JP2009163818A - 磁気ヘッド - Google Patents

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Koji Oguchi
晃司 小口
Yukihiko Takita
幸彦 瀧田
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Abstract

【課題】 磁気ヘッドの磨耗量を正確に把握することを可能とし、磁気ヘッドの交換を適切なタイミングで行うことができるようにする。
【解決手段】 対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて磁気記録の読み取りあるいは書き込み若しくはその双方を行う磁気ヘッドにおいて、磁気ギャップを構成するヘッド部3の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有する被摺動部材に、ヘッド部3の磨耗量を示す段部4が少なくとも1箇所形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて磁気情報の読み取りあるいは書き込み若しくはその双方を行う磁気ヘッドに関する。さらに詳述すると、本発明は目視によりヘッドの摩耗状態を確認可能とする磁気ヘッドの構造に関する。
対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて記録情報の読み書きを行う磁気データ処理装置においては、磁気ヘッドの摩耗が激しい。しかも、磁気ヘッドの摩耗量は使用頻度や粉塵等の侵入の有無などの使用環境により大きく異なる。このため、使用時間や期間などで磁気ヘッドの磨耗量を正確に把握することが困難であるため、磁気ヘッドの交換を適切なタイミングで行うことが難しいという問題がある。磁気ヘッドの交換時期が早過ぎると不経済であるし、遅過ぎると磁気ヘッドの磨耗が進みすぎて読み取りエラーや書き込みエラーの発生頻度が高くなる。そこで、磁気ヘッドの磨耗を適切に検出して適切に交換を行うことが望まれる。
従来、磁気ヘッドの磨耗状態を目視で可能とする技術として、磁気ヘッド交換の目安とする摩耗量を示すアラーム層を磁気ヘッド内部に設け、このアラーム層が磁気ヘッドの表面に露出することにより、磁気ヘッドの表面の色が地色(金属色)から黄色や赤色に変化することにより磁気ヘッドの交換時期を視覚的に判定可能としたものが提案されている( 特許文献1)。アラーム層は、磁気ヘッドの地色と異なる色に着色された部分であり、磁気ヘッドの素材となる金属に着色材を含有させることで形成している。
特開2006−127601号
しかしながら、磁気ヘッドの内部に磁気ヘッドの地色と異なる色に着色されたアラーム層を設ける構造であるので、磁気ヘッドの素材となる金属に着色材を含有させたものを準備し、かつそれを磁気ヘッドの内部の所定の位置に層を形成するように取り込む作業が必要となり、製造工程が増えかつ製造上の難度が高くなり、製造コストを上げてしまう問題がある。
しかも、アラーム層は磁気ヘッドの内部に設けられることから、媒体摺動面の円筒研削の前の磁気ヘッド製造過程でヘッドの頂点から摩耗の目安となる高さが設定される(作り込まれる)ので、磁気ヘッド組み立て後の磁気ヘッドの表面・媒体摺動面を円筒研削で整形しかつ研磨するときの加工量のばらつきによって、仕上がった磁気ヘッドの頂部から磁気ヘッド摩耗量を表すアラーム層までの深さ、即ちアラーム層の露出によって示すことができる実際の摩耗量がばらつくこととなる問題がある。つまり、アラーム層の寸法出しが難しく、正確な摩耗量を示すインジケータとして機能し得ないものである。
そこで本発明は、摩耗量を正確に示唆するインジケータとして機能するアラーム面を有する磁気ヘッドを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明は、対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて磁気記録の読み取りあるいは書き込み若しくはその双方を行う磁気ヘッドにおいて、磁気ギャップを構成するヘッド部の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域を有する被摺動部材に、前記ヘッド部の磨耗量を示す段部が少なくとも1箇所形成されている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の磁気ヘッドにおいて、段部が媒体摺動面を構成する領域内であって、カード状磁気記録媒体が摺動する媒体摺動方向と直交する方向の外側被摺動部材の端部に設けられているものである。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の磁気ヘッドにおいて、段部が媒体摺動方向に沿って形成され、媒体摺動方向に両端が開放されている切り欠きで構成されているものである。
