本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による通信システムの構成を示す概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1による通信システム100は、通信装置10,20と、2次元通信シート30と、投影器40とを備える。
通信装置10,20は、2次元通信シート30上に配置される。通信装置10は、ユーザが携帯するポータブルな通信装置からなる。そして、通信装置10は、2次元通信シート30上に配置されると、その配置された位置の位置情報を後述する方法によって検出し、その検出した位置情報を2次元通信シート30を介して通信装置20へ送信する。
また、通信装置10は、自己が配置された位置に関連する関連情報を2次元通信シート30を介して通信装置20から受信し、その受信した関連情報を表示する。
通信装置20は、通信装置10が配置された位置を示す位置情報を2次元通信シート30を介して通信装置10から受信し、その受信した位置情報に対応する関連情報を後述する方法によって抽出する。そして、通信装置20は、その抽出した関連情報を2次元通信シート30を介して通信装置10へ送信する。
2次元通信シート30は、通信装置10,20から出力された電波を伝搬させる。
投影器40は、位置情報を含む画素からなる画像を2次元通信シート30上に投影する。
図2は、2次元通信シートの斜視図である。また、図3は、図2に示す線III−III間における2次元通信シートの断面図である。
図2および図3を参照して、2次元通信シート30は、誘電体部31と、導体部32,33とを含む。誘電体部31は、たとえば、厚みがほぼ一定であるプラスチックまたは発泡材からなり、シート状の形状を有する。導体部32は、たとえば、金属からなり、誘電体部31の一方の一主面にメッシュ状に形成される。この場合、メッシュ状の導体部32によって囲まれる開口部32Aは、正方形の形状を有し、複数の開口部32Aは、2次元通信シート30の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されている。導体部33は、たとえば、金属からなり、誘電体部31の他方の一主面(導体部32が形成された面と反対面)の全面に形成される。
メッシュ状の導体部32は、外界とシート状の誘電体部31との相互電磁結合を弱める働きをするので、外界と誘電体部31との電磁結合が十分に弱いと仮定すると、シート状の誘電体部31の内部では、電磁波は、1/(με)1/2で伝搬する。この場合、μは、誘電体部31の透磁率であり、εは、誘電体部31の誘電率である。
開口部32Aは、2次元通信シート30の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されているので、各開口部32Aから漏れ出すエバネッセント波も、電磁波長よりも短い空間周期で電磁波位相が変化し、遠方まで伝搬する波動とはならない。
この場合の減衰係数は、exp(−(ε/ε0−1)1/2(ω/c)z)となる。ここで、ε0は、外界の誘電率であり、ωは、信号の角周波数であり、cは、外界における光速であり、zは、誘電体部31の導体部32が形成された面からの距離である。
したがって、εがそれほど大きくなくても、誘電体部31の薄い膜厚に対して、エバネッセント波のしみ出し領域を波長程度まで小さくすることができる。
このように、2次元通信シート30は、電磁波を1/(με)1/2で伝搬させるとともに、その一主面(導体部32が形成された面)からエバネッセント波をしみ出させる。
図4は、図1に示す通信装置10の構成を示す概略ブロック図である。図4を参照して、通信装置10は、受光部11,12と、表示部13と、制御部14と、通信部15と、コネクタ16と、電力蓄積部17とを含む。
受光部11は、電力蓄積部17から供給される電力によって駆動し、投影器40によって2次元通信シート30上に投影された画像に含まれる複数の画素のうち、受光部11上に位置する画素に含まれる位置情報[x1,y1]を後述する方法によって検出し、その検出した位置情報[x1,y1]を制御部14へ出力する。
受光部12は、電力蓄積部17から供給される電力によって駆動し、投影器40によって2次元通信シート30上に投影された画像に含まれる複数の画素のうち、受光部11上に位置する画素に含まれる位置情報[x2,y2]を後述する方法によって検出し、その検出した位置情報[x2,y2]を制御部14へ出力する。
表示部13は、電力蓄積部17から供給される電力によって駆動し、通信装置10が配置された位置に関連する関連情報IFRを制御部14から受け、その受けた関連情報IFRを表示する。
制御部14は、電力蓄積部17から供給される電力によって駆動し、受光部11,12からそれぞれ位置情報[x1,y1],[x2,y2]を受け、その受けた位置情報[x1,y1],[x2,y2]と、通信装置10のアドレスAdd10とを含むパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を生成する。そして、制御部14は、その生成したパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を通信部15へ出力する。
また、制御部14は、関連情報IFRを含む通信装置10宛てのパケットPKT2=[Add10/IFR]を通信部15から受け、その受けたパケットPKT2=[Add10/IFR]から関連情報IFRを取り出す。そして、制御部14は、その取り出した関連情報IFRを表示部13へ出力する。
通信部15は、電力蓄積部17から供給される電力によって駆動し、制御部14からパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を受けると、その受けたパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を所定の方式によって変調する。そして、通信部15は、RTS(Request To Send)パケットを生成し、その生成したRTSパケットをコネクタ16を介して通信装置20へ送信し、通信装置20からCTS(Clear To Send)パケットを受信すると、その変調したパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]をコネクタ16へ出力する。
また、通信部15は、通信装置20からのRTSパケットの受信に応じてCTSパケットを通信装置20へ送信した後に、コネクタ16からパケットPKT2=[Add10/IFR]を構成する伝送波wvを受けると、パケットPKT2が通信装置10宛てであるので、その受けた伝送波wvを信号SGと電力PWとに分離する。そして、通信部15は、その分離した信号SGをアナログ信号からディジタル信号に変換して復調し、パケットPKT2=[Add10/IFR]を取得する。そうすると、通信部15は、その取得したパケットPKT2=[Add10/IFR]を制御部14へ出力するとともに、ACK(Acknowledge)パケットをコネクタ16を介して通信装置20へ送信する。また、通信部15は、その分離した電力PWを電力蓄積部17へ供給する。
一方、通信部15は、CTSパケットを送信する前にコネクタ16から伝送波wvを受けると、その伝送波wvを構成するパケットが通信装置10以外の通信装置へ送信されるものであるため、その受けた伝送波wvを電力PWとして電力蓄積部17へ供給する。
コネクタ16は、2次元通信シート30に接して配置される。そして、コネクタ16は、通信部15から受けたRTSパケット、CTSパケット、ACKパケットおよびパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]等を後述する方法によって伝送波wvとして2次元通信シート30へ送信する。
また、コネクタ16は、2次元通信シート30を介して伝送波wvを受信し、その受信した伝送波wvを通信部15へ出力する。
電力蓄積部17は、通信部15から受けた電力PWを蓄積する。
図5は、図4に示すA方向から見た通信装置10の平面図である。図5を参照して、通信装置10は、略四角形の平面形状を有する。2つの受光部11,12は、四角形の対角線上の2つの角部に表示部13を挟んで配置される。そして、2つの受光部11,12は、円形形状を有する。
図6は、図1に示すもう1つの通信装置20の構成を示す概略ブロック図である。図6を参照して、通信装置20は、コネクタ21と、通信部22と、制御部23と、記憶部24とを含む。
コネクタ21は、2次元通信シート30に接して配置される。そして、コネクタ21は、2次元通信シート30を介して伝送波wvから受信し、その受信した伝送波wvを通信部22へ出力する。
また、コネクタ21は、通信部22からRTSパケット、CTSパケット、ACKパケットおよびパケットPKT2=[Add10/IFR]等を受け、その受けたRTSパケット、CTSパケット、ACKパケットおよびパケットPKT2=[Add10/IFR]等を伝送波wvとして2次元通信シート30へ送信する。
通信部22は、コネクタ21から伝送波wvを受け、その受けた伝送波wvをアナログ信号からディジタル信号に変換して復調し、パケットを取得する。そして、通信部22は、その取得したパケットがRTSパケット等の制御パケットである場合、その制御パケットに対応する応答をコネクタ21を介して送信する。一方、通信部22は、その取得したパケットがパケットPKT1である場合、パケットPKT1を制御部23へ出力する。
また、通信部22は、パケットPKT2を制御部23から受け、その受けたパケットPKT2を所定の方式によって変調し、その変調したパケットPKT2をコネクタ21へ出力する。
制御部23は、通信部22からパケットPKT1を受け、その受けたパケットPKT1から通信装置10が配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出する。そして、制御部23は、その検出した2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって規定される領域REGを検出し、記憶部24に記憶されたテーブルを参照して、その検出した領域REGに対応する関連情報IFRを抽出する。そうすると、制御部23は、パケットPKT2=[Add10/IFR]を生成し、その生成したパケットPKT2=[Add10/IFR]を通信部22へ出力する。
