JP2009140769A - 手動圧着工具 - Google Patents

手動圧着工具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009140769A
JP2009140769A JP2007316288A JP2007316288A JP2009140769A JP 2009140769 A JP2009140769 A JP 2009140769A JP 2007316288 A JP2007316288 A JP 2007316288A JP 2007316288 A JP2007316288 A JP 2007316288A JP 2009140769 A JP2009140769 A JP 2009140769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
die
movable die
crimping
crimping tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007316288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5046896B2 (ja
Inventor
Hideki Takechi
英己 武地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JST Mfg Co Ltd
Original Assignee
JST Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JST Mfg Co Ltd filed Critical JST Mfg Co Ltd
Priority to JP2007316288A priority Critical patent/JP5046896B2/ja
Publication of JP2009140769A publication Critical patent/JP2009140769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5046896B2 publication Critical patent/JP5046896B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

【課題】つなぎ桟で連結された状態の複数本の端子及びこのつなぎ桟から分離した状態の単品の端子をも圧着接続できる圧着ダイ交換式の手動圧着工具を提供すること。
【解決手段】本発明の手動圧着工具1は、圧着ダイDが設けられたヘッド部4と、把持フレーム2a、2bを有する操作ハンドル2とを備え、操作ハンドル2を操作することにより圧着ダイD間で端子Tを圧潰してリード線に圧着接続するものであって、圧着ダイDは、ヘッド部4に固定される静止ダイ14と可動自在に装着される可動ダイ12とからなり、静止ダイ14はヘッド部4に交換自在に結合され、可動ダイ12はつなぎ桟に連結された複数個の端子をガイドする第1端子ガイド部材10を有する第1可動ダイユニット7、或は、バラ端子を支持する端子ホルダー10Aを有する第2可動ダイユニット7Aに組み込まれ、これらの第1、第2可動ダイユニット7、7Aがヘッド部4に交換自在に結合される。
【選択図】図1

Description

本発明はリード線の芯線に端子を手動で圧着接続できる手動圧着工具に係り、さらに詳しくは、つなぎ桟で連結されたままの複数本の端子、いわゆる連鎖端子或いはつなぎ桟から分離された単品の端子、いわゆるバラ端子のいずれの端子も、圧着ダイ(crimping die)を交換することによって、各種サイズのリード線と端子とを圧着接続できる圧着ダイ交換式の手動圧着工具に関するものである。
絶縁被覆された電線或いはリード線(以下、纏めてリード線という)に端子を接続する方法として、リード線の芯線を端子の接続部に挿入してこの接続部を外力により圧縮して接続する接続法が圧着接続法として古くから知られている。この接続法を採用した端子圧着装置は、通常、リード線及び圧着端子を把持する固定圧着部と、この固定圧着部に押し当てて圧着端子を芯線にカシメ固定する可動圧着部とを有している。
このような圧着接続は、通常、組立工場内等においては、専用の自動端子圧着装置(例えば、下記特許文献1参照)が設置されて、この端子圧着装置につなぎ桟に連結された端子が連続供給されることによってリード線に自動的に接続されるようになっている。このような自動端子圧着装置は、比較的端子数が多い場合に使用されている。しかし、近年、例えば情報制御システム、交通システム、ビルシステムなど或いはこれらのメンテナンスの現場においては、コスト面及び利便性などの観点から工場内の接続作業に代えてメンテナンス現場において直接接続することが要求されて、このような接続作業ができる手動式の圧着工具が開発されている。
この種の手動式の圧着工具(以下、手動圧着工具という)としては、つなぎ部材から分離された単品の端子(この端子はバラ端子とも呼ばれている。以下、この端子をバラ端子ともいう)とリード線とを1本ずつ接続するもの及びつなぎ部材に連結されたままの複数本の端子(以下、連鎖端子ともいう)を順次供給して連続した接続ができるものが知られている(例えば、下記特許文献2、3参照)。
先ず、図9を参照して、つなぎ部材(端子ベルト)に連結された複数個の端子を連続して圧着接続できる手動圧着工具を説明する。なお、図9は下記特許文献2に開示された手動圧着工具の斜視図である。
この手動圧着工具50は、固定受部52Aとこの固定受部52Aに対して垂直に直線往復運動する端子圧着体52Bとからなる端子圧着部53を有する圧着具ボデイ51と、この圧着具ボデイ51から直線状に水平に延設された固定レバー54と、この固定レバー54の上方に配置されてその先端部分で軸55により圧着具ボデイ51に枢支されたスウィングレバー56と、このスウィングレバー56の枢支部より先端部分の回動運動を端子圧着体52Bの直線運動に変換する運動変換機構とで構成されている。棒型端子58は、その複数個が端子ベルトCに結合されて、固定レバー54の端子ベルト装着部57内に収納されている。この端子ベルト装着部57に装着された端子ベルトCは、開口部57aから指先で前方に送り出すことによって圧着部53へ供給される。そして、この圧着工具50は、複数本の棒型端子58を順次圧着部53へ供給して、スウィングレバー56を操作することによってリード線Lとの間で連続した接続がされる。
次に、図10を参照して、バラ端子を用いて圧着接続ができる手動圧着工具を説明する。なお、図10は下記特許文献3に記載された手動圧着工具を示し、図10(a)はヘッド部分の斜視図、図10(b)は図10(a)のXB−XB線の断面図である。