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の磁気ヘッドにおいて、異なる磨耗量を示す複数の段部が形成されているものである。
また、請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の磁気ヘッドにおいて、被摺動部材が、ヘッド部を保持するコアホルダであり、媒体摺動方向に沿って、コアホルダの側面に段部が形成されているものである。
また、請求項6記載の発明は、請求項1から4のいずれか1つに記載の磁気ヘッドにおいて、被摺動部材が、ヘッド部を包囲するシールドケースであることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる磁気データ処理装置は、請求項1記載の磁気ヘッドを、開放されたあるいは開放可能なカード状磁気記録媒体搬送路に臨んで配置していることを特徴とするものである。
請求項1記載の磁気ヘッドによれば、記録情報の読み書きの度にカード状磁気記録媒体が媒体摺動面と擦れてヘッド部が摩耗するのと同時にヘッド部の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域を有する被摺動部材も摩耗して段部の高さが低減して行くので、磁気ヘッドの磨耗量をヘッド表面に露出している段部の高さの変化によって判断でき、さらには段部の消失の有無によってヘッドの交換時期あるいはヘッド寿命を目視で確認して判断できる。
しかも、ヘッド寿命高さを示す段部は、磁気ヘッドの組み立て後の媒体摺動面を仕上げる研磨加工を完了した後に加工できるので、寸法出しが完了したヘッド表面のヘッド頂部を基準に加工することが可能となり、段部の深さ即ちヘッド寿命高さが精度良く均一に作り出すことができ、それによって示されるヘッドの摩耗量が正確なものとなる。よって、磁気ヘッドの磨耗量を正確に把握することが可能となり、磁気ヘッドの交換を適切なタイミングで行うことができる。
また、請求項2記載の磁気ヘッドによれば、段部が、媒体摺動面を構成する領域内であって、被摺動部材の端部に設けられているので、加工刃具を磁気ヘッドに対して側方から水平移動させることであるいは媒体摺動方向に移動させることで段部を加工でき、段部の加工作業が容易である。
また、請求項3記載の磁気ヘッドによれば、段部が媒体摺動方向に沿って形成され、媒体摺動方向に両端が開放されている切り欠きで構成されるので、媒体摺動方向に加工刃具を水平移動させるだけで簡単に正確な深さの段部が形成される。しかも、媒体摺動面と段部との境界の稜が媒体摺動方向に沿って形成されるため、深さ方向の摩耗量の変化が媒体摺動方向の変化として増幅されて示されることからより目視し易くなる。
また、請求項4記載の磁気ヘッドによれば、段階的に摩耗量を目視で確認できるので、磁気ヘッドの交換時期あるいは寿命と判断される摩耗量に達する前に、磁気ヘッド寿命に近づきつつあることを段階的に予告可能となる。
さらに、請求項7記載の発明にかかる磁気データ処理装置によれば、保守点検等の際などに、開放されたあるいは開放可能なカード状磁気記録媒体搬送路に臨んで配置されている磁気ヘッドの段差の状況を目視できるので、磁気ヘッドを搬送路から一々取り外したりすることなく、磁気ヘッドの交換時期に達しているのかあるいは寿命と判断される摩耗量に近々達するものなのか判断できる。勿論、上側のフレームが開いて搬送路を開放することにより、あるいは磁気ヘッド組が取り外し可能である場合には磁気ヘッド組を簡単に取り外すことにより、簡単に目視判断により磁気ヘッドの交換時期を判断できる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図5に本発明を磁気カードリーダー用磁気ヘッドに適用した実施の一形態を示す。この磁気ヘッドは、図示していないが、対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて磁気記録の読み取りあるいは書き込み若しくはその双方を行うものである。
