JP2009160424A - 非導電性ストップ部材を有する血管の封着機および分割機 - Google Patents

非導電性ストップ部材を有する血管の封着機および分割機 Download PDF

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Abstract

【課題】組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子を提供する。
【解決手段】組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子10は、対向ジョー部材20をその遠位端に有する細長シャフト12を備える。このジョー部材20は、第一位置から互いに対して移動可能であり、このジョー部材は、第二位置に対して互いに空間を開けた関係で配置され、このジョー部材20は、それらの間で組織を握るように協働する。ジョー部材20は、電気エネルギー源に接続されており、その結果、ジョー部材20がそれらの間に保持された組織を通してエネルギーを伝導して組織封着をもたらし得る。少なくとも1つの非導電性の間隔を空けたストップ部材は、これらのジョー部材20の内向する表面上に配置され組織がそれらの間に保持される場合にこのジョー部材20の間隔距離を調節する。
【選択図】図1

Description

(背景)
本開示は、内視鏡外科的処置を実行する電気外科用器具および方法に関する。より詳細には、本開示は、内視鏡双極電気外科用鉗子(対向ジョー部材の一方ま たは両方に関連する非導電性ストップ部材を備える)およびその使用方法に関する。この非導電性ストップ部材は、対抗ジョー部材の間の間隔距離を制御し、封着プロセスおよび分割プロセスの間の組織の操作および握把を向上させるように設計されている。
(技術分野)
内視鏡鉗子は、組織を締めつけ、握り、切り裂き、そして/またはクランプ留めするために、機械的作用を使用する。内視鏡電気外科用鉗子は、組織および血 管を加熱して組織を凝固、焼灼および/または封着することにより止血を行うために、機械的クランプ留め作用および電気的エネルギーの両方を利用する。
内視鏡器具は、カニューレまたはポート(これは、外套針またはこのような類似のデバイスとともに作製されている)を通して患者に挿入される。カニューレ の代表的な大きさは、3ミリメートルから12ミリメートルの範囲である。通常、小さいカニューレが好ましいが、これにより、最終的には、器具製造業者は、カニューレを通して適合する外科用器具を製造するための方法を見出さねばならないという設計上の難題に直面する。
特定の内視鏡外科的手順には、血管または血管組織を切断することが必要である。しかしながら、空間的な制限に起因して、外科医は、血管を縫合したり出血 を抑える他の伝統的な方法(例えば、横に切開した血管のクランプ留めおよび/または縛り)を実行したりするのが困難となり得る。血管は、直径2ミリメートル未満の範囲では、しばしば、標準的な電気外科技術を使用して閉じられ得る。しかしながら、それより大きい血管が切断された場合、外科医は、その内視鏡手 順を開放外科的手順に切り替えて、それにより、腹腔鏡検査の利点を放棄する必要があり得る。
いくつかの学術誌の論文には、電気外科手術を使用して小血管を封着する方法が開示されている。Studies on Coagulation and the Development of an Automatic Computerized Bipolar Coagulator(J.Neurosurg.,第75巻、1991年7月)の表題の論文は、小血管を封着するのに使用される双極凝固剤を記載してい る。この論文は、2〜2.5mmより大きい直径の動脈を安全に凝固できないことを述べている。第二の論文は、Automatically Controlled Bipolar Electrocoagulation−「COA−COMP」(Neurosurg.Rev. (1984),pp.187〜190)の表題であるが、血管壁の焦げを避け得るように血管への電気外科動力を終結する方法を記載している。
上述のように、電気外科鉗子を利用することにより、外科医は、ジョー部材を通して組織に付与される電気外科エネルギーの強度、頻度および持続時間を制御 することによって、出血を焼灼、凝固/乾燥および/または単に少なくするかもしくは遅くし得る。各ジョー部材の電極は、これらのジョー部材が組織を握るときに電気エネルギーが組織を通って選択的に移動し得るように、異なる電位に荷電される。
大きい血管を適切に封着するために、2つの主な機械的パラメータ(血管に加えられる圧力および電極間の間隙距離)を正確に制御しなければならない。それらの両方は、封着した血管の厚さに影響を受ける。より詳細には、圧力を正確に加えることは、血管の壁を対向させるために;十分な電気外科エネルギーを組織に通すのに十分に低い値に組織インピーダンスを低くするために;組織加熱中の膨張力に 打ち勝つために;そして、良好な封着の指標である末端組織厚に寄与するために、重要である。代表的な融合血管壁は、0.001インチと0.005インチの間で最適であることが決定されている。この範囲より低いと、その封着は、断ち切られるか引き裂かれ、そして、この範囲より高いと、管腔は、適切にまたは効 果的には封着され得ない。
電気外科方法は、血管壁に大きい閉鎖力を加えることができる器具に連結されて、適切な電気外科出力曲線を使用して大きい血管を封着することができる。小 血管を凝固するプロセスは、基本的に、電気外科血管封着とは異なると考えられている。本明細書中の目的のために、「凝固」とは、その組織細胞が破裂し乾いた組織を乾燥するプロセスとして定義される。血管封着とは、融合した塊に再編成するように、組織内のコラーゲンを液化するプロセスとして定義される。従っ て、小血管の凝固は、それらを永久的に閉じるのに十分である。より大きい血管は、永久的な閉鎖を確実に行うために、封着される必要がある。
Willisに対する米国特許第2,176,479号、Hiltebrandtに対する米国特許第4,005,714号および同第4,031,898 号、Boebelらに対する米国特許第5,827,274号、同第5,290,287号および同第5,312,433号、Lottickに対する米国特許第4,370,980号、同第4,552,143号、同第5,026,370号および同第5,116,332号、Sternらに対する米国特許第 5,443,463号、Eggersらに対する米国特許第5,484,436号、ならびにRichardsonらに対する米国特許第5,951,549号は、全て、血管または組織を凝固、切断および/または封着する電気外科用器具に関する。しかしながら、これらの設計の一部は、血管に対して、均一に再現可 能な圧力を与え得ず、その結果、無効または不均一な封着を生じ得る。
