JP2009159055A - 送信装置及びピーク抑圧方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なった信号品質が要求される信号をマルチキャリア化し一つの送信増幅器で増幅する際、それぞれの信号品質仕様に合致するようにピーク抑圧装置を提供すること。
【解決手段】要求性能に応じた適切なピーク抑圧量で各チャネルの送信信号ピークを低減するため、各チャネルの送信信号のピークを低減するピーク抑圧部と、送信信号のフィードバック信号からエラーを算出するエラー測定部と、前記算出されたエラーとターゲット値を比較判定し、エラーがターゲット値になるようピークリミッタの抑圧量を制御するピーク制御部とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】要求性能に応じた適切なピーク抑圧量で各チャネルの送信信号ピークを低減するため、各チャネルの送信信号のピークを低減するピーク抑圧部と、送信信号のフィードバック信号からエラーを算出するエラー測定部と、前記算出されたエラーとターゲット値を比較判定し、エラーがターゲット値になるようピークリミッタの抑圧量を制御するピーク制御部とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信に使用される送信装置及びピーク抑圧方法に関する。
現在、次世代の無線移動体通信システムとして3GPP LTE(Long Term Evolution)の標準化が進められている。LTEでは、下り100Mbps、上り50Mbpsと、既存のCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)等のシステムと比べ大幅なスループットの増大が図れる上、移動速度350km/hの高速移動環境にも対応する等、様々な移動通信環境への適用が可能なことから、世界中の携帯電話オペレータおよび携帯電話端末ベンダが注目している。
LTEでは、基地局装置から端末方向への下り回線の通信方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)方式が採用されている。OFDMA方式は高速な伝送速度を実現することが可能であるが、PAPR(Peak Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高く、送信増幅器の電力効率が低下するというデメリットを有している。
一方、近年では、コスト、サイズの観点から、複数の周波数帯に割り当てられた複数のチャネルを一つの送信増幅器でまとめて増幅する需要が高まっている。(これを送信信号のマルチキャリア化、若しくはマルチキャリア増幅という。)複数チャネルの信号を加算するため、さらにPAPRが大きくなり、送信増幅器の電力効率が低下は大きいものとなる。
送信増幅器の電力効率を向上させるためには、送信信号のPAPRを低減し、送信増幅器を飽和に近い領域で使用する必要があり、ピークを低減させるピーク抑圧技術が重要となる。
CDMA方式のピーク抑圧技術に関しては、例えば、特許第3796204号(特許文献1)に記載されている。また、FDMA方式のピーク抑圧技術に関しては、例えば特開2001−268050号公報(特許文献2)に記載されている。
特許第3796204号明細書
特開2001−268050号公報
OFDMAとCDMAのように異なった方式、異なった信号品質が要求される信号をマルチキャリア化し一つの送信増幅器で増幅する際、それぞれの信号品質仕様に合致するようにピーク抑圧することを目的とする。
従来技術である特許文献1に記載されているピーク抑圧方法では、現在のピーク値と前回のピーク値を比較し、上昇・下降する場合にリミット値を変える方式が取られている。この場合、ピーク抑圧量を重視した抑圧となるため、必要以上にピークが抑圧される場合がある。
従来技術である特許文献2に記載されているピーク抑圧方法は、FDMA方式に特化した方式であり、CDMA方式には適用できない。またFDMAの数本のサブキャリアをピーク抑圧用に使用するため、スループットが低下してしまう。
本発明では、各チャネルの信号品質を監視することにより、チャネル毎に適切なピーク抑圧量で送信信号のPAPRを低減することを目的とする。
本発明では、要求性能に応じた適切なピーク抑圧量で各チャネルの送信信号ピークを低減するため、各チャネルの送信信号のピークを低減するピーク抑圧部と、送信信号のフィードバック信号からエラーを算出するエラー測定部と、前記算出されたエラーとターゲット値を比較判定し、エラーがターゲット値になるようピーク抑圧部の抑圧量を制御するピーク制御部とを具備する。
本発明によれば、エラー測定部で測定したエラーがターゲット値になるように、チャネル毎にピーク抑圧量を制御するため、所望の信号品質に応じ、チャネル毎に適切なピーク抑圧量で送信信号のPAPRを低減することができる。
(実施の形態)
本実施形態のピーク抑圧装置(ならびにこれを搭載した送信装置)は、ピーク抑圧後の信号を帰還信号として検出し、エラー測定部で信号品質の測定を行い、ピーク制御部でターゲット値と前記測定を行った信号品質を比較し、信号品質がターゲット値になるように、ピーク抑圧量を変動するものである。
本実施形態のピーク抑圧装置(ならびにこれを搭載した送信装置)は、ピーク抑圧後の信号を帰還信号として検出し、エラー測定部で信号品質の測定を行い、ピーク制御部でターゲット値と前記測定を行った信号品質を比較し、信号品質がターゲット値になるように、ピーク抑圧量を変動するものである。
図1は、本発明の実施形態に係るピーク抑圧装置の主要な構成を示すブロック図である。
図示されるように、ピーク抑圧装置は、整形フィルタ0〜n 101−0〜nと、乗算部a0〜an 102−0〜nと、数値制御発信器0〜n 103−0〜nと、加算部a 104と、遅延器a 105と、加算部c 106と、遅延器b 107と、閾値判定部108と、ピークリミッタ部109と、加算部b 110と、BPF0〜n(Band Pass Filter:バンドパスフィルタ)111−0〜nと、乗算部b0〜bn 112−0〜nと、加算部d 113と、遅延器c0〜cn 114−0〜nと、エラー測定部115と、ピーク制御部116と、BPF0〜n 117−0〜nと、により構成される。また、遅延器b 107と、閾値判定部108と、ピークリミッタ部109と、加算部b 110と、BPF0〜n(Band Pass Filter:バンドパスフィルタ)111−0〜nと、乗算部b0〜bn 112−0〜nと、加算部d 113をピーク抑圧部118と呼ぶ。
図では、総送信チャネル数はn+1チャネルとなっており、それぞれのチャネル毎に任意の方式の信号を送信することができる。例えば、チャネル0(ch_0)は10MHz帯域OFDMA信号、チャネル1(ch_1)は5MHz帯域CDMA信号、チャネル2(ch_2)は5MHz帯域CDMA信号というように送信チャネル数3チャネルで使用したり、チャネル0(ch_0)は5MHz帯域OFDMA信号、チャネル1(ch_1)は5MHz帯域CDMA信号、チャネル2(ch_2)は5MHz帯域CDMA信号、チャネル3(ch_3)は5MHz帯域CDMA信号というように送信チャネル数4チャネルで使用したりする。送信チャネル数は任意に設定可能である。また、上記では、CDMA方式とOFDMA方式の混在の場合について記したが、他の方式も割り当てることが可能であるし、CDMA方式のみ、OFDMA方式のみで使用することも可能である。
以下では、チャネル0(ch_0):10MHz帯域OFDMA信号、チャネル1(ch_1):5MHz帯域CDMA信号、チャネル2(ch_2):5MHz帯域CDMA信号の3チャネルを使用した例について説明する。この時のnは2である。
各チャネルの送信信号の同相成分I信号、直交成分Q信号は整形フィルタ101−0〜2に入力される。本例では、整形フィルタ101−0にチャネル0の10MHz帯域OFDMA信号、整形フィルタ101−1にチャネル1のCDMA信号、整形フィルタ101−2にチャネル2のCDMA信号のI信号、Q信号がそれぞれ入力される。整形フィルタは、I信号、またはQ信号の時間に対する急激な振幅変動を押さえ、波形を円滑化するためのフィルタであり、方式毎に最適なフィルタ形状となっている。整形フィルタは、I信号、Q信号それぞれについてフィルタ処理を行う。
数値制御発信器0−2 103−0〜2には、それぞれのチャネルが送信される周波数帯の中心周波数が設定される。数値制御発信器0−2 103−0〜2は、設定された中心周波数に応じた正弦波、余弦波を乗算部a0〜a2 102−0〜2に出力する。乗算部a0〜a2 102−0〜2では、前記、数値制御発信器から出力された正弦波と余弦波とI信号、Q信号との乗算を行い、送信信号を送信周波数へアップコンバートする。乗算部a0〜a2 102−0〜2の動作を数式で表したものが数1である。Iin1n,t、Qin1n,tはnチャネル目(本例ではn=0、1、2)の時間tにおける乗算部への入力、Iout1n,t、Qout1n,tはnチャネル目の時間tにおける乗算部からの出力、Fsは、I信号、Q信号のサンプリングレート、Fnはnチャネル目の中心周波数、tは時間を表している。また、エクスポーネンシャルの項は、数値制御発信器から出力される正弦波と余弦波を表す。本例では、チャネル0の中心周波数F0を−5MHz、チャネル1の中心周波数F1を+2.5MHz、チャネル2の中心周波数F2を+7.5MHzとする。
乗算部a0〜a2 102−0〜2の出力信号Iout1n,t、Qout1n,tは2分岐され、一方は加算部a 104に入力され、もう一方は遅延器c0〜2 114−0〜2に入力される。遅延器c0〜2に入力された信号は、後ほどエラー測定部115でのエラー算出演算に使用される。
加算部a 104に入力された乗算部a0〜a2 102−0〜2の出力信号Iout1n,t、Qout1n,tは、I信号、Q信号毎に加算される。この動作を数式で表したものが数2である。Iout2t、Qout2tは加算部a 104の出力である。
図2は、加算部a 104の動作について示した図である。横軸を時間tとし、縦軸を振幅としている。3つのチャネルIout10,t、Iout11,t、Iout12,tを加算し、Iout2tを出力する。図ではI信号について示しているが、Q信号についても同様に3つのチャネルQout10,t、Qout11,t、Qout12,tを加算し、Qout2tを出力する。図3は、加算部a 104の入出力での周波数スペクトラム波形を示したものである。横軸が周波数、縦軸がパワー[dBm]を表している。加算前は、チャネル0は、中心周波数F0=−5MHzの10MHz帯域OFDMA信号、チャネル1は、中心周波数F1=+2.5MHzのCDMA信号、チャネル2は、中心周波数F2を+7.5MHzのCDMA信号とそれぞれ別のスペクトラムとなるが、加算後は、3チャネルが重ね合わせられたスペクトラム形状となる。
加算部a 104の出力Iout2t、Qout2tは3つに分岐され、遅延器a 105と、遅延器b 106、閾値判定部108に入力される。
閾値判定部108では、ピーク制御部116より設定されるピーク設定値を閾値とし、閾値と入力信号Iout2t、Qout2tのパワーの比較を行い、閾値より入力信号のパワーが大きいかどうかの閾値判定を行う。入力信号のパワーはIout2tの2乗とQout2tの2乗を足し合わせたものであり、数3で表される。ピークリミッタ部109では、閾値判定部108でパワーが閾値以上と判定されたI信号、Q信号に対して、リミッタ処理を行う。ピークリミッタ処理部の動作図を図4に、閾値処理の条件式を数4、数5に示す。パワーが閾値以上の場合は、閾値と同じ値になるよう振幅をクリッピングし、加算部b 110にIout3t、Qout3tを出力する、パワーが閾値以下の場合は、そのままIout2t、Qout2tの値をIout3t、Qout3として加算部b 110に出力する。
加算部b 110では、リミッタ処理を行っていない信号(遅延器b 107を通った信号)から、リミッタ処理を行った信号(閾値判定部108、ピークリミッタ部109を通った信号)の減算を行う。リミッタ処理を行っていない信号に対してリミッタ処理を行った信号は、リミッタ処理を行った分遅延してしまう。遅延器b 107では、リミッタ信号を行っていない信号をリミッタ処理の時間分遅延させ、リミッタ処理を行った信号とのタイミング合わせを行う。加算部b 110の入出力信号を図5に示す。リミッタ処理を行っていない信号Iout2t(左上図)からリミッタ処理を行った信号Iout3t(右上図)の減算を行うため、計算結果は閾値以上のピークのみを抜き出した信号(下図)となる。このピークのみの信号をIout4tとすると、加算部b 110の処理は数6と表現される。前記ではI信号について説明を行ったが、Q信号についても同様であり、出力をQout4tとしている。
図6にバンドパスフィルタ(BPF)111−0〜2の入出力のスペクトラム波形を示す。加算部b 110からの出力信号のピークを抜き出した信号であるIout4t、Qout4tのスペクトラムは広帯域なものであり(左図)、このままでは送信帯域外にも不要な輻射が出てしまう。そこでバンドパスフィルタ111−0〜2により、フィルタ処理を行い、送信帯域外の輻射を帯域制限する(右図)。バンドパスフィルタはチャネル毎に設定された中心周波数、帯域幅で帯域制限を行う。本例では、チャネル0:中心周波数F0=−5MHz、通過帯域幅10MHz、チャネル1:中心周波数F1=+2.5MHz、通過帯域幅5MHz、チャネル2:F2=+7.5MHz、通過帯域幅5MHzでフィルタ処理を行う。
乗算部b0〜b2 112−0〜2でチャネル毎に重み付け係数β0、β1、β2をかけ、信号品質の調整を行う。乗算部b0〜b2 112−0〜2の出力信号を加算部d 113で加算後、加算部c 106にて減算をするため、βnが大きくなればピークがより抑圧される方向となり、βnが小さくなればピーク抑圧量が緩和される。すなわちβnを大きくすれば信号品質が劣化する方向に作用し、βnを小さくすれば信号品質が良化する方向に作用するといえる。
乗算部b0〜b2 112−0〜2の出力信号を加算部d 113で加算後、加算部c 106にて減算処理を行う。遅延器a 105は、前期の一連の処理時間分を遅延させ加算部d 113出力と、加算部a 104の出力タイミングを合わせるためのものである。加算部d 113の出力信号を図7に示す。左図が周波数スペクトラム波形であり、右図が時間に対する振幅波形である。左図では、3チャネル分のスペクトラムが重ね合わされた波形が出力されている。また、右図では、灰色線が加算部b 110出力Iout4tを、黒線が加算部d 113の出力を示している。加算部d 113出力は、加算部b 110出力をフィルタで帯域制限したものとなる。
加算部c 106で加算部a 104の出力から加算部d 113の出力を減算する。これにより、ピークが抑圧された信号を得ることができる。遅延器aは、上記の一連の処理との処理遅延分、加算部a 104の出力を遅延させ、加算部d 113の出力とタイミングを合わせるものである。図8に加算部c 106の出力信号を示す。黒色線がピーク抑圧処理を行った加算部c 106の出力であり、灰色線がピーク抑圧処理前の加算部a 104の出力信号である。また、図9にピーク抑圧処理あり/なしのCCDF(Complementary Cumulative Distribution Function:相補累積分布)を示す。横軸がPAPR[dB]であり、縦軸がCCDFを表す。ピーク抑圧なしではCCDF10−3でPAPR8.4dBであるのに対し、ピーク抑圧ありではCCDF10−3でPAPR6.5dBとなり、ピーク抑圧処理によりPAPRが低減されていることが分かる。
加算部c 106の出力信号は分岐され、一方はピーク抑圧部から出力され、送信増幅部へ入力される。もう一方は信号品質を測定するためフィードバックされ、エラー測定部115に入力される。
フィードバックした信号は複数キャリア加算されているため、バンドパスフィルタ0〜2(BPF0〜2)117−0〜2で、フィルタ処理を行い、各チャネルの信号を抜き出す。この時の中心周波数、送信帯域幅はバンドパスフィルタ0〜2(BPF0〜2)111−0〜2に設定されたものと同じである。エラー測定部115では、この各チャネルのフィードバック信号と、参照信号を比較することによりエラーの測定を行う。参照信号としては、ピーク抑圧を行っていない乗算部a0〜a2 102−0〜2の出力信号を用いる。遅延器c0〜c2 114−0〜2は、フィードバック信号と参照信号のタイミングを合わせるため、参照信号に遅延を入れるためのものである。
参照信号をIout1n,t、Qout1n,t、フィードバック信号をI_Fn,t、Q_Fn,tとすると、各チャネルのエラーenは数7のように表される。ここでKは参照サンプル数、n=0,1,2とする。OFDMA方式のように周波数分割を行う方式では、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を行い周波数領域に変換してから、エラーenを測定しても良い。
ピーク制御部116は、前記測定したエラーenと各チャネルのターゲット値より閾値判定部108に設定するピーク設定値、乗算部b0〜b2 112−0〜nに設定する係数β0〜β2を算出し、閾値判定部108にピーク設定値、乗算部b0〜b2 112−0〜nにβ0〜β2を設定する。ピーク制御部116の動作フローチャートを図10に示す。ターゲット値は、所望信号品質、例えば、変調精度より決定する。変調精度は、参照信号からのエラー・ベクトル誤差を表す。まず、ターゲット値が一番厳しい(変調精度が一番良くないといけない)チャネルが信号品質を満たすよう、ピーク設定値を決定し、閾値判定部108にピーク設定値を設定する。ターゲット値とピーク設定値の関係は、テーブル引き、または近似式により決定する。この時、乗算部b0、b1、b2には、係数の初期値β0=1、β1=1、β2=1を設定する(ステップS101)。前記ピーク抑圧処理を行う(ステップS102)。エラー測定部115で前記エラー測定を行う(ステップS103)。ピーク制御部116でエラーenとターゲット値を比較する(ステップS104)。全てのチャネルのenが(ターゲット値−x)より小さい場合(ステップS105)、信号品質が過剰であると判断し、ピーク設定値を品質が劣化する方向(閾値が小さくなる方向)に更新し、ステップS102から繰り返す(ステップS106)。xは任意の値である。全てのチャネルのenが(ターゲット値−x)より小さい場合の例を図11に示す。棒グラフは、Ch0、Ch1,Ch2それぞれのエラーe0、e1、e2を示しており、全てのチャネルでターゲット値よりx以上特性が良い。この場合、ピーク設定値を小さくし、ステップS102から繰り返す。
一つのチャネルでも、enが(ターゲット値−x)より大きかった場合、ステップS107の条件判定を行う。全てのチャネルのenが(ターゲット値+y)より大きい場合(ステップS107)、信号品質が不足していると判断し、ピーク設定値を品質が良化する方向(閾値が大きくなる方向)に更新し、ステップS102から繰り返す(ステップS108)。yは任意の値である。全てのチャネルのenが(ターゲット値+y)より大きい場合の例を図12に示す。この場合、全てのチャネルがターゲット値よりy以上特性が悪く、要望の性能に達していないため、ピーク設定値を大きくし、ステップS102から繰り返す。
一つのチャネルでも、enが(ターゲット値+y)より小さい場合、ステップS109の条件判定を行う。各チャネルのenとターゲット値の差分を算出し、全チャネルの差分が±z以内であれば、所望の品質が得られたとして係数β0、β1、β2はそのままとする(ステップS110)。zは任意の値である。図13に全チャネルの差分がターゲット値±z以内である時の例を示す。全てのチャネル差分が±z以内であり、所望の品質が得られている。この時、β0、β1、β2はそのままとし、ステップS102から繰り返す。
一つのチャネルでも、(ターゲット値±z以内)に入っていなかった場合、一番差分が大きいチャネルをLとして、その係数βLを(βL+a)または(βL−a)とし、その他のチャネルのβnを(βn−a/(チャネル数−1))または(βn+a/(チャネル数−1))とする(但し、n≠L)(ステップS112)。aは係数を補正する値であり、チャネルLの品質を下げる場合は(βL+a)とプラスし、品質を上げる場合は(βL−a)とマイナスする。aは任意の値である。他のチャネルはこれとは逆方向にする。図14にチャネル1のenが(ターゲット値±z)に入っていない場合の例を示す。チャネル1の信号品質が悪くターゲット値+zに入っていないため、チャネル1の品質を良くするためβ1=(β1−a)と更新し、その他のチャネル、チャネル0とチャネル2はβ0=(β0+a/2)、β1=(β1+a/2)と更新し、ステップS102から繰り返す。
これら一連の処理を繰り返すことにより、全てのチャネルで所望の信号品質を満たすようにピーク抑圧処理を行うことができる。
図15は、前記のピーク抑圧部を用いた送信増幅装置を示した図である。本送信増幅装置は、ピーク抑圧部301、歪み補償部302、DA変換器303、Tx部304、アンプ部305、方向性結合器306、アンテナ307、Rx部308、AD変換器309より構成される。前記ピーク抑圧部301でピーク抑圧処理された信号は、歪み補償部302に入力され、前歪み処理が行われる。前歪み処理が行われた信号は、DA変換器303によりデジタルからアナログ信号に変換され、Tx部304で送信周波数にアップコンバートされ、アンプ部305で増幅され、アンテナ307より送信される。一方で、送信信号は、方向性結合器306でフィードバックされ、前歪みを計算するために使用される。フィードバックされた信号は、Rx部308でダウンコンバートされ、DA変換器303によりデジタルからアナログ信号に変換され、歪み補償部302に入力される。歪み補償部302では、信号に加える前歪み量の計算を行う。
上述の実施形態の送信増幅装置は、無線通信装置、特に、無線通信基地局装置として使
用され得る。当該無線通信基地局装置は、例えば携帯電話の基地局等に設置される。また
、無線通信装置は、無線移動体通信装置としても使用され得る。無線移動体通信装置の例
は、携帯電話に代表される携帯無線機である。
用され得る。当該無線通信基地局装置は、例えば携帯電話の基地局等に設置される。また
、無線通信装置は、無線移動体通信装置としても使用され得る。無線移動体通信装置の例
は、携帯電話に代表される携帯無線機である。
本発明のピーク抑圧方法は、ピーク制御部などが組み込まれたCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)、DSP(Digital Signal Processor:デジタル信号プロセッサ)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算処理装置に所定の手順を実行させるプログラムによって実行可能である。このプログラムは、送信増幅装置の内外に設けられたメモリその他の記録媒体の形式で保存される。
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事
項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用
することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用
することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明の送信装置及びピーク抑圧方法は、異なる方式の複数チャネル送信時であっても、各チャネルの信号品質を監視することにより、チャネル毎に適切なピーク抑圧量で送信信号のPAPRを低減することが可能であり、無線通信装置及び移動体通信用無線基地局装置等に有用である。
101−0 整形フィルタ0
101−1 整形フィルタ1
101−2 整形フィルタ2
101−n 整形フィルタn
102−0 乗算部a0
102−1 乗算部a1
102−2 乗算部a2
102−n 乗算部an
103−0 数値制御発信器0
103−1 数値制御発信器1
103−2 数値制御発信器2
103−n 数値制御発信器n
104 加算部a
105 遅延器a
106 加算部c
107 遅延器b
108 閾値判定部
109 ピークリミッタ部
110 加算部b
111−0 BPF0
111−1 BPF1
111−2 BPF2
111−n BPFn
112−0 乗算部b0
112−1 乗算部b1
112−2 乗算部b2
112−n 乗算部bn
113 加算部d
114−0 遅延器c0
114−1 遅延器c1
114−2 遅延器c2
114−n 遅延器cn
115 エラー測定部
116 ピーク制御部
117−0 BPF0
117−1 BPF1
117−2 BPF2
117−n BPFn
118 ピーク抑圧部
301 ピーク抑圧装置
302 歪み補償部
303 DA変換器
304 Tx部
305 アンプ部
306 方向性結合器
307 アンテナ
308 Rx部
309 AD変換器
101−1 整形フィルタ1
101−2 整形フィルタ2
101−n 整形フィルタn
102−0 乗算部a0
102−1 乗算部a1
102−2 乗算部a2
102−n 乗算部an
103−0 数値制御発信器0
103−1 数値制御発信器1
103−2 数値制御発信器2
103−n 数値制御発信器n
104 加算部a
105 遅延器a
106 加算部c
107 遅延器b
108 閾値判定部
109 ピークリミッタ部
110 加算部b
111−0 BPF0
111−1 BPF1
111−2 BPF2
111−n BPFn
112−0 乗算部b0
112−1 乗算部b1
112−2 乗算部b2
112−n 乗算部bn
113 加算部d
114−0 遅延器c0
114−1 遅延器c1
114−2 遅延器c2
114−n 遅延器cn
115 エラー測定部
116 ピーク制御部
117−0 BPF0
117−1 BPF1
117−2 BPF2
117−n BPFn
118 ピーク抑圧部
301 ピーク抑圧装置
302 歪み補償部
303 DA変換器
304 Tx部
305 アンプ部
306 方向性結合器
307 アンテナ
308 Rx部
309 AD変換器
Claims (13)
- 無線通信における送信装置において、送信信号の平均電力に対するピークを低減するピーク抑圧装置を有する送信装置であって、複数のチャネルの送信信号のピークを低減するピーク抑圧部と、送信信号のフィードバック信号からエラーを算出するエラー測定部と、前記算出されたエラーとターゲット値とを比較判定し、前記ピーク抑圧部の抑圧量をエラーがターゲット値になるよう制御するピーク制御部と、を備える送信装置。
- 請求項1記載の送信装置であって、前記ピーク制御部は、前記エラーがターゲット値より大きい場合は、エラーが小さくなるよう閾値を変更し、前記エラーがターゲット値より小さい場合は、エラーが大きくなるよう閾値を変更することを特徴とする、送信装置。
- 請求項1記載の送信装置であって、前記複数のピーク抑圧部を持ち、それぞれの送信信号に対し抑圧量を変更することを特徴とする、送信装置。
- 請求項1記載の送信装置であって、前記ピーク制御部は、チャネル毎にエラーとターゲット値の差分を算出し、一番差分が大きいチャネルの差分を小さくするようピーク抑圧量を変更することを特徴とする、送信装置。
- 請求項1から4までのいずれか1項記載の送信装置であって、前記エラー測定部は、それぞれのチャネルに対してピーク抑圧前の信号とピーク抑圧後の信号のエラーを比較することを特徴とする、送信装置。
- 請求項5に記載の送信装置であって、前記エラー測定部は、フィードバック信号にフィルタを通してから各チャネルに分離しエラーを測定することを特徴とする、送信装置
- 請求項1から6までのいずれか1項記載の送信装置であって、増幅部の逆歪み特性を算出し、送信信号に前記逆歪み特性を加える歪み補償部を具備する、送信装置。
- 請求項1から7のいずれか1項記載の送信装置を含む無線通信装置。
- 請求項1から7のいずれか1項記載の送信装置を含む無線通信基地局装置。
- 請求項1から7のいずれか1項記載の送信装置を含む移動体通信装置。
- 無線送信装置において、送信信号の平均電力に対するピークを低減するピーク抑圧方法であって、複数のチャネルの送信信号のピークを低減するステップと、送信信号のフィードバック信号からエラーを算出するステップと、前記算出されたエラーとターゲット値を比較判定し、ピークリミッタの抑圧量をエラーがターゲット値になるよう制御するステップと、を備えるピーク抑圧方法。
- 請求項11記載のピーク抑圧方法であって、前記エラーがターゲット値になるよう個別にピーク抑圧量を制御することを特徴とする、ピーク抑圧方法。
- 請求項11ないし12のいずれか1項記載のピーク抑圧方法の各ステップを演算装置に実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007332266A JP2009159055A (ja) | 2007-12-25 | 2007-12-25 | 送信装置及びピーク抑圧方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007332266A JP2009159055A (ja) | 2007-12-25 | 2007-12-25 | 送信装置及びピーク抑圧方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009159055A true JP2009159055A (ja) | 2009-07-16 |
Family
ID=40962634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007332266A Withdrawn JP2009159055A (ja) | 2007-12-25 | 2007-12-25 | 送信装置及びピーク抑圧方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009159055A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012515456A (ja) * | 2008-12-17 | 2012-07-05 | ノーテル ネットワークス リミテッド | 選択的ピークパワーの低減 |
JP2014175818A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-22 | Hitachi Ltd | ピークファクタ低減装置及び無線送信機 |
JP2016533687A (ja) * | 2013-09-03 | 2016-10-27 | 大唐移動通信設備有限公司 | マルチキャリアのピーク抑圧処理方法及び装置 |
-
2007
- 2007-12-25 JP JP2007332266A patent/JP2009159055A/ja not_active Withdrawn
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JP2014175818A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-22 | Hitachi Ltd | ピークファクタ低減装置及び無線送信機 |
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