記憶部24は、領域REGと、関連情報IFRとを対応付けたテーブルを記憶する。
図7は、2次元通信の概念図である。図7を参照して、2つの通信装置10,20が2次元通信シート30上に配置される。この場合、通信装置10のコネクタ16および通信装置20のコネクタ22が2次元通信シート30の開口部32Aに接する。通信装置10の制御部14は、送信すべきパケットを生成して通信部15へ出力する。
通信装置10の通信部15は、制御部14から受けたパケットを所定の方式に変調し、その変調したパケットをディジタル信号からアナログ信号に変換してコネクタ16へ出力する。
そうすると、通信装置10のコネクタ16は、通信部15から受けたアナログ信号に応じて、内蔵した電極(図示せず)のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルを変化させる。ここで、スカラーポテンシャルの変化は、電位の変化に対応し、ベクトルポテンシャルの変化は、電流分布の変化、電束密度の変化および変位電流の分布の変化に対応する。
コネクタ16に内蔵された電極のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルが変化すると、2次元通信シート30の誘電体部31に電磁波が発生し、その発生した電磁波は、2次元通信シート30の表面付近のみを伝搬する(図7の矢印参照)。
そして、通信装置20が配置された位置まで伝搬した電磁波は、誘電体部32の開口部32Aからエバネッセント波EWVをしみ出させる。そうすると、通信装置20のコネクタ21は、その内蔵した電極(図示せず)によってエバネッセント波EWVを検知し、通信装置10から送信された電気信号を受信する。
このように、2次元通信は、2次元通信シート30の表面近傍を伝送する電磁波を用いて行なわれる。なお、誘電体部31に発生する電磁波は、2次元通信シート30中を伝送する伝送波を構成する。
通信装置10の受光部11,12における位置情報の検出方法について説明する。図8は、受光部11,12における受光画素を示す平面図である。図8を参照して、受光部11,12の各々は、4×4に配置された16個の受光画素c0〜cFを有する。
図9は、投影器40によって2次元通信シート30上に投影される画像の1つの画素を示す平面図である。図9を参照して、1つの画素PUは、(q+1)×(r+1)に配置された複数の画素ブロックp00〜pqrからなる。そして、1つの画素PUは、位置情報が埋め込まれた複数のブロックB00,B04,B40,B44,・・・を含む。
複数のブロックB00,B04,B40,B44,・・・の各々は、2×2に配置された4個の画素ブロックからなる。そして、複数のブロックB00,B04,B40,B44,・・・は、市松模様に配置される。
図10は、図8に示す各受光画素c0〜cFにおける受光レベルの遷移を示す図である。図10を参照して、受光画素c0〜cFは、受光レベルがそれぞれパターンPTM1−1〜PTM1−16で変化する光信号を受光する。そして、パターンPTM1−1〜PTM1−16は、1つの画素に埋め込まれた位置情報を表す位置情報パターンPTM1を構成する。
図9に示す複数のブロックB00,B04,B40,B44,・・・の各々は、上述したように、4個の画素ブロックからなるので、1つのブロックに含まれる4個の画素ブロックは、1つの位置情報パターンPTM1を構成する16個のパターンPTM1−1〜PTM1−16のうちの4個のパターンからなる光信号が重畳されている。
また、位置情報パターンPTM1は、1つの画素の位置を表すので、他の画素の位置を表す位置情報パターンPTM2は、位置情報パターンPTM1を構成する16個のパターンPTM1−1〜PTM1−16と異なる16個のパターンPTM2−1〜PTM2−16からなる。
図11は、1つの画素と受光画素との関係を示す平面図である。図11を参照して、1つの画素PUは、位置情報が埋め込まれた5個のブロックB1〜B5を含む。そして、ブロックB1〜B5の各々は、位置情報パターンPTM1を構成する16個のパターンPTM1−1〜PTM1−16のうちの4個のパターンからなる光信号が重畳されている。
また、受光画素c0〜cFが、ブロックB1〜B3の少なくとも一部に重なるように配置されたとする。より具体的には、ブロックB1は、受光画素c0〜cFのうち、受光画素cA,cB,cE,cFに重なり、ブロックB2の一部は、受光画素c0〜cFのうち、受光画素c2に重なり、ブロックB3の一部は、受光画素c8,cCに重なる。
その結果、受光部11,12の各々の受光画素cA,cB,cE,cF,c2,c8,cCは、画素PUの位置情報パターンPTM1を構成する16個のパターンPTM1−1〜PTM1−16のうちの7個のパターンを受光する。
図12は、受光パターンと位置情報との関係を示す関係テーブルの概念図である。図12を参照して、関係テーブルRLTは、受光パターンと位置情報とからなる。受光パターンおよび位置情報は、相互に対応付けられる。
受光パターンは、PTM1〜PTMn(nは、2以上の整数)からなり、位置情報は、ps11,ps12,ps13,ps14,・・・,psPQからなる。そして、受光パターンPTM1〜PTMnは、それぞれ、位置情報ps11,ps12,ps13,ps14,・・・,psPQに対応付けられる。
受光部11は、関係テーブルRLTを保持しており、ブロックB1〜B3に重なった受光画素cA,cB,cE,cF,c2,c8,cCが受光パターンを受光すると、受光画素cA,cB,cE,cF,c2,c8,cCが受光した受講パターンを含む位置情報パターンPTMj(=位置情報パターンPTM1〜PTMnのいずれか)を検出し、関係テーブルRLTを参照して、その検出した位置情報パターンPTMjに対応する位置情報psjを抽出する。そして、受光部11は、位置情報psjを位置情報[x1,y1]として検出する。
受光部12も、受光部11と同じ方法によって位置情報[x1,y1]を検出する。
このように、受光部11,12は、各画素に埋め込まれた位置情報パターンPTM1〜PTMnを受光して位置情報[x1,y1],[x2,y2]をそれぞれ検出する。
以下、ユーザの通信装置10が2次元通信シート30上に配置された位置に関連する関連情報IFRを通信装置10に表示する各種の具体例について説明する。
[具体例1]
図13は、2次元通信シート30上に投影される具体例1における画像を示す図である。具体例1においては、投影器40は、絵画の画像G1を2次元通信シート30上に投影する。
そして、ユーザは、通信装置10を画像G1の任意の領域REG1に配置する。そうすると、通信装置10の受光部11は、投影器40によって投影された画像G1の一部の画素に埋め込まれた位置情報[x1,y1]を上述した方法によって検出し、その検出した位置情報[x1,y1]を制御部14へ出力する。
また、通信装置10の受光部12は、受光部11と同様にして位置情報[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x2,y2]を制御部14へ出力する。
そして、通信装置10の制御部14は、受光部11,12からそれぞれ位置情報[x1,y1],[x2,y2]を受け、その受けた位置情報[x1,y1],[x2,y2]に基づいてパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を生成し、その生成したパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を通信部15へ出力する。
通信装置10の通信部15は、制御部14からパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を受け、その受けたパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を所定の方式によって変調するとともに、その変調したパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]をディジタル信号からアナログ信号に変換する。そして、通信装置10の通信部15は、RTSパケットを通信装置20へ送信し、通信装置20からCTSパケットを受信すると、アナログ信号からなるパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]をコネクタ16へ出力する。
そして、通信装置10のコネクタ16は、通信部15から受けたパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を上述した方法によって伝送波wvとして2次元通信シート30を介して通信装置20へ送信する。
通信装置20のコネクタ21は、2次元通信シート30を介してパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を構成する伝送波wvを受信し、その受信した伝送波wvを通信部22へ出力する。そして、通信装置20の通信部22は、伝送波wvをアナログ信号からディジタル信号に変換して復調し、パケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を取得する。
そうすると、通信装置20の通信部22は、その取得したパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]を制御部23へ出力する。
通信装置20の制御部23は、通信部22から受けたパケットPKT1=[Add10/[x1,y1],[x2,y2]]から2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出す。
