JP2009148519A - 感染性胃腸炎ウィルス消毒セット - Google Patents
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Abstract
【課題】不慣れな者でも迅速に容易かつ確実にノロウィルスの嘔吐物等の処理を、いかなる状況でも確実に行えるようにする感染性胃腸炎ウィルス消毒セットを提供する。
【解決手段】外部に消毒手順が記載された収納容器に、遮光性のある容器に貯蔵された次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンを含むpHが5以上7未満の消毒液23と消毒具(ハンディスプレー24,ペーパータオル25,ヘラ27)と防護具(エプロン20,手袋21,マスク22)と密閉可能な樹脂製の袋である廃棄容器26とを感染性胃腸炎ウィルス消毒セットとして収容する。
【選択図】図2
【解決手段】外部に消毒手順が記載された収納容器に、遮光性のある容器に貯蔵された次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンを含むpHが5以上7未満の消毒液23と消毒具(ハンディスプレー24,ペーパータオル25,ヘラ27)と防護具(エプロン20,手袋21,マスク22)と密閉可能な樹脂製の袋である廃棄容器26とを感染性胃腸炎ウィルス消毒セットとして収容する。
【選択図】図2
Description
本発明は、感染性胃腸炎等を引き起こすノロウィルス等の消毒作業に用いられる消毒セットに関するものである。
ノロウィルスによって下痢や嘔吐などの症状を起こすノロウィルス感染症は、ノロウィルスの感染力が非常に強いため、家庭や施設などで患者が発生すると、二次感染を起こし、集団感染(発生)を引き起こすことがある。ノロウィルスは、感染者の便や嘔吐物が触れた手や食べ物などを介して、ヒトからヒトへと感染する。感染の拡大を防止するためには、患者の嘔吐物の迅速な処理と、ウィルスに汚染された場所および器物等の消毒および除去作業を正しく迅速に行う必要がある。嘔吐物の清掃、消毒等の作業時に下記注意事項が同時にかつ容易に実現できれば、二次感染防止効果は大きく改善される。
(a)十分なウィルス不活化
(b)残存嘔吐物除去作業の十分性
(c)残存嘔吐物の乾燥粉塵化や空中浮遊化、また嘔吐物の飛散等の発生による、従事者または第3者への付着防止
(d)迅速な初動
(e)作業時間の短縮化
(f)作業従事者への経口感染防止
(g)作業従事者の着衣・履物・表皮・毛髪等への付着防止
(h)皮膚及び人体への無害性
(a)十分なウィルス不活化
(b)残存嘔吐物除去作業の十分性
(c)残存嘔吐物の乾燥粉塵化や空中浮遊化、また嘔吐物の飛散等の発生による、従事者または第3者への付着防止
(d)迅速な初動
(e)作業時間の短縮化
(f)作業従事者への経口感染防止
(g)作業従事者の着衣・履物・表皮・毛髪等への付着防止
(h)皮膚及び人体への無害性
感染性胃腸炎ウィルス等の消毒および除去作業のためのセットとしては、従来、上記注意事項を部分実現するものが提供されている。例えば、株式会社BMLフード・サイエンス製の「嘔吐物処理防護セット」は、作業従事者の保護を目指し、マスク、手袋、エプロン、ゴーグル、靴カバー、ペーパータオルおよび処理ゴミ袋で構成されている。上記注意事項の(f)と(g)へ対応している。しかし、消毒液(剤)の用意と準備は使用者に任されており、緊急対応時に消毒液(剤)が用意され得ない危険性を孕んでいることから、上記注意事項の(a)(b)(d)(e)への対応は不十分である。さらに、含まれる清掃具がペーパータオルのみであり、上記注意事項(b)への対応は不十分である。総合的には、二次感染防止効果が限定的である。この商品の案内では、次亜塩素酸ナトリウムを1000ppmに希釈したものをペットボトルに入れておけば、突然の嘔吐に対応できると記載されているが、次亜塩素酸ナトリウム希釈液の消毒能は光により容易に劣化するので、上記のような保存の仕方をすると、ペットボトル素材の遮光性の乏しさから、消毒能が短時間で劣化してしまいウィルス不活能が損なわれるという問題がある。このように、消毒液の管理が使用者任せであることは、ウィルス不活が不十分になる危険性を孕んでおり、感染防止キットとしての信頼性が十分とはいえない。
また、消毒液として次亜塩素酸ナトリウム希釈液を使用すると下記のような危険性や問題点がある。
(1)衣服への消毒液飛沫付着による「衣服の脱色」事故の発生。
