JP2009154144A - 気液混合装置ならびに気液混合方法 - Google Patents

気液混合装置ならびに気液混合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】運転効率を向上させうる気液混合装置を提供し、気液混合方法の効率を向上させることを課題としている。
【解決手段】気体に含有されている成分を槽内に収容される液体中に溶解させるべく用いられ、しかも、前記液体が流通される管体を有し、液体の流通方向を鉛直方向に延在させて上端部側から導入された液体を下端部から前記槽の底面に向けて排出させるべく前記管体が前記槽内に配置されて用いられ、前記管体の液体導入箇所と排出箇所の間において管体内部を流通する液体中に前記気体が供給される気液混合装置であって、前記管体には、前記気体を内壁面から供給させ得るように前記液体の導入箇所と排出箇所の間に前記気体が供給される通気孔が形成されていることを特徴とする気液混合装置などを提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、気体に含有されている成分を液体中に溶解させるべく用いられる気液混合装置ならびに気液混合方法に関する。
従来、気体と液体とを混合して、前記気体に含有される成分を液体中に混合する気液混合装置が用いられている。
この気液混合装置としては、管内に液体を流通させるとともに該管内に気体を供給して気体と液体とを管内で混合する方式を採用したものが知られており(例えば、下記特許文献1)、前記気体が混合された液体は、そのままユースポイントに搬送されて利用されたり、あるいは、槽に一旦収容されて利用されたりしている。
液体を槽に収容させる場合においては、気体が混合された液体を槽の底面に向けて管体から排出させて槽内の液体に循環流を形成させ、液体中に溶解させた成分を槽内に均一に分散させることが行われたりしている。
例えば、液体の流通方向を鉛直方向に延在させた状態となるように管体を槽内に垂設し、ポンプなどの動力を用いて槽内水を管体の上端側から導入して下端部から槽底に向けて排出させることで管体内部に下降流を形成させて槽内水の循環を行うとともに、この下降流中に気体を供給して気泡を発生させることが実施されている。
この管体を槽内に垂設させた状態で用いて槽内水の循環を行う気液混合装置は、有機性廃液などの原水を活性汚泥法によって生物処理する場合などにおいても用いられており、活性汚泥を含有する槽内水に循環流を形成させるとともに、管内に空気を放出させて気泡を発生させ、空気に含まれている酸素を槽内水中に溶解させるべく用いられたりしている(例えば、下記特許文献2)。
近年の省エネルギー化のニーズにともなって、このような気液混合装置には運転効率の向上が求められており、より低動力で運転可能であることや、気体の成分をより多く液体中に溶解可能であることが求められている。
しかし、従来の気液混合装置は、液体中に気体を供給するための機構として管内の略中央部に配置されたノズルなどが採用されており、液体の流動が前記ノズルに阻害されて流動抵抗が増大されるおそれを有している。
そのため、従来の気液混合装置は、液体を流動させるためのポンプに本来液体を流動させるために必要な動力以上の負荷をかけた状態で運転されている。
すなわち、従来の気液混合装置は、運転効率が十分向上されてはおらず、気液混合方法においては、その効率を向上させることが困難な状況となっている。
特開2000−254464号公報 特開平5−253592号公報
本発明は、運転効率を向上させうる気液混合装置を提供して気液混合方法の効率を向上させることを課題としている。
本発明にかかる気液混合装置は、気体に含有されている成分を槽内に収容される液体中に溶解させるべく用いられ、しかも、前記液体が流通される管体を有し、液体の流通方向を鉛直方向に延在させて上端部側から導入された液体を下端部から前記槽の底面に向けて排出させるべく前記管体が前記槽内に配置されて用いられ、前記管体の液体導入箇所と排出箇所の間において管体内部を流通する液体中に前記気体が供給される気液混合装置であって、前記管体には、前記気体を内壁面から供給させ得るように前記液体の導入箇所と排出箇所の間に前記気体が供給される通気孔が形成されていることを特徴としている。
