JP2009148704A - 炭化水素油の接触分解触媒及び炭化水素油の接触分解方法 - Google Patents

炭化水素油の接触分解触媒及び炭化水素油の接触分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脱硫重油等の重質油の接触分解に用いた場合、ガソリン、中間留分の収率が高く、LPG収率が小さい接触分解触媒を提供すること、及び該触媒を用いた炭化水素油の接触分解法を提供すること。
【解決手段】(a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が20以上、(b)単位格子寸法が24.25〜24.35Å、及び(c)結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alの全Alに対するモル比が0.01〜0.3である結晶性アルミノ珪酸塩と、アルミナバインダーと、粘土鉱物とを含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解触媒、及び該触媒を用いた炭化水素油の接触分解方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素油の接触分解触媒(以下「FCC触媒」と記すこともある)と、それを用いる炭化水素油の接触分解方法に関し、優れた残油分解能を有すると共に、ガソリンや中間留分の収率を高めることのできる炭化水素油の接触分解触媒と、該触媒を使用して炭化水素油の接触分解をする方法に関する。
重質炭化水素油の接触分解は、石油精製工程で得られる低品位な重質油を接触分解することによって、軽質な炭化水素油へと変換する反応である。これに使用される触媒は高い分解活性と高いガソリン選択性とを備えていなければならない。更には、灯軽油留分の収率も高いことが要望されている。近年、炭化水素油の接触分解は、原油の重質化・低品位化に伴い、FCC装置などに用いられる炭化水素接触分解触媒には、原料油の高沸点留分である高分子炭化水素を効率よく分解し、ガソリン、中間留分の収率を増大させることができるものが要望されている。
重質油の分解活性の向上を目的とした触媒については、すでに多くの技術が提案されており、例えば、触媒の構成要素の一つである無機酸化物マトリックスとしてシリカ−アルミナ、γ−アルミナ等を使用し、これらのマトリックスにYあるいは安定化Yゼオライトを混合して、マトリックスにも活性を持たせた触媒が提供されている(例えば、特許文献1参照。)しかし、マトリックスとしてシリカ−アルミナ等を使用した触媒により重質油を接触分解する場合、ガソリン、中間留分の収率が減少するという問題がある。
更に、原料油の高沸点留分の高分子炭化水素を分解する方法として、触媒の細孔径分布を最適化する方法も知られている。すなわち、接触分解触媒の大きな細孔を多くして、高沸点留分の高分子炭化水素を容易に触媒内部に侵入させ、大まかにまず分解し、大まかに分解された分解生成物は触媒中に含まれている結晶性アルミノ珪酸塩で更に分解して、ガソリン、中間留分等の軽質分を得る方法であるが、もし触媒に大きな細孔がない場合は、大きな分子を持つ原料が触媒内部に入れないため、触媒が有効に利用されず、更に経済的価値が低いコーク、重質油の生成が多くなる。
このため、500Å以上のマクロ孔、100から500Åのメソ孔と順次、大きさの異なる細孔で原料油の高沸点留分の高分子炭化水素を分解していく必要がある。
接触分解触媒の細孔の大きさに言及した文献はいくつか存在する(例えば、特許文献2参照)。また、細孔形成剤として、ホワイトカーボン等を添加する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。更に、擬ベーマイト型アルミナ水和物を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭58−163439号公報 特開平6−25675号公報 特開平10−128121号公報 特開平11−246868号公報
しかしながら、特許文献2による方法では、細孔分布は150〜350オングストローム付近にピークがあり、重質油中の高沸点留分の高分子炭化水素を分解し、ガソリン、中間留分を多量に得るには十分でない。また、特許文献3による方法では、100〜500Åのメソ細孔の容積を増加させる特徴を有するものの、500Å以上の細孔直径を有する細孔、いわゆるマクロ細孔の容積を増加させる特徴は見られない。更に、特許文献4による方法では、100〜500Åのメソ細孔に加え、500〜10000Åのいわゆるマクロ細孔の容積を増加させる特徴を有するものの、リン酸イオンの付着により、活性成分である結晶性アルミノ珪酸塩の表面積が低下するため、触媒活性が低下し、FCCガソリンの収率が低下するといった問題点を有している。
