JP2009158405A - 電子線を用いた分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走査型電子顕微鏡1及び走査型プローブ顕微鏡を組み合わせることができ、さらに、走査型電子顕微鏡1の高分解能を実現しつつ、プローブA11を試料W及び鏡筒先端間に導入可能にする。
【解決手段】電子線EB源からの電子線EBを試料Wに照射し、試料Wから生じる二次信号を検出する電子線EBを用いた分析装置1であって、試料との間で相互作用するプローブA11と、プローブA11を保持し、電子線源2が収容される鏡筒部4内に配置され、電子線源2からの電子線EBを通過させるプローブ保持部材A2と、プローブ保持部材A2を通過した電子線EBを試料Wに収束させる対物レンズと、前記プローブA11を、試料Wに近接又は接触する検査位置Pと、二次信号の検出を妨げない退避位置Qとの間で移動させる退避移動機構A3と、を具備する。
【選択図】図1

Description

この発明は、電子線を用いた分析装置に関し、特に、プローブ顕微鏡の機能を有する電子線を用いた分析装置に関するものである。
従来用いられている電子顕微鏡、特に走査型電子顕微鏡(SEM)は、試料表面に電子線を走査させながら照射して、試料表面から発生する二次電子、反射電子、カソードルミネッセンス、X線などの二次信号を検出して、例えば試料の表面形状や組成元素の分布の分析などを行うものである。
この走査型電子顕微鏡の分解能は数nmであり、それ以下の分解能で表面形状などの分析を行う場合には、走査型電子顕微鏡よりも高分解能である走査型プローブ顕微鏡(SPM)が用いられる。
そして従来、特許文献1に示すように、走査型プローブ顕微鏡に走査型電子顕微鏡を組み合わせて、走査型電子顕微鏡(SEM)によるSEM像及び走査型プローブ顕微鏡(SPM)によるSPM像の両方を取得可能なものがある。この走査型プローブ顕微鏡は、プローブを走査して観察するための観察対象領域を選定するため、予め走査型電子顕微鏡を用いて観察対象領域を選定するものである。
しかしながら、走査型電子顕微鏡の鏡筒と、走査型プローブ顕微鏡のプローブ及び駆動部等とを別々に構成して、鏡筒先端と試料との間に側方からプローブを導入する構造としているため装置が大型化してしまうという問題がある。
また、走査型電子顕微鏡において、高分解能を実現するためには、試料と対物レンズとの距離(作動距離)を小さくする必要があり、このとき、試料と鏡筒先端との距離が小さくなる。そうすると、試料と鏡筒先端との間にプローブを導入することが難しくなるという問題がある。
特開2004−271301号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、大型化することなく電子顕微鏡及びプローブ顕微鏡を組み合わせることができ、さらに、電子顕微鏡の分解能を実現しつつ、プローブを試料及び鏡筒間に導入し測定可能にすることをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る電子線を用いた分析装置は、電子線源からの電子線を試料に照射し、試料から生じる二次信号を検出する電子線を用いた分析装置であって、前記試料との間で相互作用するプローブと、前記プローブを保持するものであり、前記電子線源が収容される鏡筒部内に配置され、前記電子線源からの電子線を通過させるプローブ保持部材と、前記プローブ保持部材を通過した電子線を試料に収束させる対物レンズと、前記プローブ保持部材を、前記プローブが前記試料に近接又は接触する検査位置と、前記プローブが前記二次信号の検出を妨げない退避位置との間で移動させる退避移動機構と、を具備することを特徴とする。
このようなものであれば、大型化することなく電子線を用いた分析装置にプローブ顕微鏡の機能を付加することができ、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)によるSEM像だけでなく、SEM像よりも高分解能な走査型プローブ顕微鏡(SPM)によるSPM像を得ることができる。また、プローブが鏡筒部内に収容されているので、試料と鏡筒部先端との距離(作動距離)を小さくして、走査型電子顕微鏡等の電子線を用いた分析装置を高分解能化しつつも、プローブを試料に近接又は接触させることができる。さらに、プローブを試料の上方に退避して、二次信号の検出を妨げないようにしているので、SEM像にプローブの影などが映り込む等のSEM像の劣化を防止できる。