図14は、図13に示す画像G1の各画素と各画素の位置情報との対応関係を示すテーブルの概念図である。図14を参照して、テーブルTBL−1は、画素GU11〜GU18,GU21〜GU28,GU31〜GU38,GU41〜GU48,GU51〜GU58,GU61〜GU68,GU71〜GU78,GU81〜GU88と、位置情報ps11〜ps18,ps21〜ps28,ps31〜ps38,ps41〜ps48,ps51〜ps58,ps61〜ps68,ps71〜ps78,ps81〜ps88とを含む。
そして、位置情報ps11〜ps18,ps21〜ps28,ps31〜ps38,ps41〜ps48,ps51〜ps58,ps61〜ps68,ps71〜ps78,ps81〜ps88は、それぞれ、画素GU11〜GU18,GU21〜GU28,GU31〜GU38,GU41〜GU48,GU51〜GU58,GU61〜GU68,GU71〜GU78,GU81〜GU88に対応付けられる。
通信装置20の記憶部24は、具体例1においては、図14に示すテーブルTBL−1を記憶する。
制御部23は、2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出すと、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−1を参照して、2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって規定された領域REG3を抽出する。
具体的に説明する。たとえば、位置情報[x1,y1]がps32からなり、位置情報[x2,y2]がps24からなるとすると、通信装置20の制御部23は、テーブルTBL−1を参照して、2つの位置情報ps32,ps24を有する2つの画素GU32,GU24を抽出し、その抽出した2つの画素GU32,GU24が四角形の対角線上の2つの角に位置する四角形の領域REG3を決定する。
そして、通信装置20の制御部23は、その決定した領域REG3に含まれる画素GU22,GU23,GU24,GU32,GU33,GU34からなる画像データGD1をテーブルTBL−1から抽出し、その抽出した画像データGD1を関連情報IFRとする通信装置10宛てのパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を生成する。
そうすると、通信装置20の制御部23は、その生成したパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を通信部22へ出力し、通信部22は、パケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を所定の方式によって変調するとともに、その変調したパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]をディジタル信号からアナログ信号に変換する。そして、通信装置20の通信部22は、RTSパケットを通信装置10へ送信し、通信装置10からCTSパケットを受信すると、アナログ信号からなるパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]をコネクタ21へ出力する。
そうすると、通信装置20のコネクタ21は、通信部22から受けたパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を上述した方法によって伝送波wvとして2次元通信シート30を介して通信装置10へ送信する。
図15は、関連情報IFRの表示例を示す図である。通信装置10のコネクタ16は、2次元通信シート30を介して通信装置20からパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を構成する伝送波wvを受信し、その受信した伝送波wvを通信部15へ出力する。
通信装置10の通信部15は、CTSパケットを通信装置20へ送信した後に伝送波wvを受信したので、伝送波wvを信号SGと電力PWとに分離し、信号SGをアナログ信号からディジタル信号に変換して復調し、パケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を取得する。
そして、通信装置10の通信部15は、その取得したパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を制御部14へ出力するとともに、ACKパケットを通信装置20へ送信する。また、通信装置10の送信部15は、伝送波wvから分離した電力PWを電力蓄積部17へ供給し、電力蓄積部17は、通信部15から受けた電力PWを蓄積する。
通信装置10の制御部14は、通信部15からパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を受けると、その受けたパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]から関連情報IFR(GD1)を取り出し、その取り出した関連情報IFR(GD1)を表示部13へ出力する。
そうすると、通信装置10の表示部13は、制御部14から受けた関連情報IFR(GD1)を表示する(図15の(a)参照)。この場合、通信装置10は、図13に示す領域REG1に含まれる部分の画像を表示部13の全体で表示するので、図13に示す領域REG1に含まれる部分の画像は、拡大して表示される。
その結果、通信装置10のユーザは、自己の通信装置10を画像G1上の任意の領域REG1に配置するだけで、領域REG1内の画像を拡大して見ることができる。
通信装置10が図13に示す画像G1の領域REG2に配置された場合も、同様にして、通信装置10は、通信装置20から受信した関連情報IFRに基づいて、領域REG2内の画像を拡大して表示する(図15の(b)参照)。
このように、具体例1においては、投影器40は、画像を2次元通信シート30上に投影し、通信装置10は、自己が配置された画像上の任意の領域における画像データを通信装置20から受信し、自己が配置された画像上の任意の領域の画像を拡大して表示する。
したがって、この発明によれば、通信装置10の配置位置に関連した情報(画像)を表示できる。
また、通信装置10は、通信装置20から受信したパケットPKT2=[Add10/IFR(=GD1)]を構成する伝送波wvの一部を電力PWとして蓄積し、その蓄積した電力PWを用いて関連情報IFRを表示するので、消費電力を節約できる。
図16は、2次元通信シート30上に投影される具体例1における他の画像を示す図である。また、図17は、領域と説明文との対応関係を示すテーブルの概念図である。
図16を参照して、投影器40は、画像G2を2次元通信シート30上に投影する。そして、ユーザは、自己の通信装置10を画像G2上の任意の位置に配置する。
そうすると、通信装置10は、上述した方法によって、自己が配置された位置の位置情報[x1,x2],[x2,y2]を検出し、パケットPKT1を2次元通信シート30を介して通信装置20へ送信する。
通信装置10が画像G2上に配置された自己の位置に関連する関連情報IFRを通信装置20から受信して表示する場合、通信装置20の記憶部24は、図14に示すテーブルTBL−1と図17に示すテーブルTBL−2とを記憶する。テーブルTBL−1は、位置情報[x1,x2],[x2,y2]によって特定される画像G2上の領域AREA1,AREA2,AREA3,・・・と、領域AREA1,AREA2,AREA3,・・・にそれぞれ対応付けられた説明文EXPL1,EXPL2,EXPL3,・・・とからなる。
通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−1を参照して、上述した方法によって、位置情報[x1,x2],[x2,y2]によって特定される画像G2の一部の画像データGD1を抽出するとともに、テーブルTBL−2を参照して、位置情報[x1,x2],[x2,y2]によって特定される領域AREAiに対応する説明文EXPLiを抽出する。そして、通信装置20は、画像データGD1と説明文EXPLiとを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GD1/EXPLi)]を生成して上述した方法によって通信装置10へ送信する。
そうすると、通信装置10の制御部14は、パケットPKT2=[Add10/IFR(GD1/EXPLi)]から関連情報IFRとして画像データGD1と説明文EXPLiとを取り出し、その取り出した画像データGD1および説明文EXPLiを表示部13へ出力し、表示部13は、画像データGD1に基づいて、通信装置10が配置された位置における画像G2上の一部の画像と、その一部の画像に関連する説明文EXPLiを表示する(図16参照)。
これによって、ユーザは、通信装置10を配置した画像G2上の一部の画像を拡大して見ることができるとともに、その一部の画像に関連する説明文を読むことができる。その結果、通信装置10のユーザは、通信システム100を美術館として利用することができる。
なお、上記においては、1つの通信装置を画像G1,G2上に配置すると説明したが、この発明においては、複数の通信装置10A,10Bが画像G1,G2上に同時に配置される。そして、通信装置10A,10Bの各々は、上述した通信装置10と同じ構成からなり、自己が配置された画像G1,G2上の位置に関連する関連情報IFRを通信装置20から取得して表示する。この場合、各通信装置10A,10Bは、自己宛てではないパケットPKT2を構成する伝送波wvを通信装置20から受信すると、その受信した伝送波wvを電力PWとして蓄積する。
このように、この発明においては、複数のユーザが通信システム100を用いて自己の通信装置を配置した位置に関連する画像(または画像および説明文)を見ることができる。
[具体例2]
図18は、2次元通信シート30上に投影される具体例2における画像を示す図である。また、図19は、領域と画像データとの対応関係を示すテーブルの概念図である。
図18を参照して、具体例2においては、投影器40は、画像G3を2次元通信シート30上に投影する。画像G3は、世界地図からなる。また、通信装置20の記憶部24は、図19に示すテーブルTBL−3を記憶する。