本発明は、上記従来の状況に鑑み、脱硫重油等の重質油の接触分解に用いた場合、ガソリン、中間留分の収率が高く、LPG収率が小さい接触分解触媒を提供することを目的とする。
本発明はまた、この接触分解触媒を用いて、ガソリン、中間留分の収率が高く、LPG収率が小さい炭化水素油の接触分解法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために検討を重ねた結果、特定の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩を含有し、アルミナバインダー、及び粘土鉱物を含有してなる触媒が、好ましくは更に加えて特定の細孔分布を有する触媒が、重質油の接触分解に用いた場合、ガソリン、中間留分の収率が高く、LPGの収率が小さいことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、次の炭化水素油の接触分解触媒、及びそれを用いた炭化水素油の接触分解方法を提供する。
(1)(a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が20以上、(b)単位格子寸法が24.25〜24.35Å、及び(c)結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alの全Alに対するモル比が0.01〜0.3である結晶性アルミノ珪酸塩と、アルミナバインダーと、粘土鉱物を含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解触媒。
(2)水銀圧入法を用いた細孔分布測定において、バイモーダルな細孔分布を示し、細孔直径500Å未満の細孔容積が全細孔容積の50〜60%を占め、細孔直径500Å以上の細孔容積が全細孔容積の40〜50%を占めることを特徴とする、上記(1)に記載の炭化水素油の接触分解触媒。
(3)上記(1)又は(2)のいずれかに記載の接触分解用触媒を用いることを特徴とする炭化水素油の接触分解方法。
本発明の一定の特性を有する結晶性アルミノ珪酸塩を用いる、炭化水素油の流動接触分解触媒は、重質留分に対して高い分解活性を有し、LPG生成量を抑制しながら、灯・軽油に相当する中間留分を高い収率で得ることができる。一般に、FCCプロセスにおいては、その性質上、わずかでもLPGの生成量が低減できれば、FCC装置にかかるコスト及び負担を減少させることができる。特にFCCを高稼働率で運用する場合には、LPGを低減することで、LPG分離セクションに余裕ができるため、より効率的な装置運転が可能となる。更に、一般にFCCガソリンは、市場に出荷するガソリンへの配合量が多いため、ガソリンの選択性の向上により、生み出される利益は非常に大きい。即ち、本発明によれば、装置にかかる負担を減らすばかりでなく、より多くの残渣油を含む原料油の分解を良好に行うことができ、本発明の工業的価値は極めて大きい。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<触媒の構成成分>
本発明に係る接触分解触媒は、結晶性アルミノ珪酸塩、粘土鉱物、アルミナバインダーを含有してなる。
(結晶性アルミノ珪酸塩)
本発明で触媒成分に用いる結晶性アルミノ珪酸塩は、天然物であっても、人工物であってもよく、またその構造形態も多岐にわたっており、正方晶系、斜方晶系、立方晶系、六方晶系などの結晶構造を有する。このような結晶性アルミノ珪酸塩としては、モルデナイト、βゼオライト、ZSM系ゼオライト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト等を用いることができ、安定化Y型ゼオライトが好ましく、超安定化Y型ゼオライトが特に好ましい。超安定型Yゼオライトは固体酸点が多く、耐水熱性に優れているので好適である。結晶性アルミノ珪酸塩は通常の接触分解用触媒のものと同様に水素、アンモニウム、及び多価金属から選ばれた少なくとも1種のカチオンでイオン交換された形で使用される。
本発明で用いる結晶性アルミ珪酸塩は、(a)化学組成分析によるバルクのSiO/Alモル比が20以上であり、好ましくは30以上、100以下であり、(b)単位格子寸法が24.25〜24.35Å、好ましくは24.30〜24.35Åであり、(c)結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alの全Alに対するモル比が0.01〜0.3、好ましくは 0.2〜0.3の範囲にあるものである。この結晶性アルミ珪酸塩は、天然のフォージャサイトと基本的に同一の結晶構造を有し、酸化物として下記に示す組成物を有する。