この手動圧着工具60は、電線Wの裸端子部へ圧着連結される端子Tの筒状部から延長された板状部cを保持して筒状部の姿勢を圧着操作の間規制する端子ホルダーを有している。この端子ホルダーは、蓋板61とロール62とを有し、これらの部材間に端子の板状部cが挿脱自在に挟持されるようになっている。
特開平7−335366号公報(段落〔0024〕〜〔0027〕、図2) 特開平9−219271号公報(図2、段落〔0008〕〜〔0012〕) 実開平6−19294号公報(図6、図7、実用新案登録請求の範囲)
上記特許文献2に開示された手動圧着工具によれば、複数本の棒型端子を順次供給することによって、リード線との間で連続した接続ができるので作業効率を改善できる。しかしながら、この手動圧着工具は、特殊の棒型端子を用いて所定サイズのリード線と圧着接続するもので、圧着ダイは、特定サイズの専用品となっており、異なるサイズのものには使用できない。したがって、リード線のサイズが異なるとこのサイズに合致した圧着ダイを有する手動圧着工具がそれぞれ必要となる。すなわち、リード線サイズで、外皮径が例えば1.10mm以上のリード線において、その外皮径が0.10mm太くなる毎に圧着ダイを変更しなければならないとすると、外皮径1.10mm〜3.30mm範囲のリード線に対しては、少なくとも約9種類以上の圧着ダイ、すなわち手動圧着工具が必要となる。したがって、手動圧着工具は、リード線サイズの変更に対応した数の工具が必要となることから、これらの工具を揃えるのには高額な費用が掛り、一方、この工具重量が1個1kgを超えるとなると、総重量が極めて大きくなり、メンテナンス現場等への持運び及び管理が困難になる。また、端子は、特殊形状の棒型端子を使用しなければならいので、一般のつなぎ桟で連結された連鎖端子を使用できない。このため使用する端子も高価になる。
また、上記特許文献3に開示された手動圧着工具によれば、圧着操作の際に筒状部に対して加えられる外力に起因して端子が揺動する恐れがなく端子の位置決め固定が簡単になり、圧着操作終了後は何ら特別の力を要することなく、端子を圧着連結した電線端部をロールと蓋板との間から引き抜くことができる。その結果、接続作業がスムーズに実行できる。しかしながら、この手動圧着工具の端子ホルダーは、端子支持片にバネで付勢する圧着時に圧着端子に無理な応力が加わり圧着形状に影響を与え、圧着時に端子表面に擦動キズをつける恐れがある。また、圧着ダイが交換できるようになってないので、上記特許文献2に開示された手動圧着工具と同様、複数種のサイズの接続には使用できない。したがって、サイズが違うとこのサイズに合致した圧着ダイを有する手動圧着工具が必要になる。
この種の手動圧着工具は、その使用現場において、作業状況に応じて使い分けして使用される。例えば、複数本の端子を連続して接続する場合は上記特許文献2のような手動圧着工具が使用され、一方、端子数が少ない場合は上記特許文献3のような圧着工具が使用される。しかしながら、上記特許文献2、3に開示されている手動圧着工具は、使用できる端子のタイプが異なり共通の端子を使用することができない。特に、製造時につなぎ桟に連結された連鎖端子及びこの連鎖端子から分離したバラ端子を共通の圧着工具で使用することができない。このため、異なる2種の端子及び専用の圧着工具が必要になると共に、サイズが異なるとこれらのサイズが異なる毎に2種類の端子及び圧着工具が必要となり、それらを揃える費用が高額になると共に管理も面倒になる。なお、工場内などで使用される自動圧着端子装置(例えば上記特許文献1参照)は、もっぱら連鎖端子を使用するものとなっているが、この自動圧着端子装置は端子の支持及び送り機構を備え、これらの機構は、端子のつなぎ桟を利用して行なうようになっているので、つなぎ桟から分離したバラ端子での接続ができないようになっている。
しかしながら、工具の使用現場では、状況に応じて連鎖端子或いはバラ端子のいずれかの端子を選択して使用した方がよい場合、或いは一方しか使用できない場合がある。例えば、連鎖端子用の圧着ダイは、一般に端子の支持及び送り機構が必要になるので大型になり狭い箇所での接続作業には使用できず、圧着ダイを小型化してバラ端子で接続した方がよい場合がある。ところが、これまで1つの圧着工具で連鎖端子及びバラ端子のいずれの端子をも使用できるものは開発されていなかった。
そこで、本発明は、このような従来技術の状況に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、一対の圧着ダイを個別に交換できる圧着ダイ交換式の手動圧着工具、特につなぎ桟で連結された状態の複数本の端子及びこのつなぎ桟から分離した状態の単品の端子をも圧着接続できる圧着ダイ交換式の手動圧着工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、つなぎ桟から分離された端子を接続する圧着ダイを小型化すると共に、端子に機械的な力を加えることなく端子を支持できる機構を設けた圧着ダイ交換式の手動圧着工具を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の手動圧着工具に係る発明は、一対の圧着ダイが設けられたヘッド部と、該ヘッド部に一端が支軸で枢支され他端が開閉自在な一対の把持フレームを有する操作ハンドルとを備え、前記操作ハンドルを開閉作動させることにより前記圧着ダイ間で端子を圧潰してリード線に圧着接続する手動圧着工具において、
前記一対の圧着ダイは、前記ヘッド部に静止固定される静止ダイと可動自在に装着される可動ダイとからなり、前記静止ダイは、前記ヘッド部に取外し自在な固着手段で交換自在に結合されており、前記可動ダイは、つなぎ桟に連結された複数個の端子をガイドする第1端子ガイド部材を有する第1可動ダイユニットに、或は、前記つなぎ桟から分離された端子を支持する端子ホルダーを有する第2可動ダイユニットにそれぞれ組み込まれており、これらの第1、第2可動ダイユニットが前記ヘッド部にそれぞれ取外し自在な固着手段で交換自在に結合されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の手動圧着工具において、前記第1可動ダイユニットは、前記可動ダイと、前記つなぎ桟を切断する切断刃と、前記第1端子ガイド部材とを有してこれらがアンビルホルダーに固定されたユニットで形成され、前記第2可動ダイユニットは、前記可動ダイと、前記端子ホルダーがアンビルホルダーに固定されたユニットで形成されて、前記各アンビルホルダーは、前記ヘッド部に移動及び交換自在に固定されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の手動圧着工具において、前記端子ホルダーは、つなぎ桟から分離された端子を一時的に保持して前記可動ダイへ案内する第2端子