JP2009144770A - 車両用自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラビニヨ式の変速用プラネタリギヤユニットを廃止し、かつ各変速段の確立時に締結する摩擦係合要素の数を増加させることで、機械伝達効率の向上、レシオの設定自由度の向上およびフリクションの低減を図る。
【解決手段】 前進7段、後進1段の自動変速機Tは、シングルピニオン型の減速用プラネタリギヤユニットPUrと、共にシングルピニオン型の第1、第2プラネタリギヤユニットPU1,PU2の組み合わせで構成されて4個の差動回転要素を備える変速用プラネタリギヤユニットPUsと、湿式多板型あるいはバンドブレーキ型の6個の摩擦係合要素Ca,Cb,C1,C2,C3,B1とを備える。前記6個の摩擦係合要素のうちの3個を選択的に締結して前記各変速段を確立する。ラビニヨ式のプラネタリギヤユニットを用いていないために機械伝達効率が高く、レシオの設定自由度に優れ、しかも常時3個の摩擦係合要素が締結するのでオイルのフリクションによる損失を低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、3個の差動回転要素を備える減速用プラネタリギヤユニットと、第1プラネタリギヤユニットおよび第2プラネタリギヤユニットの組み合わせで構成されて4個の差動回転要素を備える変速用プラネタリギヤユニットと、湿式多板型のクラッチあるいはブレーキよりなる少なくとも6個の摩擦係合要素とを入力軸の軸線まわりに配置した車両用自動変速機に関する。
減速用プラネタリギヤユニットと、ラビニヨ式の変速用プラネタリギヤユニットと、湿式多板型のクラッチあるいはブレーキよりなる6個の摩擦係合要素とを組み合わせることにより、前進1速〜前進7速および後進1速の変速段を確立可能にした自動変速機が下記特許文献1および下記特許文献2により公知である。
特許第3736481号公報 特開2005−54824号公報
ところで上記特許文献1、2で用いられているラビニヨ式の変速用プラネタリギヤユニットは、シングルピニオン型の第1プラネタリギヤユニットとダブルピニオン型の第2プラネタリギヤユニットとを組み合わせたものであって、ダブルピニオン型の第2プラネタリギヤユニットの一方のピニオンと、シングルピニオン型の第1プラネタリギヤユニットのピニオンとが共通部材で構成されているか、あるいは一体に回転し得るように結合されて構成されているため、その機械伝達効率が低く、またレシオの設定自由度も低いという問題があった。
また湿式多板型のクラッチあるいはブレーキは、その締結状態ではオイルの引きずりによるフリクションが殆ど発生しないが、その開放状態ではオイルの引きずりによるフリクションが発生するため、各変速段の確立時に締結する摩擦係合要素の数は多いほどフリクションを低減する上で望ましい。
しかしながら、上記特許文献1、2に記載された自動変速機は、各変速段の確立時に2個の摩擦係合要素しか締結しないため、フリクションを低減する上で更に多くの摩擦係合要素を締結することが望ましい。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ラビニヨ式の変速用プラネタリギヤユニットを廃止し、かつ各変速段の確立時に締結する摩擦係合要素の数を増加させることで、自動変速機の機械伝達効率の向上、レシオの設定自由度の向上およびフリクションの低減を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、3個の差動回転要素を備える減速用プラネタリギヤユニットと、第1プラネタリギヤユニットおよび第2プラネタリギヤユニットの組み合わせで構成されて4個の差動回転要素を備える変速用プラネタリギヤユニットと、湿式多板型のクラッチあるいはブレーキよりなる少なくとも6個の摩擦係合要素とを入力軸の軸線まわりに配置した車両用自動変速機であって、前記第1プラネタリギヤユニットの第3差動回転要素と前記第2プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素とを一体化したものを出力軸に接続し、前記第2プラネタリギヤユニットの第1差動回転要素と、前記第1プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素および第1差動回転要素との間にそれぞれ第1、第2クラッチを配置し、前記入力軸に接続された前記減速用プラネタリギヤユニットの出力要素と、前記第2プラネタリギヤユニットの第3差動回転要素および前記第1プラネタリギヤユニットの第1差動回転要素との間にそれぞれ第3、第5クラッチを配置し、前記第1プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素と、前記入力軸およびハウジングとの間にそれぞれ第4クラッチおよび第1ブレーキを配置したことを特徴とする車両用自動変速機が提案される。