(0.02〜1.0)R/mO・Al・(5〜11)SiO・(5〜8)H
R:Na、K、その他のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン
m:Rの原子価
上記結晶性アルミノ珪酸塩の化学組成分析によるバルクのSiO/Alモル比とは、結晶性アルミノ珪酸塩のICP分析により検出される、結晶性アルミノ珪酸塩を構成している全てのSiO2、Alのモル比を意味する。当該モル比は、触媒の酸強度を示しており、一般にモル比が大きいほど触媒の酸強度が強くなる。バルクのSiO/Alモル比が、20以上であれば、重質油の接触分解触媒に必要な酸強度が得られ、かつ、所望の細孔分布の触媒が得られ、その結果分解反応が好適に進行する。
結晶性アルミノ珪酸塩の単位格子寸法は、結晶性アルミノ珪酸塩を構成する単位ユニットのサイズを示している。本発明で用いる結晶性アルミノ珪酸塩の単位格子寸法は、X線回折装置(XRD)により測定することができる。単位格子寸法が24.25Åより小さい場合には、骨格構造中のSiO/Alモル比が高く、炭化水素の分解活性点である固体酸点の量が少ないため、該結晶性アルミノ珪酸塩を使用した炭化水素接触分解用触媒組成物は分解活性が低下する傾向にある。また、単位格子寸法が24.35Åよりも大きい場合には、結晶性アルミノ珪酸塩の水熱安定性が低くなり、該結晶性アルミノ珪酸塩の結晶の崩壊が起き、分解反応活性が低下することがある。本発明での結晶性アルミノ珪酸塩の単位格子寸法は24.30〜24.35Åの範囲にあることが好ましい。
また、本発明で用いる結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alの全Alに対するモル比は、化学組成分析によるSiO/Al比及び単位格子寸法から下記の式(A)〜(C)を用いて算出することができる。なお、式(A)はH.K.Beyeretal.,J.Chem.Soc.,FaradayTrans.1,(81),2899(1985).に記載の式を採用したものである。
・NA1=(ao−2.425)/0.000868・・・・・(A)
ao:単位格子寸法/nm
NAl:単位格子当たりのAl原子数
2.425:単位格子骨格内の全Al原子が骨格外に脱離したときの単位格子寸法
0.000868:実験により求めた計算値であり、aoとNAlについて1次式で整理したとき(ao=0.000868NAl+2.425)の傾き
・(Si/Al)計算式=(192−NAl)/NAl・・・・・(B)
192:結晶性アルミノ珪酸塩の単位格子寸法あたりの(Si+Al)の原子数
・結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Al/全Al=(Si/Al)化学組成分析値/(Si/Al)・・・・・(C)
全Alに対する結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alのモル比が、0.01〜0.3、好ましくは0.2〜0.3の範囲であれば、マクロ孔の形成に効果的に寄与する。
該骨格内Alの全Alに対するモル比が0.01より小さいと、結晶性アルミノ珪酸塩を構成するAlの量が少なくなり、強酸点が発現しないために接触分解反応が進行しなくなる。
該骨格内Alの全Alに対するモル比が0.3より大きいと、結晶性アルミノ珪酸塩格子外Alの量が少なくなり、該結晶性アルミノ珪酸塩を使用した接触分解触媒においてはマクロ孔が少なくなり、プレクラッキングした炭化水素を効率よく排出できないために、残油分解能の点で所望の効果が得られない。
(アルミナバインダー)
本発明の触媒は、上記の結晶性アルミノ珪酸塩と、アルミナバインダーと、粘土鉱物とを混合して水性スラリーとし、これを噴霧乾燥し、その後焼成することにより得ることができる。
ここで、アルミナバインダーとは、結晶性アルミノ珪酸塩及び粘土鉱物の粒子間に存在して、触媒を微粒子化する際に、成形性を良くし、球状にさせ、また得られる触媒微粒子の流動性及び耐摩耗性を図るために使用するものである。更にアルミナバインダーは分散性が良いため結合力が強く、触媒強度を高めることもできる。また、炭化水素油中のバナジウムを捕捉し、結晶性アルミノ珪酸塩の結晶崩壊を抑制する効果を有する。
本発明の触媒に使用するアルミナバインダーは、ジブサイト、バイアライト、ベーマイト、ベントナイト、結晶性アルミナなどを酸溶液中に溶解させた粒子や、ベーマイトゲル、無定形のアルミナゲルを水溶液中に分散させた粒子、あるいはアルミナゾルを使用することができ、好ましくはアルミナゾルである。
