JP2009141519A - 無線通信端末、無線基地局及びパケット通信方法 - Google Patents

無線通信端末、無線基地局及びパケット通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択する。
【解決手段】本発明に係る無線通信端末100は、RTPパケットを含む複数種別のパケットを通信先装置(PDSN300、SIP電話機500、又はSIPサーバ600)と送受信する。無線通信端末100は、RTPパケットの伝送に用いられる補助サービスインスタンスASIと、他種別のパケットの伝送に用いられるメインサービスインスタンスMSIとを、通信先装置との間に設定する。無線通信端末100は、無線品質情報に応じて、サービスインスタンスを識別するサービスインスタンス・フローIDをRTPパケットに付加する伝送方式、又はサービスインスタンス・フローIDの付加を省略する伝送方式のいずれか一方を選択する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数種別のパケットを送受信する無線通信端末、無線基地局及びパケット通信方法に関する。
無線通信システムにおいて、符号化された音声データを含むパケットなど、伝送遅延を抑制することが要求されるパケットを伝送することが一般的になりつつある。一方で、通信の確立や維持に用いられる制御データを含む制御パケットなど、伝送遅延を抑制する必要性が低いパケットも伝送される。
このため、無線通信端末と当該無線通信端末の通信先装置との間に、第1通信セッションと第2通信セッションとを設定する手法が知られている((X.S0011-004-D "cdma2000 Wireless IP Network Standard: Quality of Service and Header Reduction" (3GPP2)を参照)。第1通信セッションは、特定種別のパケット、具体的には、伝送遅延を抑制することが要求されるパケットの伝送に用いられる論理通信路である。第2通信セッションは、特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である。
このような手法では、第2通信セッションを用いて伝送されるパケットよりも第1通信セッションを用いて伝送されるパケットを優先するQoS制御が可能となり、第1通信セッションによって伝送されるパケットの伝送遅延を抑制することができる。
また、第1通信セッション及び第2通信セッションのそれぞれを用いて伝送される各パケットのヘッダに、通信セッションを識別するセッション識別子を付加する手法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−300236号公報([0002],[0022]段落)
ところで、無線通信端末と無線基地局との無線通信において、第1通信セッションを用いて伝送されるパケットを、第2通信セッションを用いて伝送されるパケットと区別するためには、以下の(a)又は(b)のパケット伝送方式を使用することが考えられる。
(a)特許文献1に記載の方式、すなわち、第1通信セッション及び第2通信セッションのそれぞれを用いて伝送される各パケットのヘッダにセッション識別子を付加する方式。
(b)第1通信セッションを用いて伝送されるパケットに対するセッション識別子の付加を省略する方式。具体的には、第1通信セッションに専用の無線通信チャネルを設定することによって、第1通信セッションを用いて伝送されるパケットが、第2通信セッションを用いて伝送されるパケットと区別される。
方式(a)では、同一の無線通信チャネル上に第1通信セッション及び第2通信セッションを設定可能となるため、無線通信チャネル当たりの伝送速度が高速である場合に、当該伝送速度を最大限に活用可能となる。
方式(b)では、第1通信セッションを用いて伝送されるパケットにおいてヘッダが占める割合(すなわち、オーバーヘッドの割合)を低減することができるため、無線通信チャネル当たりの伝送速度が低速である場合に有効である。
通常、無線通信システムにおいては、無線通信品質の変化によって無線通信チャネル当たりの伝送速度が変化する。しかしながら、特許文献1に記載の手法では、方式(a)を常に使用するため、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することができない問題があった。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能な無線通信端末、無線基地局及びパケット通信方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、無線基地局(無線基地局200)を介して、特定種別のパケット(例えば、RTPパケット)を含む複数種別のパケットを通信先装置(例えば、PDSN300、SIP電話機500、又はSIPサーバ600)と送受信する無線通信端末であって、前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッション(補助サービスインスタンスASI)と、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッション(メインサービスインスタンスMSI)とを、前記通信先装置との間に設定する通信セッション設定部(制御部110)と、前記無線基地局との間の無線品質を示す無線品質情報(例えば、変調クラス)を取得する無線品質情報取得部(無線品質情報取得部163)と、前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第1通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子(サービスインスタンス・フローID)を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式(チャネル共有方式)、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式(チャネル占有方式)のいずれか一方を選択するパケット伝送方式選択部(方式選択部164)と、前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するセッション識別子付加部(制御部110)とを備え、前記セッション識別子付加部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略することを要旨とする。
このような特徴によれば、複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能な無線通信端末を提供することができる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記パケット伝送方式選択部は、前記無線品質情報に基づいて、前記無線品質が良化したか否かを判定し、前記無線品質が良化したと判定される場合に、前記第1パケット伝送方式を選択することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記パケット伝送方式選択部は、前記無線品質情報に基づいて、前記無線品質が劣化したか否かを判定し、前記無線品質が劣化したと判定される場合に、前記第2パケット伝送方式を選択することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、物理資源により規定される少なくとも1つの物理チャネルを用いて構成される無線通信チャネル(無線通信チャネルCH)を前記無線基地局との間に設定する無線通信チャネル設定部(無線通信部102)をさらに備え、前記通信セッション設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、同一の前記無線通信チャネル上に前記第1通信セッション及び前記第2通信セッションを設定することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、前記無線通信チャネル設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記第1通信セッション専用の前記無線通信チャネルを設定し、前記通信セッション設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記第1通信セッション専用の前記無線通信チャネル上に前記第1通信セッションを設定することを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記特定種別のパケットは、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットと比較して、小さい伝送遅延が要求されるパケットであることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、特定種別のパケットを含む複数種別のパケットを無線通信端末(無線通信端末100)と送受信する無線基地局(無線基地局200)であって、前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッションと、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッションとを、前記無線通信端末と前記無線通信端末の通信先装置(例えば、PDSN300、SIP電話機500、又はSIPサーバ600)との間に設定する通信セッション設定部(制御部210)と、前記無線通信端末との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する無線品質情報取得部(無線品質情報取得部263)と、前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第1通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式のいずれか一方を選択するパケット伝送方式選択部(方式選択部264)と、前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するセッション識別子付加部(制御部210)とを備え、前記セッション識別子付加部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略することを要旨とする。
このような特徴によれば、複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能な無線基地局を提供することができる。
本発明の第8の特徴は、無線通信端末と前記無線通信端末の通信先装置との間で、無線基地局を介して特定種別のパケットを含む複数種別のパケットを送受信するパケット通信方法であって、前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッションと、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッションとを、前記無線通信端末と前記通信先装置との間に設定するステップと、前記無線通信端末と前記無線基地局との間の無線品質を示す無線品質情報を取得するステップと、前記取得するステップによって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第2通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式のいずれか一方を選択するステップと、前記選択するステップによって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するステップと、前記選択するステップによって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略するステップとを備えることを要旨とする。
このような特徴によれば、複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能なパケット通信方法を提供することができる。
本発明によれば、複数の通信セッションが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能な無線通信端末、無線基地局及びパケット通信方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る通信システムを説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
以下においては、(1)通信システムの概要、(2)通信システムの構成、(3)チャネル共有方式及びチャネル占有方式、(4)各サービスインスタンスにおけるパケット構成、(5)パケットフロー制御処理、(6)通信フレーム構成及び適応変調、(7)通信システムの詳細動作、(8)作用及び効果、(9)その他の実施形態、の順に説明する。
(1)通信システムの概要
まず、図1〜図3を用いて、本実施形態に係る通信システムの概略構成について説明する。具体的には、(1.1)通信システムの全体構成、(1.2)通信システムの概略動作、(1.3)プロトコルスタックについて説明する。
(1.1)通信システムの全体構成
図1は、本実施形態に係る通信システム10の全体概略構成図である。本実施形態では、VoIP(Voice over Internet Protocol)アプリケーションに適用される通信システム10について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る通信システム10は、無線通信端末100、無線基地局200、PDSN(Packet Data Serving Node)300、インターネット400、SIP(Session Initiation Protocol : RFC 3261 IETF)電話機500、及びSIPサーバ600を有する。
無線通信端末100及び無線基地局200は、高速通信可能な無線通信システムであるiBurst(登録商標)システムに基づく構成を有している(iBurstについては、”High Capacity - Spatial Division Multiple Access (HC-SDMA)”ATIS - PP - 0700−004.2007 (ATIS / ANSI)を参照)。なお、iBurstシステムでは、TDMA及びSDMA/TDD通信方式が用いられる。
無線通信端末100、無線基地局200、及びPDSN300は、上述したX.S0011−004−Dに従ったQoS制御に対応している。X.S0011−004−Dでは、帯域予約のメカニズムにより、リアルタイムアプリケーションが送受信するパケットフローのQoSを保証する。
X.S0011−004−DにおけるQoS制御では、1つのPPP(Point to Point Protocol)コネクションにおいて複数のサービスインスタンスが構成される。本実施形態において、サービスインスタンスとは、パケットフローを運搬する伝搬路の抽象例であり、X.S0011−004−Dではそれぞれ異なる機能を付与されたサービスオプション(SO)種別できていされる。
このように、複数のサービスインスタンスを設定し、サービスインスタンス毎に異なるQoSを与えることで、きめ細かいQoS制御が実現される。
(1.2)通信システムの概略動作
図2は、通信システム10の概略動作を説明するための機能ブロック構成図である。図2において、無線通信端末100は、SIPクライアント部151及びG729Aコーデック152を有している。SIP電話機500は、G729Aコーデック551を有している。
まず、無線通信端末100は、無線接続を無線基地局200に要求する。無線基地局200は、無線通信端末100からの無線接続要求を受け付ける。
そして、無線通信端末100及び無線基地局200は、無線通信チャネルCHを設定する。無線通信チャネルCHは、少なくとも1つの物理チャネルを用いて構成される。本実施形態では、タイムスロットが物理チャネルに相当する。
無線基地局200は、無線通信端末100とPDSN300との間で送受信されるパケットフローを中継する機能を有する。また、無線基地局200は、A11シグナリングプロトコルを用いて、PDSN300との間にA10コネクションを設定する。
無線通信端末100、無線基地局200、及びPDSN300は、無線通信チャネルCH及びA10コネクションの設定後において、無線通信端末100とPDSN300との間に、メインサービスインスタンス(第2通信セッション)MSIを確立する。
無線通信端末100は、電源投入時などの通信開始時においては、まずメインサービスインスタンスMSIを確立させる。本実施形態では、メインサービスインスタンスMSIは、無線通信端末100とPDSN300とのPPPコネクション確立時に、1つの物理チャネル上に確立される。
無線通信端末100、無線基地局200、及びPDSN300は、無線通信端末100がサービスインスタンスを確立していない状態においてサービスインスタンスが確立された場合、確立されたサービスインスタンスをメインサービスインスタンスMSIとして認識する。
メインサービスインスタンスMSIは、1つのPPPコネクションにつき1つのみ存在する。メインサービスインスタンスMSIは、他のサービスインスタンスを通過しない全てのパケットフローの伝送に用いられる。
具体的には、無線通信端末100及び無線基地局200は、メインサービスインスタンスMSIと無線通信チャネルCHとの対応付けを記憶する。無線基地局200及びPDSN300は、メインサービスインスタンスMSIとA10コネクションとの対応付けを記憶する。