大部分において、これらの器具は、適切な封着厚を獲得するのにクランプ圧のみに頼っており、間隙公差および/または平行度および平面度の要件(これら は、正確に制御された場合、一貫した有効な組織封着を保証し得るパラメータである)を考慮して設計されていない。例えば、以下の2つの理由のいずれかのために、クランプ圧のみを制御することによって、得られる封着組織の厚さを十分に制御することは困難であることが理解される:1)加える力が大きすぎる場 合、2本の極が触れて、組織を通ってエネルギーが移動されず、無効な封着を生じる可能性があること;または2)加える力が低すぎる場合、組織は、起動および封着前に早く移動しすぎ、そして/または厚くて信頼性の低い封着が形成され得ること。
代表的には、特に、内視鏡電気外科的処置に関して、一旦、血管が封着されると、外科医は、手術部位から封着器具を取り除いて、カニューレを介して新しい 器具で置き換え、そして新しく形成した組織封着に沿って血管を正確に切離しなければならない。理解され得るように、このさらなる工程は、(特に、かなりの数の血管を封着する際に)時間がかかり、かつ組織封着線の中心に沿った切離器具を間違って整列したり配置することが原因で、この封着線に沿った組織の分離 が正確でなくなり得る。
ナイフまたはブレード部材(これは、組織封着を形成した後、組織を効果的に切離する)を組み込んだ器具を設計するいくつかの試みがなされている。例え ば、Foxらに対する米国特許第5,674,220号は、透明な血管封着器具を開示しており、この器具は、長手方向に往復運動するナイフを備え、このナイフは、一旦封着した組織を切離する。この器具は、複数の開口部を備え、これらにより、封着プロセスおよび切離プロセスの間に、組織を直接視覚化できるようにする。この直接視覚化により、ユーザーは、血管封着時に起こることが公知の、特定の望ましくない効果(熱の拡散、焦げなど)を少なくしそして/または制限するために、閉鎖力およびジョー部 材間距離を目で見て手動で調節できるようになる。理解され得るように、血管を均一で一貫してかつ有効に封着し、そして封着で組織を分離するために、この器具を用いて組織封着を作製することが全体的に成功するかどうかは、適切な閉鎖力、間隙距離およびナイフの往復運動長を判断する際のユーザーの技能、視力、 器用さ、および経験に大いに頼っている。
Austinらに対する米国特許第5,702,390号は、三角形電極を備える血管封着器具を開示しており、この電極は、組織を封着する第一位置から、 組織を切断する第二位置へと回転可能である。この場合もやはり、ユーザーは、組織を封着しそして切断する種々の影響を制御する直接視覚化および技能に頼らなければならない。
従って、血管組織を効果的かつ一貫して封着しそして分離し、かつ前記問題点を解決する内視鏡電気外科用器具を開発することが必要とされている。この器具 は、対向ジョー部材間距離を調節し、起動中のこの対向ジョーの短絡の可能性を低減し、そして組織の起動および分離の前およびその間の、組織の操作、握把および保持を補助する。
(要旨)
本発明の開示は、組織をクランプ留めし、封着し、そして分割する内視鏡双極電気外科鉗子に関する。この鉗子は、対向ジョー部材をその遠位端に有する細長 シャフトを備える。このジョー部材は、第一位置から互いに対して移動可能であり、このジョー部材は、第二位置に対して互いに空間を開けた関係で配置されており、このジョー部材は、それらの間で組織を握るように協働する。電気外科エネルギー源は、各ジョー部材に接続されており、その結果、これらのジョー部材 がそれらの間に保持された組織を通してエネルギーを伝導して封着をもたらし得る。少なくとも1つの非導電性の間隔を空けたストップ部材は、これらのジョー部材の少なくとも1つの内向する表面上に配置されており、かつ組織がそれらの間に保持される場合に対向ジョー部材の間距離を制御するように位置付けられて いる。長手方向往復運動ナイフは、一旦効果的な封着を形成した封着部位の近位の組織を切断する。
本開示の鉗子の1つの実施形態は、ドライブロッドアセンブリを備え、このドライブロッドアセンブリは、ジョー部材を電気エネルギー源に接続しており、そ の結果、第一ジョー部材は第一電位を有し、そして第二ジョー部材は第二電位を有する。好ましくは、このドライブロッドアセンブリには、ハンドルが機械的に係合しており、互いに対して第一ジョー部材および第二ジョー部材を移動させる。
本開示の1つの実施形態において、このジョー部材の一方は、電気導電性表面を備え、この表面は、その中に規定された長手方向に配向するチャネルを有し、 このチャネルが、組織を切断するためのナイフの長手方向往復運動を容易にする。好ましくは、この鉗子は、ドライブアセンブリから独立して作動可能なナイフを作動させるための引き金を備える。
1つの実施形態において、この鉗子は、少なくとも2つのストップ部材を備え、これらの部材は、一連の長手方向に配向する突起を有し、この突起は、内向する表面に沿って、ジョー部材の近位端からジョー部材の遠位端まで延びている。別の実施形態において、このストップ部材は、一連の円形様タブを備え、このタブは、内向する表面から突出し、そしてジョー部材の近位端からジョー部材の遠位端まで延びている。このストップ部材は、長手方向に配向するチャネルの反対側に対して、および/またはジョー部材の一方または両方の表面の長さに沿って、互いに対して交互に側方 で相殺する様式で、対向ジョー部材のいずれかの上に配置されている。
本開示の別の実施形態において、ストップ部材として働くように、上昇したリップが提供される。これは、ジョー部材の内向する表面から突出し、そして外周 の周りに延びて、対向ジョー部材の間の間隔距離を制御する。別の実施形態において、少なくとも1つの長手方向に配向するリッジが、1つのジョー部材の近位端から遠位端へと延び、そしてジョー部材の間の間隔距離を制御する。
好ましくは、これらのストップ部材は、スタンピング、溶射、オーバーモールディングおよび/または接着によって、ジョー部材に固定/付着される。これら のストップ部材は、少なくとも1つのジョー部材の内向表面から、約0.001インチ〜約0.005インチ、そして好ましくは、約0.002インチ〜約0.003インチ突出する。これらのストップ部材は、パリレン、ナイロンおよび/またなセラミックのような、絶縁材料から作製され得ることが予測される。 他の材料もまた企図され、例えば、DOW Chemicalによって製造されるQUESTRA(登録商標)のようなシンジオタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン (ABS)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリミド(Polymide)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド−イミド(PAI)、アクリル(PMMA)、ポリスチレン(PSおよびHIPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、脂肪族ポリケトン、アセタール(POM)コポリマー、ポリウレタ ン(PUおよびTPU)、ポリフェニレンオキシドを分散させたナイロンならびにアクリロニトリルスチレンアクリレートである。