アルミナゾルは、無定形のアルミナゾルと擬ベーマイト型のアルミナゾルとが知られているが、本発明で用いるアルミナゾルは、どのようなものであってもよい。また、本発明で用いるアルミナゾルの粒子サイズは、小さければ小さい程よいが、本発明では、長さ0.01〜5.0μmの範囲内のものであれば使用することができる。アルミナゾルの粒子径が、0.01μmより大きいと、触媒を成形しやすく、流動性に優れた触媒粒子を造粒できるため好ましく、また5.0μmより小さいと、強度、磨耗性に優れた触媒粒子を得ることができるため好ましい。また、アルミナバインダーを構成するアルミナ粒子の形状は特に制限されるものではなく、球状、繊維状、不定形等のいずれであってもよい。更に、アルミナゾルは、陽性電荷を帯びているため、一般には、陰性の安定剤が使用されるが、本発明で用いるアルミナゾルの安定剤としては、塩素イオン、硝酸イオン、酢酸イオン等が挙げられ、好ましくは塩素イオンである。
(粘土鉱物)
本発明の触媒に使用する粘土鉱物には、モンモリロナイト、カオリナイト、ハロイサイト、ベントナイト、アタパルガイト、ボーキサイト、カオリン等を用いることができる。
粘土鉱物の粒子サイズは、小さければ小さい程よいが、本発明では、平均粒子径が0.1〜10μmのものであれば、強度、耐磨耗性に優れた触媒粒子を造粒できるため好ましい。また、SiO/Alモル比1.5〜2.5、水分2.0質量%以下、吸油量40〜80ml/100g、表面積5〜40m/gの性状を有するものであれば、原料炭化水素油を効率よく吸油し、分解することができるため好ましい。また、粘土鉱物の形状は特に制限されるものではなく、六角板状、針状、板状のいずれであってもよい。この粘土鉱物は、本発明の触媒において、マトリックスとして機能する。
(粘土鉱物以外のマトリックス成分等)
本発明の触媒では、上記粘土鉱物に、必要に応じて、上記粘土鉱物以外のマトリックス成分として、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、擬ベーマイト、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネシア、リン−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア−アルミナ等の通常の接触分解用触媒に使用される公知の無機酸化物の微粒子を含有させることができる。また、必要に応じて、アルカリ土類や、マンガン、アンチモン、スズ等のメタル不活性化機能を持つ無機酸化物を含有させることもできる。これら、粘土鉱物以外のマトリックス成分や、メタル不活性化機能を持つ無機酸化物の含有量は、本発明の目的を達成できる限りにおいて、適宜設定することができる。
<触媒の細孔特性>
本発明でいう細孔容積や、細孔分布は、400℃で1時間前処理した試料を水銀圧入法で水銀の接触角130°、表面張力470dyn/cmの値を用いて36Å以上の細孔について測定されたものである。
本発明の接触分解触媒において、上記水銀圧入法を用いて測定した全細孔容積は、0.3ml/g以上、0.7ml/g以下であることが好ましい。
本発明の接触分解触媒は、水銀圧入法による細孔分布測定において、バイモーダル構造を有することが好ましい。
水銀圧入法を用いた細孔分布測定において、第1のピークが細孔直径500Å未満の範囲、好ましくは細孔直径100〜500Åの範囲に位置し、少なくとも0.01ml/g以上の細孔容積を有することが好ましい。また、第2のピークが細孔直径500Å以上の範囲、好ましくは1000〜3000Åの範囲に位置し、少なくとも0.01ml/g以上の細孔容積を有することが好ましい。
また、本願発明の接触分解触媒は、水銀圧入法を用いた細孔分布測定において、細孔直径500Å未満の細孔容積が全細孔容積の60%以下、好ましくは50〜60%を占め、細孔直径500Å以上の細孔容積が全細孔容積の少なくとも40%、好ましくは40〜50%を占めることが好ましい。
さらに、細孔直径500Å未満の細孔容積に対して、細孔直径500Å以上の細孔容積が、
0.7〜1であることが好ましい。分解後の生成物が活性点より速やかに離脱できるため、過分解が進みLPG生成量の増大を抑制することができる。この割合が、0.7以下であると、小さい細孔の比率が大きくなり、分子径の大きな炭化水素の反応性が悪くなり、重質分分解能が低下する。また、この割合が1以上であると、大きい細孔の比率が高くなりすぎ、触媒の磨耗強度が低下するため好ましくない。
