JP2009163016A - 薄型外照式看板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 街頭や公共広場、または道路などに設置する看板を、通常の不透明な用紙や板状体に描画した安価な看板で設置しながら、夜などの暗い場所でも少ない電力で鮮明に表示することができる簡易な電飾看板を提供する。
【解決手段】 光を透過させないシートまたは板状体に展示画像が描画された表示パネル1と、その表示パネル1の前面に配置され、周囲が暗くても表示パネル1をライトアップさせることができるように面状光源2とからなっている。面状光源2は、板状体で周縁部の少なくとも一部が厚く、その厚い周縁部と対向する周縁部または厚い周縁部と対向する周縁部を結ぶ中間部が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板21が、表示パネル1を覆うように設けられ、導光板21の周縁部が厚く形成された部分21aの側面に、導光板21内に、光を投入できるように光源22が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 光を透過させないシートまたは板状体に展示画像が描画された表示パネル1と、その表示パネル1の前面に配置され、周囲が暗くても表示パネル1をライトアップさせることができるように面状光源2とからなっている。面状光源2は、板状体で周縁部の少なくとも一部が厚く、その厚い周縁部と対向する周縁部または厚い周縁部と対向する周縁部を結ぶ中間部が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板21が、表示パネル1を覆うように設けられ、導光板21の周縁部が厚く形成された部分21aの側面に、導光板21内に、光を投入できるように光源22が設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、たとえば街頭や道路などに広告や標識などとして表示する看板を夜の暗い場所でも少ない電力で安価に表示することができる薄型外照式看板に関する。さらに詳しくは、従来設置されている看板でも、簡単にライトアップすることができ、また新たに看板を製作する場合には、表示パネルを非常に簡単に製作することができながら、夜中の暗闇でも安価に表示することができる薄型外照式看板に関する。
従来街頭や駅構内などでの広告などに用いられる暗いところでも明るく表示する看板としては、図10に示されるように、蛍光灯の直管(以下、蛍光管という)51などの光源を金属板などからなる光反射ケース(ハウジング)52内に数本配列し、光拡散板53を介して、または直接表示フィルム54などを照射する構造の電飾看板が用いられている。このハウジングとしては、たとえばステンレス、アルミニウムなどからなる金属板により表面側を開口した箱状に形成され、その内部に蛍光管51などが設けられている。そして、ハウジングの内部には、光反射材が塗布され、蛍光管51からの光が無駄なく正面側に設けられる表示フィルム54を照射することができるように形成されている。そのため、この表示フィルムは、蛍光管51などバックライトの光を透過させる必要があり、透明フィルムなどに画像をカラーで描画したものが用いられている。この蛍光管に代り、LEDや導光板に光を投入してその表面から放射する構造の面光源としたバックライトなども用いられている。
しかし、このような電飾看板は、面光源の面内での不均一性に伴い、面光源と表示フィルムとの距離を離さないと均一な表示をできないことから、背面側に非常に大きな光源を必要とするのみならず、看板の描画自身を透明フィルムなどの光を透過するフィルムに描かなければならないため、余分な工程が必要となり、非常にコストアップになる。また、ポスターなどの普通の用紙や看板などに手書きで表示した内容を、そのまま電飾看板の展示物として掲示することはできず、このような看板は、明るい室内か、街頭では昼間だけの展示になるか、または図11に示されるように、展示物の前面からライトを照射して明るくしなければ夜間や暗い場所で表示することができない。図11において61はポスター、62は蛍光管である。
一方、周囲の明るさを利用して表示画像を形成する反射型の液晶表示装置などで、夜間や、暗い場所でも表示し得るように、液晶表示装置の正面側にアクリル板などの導光板のサイドにLEDなどの光源を配置したフロントライトを配置する構成のものが知られている(たとえば特許文献1参照)。しかし、これらの液晶表示装置は、携帯電話などポータブル機器などの小形の液晶表示装置などに用いられ、数cm角から大きくても10cm角程度の小さな導光板で光らせればよいもので、50cm角以上の大きな看板用に用いるフロントライトというものは考えられていない。
特開2002−328369号公報