(2)染色されているカーペット上への嘔吐の場合など、作業者が脱色を避けたいと思う気持から次亜塩素酸ナトリウム希釈液の散布を控えめにしてしまい、その結果、ウィルス不活が不十分となり、二次感染発生の危険性を増大させてしまう。
(3)次亜塩素酸ナトリウム希釈液の使用は、気化による刺激臭充満などの室内空気環境汚染を伴うので、使用者がそれを嫌い、(2)と同じく散布を控えめにし、二次感染発生の危険性を増大させてしまう。
(4)金属製の什器類等を腐食させたり、カーテン・壁材等を変色させるなど、器物や内装にダメージを与える。
(1)衣服への消毒液飛沫付着による「衣服の脱色」事故の発生。
(2)染色されているカーペット上への嘔吐の場合など、作業者が脱色を避けたいと思う気持から次亜塩素酸ナトリウム希釈液の散布を控えめにしてしまい、その結果、ウィルス不活が不十分となり、二次感染発生の危険性を増大させてしまう。
(3)次亜塩素酸ナトリウム希釈液の使用は、気化による刺激臭充満などの室内空気環境汚染を伴うので、使用者がそれを嫌い、(2)と同じく散布を控えめにし、二次感染発生の危険性を増大させてしまう。
(4)金属製の什器類等を腐食させたり、カーテン・壁材等を変色させるなど、器物や内装にダメージを与える。
その他の感染性胃腸炎ウィルス等の消毒および除去作業のためのセットとしては「ゲロブロックセット」がある。ゲロブロック、アクアスピードX、ClO2発生剤入り汚物処理袋、使い捨てマスク、使い捨て手袋から構成されている(有限会社イスパテクノジャパン発売)。使い捨てマスクを含んでいるので上記注意事項(f)へ対応している。しかし、(g)への対応という点では、使い捨て手袋のみの付属であるから、十分な対応がなされているとは言えない。同商品の案内を見る限り、ゲロブロックで嘔吐物を固化すると書かれているので、上記注意事項の(c)(d)(e)に対応しようとしていることはわかるが、その効果のほどについての記載はなく不明瞭である。同案内には、ゲロブロックが細菌ウィルスを攻撃すると記載されるが、衛生学上の効果は示されておらず、上記注意事項の(a)に十分対応しているか否かは不確かである。また、清掃具等の付属がないため、(b)や(e)への対応も十分ではない。この例においても、総合的に見て、二次感染防止効果は限定的である。
感染性胃腸炎等を引き起こすノロウィルス等のウィルスの消毒については、アルコールによる消毒では効果がなく、有効塩素を含む水溶液(以下、塩素系消毒液と称す)の有効性が示されている。
塩素系消毒液の中でも、室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満に調整されたものは、一般的な次亜塩素酸水溶液に比べて、(イ)刺激臭が弱い (ロ)より強い殺菌力 (ハ)皮膚への低刺激性 (ニ)低脱色性 (ホ)低腐食性 (ヘ)低残留性 などの特徴を有する。
ノロウィルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方々へ)国立感染症研究所感染症情報センター06.12.25版
上述のように、従来の感染性胃腸炎ウィルス等の消毒および除去作業のためのセットのニ次感染防止効果はいずれも限定的である。
二次感染防止に優れ、同時に作業従事者の安全性確保に富み、さらに金属製器物や建物内装さらには室内空気等の周辺環境への悪影響を小さくすることを可能にする、感染性胃腸炎ウィルス等の消毒および除去作業に係るセットを提供することを課題とする。
すなわち、消毒作業の迅速性および確実性の確保をもって二次感染防止能を向上しようとするもので、(a)ウィルス不活(b)嘔吐物除去作業の十分性(c)残存嘔吐物の乾燥粉塵化や空中浮遊化、また嘔吐物の飛散等の発生による、従事者または第3者への付着防止(d)迅速な初動(e)作業時間の短縮化 が同時に解決されることが望まれる。また、作業従事者の安全性の向上を図るために改善・解決が望まれる点は、(f)作業従事者への経口感染防止(g)作業従事者の着衣・履物・表皮・毛髪等への付着防止 (h)皮膚及び人体への無害性 となる。さらに、周辺環境への悪影響を小さくするためには、腐食性が弱く、臭気が弱いか少ない消毒液をセットする必要がある。
上記課題を解決するために、本願発明の感染性胃腸炎ウィルス等の消毒および除去作業のためのセットは、下記の構成を有する。
