JP2009159564A - 通信機器の制御装置、通信機器、及びこれら制御装置と通信機器とを用いた通信システム - Google Patents

通信機器の制御装置、通信機器、及びこれら制御装置と通信機器とを用いた通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザーが契約した一つの電話番号で、さまざまな機種の通信機器を、より手軽に利用できるようにすることである。
【解決手段】 制御装置Aと、携帯電話網に接続して通信機能を発揮する通信機器Bとを備え、上記制御装置Aは、電話番号を特定するための認証情報を記憶した認証情報記憶部3と、情報制御部2と、近距離通信部1とを備え、上記通信機器Bは、近距離通信部1と通信可能な近距離通信部4と、認証部5と、当該通信機器Bに通信機能を発揮させたり、あるいはその機能を停止させたりする通信制御部6とを備えている。そして、制御装置Aの情報制御部2は、通信機器Bから認証情報要求信号を受信したとき、認証情報記憶部3の認証情報を、上記通信機器Bに対して送信し、上記通信機器の認証部5は受信した認証情報を認証したときに、通信制御部6を介して上記通信機能を発揮させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、通信機器の制御装置、この制御機器と通信可能な通信機器、及びこれら制御装置と通信機器とを用いた通信システムに関する。
近年、携帯電話機は、通話機能だけでなく、データ通信機能やデータ編集機能などを備えたものや、操作キーやディスプレイに特徴があるものなど、ユーザーの目的に応じてさまざまな機種が利用されている。
このような機種は、それぞれの特徴によって使い易さが違うため、ユーザーによっては、複数の機種を、目的に応じて使い分けているのが現状である。例えば、仕事で、外出先からメールやデータを送信する場合には、多少、大型でも、キーボードの操作がしやすい形状の機種や、大容量のデータ送信が可能な機種、データ整理のための特別なアプリケーションを備えた機種を用い、通話だけできればよい場合には、シンプルで小型軽量の機種を用いるなどである。
上記のように、一人のユーザーが、複数の機種を使い分ける場合には、ユーザーが、携帯電話会社と契約した電話番号を特定する情報が記憶されたICカード、所謂SIMカード(Subscriber
Identity Module Card)やUSIMカード(User Subscriber Identity Module Card)を、使用する携帯電話機に差し替えるようにしている。このように、ICカードを差し替えることによって、一つの電話番号で複数の機種を利用することができる。
但し、上記ICカードを携帯電話機から抜き差しする際には、携帯電話のICカード電源を切らなければ、複数の携帯電話が重複して認証されてしまう可能性がある。そこで、ICカードの抜き差しの際には、携帯電話機の電源を確実に切る必要がある。
つまり、ユーザーが、携帯電話機を変える際には、ユーザーは、先に使用していた携帯電話機の電源を切ってからICカードを抜き取り、電源を切った別の携帯電話機にICカードを入れる。それから、ICカードを入れた携帯電話機の電源を入れると、上記ICカードの情報が読み込まれ、電話機として使用できるようになる。
上記のようにICカードの抜き差しには、電源を確実に切る必要がある。そのため、現在使われている多くの携帯電話機では、バッテリーを取り外さなければ、ICカードの抜き差しができない構造になっている。従って、ICカードの差し替え時には、一方の携帯電話機の電源を切って、バッテリーを抜き、ICカードを抜いてから、他方の携帯電話機のバッテリーを抜き、ICカードを差し込み、バッテリーを嵌めてから電源を入れるという手順が必要である。
特開2007−252000号公報
上記したように、複数の機種を、一つの電話番号で使用するためには、当該機器の電源を切ってからカードの差し替えが必要である。しかし、その作業には手間がかかるという問題があった。
また、携帯電話機から抜き取ったICカードに、外力が作用したり、汚れが付着したりすると、カードが記憶しているデータが破壊されるだけでなく、そのICカードを挿入された携帯電話機の故障の原因になってしまうこともある。そのため、抜き取ったICカードの取扱いには細心の注意が必要である。その結果、ICカードの抜き差し作業に、さらに時間が掛かり、機種の変更作業が手軽に行えないという問題があった。
この発明の目的は、ユーザーが契約した一つの電話番号で、さまざまな機種の通信機器を、より手軽に利用できるようにすることである。
