する。
受信したRF信号は、整合回路2を介して、トランジスタ6のゲート端子に入力される。トランジスタ6のソース端子を接地することによって、トランジスタ6はRF信号を増幅する増幅器として作用し、増幅されたRF信号をトランジスタ6のドレイン端子から出力する。
出力されたRF信号は、差動トランジスタ対7のソース端子にそれぞれ入力される。同時に、局部発振信号が、差動トランジスタ対7のゲート端子にそれぞれ入力される。この際、LO信号を差動信号とすることにより、差動トランジスタ対7のゲート端子に入力されたLO信号の極性によって差動トランジスタ対7がそれぞれ逆相で動作し、RF信号とLO信号がミキシングされる。ミキシングによって生成されたIF信号は、差動トランジスタ対7のドレイン端子から差動信号として出力される。出力されたIF信号は、差動トランジスタ対7のドレイン端子に接続された負荷回路8を介して、差動の電圧振幅として取り出すことができる。
ここで、本発明の特徴的な動作について説明する。トランジスタ6のドレイン端子には寄生容量が発生する。例えば、本実施の形態の周波数変換回路1では、増幅部3のトランジスタ6とスイッチング部4の差動トランジスタ対7との間に対接地の寄生容量が発生する。この周波数変換回路1では、増幅部3(トランジスタ6)とスイッチング部4(差動トランジスタ対7)との段間Dに利得切替回路5を接続することにより、その寄生容量をキャンセルすることができる。また、この利得切替回路5によって、周波数変換回路1の変換利得を制御することができる。以下、この点について詳細に説明する。
本実施の形態の利得切替回路5では、増幅部3のトランジスタ6とスイッチング部4の差動トランジスタ対7との間の対接地の寄生容量を打ち消すために、この寄生容量と並列にインダクタ10を対接地に配置した。これにより、寄生容量とインダクタ10で共振回路を形成する。このとき、インダクタ10の値を調整することにより、所望の周波数帯で共振させることができ、その結果、RF特性を改善して変換利得を向上させることができる。
ただし、近距離無線通信などで受信電力が大きく変化する場合には、利得切替が必要となる。そこで、本実施の形態の利得切替回路5では、キャパシタ9をインダクタ10と直列に配置し、キャパシタ9とインダクタ10の間にスイッチ11を対接地に配置した。スイッチ11をオフにした場合には、キャパシタ9とインダクタ10と寄生容量とで共振回路が形成される。所望の周波数で共振回路として作用するように、キャパシタ9とインダクタ10の値を調整することによって、RF特性を改善して変換利得を向上させることができる。スイッチ11をオンにした場合には、トランジスタ6と差動トランジスタ対7の間の容量値が、寄生容量とキャパシタ9の容量値を足した合計値となる。このように対接地の容量値を増加させることにより、RF特性を低下させて変換利得を抑圧することができる。このように利得切替回路5のスイッチ11をオン・オフすることによって、変換利得を制御することができる。
なお、キャパシタ9を上記のような位置に配置することで、スイッチ11に対してDCカットの働きをするため、スイッチ11をオンにした時でも直流的に接地されることがなく、周波数変換回路1の利得切替を行うことができる。
次に、本実施の形態の周波数変換回路1を用いた無線通信装置12の動作について説明する。
無線通信装置12では、アンテナや低雑音増幅器等(図示せず)を介して受信した受信信号を、周波数変換回路1でミキシングし、IF(BB)信号に周波数変換する。周波数変換されたIF(BB)信号は復調部13で復調される。復調された信号は判定部14に送信される。判定部14では、予め設定した閾値に対して受信した信号の大小が判定される。そして、その判定結果が、利得切替制御部15に送信される。利得切替制御部15では、判定部14で判定された結果に基づいて、利得切替回路5のスイッチ11の制御が行われる。
例えば、受信電力が閾値より大きい場合には、スイッチ11をオン状態にする制御信号(オン信号)を出力してスイッチ11を制御する。また、受信電力が閾値よりも小さい場合には、スイッチ11をオフ状態にする制御信号(オフ信号)を出力してスイッチ11を制御する。
このように、受信電界強度に応じて周波数変換回路1の利得を切り替えることにより、近距離無線通信等において受信電力が大きく変化する場合でも、高品質に通信をすることが可能となる。なお、利得切替の判定の基準としては、受信電力強度以外を用いてもよく、例えば、スループットを測定し、その結果を元に判定を行っても良い。