(1)消毒具、清掃具もしくは防護具のうち少なくとも一つと、有効塩素を含有すると共に室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満の消毒液と、密閉可能な廃棄容器とを備え、前記消毒具、前記清掃具もしくは前記防護具のうち少なくとも一つと、前記消毒液と、前記密閉可能な廃棄容器とを収納可能な収納容器を備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(2)消毒具、清掃具もしくは防護具のうち少なくとも一つと、有効塩素を含有すると共に室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満の消毒液と、密閉可能な廃棄容器とを備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(3)前記有効塩素が次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンであることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(3)前記有効塩素が次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンであることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(4)前記密閉可能な廃棄容器が、樹脂製の袋であることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(5)前記収納容器の外部に消毒手順(使用方法)が記載されていることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(5)前記収納容器の外部に消毒手順(使用方法)が記載されていることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(6)前記消毒液が消毒液容器に封入され、前記消毒液容器または前記収納容器の少なくとも一方が遮光性を有することを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(7)前記清掃具として、ヘラ(箆)を備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(7)前記清掃具として、ヘラ(箆)を備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
(1)本発明の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒液と、消毒具と、清掃具、防護具と、前記消毒液及び前記消毒具と前記防護具を収納できる密閉可能な廃棄容器とを備え、前記消毒液は有効塩素を含有すると共にpH(水素イオン濃度)が5以上7未満に調整されている。この感染性胃腸炎ウィルス消毒セットに含まれる防護具を身に付けた後、消毒液を含ませた消毒具により嘔吐物や汚物等をふき取り、密閉可能な廃棄容器に収納する。さらに、ふき取った後の周囲を消毒液で消毒し、防護具を前記密閉可能な廃棄容器に収納したのち、前記廃棄容器内の前記消毒具と前記防護具に前記消毒液を振りかけて消毒し、密閉したのちに廃棄する。これにより、誰でも容易にノロウィルス感染症のような感染性胃腸炎による汚染の消毒及び処理が容易に、しかも確実に行えるようになる。
しかも、消毒液の水素イオン濃度がpH5以上7未満であるため、pHがより高いものと比較して、強い殺菌力があり、手肌の荒れがすくない。また、乾燥後にアルカリが析出することがなく、家具やじゅうたん、その他の物品への影響が少ない。
(2)前記消毒具、前記清掃具もしくは前記防護具のうち少なくとも一つと、前記消毒液と、前記密閉可能な廃棄容器とを収納可能な収納容器を備えるため、その収納容器ごと持ち出すことができ、ノロウィルス感染症のような感染性胃腸炎による汚染の消毒及び処理が迅速に行えるようになる。
(3)消毒液が次亜塩素酸イオンを含むため、アルコール類に比較して強い殺菌力があり、ノロウィルスのようにアルコール殺菌による消毒ができないものに対して有効である。
(4)密閉可能な廃棄容器が、樹脂製の袋であるため、重量が軽く、廃棄する際にも容易である。
(4)密閉可能な廃棄容器が、樹脂製の袋であるため、重量が軽く、廃棄する際にも容易である。