図19を参照して、テーブルTBL−3は、領域と画像データとからなる。領域は、AREA1〜AREAnからなり、画像データは、GDW1〜GDWnからなる。そして、画像データGDW1〜GDWnは、それぞれ、領域AREA1〜AREAnに対応付けられる。領域AREA1〜AREAnの各々は、通信装置10によって検出される2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域であり、画像データGDW1〜GDWnは、それぞれ、領域AREA1〜AREAnにおける名所および風景等の画像を表示するためのデータである。そして、名所および風景等の画像は、静止画であっても動画であってもよい。
通信装置10は、画像G3上の領域REG4に配置されると、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を上述した方法によって検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を上述した方法によって2次元通信シート30を介して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20の制御部23は、上述した方法によってパケットPKT1を2次元通信シート30を介して通信装置10から受信すると、その受信したパケットPKT1に含まれる位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、その取り出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAjを検出する。より具体的には、通信装置20の制御部23は、2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]が四角形の対角線上の2つの角に位置するように、四角形からなる領域AREAjを検出する。このように、領域AREAjは、2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]が四角形の対角線上の2つの角に位置するように決定されるので、領域AREAjを決定することは、通信装置10の配置方向も考慮して通信装置10が配置された領域を決定することに相当する。したがって、領域AREAjは、通信装置10の配置方向も考慮して決定された領域であり、後述するように、領域AREAjに対応する画像データGDWjを抽出することは、通信装置10の配置方向に応じて画像データGDWjを抽出することに相当する。
そうすると、通信装置20の制御部23は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−3を参照して、その検出した領域AREAjに対応する画像データGDWjを抽出し、その抽出した画像データGDWjを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWj)]を生成して通信部22へ出力する。
そして、通信装置20の通信部22は、上述した方法によって、パケットPKT2=[Add10/IFR(GDWj)]を2次元通信シート30を介して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWj)]を受信し、その受信したパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWj)]に含まれる関連情報IFR(=GDWj)をパケットPKT2から取り出し、その取り出した関連情報IFR(=GDWj)を表示部13へ出力する。
そして、通信装置10の表示部13は、画像データGDWjに基づいて、通信装置10が配置された位置に関連する名所を表示する。
また、通信装置10が画像G3上の領域REG5に配置された場合、通信装置10は、上述した方法によって、通信装置20から画像データGDWを受信し、その受信した画像データGDWに基づいて、通信装置10が配置された位置に関連する情報として、「竹やぶに隠れたパンダ」からなる風景を表示する。
このように、通信装置10のユーザは、たとえば、自宅に居ながら、世界の各地の名所または風景を観光できる。
図20は、2次元通信シート30上に投影される具体例2における他の画像を示す図である。図20を参照して、投影器40は、日本地図からなる画像G4を2次元通信シート30上に投影する。そして、通信装置10は、日本地図上のある位置に配置される。
そうすると、通信装置10は、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAkを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−3を参照して、領域AREAkに対応する画像データGDWkを抽出し、その抽出した画像データGDWkを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWk)]を生成して通信装置10へ送信する。この場合、画像データGDWkは、定点カメラによって撮影された画像データからなる。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWk)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWk)を取り出し、その取り出した画像データGDWkに基づいて、定点カメラによって撮影された画像を表示する。
このように、定点カメラによって撮影された画像データを収集することによって、通信装置10のユーザは、定点カメラによって撮影された画像を通信システム100を用いて見ることができる。
図21は、2次元通信シート30上に投影される具体例2におけるさらに他の画像を示す図である。図21を参照して、投影器40は、教室の机上に設置された2次元通信シート30上に画像G5を投影する。
図22は、領域と画像データと説明文との対応関係を示すテーブルの概念図である。図22を参照して、テーブルTBL−4は、図19に示すテーブルTBL−3に説明文を追加したものであり、その他は、テーブルTBL−3と同じである。
説明文は、EXPL1〜EXPLnからなる。そして、説明文EXPL1〜EXPLnは、それぞれ、画像データGDW1〜GDWnに対応付けられており、画像データGDW1〜GDWnの内容を説明する文章からなる。
投影器40が画像G5を2次元通信シート30上に投影する場合、通信装置20の記憶部24は、テーブルTBL−4を記憶する。
通信装置10は、画像G5上の川の部分に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−4を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWmを抽出するとともに、その抽出した画像データGDWmに対応する説明文EXPLmを抽出する。そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWmおよび説明文EXPLmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm+EXPLm)を取り出し、その取り出した画像データGDWmに基づいて、「川に生息する魚(鮎)」を表示するとともに、説明文EXPLmに基づいて、魚(鮎)についての説明を表示する。
これによって、生徒は、通信装置10を配置した川には、魚(鮎)が生息し、鮎について学習する。
また、通信装置10を山の部分に配置すれば、通信装置10が配置された山に生息する動物(たとえば、熊)の画像および熊について説明が通信装置10に表示される。
したがって、通信システム100を学習教材として使用できる。
[具体例3]
図23は、2次元通信シート30上に投影される具体例3における画像を示す図である。図23を参照して、投影器40は、画像G6を2次元通信シート30上に投影する。画像G6は、複数の言語が配置された画像である。
図24は、領域と言語と手話アニメとの対応関係を示すテーブルの概念図である。図24を参照して、テーブルTBL−5は、領域と、言語と、手話アニメとからなる。領域、言語、および手話アニメは、相互に対応付けられる。
領域は、AREA1〜AREAnからなり、言語は、LAG1〜LAGnからなり、手話アニメは、GDFL1〜GDFLnからなる。領域AREA1〜AREAnは、それぞれ、言語LAG1〜LAGnが配置された領域からなる。言語LAG1〜LAGnは、「今日」、「とても」、「天気」および「良い」等の言語からなる。手話アニメGDFL1〜GDFLnは、それぞれ、対応する言語LAG1〜LAGnを手話によって説明する画像データからなる。
通信装置10は、画像G6上の複数の言語のいずれか(たとえば、「天気」)の上に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−5を参照して、領域AREAmに対応する言語LAGmを抽出するとともに、その抽出した言語LAGmに対応する手話アニメGDFLmを抽出する。そして、通信装置20は、その抽出した手話アニメGDFLmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDFLm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDFLm)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDFLm)を取り出し、その取り出した手話アニメGDFLmに基づいて、「天気」を手話によって説明する画像を表示する。
これによって、耳が不自由なユーザは、天気を知ることができる。
通信装置10が「天気」以外の言語の上に配置された場合も、同様である。
[具体例4]
図25は、2次元通信シート30上に投影される具体例4における画像を示す図である。図25を参照して、投影器40は、画像G7を2次元通信シート30上に投影する。画像G7は、複数の領域のうちのいくつかの領域にターゲットとなるキャラクタを含む風景からなる。
