JP2009162836A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009162836A
JP2009162836A JP2007339628A JP2007339628A JP2009162836A JP 2009162836 A JP2009162836 A JP 2009162836A JP 2007339628 A JP2007339628 A JP 2007339628A JP 2007339628 A JP2007339628 A JP 2007339628A JP 2009162836 A JP2009162836 A JP 2009162836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma display
layer
panel
display device
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007339628A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunsuke Mori
俊介 森
Tatsuya Miyake
竜也 三宅
Yoshinori Aono
義則 青野
Kenji Okishiro
賢次 沖代
Yoshiaki Mikami
佳朗 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2007339628A priority Critical patent/JP2009162836A/ja
Publication of JP2009162836A publication Critical patent/JP2009162836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置の表示面の可触温度を低下する。
【解決手段】前面フィルタ5の表面に突起物23aを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、前面フィルタ5の表面を半円球体がパネルの表示セルCLと干渉して表示品位を低下させない形状と位置に配置される。アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなるハードコート層と、半円球体を一体成型することにより、前面フィルタ5の表面に突起物23aを設けている。この突起物23aを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像表示装置に関し、特に、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)を備えたプラズマディスプレイ装置(以下、PDP装置という)に適用して有効な技術に関する。
薄型で、平坦な画面を有するフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display)装置(以下、FPD装置という)には、PDP装置、薄型LCD(Liquid Crystal Display)装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ装置などの種々の画像表示装置が含まれる。このFPD装置は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置に比べて、画面のゆがみが少なく、奥行きを必要としないため、省スペースで大画面化(大型化)を構成することができる。
FPD装置の大画面化に伴い、それに付随する駆動回路、電源回路、制御回路、画像処理回路、TVチューナ回路などからの発熱が増大する。この発熱を抑制するために、回路の消費電力の低減や、放熱性の向上を図ることが行われている。放熱性の向上においては、プラズマディスプレイパネルの表示面とは反対の背面(裏面)に種々の形状のアルミニウムなどのシャーシ(板)が取り付けられ、このシャーシやモジュールの筐体を放熱板として機能させている。このシャーシはプラズマディスプレイパネルを駆動するための回路を有する回路基板も支持している。
なお、本発明者らは、発明した結果に基づき、画像表示装置の表示面の形状により、表示面での可触温度(人間が表示面に触れることができる温度)を低減する観点で先行技術調査を行った。その結果、表示面の形状について、特開2007−264628号公報(特許文献1)、特開2007−249210号公報(特許文献2)が抽出された。特許文献1は、全体として明室コントラストの向上を主題とするものであり、半円柱形状のレンズをフィルタ表面に設けるものであり、表示面での可触温度についての記載はない。また、特許文献2は、全体として明るい画面でも十分な視界制御性を有し、覗き見防止性の向上を主題とするものであり、表示面での可触温度についての記載はない。
特開2007−264628号公報 特開2007−249210号公報
PDP装置は、その構造と駆動方法の違いからDC(直流)型とAC(交流)型に分類される。特に、表示放電を、同一基板上に設けられた電極間で発生させ、かつ交流駆動される、交流(AC)面内放電型PDP装置は、構造の単純さと高信頼性のため、もっとも実用化の進んでいる方式である。
例えば、AC型PDP装置のプラズマディスプレイパネル(以下、単にパネルという)は、表示面側の前面板に、表示放電を生じさせるためのサステイン放電電極対を平行に配列し、これと交差するようにアドレス電極を背面板に配列し、複数の表示セル(放電セル)をマトリクス状に配列した構造である。このパネルの表示は、マトリクス配列された複数の表示セルのうちの点灯すべき表示セルのみに、適量の壁電荷を生成するアドレス放電を行い、その壁電荷を利用して表示データの階調値に応じたサステイン放電を行うことによるものである。
このため、駆動・制御により駆動回路、電源回路などを構成するトランジスタといった素子からの発熱の他に、表示放電などの放電によるパネルからの発熱が生じ、PDP装置内部の温度を著しく上昇させる。著しい温度上昇はパネルを構成する部材の損傷や寿命の低下を引き起こす。また、パネルの表示面の温度が高温化した場合、火傷の危険性も生じ、安全規格上、問題となる。具体的には、パネルの表示面に対して、人間が接触することのできる温度上昇は、例えばJIS規格(JIS C 6950)によると金属部で+45℃、ガラス部で+55℃、プラスチック部で+70℃が最大温度とされている。また、電子機器の通常動作状態における許容温度上昇のJIS規格(JIS C 6065)によると筐体の金属部で+40℃、非金属部で+60℃とされている。しかしながら、仮にこれらの最大温度で長時間触れていた場合、低温火傷してしまうことが考えられる。
本発明の目的は、PDP装置の表示面の可触温度を低下する技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一実施の形態は、第1電極配線と前記第1電極配線と交差する第2電極配線の交点に設けられた表示セルを有するパネルと、前記第1電極配線および前記第2電極配線と電気的に接続された電子回路を有する回路基板と、前記パネルおよび前記回路基板を支持するシャーシと、前記シャーシで支持された側と反対側の前記パネルの表示面上に設けられたフィルタとを備え、前記フィルタ上に突起物を設けるものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