また、本発明にかかる気液混合方法は、液体が流通される管体を有し、該管体の内部を流通する液体中に気体が供給される気液混合装置と、前記液体が収容される槽とを用い、前記管体を前記液体の流通方向が鉛直方向となるように前記槽内に配置し、前記管体の上端部側から液体を導入させて下端部から前記槽の底面に向けて液体を排出させるとともに前記管体の液体導入箇所と排出箇所の間において管体内部を流通する液体中に気体を供給して、該気体中の成分を槽内に収容される液体中に溶解させる気液混合方法であって、内壁面から前記気体を供給し得るように通気孔が前記液体の導入箇所と排出箇所の間に形成されている管体を用いて該管体内部を流通する液体中へ気体の供給を前記通気孔から実施することを特徴としている。
本発明の気液混合装置には、気体を内壁面から供給するための通気孔が形成された管体が備えられていることから、ノズルなどによって気体を供給する場合に比べて液体の流動の阻害を抑制させた状態で液体中に気体を供給することができる。
すなわち、本発明によれば、運転効率が向上された気液混合装置を提供することができ、気液混合方法の効率を向上させうる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態について、有機性廃水やアンモニア性窒素含有廃水等の被処理水(原水)が導入されて活性汚泥法や流動担体固定法等により好気性生物処理が実施される生物処理槽において、生物処理槽内の槽内水への酸素の溶解に用いられる場合を例に気液混合装置を説明する。
まず、本実施形態の気液混合装置が用いられる生物処理槽と、該生物処理槽を有する生物処理装置について図1を参照しつつ説明する。
図1は、生物処理装置を示す概略側面図であり、図1中の110は、原水を流入させて活性汚泥によって好気的に生物処理させるべく散気装置が設けられている曝気槽を表しており、111は、該曝気槽110に用いられている前記散気装置(以下「第一散気装置」ともいう)である。
そして、図1に例示の生物処理装置100においては、前記第一散気装置111に本実施形態の気液混合装置1が用いられている。
この第一散気装置111ならびに気液混合装置1については、後段において詳述する。
図1中の120は、原水の流入により前記曝気槽110から溢流された槽内水が流入されて活性汚泥により嫌気的に生物処理される嫌気槽であり、130は、曝気槽110からの槽内水の流入により溢流された嫌気槽120の槽内水が流入されて好気的に生物処理される再曝気槽を表している。
図1中の131は、前記再曝気槽130において散気を実施するために生物処理装置100に備えられている散気装置(以下「第二散気装置」ともいう)である。
なお、この再曝気槽130の散気装置は、多孔質散気体132とブロア133とを用いて構成されている。
図1中の140は、前記再曝気槽130の槽内水が流入されて活性汚泥が沈殿分離される沈殿槽を表しており、該沈殿槽140は、沈殿分離による上澄み液を処理水として系外に排出させるとともに、沈殿された活性汚泥を槽底から排出し得るように形成されている。
図1中の150は、前記沈殿槽140から排出された活性汚泥の内、系外に除去される余剰汚泥を除いた残部を返送汚泥として前記曝気槽110に返送するための汚泥返送経路を表しており、160は、汚泥返送経路150を通じて曝気槽110に返送される汚泥を含有する液体(以下「返送汚泥含有液」ともいう)を搬送するための動力となるポンプ(以下、「汚泥返送ポンプ」ともいう)を表している。
この図1に例示の生物処理装置100は、この返送汚泥含有液が、本実施形態の気液混合装置1を通じて曝気槽110に返送されるように形成されている。
次いで、図2(本実施形態の気液混合装置1を用いた第一散気装置111の散気を側面側から見た様子を示す断面図)を参照しつつ、気液混合装置1についてより詳しく説明する。
この図2にも示されているように、本実施形態の気液混合装置1は、前記返送汚泥含有液が流通される直状の管体10を有し、この管体10の内部を流通する返送汚泥含有液中に空気を放出して気泡を発生させる気泡発生機構20が備えられている。
前記管体10は、一端側が開口端10aとされ、他端側が閉塞端10bとされた円筒形状に形成されており、閉塞されている前記他端側の側面部に前記汚泥返送経路150に接続されて返送汚泥含有液が流入される液体流入口11が形成されている。
すなわち、本実施形態の気液混合装置1に用いられている管体10は、前記閉塞端10b側に形成された液体流入口11から流入される返送汚泥含有液を前記開口端10aから排出し得るように形成されている。