図26は、領域と画像データと説明文との他の対応関係を示すテーブルの概念図である。図26を参照して、テーブルTBL−6は、図22に示すテーブルTBL−4と同じ構成要素からなるが、説明文は、画像データの一部に対応付けられている。そして、説明文は、ターゲットとなるキャラクタを探し当てたことを示す文章からなる。
通信装置10は、画像G7上の任意の位置に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−6を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWmを抽出するとともに、その抽出した画像データGDWmに対応する説明文があれば、その説明文EXPLmを抽出する。なお、通信装置20は、画像データGDWmに対応する説明文がなければ、画像データGDWmのみを抽出する。
そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWm(または画像データGDWmおよび説明文EXPLm)を関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm(またはGDWm+EXPLm))]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm(またはGDWLm+EXPLm))]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm(またはGDWm+EXPLm))を取り出す。そして、通信装置10は、その取り出した画像データGDWmに基づいて、画像G7上に配置された通信装置10の位置に関連する領域の風景を表示する。また、通信装置10は、画像データGDWmがターゲットとなるキャラクタを含んでいる場合、画像データGDWmおよび説明文EXPLmに基づいて、キャラクタを含む風景と、キャラクタを探し当てたことを示す文章とを表示する。
ユーザは、キャラクタを探し当てるまで、通信装置10を別の位置に配置し、キャラクタを探し当てれば、ゲームが終了する。
したがって、通信システム100をゲームとして使用できる。
なお、上記においては、1つの通信装置10を用いたキャラクタ探し当てゲームについて説明したが、この発明においては、複数の通信装置10を同時に画像G7の任意の位置に配置することによって、複数のユーザは、相互に対戦しながら、キャラクタ探し当てゲームを行うことができる。
[具体例5]
図27は、2次元通信シート30上に投影される具体例5における画像を示す図である。図27は、投影器40は、画像G8を2次元通信シート30上に投影する。画像G8は、たとえば、ショッピング街の各施設の配置図からなる。
投影器40が画像G8を2次元通信シート30上に投影する場合、通信装置20の記憶部24は、図22に示すテーブルTBL−4を記憶する。そして、テーブルTBL−4の画像データGDW1〜GDWnは、通信装置10が配置された施設内の画像データからなり、説明文EXPL1〜EXPLnは、通信装置10が配置された施設内の現在の状況を説明する文章からなる。
たとえば、通信装置10がドラッグストアに配置された場合、画像データGDWmは、陳列された薬の画像データからなり、説明文EXPLmは、薬の処方箋を説明する文章からなる。
通信装置10は、たとえば、レストランに配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−4を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWmを抽出するとともに、その抽出した画像データGDWmに対応する説明文EXPLmを抽出する。
そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWmおよび説明文EXPLmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWLm+EXPLm)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm+EXPLm)を取り出す。そして、通信装置10は、その取り出した画像データGDWmに基づいて、レストランのメニューを表示し、説明文EXPLmに基づいて、レストランを紹介する文章またはレストランの混雑状況を説明する文章を表示する。
これによって、ショッピング街に存在する各施設の情報を迅速に取得でき、快適に買い物等を行うことができる。
[具体例6]
図28は、2次元通信シート30上に投影される具体例6における画像を示す図である。図28を参照して、投影器40は、2次元通信シート30上に画像G9を投影し((a)参照)、その後、一定時間が経過すると、2次元通信シート30上に画像G10を投影する((b)参照)。画像G9は、たとえば、ジャングルの風景およびジャングルに潜む動物を含む画像からなる。また、画像G10は、たとえば、ピラミッドの風景およびピラミッドに隠された財宝を含む画像からなる。
図29は、領域と画像データと説明文とのさらに他の対応関係を示すテーブルの概念図である。図29を参照して、テーブルTBL−7は、図28に示す画像G9に対応して、通信装置20の記憶部24が記憶するテーブルであり((a)参照)、テーブルTBL−8は、図28に示す画像G10に対応して、通信装置20の記憶部24が記憶するテーブルである((b)参照)。
テーブルTBL−7,TBL−8の各々は、図22に示すテーブルTBL−4と同じ構成からなる。そして、テーブルTBL−7の画像データGDW1−G9〜GDWn−G9の各々は、画像G9の一部の画像データからなる動画または写真である。また、テーブルTBL−8の画像データGDW1−G10〜GDWn−G10の各々は、画像G10の一部の画像データからなる動画または写真である。また、テーブルTBL−7の説明文EXPL1−G9〜EXPLn−G9は、動物の音声データからなり、テーブルTBL−8の説明文EXPL1−G10〜EXPLn−G10は、財宝を説明する文章からなる。
通信装置10の制御部14は、具体例6においては、上述した機能に加え、次の機能を果たす。すなわち、通信装置10の制御部14は、画像G9が2次元通信シート30上に投影されているときに、受光部11,12からの位置情報[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、通信装置10の配置方向が横置きから縦置きに変えられたことを検出すると、それまでに表示した画像に潜む動物の一覧表を表示するための指示信号INST1を生成して表示部13へ出力する。また、通信装置10の制御部14は、画像G10が2次元通信シート30上に投影されているときに、受光部11,12からの位置情報[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、通信装置10の配置方向が横置きから縦置きに変えられたことを検出すると、それまでに表示した画像に隠された財宝の一覧表を表示するための指示信号INST2を生成して表示部13へ出力する。さらに、通信装置10の制御部14は、受光部11,12から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を初めて受けたタイミングから一定時間が経過すると、2次元通信シート30上に投影される画像が画像G9から画像10に切換えられたことを検知する。
通信装置10の表示部13は、具体例6においては、上述した機能に加え、次の機能を果たす。すなわち、通信装置10の表示部13は、画像G9が2次元通信シート30上に投影されているときに、画像データGDWmに基づいて画像を表示する度に、その表示された画像に潜む動物の画像データだけを抜き出し、その抜き出した動物の画像データを保持する。そして、通信装置10の表示部13は、制御部14から指示信号INST1を受けると、それまでに保持した動物の画像データに基づいて、動物の一覧表を作成し、その作成した一覧表を表示する。また、通信装置10の表示部13は、画像G10が2次元通信シート30上に投影されているときに、画像データGDWmに基づいて画像を表示する度に、その表示された画像に隠された財宝の画像データだけを抜き出し、その抜き出した財宝の画像データを保持する。そして、通信装置10の表示部13は、制御部14から指示信号INST2を受けると、それまでに保持した財宝の画像データに基づいて、財宝の一覧表を作成し、その作成した一覧表を表示する。
なお、表示部13は、画像データGDWmに対して輪郭抽出処理を施すことによって、画像データGDWmから動物の画像データまたは財宝の画像データを抜き出し、その抜き出した動物の画像データまたは財宝の画像データを保持する。
投影器40が画像G9を2次元通信シート30上に投影しているときに、ユーザは、通信装置10を画像G9上の予め決定された所定の位置(=動物が潜む位置)に配置すると、通信装置10の受光部11,12は、上述した方法によって、位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を制御部14へ出力する。
そして、通信装置10の制御部14は、受光部11,12から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を受けると、位置情報[x1,y1],[x2,y2]が画像G9上の位置情報であることを示すフラグF−G9と、位置情報[x1,y1],[x2,y2]とを含むパケットPKT1=[Add10/F−G9/[x1,y1],[x2,y2]]を生成する。
そうすると、通信装置10は、上述した方法によって、2次元通信シート30を介してパケットPKT1=[Add10/F−G9/[x1,y1],[x2,y2]]を通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、2次元通信シート30を介してパケットPKT1=[Add10/F−G9/[x1,y1],[x2,y2]]を受信する。通信装置20において、制御部23は、上述した方法によって、パケットPKT1=[Add10/F−G9/[x1,y1],[x2,y2]]を通信部22から受ける。そして、通信装置20の制御部23は、パケットPKT1からフラグF−G9および位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、フラグF−G9に基づいて、位置情報[x1,y1],[x2,y2]が画像G9上の位置を示すことを検知する。また、通信装置20の制御部23は、位置情報[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、上述した方法によって、通信装置10が配置された位置に関連する領域AREAmを検出する。
