JP2009149485A - 半導体材料及び半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】無添加の場合よりも大きなバンドギャップを有するCu2O結晶を含む半導体材料を提供する。
【解決手段】Cu2O結晶を含み、銅(Cu)及び酸素(O)以外の第3の元素を含有させることによってバンドギャップを2.1eV以上とした半導体材料により上記課題を解決することができる。
【選択図】図2
【解決手段】Cu2O結晶を含み、銅(Cu)及び酸素(O)以外の第3の元素を含有させることによってバンドギャップを2.1eV以上とした半導体材料により上記課題を解決することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、無添加の場合よりも大きなバンドギャップを有するCu2O結晶を含む結晶構造を基本とした半導体材料及び半導体素子に関する。
地球上に降り注ぐ無尽蔵の太陽エネルギーを太陽電池又は光触媒によって電気又は化学エネルギーに変換する技術は将来のエネルギー源として非常に重要である。
シリコンを用いた太陽電池は既に実用化されている。さらに安価な太陽電池として、特許文献1に示すように、太陽光の波長成分のうち95%を占める可視光を吸収する金属錯体を二酸化チタンに吸着させた構造を用いた色素増感型太陽電池が注目され、研究開発が進められている。
金属錯体の代わりに可視光を吸収する無機物を増感剤として用いる技術も多く報告されている。例えば、Cu2O結晶は、バンドギャップが2.1eV程度であり、可視光を吸収することができるため、金属錯体に代わる可視光吸収増感剤としての報告例がある。
無機質を増感剤に用いることができれば、長期的な耐久性の向上などが期待される。しかし、Cu2Oを用いる太陽電池では、光照射によるキャリアの生成・移動効率の低さに起因する性能や耐久性の問題があり、開発はそれほど活発ではない。
また、光触媒を用いた還元反応により水から水素を生成させたり、二酸化炭素を固定させたりする試みが1970年代から提案されている。例えば、水溶液に浸した還元TiO2板に水銀灯の光を照射することにより水素を生成させたり、また、水に懸濁させたTiO2,ZnO,CdS,GaP,SiC,SrTiO3等の半導体粉末触媒に照射することでホルムアルデヒド,ギ酸,メタン,メチルアルコールを得たりするという技術が知られている。このような光触媒を用いる技術は、熱エネルギーを用いる触媒反応のような高温・高電力を必要としない特徴を有する。しかしながら、これらの材料は、半導体の伝導体最下端のエネルギー準位が高くない(より正の電位側にある)ため反応収率が低く、材料が溶液中で不安定、合成に非常に高い温度が必要である等の問題を残している。
また、特許文献2に記載されているように、反応性スパッタ法によってCu2O結晶を成膜する際に、酸素ガス又は窒素ガスを含む雰囲気中で銅又は酸化銅からなるターゲットをスパッタリングすることによって、窒素(N)を含むCu2O膜を形成することができることが知られている。
この技術では、Nを含むCu2O膜はNとOとの軌道混成により、Nが添加されていないCu2O膜に比べてバンドギャップが10%程度狭くなった半導体材料となるとされている。この半導体材料を用いて太陽電池を形成することによって、吸収できる可視光の波長領域が従来よりも増大するため、この半導体材料は太陽光の利用効率を高めるものとして記載されている。
ところが、上記特許文献2のようにバンドギャップを狭くしたCu2O膜では、伝導帯の最下部の位置が正電位側(真空準位から離れる方向、別の表現をすれば電子の位置エネルギーの低い側)にシフトし、その材料を光触媒として用いる際にデメリットが生ずると考えられる。なぜなら、吸着した被分解物質に電子を与える効率が低下するために、光触媒としても還元能力が低下するからである。したがって、バンドギャップを狭くしたCu2O膜を用いた光還元反応を目的とした光触媒、または、その材料を他の半導体材料と組み合わせた光触媒のいずれにおいても、その性能が低くなると予測される。
また、Cu2O結晶のバンドギャップは2.1eV〜2.2eV程度であり、その光の吸収端波長は564nm程度となる。地上に届く太陽光線に含まれる光のエネルギーピークは440nm付近にあり、2.2eVのバンドギャップを有する半導体では太陽光エネルギーの40%以上を利用可能である。したがって、上記特許文献1のように、Cu2Oのバンドギャップを10%程度狭くすることによる光の利用率の増加はわずか1〜2%程度であると考えられる。
すなわち、光触媒への応用を考えた場合、光の利用率の向上のメリットよりも、量子収率の低下のデメリットの影響が大きい。また、還元可能な物質の選択幅が狭くなるなどの付随的なデメリットも生ずる。
本発明の1つの態様は、銅及び酸素が結合したCu2O結晶を含む結晶構造を基本とした半導体材料であって、銅及び酸素以外の第3の元素を含有させることによってバンドギャップを2.1eV以上としたことを特徴とする。なお、この材料にCuO結晶を含む半導体材料としてもよい。
ここで、前記第3の元素は窒素であることが好適である。前記窒素の含有量が、前記窒素/前記銅の原子数比で0より大きく0.017以下であることによってバンドギャップを無添加のCu2O結晶よりも大きくすることができる。
このような半導体材料は、伝導帯の最下端のエネルギー準位が、前記第3の元素を含有しない場合に比べて真空準位側にシフトする。
また、このような半導体材料は、光を照射することによって実質的な光電変換作用を生じる装置や光を照射することによって光触媒作用を発現する装置として用いることができる。
例えば、上記半導体材料を第1半導体材料として、前記第1半導体材料と材料組成が異なる第2半導体材料を接触させた構造を有する半導体素子を構成することが好適である。