前述のように、街頭や駅構内などで広告などに用いる看板としては、箱体の底面に面状光源を配置したバックライトを用いて、その表面側に透明なフィルムに描画した表示フィルムを配置することにより、後ろからの光により表示パネルを照らして表示パネルの画像を映し出すバックライト方式か、不透明な用紙や板状体などに描画した表示物を正面側からライトで照らすことにより表示するフロントライト方式が用いられている。
しかしながら、バックライト方式では、表示パネルの裏面側に一定の間隔をあけないと均一な照射ができないため、奥行きが深くなって大形化すると共に、消費電力も非常に多くなり、また、表示する画像を透明なフィルムに、光を透過させるインクで描画しなければならず、手書きなどによる絵の具などで色を塗り重ねて描画することはできず、製造コストが非常に嵩み、度々表示画像を取り替えることができないという問題がある。
また、正面側からライトによりポスターなどの表示画像を照らすフロントライト方式では、表示画像から離れた位置から光を照射しなければ大きな表示画像の全体を均一に照らすことができず、非常に大きな照度を必要として大電力を要すると共に、その看板の周囲全体が非常に明るくなり、夜などでは明るさによる違和感が生じたり、また、虫も寄り集まりやすくなったりして、公害の原因になるという問題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、街頭や公共広場、または道路などに設置する看板を、透明フィルムに描画する電飾看板にすることなく、通常の不透明な用紙や板状体に描画した安価な看板で設置しながら、夜などの暗い場所でも少ない電力で鮮明に表示することができるフラットな薄型外照式看板を提供することを目的とする。
本発明による薄型外照式看板は、光を透過させないシートまたは板状体に展示画像が描画された表示パネルと、該表示パネルの前面に配置され、周囲が暗くても前記表示パネルをライトアップさせることができるように表裏両面に光を放射する面状光源とからなり、前記面状光源は、板状体で周縁部の少なくとも一部が厚く、該厚い周縁部と対向する周縁部または前記厚い周縁部と対向する周縁部を結ぶ中間部が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板が、1枚または2枚以上並べて前記表示パネルを覆うように設けられ、該導光板の前記周縁部が厚く形成された部分の側面に前記導光板内に、光を投入できるように光源が設けられ、前記1枚または2枚以上並べられた導光板の前記表示パネルの端部側に露出する前記導光板の側面の少なくとも一部には光反射部材が設けられている。
前記導光板が、平面形状が四角形状で、該四角形の一辺側が厚く、該一辺と対向する辺側が薄くなるように形成され、前記一辺側の側面全体から光を投入できるように前記光源が設けられると共に、該一辺と対向する辺側の側面に前記光反射部材が設けられる構造にすることにより、看板の幅が広くても導光板を何枚も横に並べるだけ看板の全体をカバーすることができる。
前記導光板の前記一辺と対向する辺側の側面には前記光反射部材が設けられないで、該側面が突き当てになるように2枚並べられるか、または1枚の導光板により前記一辺と対向する側面が突き当てに並べられた形状に形成され、両端部の厚さの厚い側面側に前記光源が設けられることにより、両端から導光板に光を投入することができ、LEDを光源として用いても、80cm程度の長さを充分に均一な明るさにすることができる。
また、前記導光板が2枚以上空隙を介して上下に重ねられ、前記一辺側の側面と、前記一辺と対向する側の側面とが交互に同じ側になるように配置される構造にすることにより、導光板の輝度を倍にすることができるため、導光板の大きさを倍程度に大きくしても同程度の輝度を得ることができ、大形化することもできるし、輝度を明るくして、鮮明な表示をすることもできる。この導光板を重ねるのは、2枚に限らず、3枚以上重ねても、同様に輝度を大きくするか、大きな表示パネルに対応することができる。
前記導光板の、前記一辺と隣接する側面側にも、該導光板内に光を投入できるように光源が設けられることにより、導光板を何枚も重ねて大きくした場合に、導光板の中心部で輝度が低下しやすい場合に、その中心部の輝度を側面側から補うことができ、大きな表示パネルに対しても、全面で均一な輝度とすることができる。この場合、側面から導光板内に入射する光は、入射方向に対して導光板の厚さが変る訳ではないので、そのまま真っすぐ進みやすく、導光板の側面には、光源が設けられる部分だけを除いて光反射部材で覆われていることが望ましい。光反射部材で覆われていることにより、導光板内で反射を繰り返して輝度の向上に寄与する。
前記導光板の前記一辺と対向する側面および該一辺と隣接する側面に設けられる光反射部材が、上下に重ねて設けられる導光板間の空隙部を閉塞するように形成されることにより、導光板を重ねた場合に、その隙間から光が漏れてロスすることがなくなり、光の利用効率が向上するという利点がある。