(5)消毒液、消毒具、清掃具、防護具、及び密閉可能な廃棄容器を包装する収納容器外部に消毒手順(使用方法)が記載されているため、その指示に従って消毒作業を行えば良く、適切に汚物等の処理が可能となる。
(6)収納容器または消毒液容器が遮光性を有するため、消毒液、特に次亜塩素系でpH5〜pH7のもののように光線で分解しやすいものを包装する場合に、その分解が抑制され、光線を通し易い収納容器と比較して長期間の保存が可能となる。
(6)収納容器または消毒液容器が遮光性を有するため、消毒液、特に次亜塩素系でpH5〜pH7のもののように光線で分解しやすいものを包装する場合に、その分解が抑制され、光線を通し易い収納容器と比較して長期間の保存が可能となる。
(7)清掃具として、ヘラを備えるため、嘔吐物などを処理することが容易にできる。
本発明によれば、消毒作業の迅速性と確実性が、(a)ウィルス不活(b)嘔吐物除去作業の十分性(c)残存嘔吐物の乾燥粉塵化や空中浮遊化、また嘔吐物の飛散等の発生による、従事者または第3者への付着防止(d)迅速な初動(e)作業時間の短縮化 の点において同時に確保されるので、感染性胃腸炎等を引き起こすノロウィルス等の二次感染防止能が大きく向上する。また同時に、(f)作業従事者への経口感染防止(g)作業従事者の着衣・履物・表皮・毛髪等への付着防止 (h)皮膚及び人体への無害性 などの課題も解決されるので、作業従事者の安全性確保も同時に実現され得るとともに、金属製什器類や建物内装や室内空気等への悪影響をより小さくすることも同時に可能となる。
以下、本発明に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットについて説明する。
本発明に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒具、清掃具、及び防護具のうち少なくとも一つと、消毒液及び、前記消毒具、前記消毒液及び前記防護具を収納できる密閉可能な廃棄容器を備える。
前記密閉可能な廃棄容器は、消毒液、消毒具、清掃具、防護具を収納して消毒液が漏れないように密閉できれば特に限定されない。例えば、可撓性樹脂の袋や、樹脂製の箱、または金属製の缶などを用いることができる。持ち運びの容易さや、廃棄の容易さから円筒形に成形した可撓性樹脂筒の一端を溶着した袋が好ましい。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレンを挙げることができ、それらの積層物を用いても良い。可撓性樹脂の袋を密閉可能な廃棄容器として用いる。
本発明に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒具、清掃具、及び防護具のうち少なくとも一つと、消毒液及び、前記消毒具、前記消毒液及び前記防護具を収納できる密閉可能な廃棄容器を備える。
前記密閉可能な廃棄容器は、消毒液、消毒具、清掃具、防護具を収納して消毒液が漏れないように密閉できれば特に限定されない。例えば、可撓性樹脂の袋や、樹脂製の箱、または金属製の缶などを用いることができる。持ち運びの容易さや、廃棄の容易さから円筒形に成形した可撓性樹脂筒の一端を溶着した袋が好ましい。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレンを挙げることができ、それらの積層物を用いても良い。可撓性樹脂の袋を密閉可能な廃棄容器として用いる。
消毒液は、室常温での水素イオン濃度(pH)が5以上〜7未満で有効塩素を含有するものとする。特に、殺菌の特性から、次亜塩素酸イオンを含むものが好ましい。ノロウィルス等は、アルコールによる殺菌では死滅しないためである。pH7以上のものより、同じ濃度での有効塩素濃度が高くなり殺菌力が高くなると共に、アルカリによる手荒れなどの影響が小さくなるためである。さらに、水素イオン濃度がpH5以上7未満の場合には、液が乾燥しても水酸化ナトリウムなどのアルカリが残ることがないため、床面や、じゅうたん、家具、その他の器具に与える影響が小さいためである。
消毒液は、消毒液容器としてPETボトルや、樹脂製のボトルに封入してセットにすることが好ましい。また、可撓性の樹脂袋に封入しておくこともできる。消毒液容器は、遮光性を有することが好ましい。光による次亜塩素酸イオンの分解を防止でき、消毒液の有効期限を長く保つことができるためである。