SEM像にプローブの影が映ることを確実に防止するためには、前記プローブ保持部材が、前記プローブを前記鏡筒部の中心軸と同軸上に位置させるように保持することが望ましい。
プローブ保持部材の具体的な実施の態様としては、前記鏡筒部の内面に突っ張るように固定されるものであることが考えられる。そして、この場合において、プローブ本体を好適に移動させるためには、前記退避移動機構が、前記鏡筒部の内面と前記プローブ保持部材との間に介在して設けられていることが望ましい。
退避移動機構の具体的な実施の態様としては、前記退避移動機構が、ピエゾ素子を用いたピエゾアクチュエータであることが望ましい。
電子線源からの電子線を好適に通過させるためには、前記プローブ保持部材が、概略円板形状をなし、中心軸上に前記プローブを保持するものであり、その中心軸に対して周方向に等間隔に電子線を通過させる通過孔が形成されていることが望ましい。
このように本発明によれば、大型化することなく走査型電子顕微鏡及び走査型プローブ顕微鏡を組み合わせることができ、さらに、走査型電子顕微鏡の高分解能を実現しつつ、プローブを試料及び鏡筒間に導入可能にすることができる。
次に、本発明に係る電子線EBを用いた分析装置1の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本実施形態に係る電子線EBを用いた分析装置1の模式的構成図、図2はプローブ保持部材A2の平面図、図3はプローブ保持部材A2の検査位置P及び退避位置Qを示す図、図4はピエゾアクチュエータA3の構成を示す図である。
<装置構成>
本実施形態に係る電子線EBを用いた分析装置1は、電子線源2からの電子線EBを試料Wに照射し、試料Wから生じる二次信号を検出して、試料像(SEM像)を得る走査型電子顕微鏡であり、さらに走査型プローブ顕微鏡(SPM)としての機能を有するものである。
二次信号とは、電子線EBが照射された試料Wから生じるものであり、二次電子、反射電子、カソードルミネッセンス、X線などがある。
また、走査型プローブ顕微鏡としては、走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型容量顕微鏡(SCM)、走査型磁気力顕微鏡(MFM)、走査型ホール素子顕微鏡(SHPM)、走査型ケルビンプローブフォース顕微鏡(KFM)、走査型マクスウェル応力顕微鏡(SMM)、走査型圧電応答顕微鏡(PFM)、走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)、走査型電気化学顕微鏡(SCEM)などが考えられ、本実施形態の走査型電子顕微鏡1は、上記何れかの走査型プローブ顕微鏡としての機能を有する。
具体的にこのものは、図1の模式的構成図に示すように、電子線源である電子銃2と、電子銃2から射出された電子線EBの軌道を制御して、試料Wの所定部位に収束させるレンズ機構及び電子線EBを走査させるための走査機構等からなる電子線制御機構3と、電子銃2及び電子線制御機構3を内部に有する概略円筒形状の鏡筒部4と、鏡筒部4の下端部に設けられ、前記電子銃2からの電子線EBが照射される試料Wを収容する試料収容室5と、試料Wへの電子線EB照射により発生した二次電子を検出する検出装置6と、検出装置6からの検出信号に基づき試料W上の電子線EBの2次元走査に同期して試料像を表示等する情報処理装置7と、を備えている。なお、図1中、51は、試料収容室5内に設けられた試料ステージである。この試料ステージ51は、例えばXYステージであるが、XYZステージであっても良い。ここで、鏡筒部4とは、電子線源である電子銃2から射出された電子線EBが電子線制御機構3の対物レンズ31及び走査コイル32等の最下端から試料W側に出るまでの空間を含む。
しかして、本実施形態の走査型電子顕微鏡1は、走査型プローブ顕微鏡としての機能を発揮すべく、プローブ本体A1と、プローブ本体A1を保持するプローブ保持部材A2と、前記プローブ本体A1を鏡筒部4の中心軸方向に沿って移動させる退避移動機構A3と、を備えている。
プローブ本体A1は、先端が試料Wに対向して設けられたプローブ(探針)A11と、プローブA11の基端部が接続されたプローブ駆動部A12とを備えている。
プローブA11は、シリコン製又は金属製であり、先端が鋭利に尖ったものであり、試料Wの表面に平行なXY方向及び垂直なZ方向に移動可能で、先端が試料W表面と対向している。また、プローブA11は、試料Wに近接又は接触させて、この試料Wとの間で相互作用するものである。そして、プローブA11は、プローブA11の基端部に接続されたプローブ駆動部A12により、XYZ方向に移動される。
