JP2009156539A - カセットコンロ - Google Patents

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二郎 水越
Shuichi Yamazaki
秀一 山崎
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Abstract

【課題】 コンロに収容装着したガスボンベ内のガスの残量を比較的正確に認識できる構造を備えたカセットコンロの提供。
【解決手段】 カセットボンベの重量を検出するための秤量機構を組み込み、その検出状況に基づきボンベの重量を示す表示手段を備えるカセットコンロ。
【選択図】 図1(A)(B)

Description

本発明は、燃料ガスが充填された小型ボンベを着脱可能に収容し、当該ガスによる火力を得る為のカセットガスボンベを用いるガスコンロ、所謂カセットコンロに関する。
カセットコンロのガスボンベに充填される燃料ガスは比較的少量であることから、使用時においてガスが消費しつくされる場合が多いにも拘らず、ガスの残量や消失を発見し難いのが実情である。
かかる不具合を解決すべく、収容したガスボンベの使用時間を計測する構成を備えたカセットコンロ(例えば、下記特許文献1参照。)や、ガスボンベ内のガスの完全消費による消火を検出する構成を備えたカセットコンロ(例えば、下記特許文献2参照。)が存在する。
しかしながら、前者にあっては、途中でガスボンベを交換してしまうと、残りの残量の把握が困難となり、後者にあっては、消火しなければガスの完全消費を認識できないと言う問題がある。
実開平5−8243号公報 実用新案登録公報第2579903号 特開平8−247467号公報 実公平1−25885号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、コンロに収容装着したガスボンベ内のガスの残量を比較的正確に認識できる構造を備えたカセットコンロの提供を目的とする。
上記課題を解決する為になされた本発明によるカセットコンロは、ガスを燃料として火力を発生するバーナー部と、上下(重力方向)に揺動可能な首振り機構を具備しガスボンベを着脱自在に接続する連結部と、前記連結部に接続したガスボンベの側面を支持するホルダと、当該ホルダに上昇方向への復元力を与える復帰機構を備え、当該復元力に抗する当該ガスボンベの重量による下降量を当該ガスボンベの残量の指標として検出する計量手段(秤量機構)と、当該計量手段の検出結果(表示、警告音)を出力する残量表示手段を備えることを特徴とする。
前記ホルダと、固定されたバーナーヘッドの中央に設けられた空洞に遊挿されバーナーヘッドの熱を採取する(当該バーナーヘッドとは非接触であることが望ましい。)ヒート部材と、当該ヒート部材から前記ホルダへ熱エネルギーを伝える熱伝導部材とで構成された保温手段を備えるカセットコンロとしての構成も可能である。
また、前記首振り機構は、固定された前記バーナー部に対し、カセットボンベの側面を支持するホルダが、ガスシール構造が施されたロータリー継ぎ手の回転軸を共有しつつ独立に上下揺動する構造を有すると共に、前記ロータリー継ぎ手の回転軸が定位置に固定されている構成を採ることもできる。
更に、前記ヒート部材は、前記空洞の全長に亘り遊挿し得る均一な断面形状を持つ筒状のものを採用することができる。
前記計量手段を、前記ホルダの後部を下支えする(上向きの力で支える)レシーバと、当該レシーバを支持する揺動可能なリンク腕と、当該リンク腕の揺動を前記下支えする方向(前記ホルダ上のガスボンベの重量で生じる力に抗する方法)へ付勢する引っ張りバネを備える構造とし、前記残量表示手段は、前記リンク腕に、当該リンク腕の揺動に連動する連竿の一端を支持すると共に、当該連竿の他端を、揺動可能に支持された表示腕の力点に支持し、当該表示腕の先端部の位置を残量指針とする構造としても良い。
前記ホルダの警告位置への到達を検出するセンサと、当該警告位置への到達をセンサが所定時間以上継続して検出することを条件として警告を出力する警告手段を備えるカセットコンロとしても良く、前記警告手段を、前記計量手段のリンク腕に磁石を取り付けると共に、当該リンク腕の揺動に伴って前記磁石に対する距離が変化する箇所に、当該磁石が近接することを以って前記警告位置への到達として検出しON信号又はOFF信号を出力するリードスイッチを固定してなる構成としても良い。