そして、無線通信端末100は、メインサービスインスタンスMSIを介して、PPP接続要求をPDSN300に送信する。
PDSN300は、PPPサーバとしての機能を有し、無線通信端末100からのPPP接続要求を受け付けると共に、グローバルIPアドレスを無線通信端末100に割り当てる。
その結果、無線通信端末100は、PDSN300から割り振られたグローバルIPアドレスを用いて、インターネット400に接続されたネットワーク機器と通信可能になる。本実施形態では、無線通信端末100は、SIP電話機500とSIP電話を実行するものとする。
SIP電話を開始する際、無線通信端末100は、SIPサーバ600とネゴシエーションする。そして、無線通信端末100は、X.S0011−004−Dが規定するRSVP (Resource reSerVation Protocol)に従ってPDSN300とネゴシエーションを行い、補助サービスインスタンス(第1通信セッション)ASIを確立する。
具体的には、無線通信端末100、無線基地局200、及びPDSN300は、既にメインサービスインスタンスMSIを確立している状態から追加のサービスインスタンスを確立した場合は、当該サービスインスタンスを補助サービスインスタンスASIであると認識する。この場合、無線通信端末100は、PDSN300との間でのPPP確立のための情報交換及びグローバルIPアドレスの取得は行わない。
補助サービスインスタンスASIには、RSVPによってネゴシエーションされたパケット種別選択方法及び伝送方法が適用される。パケット種別選択方法としては、例えば、SIP電話機500のIPアドレスや、使用するUDPポート番号、RTPペイロードがG729A(8Kbps)であるといった内容がネゴシエーションされる。伝送方式としては、例えば、ROHC(RObust Header Compression : RFC 3095 IETF)を適用することがネゴシエーションされる。
このようにして、補助サービスインスタンスASIに流れるパケット種別を制限することにより、リアルタイムアプリケーションが送受信するパケットフローに対して、特別なQoSを与えることができる。
無線通信端末100及び無線基地局200は、補助サービスインスタンスASIと無線通信チャネルCHとの対応付けを記憶する。無線基地局200及びPDSN300は、補助サービスインスタンスASIとA10コネクションとの対応付けを記憶する。
補助サービスインスタンスASIが確立されると、SIPサーバ600は、無線通信端末100とSIP電話機500との間に、SIP電話用のRTPセッションを確立する。なお、SIPは、RTP/UDP/IPプロトコルを用いたパケットストリームを任意のインターネットノード間で接続するプロトコルである。そして、RTPセッションが確立されると、無線通信端末100は、SIP電話機500とのSIP電話を実行可能になる。
なお、補助サービスインスタンスASIにおいては、パケットフローごとに種別が予めネゴシエーションされているため、パケットフロー特有のオーバーヘッドを省略することができる。例えば、X.S0011−004−Dにおけるサービスオプション67(SO67)では、補助サービスインスタンスASIは、PPPフローのうちROHCが適用されるパケットのみを透過させる。SO67では、PPPのオーバーヘッドが省略される。
(1.3)プロトコルスタック
次に、図3及び図4を用いて、通信システム10におけるプロトコルスタックについて説明する。
図3は、通信システム10においてメインサービスインスタンスMSIに適用されるプロトコルスタックを示す図である。図4は、通信システム10において補助サービスインスタンスASIに適用されるプロトコルスタックを示す図である。
メインサービスインスタンスMSIには、補助サービスインスタンスASIを通過しない全てのパケットフローの伝送に用いられるため、ROHC圧縮が施されず、PPPよりも上位のレイヤで特別な処理が行われない。
一方、補助サービスインスタンスASIは、音声や動画等のメディアパケットを伝送するため、IP(RFC 791 IETF)を下位レイヤとして、UDP(RFC 768 IETF)、RTP(RFC 1889 IETF)が用いられている。また、無線通信端末100と無線基地局200の間では、PPPヘッダのオーバーヘッドが取り除かれている。
無線通信端末100及びPDSN300には、ROHCが実装されている。ROHCは、RTP/UDP/IPパケットヘッダの合計40バイトを最小で2バイトまで圧縮する。なお、VoIPによる音声通信では、2つのG729A(8Kbps)コーデックパケットが1つのRTP/UDP/IPパケットに格納される。
無線基地局200とPDSN300との間のサービスインスタンスは、GRE(Generic Routing Encapsulation RFC 2784)プロトコルに従ったA10コネクションで実現されている。A10コネクションを1つのPPPコネクションにおいて複数確立させることで、無線基地局200とPDSN300との間で複数のサービスインスタンスが確立される。
(2)通信システムの構成
次に、図5〜図7を用いて、通信システム10を構成する無線通信端末100、無線基地局200、及びPDSN300の構成について説明する。
(2.1)無線通信端末の構成
図5は、無線通信端末100の機能ブロック構成図である。図5に示すように、無線通信端末100は、アンテナ101、無線通信部102、キーパッド103、マイク104、スピーカ105、G729Aコーデック152、及び制御部110を有する。
本実施形態において、制御部110は、メインサービスインスタンスMSI(第2通信セッション)及び補助サービスインスタンスASI(第1通信セッション)を設定する通信セッション設定部として機能する。また、制御部110は、補助サービスインスタンスASIを識別する識別子をパケットに付加する識別子付加部として機能する。
さらに、制御部110は、受信データバッファ111、受信フロー制御部112、ROHC展開部、IPプロトコルスタック管理部114、RTP/UDP/IPパケット管理部115、RSVPクライアント部116、PPPクライアント部117、DHCPクライアント部118、SIPプロトコル管理部119、ROHC圧縮部120、L4パケット構築部121,122、送信フロー制御部123、無線品質情報取得部163、及び方式選択部164を有する。
無線通信部102は、無線通信チャネルCHを無線基地局200との間に設定する。また、無線通信部102は、受信SINRに基づく適応変調(リンク・アダプテーション)を実行する。
送信フロー制御部123は、無線基地局200とネゴシエーションする機能を有する。送信フロー制御部123は、補助サービスインスタンスASIのパケットコンテキスト、サービスオプション種別、及びフローID等のコンテキストの記憶保持を行う。
無線品質情報取得部163は、無線通信部102から、無線基地局200との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する。方式選択部164は、無線品質情報に応じて、後述するチャネル共有方式又はチャネル占有方式のいずれかを選択する。
G729Aコーデック152は、マイク104からの音声データをサンプリングすると共に、コーデックペイロードに変換する。
変換された音声データは、RTP/UDP/IPパケット管理部115を経由してROHC圧縮部120によって圧縮される。ROHC圧縮が施されたRTP/UDP/IPパケットは、L4パケット構築部121及び送信フロー制御部123を経由して送信される。
その際、無線通信部102は、補助サービスインスタンスASIに対応する無線通信チャネルCHを用いて無線基地局200に送信する。
補助サービスインスタンスASIに対応する無線通信チャネルCHから無線通信部102がパケットを受信すると、受信されたパケットは、受信データバッファ111を経由して受信フロー制御部112に入力される。
受信フロー制御部112は、無線通信チャネルCHに対応付けされたサービスインスタンスの種別により、受信したパケットをROHC展開部113に入力するかIPプロトコルスタック管理部114に入力するかを制御する。
G729Aコーデック152は、無線基地局200から受信したG729A(8Kbps)音声データを音声データに変換し、スピーカ105から音声として出力する。
なお、各バッファ(データキュー)の詳細動作については後述する。
(2.2)無線基地局200の構成
図6は、無線基地局200の機能ブロック構成図である。図6に示すように、無線基地局200は、アンテナ201、無線通信部202、A10/GRE通信部203、及び制御部210を有する。
制御部210は、受信パケットバッファ211、受信フロー制御部212、A10/GREパケット構築部213,214、送信バッファ215,216、受信フロー制御部217、L4パケット構築部218,219、及び送信フロー制御部220を有する。