本開示の別の実施形態は、組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子を包含し、この鉗子は、少なくとも1つの細長シャフトを有し、このシャフトは、 その遠位端に、対向ジョー部材を有する。これらのジョー部材は、第一の位置(ここで、これらのジョー部材は、互いに対して間隔を空けた関係に配置される)から第二の位置(ここで、これらのジョー部材は、それらの間に組織を把持するように協働する)へと互いに対して移動可能である。ドライブロッドアセンブリ は、これらのジョー部材を電気エネルギー源に接続し、その結果、第一のジョー部材は、第一の電位を有し、そして第二のジョー部材は、第二の電位を有する。これらのジョー部材は、作動される場合、これらのジョー部材の間に保持された組織を通してエネルギーを伝導し、組織の封着をもたらす。ハンドルが、このド ライブロッドアセンブリに取り付けられ、そして作動される場合、このドライブロッドアセンブリを介して、第一のジョー部材および第二のジョー部材の、互いに対する動きを与える。少なくとも1つの絶縁性の間隔を空けたストップ部材が、これらのジョー部材の1つの内向表面に配置され、そして組織がジョー部材の 間に保持される場合、これらのジョー部材の対向する封着表面の間の全体の間隔距離を制御するように作動する。組織封着部位の近位の組織を切断するためのナイフを、引き金が機械的に作動させる。
本開示はまた、組織を封着および分割するための方法に関し、この方法は、内視鏡双極鉗子を提供する工程を包含し、この鉗子は、以下:
遠位端に対向ジョー部材を有する細長シャフトであって、これらのジョー部材は、それらの間に組織を把持するように協働する、細長シャフト;
少なくとも1つの絶縁性の間隔を空けたストップ部材であって、これらのジョー部材のうちの少なくとも1つの内向表面に配置されており、これらのストップ部材は、これらのジョー部材の間に組織が保持される場合に、これらのジョー部材の間の距離を制御する、ストップ部材、および
ナイフ、
を備える。
この方法は、さらに、以下の工程を包含する:ジョー部材を電気エネルギー源に接続する工程;これらのジョー部材を作動させて、対向ジョー部材の間に組織 を把持する工程;これらのジョー部材の間の保持された組織をとおして、これらのジョー部材にエネルギーを伝導し、封着をもたらす工程;およびナイフを作動させて、封着の近くの組織を切断する工程。好ましくは、提供する工程の少なくとも1つのジョー部材は、長手方向に配向するチャネルが内部に規定された導電性表面を備え、このチャネルは、組織を切断するための、このチャネル内での長手方向の往復の様式で、このナイフの作動を容易にする。したがって、本発明は、以下を提供する。
(1)組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子であって、以下:
細長シャフトであって、該細長シャフトは、対向ジョー部材をその遠位端に有し、該ジョー部材は、第一位置から互いに対して移動可能であり、該ジョー部材 は、第二位置に対して互いに空間を開けた関係で配置され、該ジョー部材は、それらの間で組織を握るように協働する、細長シャフト;
電気エネルギー源であって、該電気エネルギー源は、各ジョー部材に接続されており、その結果、該ジョー部材がそれらの間に保持された組織を通してエネルギーを伝導して封着をもたらし得る、電気エネルギー源;
少なくとも1つの非導電性ストップ部材であって、該部材は、該ジョー部材の少なくとも1つの内向する表面上に配置されており、組織がそれらの間に保持される場合に該ジョー部材の間の距離を制御する、非導線性ストップ部材;ならびに、
該封着の近位の組織を切断するための、長手方向往復運動ナイフ、
を備える、内視鏡双極鉗子。
(2)前記鉗子が、少なくとも2つのストップ部材を備え、該ストップ部材が前記ジョー部材の少なくとも1つの内表面上に配置されている、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(3)前記ジョー部材の少なくとも1つが、導電性表面を備え、該表面が、その中に規定された長手方向に配向するチャネルを有し、該チャネルが、組織を切断するための前記ナイフの長手方向往復運動を容易にする、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(4)前記ストップ部材が、パリレン、ナイロンおよびセラミックからなる群より製造される、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(5)前記ストップ部材が、長手方向に配向する一連の突起を備え、該突起が、前記ジョー部材の近位端から該ジョー部材の遠位端まで延びている、項目2に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(6)前記ストップ部材が、一連の円形様タブを備え、該タブが、前記ジョー部材の近位端から該ジョー部材の遠位端まで延びている、項目2に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(7)前記円形様タブが、前記ジョー部材の長さに沿って、互いに対して交互に側方で相殺する様式で配置されている、項目6に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(8)前記ストップ部材が、前記ジョー部材の内向する表面から約0.001インチ〜約0.005インチ突出している、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(9)前記ストップ部材が、前記ジョー部材の内向する表面から約0.002インチ〜約0.003インチ突出している、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(10)前記ストップ部材が、熱噴霧によって前記ジョー部材に固定されている、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(11)前記ストップ部材が、接着によって前記ジョー部材に固定されている、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(12)前記ストップ部材が、成形プロセスによって前記ジョー部材に固定されている、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(13)項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子であって、該鉗子が、以下:
ドライブロッドアセンブリであって、該ドライブロッドアセンブリは、前記ジョー部材を前記電気エネルギー源に接続しており、その結果、第一ジョー部材は第一電位を有し、第二ジョー部材は第二電位を有する、ドライブロッドアセンブリ;ならびに、
ハンドルであって、前記第一位置および第二位置から該第一ジョー部材および第二ジョー部材を移動させるために該ドライブロッドアセンブリに装着されている、ハンドル、