消毒具としては、例えば消毒液を散布するハンディ型のスプレーを備えることができる。また、清掃具としては、例えば、布製雑巾、タオル、モップ、不織布製の雑巾、ペーパータオル等をあげることができる。また、清掃具として、ヘラ(箆)をセットに含めることができる。ヘラの材質としては特に限定されないが、樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン樹脂)や、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム)などを用いることができる。
防護具としては、体のなるべく多くの部位を防護できるものが望ましく、防護衣(つなぎ)、大型エプロン、マスク、帽子、手袋、靴カバーなどをセットとすることができる。防護具は、使用後には、全てを前記密閉可能な廃棄容器に封入して消毒し、廃棄することから、1回のみの使用を前提にしたものとすることが好ましい。手袋は、消毒液を通さないものが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレンや、ラテックス製のものを用いることができる。
前記感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒具、清掃具、及び防護具のうち少なくとも一つと、消毒液及び、前記消毒具、前記消毒液及び前記防護具を収納できる密閉可能な廃棄容器を1セットにして用いるが、それら全てを収納容器に収納して提供することができる。前記収納容器は1セットの消毒液、防護具、消毒具、及び密閉可能な廃棄容器を全て収納できるものであればよく、袋状、有底円筒状、有底四角筒状等とすることができる。
また、前記収納容器は、いわゆるキンチャク状とすることができる。すなわち、前記収納容器を袋状とし、開口部周囲に穴を一つ以上備えて、前記穴に挿通した紐により前記開口部を縮小可能とすることができる。
前記収納容器には必要に応じて蓋を備えることができる。前記収納容器は、可撓性樹脂、樹脂製の成形物、金属、ダンボールなどにより作製することができ、遮光性があることが好ましい。消毒液の有効期限を長くすることができるためである。
前記収納容器には、肩にかけるためのショルダー紐を備えることができる。前記収納容器にショルダー紐を二つ取り付けて背負うことができるようにしてもよい。
前記収納容器には必要に応じて蓋を備えることができる。前記収納容器は、可撓性樹脂、樹脂製の成形物、金属、ダンボールなどにより作製することができ、遮光性があることが好ましい。消毒液の有効期限を長くすることができるためである。
前記収納容器には、肩にかけるためのショルダー紐を備えることができる。前記収納容器にショルダー紐を二つ取り付けて背負うことができるようにしてもよい。
前記収納容器は、外部に消毒作業の手順書を表示することができる。収納容器に消毒作業の手順書を示すことにより、消毒作業を行ったことがない者があわてず適切に消毒作業を行うことができるためである。
本発明に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットの提供方法は、上記の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットを販売する方法、また、一度セットを販売した後に、3ヶ月や6ヶ月などの任意の期間を定め、一定期間ごとに消毒液を交換する方法、及び消毒液容器ごと一定期間で送付する方法のいずれかを選択することができる。一定期間ごとに消毒液を交換あるいは供給することにより、消毒液を常に有効な状態に保つことができる。
実施例1に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットを図1〜図2に示す。
有底四角筒状の収納容器1は、その前面2及び後面3の上端に蓋板4を備える。収納容器1は、ダンボールにより作製され遮光性を有する。収納容器1の前面2には、感染対策キット内容5が示されている。一方、収納容器1の右側面6には、製造年月7が表記されており、又後面3には消毒手順(使用方法)8が表記されている。更にその上部には、送付用ラベル9が貼付されており、発送等ができるようになっている。
有底四角筒状の収納容器1は、その前面2及び後面3の上端に蓋板4を備える。収納容器1は、ダンボールにより作製され遮光性を有する。収納容器1の前面2には、感染対策キット内容5が示されている。一方、収納容器1の右側面6には、製造年月7が表記されており、又後面3には消毒手順(使用方法)8が表記されている。更にその上部には、送付用ラベル9が貼付されており、発送等ができるようになっている。