この磁気ヘッドは、磁気ギャップGを挟んで対向配置された少なくとも一対の磁気コアからなるヘッド部が、複数のデータトラックに対応して複数設けられたものであり、上記ヘッド部は、例えば、断面がほぼコ字形状で記録用コイルが巻かれた記録用コアと、断面がほほコ字形状で記録用コアより狭いコア幅を有して再生用コイルが巻かれた再生用コアとからなっている。このように、再生幅に対して記録幅が広い構成となっている、いわゆるワイドライト/ナローリード磁気ヘッドである。尚、本実施形態では、図1等に示す磁気ヘッド1は、2つのヘッド部31,32を備える2チャンネルの磁気ヘッドであり、カード状記録媒体に形成された、2つのデータトラックに対して磁気データの記録及び再生の機能を有する。
各ヘッド部31(32)は、例えば、本実施形態では、記録用コイル(図示せず)が巻き回してなる記録用コア31a(32a)と、記録用コア31a(32a)より狭いコア幅を有して再生用コイル(図示せず)が巻かれた再生用コア31b(32b)と、再生用コア31b(32b)の両側に、スペーサsを挟んで、設けられたサイドコア31c、31d(32c、32d)とで構成されている。また、再生用コア31b(32b)は、記録用コア31a(32a)とループ状磁路を形成するように、磁気ギャップGを形成するギャップスペーサSを挟んで記録用コア31a(32a)に突き合わされている。なお、記録用コア31a(32a)、再生用コア31b(32b)、サイドコア31c、31d(32c、32d)には、例えば、パーマロイ,センダスト,フェライト等の磁性材料を用いて所定の形状に形成したコアや、あるいは薄板状の金属磁性材料を多数枚積層して所定のコア幅としたコア等が用いられる。また、ギャップスペーサS、スペーサsには、例えば、非磁性材料が用いられている。
磁気ヘッド1は、例えば次のようにして組み立てられる。記録用コア31a(32a)と、再生用コア31b(32b)及びサイドコア31c、31d(32c、32d)とが、例えば真鍮材で形成されるコアホルダ10に位置決めされながら保持され固着される。その後、突合せ面が研磨され磁気ギャップG(ギャップスペーサS)を挟んで突き合わされ、樹脂(図示せず)がコアホルダ10に充填され固まって一体に固着される。樹脂が固まった後、ヘッド部31、32は、磁気カードに良好に接触できるように所定の極率半径に研磨される。尚、磁気ヘッドの記録・再生にかかわる構造は本発明の本質ではないのでその詳細な図示と説明は省略する。
この磁気ヘッド1は、ヘッド部31、32(以下、「ヘッド部3」とする。)の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有する被摺動部材、例えば本実施形態においてはコアホルダ10に、ヘッド部3の磨耗量を示す段部4を少なくとも1箇所有している。尚、カード状磁気記録媒体は例えばキャッシュカードなどのプラスチック製カードなどに代表される比較的硬質の磁気記録媒体であり、磁気ストライプ部分がヘッド部3が突き合わされて形成する磁気ギャップGの上をヘッド頂部14の周辺と接触しながら通過するように構成されている。なお、媒体摺動面を構成する領域2とは、図1等に示すように、カード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させる磁気ヘッド1に設けられた領域であり、本実施形態では、ヘッド部3とコアホルダ10によって構成されている。
ここで、段部4は、コアホルダ10において、ヘッド部3の外でかつ媒体摺動面を構成する領域2の中に存在すると共に、磁気ヘッドの交換時期(磁気ヘッド寿命)に達するまで摩耗したときの媒体摺動面と同じ高さの面で、摩耗したときの媒体摺動面と連続した1つの面となるヘッド寿命アラーム面5を底部として有するものであれば良い。したがって、段部4の配置並びにその形状については特に限定されるものではないが、より好ましくはヘッド部3の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有する被摺動部材(本実施形態ではコアホルダ10)の媒体摺動方向と直交する方向の端に媒体摺動方向に沿って段部4を設けることである。ヘッド部3の外であれば、必ずしも端である必要はないが、加工のし易さを考慮すれば、コアホルダ10の端部に設けることが好ましい。そこで、本実施形態の段部4は、図1及び図2に示すように、図示していないカード状磁気記録媒体が摺動する媒体摺動方向(図中矢印で示す)に沿って、コアホルダ10の側面にかけて形成されている。また、段部4は、垂直に切り落とすことが加工が容易である上に、境界がはっきりわかるので好ましい。そこで、段部4はカード状磁気記録媒体が摺動する媒体摺動方向に沿って形成され、媒体摺動方向に両端7,7が開放されている平坦なヘッド寿命アラーム面5を形成する切り欠きで構成されている。