そうすると、通信装置20の制御部23は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−7を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWm−G9を抽出するとともに、その抽出した画像データGDWm−G9に対応する説明文EXPLm−G9を抽出する。
そして、通信装置20の制御部23は、その抽出した画像データGDWm−G9および説明文EXPLm−G9を関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)]を生成する。
そうすると、通信装置20は、その生成したパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)]を上述した方法によって通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)]を受信する。通信装置10において、制御部14は、上述した方法によって、パケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)]を通信部15から受ける。そして、通信装置10の制御部14は、パケットPKT2から関連情報IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)を取り出し、その取り出した関連情報IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)を表示部13へ出力する。そして、通信装置10の表示部13は、画像データGDWm−G9に基づいて、動物が潜む画像を表示するとともに、画像データGDWm−G9から動物の画像データを抜き出して保存する。また、通信装置10の表示部13は、説明文EXPLm−G9に基づいて、表示した動物を説明する音声を再生する。
ユーザは、通信装置10の配置位置を他の所定の位置に変える動作を数回繰り返す。これによって、通信装置10は、上述した動作によって、通信装置20から受信した関連情報IFR(GDWm−G9+EXPLm−G9)を表示するとともに、表示した画像に潜む動物の画像データを抜き出して保存する。
その後、通信装置10の制御部14は、通信装置10の配置方向が縦方向へ変化したことを上述した方法によって検出すると、指示信号INST1を生成して表示部13へ出力し、表示部13は、指示信号INST1に応じて、それまでに保存した動物の画像データに基づいて、動物の一覧表を作成して表示する。
その後、投影器40が画像G9に代えて画像G10を2次元通信シート30上に投影し、ユーザは、通信装置10を画像G10の任意の位置に配置すると、通信装置10の受光部11,12は、上述した方法によって、位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を制御部14へ出力する。
そして、通信装置10の制御部14は、受光部11,12から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を受けると、位置情報[x1,y1],[x2,y2]が画像G10上の位置情報であることを示すフラグF−G10と、位置情報[x1,y1],[x2,y2]とを含むパケットPKT1=[Add10/F−G10/[x1,y1],[x2,y2]]を生成する。
そうすると、通信装置10は、上述した方法によって、2次元通信シート30を介してパケットPKT1=[Add10/F−G10/[x1,y1],[x2,y2]]を通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、2次元通信シート30を介してパケットPKT1=[Add10/F−G10/[x1,y1],[x2,y2]]を受信する。通信装置20において、制御部23は、上述した方法によって、パケットPKT1=[Add10/F−G10/[x1,y1],[x2,y2]]を通信部22から受ける。そして、通信装置20の制御部23は、パケットPKT1からフラグF−G10および位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、フラグF−G10に基づいて、位置情報[x1,y1],[x2,y2]が画像G10上の位置を示すことを検知する。また、通信装置20の制御部23は、位置情報[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、上述した方法によって、通信装置10が配置された位置に関連する領域AREAmを検出する。
そうすると、通信装置20の制御部23は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−8を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWm−G10を抽出するとともに、その抽出した画像データGDWm−G10に対応する説明文EXPLm−G10を抽出する。
そして、通信装置20の制御部23は、その抽出した画像データGDWm−G10および説明文EXPLm−G10を関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)]を生成する。
そうすると、通信装置20は、その生成したパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)]を上述した方法によって通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)]を受信する。通信装置10において、制御部14は、上述した方法によって、パケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)]を通信部15から受ける。そして、通信装置10の制御部14は、パケットPKT2から関連情報IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)を取り出し、その取り出した関連情報IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)を表示部13へ出力する。そして、通信装置10の表示部13は、画像データGDWm−G10に基づいて、動物が潜む画像を表示するとともに、画像データGDWm−G10から財宝の画像データを抜き出して保存する。また、通信装置10の表示部13は、説明文EXPLm−G10に基づいて、表示した財宝を説明する文章を表示する。
ユーザは、通信装置10の配置位置を他の所定の位置に変える動作を数回繰り返す。これによって、通信装置10は、上述した動作によって、通信装置20から受信した関連情報IFR(GDWm−G10+EXPLm−G10)を表示するとともに、表示した画像に隠された財宝の画像データを抜き出して保存する。
その後、通信装置10の制御部14は、通信装置10の配置方向が縦方向へ変化したことを上述した方法によって検出すると、指示信号INST2を生成して表示部13へ出力し、表示部13は、指示信号INST2に応じて、それまでに保存した財宝の画像データに基づいて、財宝の一覧表を作成して表示する。
上述したように、具体例6においては、通信システム100を用いて宝探しを行うことができる。
[具体例7]
図30は、2次元通信シート30上に投影される具体例7における画像を示す図である。図30を参照して、投影器40は、2次元通信シート30上に画像G11を投影する。画像G11は、各種の形および各種の色を有する卵を配列した画像からなる。
投影器40が画像G11を2次元通信シート30上に投影する場合、通信装置20の記憶部24は、図22に示すテーブルTBL−4を記憶する。
そして、テーブルTBL−4の画像データGDW1〜GDWnは、成長後の動物の画像データからなり、説明文EXPL1〜EXPLnは、成長した動作を説明する文章からなる。
通信装置10は、画像G11上の複数の卵のいずれかの上に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−4を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWmを抽出するとともに、その抽出した画像データGDWmに対応する説明文EXPLmを抽出する。
そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWmおよび説明文EXPLmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWLm+EXPLm)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm+EXPLm)を取り出す。そして、通信装置10は、その取り出した画像データGDWmに基づいて、画像G11上に配置された通信装置10の位置に存在する卵から成長した動物の画像を表示する。また、通信装置10は、説明文EXPLmに基づいて、成長した動物を説明するための文章を表示する。
これによって、ユーザは、各卵からどのような動物が成長するかを学習できる。また、ユーザは、卵と、成長後の動物とのギャップを感知でき、各卵からどのような動物が成長するかを楽しみながら学習できる。
なお、具体例7においては、画像データGDW1〜GDWnは、動物の成長過程を示す動画データからなっていてもよい。
[具体例8]
図31は、2次元通信シート30上に投影される具体例8における画像を示す図である。図31を参照して、投影器40は、2次元通信シート30上に画像G12を投影する((a)参照)。画像G12は、船の画像からなる。