より具体的には、前記第2半導体材料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫、酸化鉄及びこれらに窒素を添加した材料のいずれか1つ、又は、酸化銅とすることが好適である。
より具体的には、前記第2半導体材料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫、酸化鉄及びこれらに窒素を添加した材料のいずれか1つ、又は、酸化銅とすることが好適である。
また、表面に金属材料を接触させた構造とすることも好適である。具体的には、前記金属材料は、金、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、銀、白金及びタングステンの少なくとも1つ、又は、これらの材料の少なくとも2つの混合物とすることが好適である。
本発明によれば、伝導帯下端部の位置がより負電位側にシフトするため、無添加の場合よりも大きなバンドギャップを有するCu2O結晶を含む半導体材料を提供することができる。これにより、光還元触媒としての性能を向上させることができる。また、他の光触媒との組み合わせにより酸化触媒性能を向上させることも可能である。
本発明の実施の形態における半導体材料は、図1に示すスパッタリング装置100を用いて形成することができる。スパッタリング装置は、チャンバ10、ガス供給ノズル12、ガス流量制御器14、プラズマアンテナ16、整合器18、電源20、ターゲット固定部22、基板ホルダ24、真空ポンプ26及び真空ゲージ28を含んで構成される。
チャンバ10は、金属材料(例えば、アルミ、ステンレス、チタン等)により円筒状に形成される。チャンバ10には排気口が設けられている。チャンバ10の排気口には真空ポンプ26が接続される。真空ポンプ26は、チャンバ10内の気体を排気口から排気する。真空ポンプ26を作動させることによってチャンバ10内を所定の圧力となるように維持させることができる。
ターゲット固定部22及び基板ホルダ24はチャンバ10内に配置される。基板ホルダ24は、チャンバ10のターゲット22aに基板設置面が対向するように設けられる。ターゲット固定部22は、成膜対象となる材料となるターゲット22aをチャンバ10内にて支持する。本実施の形態では、ターゲット22aは銅、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫、酸化鉄及びこれらに窒素を添加した材料のいずれか1つ、又は、酸化銅とした。ターゲット22aは、別途設けられるロードロックチャンバから、ゲートバルブを介して、交換できる構成としてもよい。基板ホルダ24上の基板設置面には、半導体膜を成膜する対象となる基板24aが設置される。本実施の形態では、ガラスとした。但し、基板24aはガラスに限定されるものではなく、石英等の各種無機系セラミックや有機物であってもよい。また、これらの基板上に透明導電膜を形成したものでもよい。また、例えば、別途設けられるロードロックチャンバから、ゲートバルブを介して、基板ホルダ24上に基板24aを設置できるような構成としてもよい。
基板ホルダ24には、冷媒循環手段や加熱手段を設けてもよい。冷媒循環手段は、制御部(図示しない)による制御によって外部から供給された冷媒を基板ホルダ24内に循環させることによって、基板ホルダ24の温度を調整するために用いられる。加熱手段は、抵抗加熱ヒーター等とすることができる。加熱手段は、制御部による制御によって基板ホルダ24の温度を調整するために用いられる。
チャンバ10の側壁には、ガス供給ノズル12が設けられる。ガス供給ノズル12は、例えば、チャンバ10の周囲に亘って複数箇所に設けてもよい。ガス供給ノズル12には、ガス流量制御器14を介して、ガス供給装置(図示しない)が接続される。ガス供給ノズル12は、プラズマとするガスを供給するために設けられる。本実施の形態では、供給するガスはアルゴン、酸素(O2)及び窒素(N2)の混合ガスとした。ガス流量制御器14は、半導体膜の形成時にチャンバ10内に供給されるガスの各々が所定の流量及び所定の混合比となるように制御する。
チャンバ10の外壁面にはプラズマアンテナ16が配置される。プラズマアンテナ16は導体で形成され、絶縁体を介してチャンバ10とは電気的に接続されていない状態で設置される。プラズマアンテナ16の一端は、整合器18を介して、電源20に接続される。電源20は、RF帯域やマイクロ波帯域の高周波電源とする。プラズマアンテナ16、整合器18及び電源20はプラズマ発生手段を構成する。
ガス供給ノズル12からチャンバ10内に供給されたガスに対してプラズマ発生手段から電力を供給することによってチャンバ内にプラズマを発生させ、ターゲット固定部22に設置されたターゲット22aをスパッタリングして基板ホルダ24に設置された基板24a上にCu2Oを含む半導体膜を形成することができる。
上記のようなスパッタリング装置100を用いて基板24a上に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫及び酸化鉄、これらに窒素(N)が添加された膜、又は、窒素(N)が添加された酸化銅(Cu2O)膜を形成することができる。本実施の形態では、例えば、ガス分圧をAr/O2=99/1の条件で形成されるCu2Oを基本とし、その条件にさらにN2ガスを追加して、その流量を変化させることによってNの添加量を変化させた。本実施の形態では、ArとO2の合計流量は50sccmとし、N2の流量を0〜20sccmの範囲で変化させた。
但し、ArとO2との比は上記条件に限定されるものではなく、Cu2Oのバンドギャップが大きくなるように第3の元素であるNが取り込まれる条件であればよい。