前記管体10は、例えば、ポリ塩化ビニルなどの硬質樹脂やステンレスなどの金属材料により形成されたものを採用することができ、通常、水面下に位置する箇所の長さが、曝気槽110の水深よりもやや短く形成され、内径が、数cmから数十cmに形成されたものを採用することが出来る。
また、前記管体10には、液体流入口11と開口端10aとの間に、管外部側から管内部に空気を導入させて管内表面から気泡を発生させ得るように管外部と管内部とを連通させる通気孔12が複数形成されている。
前記気泡発生機構20は、前記通気孔12を通じて空気を管体10内部に供給して直径数mm以下の気泡を返送汚泥含有液中に発生させうるように形成されており、前記管体10の内壁面には、前記通気孔12が直径数mm以下の大きさで開口されている。
しかも、管体10の内周方向全体に開口部が分散された状態で複数の通気孔12が配置されており、該複数の通気孔12は、管体10の長さ方向に所定の区間内に形成されている。
すなわち、通気孔12の形成区域13(以下、「通気孔形成領域」ともいう)が管体10の液体流入口11と開口端10aとの間に円筒形状をなして配置されている。
なお、この通気孔形成領域13については、開口端10aから閉塞端10bまでが一つの管状部材によって形成された管体に前記通気孔12を所定範囲に複数穿設する方法や、通気孔12よりも大きな貫通孔を管状部材に穿設して該貫通孔に多孔質部材を嵌入させたり多孔質材で前記貫通孔を覆ったりする方法などにより形成させることができる。
例えば、数cm程度の大きさの貫通孔が通気孔形成領域13となる箇所に複数穿設された管状部材に、該管状部材の外径と同等の内径を有し、メンブレン弾性体や樹脂多孔質体などにより形成された管状部材(以下、「多孔質管」ともいう)を外嵌させて該多孔質管で前記貫通孔を覆って通気孔形成領域13を形成させることができる。
さらには、通気孔形成領域13に相当する箇所を前記多孔質管のみにより形成させ、該多孔質管と、通気孔形成領域13から開口端10aにいたる部分を構成する管状部材と、通気孔形成領域13から閉塞端10bまでを構成する管状部材との3本の管状部材を縦に接続して一本の管状部材とする事により、返送汚泥含有液の導入箇所と排出箇所との間に通気孔形成領域13が形成された管体10を作製する事もできる。
なお、この通気孔形成領域13の通気孔12については、開口端10a側に位置する通気孔が、閉塞端10b側に位置する通気孔よりも低い通過抵抗で空気を通過させ得るように形成されていることが好ましい。
管体10の内壁面には、通常、曝気槽110の深部(開口端10a側)ほど高い水圧が加わることから、空気の通過抵抗が上流側に比べて下流側の方が低くなるように通気孔12を形成させることにより、上流側の通気孔で形成される気泡の数やその大きさと下流側の通気孔で形成される気泡の数や大きさとにおいて前記水圧による差が生じることを防止することができる。
すなわち、開口端10a側に形成されている通気孔が、閉塞端10b側に形成されている通気孔よりも低い通過抵抗で空気を通過させ得るように形成されることで通気孔形成領域13の上流側から下流側にかけての気泡の発生状態を均一化させうる。
この下流側に形成されている通気孔の空気の通過抵抗を上流側に比べて低くさせるための具体的な手段としては、例えば、下流側の通気孔を上流側の通気孔よりも大径なものとする手段が挙げられる。
また、前記メンブレン弾性体などを用いるような場合であれば、下流側の方の通気孔の大きさを上流側よりも大きくする手段に代えて、下流側の方に弾性変形容易なメンブレン弾性体を採用することも可能である。
また、メンブレン弾性体を用いる場合には、通気孔の形状によって空気の通過抵抗を変化させることも可能である。
例えば、同じ材質のもので、しかも、同じ大きさの通気孔が形成されているメンブレン弾性体を用いる場合であれば、下流側の方を厚みを薄くすることで下流側の通気孔の通過抵抗を低くすることができる。
また、同じ材質のもので、しかも、同じ大きさの通気孔が形成されているメンブレン弾性体を用いる場合であれば、例えば、上流側の通気孔を一文字形状のスリットとし、下流側の通気孔を十文字形状のスリットとすることで下流側の通気孔の通過抵抗を低くすることができる。
また、通気孔の大きさを上流側と下流側とで異ならせる方法ならびにメンブレン弾性体の厚みを異ならせる方法については、例えば、下流側に向けて通気孔の径を徐々に大きくしたり、メンブレン弾性体の厚みを徐々に薄くさせたりするような連続的な変化を持たせる方法や、下流側に向けて複数段階に分けて段階的な変化を持たせる方法など種々の態様が可能である。