第1の発明における通信機器の制御装置は、電話番号を特定するための認証情報を記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部の認証情報にアクセス可能な情報制御部と、近距離通信部とを備え、上記情報制御部は、外部の通信機器から上記近距離通信部を介して認証情報要求信号を受信したとき、上記認証情報記憶部の認証情報を、上記外部の通信機器に対して送信する機能を備えた点に特徴を有する。
第2の発明の通信機器は、携帯電話網に接続して通信機能を発揮する通信機器であって、近距離通信部と、この近距離通信部を介して受信した認証情報を認証するための認証部と、当該通信機器に通信機能を発揮させたり、あるいはその機能を停止させたりする通信制御部とを備え、上記認証部は、上記近距離通信部を介して受信した認証情報を認証したときに、通信制御部を介して上記通信機能を発揮させる点に特徴を有する。
第3の発明は、制御装置と、携帯電話網に接続して通信機能を発揮する通信機器とからなり、上記制御装置は、電話番号を特定するための認証情報を記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部の認証情報にアクセス可能な情報制御部と、近距離通信部とを備え、上記通信機器は、近距離通信部と、この近距離通信部を介して受信した認証情報を認証するための認証部と、当該通信機器に通信機能を発揮させたり、あるいはその機能を停止させたりする通信制御部とを備え、上記制御装置の情報制御部は、上記通信機器から近距離通信部を介して認証情報要求信号を受信したとき、上記認証情報記憶部の認証情報を、上記通信機器に対して送信し、上記通信機器の認証部は、上記近距通信部を介して受信した認証情報を認証したときに、通信制御部を介して上記通信機能を発揮させる点に特徴を有する。
なお、上記近距離通信部による近距離通信とは、通信エリアが比較的狭く限定される通信手段のことで、具体的には、赤外線通信や、ブルートゥース(登録商標)、人体通信などが、これに含まれる。但し、通信エリアの広さは、このシステムの使用状況によって様々に設定することができる。例えば、自宅や会社などの場合には、それらに多少の広さがあっても、この発明の近距離通信といえる。
第4の発明は、第3の発明を前提とし、上記制御装置側の近距離通信部及び通信機器側の近距離通信部とは、人体を介して通信する構成にした点に特徴を有する。
第1の発明の制御装置は、電話番号に対応した認証情報を近距離通信によって送信することができるので、その認証情報を受信して認証可能ないろいろな通信機器を、ひとつの電話番号で手軽に利用できるようになる。そのために従来のように、上記認証情報を記憶した記録媒体を取り出して、差し替えたりする必要がないので、通信機器の変更などに手間がかからないだけでなく、認証情報の破損や、通信機器の故障などの心配もなくなる。
第2の発明の通信機器によれば、通信機器自身が認証情報を記憶していなくても、外部から認証情報を受信し、それを認証したときにのみ、その認証情報に基づいて通信機能を発揮させることができる。従って、従来のように、電話番号を記憶した記録媒体を、通信機器内に装着する必要がないので、切り替え作業が手軽にできるとともに、記録媒体や機器の故障の心配もない。
また、通信機器が使用されるときにのみ、電話番号をその通信機器に対応付けることができる。
そのため、複数のユーザーが、単一の通信機器を、自分の電話番号で利用することもできる。通信機器本体は共有にしながら、通信費用などは、電話番号ごとに対応付けることができる。
第3の発明は、第1の発明の通信機器の制御装置と、第2の発明の通信機器とを備えることによって、複数の機種を使い分けることが容易、かつ、安全にできるようになる。
ユーザーは、通信機器の制御装置のみを携帯していれば、通信機器を携帯していなくても、目的の通信機器を、簡単に利用できる。
例えば、上記制御装置に対応した通信機器が、公衆電話であったり、他人のものであったりしても、ユーザーは携帯している制御装置の認証情報に基づいて、その通信機器を自分の電話番号で利用することができる。そのため、携帯電話機のバッテリーが切れてしまったときなどのように、何かアクシデントがあったとしても、自己の費用で他人の通信機器を使うことができる。
また、個々のユーザーが、様々な機種の通信機器を利用する場合にも、自分の制御装置のみを管理すれば、自分の電話番号を勝手に使われることを防止できる。
さらに、上記制御装置を固定し、通信機器が、制御装置との間で近距離通信が可能な範囲内に入ったときにのみ、通信機器の利用を可能にすることもできる。例えば、一定エリア内の複数のユーザーが、それぞれ、自分の好みの機種を用いて、同一電話番号での通信を利用することもできる。