A10/GRE通信部203は、PDSN300とのインターフェースを実現する機能ブロックとなる。A10/GRE通信部203からの受信パケットは、受信フロー制御部217に送られる。
送信フロー制御部220は、A10コネクションに対応付けされたサービスインスタンス種別に従い、受信パケットをメインサービスインスタンスMSIに対応付けされた無線通信チャネルCHへの送信バッファに送信するか、補助サービスインスタンスASIに対応付けされた無線通信チャネルCHへの送信バッファに送信するかを切り替える。
また、送信フロー制御部220は、無線通信端末100との間でネゴシエーションし、補助サービスインスタンスASIのパケットコンテキストの記憶保持を行う。
無線通信部202は、無線通信端末100との間に無線通信チャネルCHを確立し、無線通信端末100とのインターフェースを実現する機能ブロックとなる。
受信フロー制御部212は、無線通信チャネルCHに対応付けされたサービスインスタンス種別に従い、受信パケットをメインサービスインスタンスMSIに対応付けされたA10コネクションチャネルへの送信バッファに送信するか、補助サービスインスタンスASIに対応付けされたA10コネクションチャネルへの送信バッファに送信するかを切り替える。
(2.3)PDSN300の構成
図7は、PDSN300の機能ブロック構成図である。図7に示すように、PDSN300は、A10/GRE通信部301、LL/PL送受信部302、及び制御部310を有する。
LL/PL送受信部302は、リンクレイヤ(LL)及び物理レイヤ(PL)レベルにおけるインターネット400とのインターフェースを実現する機能ブロックとなる。A10/GRE通信部301は、無線基地局200とのインターフェースを実現する機能ブロックとなる。
制御部310は、受信パケットバッファ313、受信フロー制御部314、A10/GREパケット除去部315,316、IPプロトコルスタック管理部317、PPPサーバ部318、RSVPサーバ部319、DHCPサーバ部320、ROHC展開部321、送信バッファ322、受信パケットバッファ323、パケットフィルタ324、ROHC圧縮部325、A10/GREパケット構築部326,327、及び送信フロー制御部328を有する。
LL/PL送受信部302からのパケットは、RSVPにより無線通信端末100とネゴシエーションされた基準に従い、パケットフィルタ324により分配される。具体的には、パケットフィルタ324は、補助サービスインスタンスASIに対応付けされたA10/GREパケット構築部326、又はメインサービスインスタンスMSIに対応付けされたA10/GREパケット構築部327のいずれかにパケットを分配する。
また、送信フロー制御部328は、無線通信端末100との間でPDSN300との間でRSVPプロトコルを用いてネゴシエーションを行い、サービスオプションやフローID等のコンテキストの記憶保持を行う。
A10/GRE通信部301からの受信パケットのうち、メインサービスインスタンスMSIに含まれるパケットには、無線通信端末100からPDSN300へ向けての、例えばPPPやRSVPといったパケットが存在する。受信フロー制御部314は、PDSN300向けのパケットをIPプロトコルスタック管理部317に入力する。
メインサービスインスタンスMSIを経由したPDSN300宛以外のパケットは、A10/GREパケット除去部315,316によってA10/GREヘッダが除去された後LL/PL送受信部302に送られる。
受信フロー制御部314は、受信パケットのうち、補助サービスインスタンスASIを経由したパケットを受信した場合、A10/GREを除去した後、当該パケットをROHC展開部321に入力する。ROHC展開部321は、ROHC展開によってIPパケットを復元した後、当該IPパケットをLL/PL送受信部302に送る。
(3)チャネル共有方式及びチャネル占有方式
次に、図8を用いて、チャネル共有方式及びチャネル占有方式について説明する。具体的には、無線通信端末100と無線基地局200との無線通信においてサービスインスタンスを設定する具体的方法について説明する。
(3.1)チャネル共有方式(第1パケット伝送方式)
図8に示すように、チャネル共有方式では、無線通信端末100及び無線基地局200は、1つの無線通信チャネルCH上に、メインサービスインスタンスMSI及び補助サービスインスタンスASIを設定する。
このため、チャネル共有方式では、サービスインスタンスを識別するための識別子が、補助サービスインスタンスASIを介して伝送されるパケットP1のヘッダにオーバーヘッドとして埋め込まれる。本実施形態においては、当該識別子をサービスインスタンス・フローID(セッション識別子)と呼ぶ。
このようにすると、オーバーヘッドと引き換えに、1つの無線通信チャネルCHを複数のサービスインスタンスが共有することが可能となる。無線通信チャネルCHの帯域幅が広く、オーバーヘッドが十分に小さい場合、このようなオーバーヘッドに起因する帯域の減少が支配的ではなくなる。
したがって、チャネル共有方式によれば、無線通信端末100及び無線基地局200は、無線通信チャネルCHの帯域幅が広い場合に、帯域を有効活用することができる。なお、本実施形態においては、無線通信端末100と無線基地局200との通信開始時において、チャネル共有方式が選択されるものとする。
さらに、他の優先順位の落ちる用途のパケットP1を、メインサービスインスタンスMSIを用いて透過させることができる。この時、無線通信チャネルCHは1つしか使用していないため、他の無線通信チャネルCHは他の用途に用いることが可能となり、無線通信リソースを有効利用することができる。
一方で、無線通信端末100が例えばセルエッジに位置する場合、非常に狭い帯域幅しか確保できない場合が存在する。よって、サービスインスタンス・フローIDによるオーバーヘッドがもたらす帯域幅減は相対的に無視できないものとなることがある。
また、チャネル共有方式では、無線帯域が著しく低くなった場合に、優先順位の低いパケットの伝達が不能になる。あるいは、当該パケットの伝達をさせると、優先順位の高いパケットP1のスループットを低下させてしまう。
なお、優先順位の低いパケットP2は、ROHC等の圧縮が施されていないので、大きなサイズとなることが多い。FTPやHTTP等のデータパケットの場合、頻度が低くても一時的に使用する帯域が大きくなる傾向が高い。
さらに、チャネル共有方式では、物理レイヤに密着した木目細かいQoS制御をサービスインスタンス毎に施すことが難しくなる。
(3.2)チャネル占有方式(第2パケット伝送方式)
チャネル占有方式では、無線通信端末100及び無線基地局200は、補助サービスインスタンスASI専用の無線通信チャネルCH2を設定する。そして、無線通信端末100及び無線基地局200は、補助サービスインスタンスASI専用の無線通信チャネルCH2上に補助サービスインスタンスASIを設定する。
チャネル占有方式によれば、補助サービスインスタンスASIを介して伝送されるパケットP1に共通するオーバーヘッドが自明となることから、補助サービスインスタンスASIを識別するためのサービスインスタンス・フローIDによるオーバーヘッドを省略することが可能となる。
さらに、メインサービスインスタンスMSIにも別の無線通信チャネルCH1が割り当て可能であるため、優先順位の低いパケットP2も、メインサービスインスタンスMSIを用いて伝送することができる。
一方で、無線通信チャネルCH1,CH2の余力となる帯域を使うことが困難になる。つまり無線通信チャネルCH2を占有する代わりにオーバーヘッドの省略のメリットを得ているため、無線通信チャネルCH1,CH2の余剰帯域が犠牲になる。
(3.3)チャネル共有方式及びチャネル占有方式の切り替え処理
無線通信端末100は、無線基地局200との間の無線品質に応じて、チャネル共有方式及びチャネル占有方式を切り替える。具体的には、無線通信端末100は、無線品質を閾値と比較して、比較結果に応じてチャネル共有方式及びチャネル占有方式のいずれかを選択する。通信品質の判断基準の具体例については後述する。
無線通信端末100は、無線品質が良化した場合にはチャネル共有方式を選択し、無線品質が劣化した場合にはチャネル占有方式を選択する。
無線品質が良く、1つの無線通信チャネルCHにサービスインスタンスを割り当てても余剰な帯域が十分ある場合、無線通信端末100は、チャネル共有方式を選択する。チャネル共有方式では、余剰のスループットを他の優先順位の落ちる用途に使えるようにする。
一方、無線品質が悪く、帯域確保が困難である場合、無線通信端末100は、チャネル占有方式を選択する。チャネル占有方式では、オーバーヘッドを最少とし、できる限り補助サービスインスタンスASIが使用可能な帯域を保証することができる。