このような本発明の第1の実施の形態の周波数変換回路1によれば、増幅部3とスイッチング部4との段間Dに利得切替回路5を設けることにより、周波数変換回路1の変換利得を変化させることができる。具体的には、トランジスタ6のドレイン端子とトランジスタ6のソース端子の間に利得切替回路5を接続し、利得切替回路5の特性をスイッチ11を用いて切り替える。これにより、スイッチ11をオンにした時には、キャパシタ9とインダクタ10を用いて寄生容量と共振回路を構成することで変換利得を向上させ、スイッチ11をオフにした時には、キャパシタ9と寄生容量とで等価的に寄生容量値を大きくすることで変換利得を低下させることができる。その結果、変換利得を大きく切り替えることのできる周波数変換回路1を実現することが可能になる。
つまり、本実施の形態では、利得切替回路5のスイッチ11をオンにすると、増幅部3とスイッチング部4の段間Dに、接地されたキャパシタ9が接続される。これにより、段間Dの容量値が大きくなり、周波数変換回路1の変換利得が抑制される。スイッチ11をオフにすると、接地されたインダクタ10とキャパシタ9が段間Dに接続される。このインダクタ10とキャパシタ9と段間Dの寄生容量によって共振回路が構成される。これにより、段間Dの寄生容量が除去され、所定の周波数帯での変換利得が向上する。このようにスイッチ11をオン・オフすることにより、周波数変換回路1の変換利得を大きく変化させることができる。したがって、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化し受信電力が大きく変化する場合でも、周波数変換回路1の変換利得を切り替えることにより、安定的に通信を行うことができる。
なお、本実施の形態では、RF信号とLO信号をミキシングしてIF信号を得る構成について説明したが、RF信号とLO信号が同一となるダイレクトコンバージョン方式にも適用可能である。この場合、出力される信号はDC成分を含むベースバンド信号となる。
また、この利得切替回路5は、段間Dに直列的に挿入されていないので、従来と比べて増幅部3とスイッチング部4の間隔を短くすることができ、段間Dでの通過損失を抑えることができる。
また、本実施の形態では、キャパシタ9を可変容量キャパシタで構成することにより、キャパシタ9の容量を変化させて、利得切替量を連続的に制御することができる。
また、本実施の形態では、インダクタ10を半導体基板上に形成された線路パターンで構成することによって、利得切替回路5を小型化することができる。例えば、ミリ波帯などの高周波帯では、線路パターンの長さは約100μm程度であり、利得切替回路5の小型化が可能となる。
また、本実施の形態では、スイッチ11をトランジスタで構成することによって、利得切替回路5を小型化することができる。
また、本実施の形態では、増幅部3とスイッチング部4と利得切替回路5を、半導体集積回路として半導体基板上に形成することにより、周波数変換回路1を、小型で安価に大量生産することが可能となる。
また、本実施の形態の無線通信装置12または無線通信システムによれば、近距離無線通信において送受信間の距離が変化することで受信電力レベルが大きく変化する場合でも、変換利得量を切り替えることができるため、信頼性の高い無線通信システムを提供することが可能となる。
つまり、本実施の形態では、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化して受信電力が大きく変化する場合でも、受信電力レベルを測定しながら受信電波状況に応じて変換利得を切り替えることができ、安定した無線通信を実現することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態の周波数変換回路について、図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態の周波数変換回路の構成を示す説明図である。
図4に示すように、本実施の形態の周波数変換回路20が第1の実施の形態と相違する点は、利得切替回路21にインダクタ10が設けられていないことにあり、他の構成については第1の実施の形態と同じである。つまり、ここで特に言及しない限り、本実施の形態の周波数変換回路20の構成は、第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態の周波数変換回路20では、スイッチ11をオフにした時には、キャパシタ9の一方が接地されないため、寄生容量としてRF特性を低下させることがなく、利得切替回路21が付加されていない状態と同じとなる。スイッチ11をオンにした時には、キャパシタ9の一方が接地されるため、キャパシタ9も寄生容量として働き、変換利得を抑圧する効果がある。したがって、スイッチ11のオン・オフによって周波数変換回路20の変換利得を切り替えることが可能となる。