第4の発明によれば、通信機器の制御装置を携帯しているユーザーが、通信機器を手にしているときにのみ、認証情報が通信機器側へ送信されるので、ユーザーが、通信機器を手放した状況では、電話番号を盗まれたとしても、他人が勝手に当該通信機器を利用するようなことができない。
特に、通信機器の近距離通信部が、制御装置との通信ができないことを確認した時点で、通信機器側で通信機能を停止させるようにすれば、先に認証した電話番号で他人がその通信機器を利用することはできない。反対に、利用したい通信機器を手にすれば、それを直ちに利用することができることになる。
図1〜図3を用いて、この発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態の通信システムは、図1に示すように、この発明の通信機器の制御装置Aと、この制御装置Aと近距離通信可能な通信機器Bとを備えている。この通信機器Bは、携帯電話網Nに接続することによって、他の携帯電話機Cや、図示していないコンピュータなどとの間で通信ができる機器であって、一般的な携帯電話機の形態を備えている。
上記制御装置Aは、図2のように、近距離通信部1と、情報制御部2と、認証情報記憶部3とを備えた装置である。そして、上記近距離通信部1は、通信機器Bの近距離通信部4との間で、近距離通信である人体通信を行う機能を備えており、認証情報記憶部3には、この制御装置Aのユーザーが契約している電話番号を特定するための認証情報が記憶されている。そして、上記情報制御部2は、近距離通信部1を介して、外部の通信機器Bから認証要求信号を受信したとき、上記認証情報を、認証情報記憶部3から引き出して送信するものである。
一方、上記通信機器Bは、制御装置Aとの間で人体通信を行う近距離通信部4と、この近距離通信部4を介して入力された認証情報を判定する認証部5と、この認証結果に応じて本体機能部7を制御する通信制御部6とを備えている。通常は、上記本体機能部7はその機能を停止させた状態を保ち、認証部5が、入力された認証情報を正規のものであると認証した場合に、通信制御部6によって本体機能部7を機能させるようにしている。
なお、上記本体機能部7は、携帯電話機等の通信機器Bの本来の機能を備えた領域であり、この本体機能には、携帯電話網Nに接続することによって通話やデータ通信を可能にする通信機能のほか、メール作成や、写真撮影、音楽再生の機能など、通常の携帯電話機が備えている様々な機能が含まれる。
さらに、上記制御装置A及び通信機器Bは、それぞれ図示しない電源を備え、その電源によって、上記近距離通信部1及び近距離通信部4が常時スタンバイ状態になっている。そして、いずれか一方の近距離通信部からの問い合わせ信号に対し、それを受信した他方の近距離通信部からの応答信号が返信されたとき、一方の近距離通信部が通信の確立を確認することができる。
また、この第1実施形態では、通信機器B側の近距離通信部4と上記制御装置A側の近距離通信部1との間での通信ができなくなったとき、通信機器B側の近距離通信部4が、通信制御部6に対して、通信不能である旨の信号を送信し、通信制御部6が、本体機能部7の機能を停止させるようにする。
以下に、上記通信システムの作用を、図3を用いて説明するが、図3では、矢印がデータの流れを示し、括弧付きの数字がデータの種類を示している。
上記制御装置Aを体に接触させた状態で携帯したユーザーが、この通信システムに対応した通信機器Bを手に取ると、制御装置A側の近距離通信部1と通信機器B側の近距離通信部4との間で人体通信が確立する。通信機器Bの近距離通信部4が通信の確立を確認したら、上記制御装置Aに対して認証信号を要求する認証信号要求信号(1)を送信する。この認証信号要求信号(1)は、制御装置A側で、近距離通信部1を介して情報制御部2が受信する。情報制御部2は、上記認証情報要求信号(1)を受信したら、認証情報記憶部3から認証情報(2)を引き出し、その認証情報を、近距離通信部1を介して通信機器Bへ送信する。
通信機器Bでは、人体通信によって、制御装置Aから送信された認証情報(2)を、近距離通信部4を介して認証部5が受信する。認証部5は、受信した認証情報を正規のものであるかどうか判断し、正規のものと判断した場合には、認証結果信号(3)を通信制御部6に対して出力する。通信制御部6はそれに基づいて制御信号(4)を出力して、本体機能部7を機能させる。
これで、通信機器Bは、ユーザーが自分の携帯電話機として利用できる状態になる。