上記ガスボンベを搭載するホルダが、ガスボンベの重量によって昇降する構成によって、カセットコンロに接続した状態でガスボンベのガス残量が把握でき、消火を認知せぬまま放置し、又は着火後間もなく消火する状況を事前に認識できないことによる時間の無駄遣いのみならず、燃料不足や調理ミスを回避することができる。更に、前記警告手段を備えていれば、絶えずコンロに対して目を向けていなくとも、所定の量を消費した場合に誤報なくその旨を報知することができる。
また、ガスボンベは、ガスを放出することによって負圧となりボンベ及びガスの温度が低下し、それに伴うガス圧の低下により燃焼状況が悪化する問題があるところ、前記保温手段を備えることによって、計量手段の作用によるガスボンベの昇降にあっても、ガスボンベを搭載したホルダへ確実に適当な保温熱を伝導させることができることで、ガスの消費に伴う燃焼状況の悪化を防止することができる。
以下、本発明によるカセットコンロの実施の形態を図面に基づき説明する。
図に示す例は、その外枠を構成する筐体20の上板に五徳19が設置され、その中央に開けた孔からバーナーヘッド14を露出させたものである(図1(A)参照)。
筐体20の内部には、当該バーナーヘッド14を具備しガスを燃料として火力を発生するバーナー部と、ガスボンベ(カセットボンベ)を着脱自在に接続し重力方向に揺動可能な首振り機構を具備する連結部2と、前記連結部2に接続したカセットボンベを搭載するホルダ4と、当該ホルダ4に上昇方向への復元力を与える復帰機構と、当該復元力に抗する当該カセットボンベの重量による下降量を当該カセットボンベの残量の指標として検出する秤量機構と、当該秤量機構の検出結果を表示する残量表示手段を備える(図1(B)参照)。
前記バーナー部は、ガス噴出孔を備えたバーナーヘッド14、燃焼空気とガスを混合する混合管(図示省略)、及びカセットボンベの圧力を当該バーナーに適した圧力に減圧させ供給圧力を安定させるガバナー1を備えている。
前記ガバナー1と連結部2との間はガスシール構造が施されたロータリー継ぎ手(以下、継ぎ手Aと記す。)で連結されており、当該連結部2に前記カセットボンベを接続した状態でカセットボンベの重量を計測するための上下に揺動可能な首振り機構を構成する。前記首振り機構は、前記カセットボンベの重量に応じて前記継ぎ手Aの回転軸A−1を軸とした上下への揺動が出来る限り滑らかに行われるものが望ましい(図2参照)。
前記連結部2は、カセットボンベのノズルが着脱自在に接続される保持部3を備え、接続されたカセットボンベの側面を支持するホルダ4と一体的に揺動する(図3参照)。
前記ホルダ4は、前記カセットボンベの側面に倣った曲面に成形された曲板であって、バーナーヘッド14へ向けて延出した板状の熱伝導部材18を一体的に備える。当該熱伝導部材18は、その先端部に、バーナーヘッド14の熱を採取するヒート部材13を備え、当該ヒート部材13から前記ホルダ4へ前記熱伝導部材18を介して熱エネルギーを伝える保温手段を構成する。前記バーナーヘッド14は、ドーナツ状に形成されており、その中央部に空洞21を備えていることから、前記ヒート部材13は、当該空洞21の全長に亘り遊挿し得る筒状に成形し、当該空洞21の内部に位置してバーナーヘッド14の熱を採取し、ホルダ4に搭載されたカセットボンベに伝えることとなる(図1(B)参照)。
前記秤量機構は、前記筐体20の底板の後部(カセットボンベの頭部を前とする。)に立設された軸受(以下、後部軸受5と記す。)に支持される。後部軸受5は、リンク腕6を揺動可能に支持し、当該リンク腕6は、前記ホルダ4の後部を下支えするレシーバ7を支持すると共に、当該レシーバ7の支持点と前記リンク腕6の支持点よりも上位において引っ張りバネ9の一端を支持する。当該引っ張りバネ9は、その他端が、後方の軸受(後部軸受5)より前方において底板に立設されたバネ取り付け台8に固定される。以上の構成を以って、前記秤量機構と前記復帰手段とが形成され、前記カセットボンベを搭載したホルダ4を、その重量と、リンク腕6に引っ張りバネ9の張力とがつりあった安定位置に静止させる(図4参照)。
当該例における前記残量表示手段は、前記秤量機構と連動する形態で構成され、前記リンク腕6におけるその支持部より上位に、連竿12の一端を支持すると共に、当該連竿12の他端を、前記底板の前方に立設した軸受(前部軸受10)に揺動可能に支持された表示腕11の力点に支持することによって構成される。