前記導光板が、平面形状が円形、楕円形、または多角形になるように形成され、該導光板の周縁の全周が厚く、中心部が薄くなるように形成されてもよい。看板の形状に合せて自由に構成することができる。
前記導光板の周縁部側壁で、前記光源が設けられない部分に光反射部材が設けられていることにより、導光板内の光を無駄なく利用しやすいため好ましい。
前記導光板が、平面形状で3角形に形成されると共に、該3角形の一辺側が厚く該一辺と対向する頂点が薄くなるように形成され、該一辺側の側面に光源が設けられ、他の側面に光反射部材が設けられる構成にすることもできる。
本発明によれば、夜間などの暗いところでも照明により表示物を明るく浮き上がらせながら、従来の電飾看板のように、バックライトにより透明フィルムに描画した画像を表示させるのとは異なり、光を殆ど透過させない不透明なポスターや、不透明な板状体などに描かれた画像などを明るく浮き上がらせることができるため、従来のポスターや看板にも、面状の光源部分を取り付けるだけで、薄型外照式看板とすることができる。また、ポスターなどの表示する画像の直前に面状の光源を設置する構造であるため、遠くから照明装置で照らすのと異なり、そのポスターや看板の画像部分のみを照射することができ、たとえば1m四方の看板を照らす場合、20mWのLEDを数個〜数十個(表示する明るさや周囲の明るさなどにより異なる)使用するだけで、暗い場所でも充分にライトアップすることができる。その結果、電力の大幅な削減ができるのみならず、周囲に異様な明るさを放つことがなく、住宅街で夜間に看板を照らしても、何らの違和感を生じさせることがなく、公害の防止にも役立つという効果がある。さらに、周囲の明るさを検知するセンサと共に自動的に照明の点滅を制御するようにすることにより、昼夜を問わずライトアップを図りながら、一層の節電効果を果たし、有効に掲示することができる。
つぎに、図面を参照しながら本発明による電飾看板について説明をする。本発明による電飾看板は、図1にその一実施形態の平面説明図および断面説明図がそれぞれ示されるように、光を透過させないシートまたは板状体に展示画像(絵画に限らず、文字、標識、記号など表示手段を全て含む)が描画された表示パネル1と、その表示パネル1の前面に配置され、周囲が暗くても表示パネル1をライトアップさせることができるように表裏両面に光を放射する面状光源2とからなっている。そして、その面状光源2は、板状体で周縁部の少なくとも一部が厚く、その厚い周縁部と対向する周縁部または厚い周縁部と対向する周縁部を結ぶ中間部が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板21が設けられ、1枚または2枚以上並べて表示パネル1を覆うように設けられ、その導光板21の周縁部が厚く形成された部分21aの側面に、導光板21内に、光を投入できるように光源22が設けられ、1枚または2枚以上並べられた導光板21の表示パネル1の端部側に露出する導光板21の側面の少なくとも一部には光反射部材26が設けられている。
表示パネル1は、従来の電飾看板のように、透明フィルムに表示画像を印刷したものとは異なり、通常の光を透過させない用紙や板状体などに、不透明な絵の具や塗料などで手書きや印刷などにより描かれた、通常のポスターや看板などを用いることができる。すなわち、従来設置されている立て看板などをそのまま用いることもできるし、新たに看板として設置する場合には、後述する面状光源2を通常の看板を設置するように形成しておくことにより、通常のポスターとして画用紙などに手書きや印刷などにより形成した表示パネル1を、その面状光源2の裏面側に画像部分が面状光源2側に向くように貼り付けるだけで、街頭などに設置する看板とすることができる。
面状光源2は、図1に示される例では、平面形状が四角形状で、その四角形の一辺21a側が厚く、その一辺と対向する辺21bの側が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板21が、横方向に2枚並べられた例であるが、銅光板21の平面形状は、このような四角形でなくてもよい。この例では、周縁部の一部が、四角形の一辺側、すなわち矩形状の一辺21a側が厚く、その一辺と対向する辺(対向する周縁部)21b側が薄くなるように、断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板21の一辺21a側の側面にたとえばLEDからなる光源22がその発光する光が導光板21内に効率よく投入されるように、設けられることにより形成されている。図1に示される例では、光源(LED)22の前面に乳半アクリルなどからなる光拡散板25が設けられているが、これは、点状のLED22などを間隔をあけて並べて配置する場合に、それぞれのLED22の指向性を弱めるためのもので、線状光源を用いる場合や、光源22から50mm以上離れた位置から使用するような面状光源にするなら、光拡散板25は無くても構わない。また、この光拡散板25に代えて、後述するように、他の光を広げる部材を用いることもできる。