本発明の接触分解触媒は、上記特定の細孔分布特性を有することにより、炭化水素油の接触分解において、原料油の重質留分の触媒内への拡散を容易にし、更に触媒内に拡散した重質留分は、結晶性アルミノ珪酸塩外表面及び内部で効率良く分解されてガソリン、中間留分に効率良く変換されるという優れた効果を得ることができる。また、触媒内で生成したガソリンや中間留分の触媒外への拡散が早いため、過分解してLPGになる量が少ないものと推定される。しかして、本発明の接触分解触媒における上記細孔分布特性は、使用する結晶性アルミノ珪酸塩のSiO/Alモル比及び単位格子寸法を選択することによって達成することができる。
本発明では、上記特定の結晶性アルミノ珪酸塩を用いることによって、高収率でFCCガソリン及び中間留分を得ることができる触媒となっている。この原因の詳細は明らかではないが、本発明のような格子外Alが多い結晶性アルミノ珪酸塩を含有する触媒では、マクロ孔容積が大きくなることが水銀圧入法による細孔分布測定から確認できる。つまり、本発明の接触分解触媒では、マクロ孔容積が増加して接触分解反応に好適な細孔分布が形成されたために原料油の重質留分の触媒内への拡散が容易となり、更に触媒内に拡散した重質留分は効率よく分解され、更に結晶性アルミノ珪酸塩外表面及び内部で分解されたため、ガソリン、中間留分選択性が向上して優れた効果が得られると考えられる。
<触媒の調製>
本発明の触媒の調製方法は特に制限されるものではないが、一般に、次のような手順により本発明の触媒を好ましく調製することができる。なお、以下の調製方法は、アルミナバインダーとしてアルミナゾルを用いた方法である。まず、結晶性アルミノ珪酸塩、アルミナゾル及び粘土鉱物とを、混合容器内で撹拌混合し、均一な水性スラリーを得る。この際、加える結晶性アルミノ珪酸塩は、プロトン型、希土類金属、あるいはアルカリ土類金属、アンモニウムイオン等でイオン交換されていてもよい。
また、結晶性アルミノ珪酸塩/アルミナゾル/粘土鉱物の混合割合は、触媒乾燥基準で、結晶性アルミノ珪酸塩が20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%、アルミナゾルが5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%、粘土鉱物が10〜75質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲に入るような割合とすることが望ましい。
結晶性アルミノ珪酸塩が20質量%以上であることが、所望の分解活性を得る上で好ましく、また、50質量%以下であることが、触媒の分解活性が高くなりすぎ、ガスの生成量の増大を招いて、経済的に不利となることを防ぐ上で好ましい。
アルミナゾルの量が5質量%以上であることが、触媒を構成するバインダー量が少なくなり、好適に触媒を成形することが難しくなることを防ぐ上で好ましい。また、40質量%以下であることが、目立った触媒性能の向上は認められず、経済的に不利となることを防ぐ上で好ましい。
粘土鉱物が10質量%以上であることが、触媒強度や、触媒の嵩密度が小さくなり、装置の運転に支障をきたすことを防ぐ上で好ましい。また、75質量%以下であることが、相対的に結晶性アルミノ珪酸塩、アルミナゾルの量が少なくなり、初期の分解活性を得られなくなることや、アルミナゾルの量が不足して、触媒の調製が困難となることを防ぐ上で好ましい。
上記の各成分を混合して調製される水性スラリー中の固形分の割合は、5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%が適している。固形分の割合が5質量%以上であることが、蒸発させる水分量が多くて下記に示す噴霧乾燥工程に支障をきたすことを防ぐ上で好ましく、また、60質量%以下であることが、スラリーの輸送が困難になることを防ぐ上で好ましい。
次いで、結晶性アルミノ珪酸塩/アルミナゾル/粘土鉱物スラリーを通常噴霧乾燥し、触媒粒子を得る。噴霧乾燥工程は、噴霧乾燥装置を用い、一般に、ガス入口温度を約200〜400℃、ガス出口温度を約100〜200℃として行う。噴霧乾燥により得られる微小球体は、一般に、約20〜150μmの粒子径で、約10〜30質量%の水分含有量を有している。
噴霧乾燥により得られた微小球体は、更に、通常200℃以上、好ましくは200〜800℃で焼成し、焼成微小球体とする。触媒に含有されたアルミナゾルは、焼成にて結晶性アルミナへ転移することによって、結晶性アルミノ珪酸塩、及び粘土鉱物の粒子を結合することが可能となり、触媒として使用したときの耐磨耗性の向上に寄与する。また、結晶性アルミナへの転移によって、新たな固体酸性点が発現し、炭化水素油の接触分解反応を効率的に進行させることが可能となる。