チャネル共有方式においては、QoSは共通となってしまう部分が発生するが、帯域が十分にあるため、それほど綿密なQoS制御を与えなくても十分なパケット伝送品質を確保できる。
一方、チャネル占有方式においては、QoS制御が必要な優先順位の高い補助サービスインスタンスASIに無線通信チャネルCH2を占有させることにより、物理レイヤ及びL2(OSI参照モデルの第2層に相当)に密着した綿密なQoS制御を個別に行うことが可能となる。したがって、狭い帯域を慎重にケアすることが可能になり、十分な伝送品質を確保できる。
ただし、リソースは有限であるため、チャネル占有方式では、無線通信端末100に対して無線通信チャネルCH2を必ずしも割り当可能であるとは限らない。
これに対し、チャネル共有方式では、論理的なチャネル分割になるが故に、リソースの制限を遥かに緩くすることができる。このため、無線通信端末100からの要求に従い無線通信チャネルCHを割り当てることができる可能性が高い。
したがって、通信開始時において、チャネル共有方式を選択すると、リソースの割り当て不可によるVoIPセッション確立不能となることを回避できる。
(4)各サービスインスタンスにおけるパケット構成
次に、図9〜図11を用いて、各サービスインスタンスにおけるパケット構成について説明する。
(4.1)メインサービスインスタンスにおけるパケット構成
図9は、メインサービスインスタンスMSIにおけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。
図9において、PPPヘッダとは、RFC1662: PPP in HDLC-like Framingで規定されるヘッダである。
サービスインスタンス・フローIDは、上述したように、サービスインスタンスを識別するための識別子であり、各サービスインスタンスを確立させる時、無線基地局200と無線通信端末100とのネゴシエーションにより決定される。
なお、L3デリミタとは、物理レイヤ及びL2よりも上位レイヤでのオクテットストリームで運搬されるオクテット列から、L3パケットを切り出すためのデリミタタグであり、次のデリミタタグの位置を表示する。
L2でのARQ(自動再送制御)の働きにより、物理レイヤからのオクテットストリームは送信側の意図する順番に並び替えられて、上位レイヤに渡される。
しかしながら、オクテットストリームとして渡されるが故に、L3パケットを切り出すための仕組みが必要となる。L3デリミタは、次のデリミタまでの位置を指定して、L3パケットの区切りを明示するためのオーバーヘッドとなり、受信側はデリミタに基づいてL3パケットの切り出しを実現する。
(4.2)補助サービスインスタンス(チャネル共有方式時)におけるパケット構成
図10は、補助サービスインスタンスASI(チャネル共有方式時)におけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。
図10において、各オーバーヘッドの意味は、メインサービスインスタンスの場合と同様であるが、補助サービスインスタンスASIとしてサービスオプション67(SO67)が選択されているため、PPPヘッダのオーバーヘッドは省略されている。代わりに、上位に流通するプロトコルはROHCに限定される。
なお、補助サービスインスタンスASIでは、PPPヘッダにおけるオーバーヘッドが省略される。プロトコルフィールド等のコンテキスト情報は、RSVPプロトコルによりPDSN300と無線通信端末100の間でネゴシエーションされることにより、暗黙の送信となる。
また、固定の値を持つフィールドは、暗黙の送信として、受信側で固定値を補完する。FCSフィールドも、暗黙の送信とし、受信側はL3デリミタによりデータレングスを計算した後、FCSを再計算することにより補完する。
(4.3)補助サービスインスタンス(チャネル占有方式時)におけるパケット構成
図11は、補助サービスインスタンスASI(チャネル占有方式時)におけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。
図11において、各オーバーヘッドの意味は、メインサービスインスタンスの場合と同様である。チャネルを占有しているため、サービスインスタンス・フローIDは自明となり省略される。
(5)パケットフロー制御処理
次に、無線通信端末100及び無線基地局200において実行されるパケットフロー制御処理について説明する。
VoIPアプリケーションにおいてUDPプロトコルを用いる場合、上位レイヤでのデータ再送は行われない。遅延によって再生機会を逸したCODECペイロードはアプリケーションにより廃棄される。
従って、VoIPアプリケーションでは、遅延したデータの伝達確実性確保のために、後続するデータの到着遅延を発生させるよりも、許容を超えて遅延するパケットは積極的に廃棄し、後続するデータが実時間で到着する可能性を向上させる方が、主観的音声品質の維持には有効となる場合がある。
よって、限度を超えて遅延するパケットの再送は抑制すると、VoIPアプリケーションに適した伝送路を提供することができる。
無線通信端末100から無線基地局200に対するデータも、無線基地局200から無線通信端末100へのデータも無線品質の劣化により伝達が滞る場合がある。
このような場合、送信データは送信側の送信バッファに蓄えられ、無線品質が改善し送信可能になるのを待つ。ただし、無線品質が改善されない場合もありえる。その場合は後続データの到着により送信バッファが溢れることになり、より古いデータを廃棄しなければならない。
補助サービスインスタンスASIを介して伝送されるパケットはG729A音声データをRTPペイロードとするRTP/UDP/IPであるので、再送により到着の信頼性を高めるよりパケット廃棄してでも到着の実時間性を確保した方が主観的音声品質は良いといえる。
よって、無線通信端末100及び無線基地局200は、補助サービスインスタンスASIに対して、送信バッファのサイズを小さくし、3秒程度以上過去のパケットが積極的に廃棄されるよう制御を行う。
一方で、メインサービスインスタンスMSIについては、無線通信端末100及び無線基地局200は、SIP電話を維持するための重要なデータが流通することを考慮して、比較的大きな送信バッファを用意する。これにより、パケットの廃棄ができる限り発生しないように制御される。
メインサービスインスタンスMSIと補助サービスインスタンスASIの送信バッファサイズの差により、メインサービスインスタンスMSIにはパケット欠落を回避しデータの到着信頼性を高めるQoSが与えられ、補助サービスインスタンスASIにはデータの実時間到着の確度を高めるQoSが与えられることとなる。
(5.1)チャネル共有方式におけるパケットフロー制御処理
図12は、チャネル共有方式におけるパケットフロー制御処理を説明するための図である。図12に示す各機能ブロックは、図5〜図7に示した各送信フロー制御部、各受信フロー制御部、各バッファに設けられる。
図12(a)に示すように、送信時おいては、全てのサービスインスタンスを流れるパケットは、一旦、それぞれのサービスインスタンスに独立して用意されている送信データキュー801A,801Bに蓄えられるとともに、対応するサービスインスタンス・フローIDが付加される。更に、補助サービスインスタンスASIの場合は、PPPヘッダが除去される。
その後、フロー制御部802は、流量に合わせて、L3へのキュー804に優先順位に応じてパケットを転送する。帯域が十分にある場合は全てのパケットがL3へのキュー804に転送される。
帯域が狭い場合、帯域制御部803は、補助サービスインスタンスASIを優先的にL3へのキュー804に転送する。更に帯域が狭くなってきた場合、帯域制御部803は、補助サービスインスタンスASIのデータキューに留まっているパケットのうち、古いものから順に廃棄する制御を行う。
図12(b)に示すように、受信時おいては、L4フロー分離部606は、L3からのパケットを、サービスインスタンス・フローIDを目印に各サービスインスタンスに振り分ける。補助サービスインスタンスASIについては、フロー制御部802は、補助サービスインスタンスASI毎のコンテキスト情報から、PPPヘッダを再構築して、上位データパケットを再構築する。
(5.2)チャネル占有方式におけるパケットフロー制御処理
図13は、チャネル占有方式におけるパケットフロー制御処理を説明するための図である。図13に示す各機能ブロックは、図5〜図7に示した各送信フロー制御部、各受信フロー制御部、各バッファに設けられる。
図13(a)に示すように、帯域制御部803は、補助サービスインスタンスASIを流れるパケットのみを破棄の対象としている。その他の点は、図12(a)と同様である。
図13(b)に示すように、補助サービスインスタンスASIについては、無線通信チャネルの識別情報(具体的には、タイムスロット番号)と補助サービスインスタンスASIのフローIDとの関連情報とを用いた振り分けが行われる。その他の点は、図12(b)と同様である。