導光板21は、従来の導光板として用いられているアクリル板など、光の透過率がよく減衰の少ない材料のものが用いられる。本発明では、この導光板21の一面側が、一辺21a側で厚く、その一辺と対向する辺21b側で薄くなるように形成されている。たとえば一辺21a側の厚い方が10mm程度、その一辺と対向する辺21b側の薄い方が2mm程度になるように形成されている。このように導光板21が徐々に薄くなるように形成されることにより、側面から入射した光は、その傾斜面で反射したり、屈折したりして導光板21の上面または下面側に光が出てくるため、その導光板自身が上下に光り、面状光源として作用する。すなわち、導光板21が通常の平行板であると、側面から入射した光は、その大部分が真っすぐ進み、導光板の表裏面側に出る光が殆どなく、光源装置としては機能しないが、少なくとも一方の面がテーパ状になっていると、平行に進んできた光がそのテーパ面で反射して上方に反射し、上方に反射した光は再度上面で下方に反射するため、光が乱反射し、導光板21の上下両面側を明るく照らすことになる。このテーパは、導光板21の一面だけに形成するのではなく、両面を傾斜させてもよいし、とくに厚い一辺側では湾曲状に形成すると一辺側での上下面への光の出方が強くなり、側面に近い側から均一な面状光源としやすい。
この導光板21の平面的な大きさは、ポスターなどの看板の大きさに合せて自由に設定することができるが、一辺21aと垂直な方向の長さは、後述する光源22に、たとえば20mW程度のLEDを用いても、40cm程度の長さは充分に明るい光源とすることができる。幅方向は、看板の大きさに合せて設定することができるが、あまり大きくなって重くなると取り扱いが不便になるため、途中で分断しても、その継ぎ目を殆ど目立たなくさせることができる。必要に応じて、導光板21とほぼ同じ屈折率の接着剤により貼り付けてもよい。図1に示される例では、10cm幅程度の導光板21を2枚つないだ例になっているが、1枚で2m以上の幅にすることもできる。さらに、押し出し材アクリルなら、3m程度のものもできる。
このように、導光板21の厚さを変えるのは、側面から入射する光を上下面に反射させることが目的であるため、必ずしもテーパ状の平面でなくても、湾曲状になっていても構わない。とくに、光源22の光を導入する側面に近い側や、導光板21の中央部で薄くする場合にその中央部の近傍では、湾曲状にした方が光の均一性に好ましい。しかし、後述するように、この導光板21を逆向きにして何枚も重ねる場合には、平面に形成されているほうが、無駄な隙間を作ることがなく好ましい。また、このように、テーパ面で光を上下に反射させることが目的であるため、導光板の厚さはあまり厚くない方が好ましい。導光板21の厚さが厚いと、テーパ面の形成されていない部分では平行に進む光が多くなり、結局は無駄になる光が多くなるからである。そのため、一辺21a側の厚い部分の厚さが10〜20mm程度で、その一辺21aと対向する辺21b側の厚さが2〜5mm程度にすることが好ましく、光量を増やす必要があり、蛍光管など、光源を大きくする必要がある場合には、後述するように、導光板21を何枚も重ねることが好ましい。
光源22は、図1に示される例では、白色を発光するLEDが用いられているが、蛍光管や冷陰極管などを用いることもできる。とくに、後述する導光板21を何枚も重ねて光量を稼ぐ場合には、導光板21を重ねることにより、全体として厚くなるため、その重ねた全体に1本の蛍光管などを設けることができる。蛍光管は、8Wから110W程度の種々の大きさのものがあるため、看板の大きさなどに合せて自由に選択することができる。また、LEDを用いる場合、ドーム型とかチップ型など種々のLEDがあり、どれでも使用できるが、指向性は広い方が好ましく、その点からはチップ型LEDの方が好ましい。
図1に示される例では、反射壁を有しないで指向角が150°程度のチップ型のLEDの例である。指向性の狭いLEDを、間隔をあけて設ける場合には、そのLEDの間で輝度の低い部分が生じやすいため、指向性が狭いLEDの場合には、前述のように、乳半アクリルからなる光拡散板25をその前方に配置したり、その他に、プリズム、フレネルレンズ、広角レンズなどをLEDの正面側に配置したりして導光板21内に光を投入するようにした方がよい。また、LEDを光源として使用する場合、白色LEDを用いることにより、通常のライトアップをすることができるが、特別のカラーで照射することもできる。