請求項1の構成によれば、変速用プラネタリギヤユニットを、構造が複雑で機械伝達効率が低く、レシオの設定自由度も低いラビニヨ式のプラネタリギヤユニットで構成する必要がないため、ラビニヨ式のプラネタリギヤユニットを用いる場合に比べて機械伝達効率を高めつつ、レシオの設定自由度を向上させることができる。また第1、第2クラッチの選択的な締結によって変速用プラネタリギヤユニットの4個の差動回転要素の結合関係を2種類に変化させ、各変速段のレシオの設定自由度を高めることができる。しかも各変速段の確立時に3個の摩擦係合要素が締結するので、前記特許文献1および特許文献2に記載された2個の摩擦係合要素が締結するものに比べて、オイルの引きずり抵抗が発生する開放した摩擦係合要素の数を減らし、オイルのフリクションによる損失を低減することができる。更に、前記特許文献1および特許文献2に記載されたものに比べて、変速用プラネタリギヤユニットの各差動回転要素の回転数を低く抑えることができるので、それらを支持するベアリングの容量を小さくすることができ、これにより自動変速機の小型化に寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1および図2は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は車両用自動変速機のスケルトン図、図2は車両用自動変速機の速度線図である。
図1に示すように、自動車用の前進1速〜前進7速および後進1速の自動変速機Tは、シングルピニオン型プラネタリギヤユニットで構成された減速用プラネタリギヤユニットPUrと、何れもシングルピニオン型プラネタリギヤユニットよりなる第1プラネタリギヤユニットPU1および第2プラネタリギヤユニットPU2で構成された変速用プラネタリギヤユニットPUsとを備える。
減速用プラネタリギヤユニットPUrは、サンギヤSfと、キャリヤCfと、リングギヤRfと、キャリヤCfに支持されてサンギヤSfおよびリングギヤRfに同時に噛合する複数のピニオンPfとを備える。第1プラネタリギヤユニットPU1は、サンギヤSmと、キャリヤCmと、リングギヤRmと、キャリヤCmに支持されてサンギヤSmおよびリングギヤRmに同時に噛合する複数のピニオンPmとを備える。第2プラネタリギヤユニットPU2は、サンギヤSrと、キャリヤCrと、リングギヤRrと、キャリヤCrに支持されてサンギヤSrおよびリングギヤRrに同時に噛合する複数のピニオンPrとを備える。
図示せぬ動力源、例えばエンジンにより駆動される入力軸ISは、減速用プラネタリギヤユニットPUrのリングギヤRfに常時接続され、図示せぬ車輪を駆動する出力軸OSは、第1プラネタリギヤユニットPU1のリングギヤRmおよび第2プラネタリギヤユニットPU2のキャリヤCrに常時接続される。
入力軸ISは第4クラッチC2を介して第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmに結合可能であり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmは第1クラッチCaを介して第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrに結合可能であり、第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrは第2クラッチCbを介して第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmに結合可能であり、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfは第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmおよび第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrにそれぞれ第5クラッチC3および第3クラッチC1を介して結合可能である。
また第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmは第1ブレーキB1を介してハウジングHに結合可能である。
前記第1〜第5クラッチCa,Cb,C1,C2,C3はいずれも湿式多板型のもので構成され、前記第1ブレーキB1は湿式多板型あるいはバンドブレーキ型のもので構成される。
図2は自動変速機Tの速度線図を示しており、上段の速度線図は減速用プラネタリギヤユニットPUrのものであり、中段の速度線図は変速用プラネタリギヤユニットPUsの第1プラネタリギヤユニットPU1のものであり、下段の速度線図は変速用プラネタリギヤユニットPUsの第2プラネタリギヤユニットPU2のものである。
Figure 2009144770
表1におけるi,j,kは、それぞれ減速用プラネタリギヤユニットPUr、第1プラネタリギヤユニットPU1および第2プラネタリギヤユニットPU2の、リングギヤおよびサンギヤの歯数比の一例を表している。
減速用プラネタリギヤユニットPUrにおいて、リングギヤRfの歯数をZRfとし、サンギヤSfの歯数をZSfとしたとき、歯数比iはZRf/ZSf=1.400に設定される。
第1プラネタリギヤユニットPU1において、リングギヤRmの歯数をZRmとし、サンギヤSmの歯数をZSmとしたとき、歯数比jはZRm/ZSm=2.000に設定される。
第2プラネタリギヤユニットPU2において、リングギヤRrの歯数をZRrとし、サンギヤSrの歯数をZSrとしたとき、歯数比kはZRr/ZSr=1.500に設定される。
図1において、変速用プラネタリギヤユニットPUsの第1プラネタリギヤユニットPU1はサンギヤSm、キャリヤCmおよびリングギヤRmの3個の差動回転要素を備え、第2プラネタリギヤユニットPU2はサンギヤSr、キャリヤCrおよびリングギヤRrの3個の差動回転要素を備えているが、第1プラネタリギヤユニットPU1のリングギヤRmと第2プラネタリギヤユニットPU2のキャリヤCrとは常時結合されている。