(6)通信フレーム構成及び適応変調
次に、図14及び図15を用いて、通信フレーム構成及び適応変調について説明する。
(6.1)通信フレーム構成
図14は、無線通信端末100と無線基地局200との無線通信に用いられる通信フレームのフレーム構成図である。
無線基地局200は、無線通信端末100からの無線接続要求により、TDMA-TDDに従ったタイムスロット(物理チャネル)1つを用いた無線通信チャネルCHを確立する。
図14では、TDMA方式によりアップリンク(無線通信端末100から無線基地局200へ向かう方向)及びダウンリンク(無線基地局200から無線通信端末100へ向かう方向)共に3多重されている。
タイムスロットは、アップリンクとダウンリンクで非対称な構成となっている。タイムスロット番号1のアップリンクスロット及びダウンリンクスロットは対となり、1つの無線通信端末100に割り当てられる。
なお、メインサービスインスタンスMSIは、スロット番号1のタイムスロット上で確立され、サービスインスタンス・フローIDとして1が割り当てられる。
(6.2)適応変調
図15は、無線通信端末100及び無線基地局200において実行される適応変調の変調クラスを示す図である。
無線通信端末100及び無線基地局200は、複数の変調方式とコーディングレートの組で表される変調クラスをサポートする。図15におけるスループットは、物理チャネル1つ当たり物理チャネルのスループットを示している。
変調クラスには、所要SINRが規定されている。所要SINRが高い変調クラスであるほどスループットが大きくなる。所要SINRが低い変調クラスであるほどスループットが小さくなる。
無線通信端末100及び無線基地局200は、受信SINRが所要SINRを上回っている場合は、可能な限り高い変調クラスを選択することにより、高いスループットを確保する。
無線通信端末100及び無線基地局200は、受信SINRが低い場合は、より低い変調クラスを選択することにより、通信を継続可能とする制御を行う。
補助サービスインスタンスASIがチャネル占有方式である場合、無線通信端末100は、送信と受信に用いている変調クラスを監視する。変調クラスのどちらかが3未満である場合、無線通信端末100は、当該物理チャネルの送信余力が十分では無いと判断し、チャネル占有方式を継続する。
変調クラスの両方が3以上である場合、無線通信端末100は、当該物理チャネルの送信余力が十分であると判断し、チャネル占有方式から、チャネル共有方式に変更を行う。
この結果、高いスループットを持つ変調クラスが選択されている状況下では、チャネル共有方式を用いて、補助サービスインスタンスASIに帯域を割り当て好適なVoIPを行うことを可能とする。一方、低いスループットが支配的に選択されている状況下では、チャネル占有方式を用いて、オーバーヘッドを極限まで削減する。
(7)通信システムの詳細動作
次に、図16〜図18を用いて、通信システム10の詳細動作について説明する。
(7.1)サービスインスタンスの設定動作
図16は、通信システム10におけるサービスインスタンスの設定動作を示すシーケンス図である。
ステップS102において、無線通信端末100及び無線基地局200は、スロット番号0のタイムスロットを用いて無線通信チャネルCHを確立する。
ステップS104において、無線通信端末100は、メインサービスインスタンスの割り当て要求メッセージを無線基地局200に送信する。この時、無線通信端末100は、フローのプロファイルを指定する。指定されるプロファイルは、メインサービスインスタンスであるので、フローIDは1とし、サービスオプションをSO59とし、追加属性として新規及び共有を指定する。
ステップS105において、無線基地局200は、無線通信端末100から要求されたプロファイルの内容に従って、A11シグナリングプロトコルを用いてメインサービスインスタンスの確立をPDSN300に要求する。
ステップS106において、PDSN300は、ステップS105における要求に対する応答メッセージを無線基地局200に送信する。
ステップS107において、無線基地局200は、メインサービスインスタンスの割り当て応答メッセージを無線通信端末100に送信する。
ステップS108において、無線通信端末100と無線基地局200とPDSN300との間に、メインサービスインスタンスMSIが確立する。
ステップS109において、無線通信端末100は、PDSN300との間でPPPコネクションの確立シーケンスを実行する。PPPコネクションの確立シーケンスにおいて、PDSN300は、無線通信端末100にグローバルIPアドレスを割り当てる。
ステップS110において、無線通信端末100と無線基地局200とPDSN300との間に、PPPコネクションが確立する。
ステップS111〜ステップS117において、無線通信端末100は、ユーザーによるSIP電話の使用を認識し、メインサービスインスタンスMSIを用いて以下を行う。
・SIPサーバ600との間でのSIP通話のためのメッセージ交換
・PDSN300との間でのRSVPによる補助サービスインスタンスASIのコンテキスト交換
・無線基地局200との間の補助サービスインスタンスASI確立のためのメッセージ交換
無線通信端末100と無線基地局200との間の補助サービスインスタンスASIは、この時点では確立していないため、チャネル共有方式により確立を行う。具体的には、スロット番号1の物理チャネルを共有する形で、補助サービスインスタンスASIが割り当てられる。この時、無線通信端末100は、フローのプロファイルを指定する。
ステップS113において、無線通信端末100は、指定するプロファイルが補助サービスインスタンスASIであるので、フローIDは2以上のユニークな番号とし、サービスオプションをSO67とし、追加属性として新規及び共有を指定する。
ステップS114において、無線基地局200は無線通信端末100から要求されたプロファイルの内容を用いて、A11シグナリングプロトコルを用いて、PDSN300に対して補助サービスインスタンスASIの確立を要求する。ステップS115及びステップS116において、応答メッセージが無線通信端末100に送信される。
ステップS117において、無線通信端末100と無線基地局200とPDSN300との間に、補助サービスインスタンスASIが確立する。その後、無線通信端末100は、PDSN300との間でRSVPによるパケットコンテキストの交換を行う。
以上のシーケンスにより、無線通信端末100と無線基地局200とPDSN300との間に、メインサービスインスタンスと補助サービスインスタンスASIが確立される。サービスインスタンス・フローIDとスロット番号、サービスインスタンスのコンテキストは、無線基地局200と無線通信端末100でそれぞれ関連付けされて記憶される。
なお、無線通信端末100と無線基地局200との間の補助サービスインスタンスASIは、チャネル共有方式により実現されている。
(7.2)チャネル共有方式からチャネル占有方式への切り替え動作
図17は、チャネル共有方式からチャネル占有方式への切り替え動作を示すシーケンス図である。
ここで、チャネル共有方式による補助サービスインスタンスASIは、スロット番号1の物理チャネル上でメインサービスインスタンスと共有するように確立されている。また、サービスインスタンス・フローIDは2以上のユニークな番号が割り当てられている。
ステップS201において、無線通信端末100は、無線基地局200との間にスロット番号2の物理チャネルを確立する。
ステップS202において、無線通信端末100は、補助サービスインスタンスの割り当て要求メッセージを無線基地局200に送信する。この時、指定されるプロファイルにおいて、サービスインスタンス・フローIDとサービスオプション番号については、既に補助サービスインスタンスASIに割り当てたものと同じ値とする。無線通信端末100は、タイムスロット番号を2と指定すると共に、追加属性として切り替え及び占有を指定する。
ステップS203において、無線基地局200は、フロー割り当て応答メッセージを無線通信端末100に送信する。
ステップS204において、無線通信端末100と無線基地局200とPDSN300とにおいて、補助サービスインスタンスASIの切り替えが実行される。具体的には、補助サービスインスタンスASIが、タイムスロット番号1の物理チャネル(無線通信チャネル)から、タイムスロット番号2の物理チャネル(無線通信チャネル)へ切り出される。
ステップS205及びステップS206においては、切り替え後の補助サービスインスタンスASIを用いて、パケットが伝送される。
以上のシーケンスにより、チャネル共有方式からチャネル占有方式への切り替えが実現される。
(7.3)チャネル占有方式からチャネル共有方式への切り替え動作
図18は、チャネル占有方式からチャネル共有方式への切り替え動作を示すシーケンス図である。