前記気泡発生機構20には、前記管体10の通気孔形成領域13を外側から被覆する被覆材(以下「ジャケット部材21」ともいう)がさらに用いられている。
前記ジャケット部材21は、通気孔形成領域13よりも僅かに長さが長く、且つ、通気孔形成領域13部分の管体10の外径よりも大きな内径を有する管状(円筒状)の胴部21aと、該胴部21aの両端から内方に向けて延びるつば部21bとを有しており、前記つば部21bは、前記胴部21aの端縁に沿って延在し、内方側の端縁が管体10の外径と同じ直径を有する円形となるように形成されている。
すなわち、ジャケット部材21により前記管体10の通気孔形成領域13を覆った際には、その胴部21aの内壁面が通気孔形成領域13の外表面と離間した状態となり、通気孔形成領域13の外表面との間に空間を形成させ、しかも、前記つば部21bの端縁により該空間がシールされ得るようになっている。
また、前記気泡発生機構20には、このジャケット部材21と通気孔形成領域13外表面との間に形成される空間に空気を供給するためのブロア22と、該ブロア22により供給される空気をこの空間に導入させるための配管24(以下、「空気供給配管」ともいう)が用いられている。
次いで、このような気泡発生機構20を備えた気液混合装置1を用いた前記第一散気装置111での散気方法(返送汚泥含有液への酸素溶解方法)についてさらに説明する。
前記第一散気装置111を構成する本実施形態の気液混合装置1は、液体の流通方向が鉛直方向となるように前記管体10が前記曝気槽110に配置されて用いられる。
しかも、前記管体10の上端部が閉塞端10bとなり、下端部が開口端10aとなるように前記曝気槽110に前記管体10が配置されて用いられる。
また、本実施形態の気液混合装置1は、前記管体10の下端部を前記曝気槽110の底面110aよりもやや上方に位置させて槽内水Fに浸漬された状態で前記曝気槽110に配置され、上端部側に位置する前記液体流入口11から流入された返送汚泥含有液を下端部に向けて流動させ、前記通気孔12から発生された気泡とともに、返送汚泥含有液を開口端10aから底面110aに向けて放出させうるように曝気槽110に配置されて用いられる。
そして、この気液混合装置1を用いて第一散気装置111を運転させるべく、前記液体流入口11を前記汚泥返送経路150に接続させた状態で前記汚泥返送ポンプ160を駆動させて、前記沈殿槽140から返送汚泥含有液を液体流入口11から管体10内部に流入させる。
それとともにブロア22から空気供給配管24を通じてジャケット部材21の内部に形成された空間に空気を導入させて、該内部空間を加圧状態とし、通気孔12を通じて管体10の内部を流通する返送汚泥含有液に空気を供給して気泡を形成させ、返送汚泥含有液への酸素の溶解を実施する。
このとき、本実施形態の気泡発生機構20には、ブロア22が用いられていることから、汚泥返送ポンプ160の稼動状況(返送汚泥含有液の流量)などの条件により、含有させる気泡の量を調整させることが容易で、必要に応じた酸素の溶解を実施させ得る。
また、管体10の一部にメンブレン弾性体膜を採用して、ジャケット部材21との間に形成された内部空間を加圧することにより開口し、加圧を停止することにより閉止する通気孔を形成させる場合には、酸素の溶解が必要とされない場合に、通気孔を通じて液体がジャケット部材21との間の空間に漏洩することを抑制しつつブロア22の休転を実施させ得る。
さらに、本実施形態の気液混合装置は、管体10の内壁面から気泡が発生されることから、ノズルなどを管体の中心部に配して気泡を発生させている従来の気液混合装置に比べて、返送汚泥含有液の流動に対して抵抗が生じることを抑制しつつ酸素を溶解させることが出来る。
また、ノズルなどを管体の中心部に配して気泡を発生させる場合には、気泡の発生箇所を分散させようとすると、ノズルの数を増大させなければならず、より抵抗を増大させてしまうこととなる。
しかも、ノズルによって液体の流動に乱れが生じやすく、気泡同士が衝突して粗大気泡を形成させやすい状態となるおそれもある。
一方で、本実施形態の気液混合装置1においては、気泡が管体10の内壁面から発生されており、しかも、内周方向における形成位置が複数箇所に分散された状態で前記通気孔12が形成されていることから、より微細な気泡を、より多数形成させることが容易となる。
したがって、このような気液混合装置を用いた気液混合方法を実施することで、より効率よく空気中の酸素を返送汚泥含有液中に溶解させることができる。