また、スパッタリング時の真空度は1.0Pa以下とし、基板24aの温度は400℃に保った。但し、基板24aの温度は、Nがドープされ、Cu2Oの結晶性が維持される100℃以上600℃以下の範囲であればよく、好ましくは200℃以上500℃以下とする。また、半導体膜の形成中は加熱処理を行わず、形成後に加熱処理を施して結晶化させてもよい。
また、本実施の形態では、例えば、N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫及び酸化鉄、これらに窒素(N)が添加された膜を成膜した。このとき、また、スパッタリング時の真空度は1.0Pa以下とし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=3/2から1/99とし、ガス流量は50sccm程度とした。また、その後、窒素流内で100℃以上600℃以下の温度範囲、好ましくは200℃以上550℃以下で加熱処理した。
以下、具体的な実施例及び比較例について説明する。
<実施例1>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.0sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.0sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<実施例2>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<実施例3>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は2.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は2.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<実施例4>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<実施例5>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は20sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は20sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<実施例6>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。成膜後、基板上に形成された膜をN2ガス流中において500℃で1時間加熱処理した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。成膜後、基板上に形成された膜をN2ガス流中において500℃で1時間加熱処理した。
<実施例7>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングし、ガラス基板上に形成されたインジウム添加の酸化スズ(ITO)上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングし、ガラス基板上に形成されたインジウム添加の酸化スズ(ITO)上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は1.5sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<比較例1>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入し、この混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に酸化銅の成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入し、この混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に酸化銅の成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<比較例2>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入し、この混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングし、ガラス基板上に形成されたインジウム添加の酸化スズ(ITO)上に酸化銅の成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入し、この混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングし、ガラス基板上に形成されたインジウム添加の酸化スズ(ITO)上に酸化銅の成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとした。スパッタリング時の真空度は1.0Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
図2に、実施例2,3,4,5及び比較例1の半導体膜に含まれるN濃度、バンドギャップ、価電子帯最上部及び伝導帯下端部のエネルギー準位(真空準位からのエネルギー差)を示す。N濃度はX線光電子分光(XPS:X−ray Photoemission Spectroscopy)で測定し、バンドギャップは吸光度の波長依存性から求め、価電子帯上端部のエネルギー準位は大気中光電子分光により見積もった。また、伝導帯下端部のエネルギー準位は、価電子帯上端部のエネルギー準位とバンドギャップエネルギーの差分から計算により求めた。