上記焼成温度は200℃以上であることが、アルミナゾルが結晶性アルミナに転移せず、粒子間の結合力の確保が困難となり、また、固体酸性点が現れず、炭化水素油の接触分解を効率的に進行させることができなくなることを防ぐ上で好ましい。また、噴霧乾燥装置で混合スラリーの噴霧乾燥を行う際、ガス出口温度を200℃以上に保つことができる設備を備えている場合には、噴霧乾燥工程に得られた微小球体の焼成工程を含めることも可能である。なお、800℃以上での焼成は、触媒中の結晶性アルミノ珪酸塩の結晶崩壊が進行し、また、焼成するためのコストが増大することとなり、耐熱性設備も必要となる。
<洗浄及びイオン交換>
上記の焼成工程を経ることによって得られる焼成微小球体を、必要に応じて、公知の方法で洗浄し、引き続いてイオン交換を行い、各種の原料から持ち込まれるアルカリ金属や可溶性の不純物等を除去した後、乾燥し、本発明に係る触媒を得る。なお、焼成微小球体に過剰のアルカリ金属や可溶性の不純物等が存在しない場合には、洗浄やイオン交換等を行うことなくそのまま触媒とすることもできる。
上記の洗浄は、具体的には、水あるいはアンモニア水を用いて行い、可溶性不純物量を低減させることができる。洗浄後の微小球体は次いで、イオン交換を行う。具体的には、硫酸アンモニウム水溶液や、例えば硝酸ランタン水溶液などの希土類金属の水溶液を用いて行い、このイオン交換によって焼成微小球体の残存するアルカリ金属を低減させることができる。アルカリ金属、可溶性不純物は、乾燥触媒基準で、アルカリ金属が約1質量%以下、好ましくは約0.5質量%以下、可溶性不純物が約2質量%以下、好ましくは約1.5質量%以下にまで低減させることが、触媒活性を高める上で好ましい。また、上記の洗浄及びイオン交換の工程は、本発明で期待する効果が得られる限り、順序を逆にして行うこともできる。
洗浄及びイオン交換に続いて、この微小球体を約100〜500℃の温度で再度乾燥し、水分含有量を約1〜25質量%にして、本発明に係る触媒が得られる。
上記イオン交換によって触媒に含有させる希土類金属としては、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ディスプロシウム、ホルミウム等が挙げられ、それらの1種あるいは2種以上を含有させることができ、好ましくは、ランタン及びセリウムである。これらの希土類金属を含有させると、結晶性アルミノ珪酸塩の崩壊を抑制することができる。希土類金属の含有量は、乾燥基準及び希土類金属/結晶性アルミノ珪酸塩の質量比で0.03以下であることが好ましい。0.03以下にすることにより、結晶性アルミノ珪酸塩に対する希土類金属量が過多である場合の、水素移行反応の促進を抑えることができ、結果としてガソリンのオクタン価を高めているオレフィン含有量を多くすることとなり、得られるFCCガソリンがオクタン価の低い低品質なものとなることを防ぐことができる。また、本発明の触媒では、上記本発明の目的を逸脱しない限り、希土類以外の金属を含有させることができることはいうまでもない。
<接触分解方法>
本発明の接触分解方法において、炭化水素油を接触分解するには、ガソリンの沸点範囲200℃以上で沸騰する炭化水素油(炭化水素混合物)を、上記本発明の接触分解触媒に接触させればよい。このガソリン沸点範囲以上で沸騰する炭化水素混合物とは、原油の常圧あるいは減圧蒸留で得られる軽油留分や、常圧蒸留残渣油及び減圧蒸留残渣油を意味し、もちろんコーカー軽油、溶剤脱瀝油、脱剤脱瀝アスファルト、タールサンド油、シェールオイル油、石炭液化油、GTL(Gas to Liquids)油、植物油、廃潤滑油、廃食油をも包括するものである。
商業的規模での炭化水素油の接触分解は、通常、垂直に据え付けられたクラッキング反応器と触媒再生器との2種の容器からなる接触分解装置に、上記本発明のFCC触媒を連続的に流動循環させて行う。即ち、触媒再生器から出てくる熱い再生触媒を、分解すべき炭化水素油と混合し、クラッキング反応器内を上向の方向に導く。その結果、触媒上に析出したコークによって失活したFCC触媒を、分解生成物から分離し、ストリッピング後、触媒再生器に移す。触媒再生器に移した使用済みのFCC触媒を、該触媒上のコークを空気燃焼による除去で再生し、再びクラッキング反応器に循環する。一方、分解生成物はドライガス(水素、C1〜C2)、LPG、ガソリン留分、中間留分、及び重質サイクル油(HCO)あるいはスラリー油のような1種類以上の重質留分に分離する。もちろん、これらの重質留分を、クラッキング反応器内に再循環させて分解反応をより進めることもできる。
上記の接触分解におけるクラッキング反応器の運転条件としては、圧力が常圧〜5kg/cm、温度が約400〜600℃、好ましくは約450〜550℃、触媒/原料炭化水素油の重量比が約2〜20、好ましくは約4〜15とすることが適している。
以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
〔分析機器、分析条件等〕