なお、上記認証部5が、認証情報が正規のものであるか否かの判定は、現行行なわれている様々な方法を用いることができるが、例えば、次のように行われる。電話番号に対応した認証情報は、暗号化された状態で認証情報記憶部から読み出され、認証部にて復号化され、復号化された情報が所定の形式であれば、正規の認証情報として採用し、その形式内の電話番号情報を電話番号として使用する。
また、上記通信機器Bでは、受信した上記認証情報を図示していないメモリに一時的に記憶させるようにしている。そして、通信機器Bの本体機能部7は、通話や、データ送信を、上記認証情報に含まれる電話番号を利用して行うようにしている。
但し、このメモリに記憶させた認証情報は、本体機能部7の機能を停止させると消去するようにしている。具体的には、上記メモリの電源を切ることによってデータが消去されるようにしたり、上記通信制御部6が、本体機能部7の機能を停止させる直前に、上記認証情報を消去したりする。従って、通信機器B側に、特定の認証情報が記録として残されることがなく、他人が、その認証情報に対応する電話番号で、通信機器Bを利用することはできないことになる。
この第1実施形態では、制御装置Aと通信が可能な通信機器であれば、この制御装置Aを携帯したユーザーは、どのような機能を備えた通信機器でもそれを手にするだけで、自分の電話番号を用いて当該機器を自由に利用することができる。また、ユーザーが通信機器Bから手を離せば、通信機器Bの近距離通信部4が、通信できなくなったことを検知して、通信制御部6が、本体機能部7の機能を停止させる。そのため、通信機器Bは、新たな認証を行うまで使用できなくなる。
従って、第1実施形態の通信システムでは、機種を替えて通信機器を使用する際に、従来のように自分の携帯電話に装着されているICカードを抜き取って、他の機器に差し替える作業が必要ない。そのため、カードの抜き差しの手間が省け、すぐに機種変更ができるようになるというだけでなく、抜き差しによるICカードや通信機器の故障のおそれもなくなる。
なお、上記第1実施形態では、通信機器B側の近距離通信部4が、人体通信ができなくなったことを検知して、直ちに本体機能部7を停止状態にするようにしているため、ユーザーが通信機器Bを手離してしまうと、電話の待ち受け状態を維持できない。しかし、一旦、認証を行った後に人体通信ができなくなったとしても、すぐには、本体機能部7の機能を停止させないようにすれば、待ち受け状態を維持することもできる。例えば、通信制御部6に予め時間を設定し、上記近距離通信部4が通信できないことを検知したとしても、その後、設定時間が経過するまでの間、本体機能部7を維持させるようにして、ある程度の時間、待ち受け状態を維持することもできる。そして、この設定時間をそれほど長くしなければ、自分の電話番号を他人に勝手に使われる可能性もほとんどなくなる。
また、上記制御装置Aと通信機器Bとを用いれば、上記のように特定のユーザーが、様々な機種を単一の電話番号で簡単に利用できるだけでなく、複数のユーザーが、1台の通信機器Bをそれぞれ自分の電話番号で利用することもできる。
例えば、図4に示す第2実施形態は、上記通信機器Bと同様の近距離通信部4、認証部5及び通信制御部6を備えた通信機器Bを用いるが、この通信機器Bは、公衆電話のように特定の場所に設置し、しかも、通常の携帯電話機では送信できないような容量のデータをも送信できるものを想定している。そして、上記制御装置Aを携帯したユーザーは、それぞれの場所で、当該通信機器Bに手を触れるだけで、自分の電話番号を用いてそれらを利用できる。つまり、データ通信能力が大きな公衆通信機器を自分の電話番号で使用できるようにしたものである。
この第2実施形態の通信システムでも、機種を替えて通信機器を使用する際に、従来のように自分の携帯電話に装着されているICカードを抜き取って、他の機器に差し替える必要がない。そのため、カードの抜き差しの手間が省け、すぐに利用できるようになるだけでなく、抜き差しによるICカードや通信機器の故障の心配もない点は、上記第1実施形態と同様である。
また、この第2実施形態のように、もともとユーザー自身のものではない通信機器Bを利用できるシステムにおいて、従来のように、自分の携帯電話機のICカードを差し替えて使用すると、通信機器Bの使用後に、ICカードを抜き忘れてしまう可能性もある。もし、ICカードを抜き忘れてその場を去れば、他人に電話番号を利用されてしまうことがあるが、このシステムによれば、そのような問題も発生しない。
そして、この通信システムでも、通信機器B側の近距離通信部4が、人体通信ができないことを検知したら、通信制御部6が直ちに本体機能部7を停止状態にして、通信機器B側で記憶している認証情報を消去する。そのため、第2実施形態でも、通信機器Bを手離すと、待ち受け状態を維持することは出来なくなるが、ユーザーが自分から発信する必要があるときにのみ、利用する上記公衆通信機のような使い方をすれば、待ち受けができないことは、それほど問題にならない。