前記力点は、表示腕11の支持点よりも上位に設定されており、前記カセットボンベの重量が減少しレシーバ7が上昇することによって前記リンク腕6が前方へ倒れ、前記連竿12が表示腕11の力点を前方へ押し入れることにより、当該表示腕11の先端部が下降する(図4(C)参照)。逆に、前記カセットボンベが未使用の重いものと交換されレシーバ7が下降することによって、前記リンク腕6が後方へ倒れ、前記連竿12が表示腕11の力点を後方へ引くことにより、当該表示腕11の先端部が上昇する(図4(A)参照)。当該表示腕11の先端部の位置を確認できる表示窓を設けると共に、当該表示腕11の先端部の位置をガスの残量に置き換える目盛りを筐体20の表面に表示しておけば、目視でカセットボンベを外すことなく内容量を知ることができる。
当該例の警告手段は、前記ホルダの警告位置への上昇(到達)を検出するセンサと、当該上昇をセンサが所定時間以上継続して検出することを条件として警告音を出力する鳴動回路17を備える。当該例の警告手段は、前記秤量機構のリンク腕6に磁石15を取り付けると共に、例えば、筐体20の上板等、当該リンク腕6に相対し当該リンク腕6の揺動に伴って近接又は離隔する箇所に、当該磁石15が近接すること(前記警告位置に達した事)を以ってON又はOFF信号を出力するリードスイッチ16を固定し、当該リードスイッチ16の出力が一定時間以上、前記磁石15を介して前記リンク腕6のホルダの警告位置への上昇を検出し続けた場合にアラームを作動させる鳴動回路17を構成する。
ガスが使用されている際のカセットボンベは、その使用に伴って気化熱を奪われ冷えるため、ガス圧が低下して火力が小さくなる。その様な温度の低下を抑制すべく、従来から前記特許文献3及び特許文献4に記載の手法が用いられている。
本発明は、カセットボンベの側面を支持するホルダ4がヒートパネルとなり保温手段を構成している。
当該例では、固定された前記バーナー部に対し、カセットボンベの側面を支持するホルダ4とが、ガスシール構造が施された継ぎ手Aの回転軸A−1を共有しつつ独立に上下揺動する構造(首振り機構)を有する。当該首振り機構の存在により、カセットボンベは、ガバナー1に接続された状態で昇降(揺動)するが、首振り機構に設けられた前記継ぎ手Aの回転軸A−1が定位置に安定して支承されていることで、筐体20の内部でカセットボンベの昇降(揺動)が生じたとしても、それに伴ってバーナー(バーナーヘッド14を含む。)部の位置が変化する事はない。
また、カセットボンベのノズル付近に回転軸A−1を置きカセットボンベの底部付近の重量を検出する構成は、出来る限り細かく重量の変化を検出すべく、出来るだけ大きなモーメントを得る上で合理的でもある。
本発明は、バーナーヘッド14を固定した上で、当該バーナーヘッド14とは独立に動くヒート部材13をバーナーヘッド14の空洞21に遊挿し、カセットボンベの昇降にバーナーヘッド14の位置が影響受けることなく安定した燃焼を実現しつつバーナーヘッド14の熱を採取し保温手段に取り入れることができる。
従来の様に、バーナー部とヒート部材とが一体的に連結している構成であれば、当該ホルダの昇降に伴ってバーナーヘッドの位置が変動し、コンロ本来の機能の発揮が困難となるところ、本発明によるカセットコンロによれば、ヒート部材がバーナーヘッドと一体的に動く構造ではないことからバーナーの炎も安定し、且つ上記秤量機構を有しないカセットボンベの姿勢が固定された構造と同様の保温効果が得られる。
上記目的に鑑みれば、前記ヒート部材、熱伝導部材、及びホルダの素材としては、耐食性が高く、且つ熱伝導性の良い金属が望ましい。また、前記ヒート部材に効率よく熱エネルギーを与えるには、バーナーヘッド14の内側にヒート部材13に直接届く炎を発するガス孔22を設ける構造としても良い(図5参照)。
上記例にあっては、前記ヒート部材13の形態として、前記バーナーヘッド14の空洞21の内部において抵触無く(接触無く)進退し得る程度に、当該空洞21とサイズ及び形状が略等しい均一な断面形状の筒状を採用していることから、前記空洞21内をヒート部材13が進退した場合にあっても、バーナーヘッド14から常に安定した熱エネルギーを採取することができ、前記筒状ヒート部材13の素材、及び当該ヒート部材13の中空部に存在する熱気による熱伝導を以って、前記熱伝導部材18、更にはホルダ4に対して効率の良い熱量の提供が可能となる他、バーナーの稼動に対し温度の上昇及び下降の面で応答性の高い保温手段を得ることができる。