さらに、段部4は、ヘッド部3を挟んで媒体摺動方向と交わる方向に複数の段部4を設けること、特に媒体摺動面を構成する領域2の媒体摺動方向と直交する方向の端部の双方に設けることが好ましい。この場合には、カード状磁気記録媒体の僅かな反りや変形などで片当たりして走行しても、少なくとも片方の段部4が消滅して連続した1つの面となるときには磁気ヘッドの寿命がきたと判断することができる。勿論、段部4は少なくとも1箇所存在すれば良く、中でも領域2内であって、コアホルダ10(被摺動部材)の端部の少なくとも一方に設けられていれば十分アラーム機構として機能する。
段部4のヘッド頂部14からヘッド寿命アラーム面5までの深さ(ヘッド寿命高さh)は、磁気ヘッドの仕様によっても異なるが、概ね200μm前後に設定される。他方、媒体摺動面を構成するヘッド部周辺のヘッド表面は、比較的緩やかな曲面に成形されるため、ヘッド寿命アラーム面5はヘッド寿命高さhの10倍程度以上の長さ例えば2000μm程度の長さを有することとなる。また、ヘッド寿命アラーム面5と媒体摺動面を構成する領域2との境界は、段差が生ずるため稜6を形成し線として目視することができる。したがって、境界を示す稜6もまた媒体摺動方向に延びる2000μm以上の線となって表れる。これにより、ヘッド寿命高さhが増幅されて表れることから、この稜6の変化によっても磁気ヘッドの摩耗状況を把握することができる。特に、照明光を当てたときに段差に影ができるため解り易い。また、曲面から成る磁気ヘッドの頂部付近が平坦に摩耗することから、図3に示すように、ヘッド部3とコアホルダ10によって構成される、媒体摺動面を構成する領域2において、摩耗した領域2aと摩耗していない領域2bとの境界が線(稜)15となって目視できる。このことから、この稜15の線と媒体摺動面を構成する領域2とヘッド寿命アラーム面5との間の境界を示す稜6の線との交差する位置16がヘッド寿命アラーム面5の両端7、7に向けて遷移する状況からも磁気ヘッドの摩耗量の推移を判断することができる。
以上のように構成される本実施形態の磁気カードリーダー用磁気ヘッド1は、上述したように、磁気ギャップGに沿って2分した形で別体に製作された記録用コア31a(32a)及び再生用コア31b(32b)に所定の巻回数のコイル(図示せず)を巻線した状態で、コアホルダ10に位置決めしながら保持される(嵌め込む)と共に巻線の各末端を接続した端子を取付け、それらを突合せた間の空間に樹脂(図示せず)を充填して固化させることによって、ヘッド部3(31、32)とコアホルダ10とを一体化するように構成される。したがって、この磁気ヘッド1は、一体に組立てた後、ヘッド部3とコアホルダ10によって構成される、媒体摺動面を構成する領域2を円筒研磨加工により突き合わせ部分のずれを無くすと共に媒体摺動面を構成する領域2を所望の曲面に整形される。そこで、磁気ヘッド1の媒体摺動面を構成する領域2の研磨加工が完了した後、磁気ギャップGを構成するヘッド部3の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有する被摺動部材即ちコアホルダ10の端に、切削あるいは研削などによりヘッド部3の磨耗量を示す段部4が加工される。例えば、縦フライスやエンドミル、メタルソー等の切削刃具を用いて、ヘッド寿命アラーム面5が削り出されて所定のヘッド寿命高さhの段部4がつくられる。
このように構成された磁気ヘッド1によれば、ヘッド頂部14が記録情報の読み書きの度にカード状磁気記録媒体によって擦れるため、ヘッド部3が摩耗するのと同時にヘッド部3の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有するコアホルダ10も摩耗して段部4の高さが減少してゆく。そして、摩耗して行くヘッド頂部14周辺の媒体摺動面を構成する領域2における摩耗した領域2aがヘッド寿命アラーム面5と同じ高さの連続面になると、ヘッド寿命であると判断できる。つまり、磁気ヘッド1の磨耗量をヘッド表面に露出している段部4の高さによって判断でき、段部4の消失の有無によってヘッド寿命がきたか否かを目視で確認できる。また、コアホルダ10は、磁気ヘッド1の外形、外枠を構成するものであるので、段部4を容易に、しかも、磁気ヘッド1を構成する他の部位を傷つけるようなこともなく、加工することができる。