この一実施の形態によれば、PDP装置の表示面の可触温度を低下することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態におけるPDP装置の構成について説明する。図1は本実施の形態におけるPDP装置1を示す分解斜視図である。なお、図中、a方向がPDP装置の幅方向、b方向が奥行き方向、c方向が高さ方向を示している。
図1に示すように、PDP装置1は、例えば有機樹脂からなるフロントケース2および例えばアルミニウム(Al)からなるリアケース3から構成される筐体4を有している。フロントケース2にはプラズマディスプレイパネル(以下、単にパネルという)の表示面用のフレームとして開口部が設けられている。また、図示しないが、リアケース3には複数の吸気口、排気口、および通気口が設けられている。
また、PDP装置1は、前面フィルタ5、前面板6と背面板7から構成されるパネル8、粘着性シート9、シャーシ10、回路基板11を有している。パネル8の表示面側には前面フィルタ5が接着されている。このパネル8は粘着性シート9を介してシャーシ10で支持されている。シャーシ10は熱伝導率が高く機械的強度に優れたアルミニウム(Al)などから構成されている。また、シャーシ10は種々の電子回路が形成されている回路基板11を支持している。このシャーシ10が例えばビスなどにより筐体4と固定される。すなわち、パネル8および回路基板11は筐体4内に収められることとなる。なお、本実施の形態においてパネル8を構成する2つの基板の前面板6と背面板7は、両者を組み立ててパネル化した際に、発光が通過して表示面となる方を前面板、表示面とならない方を背面板として説明する。
パネル8のアドレス電極13、スキャン電極15、サステイン電極17は、配線部12によって回路基板11に形成された発光を制御する駆動回路、電源回路、制御回路、映像回路などの電子回路と電気的に接続されている。これら電子回路は、トランジスタなどの半導体素子で構成されており、半導体素子が動作することによって熱が放出される。このため、リアケース3には、複数の吸気口、排気口、および通気口が設けられており、吸気口から空気を取り入れ、排気口から外部へ自然対流により放熱し、また通気口によって外部からの空気を取り入れて回路基板11を冷却している。
ここで、パネル8の表示面から発光させるために、その駆動方法について説明する。図2は本実施の形態におけるPDP装置1の回路構成を示すブロック図である。
PDP装置1は、パネル8と、アドレス電極13と電気的に接続されたアドレス駆動回路14と、スキャン電極(Y電極)15と電気的に接続されたスキャンパルス出力回路16と、サステイン電極(X電極)17と電気的に接続されたサステインパルス出力回路18と、これらの出力回路を制御する駆動制御回路19と、入力信号の処理を行う信号処理回路20とを備えている。また、PDP装置1は、パネル8などに電圧を印加する駆動電源21と映像信号を生成する映像源22を備えている。
図1に示したように互いに対向する前面板6と背面板7から構成されるパネル8において、背面板7にアドレス電極13が設けられ、前面板6にスキャン電極15およびサステイン電極17が設けられるようになっている。そして、これら前面板6と背面板7に挟まれた空間(放電空間)が背面板7に設けられた隔壁によって区画され、その区画された各々の空間がそれぞれ表示セル(放電セル)を構成することとなる。この表示セルの放電空間には、例えばNe−Xeのような混合ガスが充填されている。
このように本実施の形態におけるパネル8は、スキャン電極15の配線およびサステイン電極17の配線と交差するアドレス電極13の配線の交点に設けられた複数の表示セルを有している。
パネル8の表示は、複数の表示セルのうちの点灯すべき表示セルのみに、適量の壁電荷を生成するために、アドレス電極13とスキャン電極15とに電圧を加えてアドレス放電を行い、その壁電荷を利用して表示データの階調値に応じたサステイン放電を行うことによる。このようにアドレスされた表示セルにおいて、スキャン電極15とサステイン電極17とに電圧を加えると、サステイン放電が起こり、紫外線が発生する。放電セルには、赤、緑および青のいずれかに発光する蛍光体が塗布されており、この発生した紫外線により、蛍光体が励起されて各蛍光体に応じた色光を発光する。この発光を利用し、選択された表示セルは、映像源22の信号に応じて所望の色を発光し、カラー画像表示が行われる。
このようにパネル8の表示面でカラー画像表示を行う際には、表示セルの放電によって発熱する。この熱はシャーシ10側に伝達して放熱されるものと、表示面からも放熱される。その際に表示面に人間が触れることができる温度(可触温度)を低下させることは、前述したように低温火傷などを防止する上でも重要となってくる。そこで、本実施の形態では、パネル8側と反対側の前面フィルタ5の表面に突起物を設けて、可触温度の低下を図っている。
図3は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図4は図3中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、突起物23aを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23aを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
この突起物23aが設けられている前面フィルタ5はベースフィルタ24と機能性フィルム25から構成されている。ベースフィルタ24は透明支持基材26の第1面上に、表面形状が突起したハードコート層27およびそのハードコート層27を覆うように反射防止層28が設けられて構成されており、その第1面とは反対の第2面には機能性フィルム25が設けられている。また、機能性フィルム25は透明支持基材29の第1面上に、電磁波遮断層30、近赤外吸収層31の順で設けられ、その第1面とは反対の第2面上に、反射防止層32、粘着層33の順で設けられて構成されている。
透明支持基材26、29は、ベースフィルタ24、機能性フィルタ25のベースとして、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、TAC(三酢酸セルロース)、PC(ポリカーボネート)などの樹脂フィルムまたはガラスを、シート状にすることによって形成されるものである。透明支持基材26、29の厚みは、パネル飛散防止と耐衝撃性で調整される。
ハードコート層27は、引っ掻き傷の防止やパネル飛散防止のために、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂を、紫外線硬化または熱硬化することによって形成される層である。これらの樹脂は、パネルの使用用途、設置環境に応じて選択される。また、本実施の形態では、前面フィルタ5の表面に突起物23aを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、ハードコート層27の表面を半円球形状としている。なお、表面の突起物23aは半円球状ではなく、四角錐といった多角錐であっても構わない。