本発明によるカセットコンロは、簡単な構造を以って調理前或いは調理中にガスボンベの内容量を確認でき、且つその構造が付された事によって、ガスボンベの交換等、使用上何等支障を来すことがないので、種々設計変更が行なわれることによって、より高い実用性を与えられることとなる。
本発明によるカセットコンロの一例を示す斜視図及び透過図である。 本発明によるカセットコンロのコンロ本体とガスボンベの連結部近傍の一態様を示す一部切欠した平面図である。 本発明によるカセットコンロにおけるガスボンベの昇降状態の一態様を示す側面図である。尚、本図は説明用のため昇降状態を大きく描いている。 本発明によるカセットコンロの計量動作の一態様を示す側面図である。 本発明によるカセットコンロにおけるバーナーヘッド及び噴出する炎の一態様を示す平面図及び側面図である。 本発明によるカセットコンロにおける警告手段の一態様を示す側面図である。
符号の説明
1 ガバナー,2 連結部,3 保持部,4 ホルダ,
5 後部軸受,6 リンク腕,7 レシーバ,8 バネ取り付け台,
9 引っ張りバネ,10 前部軸受,11 表示腕,12 連竿,
13 ヒート部材,14 バーナーヘッド,15 磁石,16 リードスイッチ,
17 鳴動回路,18 熱伝導部材,19 五徳,20 筐体,21 空洞,
22 ガス孔,
A 継ぎ手,A−1 回転軸,

Claims (7)

  1. ガスを燃料として火力を発生するバーナー部と、
    上下に揺動可能な首振り機構を具備しガスボンベを着脱自在に接続する連結部と、
    前記連結部に接続したガスボンベの側面を支持するホルダと、
    当該ホルダに上昇方向への復元力を与える復帰機構を備え、当該復元力に抗する当該ガスボンベの重量による下降量を当該ガスボンベの残量の指標として検出する計量手段と、
    当該計量手段の検出結果を出力する残量表示手段を備えるカセットコンロ。
  2. 前記ホルダと、固定されたバーナーヘッドの中央に設けられた空洞に遊挿されバーナーヘッドの熱を採取するヒート部材と、当該ヒート部材から前記ホルダへ熱エネルギーを伝える熱伝導部材とで構成された保温手段を備える前記請求項1に記載のカセットコンロ。
  3. 前記首振り機構は、固定された前記バーナー部に対し、カセットボンベの側面を支持するホルダが、ガスシール構造が施されたロータリー継ぎ手の回転軸を共有しつつ独立に上下揺動する構造を有すると共に、前記ロータリー継ぎ手の回転軸が定位置に固定されている前記請求項1又は請求項2のいずれかに記載のカセットコンロ。
  4. 前記ヒート部材は、前記空洞の全長に亘り遊挿し得る均一な断面形状を持つ筒状である前記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のカセットコンロ。
  5. 前記計量手段は、前記ホルダの後部を下支えするレシーバと、当該レシーバを支持する揺動可能なリンク腕と、当該リンク腕の揺動を前記下支えする方向へ付勢する引っ張りバネを備え、
    前記残量表示手段は、前記リンク腕に、当該リンク腕の揺動に連動する連竿の一端を支持すると共に、当該連竿の他端を、揺動可能に支持された表示腕の力点に支持し、当該表示腕の先端部の位置を残量指針とする前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のカセットコンロ。
  6. 前記ホルダの警告位置への到達を検出するセンサと、当該警告位置への到達をセンサが所定時間以上継続して検出することを条件として警告を出力する警告手段を備える前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のカセットコンロ。
  7. 前記警告手段は、前記計量手段のリンク腕に磁石を取り付けると共に、当該リンク腕の揺動に伴って前記磁石に対する距離が変化する箇所に、当該磁石が近接することを以って前記警告位置への到達として検出しON信号又はOFF信号を出力するリードスイッチを固定してなる前記請求項6に記載のカセットコンロ。
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