投影器40が画像G12を2次元通信シート30上に投影する場合、通信装置20の記憶部24は、図22に示すテーブルTBL−4を記憶する。
そして、テーブルTBL−4の画像データGDW1〜GDWnは、船の内部の画像データからなり、説明文EXPL1〜EXPLnは、船の内部の各部を説明する文章からなる。
通信装置10は、画像G12上の任意の位置に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−4を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWmを抽出するとともに、その抽出した画像データGDWmに対応する説明文EXPLmを抽出する。
そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWmおよび説明文EXPLmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWLm+EXPLm)]を受信し、その受信したパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm+EXPLm)を取り出す。そして、通信装置10は、その取り出した画像データGDWmに基づいて、画像G12上に配置された通信装置10の位置に存在する船の内部の画像を表示する。また、通信装置10は、説明文EXPLmに基づいて、表示した船の内部を説明するための文章を表示する。
これによって、ユーザは、船の内部をレントゲンのように見ることができる。
投影器40が像G12に代えて自動車の画像G13を2次元通信シート30上に投影した場合(図31の(b)参照)、通信装置10は、上述した動作によって、自動車の内部をレントゲンのように見ることができる。
[具体例9]
図32は、2次元通信シート30上に投影される具体例9における画像を示す図である。図32を参照して、投影器40は、2次元通信シート30上に画像G14を投影する。画像G14は、色とりどりの熱帯魚が泳ぐ水族館の画像からなる。したがって、画像G14は、動画である。
図33は、領域と画像データと説明文と得点との対応関係を示すテーブルの概念図である。図33を参照して、テーブルTBL−9は、図22に示すテーブルTBL−4に得点を追加したものであり、その他は、テーブルTBL−4と同じである。
具体例9においては、テーブルTBL−9の画像データGDW1〜GDWnは、水族館の中を泳ぐ魚の画像データからなり、説明文EXPL1〜EXPLnは、水族館の中を泳ぐ魚を説明する文章からなる。また、得点SCR1〜SCRnは、それぞれ、画像データGDW1〜GDWnに対応付けられており、魚を通信装置10の表示部13に表示したときの得点である。
具体例9においては、通信装置10の制御部14は、通信装置20から受信した関連情報IFRを表示部13へ出力する度に関連情報IFRに含まれる得点SCR1を加算して総合得点を更新し、その更新した総合得点を表示部13へ出力する。また、通信装置10の表示部13は、関連情報IFRを表示するとともに、制御部14から受けた総合得点を表示する。
通信装置10は、画像G14上の魚の位置に配置されると、上述した方法によって、その配置された位置の位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出し、その検出した位置情報[x1,y1],[x2,y2]を含むパケットPKT1を生成して通信装置20へ送信する。
そして、通信装置20は、通信装置10から受信したパケットPKT1から位置情報[x1,y1],[x2,y2]を取り出し、位置情報[x1,y1],[x2,y2]によって特定される領域AREAmを検出する。その後、通信装置20は、記憶部24に記憶されたテーブルTBL−9を参照して、領域AREAmに対応する画像データGDWm、説明文EXPLmおよび得点SCRmを抽出する。
そして、通信装置20は、その抽出した画像データGDWm、説明文EXPLmおよび得点SCRmを関連情報IFRとして含むパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWm+EXPLm+SCRm)]を生成して通信装置10へ送信する。
通信装置10は、2次元通信シート30を介してパケットPKT2=[Add10/IFR(GDWLm+EXPLm+SCRm)]を受信する。そうすると、通信装置10において、制御部14は、上述した方法によって、パケットPKT2=[Add10/IFR(GDWLm+EXPLm+SCRm)]を通信部15から受け、その受けたパケットPKT2から関連情報IFR(GDWm+EXPLm+SCRm)を取り出す。そして、通信装置10の制御部14は、その取り出した得点SCRmを保存するとともに、関連情報IFR(GDWm+EXPLm+SCRm)を表示部13へ出力する。
そして、通信装置10の表示部13は、画像データGDWmに基づいて、水族館で泳ぐ魚の画像を表示するとともに、説明文EXPLmに基づいて、表示した魚を説明するための文章を表示する。また、通信装置10の表示部13は、得点SCRmを表示する。
なお、通信装置10の表示部13が魚を表示した時点で、通信装置10のユーザは、その表示された魚を取得したことになる。
通信装置10の画像G14上の位置が変えられたとき、通信装置10は、上述した動作によって、新たな関連情報IFRを通信装置20から受信して表示する。そして、この場合、通信装置10の制御部14は、新たに受信した関連情報IFR(GDWm+1+EXPLm+1+SCRm+1)に含まれる得点SCRm+1を既に保持している得点SCRmに加算して総合得点を更新し、その更新した総合得点と、画像データGDWm+1と、説明文EXPLm+1とを表示部13へ出力する。
そして、通信装置10の表示部13は、画像データGDWm+1に基づいて、新たな魚を表示するとともに、説明文EXPLm+1に基づいて、その表示した魚の説明を表示し、総合得点を表示する。
なお、具体例9においては、水族館に現れる頻度が低い魚ほど、得点SCRmが高い。また、サメを間違って捕獲したとき、または通信装置10を画像G14上に置くタイミングおよび角度が悪いとき、画像G14が消えて、ゲームが終了する。
このように、具体例9においては、画像G14中の魚を通信装置10に表示することによって魚を捕獲する疑似体験ができる。また、捕獲する魚によって得点が異なるので、魚を捕獲するゲームを楽しむことができる。
上述したように、具体例9によれば、水族館で魚を捕獲する疑似体験をしながら、ゲームを楽しむことができる。
なお、上記においては、通信装置10は、2つの受光部11,12によって2つの位置情報[x1,y1],[x2,y2]を検出すると説明したが、この発明においては、これに限らず、通信装置10は、3個以上の位置情報を検出するようにしてもよく、一般的には、複数の位置情報を検出すればよい。複数の位置情報を検出すれば、通信装置10の向きも検出できるからである。
[実施の形態2]
図34は、実施の形態2による通信システムの構成を示す概略図である。図34を参照して、実施の形態2による通信システム200は、2次元通信シート30と、信号受信器210と、USB(Universal Serial Bus)ケーブル220と、通信装置230,240とを備える。
信号受信器210は、たとえば、mimioキャプチャバーからなる。そして、信号受信器210は、2次元通信シート30の幅に等しい長さを有し、2次元通信シート30の一方端に2次元通信シート30に沿って配置される。
USBケーブル220は、信号受信器210を通信装置240に接続する。通信装置230,240は、2次元通信シート30上に配置される。
信号受信器210は、通信装置230から超音波信号および赤外線信号を受信し、その受信した超音波信号と、超音波信号を受信した受信位置[x1,y1]と、超音波信号を受信した受信時刻t1と、赤外線信号と、赤外線信号を受信した受信位置[x2,y2]と、赤外線信号を受信した受信時刻t2とを検出する。そして、位置検出器210は、超音波信号、受信位置[x1,y1]、受信時刻t1、赤外線信号、受信位置[x2,y2]および受信時刻t2をUSBケーブル220を介して通信装置240へ送信する。
通信装置230は、2次元通信シート30上に配置され、オンされると、2つの発信源の各々から自己の識別情報IDを含む超音波信号および赤外線信号を発信する。また、通信装置230は、自己が配置された位置に連関する関連情報を2次元通信シート30を介して通信装置240から受信し、その受信した関連情報を表示する。
通信装置240は、信号受信器210からUSBケーブル220を介して超音波信号、受信位置[x1,y1]、受信時刻t1、赤外線信号、受信位置[x2,y2]および受信時刻t2を受け、その受けた超音波信号、受信位置[x1,y1]、受信時刻t1、赤外線信号、受信位置[x2,y2]および受信時刻t2に基づいて、後述する方法によって、通信装置230が配置された位置を検出する。そして、通信装置240は、その検出した通信装置230の配置位置に関連する情報を2次元通信シート30を介して通信装置230へ送信する。
図35は、図34に示す通信装置230の構成を示す概略ブロック図である。図35を参照して、通信装置230は、図4に示す通信装置10の受光部11,12をそれぞれ発信部211,212に代えたものであり、その他は、通信装置10と同じである。
発信部211,212は、通信装置210の底部に配置される。そして、発信部211,212の各々は、電力蓄積部17からの電力によって駆動する。そして、発信部211は、通信装置230のアドレスAdd230と発信時刻t0とを含む超音波信号[SP1/Add230/t0]および赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を発信する。また、発信部212は、通信装置230のアドレスAdd230と発信時刻t1とを含む超音波信号[SP2/Add230/t1]および赤外線信号[IFR2/Add230/t1]を発信する。
なお、図34に示す通信装置240は、図6に示す通信装置20と同じ構成からなる。そして、通信装置240においては、通信部22は、USBケーブル210にも接続される。