実施例、比較例で得た各触媒の分析に使用した機器は次のとおりである。
ICP(組成分析):Thermo Jarrell Ash社製
“IRIS Advantage”
PV(水銀圧入法を用いた細孔分布測定):島津社製
“MICROMERITICS AUTOPORE IV”
〔水銀圧入法を用いた細孔分布測定の分析条件〕
前処理:300℃、1時間真空熱処理
水銀ポロシメトリー測定条件:
(圧力範囲)0.1〜60000psia
(水銀接触角)130°
(水銀の表面張力)470dyn/cm
(測定範囲)36〜510000Å
〔触媒の調製〕
実施例1
結晶性アルミノ珪酸塩として表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライトを準備し、またアルミナバインダーとしてアルミナゾル、粘土鉱物としてカオリンを準備し、それらを使用した。
アルミナゾル38.6gに蒸留水85.6gを加え、Al濃度21.7質量%のアルミナゾル水溶液を調製した。このアルミナゾル水溶液にカオリナイト117g(乾燥基準)を加え、表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライト70.4g(乾燥基準)に蒸留水を加えて調製したゼオライトスラリーを加えた後、5分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた微小球体を触媒前駆体とした。この触媒前駆体をマッフル炉で、250℃で1時間焼成した後、pH=5となるようにアンモニア水を加えていき、次いで60℃の5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に6Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、図1の細孔分布を示す実施例1に係る触媒Aを得た。
実施例2
結晶性アルミノ珪酸塩として表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライトを準備し、またアルミナバインダーとしてアルミナゾル、粘土鉱物としてカオリナイトを準備し、それらを使用した。
アルミナゾル38.6gに蒸留水85.6gを加え、Al濃度21.7質量%のアルミナゾル水溶液を調製した。このアルミナゾル水溶液にカオリナイト117g(乾燥基準)を加え、表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライト70g(乾燥基準)に蒸留水を加えて調製したゼオライトスラリーを加えた後、5分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを、実施例1と同様に乾燥、焼成、イオン交換、洗浄して、図1の細孔分布を示す実施例2に係る触媒Bを得た。
比較例1
結晶性アルミノ珪酸塩として表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライトを準備し、また、アルミナバインダーとしてアルミナゾル、粘土鉱物としてカオリナイトを準備し、それらを使用した。
アルミナゾル38.6gに蒸留水85.6gを加え、Al濃度21.7質量%のアルミナゾル水溶液を調製した。このアルミナゾル水溶液にカオリナイト117g(乾燥基準)を加え、表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライト65g(乾燥基準)に蒸留水を加えて調製したゼオライトスラリーを加えた後、5分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを、実施例1と同様に乾燥、焼成、イオン交換、洗浄をして、図1の細孔分布を示す比較例1に係る触媒Cを得た。
比較例2
結晶性アルミノ珪酸塩として表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライトを準備し、また、アルミナバインダーとしてアルミナゾル、粘土鉱物としてカオリナイトを準備し、それらを使用した。
アルミナゾル38.6gに蒸留水85.6gを加え、Al濃度21.7質量%のアルミナゾル水溶液を調製した。このアルミナゾル水溶液にカオリナイト117g(乾燥基準)を加え、表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライト66g(乾燥基準)に蒸留水を加えて調製したゼオライトスラリーを加えた後、5分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを、実施例1と同様に乾燥、焼成、イオン交換、洗浄して、図1の細孔分布を示す比較例2に係る触媒Dを得た。