また第1クラッチCaを締結すると、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、第2クラッチCbを締結すると、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化される。このように、第1プラネタリギヤユニットPU1の3個の差動回転要素および第2プラネタリギヤユニットPU2の3個の差動回転要素の合計6個の差動回転要素のうち、その二つを常時一体化し、かつ他の二つを選択的に一体化することにより、変速用プラネタリギヤユニットPUsは4個の差動回転要素を持つことになる。
図2において、「締結状態a」は第1クラッチCaを締結した状態、「締結状態b」は第2クラッチCbを締結した状態を示しており、第1、第2クラッチCa,Cbの締結状態により、変速用プラネタリギヤユニットPUsの速度線図の形状を2種類に変化させることができる。
Figure 2009144770
表2は第1の実施の形態の自動変速機Tの作動表であり、左欄の1〜7は前進1速変速段〜前進7速変速段を表し、Rは後進変速段を表す。また○印は摩擦係合要素が締結状態にあることを表し、(○)は摩擦係合要素が相対回転しない状態を示している。摩擦係合要素が相対回転しない場合には、それを締結しても締結しなくても作用上の差異はないが、オイルポンプで発生する油圧の消費量や、その油圧を制御するソレノイドバルブの電力の消費量の削減の観点からは締結しない方が経済的である。
また表2において、「公比」は隣接する前進変速段のレシオの比を表しており、「レンジ」は前進1速変速段および前進7速変速段間のレシオの比を表している。各々の具体的な数値は、表1の歯数比i,j,kを採用した場合のものである。
次に、表2に示す自動変速機Tの作動表を参照しながら、各変速段の確立について説明する。
表2から明らかなように、前進1速変速段〜前進7速変速段および後進変速段のうち、前進6速変速段、前進7速変速段および後進変速段を除く変速段では、第3クラッチC1が締結する。減速用プラネタリギヤユニットPUrのサンギヤSfがハウジングHに常時拘束されているため、入力軸ISの回転が減速用プラネタリギヤユニットPUrのリングギヤRfに入力されると、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfの回転が、締結した第3クラッチC1を介して第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrに伝達される。また前進7速変速段および後進変速段では、第5クラッチC3が締結するため、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfの回転が、締結した第5クラッチC3を介して第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmに伝達される。 このときの減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfの回転数は、入力軸ISの回転数(以下、全速回転数N1という)に対して減速された所定の回転数(以下、減速回転数N2という)となる。
また前進4速変速段〜前進7速変速段では、第4クラッチC2が締結するため、入力軸ISの回転が締結した第4クラッチC2を介して第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmに直接伝達され、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmは全速回転数N1で回転する。
前進1速変速段の確立時には、第2クラッチCb、第3クラッチC1および第1ブレーキB1が締結する。
第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態bとなる。また第1ブレーキB1の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmがハウジングHに拘束されて回転を停止するとともに、第3クラッチC1の締結により第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrが減速回転数N2で回転する。よって速度線図において、第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が0になることで、レシオが5.143の前進1速変速段が確立する。
前進2速変速段の確立時には、第1クラッチCa、第3クラッチC1および第1ブレーキB1が締結する。
第1クラッチCaの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態aとなる。また第1ブレーキB1の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmがハウジングHに拘束されて回転を停止するとともに、第3クラッチC1の締結により第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrが減速回転数N2で回転する。よって速度線図において、第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が0になることで、レシオが2.857の前進2速変速段が確立する。