図1に示される例では、LED22を配線基板23上に取り付ける構造になっているので、LEDを何個並べる場合でも、直列および/または並列に配線により自由に接続することができる。このLED22および配線基板23は、内面が光反射面とされ、LED22の光を無駄なく導光板21内に投入できるように形成されたケース24内に収められている。
導光板21の外周囲(周縁部)でLED22が設けられる側壁以外の導光板21の側壁には、たとえば反射フィルム、反射板、白色塗料などからなる光反射部材26が設けられている。この光反射部材26は、外部に露出する側面のみに設けられており、2枚の導光板21が平面的に並べて設けられる場合の継ぎ目部分には設けられない。すなわち、導光板21内に投入された光が側壁から外に漏れるのを防止することが目的であり、導光板21が本来連続して形成されてもよい部分には、光反射部材26は設けられない。
図1に示される構造で、導光板21の幅を10cm(図1では10cm幅の導光板21を2枚並べた図が書かれているが1枚のみにして両側面に光反射板26が設けられる構造)、長さを40cmとして、一辺21a側にLED(20mW)22を1個、2個、3個配置した場合(図1では3個)の導光板21の幅方向中心部で一辺21a側から5cmごとの場所における照度を調べた結果を図1(c)に示してある。すなわち、一辺21a側の側面から5cmの位置のところをA、10cmのところをB、15cmのところをC、20cmのところをD、25cmのところをE、30cmのところをF、35cmのところをG、38cmのところをHとして、それぞれの点での照度計で測定した照度(単位ルクス)が示されている。この結果からも分かるように、明るさにばらつきはあるものの、LED22の数を増やせば明るい照度とすることができ、いずれにしても面状光源2とすることができる。なお、図1では、10cm幅の導光板21の中心部における照度が記載されているが、導光板21の側面には光反射部材26が設けられているため、導光板21内に入った光は横方向にも広がってその側面で反射するため、LED22が1個の場合には、一辺側の側面から5cm以下の範囲では充分にサイドまで光が分散しないが、それより遠くになれば、殆ど中心部と同程度の照度が得られた。LED22の数を2個、3個と増やすことにより、この端部側に光が行き届かない部分は短くなり、また、LED22が1個で端部から5cm程度の不均一部分が生じても、その部分を使用しないで(看板などの照射部分よりも面状光源を大きくして)用いることにより、何らの支障も生じない。
図2は、図1に示されるような導光板21を2枚、一辺と対向する辺側の側面を突き当てにして並べたもので、両側に光源2を有する構造になっている。この場合、突き当て面(一辺と対向する辺側の側面)には光反射部材は設けられていない。なお、面接触を得にくい場合には、導光板の屈折率に近い屈折率を有する接着剤をその接合面に塗布することにより、連続した構造の導光板21とすることができるし、最初から1枚の導光板で、図2に示されるような構造の導光板21とすることもできる。このような構造であれば、突き当て面を超えてもう一方の導光板21の方に光は進むが、もう一方の導光板21からも同様に光が進んでくるため、一辺と対向する辺側の側面で反射させる場合と同様の光量が得られる。この2枚の導光板21を突き当てにした構造の場合の、導光板21の各場所(一辺側から5cmごとに、A、B、C、D、E、F、G、H’、I・・・)で、前述の例と同様に、1個、2個、3個とした場合の照度が図2(b)に示されている。理論的には、図1の場合と同様の照度になって良い筈であるが、実際には図1の場合よりも照度が落ちている。これは、導光板21の面積が大きくなることにより光の逃げが大きくなってロスするためと思われる。
図3は、本発明の面状光源2の部分の他の実施形態を示す図1(b)と同様の断面説明図である。この例は、導光板21が平面的に重なるように並べられた例であり、テーパになった部分を対向させて僅かな隙間をもたせて重ねられている。この図3に示される例では、一辺と対向する辺側の側面に光反射板26が設けられた状態で重ねられた導光板21の間隙部分もその光反射板26により閉塞するように光反射板26が大きく形成されている。そのため、一辺側の側面に設けられた光源22の光は、導光板21の一辺側の厚い部分の側面のみから入射するように形成されている。このような構成にすることにより、1個のLED22の光を2枚の導光板21に投入しながら、それぞれの導光板21での光の屈折、反射をさせることができるため、LED22の光をより有効に利用することができるという利点がある。さらに、導光板21全体の厚さが厚くなるため、後述するように、照明するポスターなどの大きさに合せて導光板の大きさを大きくし、その中心部で照度が弱くなった場合に、一辺と隣接する側面側にも光源(LED22)を配置することにより、中心部での照度の低下を補うことができる。この場合、光源22の光を投入する部分だけ、その側面における光反射部材26を除去して、その部分に光源(LED)22を設ける。なお、この例では、図1の光拡散板25に代えて、ディフュージョンフィルムレンズ、フレネルレンズ、レンズキラーレンズ、広角コリメートレンズなどのレンズ27を設ける構造になっているが、前述の光拡散板25でもよく、また、図4や図5に示される構造にすることもできる。