ここで、チャネル占有方式による補助サービスインスタンスASIは必ずスロット番号1以外で確立され、サービスインスタンス・フローIDは2以上のユニークな番号が割り当てられている。
ステップS301において、無線通信端末100は、補助サービスインスタンスの割り当て要求メッセージを無線基地局200に送信する。プロファイルでは、タイムスロット番号を1と指定すると共に、追加属性として切り替え及び共有を指定する。
補助サービスインスタンスASIの切り替えが完了した後、ステップS304において、無線通信端末100及び無線基地局200は、不要となるスロット番号2の物理チャネルの切断を行う。なお、PDSN300は、このシーケンスには特に関係しない。
(8)作用及び効果
本実施形態によれば、無線基地局200を介して、RTPパケットを含む複数種別のパケットをPDSN300と送受信する無線通信端末100は、RTPパケットの伝送に用いられる論理通信路である補助サービスインスタンスASIと、RTPパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路であるメインサービスインスタンスMSIとを、PDSN300との間に設定する。
無線通信端末100は、無線基地局200との間の無線品質に対応する変調クラスを識別する変調クラス識別情報を通信品質情報として取得する。
そして、無線通信端末100は、通信品質情報に応じて、補助サービスインスタンスASIを用いた伝送であることを識別するサービスインスタンス・フローIDをRTPパケットに付加するチャネル共有方式、又はRTPパケットに対するサービスインスタンス・フローIDの付加を省略するチャネル占有方式のいずれか一方を選択する。
無線通信端末100は、チャネル共有方式が選択された場合、サービスインスタンス・フローIDをRTPパケットに付加する。一方で、無線通信端末100は、チャネル占有方式が選択された場合、RTPパケットに対するサービスインスタンス・フローIDの付加を省略する。
したがって、複数のサービスインスタンスが設定される場合において、無線通信品質に応じたパケット伝送方式を選択することが可能な無線通信端末100を提供することができる。
本実施形態によれば、無線通信端末100は、無線品質情報に基づいて、無線品質が良化したか否かを判定し、無線品質が良化したと判定される場合に、チャネル共有方式を選択する。チャネル共有方式では、無線通信端末100は、同一の無線通信チャネルCH上に補助サービスインスタンスASI及びメインサービスインスタンスMSIを設定する。
また、本実施形態によれば、無線通信端末100は、無線品質情報に基づいて、無線品質が劣化したか否かを判定し、無線品質が劣化したと判定される場合に、チャネル占有方式を選択する。チャネル占有方式では、無線通信端末100は、補助サービスインスタンスASI専用の無線通信チャネルCH上に補助サービスインスタンスASIを設定する。
したがって、無線品質が良い場合での余剰帯域の有効利用性と、無線品質が悪い場合でのオーバーヘッドの削減や物理レイヤに密着した木目細かいQoS制御とを両立することができる。
(9)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
(9.1)通信品質情報の変更例
上述した実施形態では、チャネル占有方式とチャネル共有方式との切り替え基準として、選択している変調クラスと切り替える規準となる閾値との比較を行う手法を用いていた。
しかしながら、より木目細かい制御方法として、L2を透過するデータースループットを計測する手段と、このスループットと比較を行う閾値を記憶するテーブルとを設け、この両者の比較により切り替えを行う方法も効果的である。
使用している変調クラスは高いが、FERも多い状況は実際の運用では多発する。このような場合では、実際にスループットがどの程度得られているかを判断基準に入れるとより良い結果が得られる。
(9.2)補助サービスインスタンスの変更例
図19は、補助サービスインスタンスの変更例を示す図である。図19に示すように、補助サービスインスタンスASIは複数であっても良い。
テレビ電話のようなアプリケーションの場合、音声パケットフローと画像パケットフローでは、欠落時の影響やデータのサイズ等の条件が大きく異なり、要求されるQoSが異なることが普通である。
このため、個別の補助サービスインスタンスを用いて、それぞれに異なるQoSを施した方が、全体としてより良い品質のテレビ電話を提供することができる。
このようなQoS要求である場合、図19に示すように、音声パケットフローP1と画像パケットフローP3にそれぞれ別の独立した補助サービスインスタンスASI,ASIを割り当てる方法が考えられる。例えば、テレビ電話セッション開始直後は、メインサービスインスタンスMSIと補助サービスインスタンスASI,ASIをチャネル共有方式で確立させる。
電波状況が劣化して変調クラスが落ち、スループットの確保が難しくなった場合、先ず音声パケットフローP1を運搬している補助サービスインスタンスASIを、チャネル占有方式に切り替えると、音声の欠落を防ぐことができる。
画像データの欠落は欠落しても、テレビ電話アプリケーションの処理により、画像が停止するのみである。これに対して、音声データの欠落は、通常不快感を伴うノイズとなる。このため、音声データを先に保護する制御は有効となる。
無論、画像パケットフローを運搬する補助サービスインスタンスASIも、必要ならば、チャネル占有方式に切り替えるように制御してもよい。電波状況が改善してきて、変調クラスが上がってきて、十分なスループットになった場合、再度チャネル共有方式に戻せば、チャネル占有方式により使えなかった余剰となる帯域を他の用途に使用可能となる。
(9.3)無線通信チャネルCHの変更例
上述した実施形態では、物理チャネルがそのまま、サービスインスタンスを運搬する無線通信チャネルCHとなる例を説明した。
近年では、複数の物理チャネルを纏めて、1つの無線通信チャネルCHにするチャネルアグリゲート技術も実現されている。
チャネルアグリゲート技術を用いる場合、最初、スロット番号1〜3までの物理チャネルをアグリゲートさせて、1つの無線通信チャネルCHとして、その中にチャネル共有方式により複数のサービスインスタンスを確立させる方法も有効である。
無線品質が劣化してきた場合、無線通信チャネルCHから、スロット番号3の物理チャネルを取り外し、独立した無線通信チャネルCHとして再確立させ、このチャネルにチャネル占有方式で、補助サービスインスタンスASIを確立させる。
これにより、電波状況が良好な場合に広い帯域を確保できると共に、電波状況が劣化した場合での補助セッションのスループットの最低保証を両立するチャネルを提供することができる。
(9.4)無線通信端末及び無線基地局の変更例
上述した実施形態において、無線通信端末100が実行すると説明した各種の処理は、無線基地局200が適宜実行してもよい。この場合、図6に示した方式選択部264は、無線品質情報取得部263を用いてチャネル占有方式又はチャネル共有方式のいずれかを選択する。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係る通信システムの全体概略構成図である。 本発明の実施形態に係る通信システムの概略動作を説明するための機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る通信システムにおいてメインサービスインスタンスMSIに適用されるプロトコルスタックを示す図である。 本発明の実施形態に係る通信システムにおいて補助サービスインスタンスASIに適用されるプロトコルスタックを示す図である。 本発明の実施形態に係る無線通信端末の機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るPDSNの機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るチャネル共有方式及びチャネル占有方式を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係るメインサービスインスタンスにおけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。 本発明の実施形態に係る補助サービスインスタンス(チャネル共有方式時)におけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。 本発明の実施形態に係る補助サービスインスタンス(チャネル占有方式時)におけるペイロード及びヘッダのサイズを示す表である。 本発明の実施形態に係るチャネル共有方式におけるパケットフロー制御処理を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るチャネル占有方式におけるパケットフロー制御処理を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る無線通信端末と無線基地局との無線通信に用いられる通信フレームのフレーム構成図である。 本発明の実施形態に係る無線通信端末及び無線基地局において実行される適応変調の変調クラスを示す図である。 本発明の実施形態に係る通信システムにおけるサービスインスタンスの設定動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係るチャネル共有方式からチャネル占有方式への切り替え動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係るチャネル占有方式からチャネル共有方式への切り替え動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係る補助サービスインスタンスの変更例を示す図である。