また、特に、本実施形態のような生物処理における活性汚泥を含有する水と気体とを混合させるような用途においては、従来の気液混合装置では堆積物を発生させやすい状態となるが、本発明の気液混合装置には、ノズルなどが設けられておらず、汚泥の堆積防止に効果を奏する。
しかも、沈殿槽140などから返送される返送汚泥含有液は、通常、固形分濃度が1500〜5000mg/lと高く、ノズルなど管体の内部に突出した突出物があると汚泥などの堆積物をいっそう発生させやすい状態となるが、本実施形態の気液混合装置1を汚泥の返送に用いることでこのような汚泥の堆積を抑制させることができる。
このような点において、気液混合装置の管体内部にはその他の突起物も形成されていないことが好ましく、通気孔が内壁面に開口されている場合における該開口部以外に、内壁面が凹入された凹入箇所も形成されていないことが好ましい。
さらに、管体は、例えば、液体の流路の断面形状や広さなども液体の導入箇所と排出箇所の間において変動がなく一定であることが好適である。
このようにして管体10の内部において気泡が混合されて酸素が溶解された返送汚泥含有液は、開口端10aから曝気槽110の底面110aに向けて放出される。
この気泡を含有する返送汚泥含有液は、底面110aに向けて放出されることで底面110aに沿って流動して曝気槽110の側壁によって転流されて上昇流となる。
このようにして曝気槽110の槽内水に循環流が形成される散気が実施されことにより、溶存酸素ならびに汚泥の濃度が高い返送汚泥含有液が曝気槽110に効率よく分散されることとなる。
なお、前記第一散気装置111に、管体10の開口端10aから放出される返送汚泥含有液の流動方向を槽内の所定方向にガイドするガイド部材を採用する事も可能であり、例えば、該ガイド部材をこの曝気槽110の底面110aに配置して返送汚泥含有液の流動方向をガイドさせることも可能である。
例えば、図3に例示の概略断面図に示すように、円錐状のガイド部材112により返送汚泥含有液の流動方向をガイドすることも可能である。
この場合には、例えば、底面110aにおけるガイド部材112の位置を変更可能とするなどして、ガイド部材112と管体10(開口端10a)との相対位置を変更可能な状態として適宜返送汚泥含有液の流動方向(汚泥・酸素の拡散方向)を変更しつつ散気装置を運転することも可能である。
また、ここでは詳述しないが、気液混合装置とガイド部材との組み合わせを、一つの槽内に複数設けて散気装置を構成させることも可能である。
また、本実施形態においては、気液混合装置を上記のような例示に基づき説明したが、本発明においては、気液混合装置を上記例示のものに限定するものではなく、例えば、管体を円筒形状のものに代えて液体流路の断面が多角形の直状の管体を採用する事も可能である。
さらに、前記気泡発生機構を、例えば、図4の斜視図に例示の構成とする事も可能である。
この図4に例示の気泡発生機構20’についてより詳しく説明すると、図2、図3には、全体が略円筒形状のジャケット部材21を例示したが、この図4においては、全体が略球形となるジャケット部材21’が例示されている。
このジャケット部材21’の内壁面と通気孔形成領域13’の外表面との間にシールされた空間が形成される点ならびに、該空間に空気供給配管24’により空気が供給されうる点においては、図4に例示の気泡発生機構20’は、図2、図3に例示の気泡発生機構20と共通している。
また、この図4に例示の気泡発生機構20’においては、ジャケット部材21’が分割可能に形成されて管体10’に対して脱着自在とされている。
しかも、この図4に例示の気泡発生機構20’においては、ジャケット部材21’が同一形状を有する二つの部材に分割可能とされている。
この両方の部材は、空気供給配管24’などの配管が接続され得るように形成されている点において共通している。
この図4に例示の気泡発生機構20’においては、一方の部材に前記空気供給配管24’を接続させるとともに他方の部材にジャケット部材21’の内部空間から埃や水分などを排出させるための配管25’(以下、「内部ブロー用配管」ともいう)が接続されている。
したがって、図4に例示の気泡発生機構20’は、埃の蓄積などにより、通気孔12’が閉塞されてしまうおそれを抑制しうるとともに、例えば、気泡を発生させない場合に通気孔12’を通じて返送汚泥含有液が通気孔形成領域13’の外表面側に漏出したとしてもこの内部ブロー用配管25’を通じて外部に排出させることができる。