図5に示す第3実施形態は、制御装置A側の近距離通信部1と通信機器B側の近距離通信部4とが、無線通信機能を備えたものである。また、通信機器Bの通信制御部6には手動のスイッチ8を連結している点が、上記第1実施形態の通信機器Bと異なる。
このスイッチ8は、通信制御部6が本体機能部7を動作させる機能をオン・オフするためのスイッチである。この実施形態では、スイッチ8で通信制御部6をオンにした状態で、認証部5が認証情報を認証したときにのみ、通信制御部6が本体機能部7を機能させるようにする。言い換えれば、上記スイッチ8で通信制御部6がオンになっていなければ、認証部5が入力された認証情報を認証したとしても、本体機能部7は機能しないし、本体機能部7が機能している状態でもスイッチ8をオフすれば、その機能を停止させることができる。
なお、上記近距離通信部1,4による通信可能エリアは、その使用状況に応じて設定することが可能であるが、この第3実施形態では、制御装置Aを携帯しているユーザーが、自分が使用する通信機器Bをすぐに手にできる程度の広さにする。
その他の構成は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を用いている。
この第3実施形態の通信システムにおいても、制御装置Aの情報制御部2に、制御装置A側の近距離通信部1を介して認証情報要求信号が入力されたら、情報制御部2は、認証情報記憶部3が記憶している認証情報を、近距離通信部1を介して通信機器Bへ送信する。通信機器Bでは、近距離通信部4を介して入力された認証情報を認証部5が認証して、通信制御部6を介して本体機能部7を機能させるようにする。また、上記近距離通信部1,4によって認証情報の通信ができなくなった時点で、通信機器Bの通信制御部6が本体機能部7の機能を停止させ、通信機器B側で一時的に記憶している認証情報も消去するようにする。
これにより、この第3実施形態でも、従来のように、ICカードなどを差し替えなくても、一人のユーザーが複数の通信機器を手軽に利用できるようになる。
また、この第3実施形態では、上記近距離通信が無線通信なので、制御装置Aと通信機器Bとの間に人体が介在していなくても通信が確立できる。つまり、制御装置Aと通信機器Bとを同一ユーザーが手にしていなくても、通信機器Bが認証情報を受信することができ、通信機器Bの本体機能部7の機能を維持することもできる。従って、制御装置Aを携帯しているユーザーが、通信機器Bから手を離して待ち受け状態を維持することもできる。
しかも、この第3実施形態では、上記したように、上記近距離通信部1,4による通信が可能な状態でも、スイッチ8によってユーザーは、通信機器Bの本体機能部7の機能を制限することができる。従って、待ち受けが必要なときには、待ち受け状態にするとともに、必要がないときには、上記スイッチ8によって通信制御部6をオフにして、正規のユーザーが手を離した通信機器Bを、近くに来た他人が勝手に使用できないようにすることもできる。
この第3実施形態でも、上記第1実施形態と同様に、ユーザーが、自分が契約した単一の電話番号によって、様々な機種の通信機器Bを手軽に、かつ、安全に使用できる。
さらに、上記第3実施形態において、図5の制御装置Aに、図示しないスイッチを設け、このスイッチによって近距離通信部1を機能させるようにしてもよい。このようにすれば、制御装置Aを携帯しているユーザーの意思によって、認証情報記憶部3が記憶している認証情報を送信するか否かを決めることができる。そのため、無線の近距離通信が可能なエリア内に位置した他人の通信機器Bが認証情報を受信して、電話番号を勝手に使われることを防止できる。
また、この第3実施形態の無線による近距離通信部1,4を備えた制御装置A及び通信機器Bは、上記第2実施形態のように、特定の通信機器Bを、制御装置Aを持っている複数のユーザーが自分の電話番号で使用できるシステムにも利用できる。
以上、個人ユーザーが個々に契約した単一の電話番号に対応した制御装置Aによって、様々な機種の通信機器Bを手軽に使用できる通信システムについて説明したが、図5に示す第3実施形態の制御装置Aと通信機器Bとを利用し、複数のユーザーが、同一電話番号を利用できる通信システムを実現することもできる。