図4は、このように複数枚の導光板21に1個のLED22により光を投入する場合に、効率的に光を取り込ませるため、透明アクリル半丸棒28などにより、LED22からの光をレンズ効果により導光板の厚さ全体に広げて投入することができるため、より一層光の有効利用をすることができる。なお、半丸棒28のLED22と対向する部分を平坦にすることにより、光の入射面は平坦面で光を入光しやすくしながら、入光した光は半丸棒の半径部分の作用によりその全体に広げやすくすることができる。
図5に示される例は、LED22の前に広角レンズ29を配置し、同様にLED22からの光を導光板21の厚さの全体に広げた例である。なお、幅方向の広がりは、導光板21に入光してから横方向に広がり、数十mm進めば横方向も均一になるが、LED22の間隔を狭くしてその数を増やせば、数mm先から均一にすることができる。また、蛍光管のような線状光源を用いれば、横方向(幅方向)の不均一性はなくすることができる。
図6は、本発明の他の実施形態を表す図1と同様の平面および断面の説明図である。すなわち、たとえば図3に示されるように厚さ方向に重ねて輝度を向上させ明るい面状光源とすることができるが、ポスターなど照射する展示物が大きい場合には、導光板の長さもそのポスターなどに合せて長くしなければならない。この場合、光源22として、輝度の大きいLEDや蛍光管などを使用する必要が生じるが、それでも大きくした場合、中心部では輝度(照度)が低下する場合がある。そのような場合、図6に示されるように、導光板21の一辺と隣接する辺の側面の光反射板26の一部を除去して、LED22などの光源を配置することにより、導光板21による屈折、反射は充分ではないが、LED22が設けられている部分以外は、すべて光反射部材26が設けられているため、導光板21の内部で反射を繰り返して、表裏両面から放射されるため、とくに輝度の弱い中心部にLED22を設けることにより、導光板21が大きくなって光が充分に届かなくなった部分の補強をすることができる。
図7に示される例は、導光板21の形状が四角形ではなく、8角形の例であるが、このように3角形以上の多角形または楕円形や円形に形成することもできる。すなわち、表示する看板などの展示物の形状に合せて任意の形状にすることができる。図7に示される例では、図7(b)に図1(b)と同様の面状光源2の部分のみの断面説明図が示されるように、8角形の導光板21の周縁部が全周に亘って厚く、中央部で薄く形成され、周縁部の厚い側壁部に光源22が全周に亘って設けられている。導光板21の中央部は全体的に薄く一様に形成されているが、その境界部では湾曲状にすることにより、光の均一性が得られやすい。他の部分は図1に示される例と同じで、同じ部分には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図8は、導光板21の平面形状が円形の例で、この例では、導光板21の厚さは、全周に亘って周縁部で厚く形成されているが、光源22は全周には設けられないで、間欠的に設けられ、光源22が設けられない部分には、光反射部材26が設けられている。このような構造にしても、同様にほぼ均一な面状光源2とすることができる。この例も、図1と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
図9は、さらに別の構成例であり、導光板21の平面形状が3角形の例で、導光板21の厚さは一辺側が厚く、その一辺と対向する頂点側が薄くなるようにテーパ状に形成されている。そして、その一辺の側面側に光源22が設けられ、その他の2辺の側面には、光反射部材26が設けられている。その他の構造は図1に示される例と同じで、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。このような構成にすることにより、たとえば道路標識の「止まれ」の看板をヘッドライトの照射がなくても常に表示することができる。
以上のように、本発明によれば、看板やポスターなど街頭に展示する広告物や表示物を簡単にライトアップすることができ、しかも昼間で明るい場所ではライトをつけることなく表示することができ、非常に省エネで、環境にやさしい電飾看板とすることができる。その結果、従来看板として設置されているものにも、簡単にその表面側に取り付けて夜間でも表示することができるし、新たに製造する場合には、面状光源2を看板用として製造しておくことにより、ポスターなどを貼り付けるだけで夜間でも明るく表示をすることができ、簡単に表示画像を変更することもできる。