ガイド部材と、前記第2端子ガイド部材をスライド移動自在に保持して前記アンビルホルダーに固定されるガイド固定部材とを有していることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の手動圧着工具において、前記第2端子ガイド部材は、前記端子の一部を収容できる溝が形成されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の手動圧着工具において、前記第2端子ガイド部材とガイド固定部材とは、両部材の間に前記第2端子ガイド部材の自重による移動を規制する弾性部材が介在されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の手動圧着工具において、前記静止ダイは、メス型咬合歯を有するメス型ダイで形成されており、前記可動ダイは前記メス型咬合歯に噛み合うオス型咬合歯を有するオス型ダイで形成されていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の手動圧着工具において、前記静止ダイは、基台の対向する端部にそれぞれサイズの異なる咬合歯が設けられていることを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより以下のような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、一対の圧着ダイ、すなわち静止ダイと可動ダイが組み込まれた第1、第2可動ダイユニットとは、いずれもヘッド部に取外し自在な固着手段で交換自在に結合されているので、接続するリード線及び端子のサイズに適合するサイズの静止及び可動ダイを選定して1つの工具で各種サイズの端子とリード線とを圧着接続することができる。また、第1、第2可動ダイユニットを交換することにより、つなぎ桟に連結された複数個の端子、或いは、つなぎ桟から分離した端子のいずれの端子に対してもリード線との圧着接続が可能になる。したがって、異なるサイズのリード線の接続を1台の圧着工具の圧着ダイを交換するだけで効率よく簡単に行なうことができ、従来技術のようにリード線サイズ毎に圧着工具を揃える必要がなくなり、コストの低減ができるとともに圧着工具の管理等が容易になる。
請求項2の発明によれば、第1、第2可動ダイユニットは、それぞれアンビルホルダーを有し、これらのアンビルホルダーがヘッド部に移動及び交換自在に固定されるので、第1、第2可動ダイユニットの交換が簡単になる。
請求項3、4の発明によれば、端子ホルダーは、バラ端子を一時的に保持して可動ダイへ案内する第2端子ガイド部材と、この端子ガイド部材をスライド移動自在に保持してアンビルホルダーに固定されるガイド固定部材とを有しているので、つなぎ桟から分離された端子、いわゆるバラ端子を第2端子ガイド部材で一時保持して、この第2ガイド部材を可動ダイへスライド移動させることにより、バラ端子を簡単に位置決め固定することができる。また、第2端子ガイド部材にバラ端子の一部を収容できる溝が形成されているので、バラ端子に無理な力を加えることなく保持して位置決め固定することができる。したがって、従来技術のように、バラ端子を保持する際に、バネで付勢されてバラ端子に無理な応力が加わり圧着形状に影響を与えたり、圧着時に端子表面に擦動キズをつけるような課題を解消できる。
請求項5の発明によれば、第2端子ガイド部材とガイド固定部材との間に、端子ガイド部材の自重による移動を規制する弾性部材が介在されているので、圧着工具を使用中に傾けても第2端子ガイド部材が勝手に移動、すなわちこのガイド部材に保持されたバラ端子が移動して、圧着作業に不都合を来たすことがなくなる。
請求項6の発明によれば、一対の圧着ダイはメス型咬合歯を有するメス型ダイとこのメス型咬合歯に噛み合うオス型咬合歯を有するオス型ダイで構成されているので、両咬合歯の噛み合わせが良好になり、リード線を挿入した端子の圧潰が確実になる。
請求項7の発明によれば、静止ダイは、基台の対向する端部にそれぞれサイズの異なるメス型咬合歯を設けることにより、1個の静止ダイを2種類のサイズの異なるリード線接続で使用することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための手動圧着工具を例示するものであって、本発明をこの手動圧着工具に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る手動圧着工具の概要及び使用形態を説明する。なお、図1は本発明の実施形態に係る手動圧着工具を示し、図1(a)は連鎖端子を用いて圧着接続する場合の正面図、図1(b)はバラ端子を用いて圧着接続する場合の正面図である。
本実施例に係る手動圧着工具1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、一端が支軸で軸支され他端を開閉操作できる操作ハンドル部2と、この操作ハンドル部2の支軸及び端部に結合されたヘッド部4とを有し、このヘッド部4には不図示の端子をリード線に圧着する一対の圧着ダイDが取外し自在な固着手段によりそれぞれ交換自在に装着されている。一対の圧着ダイDは、静止ダイ14と可動ダイ12とからなり、可動ダイ12は、2種類の第1、第2可動ダイユニット7、7Aに1個ずつ組み込まれてヘッド部4に交換自在に装着されている。
操作ハンドル部2は、所定長さの一対の把持フレーム2a、2bを有し、これらの把持フレーム2a、2bの一端が支軸3で枢支されている。一対の把持フレーム2a、2bの対向する側部にはラッチ機構2cで結合されている。このラッチ機構2cは、一方の把持フレーム2bに設けられた支軸3で軸支された端部側面に鋸歯状係合歯が刻設された節度杆と、他方の把持フレーム2aに設けられた支軸3で固定された節度杆が挿通される節度管とで構成されている。節度管内には係合爪が刻設されており、この係合爪が節度ばね(図示省略)により、所定方向に回動付勢され鋸歯状係合歯に係合されている。このラッチ機構2cは、把持フレーム2a、2bを把持して絞った状態では、係合爪と係合歯との係合が解除され、この状態から把持フレーム2a、2bの把持を解除することにより、把持フレーム2a、2bが最も広く開くようになる。なお、このラッチ機構2cは既に公知のものである。
操作ハンドル部2は、支軸3が後述するスライド部材(図4参照)6の貫通孔6に結合され、また、この支軸3の近傍箇所、すなわち、各把持フレーム2a、2bの端部近傍に支軸3、3を介してヘッド部4が軸支されている。この構成により、一対の把持フレーム2a、2bの回動に伴ってヘッド部4に装着された第1、第2可動ダイユニット7、7Aが上下動される。