このような周波数変換回路20では、利得切替回路21のスイッチ11をオンにすると、増幅部3とスイッチング部4の段間Dに、接地されたキャパシタ9が接続される。これにより、段間Dの容量値が大きくなり、周波数変換回路20の変換利得が抑制される。スイッチ11をオフにすると、キャパシタ9によって抑制された変換利得が回復する。このようにスイッチ11をオン・オフすることにより、周波数変換回路20の変換利得を変化させることができる。したがって、近距離無線通信等において送受信間の距離が変化し受信電力が大きく変化する場合でも、周波数変換回路20の変換利得を切り替えることにより、安定的に通信を行うことができる。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態に比べて、インダクタ10を設ける必要が無いため、その分だけ小型化することが可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態の周波数変換回路について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態の周波数変換回路の構成を示す説明図である。
図5に示すように、本実施の形態の周波数変換回路30が第1の実施の形態と相違する点は、二つの利得切替回路5を備えていることにあり、他の構成については第1の実施の形態と同じである。つまり、ここで特に言及しない限り、本実施の形態の周波数変換回路30の構成は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、二つの利得切替回路5が、増幅部3とスイッチング部4との段間Dに並列に接続されている。この二つの利得切替回路5の各々のキャパシタ31の容量は同一である。この場合、二つのキャパシタ31の各々の容量値は、第1の実施の形態における一つのキャパシタ9の容量の半分である。
このような第3の実施の形態の周波数変換回路30によれば、二つの利得切替回路5を設けることにより、二つのキャパシタ31の各々の容量値を通常の容量値(第1の実施の形態の容量値)の半分にすることができる。これにより、更なる回路の小型化が可能となる。つまり、二つの利得切替回路5のキャパシタ31によって、変換利得の切替えに必要な容量値を二つに分割することができる。これにより、利得切替回路5のキャパシタ31の面積を小さくすることができ、周波数変換回路30の小型化が可能となる。また、キャパシタ31の面積が小さいので、増幅部3とスイッチング部4の間隔を短くすることができ、段間Dでの通過損失を抑えることができる。
また、利得切替回路5を2つに分けることにより、差動トランジスタ対7に対して利得切替回路5を対称に配置することができるため、差動トランジスタ対7のバランス特性を良好に保つことができるという作用を有する。つまり、同一容量のキャパシタ31を有する二つの利得切替回路5を、差動トランジスタ対7に対して対称的に配置することにより、差動トランジスタ対7のバランス特性が向上する。
また、2つのスイッチ11を別々の制御信号で制御することによって、変換利得の切替えを多段階で行うことができる。例えば、「二つのスイッチ11を共にオン」、「二つのスイッチ11を共にオフ」、「一方のスイッチ11をオン、他方のスイッチ11をオフ」とすることにより、3種類の動作モードに設定することができ、利得切替を3段階で行うことができる。
なお、本実施の形態では、二つのキャパシタ31の容量値がそれぞれ第1の実施の形態のキャパシタ9の容量値の半分であるとして説明したが、その限りではなく、二つのキャパシタ31の容量値の合計が第1の実施の形態の容量値と等しければ良い。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
例えば、以上の説明では、トランジスタ6、7として、電界降下型トランジスタ(FET)を例にしたが、それに限るものではなく、一般的なトランジスタ構成であれば良いことは言うまでもない。
また、以上の説明では、キャパシタ9、31とインダクタ10の構成として、MOM容量と半導体基板上に形成された線路パターンを例として説明したが、キャパシタ9、31としてはMOS容量やMIM容量を用いても良く、インダクタ10としてはスパイラルインダクタを用いても良い。さらに、キャパシタ9、31としては、固定の容量値を持つキャパシタを用いても良いし、バラクタのような可変機能を有するキャパシタを用いても良い。キャパシタ9、31を可変容量とすることで、利得を連続的に変化させることができる。
また、以上の説明では、スイッチ11の構成として、トランジスタを用いた構成について説明したが、これに限るものではなく、ダイオード等のスイッチング機能を有するデバイスを使用しても良い。また、スイッチ11の代わりとして、可変容量を用いても良い。このような構成とすることで、可変容量の容量値を連続的に変化させることで、変換利得も連続的に変化させることが可能となる。