比較例3
結晶性アルミノ珪酸塩として表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライトを準備し、また、アルミナバインダーとしてアルミナゾル、粘土鉱物としてカオリナイトを準備し、それらを使用した。
アルミナゾル38.6gに蒸留水85.6gを加え、Al濃度21.7質量%のアルミナゾル水溶液を調製した。このアルミナゾル水溶液にカオリナイト117g(乾燥基準)を加え、表1の性状を有するフォージャサイト型ゼオライト74g(乾燥基準)に蒸留水を加えて調製したゼオライトスラリーを加えた後、5分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを、実施例1と同様に乾燥、焼成、イオン交換、洗浄して、図1の細孔分布を示す比較例3に係る触媒Eを得た。
以上の実施例及び比較例で使用した結晶性アルミノ珪酸塩(フォージャサイト型ゼオライト)および得られた触媒の組成ならびに性状を一覧表に纏めて表1に示した。
Figure 2009148704
〔触媒活性評価〕
実施例1〜2及び比較例1〜3で得た各触媒について、沸騰床マイクロ活性試験装置(KAYSER TECHNOLOGY社製 ACE−Model R+)を用いて、同一原料油、同一測定条件のもと、下記のとおり接触分解特性を試験した。
まず、試験に先立ち、上記触媒について、実際の使用状況に近似させるべく、即ち平衡化させるべく、各新触媒を600℃にて2時間乾燥した後、ニッケル及びバナジウムがそれぞれ1000質量ppm、2000質量ppmとなるようにナフテン酸ニッケル、ナフテン酸バナジウムを含むシクロヘキサン溶液を吸収させ、乾燥し、600℃で2時間焼成を行い、引き続き、100%水蒸気雰囲気中、800℃で6時間処理を行った。
しかる後、原料油として表2に示す性状の炭化水素油(脱硫減圧軽油(VGO)50%+脱流残油(DDSP)50%)を使用し、沸騰床マイクロ活性試験装置にて、反応温度510℃、反応時間75〜150秒、触媒/炭化水素油比(質量比)3.0、4.0、5.0、6.0として、評価試験を行った。その試験結果をグラフ化し、このグラフ(図示省略)から転化率が60質量%となる触媒/炭化水素油比(質量比)を回帰計算により算出した。ここで、転化率とは下記式により算出した値である。
転化率(%)=100−[中間留分の質量%]−[重質留分の質量%]
更に、回帰計算により得られた触媒/原料油比(質量比)の値に対応するLPG、ガソリン等の値を算出した。表3に、活性評価試験結果として、転化率60質量%の時の算出された生成油の製品組成を示した。
Figure 2009148704
Figure 2009148704
表3に示したように、比較例1〜3で得られた触媒C〜Eは、FCCガソリンの収率が低く、LPG生成量が多いため、炭化水素油の接触分解反応において、装置にかかるコストや負担を考慮すると不利である。
しかしながら、本発明に従った実施例1及び2で得られた触媒A及びBは、FCCガソリン、中間留分(Light Cycle Oil)の収率が高く、重質留分(Heavy Cycle Oil)が少ないことが表3から分かった。特にFCCを高稼働率で運用する場合には、LPGを低減することで、LPG分離セクションに余裕ができるため、より効率的な装置運転が可能となる。また、FCCガソリンは、市場に出荷されるガソリンへの配合量が多いため、FCCガソリンを若干でも高収率で得ることができれば、経済的なメリットは大きい。
実施例1、2、比較例1〜3で得られた触媒の水銀圧入法を用いた細孔分布測定結果のグラフである。

Claims (3)

  1. (a)化学組成分析によるバルクのSiO2/Al23モル比が20以上、(b)単位格子寸法が24.25〜24.35Å、及び(c)結晶性アルミノ珪酸塩骨格内Alの全Alに対するモル比が0.01〜0.3である結晶性アルミノ珪酸塩と、アルミナバインダーと、粘土鉱物とを含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解触媒。
  2. 水銀圧入法を用いた細孔分布測定において、バイモーダルな細孔分布を示し、細孔直径500Å未満の細孔容積が全細孔容積の50〜60%を占め、細孔直径500Å以上の細孔容積が全細孔容積の40〜50%を占めることを特徴とする、請求項1記載の炭化水素油の接触分解触媒。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の接触分解用触媒を用いることを特徴とする炭化水素油の接触分解方法。
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