次に、本発明の他の実施形態を図6に示す。この実施形態の磁気ヘッド1は、異なる磨耗量を示す階段状の複数段の段部4を有するものである。即ち、本実施形態の磁気ヘッド1の場合、磁気ヘッドの交換時期に達したことを示すヘッド寿命アラーム面5と、それよりも浅くヘッド寿命アラーム面5よりも前のヘッド交換時期に近づいていることを示すヘッド寿命予告アラーム面8とを有する2段から成る段部4を備えるものである。この場合、磁気ヘッドの交換時期あるいは寿命と判断される摩耗量に達する前に、磁気ヘッド寿命に近づきつつあることを段階的に予告可能となる。勿論、ヘッド寿命予告アラーム8を2段、3段と等間隔にあるいは異なる間隔で段階的に形成することも可能であり、この場合には寿命に近づきつつあることをさらに数次にわたって細かく予告ないし警告することができる。さらには、ヘッド寿命アラーム面5の他に、完全にヘッド寿命が尽きる位置を示すヘッド完全寿命面9を含む段部を併存させても良い。なお、異なる磨耗量を示す複数の段部4は、本実施形態の場合には連続的に階段状に形成されたものとして示したが、特にこれに限定されるものではなく、磁気ヘッドの異なる位置に独立して別々に設けても良い。例えば、磁気ヘッド1の右端と左端とで互いにヘッド寿命高さの異なる段部4をそれぞれ設けるようにしても良いし、ヘッド頂部14を境に媒体摺動方向にヘッド寿命高さの異なる段部4を並べて配置するようにしても良い。
また、段部の他の実施形態を図7に示す。段部4は、平坦な底面から成るヘッド寿命アラーム面5の両端が媒体摺動方向に開放されている切り欠きで構成されている場合ばかりでなく、例えば図7に示すように、媒体摺動面を構成する領域2の曲面と逆向きの曲面からなるヘッド寿命アラーム面5を備えた凹部として形成するようにしても良い。即ち、ヘッド頂部14を通るギャップ深さ方向の位置で最も深いヘッド寿命高さhとなる円弧状の凹部からなる切り欠きあるいは溝を形成するようにしても良い。
図8及び図9に本発明のさらに他の実施形態を示す。この他の実施形態は、ヘッド部3’とそれを保持するコアホルダ(図示省略)とをシールドケース11に収納して樹脂12で固めるタイプの磁気ヘッドに適用したものである。ヘッド部3’は、磁気ギャップG(ギャップスペーサS)を挟んで対向配置された磁気コア33、34からなり、例えば、一方の磁気コア33には記録用コイル(図示せず)が巻かれ、他方の磁気コア34には再生用コイル(図示せず)が巻かれている。磁気コア33、34は、ループ状磁路を形成するように、磁気ギャップGを形成するギャップスペーサSを挟んで突き合わされている。
磁気ヘッド1’は、ヘッド部3’をコアホルダ(図示せず)で保持してシールドケース11に収容し、シールドケース11の窓13からヘッド部3’の先端及びその周辺を露出させてシールドケース11内に樹脂12で固めている。シールドケース11は、電磁ノイズを遮蔽するために、コアホルダ(図示せず)の周囲を覆うようにしている。また、樹脂12は、ヘッド部3’とシールドケース11間に介在させて間隔を持たせるようにしている。尚、磁気ヘッドの構造は本発明の本質ではないのでその詳細な図示と説明は省略する。
この磁気ヘッド1’におけるヘッド部3’の周囲の媒体摺動面を構成する領域2の部材は、ヘッド部3’を包囲するシールドケース11とすることが好ましい。そして、段部4は、例えば、図8に示すように、シールドケース11の両端に形成されていることが好ましい。より具体的には、段部4は、媒体摺動面を構成する領域2内であって、媒体摺動方向と直交する方向に、被摺動部材の端部の双方に媒体摺動方向に沿って設けられることが好ましい。勿論、段部4は媒体摺動方向に沿ってシールドケース11の側面に形成されることに特に限定されるものではなく、場合によっては図9に示すように媒体摺動方向と直交する方向に長手方向が配置されるように入れられる溝によって段部4を構成するようにしても良い。また、磁気ヘッド1’において、シールドケース体11は、磁気ヘッド1’の外形、外枠を構成するものであるので、段部4を容易に、しかも、磁気ヘッド1’を構成する他の部位を傷つけるようなこともなく、加工することができる。
以上のように構成された磁気ヘッドは、磁気データ処理装置に搭載する場合には、図示していないが、開放されたあるいは開放可能なカード状磁気記録媒体搬送路に臨んで配置することが好ましい。この場合には、保守点検等の際に、搬送路から磁気ヘッドを一々取り外すことなく、その摩耗状況を目視できる。例えば、搬送路を構成する上側のフレームが開くタイプの磁気処理装置であったり、あるいは特開2007-80328号に開示されているように、磁気ヘッドと対向するように配置されるパッドローラが搬送路から退避可能に設けられ、磁気ヘッドが露出する構造をもつカードリーダであったり、搬送路を構成する上側のフレームが開くタイプの磁気処理装置であっても良い。また、特開2007-66023号のように、磁気ヘッド組が取り外し可能であるものも、磁気ヘッドを簡単に取り外して、目視できる。