符号の説明
100…無線通信端末、101…アンテナ、102…無線通信部、103…キーパッド、104…マイク、105…スピーカ、110…制御部、111…受信データバッファ、112…受信フロー制御部、113…ROHC展開部、114…IPプロトコルスタック管理部、115…パケット管理部、116…RSVPクライアント部、117…PPPクライアント部、118…DHCPクライアント部、119…SIPプロトコル管理部、120…ROHC圧縮部、121,122…L4パケット構築部、123…送信フロー制御部、151…SIPクライアント部、152…G729Aコーデック、162…サービスインスタンス設定部、163…無線品質情報取得部、164…方式選択部、200…無線基地局、202…無線通信部、203…A10/GRE通信部、201…アンテナ、210…制御部、211…受信パケットバッファ、212…受信フロー制御部、213,214…A10/GREパケット構築部、215,216…送信バッファ、217…受信フロー制御部、218,219…L4パケット構築部、220…送信フロー制御部、263…無線品質情報取得部、264…方式選択部、300…PDSN、301…通信部、302…LL/PL送受信部、310…制御部、313…受信パケットバッファ、314…受信フロー制御部、315,316…A10/GREパケット除去部、317…IPプロトコルスタック管理部、318…PPPサーバ部、319…RSVPサーバ部、320…DHCPサーバ部、321…ROHC展開部、322…送信バッファ、323…受信パケットバッファ、324…パケットフィルタ、325…ROHC圧縮部、326,327…A10/GREパケット構築部、328…送信フロー制御部、400…インターネット、500…SIP電話機、551…G729Aコーデック、600…SIPサーバ

Claims (8)

  1. 無線基地局を介して、特定種別のパケットを含む複数種別のパケットを通信先装置と送受信する無線通信端末であって、
    前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッションと、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッションとを、前記通信先装置との間に設定する通信セッション設定部と、
    前記無線基地局との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する無線品質情報取得部と、
    前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第1通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式のいずれか一方を選択するパケット伝送方式選択部と、
    前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するセッション識別子付加部と
    を備え、
    前記セッション識別子付加部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する無線通信端末。
  2. 前記パケット伝送方式選択部は、
    前記無線品質情報に基づいて、前記無線品質が良化したか否かを判定し、
    前記無線品質が良化したと判定される場合に、前記第1パケット伝送方式を選択する請求項1に記載の無線通信端末。
  3. 前記パケット伝送方式選択部は、
    前記無線品質情報に基づいて、前記無線品質が劣化したか否かを判定し、
    前記無線品質が劣化したと判定される場合に、前記第2パケット伝送方式を選択する請求項1に記載の無線通信端末。
  4. 物理資源により規定される少なくとも1つの物理チャネルを用いて構成される無線通信チャネルを前記無線基地局との間に設定する無線通信チャネル設定部をさらに備え、
    前記通信セッション設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、同一の前記無線通信チャネル上に前記第1通信セッション及び前記第2通信セッションを設定する請求項1に記載の無線通信端末。
  5. 前記無線通信チャネル設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記第1通信セッション専用の前記無線通信チャネルを設定し、
    前記通信セッション設定部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記第1通信セッション専用の前記無線通信チャネル上に前記第1通信セッションを設定する請求項4に記載の無線通信端末。
  6. 前記特定種別のパケットは、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットと比較して、小さい伝送遅延が要求されるパケットである請求項1に記載の無線通信端末。
  7. 特定種別のパケットを含む複数種別のパケットを無線通信端末と送受信する無線基地局であって、
    前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッションと、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッションとを、前記無線通信端末と前記無線通信端末の通信先装置との間に設定する通信セッション設定部と、
    前記無線通信端末との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する無線品質情報取得部と、
    前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第1通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式のいずれか一方を選択するパケット伝送方式選択部と、
    前記パケット伝送方式選択部によって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するセッション識別子付加部と
    を備え、
    前記セッション識別子付加部は、前記パケット伝送方式選択部によって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する無線基地局。
  8. 無線通信端末と前記無線通信端末の通信先装置との間で、無線基地局を介して特定種別のパケットを含む複数種別のパケットを送受信するパケット通信方法であって、
    前記特定種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第1通信セッションと、前記特定種別のパケットと異なる種別のパケットの伝送に用いられる論理通信路である第2通信セッションとを、前記無線通信端末と前記通信先装置との間に設定するステップと、
    前記無線通信端末と前記無線基地局との間の無線品質を示す無線品質情報を取得するステップと、
    前記取得するステップによって取得された前記無線品質情報に応じて、前記第2通信セッションを用いた伝送であることを識別するセッション識別子を前記特定種別のパケットに付加する第1パケット伝送方式、又は前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略する第2パケット伝送方式のいずれか一方を選択するステップと、
    前記選択するステップによって前記第1パケット伝送方式が選択された場合、前記セッション識別子を前記特定種別のパケットに付加するステップと、
    前記選択するステップによって前記第2パケット伝送方式が選択された場合、前記特定種別のパケットに対する前記セッション識別子の付加を省略するステップと
    を備えるパケット通信方法。
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