また、以上の説明では、周波数変換回路1、20、30について説明したが、例えばカスコード接続された増幅器にも適用することができる。この場合、トランジスタ6のゲート端子に整合回路2を介してRF信号を入力し、差動トランジスタ対7のゲート端子を交流的に接地することによって、カスコード接続増幅器として動作させることができる。そして、トランジスタ6と差動トランジスタ対7の間に利得切替回路5を設けることで増幅器の利得を切り替えることが可能になるという作用を有する。
また、以上の説明では、RF信号が片相入力であるシングルバランスドミキサ構成について説明したが、RF信号を差動入力とするダブルバランスドミキサ構成としても良いことは言うまでもない。
また、以上の説明では、スイッチング部4が一対のトランジスタ7で形成された構成について説明したが、その限りでなく、トランジスタ単体で構成されていても良い。この場合LO信号、出力されるIF信号も片相信号となる。
以上のように、本発明にかかる周波数変換回路は、周波数変換回路の変換利得を変化させることができるという効果を有し、情報端末等の無線通信装置に使用され、有用である。
第1の実施の形態における周波数変換回路の説明図 周波数変換回路の利得切替回路の一例を示す図 周波数変換回路を用いた無線通信装置の説明図 第2の実施の形態における周波数変換回路の説明図 第3の実施の形態における周波数変換回路の説明図
符号の説明
1 周波数変換回路
3 増幅部
4 スイッチング部
5 利得切替回路
6 トランジスタ(増幅用トランジスタ)
7 トランジスタ(差動トランジスタ対)
9 キャパシタ
10 インダクタ
11 スイッチ
12 無線通信装置
20 周波数変換回路
21 利得切替回路
30 周波数変換回路
31 キャパシタ
D 段間

Claims (10)

  1. 入力信号を増幅する増幅用トランジスタを有する増幅部と、
    増幅された前記入力信号と局部発振信号をミキシングする差動トランジスタ対を有するスイッチング部と、
    前記増幅部と前記スイッチング部との段間と、接地部との間に接続された利得切替回路と、
    を備え、
    前記利得切替回路は、前記段間に接続されたキャパシタと、前記キャパシタと前記接地部との間に設けられたスイッチとを有することを特徴とする周波数変換回路。
  2. 前記キャパシタと前記スイッチとの間に、接地されたインダクタが接続されたことを特徴とする請求項1に記載の周波数変換回路。
  3. 前記段間に、複数の前記利得切替回路が並列に接続されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の周波数変換回路。
  4. 前記複数の利得切替回路の各々のキャパシタの容量が同一であることを特徴とする請求項3に記載の周波数変換回路。
  5. 前記キャパシタが、可変容量キャパシタで構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の周波数変換回路。
  6. 前記インダクタが、半導体基板上に形成された線路パターンで構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の周波数変換回路。
  7. 前記スイッチが、トランジスタで構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の周波数変換回路。
  8. 前記増幅部と前記スイッチング部と前記利得切替回路が、半導体集積回路として半導体基板上に形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の周波数変換回路。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の周波数変換回路を用いて無線通信信号の周波数を変換することを特徴とする無線通信装置。
  10. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の周波数変換回路を用いて無線通信信号の周波数を変換することを特徴とする無線通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017517208A (ja) * 2014-05-23 2017-06-22 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated マルチバンド電力増幅器
WO2021229385A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置

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