一対の圧着ダイDは、ヘッド部4の上方に静止した状態で固定される静止ダイ14と、下方に可動自在に装着される可動ダイ12とからなり、これらの静止及び可動ダイ14、12は、ヘッド部4に取外し自在な固着手段で交換自在に結合されている。これらの圧着ダイDのうち、可動ダイ12は、その1つがつなぎ桟に連結された複数個の端子をガイドする端子ガイドを有する第1可動ダイユニット7に、他の1つがこのつなぎ桟から分離された端子を支持する端子ホルダーを有する第2可動ダイユニット7Aに、それぞれ組み込まれてヘッド部4にそれぞれ結合されている。
この構成の手動圧着工具1によれば、リード線のサイズに対応した複数個の圧着ダイDを用意しておき、これらの圧着ダイDを選択してヘッド部4に装着することによって、各種サイズの端子とリード線とを圧着接続することができる。また、第1、第2可動ダイユニット7、7Aを交換することにより、連鎖端子を使用した圧着接続とバラ端子を使用した圧着接続の両方が可能になる。以下、連鎖端子又はバラ端子を圧着接続するヘッド部及び圧着ダイの構成を詳述する。
先ず、図1〜図4を参照して、連鎖端子を圧着接続するヘッド部及び圧着ダイなどの構成を詳述する。なお、図2(a)はヘッド部の正面図、図2(b)は図2(a)のヘッド部をIIB方向からみた側面図、図2(c)は図2(a)のIIC−IIC線の断面図、図3は図2のヘッド部、第1可動ダイユニット及び静止ダイを分解した分解斜視図、図4は図2のスライド部材を示した斜視図である。
ヘッド部4は、図2(a)〜図2(c)に示すように、連鎖端子をリード線に圧着する一対の圧着ダイD、すなわち可動ダイ12と静止ダイ14と、これらの可動及び静止ダイ12、14へ端子を連続して給送する第1端子ガイド部材10と、これらの可動及び静止ダイ12、14と第1端子ガイド部材10とが装着されるヘッド本体5とを有している。可動ダイ12は、第1端子ガイド部材10と共に支持部材8に固定されてヘッド本体5に取付けられる。そこで、支持部材8に第1端子ガイド部材10及び可動ダイ12を固定した組立体が第1可動ダイユニット7を構成している。また、可動ダイ12は、オス型咬合歯を有するオス型ダイ、静止ダイ14はメス型咬合歯を有するメス型ダイで構成されている。また、支持部材8はコネクタ分野ではアンビルホルダーと呼ばれているので以下にはこの用語を使用する。
ヘッド本体5は、図3に示すように、静止ダイ14が着脱自在に固定される頭部5Aと、第1可動ダイユニット7が着脱自在に固定される胴部5Cと、頭部5Aと胴部5Cとを繋ぐ首部5Bとを有し、胴部5Cと頭部5Aの顎部5との間に所定の隙間Gが設けられて鋼材で一体に形成さている。頭部5Aには、その頂部5から顎部5に向かって、長手方向と直交する断面が凹状をなした隙間溝5が形成されている。そしてこの隙間溝5の溝幅は、静止ダイ14が差し込まれる大きさになっている。隙間溝5は、その両側に一対の対向する側壁5、5が立設されている。一対の側壁5、5には、一方の側壁5から隙間溝5を通過して他の側壁5を貫通する貫通穴5が形成され、この貫通穴5は、静止ダイ14の固定に利用される。
胴部5Cは、頭部5A及び首部5Bより若干大きなブロックからなり、このブロックは首部5Bから頭部5Aの顎部5方向へ所定長さ膨出している。この胴部5Cには、頭部5Aの隙間溝5の直下にスライド部材6が挿入される直下穴5が形成されている。この直下穴5は、胴部5Cの上下方向に設けた断面形状が凹状をなした凹状溝と、この凹状溝の開口部を覆う蓋体5Dとにより形成され、この蓋体5Dを凹状溝の開口部にネジ等により固定することで形成される。
スライド部材6は、図4に示すように、直下穴5にスライド移動可能に嵌合される太さの直方体ブロックからなり、鋼材で形成されている。このスライド部材6は、所定の長さ、幅長及び肉厚を有し、表面6a、背面6b及び両側面6c、6dを有し、表面6aの両側端に一対のガイド壁6c'、6d'が設けられている。これらのガイド壁6c'、6d'は、その間隔が後述するアンビルホルダー8が差し込まれる長さになっており、スライド部材6の頂部から下部に向かって延び、下部の途中まで形成されている。また、このスライド部材6の表面6aを除く側面6c、6d及び背面6bは、直下穴5に挿入した際、この直下穴5の凹状溝の壁面に接触される。さらに、このスライド部材6は、その頂部にアンビルホルダー8を取付けるための装着穴6が形成されている。この装着穴6は、開口が円形状をなすとともにその内壁面に後述する取付けロッド16のピン16cが挿通される溝61'が形成されている。
このような構成を有するヘッド部4は、各把持フレーム2a、2bの端部に支軸3、3、3を介して軸支されているので、一対の把持フレーム2a、2bを挟持することにより、ヘッド本体5とスライド部材6とが作動されて、静止ダイ14と可動ダイ12との間で端子を圧潰することができる。
静止ダイ14は、図3に示すように、分割された2枚の第1、第2分割メス型ダイ14A、14Bからなり、各分割メス型ダイ14A、14Bは、それぞれ略同じ形状を有し鋼材で形成されている。この第1、第2分割メス型ダイ14A、14Bは、所定の幅長、長さ及び肉厚を有する細長な板状体からなる胴部(基台ともいう)14a、14b、これらの胴部14a、14bの一端に設けられた第1メス型咬合歯14A1、14B1、及び、他端に設けられた第2メス型咬合歯14A2、14B2を有する。また、これらの第1、第2分割メス型ダイ14A、14Bは、それぞれの胴部14a、14bに取付け穴14、14が形成されている。第1、第2メス型咬合歯14A1、14B1及び第2メス型咬合歯14A2、14B2は、いずれも胴部14a、14bから略Y字状に分岐された一対の突起歯で形成されている。そして、この第1、第2メス型咬合歯14A1、14B1及び14A2、14B2は異なるサイズのリード線の接続に対応できる大きさになっている。すなわち、第1メス型咬合歯14A1、14B1と第2メス型咬合歯14A2、14B2とは、Y字状に分岐された一対の突起歯間の間隔が異なっており、それぞれが異なるサイズのリード線に適合するようになっている。なお、リード線サイズとの関係については後述する。
第1、第2分割メス型ダイ14A、14Bの各取付け穴14、14の接合面側の開口部は、ストップリング14Cが挟着できるように若干大きく形成されている。このリング状のストップリング14Cの内径は、取付けロッド15が圧入される径となっている。第1、第2分割メス型ダイ14A、14Bは、結合面にストップリング14Cを介在させて、ボルト等の固定手段で結合される。組立てられたメス型ダイ14は、ヘッド本体5の隙間溝5内に、その取付け穴14、14が貫通穴5に連通するように配設した後、この貫通穴5及び取付け穴14、14に取付けロッド15を差し込むことにより、取付けロッド15の胴体15がストップリング14Cに圧入されて抜け止めがなされる。したがって、ストップリング14Cを用いることにより取付けロッド15の端部にナット等を結合することなく、静止ダイ14をヘッド本体5に固定できる。また、この取付けロッド15は、ストップリング14Cの圧入保持力に抗して引き抜くと簡単に引き抜けるので、特殊工具を使用することなく簡単に静止ダイ14をヘッド本体5から取外すことができる。