磁気ヘッドが着脱可能な1つのアッセンブリーとしてフレームに組み付けられていれば、フレーム毎磁気ヘッドをとりはずすことによって磁気ヘッドの摩耗状況を知ることができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えばヘッド部3の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域2を有する被摺動部材のいずれかにヘッド頂部14からヘッド寿命高さhに相当する位置にヘッド寿命アラーム面5を有する凹部あるいは溝から成る段部4を設けるようにしても良い。即ち、段部4は少なくとも磁気ヘッドの交換時期や磁気ヘッドの寿命に達したときを示す位置まで、媒体摺動面を構成する領域2の中に存在し、かつそのときに摩耗した領域2aと同じ高さの面で、連続した1つの面となるヘッド寿命アラーム面5を底部として有するものであればその形状は特に限定されるものではない。例えば、上に凸の円弧状のヘッド寿命アラーム面5を有する段部4であっても良いし、ヘッド部3の周囲の媒体摺動面を構成する領域2と摺動方向に同じ長さの段部4でなくとも、それよりも長くても良いし、場合によっては媒体摺動面を構成する領域2よりもかなり短い摺動方向長さの段部4でも良い。さらに、段部4を形成する媒体摺動面を構成する領域2は、コアホルダ10またはシールドケース体11に限定されるものではなく、例えば、図8、9に示す磁気ヘッド1’の樹脂12に形成してもよい。
本発明をシールドケースを用いない磁気カードリーダー用磁気ヘッドに適用した実施の一形態を示す斜視図である。 図1のA部拡大斜視図であり、段部を含む媒体摺動面近傍を示す。 磁気ヘッドコアの摩耗が進行している状況における媒体摺動面と段部との変化を示す拡大斜視図である。 磁気ヘッドコアの摩耗が進行して段部が消失した状態の媒体摺動面を示す拡大斜視図である。 媒体摺動面における段部の配置関係を示す概略説明図である。 異なる磨耗量を示す複数の段部が形成されている実施例を示す概略説明図である。 段部の形状の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明をシールドケースを用いる磁気カードリーダー用磁気ヘッドに適用した実施の一形態を示す斜視図である。 本発明をシールドケースを用いる磁気カードリーダー用磁気ヘッドに適用した他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1,1’ 磁気ヘッド
2 媒体摺動面を構成する領域
2a 媒体摺動面の摩耗した領域
2b 媒体摺動面の摩耗していない領域
3 ヘッド部
4 段部
5 ヘッド寿命アラーム面
6 媒体摺動面と段部との境界を示す稜線
7 ヘッド寿命アラーム面の端
8 ヘッド寿命予告アラーム面
9 ヘッド完全寿命面
10 コアホルダ
11 シールドケース

Claims (7)

  1. 対向配置されたパッドローラあるいは他の磁気ヘッドとの間でカード状磁気記録媒体を押し当てて摺接させながら相対的に走行させて磁気記録の読み取りあるいは書き込み若しくはその双方を行う磁気ヘッドにおいて、磁気ギャップを構成するヘッド部の周囲に配置されるとともに媒体摺動面を構成する領域を有する被摺動部材に、前記ヘッド部の磨耗量を示す段部が少なくとも1箇所形成されていることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 前記段部は、前記媒体摺動面を構成する領域内であって、前記カード状磁気記録媒体が摺動する媒体摺動方向と直交する方向の前記被摺動部材の端部に設けられているものである請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 前記段部は前記媒体摺動方向に沿って形成され、前記媒体摺動方向に両端が開放されている切り欠きで構成されているものである請求項1または2記載の磁気ヘッド。
  4. 異なる磨耗量を示す複数の前記段部が形成されていることを特徴する請求項1から3のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
  5. 前記被摺動部材は、前記ヘッド部を保持するコアホルダであり、前記媒体摺動方向に沿って、前記コアホルダの側面に前記段部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の磁気ヘッド。
  6. 前記被摺動部材は、前記ヘッド部を包囲するシールドケースである請求項1から4のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
  7. 請求項1記載の磁気ヘッドを、開放されたあるいは開放可能なカード状磁気記録媒体搬送路に臨んで配置していることを特徴する磁気データ処理装置。
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