図2に、感染性胃腸炎ウィルス消毒セットの内容物を示す。
本実施例の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒液23、防護具、消毒具及び密閉可能な廃棄容器を備える。防護具として、エプロン(割烹着型)20、手袋21及びマスク22を備える。消毒液23は、内容量4リットルのポリエチレン製のボトルに封入されている。消毒液23は、次亜塩素酸イオン200ppmを含んでおり、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と塩酸により、室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満に調整されている。
本実施例の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒液23、防護具、消毒具及び密閉可能な廃棄容器を備える。防護具として、エプロン(割烹着型)20、手袋21及びマスク22を備える。消毒液23は、内容量4リットルのポリエチレン製のボトルに封入されている。消毒液23は、次亜塩素酸イオン200ppmを含んでおり、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と塩酸により、室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満に調整されている。
本実施例の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、消毒具として、ハンディスプレー24及びペーパータオル25を備え、ハンディスプレー24は消毒液23と同じ組成の水溶液を、手動操作により内溶液を噴霧できるようになっている。
本実施例の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、密閉可能な廃棄容器として、ポリエチレンを厚み70μmのフィルムによる円筒状に成形し、一端が溶着された樹脂袋26を備える。樹脂袋26は、開口部周囲96cm、深さ60cmの大きさに成型され、ポリエチレン製のボトル、ハンディスプレー24及び、消毒具、防護具を入れることができるようになっている。本実施例に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、上記のほかに消毒具、防護具、消毒液を樹脂袋26に投入して廃棄する。
本実施例の感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、密閉可能な廃棄容器として、ポリエチレンを厚み70μmのフィルムによる円筒状に成形し、一端が溶着された樹脂袋26を備える。樹脂袋26は、開口部周囲96cm、深さ60cmの大きさに成型され、ポリエチレン製のボトル、ハンディスプレー24及び、消毒具、防護具を入れることができるようになっている。本実施例に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットは、上記のほかに消毒具、防護具、消毒液を樹脂袋26に投入して廃棄する。
以下、本発明に係る感染性胃腸炎ウィルス消毒セットの使用方法を説明する。
ノロウィルスによると疑われる嘔吐が生じた場合には、本発明に係る感染性胃腸炎消毒セットを収納容器1ごと持ち出し、準備を行う。その際に、収納容器1に表示された消毒手順(使用方法)7を参照して作業を進める。これにより確実な作業を行うことができる。
ノロウィルスによると疑われる嘔吐が生じた場合には、本発明に係る感染性胃腸炎消毒セットを収納容器1ごと持ち出し、準備を行う。その際に、収納容器1に表示された消毒手順(使用方法)7を参照して作業を進める。これにより確実な作業を行うことができる。
まず、防護具を身に付ける。すなわち、エプロン(割烹着型)20、手袋21及びマスク22を身につける。そして、現場で、ハンディスプレー24の消毒液をその周囲に噴霧する。
次に、ペーパータオル25に消毒液23をしみ込ませて嘔吐物の拭き取りの処理作業を行う。場合によってはヘラ(篦)を使用し、その際は必ず中心へ向かって一方向へのみ寄せ集めるようにする。