実施例2,3,4,5において成膜時のN2の流量を増加させると共に膜中に取り込まれるNの量が増加する。また、Nの添加量の増加に伴って、バンドギャップが広くなり、伝導帯下端の位置が低エネルギー側(負電位側)にシフトした。
図3に、実施例1,2及び比較例1の半導体膜のX線回折測定の結果を示す。(111)配向したCu2O結晶が主相であり、強いCu2O(111)回折線、弱いCu2O(200)回折線、(220)回折線が検出された。また、CuO(111)回折線もわずかに検出された。このCuO相は、最表面近傍においてより酸化が進んだ層が存在することに由来するものと推考される。実施例1,2の場合、比較例1に比べて回折ピークの位置が高角度側にシフトしており、Nの導入により格子定数が小さくなっていることを示している。
図4に、実施例1,2,3,4,5及び比較例1の膜作製時のN2流量とキャリア濃度の関係を示す。Nの導入と共にキャリア濃度は低下するが、導入量を増加させてもほぼ一定のキャリア濃度を示す。
図5に、実施例7及び比較例2の半導体膜の光電流特性を示す。測定法は、3電極法を用いた。濃度0.2Mの硫酸カリウム水溶液中で光照射しながら、参照電極としてAg/AgClを用い、カウンター電極としてPtを用いて電流−電圧特性(I−V特性)を測定した。測定中にはキセノンランプの光をチョッパにより断続的に照射した。
実施例7の半導体膜のI−V特性はカソード電流を示しており、比較例2と同様に典型的なp型半導体の特性を維持している。窒素導入の有無によって光電流に大きな差はないことから、電子状態が変化し、伝導帯最下端の位置が変わっても光応答性が維持されていることがわかる。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、光応答性を有し、伝導帯下端の位置エネルギーの高い材料を生成することができる。
このように、酸化銅結晶を含む半導体材料に窒素を添加することによって、バンドギャップが無添加のときに比べて大きくなる。これにより、光励起により生じた電子を他の物質へ移動させる効率が向上し、光により物質を還元する能力が向上する。
バンドギャップが広くなる原因の詳細は不明であるが、X線回折の測定結果から、Cu2O結晶の格子定数が変化し、固体内の電子状態が変化した可能性が推考される。
本実施の形態における半導体材料は、酸化物又は酸窒化物等の半導体と接合させた場合、光励起された電荷の分離を促進する効果が高くなるために光触媒としての能力が向上する。
なお、本実施の形態ではスパッタリング法によって半導体膜を形成したが、これに限定されるものではなく、他の気相中合成法や液相中合成法であってもよい。すなわち、Cu2O又はCuOのバンドギャップが大きくなるように第3元素である窒素(N)が取り込まれる条件であればよい。
例えば、本実施の形態では、Cuのターゲットを用いてスパッタリングを行ったが、これに限定されるものではない。酸化銅化合物をターゲットとしてArガスプラズマにNを混合させてスパッタリングを行ったり、窒化銅化合物をターゲットとしてArとO2ガスプラズマによりスパッタリングを行ったりしてもよい。
次に、窒素を含む酸化銅を第1半導体材料として、第1半導体材料と材料組成が異なる第2半導体材料を接触させた構造を有する半導体素子を形成した。以下にその実施例及び比較例について説明する。この場合、図1においてターゲット22aとして2種類の材料が準備されたスパッタリング装置を使用する。
<実施例8>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
引き続き基板温度を維持したまま、チャンバ10内に導入するガスをN2及びArの混合ガスに切り替えて、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜を成膜した。N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。窒素を添加した酸化銅膜及び窒素を添加した酸化チタン膜の膜厚はそれぞれ300nmとして、合計で600nmとした。その後、この積層膜を窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
図6に、本実施例における積層体の断面の構造を示す。基板30、窒素を添加した酸化銅膜32、窒素を添加した酸化チタン膜34が順に積層された構造となる。
<実施例9>
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。その後、窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。その後、窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
次に、N2及びArの混合ガスからガス分圧Ar/O2=99/1の混合ガスに切り替え、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングして成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。また、真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。窒素を添加した酸化銅膜及び窒素を添加した酸化チタン膜の膜厚はそれぞれ300nmとして、合計で600nmとした。
図7に、本実施例における積層体の断面の構造を示す。基板30、窒素を添加した酸化チタン膜34、窒素を添加した酸化銅膜32が順に積層された構造となる。
<実施例10>