上記構成の静止ダイ14は、リード線サイズに応じて複数個用意される。すなわち、1個の静止ダイ14は、それぞれが異なる所定範囲のリード線サイズに適合する第1、第2メス型咬合歯14A1、14A2及び14B1、14B2を有している。そして、リード線の外皮径が例えば1.10mm以上のリード線において、その外皮径が所定範囲、例えば0.10mm太くなる毎に静止ダイ14の咬合歯の間隔が変更される。この場合、複数個の静止ダイを準備して、そのうちの1番目の静止ダイは第1メス型咬合歯を1.10mm、第2メス型咬合歯を1.20mmにそれぞれ適合するものにし、2番目の静止ダイは第1メス型咬合歯を1.30mm、第2メス型咬合歯を1.40mmにそれぞれ適合するものにし、以降3番目以上の静止ダイは、同様にして第1、第2静止メス型咬合歯間で異なるサイズに適合するものに形成される。これにより、1個の静止ダイで異なる2つのサイズに適用できるので、静止ダイの数を減少させることができるとともに管理及び使用が簡単になる。
第1可動ダイユニット7は、可動ダイ12と、この可動ダイ12への端子の給送をガイドする第1端子ガイド部材10との組立体で構成されている。可動ダイ12は、静止ダイ14の第1、第2メス型咬合歯14A1、14B1及び14A2、14B2の間に挿入されるオス型咬合歯を有し鋼材で作成されている。すなわち、可動ダイ12は全体形状が凸状をなし、略矩形状の底部と、この底部から上方へ伸びた胴部と、この胴部から両肩部を経て上方へ突出した1本の突出歯とを有し、胴部の一側壁に突出部12A1、12B1が形成されている。これらの突出部12A1、12B1は、アンビルホルダー8の凹状溝8に係合される。このオス型ダイ12は、分割された2枚の第1、第2分割オス型ダイ12A、12Bで形成されている。第1、第2分割オス型ダイ12A、12Bは、第2分割オス型ダイ12Bが第1分割オス型ダイ12Aより肉厚に形成され、また、各分割オス型ダイ12A、12Bの突出歯の頂部形状が異なっている。これらの肉厚及び頂部の形状は、圧着端子の形状によって、それぞれの端子に適合するように決定される。
この可動ダイ12は、リード線サイズの範囲が静止ダイ14より広い範囲をカバーすることができる。すなわち、静止ダイ14にあっては、リード線外皮サイズを0.1mm太くなる毎に可動ダイ12の歯幅を設定したが、この可動ダイではその範囲を広げ、例えば、外皮径1.10〜1.40mmの範囲のものをSサイズ、同様にこの範囲を超え2.56mm以下の範囲のものをMサイズ、さらにこの範囲を超え2.83mmまでのものをLサイズ、さらにまたこの範囲を超え3.30mmまでのものを2Lサイズとして4個の可動ダイで複数個の静止ダイ14に対応させることができる。このように、可動ダイ12を静止ダイ14に比べて広い範囲のリード線に対応できるようにすると、1個の可動ダイ12に対して数個の静止ダイ14を組み合わせて使用することが可能になる。
可動ダイ12は、他の部品と一緒にアンビルホルダー8に固定されて第1端子ガイド部材10に組み込まれる。アンビルホルダー8は、端子同士を連結しているつなぎ桟を切断するための切断刃11と、一対の第1、第2分割オス型ダイ12A、12B及びリード線等を位置決めするロケータ13を固定するもので、これらの部品を載置固定する載置台8と、この載置台8の一端縁から上方へ立設した側壁8と、載置台8の背面から下方へ垂下した装着片8との一体成型体からなり、鋼材で形成されている。載置台8は、比較的厚い肉厚を有し、側壁8面側から第1端子ガイド部材10方向へ向けて貫通するボルト挿通穴(図示省略)が形成されている。側壁8は、載置台8側にこの載置台8の面に沿って凹状溝8が形成されている。この凹状溝8には、第1、第2分割オス型ダイ12A、12B及びロケータ13の各突出部12A1、12B1、13が圧入される。また、装着片8には装着穴8が形成されており、この装着穴8は、開口が円形状をなすとともに内壁面に取付けロッド16のピン16cが挿通される溝が形成されている。
第1端子ガイド部材10は、図3に示すように、所定の長さ、幅長及び肉厚を有する直方体ブロックからなる台座9と、この台座9の上面に固定される第1ガイドプレート9Aと、この第1ガイドプレート9Aの上面に固定される第2ガイドプレート9Bとから構成し、これらは鋼材で形成されている。このうち、台座9は長手方向の一端にアンビルホルダー8が嵌め込まれる隙間9が形成されている。この隙間9は、台座9の各側壁9c、9dの延長線上に延びた対向する腕9c'、9d'間に形成されており、アンビルホルダー8の載置台8が収容される大きさを有している。また、この隙間9の底壁には、アンビルホルダー8を固定するネジ穴(図示省略)が形成されている。
第1ガイドプレート9Aは、第2ガイドプレート9Bが装着された状態で、この第2ガイドプレート9Bとの間に端子が挿通される隙間が形成される肉厚を有し、台座9の表面9aの面積より若干小さい面積の板状体で形成されている。また、第2ガイドプレート9Bは、第1ガイドプレート9Aより若干大きな板状体からなり、第1ガイドプレート9Aに装着された状態で、第1ガイドプレート9Aとの間に通路が形成されるように一端縁から下方へ垂下したガイド片9B'が形成されている。第1、第2ガイドプレート9A、9Bの台座9への取付けは、台座9の上に第1、第2ガイドプレート9A、9Bを積層して、第2ガイドプレート9Bの上方から各ガイドプレート9A、9Bのネジ穴(図示省略)へボルトを挿通して台座9に固定することにより取付けられる。
台座9へのアンビルホルダー8の取付けは、先ず、アンビルホルダー8の載置台8に、ロケータ13、可動ダイ12及び切断刃11の順に並べて載置・固定する。各分割オス型ダイ12A、12B及びロケータ13は、それぞれの突出部12A1、12B1、13をアンビルホルダー8の凹状溝8に圧入し、また、切断刃11は底部に圧縮スプリングSを介在して固定する。そして、アンビルホルダー8に切断刃11、可動ダイ12及びロケータ13を取付けた後に、このアンビルホルダー8の載置台8を台座9の隙間9に挿入して、アンビルホルダー8の載置台8に設けた貫通孔と台座9に設けたネジ穴(図示省略)とにボルトを挿通して固定することで取付けが行われる。この取付けにより、第1可動ダイユニット7が完成する。