これらの半円球状の突起物23aは、パネルの表示セルCL(図3中では破線で示す)と干渉して表示品位を低下させないような形状(サイズ)、配置である。具体的には、表示セルCLの配列に対して、半円球状の突起物23aを、角度を持たせて配列(図3中では一点線状で示す)させることにより、干渉によるモアレのような縞模様が見えなくなる。更に、半円球状の突起物23aのサイズを表示セルCLと干渉する周期性を持たないようなサイズ分布としている。なお、表示品位を低下させないのであれば、突起物23aのサイズ(高さ)を同一の高さとしても良い。
半円球状の突起物23aは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる層と、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる半円球が一体成型されていることとなる。なお、一体成型には、射出成形、熱プレス成形等を用いることもできる。
反射防止層28は、外光の反射防止(写り込み防止)のために、MgF、SiO、TiOまたはITO(Indium Tin Oxide)などを、蒸着またはスパッタによって構成される層である。反射防止層28を、例えばコーティングで形成したフッ素系樹脂で構成する場合、指紋などの皮脂を容易に除去できる。なお、本実施の形態では、反射防止層28を用いたが、写り込み防止のために、防眩層を用いても良い。この防眩層は、ハードコート層27と同材料か、それに微粒子添加(シリカビーズ)によって構成され、エッチング、微粒子コートまたはブラストによって加工される。
電磁波遮断層30は、EMI(Electro Magnetic Interference)として米国FCC規格、日本VCCI技術基準などの法定基準を満たすために、例えばCu、Ag、Al、Ni、Auなどの単層またはそれらの複合層からなる金属メッシュを、フォトリソグラフィまたは印刷によって構成される層である。また、電磁波遮断層30は、例えばCu、Ag、Al、Ni、Auなどの金属、およびITO、SiO、TiOなどの酸化物からなる透明導電膜を、スパッタリング、蒸着またはCVD(Chemical Vapor Deposition)によって構成される層でも良い。
近赤外吸収層31は、近赤外線(800〜1100nm)を吸収してリモートコントロール機器の干渉を防止するために、フタロシアニン、ナフタロシアニン、ニッケル錯体またはシアニン系を添加したフィルム(樹脂)から構成される。なお、近赤外吸収層31を設けずに、フタロシアニン、ナフタロシアニン、ニッケル錯体またはシアニン系を電磁波遮断層30、粘着層33に添加して、遮断層30、粘着層33にその機能を持たせても良い。
反射防止層32は、前面フィルタ5(ベースフィルタ24)とパネル8との間の反射防止、すなわち表示品位の低下防止のために、反射防止層28と同様に、例えば、MgF、SiO、TiOまたはITO(Indium Tin Oxide)などを、蒸着またはスパッタによって構成される層である。
粘着層33は、パネル8と前面フィルタ5(ベースフィルタ24)を接着するために、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂またはウレタン系樹脂から構成される層である。
なお、図示しないが、近赤外吸収層31か粘着層33に、シアニン系、テトラアザポルフィリン系の機能色素を添加して、色調補正層が設けられる。この色調補正層により、色温度の向上、色再現範囲の拡大、白色偏差の補正、595nm近傍発光(輝線)をカットすることができる。
本実施の形態における突起物23aは、ハードコート層27の表面が半円球状に突起して構成されている。表示面におけるこの半円球の直径は、突起物23aがレンズとして工学的に機能することと、隣接する放電セルとの発光色の干渉も考慮して、数μm〜表示セルサイズ(例えば、100μm程度)の範囲で分布を持つことが好ましい。また、突起物23aは例えばパネル8の表示面全体で表示セルCLと干渉しないように配置されている。
本実施の形態では、突起物23aをハードコート層27の表面を半円球状に突起させることで構成したが、基材26の表面を半円球状に突起されて、その表面をハードコート層27および反射防止層28で覆うような構成としても良い。
また、ハードコート層27の表面を突起させず平滑として、その上に半円球体(突起部材)を接着させて突起物23aを構成しても良い。この半円球体はレンズシート方式によるPET、PC、アクリル系樹脂、またはレンズ担持方式によるアクリル系、ポリエステルから構成される。また、半円球体の加工方法は射出成形、熱プレス成形または完全に硬化させずに後工程で紫外線硬化することができる。また、半円球体とハードコート層27との接着には粘着層33と同材料を用いれば良い。
ここで、前面フィルタ5の表面に突起物23aを設けることによる可触温度の低下について、突起物23aを設けない場合と比較して説明する。図5は突起物23aを設けない場合の前面フィルタ101の断面を模式的に示す説明図であり、図4とは突起物23aを設けない点のみが相違する。
前述したように、パネル8の表示面でカラー画像表示が行われると、表示セルCLの放電によって熱が発生し、パネル8の表面から放熱される。
例えば、図5で示した前面フィルタ101が設けられたパネル8ではパネル8の面内に温度分布が生じる場合がある。図1で示したc方向において+側をパネル8の上端、−側をパネル8の下端とすると、発熱源となる電子回路の配置とパネル8の特性から、下端から上端に温度が上昇する温度勾配を持つ場合がある。この場合、図5に示す前面フィルタ101の表面では、自然対流102が生じている。この自然対流102は、パネル8の下端から上端に向かって流れている。なお、自然対流102は、パネル8の面内で温度勾配を持たなくても、設置環境の温度がPDP装置1の表示面と温度差があれば表示面近傍で生じる。
自然対流102が生じると、前面フィルタ101の表面に沿って、境界層103が発生する。この境界層103には層流が存在しているため、大気への熱伝導および放熱の効果は非常に小さくなっている。すなわち、前面フィルタ101のように、その表面が平滑な場合には、境界層103がパネル8及び前面フィルタ101の表面の熱を遮蔽し、大気への熱伝導および放熱の効果は非常に小さくしている。
そこで、本実施の形態では、この自然対流102、境界層103及び層流に着目し、前面フィルタ5に突起物23aを設けて擾乱源とし、境界層103に擾乱を与えて乱流遷移を促進させて大気への放熱特性を改善することができる。境界層103の層流が乱流遷移するとして、境界層103の大気が攪拌されるために大気への熱伝導性が上昇し放熱特性が改善される。乱流遷移を生じさせる一つの方法として、自然対流102と層流を乱すために、所望の表面形状にすることにより乱流を生じさせている。
また、前面フィルタ5の表面形状が平滑でなくなることから、パネル8に触れた時の接触面積が減少して、熱抵抗が大きくなり、人間の皮膚への伝熱を抑制することができる。すなわち、可触温度を低下することができる。物質間の熱伝導は、皮膚との前面フィルタの接触面積が寄与する。