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。
次に、ガス分圧Ar/O2=99/1の混合ガスボンベに切り替え、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングして成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。また、真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。窒素を添加した酸化銅膜及び窒素を添加した酸化チタン膜の膜厚はそれぞれ300nmとして、合計で600nmとした。その後、窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。本実施例における積層体の断面の構造も図7と同様であった。
<実施例11>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。窒素を添加した酸化銅膜の膜厚は300nmとした。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。窒素を添加した酸化銅膜の膜厚は300nmとした。
次に、メタルマスクを用いて窒素を添加した酸化銅膜の表面に直径約500μmのアルミニウム膜を総被覆率が10%となるように真空蒸着した。
図8に、本実施例における積層体の断面の構造を示す。基板30、窒素を添加した酸化銅膜32、金属膜36が順に積層された構造となる。
図8に、本実施例における積層体の断面の構造を示す。基板30、窒素を添加した酸化銅膜32、金属膜36が順に積層された構造となる。
<比較例3>
実施例8〜11で使用したガラス基板を比較例として用いた。
実施例8〜11で使用したガラス基板を比較例として用いた。
<比較例4>
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。その後、窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
N2及びArの混合ガスをチャンバ10内に導入し、TiO2ターゲットをスパッタリングして窒素が添加された酸化チタン膜をガラス基板上に成膜した。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、N2及びArとの混合比はN2/Ar=2/3とし、ガス流量は50sccmとした。その後、窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
<比較例5>
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
ガス分圧Ar/O2=99/1のガスボンベからArとO2との混合ガスをチャンバ10内に導入すると共に、N2ボンベからガスを追加して導入し、これらの混合ガスのプラズマを発生させてCuターゲットをスパッタリングしてガラス基板上に成膜を行った。成膜時のArとO2との合計ガス流量は50sccmとし、N2のガス流量は10sccmとした。スパッタリング時の真空度は0.5Paとし、成膜時の基板温度は400℃に維持した。
<比較例6>
比較例5と同一条件で形成した膜を窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
比較例5と同一条件で形成した膜を窒素流内で550℃で90分間加熱処理した。
このように形成した実施例8〜11及び比較例3〜6の半導体素子について光触媒性能を測定した。それぞれの半導体素子に可視光を20分間照射した後の波長λ=670nm付近におけるメチレンブルー水溶液の吸光度の変化で評価した。光源には1W白色蛍光灯(東芝製)の周囲に紫外線カットフィルタ(富士写真フイルム製:SC42)を取り付けたものを用い、波長λがほぼ410nm以上のみの可視光とした。紫外線強度は光強度計(トプコン製:UVR−2及びUD−36)で測定して0.0μW/cm2であり、測定限界以下の強度であった。また、光触媒の計測時には、光触媒がないときのメチレンブルーの光分解、暗所での吸着、及び光吸着による吸光度の変化の影響が無視できることを確認した。
図9に、比較例4,5及び実施例8,9における可視光照射中の20分間におけるメチレンブルー吸光度の変化の推移を示す。最表面が窒素含有酸化チタン膜となっている比較例4と実施例8とを比較すると、下地に窒素含有酸化銅膜を有する実施例8の吸光度変化がより大きく、触媒活性が向上していることがわかった。また、最表面が窒素含有酸化銅膜となっている比較例5と実施例9とを比較すると、下地に窒素含有酸化チタン膜を有する実施例9の吸光度変化がより大きく、触媒活性が向上していることがわかった。
図10に、可視光照射を20分間行った後のメチレンブルー吸光度の変化量の絶対値を示す。比較例4〜6のメチレンブルー吸光度の変化量は比較例1のものよりも大きい。また、図9に示したように、最表面が窒素含有酸化チタン膜となっている比較例4と実施例8とを比較すると、下地に窒素含有酸化銅膜を有する実施例8の吸光度変化がより大きく、触媒活性が向上していることがわかった。比較例6では500℃の加熱後処理を施したことにより、比較例5に比べて光触媒反応速度は低下した。これに対して、下地に窒素含有酸化チタン膜を有する実施例9及び10では、500℃の加熱後処理により吸光度変化がより大きくなり、光触媒性能が向上したことがわかった。また、窒素含有酸化銅の表面にアルミニウムの膜を形成した実施例11においても光触媒反応速度は向上した。
