JP2009158348A - イオン発生素子、イオン発生装置、およびそれを備えた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気力線を効率的に集中させ、放電電極近傍に異物等が付着しても、長寿命で安定して放電することができるイオン発生素子およびイオン発生装置を提供することを目的とする。
【解決手段】誘電体4の表面に形成される放電電極5と、誘電体4の内部に形成され、放電電極5と対向して配置された誘導電極6と、放電電極5を覆うように誘電体4上に形成される保護層7とを備え、放電電極5と同一面に導電体8が形成されている。この構造により、放電電極5の先端部に効率的に電気力線を集中させることができ、電界集中部分で電界密度が高くなるため、放電電極近傍に異物等が付着した場合でも安定して放電をすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】誘電体4の表面に形成される放電電極5と、誘電体4の内部に形成され、放電電極5と対向して配置された誘導電極6と、放電電極5を覆うように誘電体4上に形成される保護層7とを備え、放電電極5と同一面に導電体8が形成されている。この構造により、放電電極5の先端部に効率的に電気力線を集中させることができ、電界集中部分で電界密度が高くなるため、放電電極近傍に異物等が付着した場合でも安定して放電をすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気中の浮遊細菌を殺菌したり、除去したり、空気中の有害物質を除去するための正負両イオンを発生するイオン発生素子およびイオン発生装置に関し、特に、寿命が長く、安定放電を行う電極構造を備えイオン発生素子、イオン発生装置、およびそれを備えた電子機器に関するものである。
近年、正イオンおよび負イオンの両イオンを発生させるイオン発生素子が開発され、実用化されている。特許文献1に記載の従来のイオン発生素子では、放電電極と対向電極とを誘電体を挟んで、前記放電電極と前記対向電極に交流電圧を印加して沿面放電を生じさせている。特許文献2に記載の従来のイオン発生素子では、放電電極と接地電極を同一面に形成した構成となっている。
特開2005−142045号公報
特開2004−192993号公報
特許文献1に記載の従来のイオン発生素子では、誘電体の表面に形成された放電電極と、誘電体の内部又は裏面に対向するように設置された誘導電極によって、放電電極の先端部に電界集中させて沿面放電を発生させているが、電気力線分布の広がりが効率的ではないと先端部での電界集中が弱い為、放電電極近傍に異物等が付着した場合に、放電が弱くなるという問題を生ずる。また特許文献2に記載の従来のイオン発生素子では、同一平面上に、放電電極と接地電極が設置されており、放電電極と接地電極の一方向にしか電気力線が発生せず電界集中が弱いという問題がある。また、電極上で接地電極の占める面積が多く、そのパターン上でのイオン量の減少が避けられない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、電気力線を効率的に集中させ、放電電極近傍に異物等が付着しても、長寿命で安定して放電することができるイオン発生素子およびイオン発生装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するための本発明のイオン発生素子は、誘電体の表面に形成される放電電極と、誘電体の内部に形成され、放電電極と対向して配置された誘導電極と、放電電極を覆うように誘電体上に形成される保護層と、を備え、両電極間に電圧を印加して放電させることによりイオンを発生するイオン発生素子であって、放電電極および誘導電極とは電気的に接続されていない導電体が放電電極と同一面に形成されている。
また、導電体が、誘電体の垂直方向からの投影面において誘導電極と重なる位置に配置されていても良く、放電電極は凸部を有しこの凸部に対し、導電体が直線状に対向するよう形成されていても良い。またさらには、放電電極の凸部の周囲を囲むU字型に導電体が形成されていてもよい。
また、上記の課題を解決するための本発明のイオン発生装置は、上記の構成を有するイオン発生素子と、イオン発生素子の放電電極と誘導電極とのうち少なくとも一方に電圧を供給する電圧印加手段とを備えている。さらに上記の課題を解決するための本発明の電子機器は、上記のイオン発生装置と、このイオン発生装置にて発生したイオンを空気中に送出する送出手段とを備えている。
本発明によれば、放電電極と同一面に導電体を形成することで、放電電極の先端部に効率的に電気力線を集中させ、電界集中する部分を形成することができるものである。これにより電界集中する部分で電界密度が高くなるので、放電電極近傍に異物等が付着した場合でも安定して放電をすることができる。また、電界密度が高くなることにより、放電電極と誘導電極との間の電位差を小さくしても放電開始が起こり、消費電力の低減、長寿命化することができる。
本発明の一実施形態におけるイオン発生素子について、図1および図2を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態におけるイオン発生装置のイオン発生素子の平面図であり、図2は同イオン発生装置の構成を示す説明図である。本発明の一実施形態におけるイオン発生装置1は、イオン発生素子2と、イオン発生素子2の各電極(後述)のうち少なくとも一方に電圧を供給する電圧印加回路3(電圧印加手段)とを有して構成されている。イオン発生素子2は、誘電体4の表面に形成される放電電極5と、誘電体4の内部に形成され、放電電極5と対向して配置された誘導電極6と、放電電極5を覆うように誘電体4上に透明のコーティング層等で形成される保護層7と、を備えている。そして放電電極5と誘導電極6間にそれぞれの電極接点50,60を介して電圧印加回路3(電圧印加手段)より電圧を印加して放電させることにより正負両イオンを発生させる構成となっている。特に本実施形態のイオン発生素子2では図1に示すように、放電電極5および誘導電極6とは電気的に接続されていない導電体8が放電電極5と誘電体4上の同一面に形成されている。導電体8は、誘電体4の垂直方向からの投影面(平面視)において誘導電極6と重なる位置に配置されている。また導電体8は、放電電極5の放電部位として形成された凸部5aに対し周囲を囲むU字型に形成されている。なお、この導電体8は直線状に放電電極5に対向するよう形成されていても良い。
なお、放電電極5は電圧印加回路3に接続されており電圧を印加しているが、導電体8は放電電極5および誘導電極6とは電気的に接続されていない。導電体8が電気的に接続されていないことで、導電体8上でのイオンの中和はないので、イオン量を減少させることなく安定してイオンを発生することが可能となる。また、放電電極5、導電体8はコーティング層である保護層7で覆われているため、放電による酸化が起こらないため、耐性が強い。
図3は、本実施形態におけるイオン発生装置1のイオン発生素子2の部分側断面図であり、イオン発生素子2への電圧印加時の電気力線の様子を示した図である。なお、電圧を印加時の放電電極5から誘導電極6に向かう電気力線9を実線で示している。図4は、比較のために導電体8を設けない場合の電気力線9を示す比較説明図である。図3の実線で示す電気力線9は導電体8がある場合であり、導電体8を放電電極5の先端に対向して配置することで、遠方に飛んでいた電気力線9を導電体8に向けて引き込むことにより、電界集中部10における電気力線9の密度を上げることによって、電界密度を高めていることがわかる。
図5は本実施形態におけるイオン発生素子2の部分拡大平面図であり、導電体8を放電電極5の先端の凸部5aの周囲を囲むようにU字型に形成した場合に、放電電極5の凸部5a先端エリアに放電電界が集中している様子を示している。図6は、本実施形態におけるイオン発生素子2の変形例における部分拡大平面図であり、導電体11を放電電極5の先端部の凸部5aに対向するように直線状に形成した例を示すものである。導電体8を放電電極5の先端の凸部5aの周囲を囲むようにU字型に形成した場合に比べて放電電界の集中は少ないものの、この場合も放電電極5の先端の凸部5aに放電電界を集中させることができる。
以上のように導電体8,11を配置することにより、放電電極5の先端の凸部5aに放電電界を効率的に集中させ、イオン発生素子2の長寿命化を実現することができる。図7は、放電阻害環境下における本実施形態のイオン発生素子の耐性率を示す図である。イオン発生素子の放電を阻害する付着物としては、大気中に含まれるシリコンが放電部に付着することが知られているが、高濃度のシリコン環境下で導電体を供えた場合と、導電体を供えない場合において、それぞれイオン発生素子の電極を放電させ、導電体なしの電極が放電停止に至った時間を100%とし、比較したところ、図7に示すように導電体がある場合は、導電体のないものに比べて10倍の耐性が確認できた。導電体を設置することにより放電電界集中が起こっているため、付着物がついても安定して放電することが可能なためこのような結果が得られたものである。
なお、上記の実施形態のイオン発生装置1に、このイオン発生装置1にて発生したイオンを空気中に送出する送出手段(図示せず)を設ければ、空気中の有害物質を除去するための正負両イオンを発生する空気清浄機や空気調和機、などの機器が構成可能となる。このような機器では、寿命が長く、安定放電を行う構成とすることが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 イオン発生装置、2 イオン発生素子、3 電圧印加回路(電圧印加手段)、4 誘電体、5 放電電極、5a 凸部、6 誘導電極、7 コーティング層(保護層)、8,11 導電体、9 電気力線、10 電界集中部。
Claims (6)
- 誘電体の表面に形成された放電電極と、
前記誘電体の内部に形成され、前記放電電極と対向して配置された誘導電極と、
前記放電電極を覆うように前記誘電体上に形成される保護層とを備え、
前記放電電極と前記誘導電極との間に電圧を印加して放電させることによりイオンを発生するイオン発生素子であって、
前記放電電極および前記誘導電極とは電気的に接続されていない導電体が前記放電電極と同一面に形成されている、イオン発生素子。 - 前記導電体が、前記誘電体の垂直方向からの投影面において前記誘導電極と重なる位置に配置されている、請求項1に記載のイオン発生素子。
- 前記放電電極は凸部を有しこの凸部に対し、前記導電体が直線状に対向するよう形成されている、請求項1または2に記載のイオン発生素子。
- 前記導電体が、前記放電電極の凸部の周囲を囲むU字型に形成されている、請求項3に記載のイオン発生素子。
- 請求項1から4のいずれかに記載のイオン発生素子と、
前記イオン発生素子の前記放電電極および前記誘導電極のうちの少なくとも一方に電圧を供給する電圧印加手段とを備える、イオン発生装置。 - 請求項5に記載のイオン発生装置と、
前記イオン発生装置にて発生したイオンを空気中に送出する送出手段と、
を備えている、電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007336479A JP2009158348A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | イオン発生素子、イオン発生装置、およびそれを備えた電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007336479A JP2009158348A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | イオン発生素子、イオン発生装置、およびそれを備えた電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009158348A true JP2009158348A (ja) | 2009-07-16 |
Family
ID=40962132
Family Applications (1)
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JP2007336479A Withdrawn JP2009158348A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | イオン発生素子、イオン発生装置、およびそれを備えた電子機器 |
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JP (1) | JP2009158348A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012005386A1 (ko) * | 2010-07-05 | 2012-01-12 | 아이앤비에어 주식회사 | 3차원 다단계 이온발생기 및 토네이도 이온 가속기 장치 |
-
2007
- 2007-12-27 JP JP2007336479A patent/JP2009158348A/ja not_active Withdrawn
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WO2012005386A1 (ko) * | 2010-07-05 | 2012-01-12 | 아이앤비에어 주식회사 | 3차원 다단계 이온발생기 및 토네이도 이온 가속기 장치 |
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