前進3速変速段の確立時には、第1クラッチCa、第2クラッチCbおよび第3クラッチC1が締結する。
第1クラッチCaおよび第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmと、第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrと、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmとが一体化される。第1プラネタリギヤユニットPU1はキャリヤCmおよびサンギヤSmが一体化されることで差動回転が不能なロック状態となり、リングギヤRmも一体化される。そして、このリングギヤRmは第2プラネタリギヤユニットPU2のキャリヤCrと常時一体化されているため、第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrおよびキャリヤCrが一体化されることで差動回転が不能なロック状態となり、リングギヤRrも一体化される。つまり前進3速変速段では第1、第2プラネタリギヤユニットPU1,PU2が共にロック状態になる。その結果、減速回転数N2で回転する第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrの回転がそのまま出力軸OSに出力され、レシオが1.714の前進3速変速段が確立する。
このとき、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfと第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmとは共に減速回転数N2で回転するため、それらの間に配置された第5クラッチC3は相対回転しない実質的な締結状態となる。
前進4速変速段の確立時には、第1クラッチCa、第3クラッチC1および第4クラッチC2が締結する。
第1クラッチCaの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態aとなる。また第3クラッチC1の締結により第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrが減速回転数N2で回転するとともに、第4クラッチC2の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmが入力軸ISと同じ全速回転数N1で回転する。よって速度線図において、第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が全速回転数N1になることで、レシオが1.333の前進4速変速段が確立する。
前進5速変速段の確立時には、第2クラッチCb、第3クラッチC1および第4クラッチC2が締結する。
第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態bとなる。また第3クラッチC1の締結により第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrが減速回転数N2で回転するとともに、第4クラッチC2の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmが入力軸ISと同じ全速回転数N1で回転する。よって速度線図において、第2プラネタリギヤユニットPU2のリングギヤRrの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が全速回転数N1になることで、レシオが1.161の前進5速変速段が確立する。
前進6速変速段の確立時には、第1クラッチCa、第2クラッチCbおよび第4クラッチC2が締結する。
第1クラッチCaおよび第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmと、第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrと、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmとが一体化される。第1プラネタリギヤユニットPU1はキャリヤCmおよびサンギヤSmが一体化されることで差動回転が不能なロック状態となり、リングギヤRmも一体化される。そして、このリングギヤRmは第2プラネタリギヤユニットPU2のキャリヤCrと常時一体化されているため、第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrおよびキャリヤCrが一体化されることで差動回転が不能なロック状態となり、リングギヤRrも一体化される。つまり前進6速変速段では第1、第2プラネタリギヤユニットPU1,PU2が共にロック状態になる。その結果、第4クラッチC2を介して全速回転数N1で回転する第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転がそのまま出力軸OSに出力され、レシオが1.000の前進6速変速段が確立する。
前進7速変速段の確立時には、第2クラッチCb、第4クラッチC2および第5クラッチC3が締結する。