このように組み立てられた第1可動ダイユニット7は、取付けロッド16を用いてスライド部材6に着脱自在に固定される。取付けロッド16は、ツマミ頭部16a、挿入胴部16b及び挿入胴部16bの先端部に串刺して設けたピン16cで構成されている。一方、スライド部材6の装着穴6はこの取付けロッド16が挿通される大きさの円形の貫通穴となっており、この装着穴6の内壁の対向面にピン16cの端部が挿通される溝61'(図4(a)参照)が形成されている。なお、この装着穴6への取付けロッド16の固定は、取付けロッド16を挿入した後回動させることでピン16cが抜け止め作用を奏することで行われる。
この手動圧着工具1の使用は、リード線のサイズに対応した複数個の圧着ダイD、すなわち静止ダイ14と可動ダイ12を有する可動ダイユニットを用意しておき、これらのうちからリード線サイズに適合するものを選定してヘッド部4に装着することによって、連鎖端子とリード線との連続した圧着接続がなされる。
次に、図1(b)、図5〜図8を参照して、バラ端子を用いた圧着接続を説明する。なお、図5はバラ端子用の第2可動ダイユニットを示し、図5(a)は第2可動ダイユニットの斜視図、図5(b)は図5(a)の端子ガイド板を移動させた第2可動ダイユニットの斜視図、図6は図5のユニットを分解した分解斜視図、図7は図6で分解したものを逆方向からみた分解斜視図、図8は図5の第2可動ダイユニットに端子を装着する手順を示した説明図である。
バラ端子を用いた圧着接続は、バラ端子用の第2可動ダイユニット7Aを用いて行われる。すなわち、図1(a)及び図1(b)に示すように、ヘッド部4に装着する可動ダイユニットを第1可動ダイユニット7から第2可動ダイユニット7Aに代えて行われる。この第2可動ダイユニット7Aは、端子及びリード線のサイズに対応したサイズの異なる複数個のユニットが用意されて、ヘッド部4に交換自在に装着される。図5は1個の第2可動ダイユニット7Aを示し、他の第2可動ダイユニットは可動ダイの大きさが異なるのみで同じ構成となっている。以下、その1つの第2可動ダイユニット7Aを例にとって説明する。
第2可動ダイユニット7Aは、図5(a)及び図5(b)に示すように、アンビルホルダー8と、第1、第2分割オス型ダイ12A、12Bからなる可動ダイ12と、バラ端子を位置決めするロケータ13と、バラ端子を位置決め固定する端子ホルダー10Aとを有し、この端子ホルダー10Aでバラ端子を可動ダイ12に位置決め固定して、静止ダイ14との間でバラ端子がリード線に圧着接続される。これらの部品のうち、アンビルホルダー8、可動ダイ12及びロケータ13は、上記第1可動ダイユニット7のものと同じ構成を有しており、可動ダイ12及びロケータ13はアンビルホルダー8に上記第1可動ダイユニット7と同様の方法により固定されている。なお、第2可動ダイユニット7Aには、第1可動ダイユニット7で必要としていたつなぎ桟を切断する切断刃11は不要となるので装着されていない。
端子ホルダー10Aは、バラ端子を保持する端子ガイド板(第2端子ガイド部材)18と、この端子ガイド板18が移動自在に装着されるガイド固定部材17とを有し、このガイド固定部材17は装着ボルト21でアンビルホルダー8に固定される。ガイド固定部材17は、図6及び図7に示すように、間に所定の隙間17をあけて対向する一対の側壁17a、17bと、これらの側壁17a、17bの一端を連結する連結部17cとを有し、両側壁17a、17b間の隙間17はアンビルホルダー8が差込まれる幅長となっている。一方の側壁17bは、図7に示すように、その壁面にネジ穴17が穿設され、下方に側面から外方へ所定長さ突出した段差部17b'が形成されている。ネジ穴17には段付ネジ20が螺合される。また、この段差部17b'は端子ガイド板18がスライド移動するガイド面となっている。連結部17cは、下方へ若干延設されて脚部17dとなり、この脚部17dに貫通穴17が形成されている。この貫通穴17には、組み立て時に装着ボルト21が挿通されてアンビルホルダー8に固定される。
端子ガイド板18は、図6及び図7に示すように、ガイド固定部材17の段差部17b'面上を摺動する底辺18aと、この底辺18aの両端から上方へ若干延びて先端が山型になった頂部18bとを有する細板片で形成されている。この細板片からなる端子ガイド板18は、底辺18aから近い板片の長手方向にスライド溝18が形成され、また、頂部18bには端子が挿入される凹状溝18が形成されている。この端子ガイド板18は、スライド溝18内に段付ネジ20を挿通してガイド固定部材18の一側壁17bにネジ止めされる。段付ネジ20は、図6に示すように、先端部20cを小径、中間部20bを若干太い中径、後端部20aを更に大径にしたボルトからなり、小径部の外面にオスネジが形成されている。また、大径部20aはボルトヘッドとなっている。
端子ホルダー10Aを水平状態から所定の角度に傾斜させても、端子ガイド板18がその自重などで簡単に移動しないように、ガイド固定部材17の側壁17bと端子ガイド板18の側壁面との間には板バネ19を介在させるのが好ましい。この板バネ19は、略中央部に段付ネジ20が挿通される大きさの貫通穴19をあけて側壁面17bと端子ガイド板18の側壁面との間に介在させる。この板バネ19を若干湾曲させて介在することにより、端子ガイド板18は、その自重で移動することがなく、端子ガイド板17が第2可動ダイユニット7Aの移動により傾き、すなわち工具を傾けても勝手に移動し、圧着作業に不都合を来たすことがなくなる。この端子ホルダー10Aは、端子ガイド板18及びガイド固定部材17がアンビルホルダー8に装着されて、全体の大きさがアンビルホルダー8より若干大きくなる程度であり、第1可動ダイユニット7に比べて小型になる。その結果、第2可動ダイユニット7Aを装着したヘッド部4は小さくなるので、狭い作業現場でも接続作業を行うことが可能になる。
図5及び図8を参照して、第2可動ダイユニット7Aへの端子の装着・位置決め構造を説明する。なお、図8(a)は端子ホルダーに端子を装着した正面図、図8(b)は装着直前の側面図、図8(c)は装着した状態の側面図、図8(d)は端子ホルダーを移動させた側面図、図8(e)は図8(c)の上面図、図8(f)は図8(d)の上面図である。
ヘッド部4に、図1(b)に示すように、一対の圧着ダイDのうち、静止ダイ14を予め装着しておき、第2可動ダイユニット7Aを取付ける。図8はこの第2可動ダイユニット7Aを取付けた状態で端子Tが装着される状態を示している。
先ず、端子ガイド板18を可動ダイ12から離間する方向、すなわち、図5(b)における矢印X1へ移動させる(図8(b)参照)。この端子ガイド板18の移動により、端子ガイド板18の凹状溝18が上方から見えるようになる。次に、端子Tを凹状溝18の上方へ位置させて降下させる。この端子Tの降下により、端子Tが凹状溝18内に挿入される(図8(c)参照)。なお、この端子Tは、図8(e)及び図8(f)に示すように、コンタクト部taと、リード線が固定される固定部tbとを有し、この固定部tbは、リード線の芯線圧着部tbと被覆部固定部tbとを有し、コンタクト部taと芯線圧着部tbとの間に溝tが形成されている。端子Tが凹状溝18内に挿入されると、端子の溝tがロケータ13の鍔部13aと対応した位置になる。