を備える、内視鏡双極鉗子。
(14)前記鉗子が、引き金を備え、該引き金が、前記ナイフを長手方向に往復運動させて前記封着の近位の組織を切断する、項目13に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(15)第一ストップ部材が、前記ジョー部材の一方の導電性表面上に配置されており、少なくとも1つの第二ストップ部材が、該ジョー部材の他方の導電性表面上に配置されている、項目1に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子。
(16)項目3に記載の組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子であって、少なくとも1つのストップ部材が、前記長手方向に配向するチャネルの一方の面に 近位の前記ジョー部材の導電性表面上に配置されており、かつ少なくとも1つのストップ部材が、該長手方向に配向するチャネルの他方の面に近位の該ジョー部材の導電性表面上に配置されている、内視鏡双極鉗子。
(17)組織を封着および分割するための内視鏡双極鉗子であって、以下:
少なくとも1つの細長シャフトであって、該細長シャフトは、対向ジョー部材をその遠位端に有し、該ジョー部材は、第一位置から互いに対して移動可能であ り、該ジョー部材は、第二位置に対して互いに空間を開けた関係で配置され、該ジョー部材は、それらの間で組織を握るように協働する、細長シャフト;
ドライブロッドアセンブリであって、該ドライブロッドアセンブリは、該ジョー部材を電気エネルギー源に接続しており、その結果、第一ジョー部材は第一電 位を有し、第二ジョー部材は第二電位を有し、そして該ジョー部材は、それらの間で保持された組織を通してエネルギーを伝導させ封着をもたらし得る、ドライブロッドアセンブリ;
ハンドルであって、該第一位置および第二位置から該第一ジョー部材および第二ジョー部材を移動させるために、該ドライブロッドアセンブリに装着されている、ハンドル;
少なくとも1つの非導電性でかつ間隔を空けたストップ部材であって、該部材は、該ジョー部材の少なくとも1つの内向する表面上に配置されており、組織がそれらの間に保持される場合に該ジョー部材の間の距離を制御する、ストップ部材;ならびに、
該封着の近位の組織を切断するためのナイフを機械的に作動させる、引き金、
を備える、内視鏡双極鉗子。
本器具の種々の実施形態は、図面を参照して本明細書中に記載される。
図1は、本開示によるハンドルおよびエンドエフェクタを示す、内視鏡鉗子の斜視図である。 図2は、ハンドルの内部作動構成要素を示し、そして閉じた構成でのエンドエフェクタを示す、図1の鉗子の部分断面図である。 図3は、開配置で示されたエンドエフェクタアセンブリの拡大斜視図である。 図4は、図3のエンドエフェクタの近位端の、大きく拡大した側面図である。 図5は、ジョー部材の内向表面に沿って配置されたナイフおよび一連のストップ部材を示す、図3のエンドエフェクタの遠位端の、大きく拡大した斜視図である。 図6A〜図6Fは、ジョー部材の1つの内向表面のストップ部材に対する種々の配置を示す。 図6A〜図6Fは、ジョー部材の1つの内向表面のストップ部材に対する種々の配置を示す。 図7は、管状血管の封着部位の拡大斜視図である。 図8は、図7の線8−8に沿った、封着部位の長手方向断面である。 図9は、管状血管の分離後の、図7の封着部位の長手方向断面である。
(詳細な説明)
ここで図1〜5を参照すると、種々の外科手順と共に使用するための内視鏡双極鉗子10の1つの実施形態が示されており、この鉗子は、ハウジングおよびハ ンドルアセンブリ80を備え、このハンドルアセンブリには、エンドエフェクタアセンブリ20が取り付けられている。より具体的には、鉗子10は、遠位端14および近位端16を有するシャフト12を備え、この遠位端は、エンドエフェクタアセンブリ20に機械的に係合するような寸法であり、そしてこの近位端 は、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80を機械的に係合させる。図面において、そして以下の説明において、用語「近位」とは、従来のように、鉗子10の、使用者に近い端部をいい、一方で用語「遠位」とは、使用者から遠い端部をいう。
エンドエフェクタアセンブリ20は、シャフト12の遠位端14に取り付けられ、そして対向する一対のジョー部材22および24を備える。好ましくは、ハ ウジングおよびハンドルアセンブリ80は、シャフト12の近位端16に取り付けられ、そして内側に配置された作動機構(例えば、可動ハンドル82およびドライブアセンブリ70)を備え、これらは、機械的に共同して、ジョー部材22および24の、開位置(ここで、ジョー部材22および24は、互いに対して間 隔を空けた関係で配置される)からクランプ位置または閉位置(ここで、ジョー部材22および24は協働して、これらの間に組織150を把持する(図7))への動きをもたらす。
鉗子10は、特定の目的に依存して、または特定の結果を達成するために、完全にかまたは部分的に使い捨てであるように設計され得ることが予測される。例 えば、エンドエフェクタアセンブリ20は、シャフト12の遠位端14に選択的に、そして解放可能に係合可能であり得、そして/またはシャフト12の近位端16は、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80に選択的に、そして解放可能に係合可能であり得る。これら2つの例のいずれにおいても、鉗子10は、「部 分的に使い捨て」である。すなわち、新しいかまたは異なるエンドエフェクタアセンブリ20(またはエンドエフェクタアセンブリ20およびシャフト12)が、必要に応じて、古いエンドエフェクタアセンブリ20を選択的に交換する。
図1および2は、本開示が本明細書中に一般的に記載されることを目的として、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80の作動要素および内部作動構成要素 を示す。これらの要素および種々の内部作動構成要素との特定の機能および作動の関係は、Dycusらによる、共有に係る、同時係属中の米国出願番号203−2809(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)(これは、本願と同時に出願され、そしてその全体が本明細書中に 参考として援用される)において、より詳細に記載されている。
図2に最良に示されるように、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80は、可動ハンドル82および固定ハンドル84を備える。可動ハンドル82は、そこ を通って規定される開口部89を備え、この開口部は、使用者がハンドル82を把持し、そして固定ハンドル84に対して移動させることを可能にする。可動ハンドル82は、旋回点87の周りで、固定ハンドル84に対して第一の位置から第二の位置(固定ハンドル84により近い)へと選択的に移動可能であり、これ は、以下に説明されるように、ジョー部材22および24の互いに対する相対運動を与える。