拭き取った嘔吐物は、ボトルから消毒液23を樹脂袋26に投入してから、樹脂袋26に投入する。そして、嘔吐物のふき取り作業が終わった後、使用済みのペーパータオル25を投入する。再びハンディスプレー24によって周囲に消毒液を散布して、最後にもう一度未使用のペーパータオル25に消毒液23をしみ込ませた後、再度周囲のふき取りを行う。
次に、ペーパータオル25に消毒液23をしみ込ませて嘔吐物の拭き取りの処理作業を行う。場合によってはヘラ(篦)を使用し、その際は必ず中心へ向かって一方向へのみ寄せ集めるようにする。
拭き取った嘔吐物は、ボトルから消毒液23を樹脂袋26に投入してから、樹脂袋26に投入する。そして、嘔吐物のふき取り作業が終わった後、使用済みのペーパータオル25を投入する。再びハンディスプレー24によって周囲に消毒液を散布して、最後にもう一度未使用のペーパータオル25に消毒液23をしみ込ませた後、再度周囲のふき取りを行う。
ふき取りを終えた後、消毒具及び防護具の全てを、樹脂袋26に投入した上で、消毒液23をボトルから樹脂袋26に投入して全ての消毒を行う。内容物がもれ出ないようにして、廃棄物として処理する。
最後に、万一の為、手の触れる所に(手すり、ドアノブ、取っ手等々)ハンディスプレー24で噴霧する。忘れがちなのが、水道の蛇口のバルブや冷蔵庫等の取っ手である。
上記のように、本発明では、水素イオン濃度がpH5以上7未満に調整した次亜塩素酸イオンを含む水溶液を直接使用するため、準備の手間がいらず、緊急事態にすぐに対応可能である。また、アルカリ性の次亜塩素酸系消毒液と比較して、殺菌作用が高くかつ手肌等への影響が小さいと共に、溶液が蒸発固化した際に水酸化ナトリウム等のアルカリの固体が残らないため家具、床面、じゅうたんなどへの影響が少ない。
上記のように、本発明では、水素イオン濃度がpH5以上7未満に調整した次亜塩素酸イオンを含む水溶液を直接使用するため、準備の手間がいらず、緊急事態にすぐに対応可能である。また、アルカリ性の次亜塩素酸系消毒液と比較して、殺菌作用が高くかつ手肌等への影響が小さいと共に、溶液が蒸発固化した際に水酸化ナトリウム等のアルカリの固体が残らないため家具、床面、じゅうたんなどへの影響が少ない。
1:収納容器
20:エプロン(割烹着型)
21:手袋
22:マスク
23:消毒液
24:ハンディスプレー
25:ペーパータオル
26:樹脂袋
27:ヘラ(箆)
20:エプロン(割烹着型)
21:手袋
22:マスク
23:消毒液
24:ハンディスプレー
25:ペーパータオル
26:樹脂袋
27:ヘラ(箆)
Claims (7)
- 消毒具、清掃具もしくは防護具のうち少なくとも一つと、有効塩素を含有すると共に室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満の消毒液と、密閉可能な廃棄容器とを備え、前記消毒具、前記清掃具もしくは前記防護具のうち少なくとも一つと、前記消毒液と、前記密閉可能な廃棄容器とを収納可能な収納容器を備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 消毒具、清掃具もしくは防護具のうち少なくとも一つと、有効塩素を含有すると共に室温での水素イオン濃度がpH5以上7未満の消毒液と、密閉可能な廃棄容器とを備えることを特徴とする感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 前記有効塩素が次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 前記密閉可能な廃棄容器が、樹脂製の袋であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 前記収納容器の外部に消毒手順が記載されていることを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項4のいずれかに記載の感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 前記消毒液が消毒液容器に封入され、前記消毒液容器または前記収納容器の少なくとも一方が遮光性を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
- 前記清掃具として、ヘラ(箆)を備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の感染性胃腸炎ウィルス消毒セット。
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