なお、成膜条件は上記実施例に限定されるものではない。窒素含有酸化銅の成膜時の基板温度は窒素が膜中に添加され結晶性が維持される100℃以上600℃以下の範囲であればよく、より好ましくは200℃以上500℃以下であればよい。また、成膜後に加熱処理により結晶化させてもよい。
また、成膜時のArとO2の比、及び、ArとO2の総ガス流量は上記実施例の条件に限定されるものではない。また、N2のガス流量はArとO2の総ガス流量が50sccmである場合には20sccm以下であればよい。また、プラズマ生成のための投入電力に依存した成膜速度により銅の酸化状態が変わるため、ガス分圧(Ar/O2)も上記実施例の条件に限定されるものではない。
また、基板はガラス基板に限定されるものではなく、石英等の無機系セラミックス、有機物であってもよい。また、基板上に透明導電膜を形成したものを用いてもよい。
また、窒素含有酸化銅膜に接触させて形成する第2半導体材料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫、酸化鉄及びこれらに窒素を添加した材料のいずれか1つ、又は、酸化銅であれば上記実施の形態と同様の特性を得ることができる。
また、金属材料は、金、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、銀、白金及びタングステンの少なくとも1つ、又は、これらの材料の少なくとも2つを混合した混合物であれば上記実施の形態と同様の特性を得ることができる。
10 チャンバ、12 ガス供給ノズル、14 ガス流量制御器、16 プラズマアンテナ、18 整合器、20 電源、22 ターゲット固定部、22a ターゲット、24 基板ホルダ、24a 基板、26 真空ポンプ、28 真空ゲージ、30 基板、32 窒素含有酸化銅膜、34 窒素含有酸化チタン膜、36 金属膜、100 スパッタリング装置。
Claims (11)
- 銅及び酸素が結合したCu2O結晶を含む結晶構造を基本とした半導体材料であって、
銅及び酸素以外の第3の元素を含有させることによってバンドギャップを2.1eV以上としたことを特徴とする半導体材料。 - 請求項1に記載の半導体材料であって、
前記第3の元素が窒素であることを特徴とする半導体材料。 - 請求項2に記載の半導体材料であって、
前記窒素の含有量が、前記窒素/前記銅の原子数比で0より大きく0.017以下であることを特徴とする半導体材料。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体材料であって、
伝導帯の最下端のエネルギー準位が、前記第3の元素を含有しない場合に比べて真空準位側にシフトしたことを特徴とする半導体材料。 - 請求項1〜4にいずれか1つに記載の半導体材料であって、
光を照射することによって実質的な光電変換作用を生じることを特徴とする半導体材料。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体材料であって、
光を照射することによって光触媒作用を発現することを特徴とする半導体材料。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体材料であって、CuO結晶を含むことを特徴とする半導体材料。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体材料を第1半導体材料として、
前記第1半導体材料と材料組成が異なる第2半導体材料を接触させた構造を有することを特徴とする半導体素子。 - 請求項8に記載の半導体素子であって、
前記第2半導体材料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化錫、酸化鉄及びこれらに窒素を添加した材料のいずれか1つ、又は、酸化銅であることを特徴とする半導体素子。 - 請求項8又は9に記載の半導体素子であって、
表面に金属材料を接触させた構造を有することを特徴とする半導体素子。 - 請求項10に記載の半導体素子であって、
前記金属材料は、金、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、銀、白金及びタングステンの少なくとも1つ、又は、これらの材料の少なくとも2つの混合物であることを特徴とする半導体素子。
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JP2008066353A JP2009149485A (ja) | 2007-11-27 | 2008-03-14 | 半導体材料及び半導体素子 |
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---|---|---|---|---|
JP2012124292A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Toyota Central R&D Labs Inc | 光応答性材料及びその製造方法 |
JP2012250860A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Toyota Central R&D Labs Inc | 半導体材料並びにそれを用いた光触媒体、光電極及び太陽電池 |
JP2014130083A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Fujitsu Ltd | X線分析装置及び方法、並びにプログラム |
-
2008
- 2008-03-14 JP JP2008066353A patent/JP2009149485A/ja active Pending
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