より具体的には、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80は、ドライブアセンブリ70を収容し、このドライブアセンブリは、可動ハンドル82と協働し て、ジョー部材22および24の、開位置(ここで、ジョー部材22および24は、互いに対して間隔を空けた関係で配置される)からクランプ位置または閉位置(ここで、ジョー部材22および24は、協働して、それらの間に組織150を把持する(図7))への移動をもたらす。ドライブアセンブリ70の一般的な 作動パラメータおよびその内部作動構成要素は、より一般化して以下に説明されるが、上記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DEVIDER」出願において、特に詳細に説明されている。本開示の目的で、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80は、一般に、4棒機械的連結として 特徴付けられ得、これは、以下の要素からなる:可動ハンドル82、リンク73、カム様リンク76、ならびに固定旋回点75および76によって実施される、基部リンク。ハンドル82の作動は、4棒連結を作動させ、これが次に、対向ジョー部材22および24の互いに対する移動を生じて、これらの間に組織150 を把持するための、ドライブアセンブリ70を始動させる。ドライブアセンブリ70の一般的に開示される作動パラメータに関して以下にさらに詳細に説明されるように、4棒機械的連結を使用することにより、使用者は、ジョー部材22および24を組織150に対して圧縮する場合に、有意なメカニカルアドバンテー ジを得ることが可能である。
好ましくは、固定ハンドル84は、その内部に規定されたチャネル85を備え、このチャネルは、可動ハンドル82から近位に延びるフランジ83を受容する ような寸法である。好ましくは、フランジ83は、固定端90および自由端92を備え、この固定端は、可動ハンドル82に固定されており、そしてこの自由端は、ハンドル84のチャネル85内での容易な受容のための寸法にされる。フランジ83は、使用者が、選択的に、進行的に、そして漸増的に、ジョー部材22 および24を互いに対して開位置から閉位置へと移動させることを可能にするような寸法にされ得ることが、予測される。例えば、フランジ83がラチェット様のインターフェースを備え得、このインターフェースが、特定の目的に依存して、可動ハンドル82ならびに従ってジョー部材22および24を、互いに対して 選択的な、漸増的な位置にロックして係合することもまた、企図される。ハンドル84に対するハンドル82(ならびにジョー部材22および24)の移動を制御および/または制限するために、他の機構(例えば、水圧系、半水圧系、および/または歯車系)もまた使用され得る。
本開示によって理解され得るように、そして上記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願に関してさらに 詳細に説明されるように、固定ハンドル84のチャネル85は、フランジ83の往復のための、入口通路91および出口通路95を備える。図2に最良に示されるように、ハンドル82がほぼ旋回する様式で固定ハンドル84の方へと旋回点87の周りで移動するにつれて、リンク73が、ハンドル82内に配置されたガ イドピン74の周りで回転する。その結果、リンク73は、旋回点76の周りで近位に回転する。理解され得るように、固定ハンドル84に対するハンドル82の旋回経路は、カム様リンク76を、旋回点75の周りでほぼ近位方向に回転させるように偏らせる。以下に説明されるように、カム様リンク76の移動は、ドライブアセンブリ70に移動を与える。
図2に最良に示されるように、固定ハンドル84の方へのハンドル82の最初の移動の際に、フランジ83の自由端92は、端部92が通路91に沿って配置 されたレール部材97を通過するかまたは機械的に係合するまで、ほぼ近位に、そして入口通路91に沿って上方に移動する。レール97は、端部92がレール97を越える点まで近位に、フランジ83が移動することを可能にすることが予測される。一旦、端部92がレール97を越えると、ハンドル82およびフラン ジ83の遠位への移動(すなわち、解放)が、レール97によって、出口経路95内へと再指向される。
より具体的には、最初の解放(すなわち、ハンドル84に対するハンドル82の接近圧力の減少)の際に、ハンドル82は、通路91に向かってわずかに遠位 に戻るが、出口通路95の方に向いている。この時点で、ハンドル82と84との間の解放圧力または戻り圧力(これは、ドライブアセンブリ70(以下に説明される)の圧縮に付随する解放圧力に起因し得、そしてこの圧力に正比例する)は、フランジ83の端部92を、キャッチ基部93内に詰めるかまたはロックす る。ハンドル82は、ここで、ハンドル84内の位置に固定され、ここで、次に、ジョー部材22および24を、組織に対して閉位置にロックする。ここで、この器具は、組織封着152を形成するための、電気外科エネルギーの選択的印加のために配置される。再度、種々の作動構成要素およびその関連する機能は、上 記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DEVIDER」出願に関して、より詳細に説明される。
図2に最良に示されるように、ハンドル82の再起動または再把持は、出口通路95に沿って配置されたリップ94を端部92が越えるまで、フランジ83 を、再度、ほぼ近位に、新たに再指向された出口経路95に沿って移動させる。一旦、リップ94が十分に越えられると、ハンドル82およびフランジ83は、把持圧力の減少の際に、出口経路95に沿って十分にかつ自由に、ハンドル84から解放可能であり、これは次に、ジョー部材22および24を、開いた作動前 の位置に戻す。
上記のように、ハウジングおよびハンドルアセンブリ80は、ドライブアセンブリ70を収容し、このドライブアセンブリは、可動ハンドル82と協働して、 ジョー部材22および24の相対的な移動を引き起こして、組織150を把持する。ドライブロッドアセンブリ70およびドライブアセンブリ70の種々の作動構成要素の操作は、上記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DEVIDER」出願に、詳細に説明される。
一般に、そして本開示の目的で、ドライブアセンブリ70は、圧縮バネ72、ドライブロッド40、および圧縮スリーブ98を備える(図2)。図4の拡大図 に最良に示されるように、ドライブロッド40は、ナイフスリーブ48内に入れ子式に、内部で往復可能になっている。ナイフスリーブ48に対するドライブロッド40の移動は、ジョー部材22および24の移動を与える。タブ部材46は、ドライブロッド40の自由端42に配置され、これは、タブ46と端部42 との間に、切欠き43を規定する。タブ46および切欠き43は、圧縮バネ72と機械的に協働して、ナイフスリーブ48に対するシャフト40の移動を引き起こし、これが次に、ジョー部材22および24を、組織150の周囲で開閉させる。