プローブ駆動部A12は、ピエゾ微動素子を用いたチューブピエゾであり、情報処理装置7によって印加される電圧値が制御されることにより、プローブA11をXYZ方向にそれぞれ移動する。
プローブ保持部材A2は、鏡筒部4内に配置されて、プローブ本体A1(プローブA11及びプローブ駆動部A12)を保持するものである。また、プローブ保持部材A2は、セラミック、樹脂又はガラス等の電気を流さない材質(絶縁体)から構成されている。これにより、電子線EBに与える悪影響を可及的に小さくすることができ、また、後述するピエゾアクチュエータA3に電圧を印加する際の不具合を防止することができる。本実施形態のプローブ保持部材A2は、プローブA11、詳細にはプローブA11の先端が鏡筒部4の中心軸と同軸上に位置するように、プローブ本体A1を保持するものである。
具体的には、プローブ保持部材A2は、鏡筒部4の内径よりも若干小さい概略円板形状をなすものであり、鏡筒部4の内周面に後述する退避移動機構A3を介して突っ張るように固定される。また、その中央部にプローブ本体A1が固定される。
そして、プローブ保持部材A2は、電子線源2からの電子線EBを通過させるものであり、電子線EBを通過させる通過孔A21が形成されている。
通過孔A21は、プローブ本体A1が固定される部分よりも径方向外側に形成され、プローブ保持部材A2の中心軸に対して、周方向に等間隔に形成された平面視円形の貫通孔である。また、本実施形態の通過孔A21は、8個形成されている。なお、通過孔A21の個数及び形状は、これに限定されず適宜設定することができるが、内周面に突っ張る構造上、突っ張ることができる程度の機械的強度が確保される必要がある。
退避移動機構A3は、プローブ保持部材A2と鏡筒部4との間に介在して設けられ、プローブ保持部材A2を進退移動させることにより、プローブ本体A1(プローブA11及びプローブ駆動部A12)を進退移動させるものである。
具体的には、図3に示すように、退避移動機構A3は、プローブA11が試料W表面に近接又は接触する検査位置Pと、試料Wから退避して、対物レンズにより収束された電子線EBが前記試料Wに照射されることを妨げない退避位置Qとの間で進退移動するように、プローブ保持部材A2を進退移動させる。本実施形態では、具体的には試料Wに対して上方に退避する。その構成としては、ピエゾ素子を用いたピエゾアクチュエータを用いたものである。
このピエゾアクチュエータA3は、鏡筒部4において、プローブ保持部材A2の外側周面と対向する内側周面に周方向に例えば等間隔に複数設けられている。また、各ピエゾアクチュエータA3は、軸方向に沿って設けられている。そして、情報処理装置7により印加される電圧値が制御されることにより、プローブ保持部材A2を鏡筒部4の中心軸に沿って進退移動させる。また、このようにピエゾアクチュエータA3が周方向に閉じた形状(円形状)ではないので、ピエゾアクチュエータA3の破損を防止することができる。
ピエゾアクチュエータA3の具体的な構成は、図4の拡大図に示すように、鏡筒部4の内側周面に設けられたピエゾ素子A31と、当該ピエゾ素子A31とプローブ保持部材A2との間に介在して設けられ、プローブ保持部材A2を鏡筒部4に対して弾性的に固定支持する板バネなどの弾性部材A32とからなる。また、この弾性部材A32により、ピエゾ素子A31を鏡筒部4の内壁に押し付け、プローブ保持部材A2を突っ張らせることができる。また、ピエゾ素子A31が径方向に伸縮してもプローブ保持部材A2を落下させることがない。そして、このピエゾアクチュエータA3は、ピエゾが伸縮したときの反動でプローブ保持部材A2を移動させる(慣性駆動する)ものである。さらに、ピエゾアクチュエータA3は、図示しないガイドにより、プローブ保持部材A2のピエゾアクチュエータA3に対する回転を防ぎ、一方向に移動するようにしているスライダであり、いわゆるスティックスリップ運動をする。なお、ピエゾ素子A13と弾性部材A32との配置を逆にしても構わない。
また、検査位置Pとは、プローブA11が試料W表面に近接又は接触して、プローブ駆動部A12によりXY方向に二次元走査し、Z軸方向に帰還制御をかけ、SPM像を取得することができる位置である。
一方、退避位置Qとは、電子線EBが試料に照射された際に生じる二次信号が、検出装置6において、所定の強度により得られるプローブA11の位置であり、具体的には、プローブA11が検査位置Pから試料WのZ方向上方に移動することにより、対物レンズ31により収束された電子線EBが試料Wに照射されること、及び検出装置6による二次電子の検出を妨げない位置であり、例えば検出装置6に検出される二次電子の軌道上にプローブA11が位置しない位置である。また、退避位置Qは、検出装置の感度等の性能、走査型電子顕微鏡1の倍率、試料W上における焦点位置、及び検出装置の位置等との関係により決定されるが、本実施形態では、前述した焦点位置、倍率などの所定の必要な条件範囲のすべてを満たすように退避する位置を退避位置としている。また、プローブ保持部材A2がピエゾアクチュエータA3の最上端に位置するときのプローブA11の位置を退避位置Qとしても良い。
そして、退避移動機構A3は、試料W上に電子線EBを走査しながら照射して、SEM像を取得する場合には、当該SEM像にプローブA11及びプローブA11の影が映らないように、プローブ本体A1を退避位置Qに移動させる。一方、試料W表面上にプローブA11を接触させて走査する場合には、プローブ本体A1を検査位置Pに移動させる。
さらに、本実施形態の電子線制御機構3は、プローブ保持部材A2の通過孔A21を通過した電子線EBの軌道を制御して、試料Wの所定部位に収束させる対物レンズ31及び電子線EBを走査させる走査コイル32を備えている。つまり、プローブ保持部材A2は、鏡筒部4内において、電子銃2と対物レンズ31との間に配置される。
また、情報処理装置7は、検出装置6からの検出信号によりSEM像を取得するだけでなく、プローブA11から得られる試料W表面及びプローブA11の相互作用によるZ方向に依存した物理量に基づいて、SPM像を生成する。
<走査型電子顕微鏡1の動作>
次に、このように構成した走査型電子顕微鏡1の動作の一例について説明する。
低倍率の表面画像を取得する場合、つまり走査型電子顕微鏡(SEM)像を取得する場合には、情報処理装置7は、退避移動機構A3を制御して、プローブ本体A1を退避位置Qに移動させる。なお、既に、プローブ本体A1が退避位置Qにある場合には、情報処理装置7は、退避移動機構A3を制御する必要はない。
その後、情報処理装置7は、通常の走査型電子顕微鏡1と同様に、電子線EBを試料W表面上に走査しながら照射する。検出装置6は、その際に生じる二次電子を検出して、情報処理装置7に出力する。そして、情報処理装置7は、検出装置6からの検出信号に基づき試料W上の電子線EBの2次元走査に同期してSEM像を生成する。
一方、高倍率の表面画像を取得する場合、つまりSEM像よりも高分解能(高倍率)な走査型プローブ顕微鏡(SPM)像を取得する場合には、情報処理装置7は、退避移動機構A3を制御して、プローブ本体A1を検査位置Pに移動させる。なお、既に、プローブ本体A1が検査位置Pにある場合には、情報処理装置7は、退避移動機構A3を制御する必要はない。
その後、情報処理装置7は、プローブ駆動部A12を制御することにより、プローブA11を試料W表面に近接又は接触させながら、XY方向に二次元走査させる。そして、試料Wの表面とプローブA11との相互作用による物理量(STMであればZ方向に依存する物理量)に基づいて、SPM像を生成する。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態の走査型電子顕微鏡11によれば、大型化することなく走査型電子顕微鏡1に走査型プローブ顕微鏡としての機能を付加することができ、走査型電子顕微鏡1のみにより、SEM像だけでなく、SEM像よりも高分解能(高倍率)なSPM像を得ることができる。
また、プローブA11が鏡筒部4内に収容されているので、試料Wと鏡筒部4先端との距離(作動距離)を小さくして、走査型電子顕微鏡1を高分解能化しつつも、プローブA11を試料W表面に近接又は接触させることができる。
さらに、プローブA11を試料Wの上方に退避して、収束された電子線EBが前記試料Wに照射されること、及び二次信号の検出を妨げないようにしているので、SEM像にプローブA11の影などが映り込む等のSEM像の劣化を防止できる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の走査型電子顕微鏡に、走査型プローブ顕微鏡のうち原子間力顕微鏡としての機能を持たせるためには、プローブをカンチレバーとする。
また、前記実施形態のプローブ保持部材は、通過孔が形成されることにより電子線を通過させるものであったが、その他、通過孔を有さず、例えばガラスなどの電子透過性を有する材質としても良い。
さらに、前記実施形態のプローブは1つであったが、2つ以上であっても良い。
加えて、前記実施形態の退避移動機構は、プローブ保持部材及び鏡筒部の間に介在して設けたピエゾアクチュエータを用いたものであったが、プローブ保持部材及びプローブ本体の間に介在して設けても良い。この場合、プローブ保持部材を鏡筒部に固定して、プローブ駆動部を退避移動機構としても良い。つまり、この場合の走査型電子顕微鏡は、電子線源からの電子線を試料に照射し、試料から生じる二次信号を検出する走査型電子顕微鏡であって、前記試料との間で相互作用するプローブと、前記プローブを保持するものであり、前記電子線源が収容される鏡筒部内に配置され、前記電子線源からの電子線を通過させるプローブ保持部材と、前記プローブ保持部材を通過した電子線を試料に収束させる対物レンズと、前記プローブを、前記試料に近接又は接触する検査位置と、前記試料から退避して、前記二次信号の検出を妨げない退避位置との間で移動させる退避移動機構と、を具備し、前記退避移動機構が、前記プローブ保持部材と前記プローブの間に介在して設けられている。但し、プローブ駆動部の変位は小さいため、退避のために、プローブ駆動部の変位よりも大きい移動量が必要な場合は、プローブ駆動部とは別に、退避移動機構を動かすようにした方がよい。
また、退避移動機構を動かすことに加えて、併せてプローブ駆動部を動かすようにしても良い。
その上、前記実施形態の退避移動機構A3を、プローブA11をZ方向に移動させるプローブ駆動部A12として機能させても良い。
加えて、前記実施形態では、退避位置を試料から鉛直上方に離間した位置としたが、その他、試料から水平方向に離間した位置としても良い。これを実現するには、例えば鏡筒部の中心軸に対して離間して設けられた回転軸を有し、当該回転軸に対してプローブ保持部材を回転可能に保持する回転機構を用いることができる。このとき、プローブは回転軸上に位置しない。
また、退避移動機構は、ピエゾアクチュエータを用いたものに限られず、ウォームギア等の歯車を用いたものであっても良い。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る電子線EBを用いた分析装置の概略構成図。 プローブ保持部材の平面図。 プローブ保持部材の検査位置及び退避位置を示す図。 ピエゾアクチュエータの構成を示す図。
符号の説明
EB・・・電子線
W・・・試料
1・・・電子線EBを用いた分析装置(走査型電子顕微鏡)
2・・・電子線源
3・・・鏡筒部
31・・・対物レンズ
A11・・・プローブ
A2・・・プローブ保持部材
A21・・・通過孔
A3・・・退避移動機構
P・・・検査位置
Q・・・退避位置

Claims (5)

  1. 電子線源からの電子線を試料に照射し、試料から生じる二次信号を検出する電子線を用いた分析装置であって、
    前記試料との間で相互作用するプローブと、
    前記プローブを保持するものであり、前記電子線源が収容される鏡筒部内に配置され、前記電子線源からの電子線を通過させるプローブ保持部材と、
    前記プローブ保持部材を通過した電子線を試料に収束させる対物レンズと、
    前記プローブ保持部材を、前記プローブが前記試料に近接又は接触する検査位置と、前記プローブが前記二次信号の検出を妨げない退避位置との間で移動させる退避移動機構と、を具備する電子線を用いた分析装置。
  2. 前記プローブ保持部材が、前記プローブを前記鏡筒部の中心軸と同軸上に位置させるように保持する請求項1記載の電子線を用いた分析装置。
  3. 前記プローブ保持部材が、前記鏡筒部の内面に突っ張るように固定されるものであり、
    前記退避移動機構が、前記鏡筒部の内面と前記プローブ保持部材との間に介在して設けられている請求項1又は2記載の電子線を用いた分析装置。
  4. 前記退避移動機構が、ピエゾ素子を用いたピエゾアクチュエータである請求項1、2又は3記載の電子線を用いた分析装置。
  5. 前記プローブ保持部材が、概略円板形状をなし、中心軸上に前記プローブを保持するものであり、その中心軸に対して周方向に等間隔に電子線を通過させる通過孔が形成されている請求項1、2、3又は4記載の電子線を用いた分析装置。
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CN109668077A (zh) * 2017-10-16 2019-04-23 提姆拉博株式会社 舞台照明系统及舞台照明方法,以及记录有计算机程序的记录媒体

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