1 表示パネル
2 面状光源
21 導光板
22 光源(LED)
23 配線基板
24 カバー
25 光拡散板
26 光反射部材
27 透明アクリル半丸棒
28 広角レンズ
2 面状光源
21 導光板
22 光源(LED)
23 配線基板
24 カバー
25 光拡散板
26 光反射部材
27 透明アクリル半丸棒
28 広角レンズ
Claims (9)
- 光を透過させないシートまたは板状体に展示画像が描画された表示パネルと、該表示パネルの前面に配置され、周囲が暗くても前記表示パネルをライトアップさせることができるように表裏両面に光を放射する面状光源とからなり、
前記面状光源は、板状体で周縁部の少なくとも一部が厚く、該厚い周縁部と対向する周縁部または前記厚い周縁部と対向する周縁部を結ぶ中間部が薄くなるように断面形状がテーパ状または湾曲状に形成された導光板が、1枚または2枚以上並べて前記表示パネルを覆うように設けられ、該導光板の前記周縁部が厚く形成された部分の側面に前記導光板内に、光を投入できるように光源が設けられ、前記1枚または2枚以上並べられた導光板の前記表示パネルの端部側に露出する前記導光板の側面の少なくとも一部には光反射部材が設けられてなる薄型外照式看板。 - 前記導光板が、平面形状が四角形状で、該四角形の一辺側が厚く、該一辺と対向する辺側が薄くなるように形成され、前記一辺側の側面全体から光を投入できるように前記光源が設けられると共に、該一辺と対向する辺側の側面に前記光反射部材が設けられてなる請求項1記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板の前記一辺と対向する辺側の側面には前記光反射部材が設けられないで、該側面が突き当てになるように2枚並べられるか、または1枚の導光板により前記一辺と対向する側面が突き当てに並べられた形状に形成され、両端部の厚さの厚い側面側に前記光源が設けられてなる請求項2記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板が2枚以上空隙を介して上下に重ねられ、前記一辺側の側面と、前記一辺と対向する側の側面とが交互に同じ側になるように配置されてなる請求項2記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板の、前記一辺と隣接する側面側にも、該導光板内に光を投入できるように光源が設けられてなる請求項4記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板の前記一辺と対向する側面および該一辺と隣接する側面に設けられる光反射部材が、上下に重ねて設けられる導光板間の空隙部を閉塞するように形成されてなる請求項4または5記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板が、平面形状が円形、楕円形、または多角形になるように形成され、該導光板の周縁の全周が厚く、中心部が薄くなるように形成されてなる請求項1記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板の周縁部側壁で、前記光源が設けられない部分に光反射部材が設けられてなる請求項7記載の薄型外照式看板。
- 前記導光板が、平面形状で3角形に形成されると共に、該3角形の一辺側が厚く該一辺と対向する頂点が薄くなるように形成され、該一辺側の側面に光源が設けられ、他の側面に光反射部材が設けられてなる請求項1記載の薄型外照式看板。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110051048A1 (en) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | Kim Bang Gun | Backlight unit and display device using the same |
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US8267564B2 (en) | 2010-09-02 | 2012-09-18 | Knowledge Society Integration Co., Ltd. | Light emitting structure for backlighted sign |
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-
2008
- 2008-01-07 JP JP2008000696A patent/JP2009163016A/ja active Pending
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