続いて、端子ガイド板18を図5(b)における矢印X2方向へ移動させる(図8(d)参照)。なお、図5(a)は端子ガイド板18を移動した状態を示している。この端子ガイド板18の移動により、ロケータ13の鍔部13aが端子Tの溝tに入り込み、端子Tが位置決め固定される。すなわち、端子Tは凹状溝18内に挿入され、この凹状溝18の上方開口がロケータ13の鍔部13aで塞がれて固定される。また、この端子ガイド板18は、板バネ19(図6参照)の弾性力により保持されて元の位置(例えば図8(b)に示す位置)へ戻ることがない。その後、端子Tにリード線が挿入されて、操作ハンドル2を操作することにより、端子Tが圧着ダイDに押圧されてリード線に圧着接続される。接続が終了した後には、端子ガイド板18を板バネ19の弾性力に抗して移動させて元の位置(つまり図8(b)に示す位置)へ戻し、接続された端子Tとリード線とを取り出す。このように端子ガイド板18を少しスライドさせるだけで圧着された端子Tとリード線は容易に取り出せる。
図1は本発明の実施形態に係る手動圧着工具を示し、図1(a)は連鎖端子を用いて圧着接続する場合の正面図、図1(b)はバラ端子を用いて圧着接続する場合の正面図である。 図2(a)はヘッド部の正面図、図2(b)は図2(a)のヘッド部をIIB方向からみた側面図、図2(c)は図2(a)のIIC−IIC線の断面図である。 図3は図2のヘッド部を分解した分解斜視図である。 図4は図2のスライド部材を示した斜視図である。 図5はバラ端子用の第2可動ダイユニット7Aを示し、図5(a)は第2可動ダイユニット7Aの斜視図、図5(b)は図5(a)の端子ガイド板を移動させた第2可動ダイユニット7Aの斜視図である。 図6は図5のユニットを分解した分解斜視図である。 図7は図6で分解したものを逆方向からみた分解斜視図である。 図8は図5の第2可動ダイユニットに端子を装着する手順を示した説明図である。 図9は従来技術の手動圧着工具を示す斜視図である。 図10は他の従来技術の手動圧着工具を示し、図10(a)はヘッド部分の斜視図、図10(b)は図10(a)のXB−XB線の断面図である。
符号の説明
1 手動圧着工具
2 操作ハンドル部
〜3 支軸
4 ヘッド部
5 ヘッド本体
6 スライド部材
7 第1可動ダイユニット
7A 第2可動ダイユニット
8 アルビルホルダー(支持部材)
10 第1端子ガイド部材
10A 端子ホルダー
12 可動ダイ
13 ロケータ
14 静止ダイ
14C ストップリング(圧接リング)
15 取付けロッド
16 取付けロッド
17 ガイド固定部材
18 端子ガイド板(第2端子ガイド部材)
19 板バネ(弾性部材)
20 段付きボルト
D 圧着ダイ

Claims (7)

  1. 一対の圧着ダイが設けられたヘッド部と、該ヘッド部に一端が支軸で枢支され他端が開閉自在な一対の把持フレームを有する操作ハンドルとを備え、前記操作ハンドルを開閉作動させることにより前記圧着ダイ間で端子を圧潰してリード線に圧着接続する手動圧着工具において、
    前記一対の圧着ダイは、前記ヘッド部に静止固定される静止ダイと可動自在に装着される可動ダイとからなり、前記静止ダイは、前記ヘッド部に取外し自在な固着手段で交換自在に結合されており、前記可動ダイは、つなぎ桟に連結された複数個の端子をガイドする第1端子ガイド部材を有する第1可動ダイユニットに、或は、前記つなぎ桟から分離された端子を支持する端子ホルダーを有する第2可動ダイユニットにそれぞれ組み込まれており、これらの第1、第2可動ダイユニットが前記ヘッド部にそれぞれ取外し自在な固着手段で交換自在に結合されていることを特徴とする手動圧着工具。
  2. 前記第1可動ダイユニットは、前記可動ダイと、前記つなぎ桟を切断する切断刃と、前記第1端子ガイド部材とを有してこれらがアンビルホルダーに固定されたユニットで形成され、前記第2可動ダイユニットは、前記可動ダイと、前記端子ホルダーがアンビルホルダーに固定されたユニットで形成されて、前記各アンビルホルダーは、前記ヘッド部に移動及び交換自在に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の手動圧着工具。
  3. 前記端子ホルダーは、つなぎ桟から分離された端子を一時的に保持して前記可動ダイへ案内する第2端子ガイド部材と、前記第2端子ガイド部材をスライド移動自在に保持して前記アンビルホルダーに固定されるガイド固定部材とを有していることを特徴とする請求項1に記載の手動圧着工具。
  4. 前記第2端子ガイド部材は、前記端子の一部を収容できる溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の手動圧着工具。
  5. 前記第2端子ガイド部材とガイド固定部材とは、両部材の間に前記第2端子ガイド部材の自重による移動を規制する弾性部材が介在されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の手動圧着工具。
  6. 前記静止ダイは、メス型咬合歯を有するメス型ダイで形成されており、前記可動ダイは前記メス型咬合歯に噛み合うオス型咬合歯を有するオス型ダイで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の手動圧着工具。
  7. 前記静止ダイは、基台の対向する端部にそれぞれサイズの異なる咬合歯が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手動圧着工具。
JP2007316288A 2007-12-06 2007-12-06 手動圧着工具 Expired - Fee Related JP5046896B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007316288A JP5046896B2 (ja) 2007-12-06 2007-12-06 手動圧着工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007316288A JP5046896B2 (ja) 2007-12-06 2007-12-06 手動圧着工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009140769A true JP2009140769A (ja) 2009-06-25