図36は、通信装置230の位置を検出する方法を説明するための図である。図36を参照して、信号受信器210は、たとえば、y軸に沿って配置される。そして、通信装置230の発信部211は、点A(X1,Y1)に配置され、上述した超音波信号[SP1/Add230/t0]および赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を同じ時刻t0で発信する。
そうすると、信号受信器210は、原点(0,0)で超音波信号[SP1/Add230/t0]を受信し、その超音波信号[SP1/Add230/t0]を受信した受信時刻t1を検出する。また、信号受信器210は、点B(0,W)で赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を受信し、その赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を受信した受信時刻t3を検出する。さらに、信号受信器210は、原点(0,0)と点B(0,W)との距離Wを検出する。そして、信号受信器210は、超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3および距離WをUSBケーブル220を介して通信装置240へ出力する。
通信装置240の通信部22は、USBケーブル210を介して、超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3および距離Wを受信し、その受信した超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3および距離Wを制御部23へ出力する。
通信装置240の制御部23は、超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3および距離Wを通信部22から受ける。そして、通信装置240の制御部23は、超音波信号[SP1/Add230/t0]から発信時刻t0を検出し、その検出した発信時刻t0を受信時刻t2から減算し、その減算結果(=t2−t0)を音速度に乗算して点A(X1,Y1)と原点(0,0)との距離S0を演算する。
また、通信装置240の制御部23は、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]から発信時刻t0を検出し、その検出した発信時刻t0を受信時刻t3から減算し、その減算結果(=t3−t0)を音速度に乗算して点A(X1,Y1)と点B(0,W)との距離S1を演算する。
そうすると、通信装置240の制御部23は、距離S0,S1,Wを次式(1)に代入して点Aのy座標Y1を演算する。
そして、通信装置240の制御部23は、式(1)を用いて演算したy座標Y1と距離S0とを次式に代入して点Aのx座標X1を演算する。
これによって、通信装置240の制御部23は、通信装置230の発信部211の位置A(X1,Y1)を演算する。
通信装置240の制御部23は、超音波信号[SP2/Add230/t1]、超音波信号[SP2/Add230/t1]の受信時刻t4、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]の受信時刻t5および超音波信号[SP2/Add230/t1]の受信位置と赤外線信号[IFR2/Add230/t1]の受信位置との距離とを用いて上述した方法によって発信部212の位置(X2,Y2)を検出する。
このように、通信装置240の制御部23は、超音波信号の信号受信器210への到達時間と、赤外線信号の信号受信器210への到達時間との時間差を利用して通信装置230の発信部211,212の位置を検出する。
なお、上述した方法によって検出される発信部211,212の位置(X1,Y1),(X2,Y2)は、信号受信器210の位置を基準した相対的な位置である。
図37は、図34に示す通信システム200の具体例を示す図である。図37を参照して、画像パネル250は、2次元通信シート30上に配置され、複数の画像251〜258からなる。通信装置240の記憶部24は、画像パネル250を構成する複数の画像251〜250の配置領域AREAと、複数の画像251〜258の画像データとの対応関係を示すテーブルを図19に示すテーブルTBL−3の形式で記憶する。
通信装置230の配置位置に関連する情報を通信装置230に表示する実施の形態2における動作について説明する。
通信装置230が画像パネル250を構成する複数の画像251〜258のうちの1つの画像251上に配置されると、通信装置230の発信部211は、上述した超音波信号[SP1/Add230/t0]および赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を時刻t0で発信し、発信部212は、上述した超音波信号[SP2/Add230/t1]および赤外線信号[IFR2/Add230/t1]を時刻t1で発信する。
そして、信号受信器210は、超音波信号[SP1/Add230/t0]を受信し、超音波信号[SP1/Add230/t0]を受信した受信時刻t2を検出するとともに、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を受信し、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を受信した受信時刻t3を検出する。また、信号受信器210は、超音波信号[SP1/Add230/t0]を受信した受信位置と、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]を受信した受信位置との距離W1を検出する。
その後、信号受信器210は、超音波信号[SP2/Add230/t1]を受信し、超音波信号[SP2/Add230/t1]を受信した受信時刻t4を検出するとともに、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]を受信し、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]を受信した受信時刻t5を検出する。また、信号受信器210は、超音波信号[SP2/Add230/t1]を受信した受信位置と、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]を受信した受信位置との距離W2を検出する。
そうすると、信号受信器210は、超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3、距離W1、超音波信号[SP2/Add230/t1]、受信時刻t4、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]、受信時刻t5および距離W2をUSBケーブル220を介して通信装置240へ送信する。
通信装置240は、USBケーブル220を介して、超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3、距離W1、超音波信号[SP2/Add230/t1]、受信時刻t4、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]、受信時刻t5および距離W2を受信し、その受信した超音波信号[SP1/Add230/t0]、受信時刻t2、赤外線信号[IFR1/Add230/t0]、受信時刻t3、および距離W1に基づいて、上述した方法によって、通信装置230の発信部211の位置(X1,Y1)を検出する。
また、通信装置240は、その受信した超音波信号[SP2/Add230/t1]、受信時刻t4、赤外線信号[IFR2/Add230/t1]、受信時刻t5および距離W2に基づいて、上述した方法によって、通信装置230の発信部212の位置(X2,Y2)を検出する。
そうすると、通信装置240は、その検出した2つの位置(X1,Y1),(X2,Y2)を含む領域AREAを検出し、記憶部24に記憶されたテーブル(=テーブルTBL−3)を参照して、領域AREAjに対応する画像データGDWjを抽出する。そして、通信装置240は、その抽出した画像データGDWjを上述した方法によって2次元通信シート30を介して通信装置230へ送信する。
そして、通信装置230は、2次元通信シート30を介して上述した方法によって画像データGDWjを受信し、その受信した画像データGDWjに基づいて、自己が配置された位置に関連する画像を表示する。
実施の形態2においては、上述した実施の形態1における具体例1〜具体例9のいずれかにおける画像からなる画像パネルを2次元通信シート30上に配置することによって、上述した具体例1〜具体例9と同じ具体例を実施の形態2においても実現できる。
上述したように、実施の形態2によれば、投影器40を用いて画像を2次元通信シート30上に投影しなくても、画像パネル250を2次元通信シート30上に配置し、その配置した画像パネル250上に通信装置230を配置するだけで、通信装置230の配置位置に関連する情報を通信装置230に表示できる。
その他は、実施の形態1と同じである。
この発明においては、通信装置10は、「第1の通信装置」を構成し、通信装置20は、「第2の通信装置」を構成する。
また、この発明においては、通信装置230は、「第1の通信装置」を構成し、通信装置240は、「第2の通信装置」を構成する。
さらに、2次元通信シート30は、「2次元通信媒体」を構成する。
さらに、超音波信号は、「第1の信号」を構成し、赤外線信号は、「第2の信号」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,20,230,240 通信装置、11,12 受光部、13 表示部、14,23 制御部、15,22 通信部、16,21 コネクタ、17 電力蓄積部、24 記憶部、30 2次元通信シート、31 誘電体、32,33 導体部、32A 開口部、40 投影器、100,200 通信システム、210 信号受信器、220 USBケーブル。