第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態bとなる。また第4クラッチC2の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmが入力軸ISと同じ全速回転数N1で回転するとともに、第5クラッチC3の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmが減速回転数N2で回転する。よって速度線図において、第1プラネタリギヤユニットPU1のリングギヤSmの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が全速回転数N1になることで、レシオが0.828の前進7速変速段が確立する。
後進変速段の確立時には、第2クラッチCb、第5クラッチC3および第1ブレーキB1が締結する。
第2クラッチCbの締結により、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmと第2プラネタリギヤユニットPU2のサンギヤSrとが一体化され、変速用プラネタリギヤユニットPUsは図2の締結状態bとなる。また第5クラッチC3の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmが減速回転数N2で回転するとともに、第1ブレーキB1の締結により第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmがハウジングHに拘束されて回転を停止する。よって速度線図において、第1プラネタリギヤユニットPU1のサンギヤSmの回転数が減速回転数N2になり、第1プラネタリギヤユニットPU1のキャリヤCmの回転数が0になることで、レシオが−3.429の後進速変速段が確立する。
以上のように、本実施の形態によれば、変速用プラネタリギヤユニットPUsを構成する第1プラネタリギヤユニットPU1および第2プラネタリギヤユニットPU2が共にシングルピニオン型のプラネタリギヤユニットで構成されており、ラビニヨ式の変速用プラネタリギヤユニットを用いていないので、その機械伝達効率を高めてエンジンの燃料消費量を節減することができる。また第1、第2プラネタリギヤユニットPU1,PU2の歯数比を独立して調整することで、レシオの設定自由度を高めることができる。
しかも、第1、第2クラッチCa,Cbを選択的に締結することで、変速用プラネタリギヤユニットPUsの速度線図の形状を2種類に変化させ、各変速段のレシオの設定自由度を更に高めることができる。通常、そのためには変速用プラネタリギヤユニットPUsを3個のプラネタリギヤユニットで構成する必要があるが、本実施の形態によれば、それを第1プラネタリギヤユニットPU1および第2プラネタリギヤユニットPU2の2個のプラネタリギヤユニットで達成することができるため、自動変速機Tの小型化に寄与することができる。
更に、前進1速変速段〜前進7速変速段および後進変速段の確立時に、合計6個の摩擦係合要素のうちの3個の摩擦係合要素が必ず締結するため、開放状態にあってオイルによるフリクションが大きくなる摩擦係合要素の数を、前記特許文献1および特許文献2に記載されたものに比べて1個減らし、その分だけフリクションを低減してエンジンの燃料消費量を節減することができる。
更にまた、前記特許文献1および特許文献2に記載されたものに比べて、特に高速変速段において変速用プラネタリギヤユニットPUsの各差動回転要素の回転数を低く抑えることができるので、それらを支持するベアリングの容量を小さくすることができ、これにより自動変速機Tの小型化に寄与することができる。
次に、図3および図4に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、減速用プラネタリギヤユニットPUrの構造だけが、第1の実施の形態と異なっている。即ち、第1の実施の形態では、減速用プラネタリギヤユニットPUrのリングギヤRfが入力要素となり、サンギヤSfが固定要素となっていたが、第2の実施の形態では入力要素および固定要素を入れ換え、減速用プラネタリギヤユニットPUrのサンギヤSfが入力要素となり、リングギヤRfが固定要素となっている。
第1の実施の形態では、減速回転数N2が全速回転数N1の2分の1よりも大きくなるが、第2の実施の形態では、減速回転数N2を全速回転数N1の2分の1未満に設定することができる。
Figure 2009144770
Figure 2009144770
表3は第2の実施の形態の歯数比i,j,kの一例を示し、表4は第2の実施の形態の作動表およびレシオの一例を示している。作動表における各クラッチCa,Cb,C1,C2,C3およびブレーキB1の締結状態は、第1の実施の形態と同一である。
次に、図5および図6に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、減速用プラネタリギヤユニットPUrの構造だけが、第1の実施の形態と異なっている。第1の実施の形態では、減速用プラネタリギヤユニットPUrがシングルピニオン型のもので構成されていたが、第3の実施の形態ではダブルピニオン型のもので構成されている。即ち、キャリヤCfには相互に噛合するアウターピニオンPfoおよびインナーピニオンPfiが支持されており、アウターピニオンPfoはリングギヤRfに噛合し、インナーピニオンPfiはサンギヤSfに噛合する。