例えば、図6に示す第4実施形態では、1台の制御装置Aを所定の場所に固定し、その近距離通信部1の通信可能エリアをエリアEとした場合、そのエリアE内にある複数の通信機器Bを、同一ユーザーでなくても使用できる。この場合、各通信機器Bを手にしたユーザーが、上記スイッチ8をオンにすることによって、通信機器Bが制御装置Aから送信される認証信号を認証して、本体機能部7の機能を利用できるようにする。但し、複数の通信機器Bを同時に使用することはできない。
なお、図6に示す第4実施形態のように、異なるユーザーが同一電話番号を使用する通信システムにおいても、近距離通信として人体通信を利用してもよい。
なお、上記第1〜第4実施形態におけるこの発明の認証情報記憶部3は、従来の携帯電話に用いているICカードのように、抜き差しする必要がないので、本体内に埋め込んだICチップなどで構成できるが、ICカードで構成してもかまわない。
また、制御装置Aの上記認証情報記憶部3に、電話番号に対応した認証情報のほか、住所録情報や通信履歴などの個人情報を記憶させることもできる。この個人情報などを、認証情報とともに通信機器Bに送信するようにすれば、本体機能部7を機能させる際に、上記個人情報を利用することができる。
そして、上記通信制御部6が本体機能部7の機能を停止させる際には、認証情報とともに個人情報も消去するようにする。また、通信機器Bにおいて、更新された通信履歴情報などは、通信機器Bで消去される前に、近距離通信部4を介して制御装置Aに対して送信するようにすれば、制御装置Aの認証情報記憶部3の情報が更新される。
さらに、現行の携帯電話機など、電話番号を特定する認証情報を記憶している通信機器に、上記制御装置Aが有する近距離通信部1、情報制御部2を設け、自身が記憶している認証情報を、外部の通信機器Bに対して送信できるようにしてもよい。その場合、上記通信機器は、通常の携帯電話機のように単独で携帯電話網Nに接続して機能を発揮することもできるし、他の通信機器Bに対する制御装置としても機能させることもできる。
従って、通常は、1台の制御装置兼用機種を通信機器として用い、特定の機能を必要とするときにだけ、別の通信機器を使用することもできる。
第1実施形態の通信システムの構成図である。 第1実施形態の制御装置と通信機器のブロック図である。 第1実施形態の情報の流れを示したブロック図である。 第2実施形態の通信システムの構成図である。 第3実施形態の制御装置と通信機器のブロック図である。 第4実施形態の通信システムの構成図である。
符号の説明
N 携帯電話網
A 制御装置
B 通信機器
1 近距離通信部
2 情報制御部
3 認証情報記憶部
4 近距離通信部
5 認証部
6 通信制御部
7 本体機能部

Claims (4)

  1. 電話番号を特定するための認証情報を記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部の認証情報にアクセス可能な情報制御部と、近距離通信部とを備え、上記情報制御部は、外部の通信機器から上記近距離通信部を介して認証情報要求信号を受信したとき、上記認証情報記憶部の認証情報を、上記外部の通信機器に対して送信する機能を備えた通信機器の制御装置。
  2. 携帯電話網に接続して通信機能を発揮する通信機器であって、近距離通信部と、この近距離通信部を介して受信した認証情報を認証するための認証部と、当該通信機器に通信機能を発揮させたり、あるいはその機能を停止させたりする通信制御部とを備え、上記認証部は、上記近距離通信部を介して受信した認証情報を認証したときに、通信制御部を介して上記通信機能を発揮させる通信機器。
  3. 制御装置と、携帯電話網に接続して通信機能を発揮する通信機器とからなり、上記制御装置は、電話番号を特定するための認証情報を記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部の認証情報にアクセス可能な情報制御部と、近距離通信部とを備え、上記通信機器は、近距離通信部と、この近距離通信部を介して受信した認証情報を認証するための認証部と、当該通信機器に通信機能を発揮させたり、あるいはその機能を停止させたりする通信制御部とを備え、上記制御装置の情報制御部は、上記通信機器から近距離通信部を介して認証情報要求信号を受信したとき、上記認証情報記憶部の認証情報を、上記通信機器に対して送信し、上記通信機器の認証部は、上記近距通信部を介して受信した認証情報を認証したときに、通信制御部を介して上記通信機能を発揮させる通信システム。
  4. 上記制御装置側の近距離通信部及び通信機器側の近距離通信部とは、人体を介して通信する構成にした請求項3に記載の通信システム。
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