上で説明されるように、4棒連結を介するハンドルアセンブリ80の移動は、最終的に、カム様リンク76を旋回点75の周りでほぼ時計回りに(すなわち、近位に)回転させ、これが次に、固定ハンドル84の上部内に配置されたフランジ77に対して、バネ72を近位に圧縮する。バネ72の移動は、次に、ナイフスリーブ48に対してドライブロッド40を移動させ、これは、対向ジョー部材22および24を互いに対して移動させる。理解され得るように、4棒連結に付随する有意なメカニカルアドバンテージは、バネ72の容易な、一貫した、そして均一な圧縮を可能にし、 これは次に、組織150の周りでのジョー部材22および24の容易な、一貫した、そして均一な圧縮を可能にする。4棒機械的連結の他の詳細および利点は、上記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願に関して、さらに完全に議論される。
一旦、組織150が対向ジョー部材22および24の間に把持されると、ハンドル84内に配置された電気外科インターフェース110を介して、電気外科エ ネルギーが、これらのジョー部材22および24に供給され得る。再度、これらの特徴は、上記の共有に係る、同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願に関して、より詳細に説明されている。
鉗子10はまた、以下に説明されるように、ナイフスリーブ48を往復する引き金86を備え、これは次に、エンドエフェクタアセンブリ20内に配置された ナイフ60を往復させる(図5)。一旦、組織封着152が形成されると(図7)、使用者は、引き金86を作動させて、図9に示すように、組織封着152に沿って、組織150を分離し得る。理解され得るように、往復するナイフ60は、カニューレまたはトロカールポート(図示せず)を通して切断器具を交換する ことなく、使用者が組織150を封着の直後に迅速に分離することを可能にする。ナイフ60はまた、新たに形成された組織封着152に付随する理想切断面「B−B」に沿った、血管150のより鋭利な分離を容易にすることが、予測される(図7〜9を参照のこと)。ナイフ60は、好ましくは、ジョー部材22と 24との間に保持された組織150を組織封着部位152において切断するための、鋭利な縁部62を備える(図7)。ナイフ60はまた、組織封着152に沿った組織150の容易な分離のために、電気外科エネルギー源に接続され得ることが、予測される。
好ましくは、上記の共有に係る同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願に関してより詳細に説明されるように、ハンドル アセンブリ80はまた、ロックアウト機構(図示せず)を備え得、このロックアウト機構は、ジョー部材22および24が閉じ、そして/または組織150の周りで実質的に閉じるまで、引き金86の作動を制限する。例えば、図2に最も良く示されるように、出口経路95は、フランジ83が引き金86の作動のための 十分な隙間を提供する予め決定されたかまたは予め規定された位置)内に配置される(例えば、キャッチベースン93内に配置される)場合にのみ引き金86が作動可能であるような寸法であり得る。この様式でのハンドルアセンブリ80の構成は、電気外科作動および封着の前に、引き金86の早すぎる作動の可能性を 減少し得ることが想定される。
回転アセンブリ88はまた、鉗子10を組み込み得る。好ましくは、回転アセンブリ88は、シャフト12およびドライブアセンブリ70と機械的に関連す る。図4に最も良く示されるように、シャフト12は、その中に配置される開口部44を備え、この開口部は、回転アセンブリ88に付けられる対応する移動止め(図示せず)と機械的に接し、その結果、回転アセンブリ88の回転移動が、シャフト12に対する類似の回転移動を与え、これは、次いで、長手軸「A」の 周りでエンドエフェクタアセンブリ20を回転する。ハンドルアセンブリ80、回転アセンブリ88およびドライブアセンブリ70を通る電気外科的エネルギーの移動のためのこの独特の電気的構成とともにこれらの特徴は、上記の共有に係る同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願 により詳細に記載される。
図3、5および6A〜6Fに関して最も良く示されるように、エンドエフェクタアセンブリ20は、シャフト12の遠位端14に接続する。エンドエフェクタアセンブリ20は、第1ジョー部材22、第2ジョー部材24およびそれらの間で往復するナイフ60を備える。ジョー部材22および24は、好ましくは、上記のように、ドライブロッド42の相対的往復(すなわち、長手方向移動)において開位 置から閉位置に旋回点37の周りで回転可能である。再び、エンドエフェクタアセンブリ20の種々の移動構成要素に関する機械的および協働的関係は、さらに、上記の共有に係る同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願に記載される。
ジョー部材のそれぞれは、その内向する表面34上に配置される導電性封着表面35、およびその外側に面する表面39上に配置される絶縁体30を備える。 導電性表面35が、電気外科エネルギーの適用のときに、それらの間に保持される組織150を封着するために協働することが想定される。ジョー部材22および24の外側非導電性表面39と一緒に、絶縁体30は、好ましくは、組織封着に関連する公知の望ましくない効果(例えば、フラッシュオーバー、熱拡散、お よび迷走電流散逸)の多くを制限および/または減少するための寸法である。
導電性封着表面35がまたピンチトリムを備え、これは、導電性表面35の絶縁体30への安全な係合を容易にし、そしてまた全体的な製造プロセスを単純に することが想定される。導電性封着表面35がまた、ある半径を有する外側周辺縁部を備え得、そして絶縁体30は、この半径に対してほぼ正接する隣接縁部に沿って導電性封着部材表面35と接し、そして/またはこの半径に沿って接する。好ましくは、接合面において、導電性表面35は、絶縁体30に対して一段高 い。これらの実施形態および他の想定される実施形態は、本願と同時に出願され共有に係る同時係属中の出願番号第[203−2898]号(これは、「ELECTROSURGICAL INSTRUMENT WHICH REDUCES COLLATERAL DAMAGE TO ADJACENT TISSUE」の表題であり、Johnsonらによる)および本願と同時に出願され共有に係る係属中の出願番号第[203−2657]号(これは、「ELECTROSURGICAL INSTRUMENT WHICH IS DESIGNED TO REDUCE
THE INCIDENCE OF FLASHOVER」の表題であり、Johnsonらによる)で論述されている。これらの出願の両方の内容全体が、本明細書中において参考として援用される。