物質の熱伝導性は熱抵抗R(m・K/W)で定義でき、kを物質の熱伝導率(W/(m・K))、Lを物質の厚み(m)、Aを物質の面積(m)とすると、R=L/(kA)で表せる。これから、前面フィルタ5のように、表面の形状が平滑でなければ、物質の面積である接触面積も小さくなり皮膚への伝熱も抑制することができる。
また、表面が平滑な前面フィルタ105(図5参照)を用いた場合ではPDP装置1の冷却機構は背面板7側が主であるが、突起表面が平滑でない前面フィルタ5(図4参照)を用いたPDP装置1では、新たに前面板8からの放熱が可能となるため、パネル8および回路基板11などのセットの構造設計に自由度を持たせることができる。
また、半円球状からなる突起物23aをレンズとして用いることによって、出射光の方向を制御することもできる。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、突起物の形状が半円球状の場合について説明したが、本実施の形態では、突起物が三角柱状である場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。
図6は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図7は図6中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、三角柱状の突起物23bを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23bを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
本実施の形態では、前面フィルタ5の表面に突起物23bを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、ハードコート層27の表面の三角柱体が、前記実施の形態1と同様に、パネル8の表示セルと干渉して表示品位を低下させないような形状(サイズ)と間隔で配置される。三角柱体の突起物23bは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる層と、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる三角柱体が一体成型されていることとなる。なお、一体成型には、射出成形、熱プレス成形などを用いることもできる。
このように、本実施の形態では、突起物23bをハードコート層27の表面を三角柱体に突起させることで構成したが、ハードコート層27の表面を突起させず平滑として、その上に三角柱体(突起部材)を接着させて突起物23bを構成しても良い。この三角柱体はアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂から構成される。また、三角柱体の加工方法は射出成形、熱プレス成形、または樹脂を印刷後に紫外線硬化することができる。また、三角柱体とハードコート層27との接着には粘着層33と同材料を用いれば良い。
(実施の形態3)
前記実施の形態1では、突起物の形状が半円球状の場合について説明したが、本実施の形態では、突起物が半円柱状である場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。
図8は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図9は図8中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、半円柱状の突起物23cを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23cを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
本実施の形態では、前面フィルタ5の表面に突起物23cを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、ハードコート層27の表面の半円柱体が、パネル8の表示セルと干渉して表示品位を低下させないような形状(サイズ)と間隔で配置される。半円柱体の突起物23cは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる層と、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる半円柱体が一体成型されていることとなる。なお、一体成型には、射出成形、熱プレス成形などを用いることもできる。
(実施の形態4)
前記実施の形態1では、突起物の形状が半円球状の場合について説明したが、本実施の形態では、突起物が円柱状である場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。
図10は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図11は図10中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、円柱状の突起物23dを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23dを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
本実施の形態では、前面フィルタ5の表面に突起物23dを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、ハードコート層27の表面の一部を円柱体としている。表面の突起物23dは円柱状ではなく、四角柱といった多角柱状であっても構わない。これらの多角柱状の突起物23dは、パネルの表示セルと干渉して表示品位を低下させないような形状(サイズ)、配置である。具体的には、円柱状の突起物23dのサイズを一定ではなくし、また表示セルと干渉する周期性を持たないようなサイズ分布とする。更に、円柱状の突起物23dを表示面に対して角度を持たせて傾いた構造とする。また、円柱状の突起物23dを表示セルに対して角度を持たせて配列させることにより、例え干渉が生じてもモアレのような縞模様と見えなくなる。
円柱体の突起物23dは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる層と、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる円柱体が一体成型されていることとなる。なお、一体成型には、射出成形、熱プレス成形などを用いることもできる。
表示面におけるこの円柱体の直径は、隣接する放電セルとの発光色の干渉も考慮して、数μm〜表示セルサイズ(例えば、100μm程度)の範囲で分布をもつことが好ましい。また、突起物23dは例えばパネル8の表示面全体で表示セルと干渉しないように配置されている。
(実施の形態5)
前記実施の形態4では、突起物の形状と配置に分布を持たせる場合について説明したが、本実施の形態では、それぞれの突起物の高さの分布について、パネルの鉛直方向に対して指向性を与えた場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態4と同様の場合、その説明は省略することもある。
図12は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、平均高さの異なる円柱状の突起物23eを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23eを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
図5を参照して説明したように、パネル8の下端から上端に温度が上昇する温度勾配を持つ場合がある。この場合、図5に示す前面フィルタ101の表面ではパネル8の下端から上端に向かって流れている。この自然対流102の流れている大気と、前面フィルタ101の表面との間には、境界層103が発生し、この境界層103が大気への熱伝導および放熱を抑制している。
そこで、本実施の形態では、突起物23eを設けない場合に温度が高くなってしまう領域(外周部)であるパネル8の上側に最も高い突起物23eを設け、パネル8の中央部に向かって突起物23eの高さを低くし、パネル8の上側では突起物23eを設けないようにしている。すなわち、パネル8面内で、特に、温度の高い領域において乱流遷移を促進させて境界層の大気を擾乱させ、熱伝導性を上昇して放熱特性を向上している。このため可触温度を効率的に低下することができる。
また、円柱状の突起物23eの高さを、図5で示した境界層103の高さ以上とすることにより、乱流遷移を更に促進でき、可触温度をより効率的に低下することができる。
(実施の形態6)
図13は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す断面図であり、位置関係を明確にするためにパネル8も合わせて示している。本実施の形態では、前記実施の形態1で図5を参照して説明したように前面フィルタ表面を突起させず平滑として、平坦な前面フィルタ上に円柱体(突起部材)の突起物を設けるものである。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。
まず、パネル8の表示セルからの発光について説明する。パネル8は、複数の表示セル(放電セル)を有し、表示放電を前面板6に設けられた一対の電極(スキャン電極15、サステイン電極17)間で発生させ、交流(AC)駆動されるAC面内放電型である。このAC面内放電型は、構造の単純さと高信頼性に優れた構造である。
前面板6は、背面板7との対向面上に一定の距離を隔てて平行に形成される一対の電極(スキャン電極15、サステイン電極17)を、ガラス基板6a上に有する。共通電極であるサステイン電極17および独立電極であるスキャン電極15はx方向(紙面垂直方向)に延在して設けられている。スキャン電極15およびサステイン電極17は、発光を取り出すために、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明な導電材料からなる。また、スキャン電極15およびサステイン電極17のそれぞれに接して、導電性を補うための不透明のバス電極15aおよびバス電極17aがx方向に延在して設けられている。バス電極15a、17aは、例えば銀、アルミニウムなどの単層膜や、クロム/銅/クロムの積層膜といった低抵抗材料からなる。
スキャン電極15およびサステイン電極17、バス電極15a、17aは、AC駆動のために放電から絶縁されており、これらの電極は誘電体層37により被覆されている。誘電体層37は、電極の保護と、放電時に誘電体層表面に壁電荷を形成してメモリ機能を持たせるために、例えばSiOやBを主成分とするガラス材料などの透明な絶縁材料からなる。この誘電体層37は、放電によるダメージを免れるために保護膜38により被覆されている。保護膜38は、例えば酸化マグネシウム(MgO)などの材料からなる。
背面板7は、前面板6との対向面上に前面板6のスキャン電極15、サステイン電極17と立体交差するようにY方向(紙面左右方向)に延在して設けられたアドレス電極13をガラス基板7a上に有する。このアドレス電極13は放電から絶縁するために誘電体層39によって被覆されている。
誘電体層39上には、放電の広がりを防止(放電の領域を規定)するためにアドレス電極13間を区画する隔壁(リブ)40が設けられている。隔壁40は例えばSiOやBを主成分とするガラス材料などの透明な絶縁材料からなる。パネル8は、高精細化に伴い、隣接する隔壁40間のピッチが狭小化されている。例えば、50型フルHD対応プラズマディスプレイパネルとした場合は、100μm程度となる。すなわち、表示セルサイズが100μm程度となる。
各アドレス電極13上に隔壁40で区画された領域には、赤、緑、青に発光する各蛍光体層41が、隔壁40間のその側面、および誘電体層39の表面(隔壁40間の溝面)を被覆して設けられており、この蛍光体層41が放電空間42と接することとなる。蛍光体層41には、青、緑、赤のそれぞれの蛍光体材料として、例えば、青色蛍光体BaMgAl1017:Eu2+、緑色蛍光体ZnSiO:Mn2+、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu3+の微粒子を用いる。なお、蛍光体層41から放電空間42を通過して可視光が放射される領域を表示領域といい、例えば隔壁40の上部の領域のように可視光が放射されない領域を非表示領域という。
前面板6の一対の電極(スキャン電極15、サステイン電極17)と、背面板7側のアドレス電極13とが互いに直交するように(場合によっては、単に互いに交差するように)、前面板6と背面板7の向きを合わせて、前面板6と背面板7とが、基板周辺部に塗布された低融点ガラスにより封着される。また、前面板6と背面板7は、100μm程度のギャップを保って貼り合わされており、このギャップは放電空間42を構成する。放電空間42には、真空紫外線を放射する放電ガス(図示せず)が封入されており、例えばNe−XeやHe−Xeなどの混合ガスからなる。
このようにパネル8は、構造がシンプルであり、前面板6側の一対の電極対(スキャン電極15、サステイン電極17)と背面板7側のアドレス電極13に電圧を選択的に印加することで、複数の表示セルの内の所望の表示セルに放電を起こす。本放電により真空紫外線が発生し、発生した真空紫外線が各色の蛍光体層41を励起することで赤、緑、青の発光を生じ、フルカラー表示が行われる。
次に、本実施の形態における突起物23fについて説明する。図13に示すように、前面板6(パネル8の表示面)上には、円柱状の突起物23fを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23fを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
突起物23fは、突起物23fは、前面フィルタ5上に設けられ、パネル8の表示セルからの可視光を透過する可視光透過層34と、可視光透過層34の側面を覆うように前面フィルタ5上に設けられ、可視光を反射する反射層35と、反射層35の側面を覆うようにフィルタ5上に設けられ、パネル8の表示面へ入射する外光を吸収する光吸収層36を有している。具体的には、突起物23fは、形状が円柱体の可視光透過層34と、可視光透過層34の側面を覆う筒状の反射層35と、反射層35の側面を覆う筒状の光吸収層36を有している。なお、本実施の形態では、可視光透過層34の形状を円柱体の場合について説明するが、四角柱体といった多角柱体であっても良い。
この突起物23fの形成方法は、まず、例えばシリカガラス、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PC(ポリカーボネート)等の樹脂からなる形状が円柱体の可視光透過層34を反射防止層28(図1参照)上にシリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、またはウレタン系樹脂を用いて接着する。次いで、例えばAl、Ag、Au、Cuなどの金属からなる反射層35を、例えば蒸着によって可視光透過層34を覆うように前面フィルタ5上に形成する。次いで、例えばフィラー(カーボン、酸化クロム、二酸化マンガン、酸化銅等)を含むような熱伝導性樹脂からなる光吸収層36を、反射層5を覆うようにコーティングする。次いで、前面フィルタ5から突起している部分の表面を研磨して、光吸収層36を熱硬化することによって、突起物23fが形成される。
反射層35を金属から構成することによって、電磁波遮断性および放熱性を向上することができる。また、光吸収層36は導電性材料や圧電素子を用いてタッチパネルといった付加機能を有することもできる。
本実施の形態では、突起物23fをパネル8の表示領域(蛍光体層41から放電空間42を通過して可視光が放射される領域)に設けている。これにより、蛍光体層41からの可視光を、可視光透過層34と反射層35により表示空間(大気)へ効率よく出射することができる。また、突起物23fの高さを所望の高さ(アスペクト比)とすることにより出射光(可視光)に指向性を持たせることもできる。
また、可視光透過層34と反射層35において、臨界角以下となり反射層35を透過する光を光吸収層36で吸収することができる。また、外光は光吸収層36で吸収されて、表示面における反射を抑制し、前面フィルタ5とパネル8との界面における散乱によるコントラスト低下を抑制することができる。
(実施の形態7)
図14は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図15は図14中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。本実施の形態では、前記実施の形態1で図5を参照して説明したように前面フィルタ表面を突起させず平滑として、平坦な前面フィルタ上に四角柱体(突起部材)の突起物を設けるものである。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。また、本実施の形態では、図15に示すように、図5中のハードコート層27を設けない場合について説明するが、設けても良い。
前面板6(パネル8の表示面)上には、四角柱状の突起物23gを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23gを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
この突起物23gは、カーボンや金属酸化物(酸化クロム、二酸化マンガン、酸化銅など)をフィラーとして含む熱伝導性樹脂を四角柱体となるように印刷し、その後熱硬化によって形成される。このような四角柱体の突起物23gはヒートシンクとしての放熱性の向上や、外光反射防止として用いることができる。
(実施の形態8)
前記実施の形態7では、突起物を前面フィルタ上に設けた場合について説明したが、本実施の形態では、杭を埋め込むように突起物を設けた場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態7と同様の場合、その説明は省略することもある。
前面板6(パネル8の表示面)上には、四角柱状の突起物23iを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23iを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
この突起物23iの形成方法について説明する。まず、反射防止層28で覆われた透明支持基材26を、例えばエッチングによって透明支持基材26に溝43を形成した後、カーボンや金属酸化物(酸化クロム、二酸化マンガン、酸化銅など)をフィラーとして含む熱伝導性樹脂で溝43を埋め込み、更に四角柱体となるように印刷する。次いで、その熱伝導性樹脂を熱硬化するよって突起物23iが形成される。このような四角柱体の突起物23iはヒートシンクとしての放熱性の向上や、外光反射防止として用いることができる。更に、突起物23iは透明支持基材24に形成した溝43から大気側に延在しているので、より放熱性を向上することができる。
(実施の形態9)
前記実施の形態1では、表示セルの配列に対して突起物を角度を持たせて配列した場合について説明したが、本実施の形態では、表示セル上に突起物を配置する場合について説明する。なお、他の構成などについては前記実施の形態1と同様の場合、その説明は省略することもある。
図17は本実施の形態における前面フィルタ5の要部を示す斜視図である。図18は図17中の前面フィルタ5の断面図であり、位置関係を明確にするために前面板6も合わせて示している。前面板6(パネル8の表示面)上には、半円球状の突起物23jを有する前面フィルタ5が設けられている。この突起物23jを設けることによって、設けないときと比較して、可触温度を低下することができる。
本実施の形態では、前面フィルタ5の表面に突起物23jを設けて前面フィルタ5の表面を平滑でなくするために、ハードコート層27の表面の半円球が、パネル8の表示セルと干渉して表示品位を低下させないような形状(サイズ)と間隔で配置される。具体的には、半円球が、同一の高さで、表示セルCL上に配置されている。表示面におけるこの半円球の直径は、突起物23jがレンズとして工学的に機能することと、隣接する放電セルとの発光色の干渉も考慮して、数μm〜表示セルサイズ(例えば、100μm程度)の範囲で分布を持つことが好ましい。
半円球の突起物23jは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる層と、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる半円球が一体成型されていることとなる。なお、一体成型には、射出成形、熱プレス成形などを用いることもできる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、ハードコート層を設けた場合について説明したが、ハードコート層を設けない場合についても適用することができる。その場合は、突起物を構成するには、ベースフィルタの透明支持基材の表面を突起させる、あるいは基材の表面上に突起部材を接着させれば良い。
また、例えば、前記実施の形態では、ベースフィルタと機能性フィルムのそれぞれに透明支持基材を設けた場合について説明したが、透明支持部材を共用に1つ設けた場合についても適用することができる。
本発明は、画像表示装置、特に、FPD装置に有効で、とりわけPDP装置の製造業に幅広く利用されるものである。
本発明の一実施の形態におけるPDP装置を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態におけるPDP装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図3中の前面フィルタの断面図である。 突起物を設けない場合の前面フィルタの断面を模式的に示す説明図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図6中の前面フィルタの断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図8中の前面フィルタの断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図10中の前面フィルタの断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図14中の前面フィルタの断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態における前面フィルタの要部を示す斜視図である。 図17中の前面フィルタの断面図である。
符号の説明
1 PDP装置
2 フロントケース
3 リアケース
4 筐体
5 前面フィルタ
6 前面板
6a ガラス基板
7 背面板
7a ガラス基板
8 パネル
9 粘着性シート
10 シャーシ
11 回路基板
12 配線部
13 アドレス電極
14 アドレス駆動回路
15 スキャン電極
15a バス電極
16 スキャンパルス出力回路
17 サステイン電極
17a バス電極
18 サステインパルス出力回路
19 駆動制御回路
20 信号処理回路
21 駆動電源
22 映像源
23a、23b、23c、23d、23e 突起物
23f、23g、23h、23i、23j 突起物
24 ベースフィルタ
25 機能性フィルム
26 透明支持基材
27 ハードコート層
28 反射防止層
29 透明支持基材
30 電磁波遮断層
31 近赤外吸収層
32 反射防止層
33 粘着層
34 可視光透過層
35 反射層
36 光吸収層
37 誘電体層
38 保護膜
39 誘電体層
40 隔壁
41 蛍光体層
42 放電空間
43 溝
101 前面フィルタ
102 自然対流
103 境界層
CL 表示セル

Claims (10)

  1. 第1電極配線と前記第1電極配線と交差する第2電極配線の交点に設けられた表示セルを有するパネルと、
    前記第1電極配線および前記第2電極配線と電気的に接続された電子回路を有する回路基板と、
    前記パネルおよび前記回路基板を支持するシャーシと、
    前記シャーシで支持された側と反対側の前記パネルの表示面上に設けられたフィルタと、を備え、
    前記パネル側と反対側の前記フィルタの表面には、突起物が設けられていることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物が、半円球であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  3. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物が、三角柱であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  4. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物が、半円柱であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  5. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物が、円柱であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  6. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物が、四角柱であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  7. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物は、
    前記フィルタ上に設けられ、前記表示セルからの可視光を透過する第1層と、
    前記第1層の側面を覆うように前記フィルタ上に設けられ、前記可視光を反射する第2層と、を有することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  8. 請求項7記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記第2層の側面を覆うように前記フィルタ上に設けられ、前記表示面へ入射する外光を吸収する第3層を更に有することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  9. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記突起物は、前記フィルタの外周部に設けられていることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  10. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、
    前記フィルタの外周部から中央部にかけて前記突起物の平均高さが低くなることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
JP2007339628A 2007-12-28 2007-12-28 プラズマディスプレイ装置 Pending JP2009162836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339628A JP2009162836A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プラズマディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339628A JP2009162836A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プラズマディスプレイ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009162836A true JP2009162836A (ja) 2009-07-23

Family

ID=40965568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339628A Pending JP2009162836A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プラズマディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009162836A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175176A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Talex Optical Co Ltd 眼鏡用合わせガラスレンズ
WO2023073494A1 (en) * 2021-10-29 2023-05-04 3M Innovative Properties Company Light control film
WO2023073495A1 (en) * 2021-10-29 2023-05-04 3M Innovative Properties Company Light control film

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001183662A (ja) * 1999-12-22 2001-07-06 Rohm Co Ltd 液晶表示装置
JP2005017911A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Casio Comput Co Ltd 表示装置
JP2007264628A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Samsung Sdi Co Ltd フィルタ、それを備えたディスプレイ装置及びその製造方法
JP2007310110A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Hitachi Ltd 前面板およびそれを用いた表示装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001183662A (ja) * 1999-12-22 2001-07-06 Rohm Co Ltd 液晶表示装置
JP2005017911A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Casio Comput Co Ltd 表示装置
JP2007264628A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Samsung Sdi Co Ltd フィルタ、それを備えたディスプレイ装置及びその製造方法
JP2007310110A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Hitachi Ltd 前面板およびそれを用いた表示装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175176A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Talex Optical Co Ltd 眼鏡用合わせガラスレンズ
US9017820B2 (en) 2010-02-25 2015-04-28 Talex Optical Co., Ltd. Laminated glass lens for spectacles
WO2023073494A1 (en) * 2021-10-29 2023-05-04 3M Innovative Properties Company Light control film
WO2023073495A1 (en) * 2021-10-29 2023-05-04 3M Innovative Properties Company Light control film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5388443B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及び電界放出型表示装置
KR101066546B1 (ko) 그라데이션 장식구조를 갖는 디스플레이 필터 및 보호 케이스
JP2007298996A (ja) 表示装置用フィルタおよびこれを含んだ表示装置
KR20040008265A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
JP2009181118A (ja) フィルム状フィルタ及びこれを備える平板表示装置
JP2009128912A (ja) ディスプレイ装置用フィルター
JP2007248689A (ja) 表示装置
JP2008165208A (ja) プラズマディスプレイパネル及び電界放出型表示装置
JP2006302581A (ja) 発光ユニットの放熱装置、バックライト装置及び画像表示装置
US7687781B2 (en) External light shielding film and optical filter for display apparatus having the same
JP2008158530A (ja) ディスプレイフィルタ用外光遮蔽層、ディスプレイ装置用フィルタ及びディスプレイ装置
KR100615338B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JPH11242442A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2009259763A (ja) フィルムユニット及びこれを備えるプラズマディスプレイパネル
JP2009162836A (ja) プラズマディスプレイ装置
US20050077835A1 (en) Thermal conductive medium for display device, method of fabricating the same, and plasma display panel assembly using the same
KR100553932B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
KR100730137B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JP2010010255A (ja) 電磁波遮蔽部材
JP2010230977A (ja) ディスプレイ装置
KR20090065094A (ko) 디스플레이 장치용 광학 부재 및 이를 포함하는 디스플레이장치용 필터
US20080164814A1 (en) Plasma display device with heat discharge prevention
KR100708701B1 (ko) 직부착 mrt 필름 필터 및 이를 구비하는 플라즈마디스플레이 장치
KR20110000177A (ko) 열전소자를 구비한 디스플레이 필터
US20070279326A1 (en) Plasma display panel device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121106