また第1の実施の形態では、減速用プラネタリギヤユニットPUrのリングギヤRfが入力要素となり、キャリヤCfが出力要素となっていたが、第3の実施の形態では入力要素および出力要素を入れ換え、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfが入力要素となり、リングギヤRfが出力要素となっている。
第1、第2の実施の形態の構造では、全速回転数N1に対して減速回転数N2を2分の1に設定することができないが、第3の実施の形態の構造では、全速回転数N1に対して減速回転数N2を2分の1を含む領域に設定することができる。その結果、各変速段のレシオおよび公比の設定自由度を高めることができる。
Figure 2009144770
Figure 2009144770
表5は第3の実施の形態の歯数比i,j,kの一例を示し、表6は第3の実施の形態の作動表およびレシオの一例を示している。作動表における各クラッチCa,Cb,C1,C2,C3およびブレーキB1の締結状態は、第1の実施の形態と同一である。
次に、図7および図8に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、減速用プラネタリギヤユニットPUrの構造だけが、第3の実施の形態と異なっている。即ち、第3の実施の形態では、減速用プラネタリギヤユニットPUrのキャリヤCfが入力要素となり、サンギヤSfが固定要素となっていたが、第4の実施の形態では入力要素および固定要素を入れ換え、減速用プラネタリギヤユニットPUrのサンギヤSfが入力要素となり、キャリヤCfが固定要素となっている。
第4の実施の形態の歯数比i,j,k、作動表およびレシオは、第3の実施の形態と同一である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、各実施の形態における歯数比i,j,kの数値やレシオの数値は一例にすぎず、適宜変更することが可能である。
第1の実施の形態に係る車両用自動変速機のスケルトン図 第1の実施の形態に係る車両用自動変速機の速度線図 第2の実施の形態に係る車両用自動変速機のスケルトン図 第2の実施の形態に係る車両用自動変速機の速度線図 第3の実施の形態に係る車両用自動変速機のスケルトン図 第3の実施の形態に係る車両用自動変速機の速度線図 第4の実施の形態に係る車両用自動変速機のスケルトン図 第4の実施の形態に係る車両用自動変速機の速度線図
符号の説明
PUr 減速用プラネタリギヤユニット
PUs 変速用プラネタリギヤユニット
PU1 第1プラネタリギヤユニット
PU2 第2プラネタリギヤユニット
Sf サンギヤ(減速用プラネタリギヤユニットの第1差動回転要素)
Cf キャリヤ(減速用プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素)
Rf リングギヤ(減速用プラネタリギヤユニットの第3差動回転要素)
Sm サンギヤ(第1プラネタリギヤユニットの第1差動回転要素)
Cm キャリヤ(第1プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素)
Rm リングギヤ(第1プラネタリギヤユニットの第3差動回転要素)
Sr サンギヤ(第2プラネタリギヤユニットの第1差動回転要素)
Cr キャリヤ(第2プラネタリギヤユニットの第2差動回転要素)
Rr リングギヤ(第2プラネタリギヤユニットの第3差動回転要素)
Ca 第1クラッチ
Cb 第2クラッチ
C1 第3クラッチ
C2 第4クラッチ
C3 第5クラッチ
B1 第1ブレーキ
IS 入力軸
OS 出力軸
H ハウジング

Claims (1)

  1. 3個の差動回転要素を備える減速用プラネタリギヤユニット(PUr)と、
    第1プラネタリギヤユニット(PU1)および第2プラネタリギヤユニット(PU2)の組み合わせで構成されて4個の差動回転要素を備える変速用プラネタリギヤユニット(PUs)と、
    湿式多板型のクラッチあるいはブレーキよりなる少なくとも6個の摩擦係合要素(Ca,Cb,C1,C2,C3,B1)と、
    を入力軸(IS)の軸線まわりに配置した車両用自動変速機であって、
    前記第1プラネタリギヤユニット(PU1)の第3差動回転要素(Rm)と前記第2プラネタリギヤユニット(PU2)の第2差動回転要素(Cr)とを一体化したものを出力軸(OS)に接続し、
    前記第2プラネタリギヤユニット(PU2)の第1差動回転要素(Sr)と、前記第1プラネタリギヤユニット(PU1)の第2差動回転要素(Cm)および第1差動回転要素(Sm)との間にそれぞれ第1、第2クラッチ(Ca,Cb)を配置し、
    前記入力軸(IS)に接続された前記減速用プラネタリギヤユニット(PUr)の出力要素と、前記第2プラネタリギヤユニット(PU2)の第3差動回転要素(Rr)および前記第1プラネタリギヤユニット(PU1)の第1差動回転要素(Sm)との間にそれぞれ第3、第5クラッチ(C1,C3)を配置し、
    前記第1プラネタリギヤユニット(PU1)の第2差動回転要素(Cm)と、前記入力軸(IS)およびハウジング(H)との間にそれぞれ第4クラッチ(C2)および第1ブレーキ(B1)を配置したことを特徴とする車両用自動変速機。
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