しかも、図4に例示の気泡発生機構20’は、ジャケット部材21’が管体10’に対して脱着自在となるように備えられていることからメンテナンス作業を実施させやすく、該ジャケット部材21’が二つの同一形状に形成されているため両者を区別することなく分解、組み立ての作業を実施することができメンテナンス性に優れているといえる。
さらには、図4に例示の気泡発生機構20’は、ジャケット部材21’に空気供給配管24’と内部ブロー用配管25’との二本の配管が接続され、ジャケット部材21’と管体10’との間に形成される空間にこれらの配管が開口されていることから、空気供給配管24’から薬液を流入させ、内部ブロー用配管25’から排出させることにより通気孔12’の洗浄を容易に実施させることができる。
したがって、微生物に悪影響を与えるような薬液を用いる場合にも、該薬液が管体10’内部、すなわち、生物処理槽に流入されるおそれを抑制しつつ通気孔12’の洗浄を実施することができる。
さらには、図2乃至図4に例示の気泡発生機構20、20’によらず種々の態様の気泡発生機構を本発明の気液混合装置に採用することが可能である。
また、本実施形態においては、第一散気装置111にのみ本発明の気液混合装置を採用する場合を例に説明したが、再曝気槽130における第二散気装置131も第一散気装置111と同様の構成とすることも可能である。
さらに、本実施形態においては、生物処理装置における返送汚泥を含有する液体中に空気による気泡を発生させる気液混合装置を例示しているが、例えば、返送汚泥含有液に代えて槽内水や原水などを管体に導入させて空気との混合を実施させることも可能である。
特に、原水を気液混合装置により生物処理槽に導入させる場合には、原水に含まれている処理対象物質を槽内に均一に分散させるために従来実施されていた攪拌などの操作を簡略化させることができる。
さらに、本実施形態においては、散気装置の構成要素として気液混合装置を用い、槽内水への酸素を溶解させる気液混合方法を例示しているが、本発明においては、気液混合装置の用途を生物処理装置の散気装置に限定するものではなく、例えば、湖沼、河川、閉鎖系海域等の水中への酸素の溶解、純水中へのオゾンの溶解や、あるいは、水以外の液体への気体成分の溶解にも本発明の気液混合装置を用いうる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(酸素移動効率の測定)
清水(水道水)を満たした水深1mの水槽中に、呼び径25A、長さ約1mの直状の管体を用いて作製した気液混合装置を、前記管体をその長さ方向が鉛直方向に延在するように水槽中に浸漬させて配置し、該気液混合装置による酸素移動効率の測定を実施した。
なお、この気液混合装置の管体には、その一部を、メンブレン膜により形成させることで通気孔を備えさせた。
そして、酸素移動効率の測定においては、循環ポンプを用いて水槽中の水を吸引して管体の上端部から管体内に流入させるとともに、このメンブレン膜による通気孔形成箇所にジャケット部材を装着して管体の外表面側からメンブレン膜(通気孔)を通じて管体内部に空気を供給して気泡を発生させた。
このようにして管体内部に下降流を形成させ、管体下端部から槽底に向けて気泡を含む水を放出させて水槽中に循環流を形成させた。
このとき、循環水量ならびに気泡(空気)発生量を変化させて、管体下端部から放出される水における、空気と水の体積比率を変化させて酸素移動効率を測定し、水深5mにおける酸素移動効率を計算により求めた。
結果を、図5に示す。
この酸素移動効率の測定結果ならびに循環ポンプの使用動力量(kWh)からは、水深5mの水槽中における単位動力量当たりの酸素溶解量として、7kgO2/kWhが期待できることが計算により求められた。
従来の生物処理に用いられている散気装置について記された社団法人日本下水道協会発行の「下水道施設計画・設計指針と解説 後編 −2001年版−」(96頁、表4.5.8)によれば、清水に対する酸素移動効率に最も優れる散気装置として“全面エアレーション”が挙げられており、20〜32%の酸素移動効率を示すとされている。
また、清水に対する酸素移動動力効率についても“全面エアレーション”が最も優れているとされており、0.83〜1.28kgO2/MJ(3.0〜4.6kgO2/kWh)であるとされている。
このことからも本発明の気液混合装置が、運転効率の向上に十分効果を発揮しうることがわかる。