JP5046896B2 JP5046896B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=40871194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007316288A Expired - Fee Related JP5046896B2 (ja) 2007-12-06 2007-12-06 手動圧着工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5046896B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102427197A (zh) * 2011-08-18 2012-04-25 智津津 被复线接线器
US11296472B2 (en) * 2018-10-11 2022-04-05 TE Connectivity Services Gmbh Hand crimp tool having wire inserter
US11411362B2 (en) * 2014-10-03 2022-08-09 Ripley Tools, Llc Compression tool with reversible block

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04229976A (ja) * 1990-07-23 1992-08-19 Wezag Gmbh Werkzeugfab コネクタと導体及び絶縁物との二重接続部をクリンプするための工具
JPH07335360A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Katsuhiko Okai コード端子結合具
JPH08315950A (ja) * 1995-05-12 1996-11-29 Yazaki Corp 圧着機組立体、端子圧着ユニットおよび自動端子圧着装置
JP2008077893A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Jst Mfg Co Ltd 手動圧着工具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04229976A (ja) * 1990-07-23 1992-08-19 Wezag Gmbh Werkzeugfab コネクタと導体及び絶縁物との二重接続部をクリンプするための工具
JPH07335360A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Katsuhiko Okai コード端子結合具
JPH08315950A (ja) * 1995-05-12 1996-11-29 Yazaki Corp 圧着機組立体、端子圧着ユニットおよび自動端子圧着装置
JP2008077893A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Jst Mfg Co Ltd 手動圧着工具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102427197A (zh) * 2011-08-18 2012-04-25 智津津 被复线接线器
US11411362B2 (en) * 2014-10-03 2022-08-09 Ripley Tools, Llc Compression tool with reversible block
US11296472B2 (en) * 2018-10-11 2022-04-05 TE Connectivity Services Gmbh Hand crimp tool having wire inserter

Also Published As

Publication number Publication date
JP5046896B2 (ja) 2012-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101567531B (zh) 剥线钳
US3710610A (en) Wire terminal crimping tool
US7120997B2 (en) Connector axial compression tool
US3903725A (en) Tongs with a linear working stroke for pressing, perforating, separating and the like
US5153984A (en) Tool for crimping a double connection of a connector to a conductor and to insulation
US7900537B2 (en) Knife assembly for insulation stripping tools
CN101486171A (zh) 剥线钳
WO2007014840A3 (de) Elektrogerät, insbesondere elektrohandwerkzeug
JP5046896B2 (ja) 手動圧着工具
JP2007227371A (ja) 圧着ツール用リンク
WO2006010676A2 (de) Batteriepack sowie elektrohandwerkzeugmaschine
JP2005141909A (ja) コンタクトフィード付き圧着プレス
TW557615B (en) Cutting/caulking device for laterally jointed terminal
JP5085994B2 (ja) 端子送り装置及びこの装置を取付けた手動圧着工具
EP1832456A3 (en) Electrical Feeding Unit and Cable Holder
JP4791920B2 (ja) 手動圧着工具
CN110000251B (zh) 一种五金加工钢片弯折机
CN2924863Y (zh) 压线钳组合结构改良
EP1321223A3 (en) Bar guiding device in a feeder for feeding machine tools
JPS60175386A (ja) 電気的に多極のプラグ・コネクター、プラグ帯板などを接続するための接続工具
TW202106452A (zh) 動物貼標機
CN205318476U (zh) 一种多功能车用取卡器
CN214562035U (zh) 替换刀片式瓷砖钳
JPH08141942A (ja) 油圧式多機能工具
CN220260912U (zh) 一种具有钳柄可拆结构的电缆钳

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120717

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees