JP2009158231A - フラットケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】押出成形による利点を生かしつつ、伸直性の向上を図ったフラットケーブルを提供する。
【解決手段】所定間隔を有して並列配置された複数本の線状導体11の外周に、絶縁樹脂からなる被覆部12が押出成形されている。被覆部12の外周面に、フラットケーブル10の長手方向に沿った剛性補強用突条部13が一体に押出成形されている。
【選択図】図1
【解決手段】所定間隔を有して並列配置された複数本の線状導体11の外周に、絶縁樹脂からなる被覆部12が押出成形されている。被覆部12の外周面に、フラットケーブル10の長手方向に沿った剛性補強用突条部13が一体に押出成形されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車用配線材等に利用されるフラットケーブルおよびその製造方法に関するものである。
従来、配線の省スペース・軽量化を目的として、所定間隔を有して並列状に平行配置された断面平角状等の複数の線状導体を、絶縁材からなる樹脂で被覆したいわゆるFFCと呼ばれているフラットケーブルがある。
例えば、図8や図9に示されるように、所定間隔を有して並列配置された断面平角状の複数の線状導体1の外周部に、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、オレフィン系樹脂等の絶縁樹脂を、押出機により押出被覆することによって、被覆部2を形成した構造のフラットケーブル3があり(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)、また、ポリエチレンテレフタレート等からなる2枚の絶縁フィルムの間に、同様に並列配置された複数の線状導体を挟み込んで、両絶縁フィルムを互いに接着や融着することにより被覆部を形成した構造のフラットケーブルがある(例えば、特許文献3参照。)。
そして従来は、自動車内のワイヤーハーネスとして、ポリエチレンテレフタレートフィルムをいわゆるラミネート成形して製造されたフラットケーブルが主流であったが、製造コストが高くつくため、近年では、ポリ塩化ビニル等の絶縁樹脂を押出被覆する押出成形により製造されたフラットケーブルが製品化されてきている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示のように、ポリ塩化ビニル等の絶縁樹脂によって被覆部2が押出成形された構造のフラットケーブル3は、特許文献3に開示のように、ポリエチレンテレフタレート等の絶縁フィルムによって被覆部がラミネート成形された構造のフラットケーブルに比較して、製造コストを安く提供できる利点があるが、一般的にラミネート成形されたフラットケーブルに比較して曲げや捻れに対する剛性に劣るため、伸直性がなく、曲がり癖や捻れ癖が付き易く、車内等に配索する際、図10に示されるように、曲がり等が発生して真っ直ぐに配索し難く、配索時の作業性に劣るという問題があった。
また、曲がりや捻れといった癖が付いた状態で車両に組み付けると、配索経路の長さ精度が低下するため、余分な長さが必要になるという問題や、配索後に曲がりや捻れによってフラットケーブルが垂れ下がり見栄えが悪いという問題や、垂れ下がったフラットケーブルが振動等で断線を生じるという問題や、垂れ下がった部分が他の部分と接触して異音が発生する等の問題があった。
そこで、本発明は上記のような問題点に鑑み、押出成形による利点を生かしつつ、伸直性の向上を図ったフラットケーブルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのフラットケーブルの技術的手段は、所定間隔を有して並列配置された複数本の線状導体の外周に、絶縁樹脂からなる被覆部が押出成形されてなるフラットケーブルにおいて、前記被覆部の外周面に、フラットケーブルの長手方向に沿った剛性補強用突条部が一体に押出成形されてなる点にある。
また、そのフラットケーブルを製造するための技術的手段は、前記被覆部を押出成形するための押出成形ダイスは、そのダイス口内面に前記剛性補強用突条部を成形するための突条成形用溝部を備え、被覆部を押出成形すると同時に、剛性補強用突条部を一体に押出成形する点にある。
本発明のフラットケーブルによれば、被覆部の外周面に、フラットケーブルの長手方向に沿った剛性補強用突条部が一体に押出成形されてなる構造とされており、フラットケーブルの長手方向に沿った剛性補強用突条部が、リブ機能を発揮して曲げや捻れに対する剛性が向上するため、フラットケーブルの伸直性が向上し、真っ直ぐに配索し易くなり、配索時の作業性向上が図れる。
また、フラットケーブルの伸直性の向上によって、曲がりや捻れといった癖が付き難く、配索する際の経路長精度が向上し、配索後におけるフラットケーブルの垂れ下がりも有効に防止でき、見栄えが良くなると共に、振動等による断線や異音の発生も有効に防止できる利点がある。
さらに、被覆部の外周面に剛性補強用突条部が一体に押出成形された構造であり、押出成形による製造コスト面での利点も有効に確保できる利点がある。
また、本発明のフラットケーブルの製造方法によれば、被覆部を押出成形するための押出成形ダイスは、そのダイス口内面に剛性補強用突条部を成形するための突条成形用溝部を備え、被覆部を押出成形すると同時に、剛性補強用突条部を一体に押出成形する方法であり、突条成形用溝部を備えた押出成形ダイスを用いて従来と同様に押出成形することにより、剛性補強用突条部を備えたフラットケーブルを容易に製造できる利点がある。そして、従来の押出成形に利用していた押出成形ダイスのダイス口内面に、突条成形用溝部を追加する改良によって容易に対応できる利点がある。
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1および図2はフラットケーブル10の斜視図および断面図を示しており、従来と同様、所定間隔を有して並列配置された断面平角状の複数の線状導体11の外周部に、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、オレフィン系樹脂等の絶縁樹脂からなる被覆部12が押出成形された構造とされている。
また、被覆部12の外周面における各線状導体11が配設された位置に対応する上面および下面には、それぞれ、フラットケーブル10の長手方向に沿って断面略半円状の剛性補強用突条部13が、被覆部12と同一の絶縁樹脂により一体に押出成形された構造とされている。
なお、本実施形態においては、各線状導体11間に対応する被覆部12の外周面における上面および下面に、それぞれ、互いに所望位置で分離可能とする分離用の切り込み溝部14が一体に成形されている。
そして、このフラットケーブル10を製造する場合には、図3に示されるようなダイス口15aを有する押出成形ダイス15を用いて、従来同様の方法により、押出機により押出成形すればよい。即ち、押出成形ダイス15のダイス口15aの内面には、各剛性補強用突条部13位置に対応して略半円状の突条成形用溝部15bがそれぞれ形成されると共に、各切り込み溝部14位置に対応して断面略V字状の切り込み成形用突部15cが設けられている。
そして、この押出成形ダイス15を用いて押出機により、従来同様にして押出成形すれば、各線状導体11の外周面を覆って被覆部12が押出成形されると同時に、各剛性補強用突条部13や各切り込み溝部14が一体に押出成形されて、フラットケーブル10を得ることができる。
本実施形態のフラットケーブル10は以上のように構成されており、フラットケーブル10の長手方向に沿った各剛性補強用突条部13が、リブ機能を発揮してフラットケーブル10自体の曲げや捻れに対する剛性が向上するため、フラットケーブル10の長手方向に沿った伸直性が向上し、真っ直ぐに配索し易くなり、配索時の作業性向上が図れる。
また、フラットケーブル10の伸直性の向上によって、曲がりや捻れといった癖が付き難く、配索する際の経路長精度が向上し、配索後におけるフラットケーブル10の垂れ下がりも有効に防止でき、見栄えが良くなると共に、振動等による断線や異音の発生も有効に防止できる利点がある。
さらに、押出成形により、フラットケーブル10を製造する方法であるため、ラミネート成形によりフラットケーブルを製造する場合と比較して、製造コストも安く提供できる利点も有効に確保できる利点があると共に、被覆部12を押出成形する際に、同時に剛性補強用突条部13も一体に押出成形でき、製造工程数が増えることもなく、この点からも製造コストを有効に抑えることができる。
また、突条成形用溝部15bを備えた押出成形ダイス15を用いて従来と同様に押出成形することにより、剛性補強用突条部13を備えたフラットケーブル10を容易に製造できる利点がある。そしてまた、従来の押出成形に利用していた押出成形ダイス15のダイス口15a内面に、突条成形用溝部15bを追加する改良によって容易に対応でき、従来設備を有効利用できる利点がある。
図4(a)(b)(c)(d)は第2ないし第5の実施形態を示しており、第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
即ち、第1の実施形態のフラットケーブル10においては、各剛性補強用突条部13が各線状導体11の上下に対応した位置にそれぞれ成形された構造とされているが、図4(a)に示されるように、各剛性補強用突条部13が各線状導体11間の上下に対応した位置にそれぞれ成形される構造であってもよく、図4(b)に示されるように、各剛性補強用突条部13が被覆部12の幅方向両端部の上下面に対応してそれぞれ成形される構造であってもよく、さらには、図4(c)や図4(d)に示されるように、各剛性補強用突条部13が各線状導体11の上下に対応した位置や被覆部12の幅方向両端部の上下面に対応した位置の双方にそれぞれ成形された構造や、各線状導体11間の上下に対応した位置や被覆部12の幅方向両端部の上下面に対応した位置の双方にそれぞれ成形された構造としてもよい。そして、これらの実施形態においても上記同様の利点を奏する。
図5(a)(b)(c)(d)(e)は第6ないし第10の実施形態を示しており、第1ないし第5の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
即ち、第1ないし第5の実施形態のフラットケーブル10においては、各剛性補強用突条部13が被覆部12の上面と下面とのそれぞれに成形された構造とされているが、図5(a)(b)(c)(d)(e)に示されるように、剛性補強用突条部13が被覆部12の片面側のみに成形される構造としてもよい。そして、これらの実施形態においても上記同様の利点を奏する。
図6および図7は第11の実施形態および第12の実施形態を示しており、第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
即ち、第1の実施形態のフラットケーブル10においては、剛性補強用突条部13が断面略半円状に成形されているが、第11の実施形態においては断面略矩形状に成形されており、第12の実施形態においては断面略三角形状に成形された構造とされている。そして、これらの実施形態においても上記同様の利点を奏する。
なお、上記各実施形態において、剛性補強用突条部13の断面形状が略半円状や略矩形状や略三角形状に成形された構造を示しているが、これらの形状や配置位置に何ら限定されず、必要に応じて適宜決定すればよい。
また、上記各実施形態においては、3本の線状導体11が並列配置された構造のフラットケーブル10を開示しているが、2本や4本以上の線状導体11が並列配置された構造のフラットケーブル10であってもよい。
さらに、各線状導体11の断面形状も断面平角状に限らず、断面円形等であってもよい。
10 フラットケーブル
11 線状導体
12 被覆部
13 剛性補強用突条部
15 押出成形ダイス
15a ダイス口
15b 突条成形用溝部
11 線状導体
12 被覆部
13 剛性補強用突条部
15 押出成形ダイス
15a ダイス口
15b 突条成形用溝部
Claims (2)
- 所定間隔を有して並列配置された複数本の線状導体の外周に、絶縁樹脂からなる被覆部が押出成形されてなるフラットケーブルにおいて、
前記被覆部の外周面に、フラットケーブルの長手方向に沿った剛性補強用突条部が一体に押出成形されてなることを特徴とするフラットケーブル。 - 請求項1に記載のフラットケーブルを製造するためのフラットケーブルの製造方法において、
前記被覆部を押出成形するための押出成形ダイスは、そのダイス口内面に前記剛性補強用突条部を成形するための突条成形用溝部を備え、被覆部を押出成形すると同時に、剛性補強用突条部を一体に押出成形することを特徴とするフラットケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2007333696A JP2009158231A (ja) | 2007-12-26 | 2007-12-26 | フラットケーブルおよびその製造方法 |
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