好ましくは、ジョー部材(例えば、22)の導電性表面35の少なくとも1つは、その中に規定される長手方向に配向したチャネルを備え、これは、ジョー部 材22の近位端26から遠位端28に延びる。チャネル36が、好ましい切断平面「B−B」に沿ってナイフ60の長手方向の往復を促進して、形成される組織の封着152に沿って組織150を効果的かつ正確に分離する(図7〜9を参照のこと)。好ましくは、上記の共有に係る同時係属中の「VESSEL SEALER AND DIVIDER」出願により詳細に記載されるように、エンドエフェクタアセンブリ22のジョー部材22および24は、互いに電気的に絶縁され、その結果、電気外科エネルギーが組織150を通って効果的に移動されて、封着152を形成し得る。
上記のように、ハンドル82の移動において、ジョー部材22および24は、一緒に近づいて、組織150をつかむ。この時点で、フランジ83は、キャッチ 93内に配置され、このキャッチは、4棒機構およびバネ70と関連する機械的利点とともに、ドライブロッド40上の比例的な軸力を維持し、このドライブロッド40は、次いで、対向ジョー部材22と24との間の圧縮力を組織150に対して維持する。エンドエフェクタアセンブリ20が、エンドエフェクタの特 定の内部の作動構成要素の機械的故障を妨げるための過剰な締め付け力をはずすための寸法であり得る。
組織150に適用される電気外科エネルギーの強度、頻度および持続期間を制御することによって、使用者は、焼灼、封着の凝固/乾燥および/または単に出血を少なくするかもしくは遅くすることのいずれかができる。上述のように、2つの機械的因子は、封着された組織の生じる厚みおよび封着の有効性を決定する 際に重要な役割を果たす(すなわち、対向ジョー部材22と24との間に適用される圧力、および封着プロセスの間、ジョー部材22および24の対向する封着表面35の間の隙間距離)。しかし、得られる組織封着152の厚みは、力のみでは適切に制御され得ない。言い換えると、力が大きすぎと、2つのジョー部材 22および24は、触れ、おそらくショートし、組織150を通るエネルギー移動がほとんどなくなり、従って、悪い組織封着152を生じる。力が小さすぎると、封着152は、薄くなりすぎる。
正確な力を適用することはまた、他の理由のために重要である:容器の壁に対抗すること;組織150を通る十分な電流を可能にする十分に低い値に組織イン ピーダンスを減少させること;および良好な封着の指標である、必要とされる端部組織の厚みを作製することに寄与することに加えて、組織加熱の間、膨張力に打ち勝つこと。
好ましくは、ジョー部材22および24の導電性封着表面35は、鋭い縁部での電流濃度を避けるため、および高い点の間のアーク放電を避けるために比較的 平坦である。さらに、係合したときの組織150の反作用力に起因して、ジョー部材22および24は、好ましくは、曲げに抵抗するように製造される。例えば、図6Aに最も良く示されるように、ジョー部材22および24は、好ましくは、幅「W」に沿ってテーパー状であり、これは、2つの理由で有利であ る:1)このテーパーは、一定の圧力を一定の組織の厚みを平行に適用する;2)ジョー部材22および24のより厚い近位部分は、組織150の反作用力に起因して曲げに耐える。
図5〜6Fに最も良く示されるように、それぞれのジョー部材22および24の導電性表面35の間の所望の間隔(すなわち、隙間距離)を達成し、そして組 織150を封着するための所望の力を適用するために、少なくとも1つのジョー部材22および/または24は、少なくとも1つのストップ部材(例えば、50a)を備え、このストップ部材は、互いに対する2つの対向ジョー部材22および24の動きを制限する。好ましくは、ストップ部材(例えば、50a) は、特定の材料特性(例えば、圧縮力、熱膨張など)に従って、所定の距離を、封着表面または組織接触表面35から伸長して、封着の間、一定の正確な隙間を生じる。好ましくは、封着の間、対向する封着表面35間の隙間距離は、約0.001インチ〜約0.005インチ、より好ましくは、約0.002インチと約 0.003インチとの間の範囲である。
好ましくは、ストップ部材50a〜50gは、絶縁性材料(例えば、パリレン、ナイロンおよび/またはセラミック)から作製され、そしてジョー部材22お よび24の対向する動きを上述の隙間範囲内に制限するような寸法である。ストップ部材50a〜50gが、特定の目的に依存して、または特定の結果を達成するために、ジョー部材22および24のうちの1つまたはその両方に配置し得ることが想定される。
図6A〜6Fは、ジョー部材24上に、ジョー部材24に沿って、またはジョー部材24を通って突き出る、非導電性ストップ部材50a〜50gの種々の企 図される構成を示す。1つ以上のストップ部材(例えば、50a〜50g)が、特定の目的に依存して、または所望の結果を達成するために、ジョー部材22および24のうちのいずれかまたはその両方に配置され得ることが想定される。本発明の開示によって理解され得るように、ストップ部材50a〜50gの種々の 構成は、作動前および作動間の組織150の移動を制限し、そして組織150が圧縮される場合、ジョー部材22および24のショートを妨げるように設計される。
図6Aおよび6Bは、対向する封着表面35の間の隙間距離を制御するためのストップ部材50a〜50gの1つの可能な構成を示す。より詳細には、1対の 長手方向に配向したタブ様ストップ部材50aが、ジョー部材24のナイフチャネル36の1つの側面上に、封着表面35の中心近くに配置される。第2のストップ部材(例えば、50b)は、ジョー部材24の近位端26に配置され、そして第3のストップ部材50gは、ジョー部材24の遠位先端28に配置され る。好ましくは、ストップ部材50a〜50gは、特定の目的に依存して、任意の公知の形状または多項式形状(例えば、三角形、直線、円形、卵形、扇形(scalloped)など)で構成され得る。さらに、異なるストップ部材50a〜50gの任意の組合せが、封着表面35に沿って組み立てられて、所望の 隙間距離を達成し得ることが企図される。ストップ部材が、ジョー部材24の外側周辺部から突出する高くなったリップ(raised lip)として設計され得ることも想定される。
図6Cは、ナイフチャネル36の1つの側面において互いに対して交互に側方にずれる(offset)様式でジョー部材24の近位端26から遠位端28へ と及ぶ第1シリーズの円形様ストップ部材50c、およびナイフチャネル36の他の側面において互いに対して交互に側方にずれる様式でジョー部材24の近位端26から遠位端28へと及ぶ第2シリーズの円形様ストップ部材50cを示す。円形様ストップ部材50cが実質的に等しい大きさであるが、ストップ部材 50cの1つ以上が、特定の目的に依存するかまたは所望の結果を達成するために、他のストップ部材50cより大きいかまたは小さい寸法であり得ることが想定される。