生物処理装置を示す概略側面図。 気液混合装置の使用態様を示す概略断面図。 気液混合装置の他使用態様を示す概略断面図。 気液混合装置の他の態様を示す概略斜視図。 酸素移動効率測定結果グラフ。
符号の説明
1:気液混合装置、10、10’:管体、10a:開口端、10b:閉塞端、11:液体流入口、12、12’:通気孔、13、13’:通気孔の形成区域(通気孔形成領域)、20、20’:気泡発生機構、21、21’:被覆材(ジャケット部材)、21a:胴部、21b:つば部、22:ブロア、24、24’:配管(空気供給配管)、25’:配管(内部ブロー用配管)、100:生物処理装置、110:曝気槽、110a:底面、111:散気装置(第一散気装置)、112:ガイド部材、120:嫌気槽、130:再曝気槽、131:散気装置(第二散気装置)、132:多孔質散気体、133:ブロア、140:沈殿槽、150:汚泥返送経路、160:汚泥返送ポンプ、F:槽内水

Claims (9)

  1. 気体に含有されている成分を槽内に収容される液体中に溶解させるべく用いられ、しかも、前記液体が流通される管体を有し、液体の流通方向を鉛直方向に延在させて上端部側から導入された液体を下端部から前記槽の底面に向けて排出させるべく前記管体が前記槽内に配置されて用いられ、前記管体の液体導入箇所と排出箇所の間において管体内部を流通する液体中に前記気体が供給される気液混合装置であって、
    前記管体には、前記気体を内壁面から供給させ得るように前記液体の導入箇所と排出箇所の間に前記気体が供給される通気孔が形成されていることを特徴とする気液混合装置。
  2. 前記管体との間にシールされた空間を形成させて前記管体を外側から覆う被覆材と、前記空間に前記気体を導入するための配管とが備えられており、前記空間に前記配管を通じて前記気体を導入させることにより前記通気孔から気体を供給させうるように、前記通気孔が前記空間に連通されている請求項1記載の気液混合装置。
  3. 前記被覆材が、前記管体に脱着自在に備えられている請求項2記載の気液混合装置。
  4. 前記管体には前記通気孔が複数形成されており、しかも、前記管体の内周方向における形成位置が複数箇所に分散された状態で前記通気孔が形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の気液混合装置。
  5. 好気性生物処理が実施される生物処理槽内に前記管体が配置されて用いられ、前記生物処理槽に収容される液体への酸素の溶解に用いられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の気液混合装置。
  6. 管体に流通される前記液体が、前記生物処理槽に汚泥を返送するための返送汚泥含有液である請求項5記載の気液混合装置。
  7. 原水が流入されて生物処理される生物処理槽内に前記管体が配置されて用いられ、該管体に流通される前記液体が前記原水である請求項5記載の気液混合装置。
  8. 液体の流通方向下流側に形成されている通気孔が、上流側に形成されている通気孔よりも低い通過抵抗で前記気体を通過させ得るように形成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の気液混合装置。
  9. 液体が流通される管体を有し、該管体の内部を流通する液体中に気体が供給される気液混合装置と、前記液体が収容される槽とを用い、前記管体を前記液体の流通方向が鉛直方向となるように前記槽内に配置し、前記管体の上端部側から液体を導入させて下端部から前記槽の底面に向けて液体を排出させるとともに前記管体の液体導入箇所と排出箇所の間において管体内部を流通する液体中に気体を供給して、該気体中の成分を槽内に収容される液体中に溶解させる気液混合方法であって、
    内壁面から前記気体を供給し得るように通気孔が前記液体の導入箇所と排出箇所の間に形成されている管体を用いて該管体内部を流通する液体中へ気体の供給を前記通気孔から実施することを特徴とする気液混合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012170946A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd 散気筒及びこれを備えた好気槽

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