図6Dは、なお別の構成を示し、ここで、このストップ部材は、ナイフチャネル36の1つの側面に沿って、ジョー部材82の近位端26から遠位端28へと 伸長する長手方向に配向したリッジ(ridge)50eとして構成される。上述のように、第2の長手方向に配向したリッジ50eは、封着する目的のためにナイフチャネル36の対向する側面において、対向ジョー部材22上に配置され得る。図6Eは、ナイフチャネル36に対して一定の角度で配置される一連の細 長タブ様部材50fを示す。図6Fは、なお別の構成を示し、ここで、異なるストップ部材(例えば、50a、50cおよび50g)が、ナイフチャネル36の両方の側の封着表面35の上に配置される。
好ましくは、非導電性ストップ部材50a〜50gは、ジョー部材22および24上に成形され(例えば、オーバーモールディング、射出成形など)、ジョー 部材22および24上に打ち抜き加工(stamping)されるか、またはジョー部材22および24上に沈着される(蒸着)。ストップ部材50a〜50gはまた、ジョー部材にスライド可能に装着され得、そして/またはスナップフィット様式で導電性表面35に装着され得る。他の技術としては、ジョー部材22 および24の表面上にセラミック材料を溶射(thermal spraying)して、ストップ部材50a〜50gを形成する工程を包含する。いくつかの溶射技術が企図され、これは、導電性表面35の上に、幅広い範囲の耐熱性および絶縁性の材料を沈着して、ストップ部材50a〜50gを作製すること(例え ば、高速オキシ燃料(High velocity Oxy−fuel)沈着、プラズマ沈着など)を包含する。
ストップ部材50a〜50gが、ジョー部材22および24の内向する表面35から約0.001インチ〜約0.005インチ突出することが想定され、これ は、本発明の開示から理解され得るように、導電性表面間のショートの可能性を減少し、そして封着および分割の間、ジョー部材22および24の把持特徴を向上する。好ましくは、ストップ部材50a〜50gは、導電性表面35から約0.002インチ〜約0.003インチ突出し、これは、有効な均一な一定の組織 封着を生成するための理想的な隙間距離を生じることが決定された。
あるいは、ストップ部材50a〜50gは、ジョー部材22および24の一方または両方の内向する表面35上に成形され得るか、あるいはある場合には、任 意の公知の接着方法によって、ジョー部材22および24の一方または両方の内向する表面35にストップ部材50a〜50gを接着するのが好ましくあり得る。打ち抜き加工は、商業的に公知の実質的に任意のプレス操作を包含するように本明細書中において規定され、これには、限定しないが、ブランキング、剪 断、熱間形成または冷間成形、延伸、曲げ加工および圧印加工が挙げられる。
図6A〜6Fは、ストップ部材50a〜50fの可能な構成のうちのいくつかを示すが、これらの構成は、例として示され、限定とは解釈されない。他のス トップ部材構成もまた、企図され、これは、導電性表面35間のショートの可能性を減少させ、そして封着および分割の間、組織把持を向上する際に等しく効果的であり得る。
さらに、ストップ部材50a〜50gが、ジョー部材22および24の内向する表面35から約0.001〜約0.005インチ、好ましくは、約0.002 インチ〜約0.003インチ突出することが好ましく、ある場合には、特定の目的に依存して、多かれ少なかれストップ部材50a〜50gを突出させることが好ましくあり得る。例えば、ストップ部材50a〜50gに使用される材料の型、ならびにジョー部材22および24の間の大きな圧縮閉鎖力を吸収するその材 料の能力が変化し、従って、ストップ部材50a〜50gの全体の寸法を変化させ、そしてさらに所望の隙間距離を作製し得ることが企図される。
言い換えると、効果的な封着に必要な所望または最終の隙間距離と共に、その材料の圧縮強度は、ストップ部材50a〜50gを形成するときに慎重に考慮さ れるパラメータであり、ある材料は、同じ隙間距離または所望の結果を達成するために、他の材料とは寸法が異なり得る。例えば、ナイロンの圧縮力は、セラミックとは異なり、従って、ナイロン材料は、対向ジョー部材22および24の閉鎖力を相殺するために、および、セラミックストップ部材を利用するときと同 じ所望の隙間距離を達成するために、寸法的に異なり得る(例えば、より分厚い)。
本開示はまた、組織を封着し、そして分割する方法に関し、この方法は、内視鏡双極鉗子10を提供する工程を包含し、この鉗子は、以下を備える:
細長シャフト12であって、その遠位端14に、対向ジョー部材22および24を有し、これらジョー部材がそれらの間で組織150を把持するように協働する、細長シャフト;
ジョー部材の少なくとも1つ(例えば24)の内向する表面35上に配置される少なくとも1つの非導電性の間隔をあけて配置されたストップ部材 50a〜50gであって、このストップ部材が、組織150がそれらの間に保持されるときに、ジョー部材22および24の間の距離を制御する、ストップ部材;およびナイフ60。
この方法は、さらに、以下の工程を包含する:ジョー部材22および24を電気エネルギー源110に接続する工程;ジョー部材22および24を作動させ て、対向ジョー部材22および24の間で組織150を把持する工程;ジョー部材の間に保持される組織150を通してジョー部材22および24にエネルギーを伝達して、封着152をもたらす工程(図7〜9);およびナイフ60を作動させて、封着152に近位組織を切断する工程。
好ましくは、上記提供する工程のジョー部材の1つ(例えば、24)は、その中に規定される長手方向に配向したチャネル36を有する導電性表面35を備え、これは、組織部位の近くで組織150を切断するために、チャネル36内で長手方向に往復する様式でナイフ60の作動を容易にする。
上記および種々の図面を参照して、当業者は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、本開示に対して特定の改変もまたなされ得ることを理解する。例え ば、鉗子10へ他の特徴(例えば、細長シャフト12に対してエンドエフェクタアセンブリ20を軸方向に動かすための関節アセンブリ(articulating assembly))を加えることが好ましくあり得る。
さらに、本発明の開示される鉗子が、電気外科器具の少なくとも一部(例えば、シャフト12および/またはハンドルアセンブリ80)と選択的に係合可能である使い捨て可能なエンドエフェクタアセンブリを備え得ることが企図される。
本開示のいくつかの実施形態が図面で示されているものの、本開示は、当該分野が許容するできるだけ広い範囲であり、本明細書も同様に読み取るように意図 されるので、本開示は、それに限定するようには意図されない。従って、上記記述は、限定としてではなく、単なる好ましい実施形態の例示として解釈すべきである。当業者は、添付の請求の範囲の精神および範囲内で、他の変更を想定する。

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  1. 明細書に記載の発明。
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