JP2009131168A - 廃棄玉ネギの処理方法 - Google Patents

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修 滝村
Shigeki Sawayama
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宏之 井上
Kihachi Ogaki
喜八 大柿
Kenji Kamishiro
建治 神代
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Abstract

【課題】 一つのタンク内で廃棄玉ネギを同時に糖化及び発酵を行ってエタノールを生成することを課題とする。
【解決手段】 酵母をアルギン酸カルシウムに包括して固定化酵母を準備し、同一タンク内に粉砕した玉ネギと酵素と固定化酵母とを混合して、玉ネギの糖化、及び生成した糖のアルコール発酵とを同時に行う。玉ネギに含まれる発酵阻害物質が固定化酵母内に侵入して酵母に接触することをアルギン酸カルシウムで防止し、且つアルギン酸カルシウムは糖を透過させて酵母に接触させアルコール発酵を行い、エタノールを生成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、固定化酵母を用い、一つのタンク内で廃棄玉ネギを同時に糖化発酵させてエタノールを生成する廃棄玉ネギの処理方法に関する。
玉ネギは農産物であるため、栽培において天災や害虫等による腐食や傷が入ってしまい市場に出荷できないものが発生してしまう。このような腐食等した玉ネギはこれまで埋設や焼却等により廃棄処分されてきた。現在では資源の有効活用の観点から、このような廃棄玉ネギを資源として有効活用することが模索されている。
トウモロコシ、麦等のでんぷん質系植物、サトウキビ、テンサイ等の糖質系植物、或いは木材等セルロース系植物などの炭水化物含有植物から、石油資源の代替としてエタノールが広く生産されるようになってきている。
植物バイオマスからエタノールを生産する方法は、バイオマスの炭水化物をエタノール発酵が可能な単糖に加水分解(糖化)し、その単糖をエタノール発酵酵母によってエタノールに変換するのが一般的である。
このような植物バイオマスからエタノールを製造するにあたり、炭水化物の糖化について一般的にはいわゆる希硫酸法、酵素法の2つの方法が用いられている。
希硫酸法は、特許文献1,2に代表されるように、バイオマスを希硫酸中で糖化させたのち、生成した糖に酵母を加えて発酵し、エタノールを製造するものである。希硫酸法では、100℃程度の高温で糖化を行っており、酵母が熱に弱いため、糖化時に酵母を添加すれば酵母が死活してしまい発酵ができない。また、希硫酸を使用するため糖化後の処理液は酸性度が高くなってしまうので、発酵前処理として中和処理によるpH調整が必要である。このような理由から、糖化と発酵を別々の工程で行わなければならず、また、糖化と発酵で別々のタンクが必要となるので設備コストがかかってしまう。
また、酵素法は、特許文献3〜8にあるように、バイオマスに酵素を添加して糖化させたのち、生成した糖に酵母を加えて発酵し、エタノールを製造するものである。
酵素法においては、一つのタンク内に酵素及び酵母を添加し、同時に糖化と発酵を行うものがあり(例えば、特許文献3,4)、一つのタンク内で処理できるので設備コストが安くできる。
特開2006−333749号公報 特開2006−088136号公報 特開2002−186938号公報 特開2005−058055号公報 特開2006−075007号公報 特開2006−087350号公報 特開2006−101829号公報 特開2007−151433号公報
本発明者は設備コストを抑えるため、一つのタンク内で玉ネギに酵素と酵母を添加して同時に糖化、発酵を行ってエタノールを製造する酵素法の採用を考えた。
しかし、玉ネギに酵素法を適用して同時に糖化、発酵を行うと、後で詳しく説明するが、エタノールを製造できないことが判明した。これは玉ネギ特有の発酵阻害物質が放出されるために酵母を用いた発酵が行われないという大きな問題点があるためである。
なお、従来より玉ネギからエタノールを製造する場合に、希硫酸法或いは酵素法のいずれを用いたものも実施されておらず、これに関する先行技術文献は存在しない。
本発明は、酵母をアルギン酸カルシウムに包括して固定化酵母を準備する工程と、粉砕した玉ネギと酵素と前記固定化酵母とを混合し、前記玉ネギの糖化と、生成した糖のアルコール発酵とを同時に行ってエタノールを生成する工程とを具備し、前記玉ネギに含まれる発酵阻害物質が侵入して前記酵母に接触することを前記アルギン酸カルシウムで防止し、且つ前記アルギン酸カルシウムは前記糖を透過させて前記酵母に接触させアルコール発酵を行うことを特徴とする。
また、本発明は、前記エタノールを生成する工程は同一のタンク内で行うことを特徴とする。
更に、本発明は、前記発酵阻害物質は前記玉ネギを粉砕する際或いは前記糖化の際に放出される硫黄化合物を含有する物質であることを特徴とする。
更に、本発明は、前記酵素としてセルラーゼを用いることを特徴とする。
更に、本発明は、前記エタノールを生成する工程において弱酸性の緩衝液を混合してpH調整し、前記セルラーゼの活性を高めて前記玉ネギを糖化することを特徴とする。
本発明に依れば、アルギン酸カルシウムに酵母を包括した固定化酵母と酵素を玉ネギに添加して同時に糖化、発酵をしている。玉ネギに含まれる発酵阻害物質である硫黄化合物が浸入して酵母に接触することをアルギン酸カルシウムで防止するとともに、糖化した糖は透過させることができるため、酵母の発酵作用を損なうことなく廃棄玉ネギの糖化、発酵処理を同時に進行させてエタノールを生成できる。
また、本発明に依れば、上述のように同時に糖化、発酵ができるので、一つのタンクのみで処理でき、設備コストが安いという利点が有る。
更に、本発明に依れば、上述のように一つの工程で同時に糖化、発酵ができ、希硫酸法のように発酵前の中和処理や温度処理が不要なので、簡素な構成で玉ネギを処理してエタノールを製造できる。
更に、本発明に依れば、発酵によるアルコール濃度の増加により、酵母以外の微生物は死滅する。このため、エタノール抽出後の残渣は肥料等に再利用できるとともに、排水をそのまま下水に流すことができる。
更に、本発明に依れば、酵母をアルギン酸カルシウムに包括させ、液中で溶解しにくい固定化酵母を使用している。このため、固定化酵母の長時間の使用ができるとともに、溶解しなかったものについて再利用することができる。
本発明を説明する前に、玉ネギ特有の発酵阻害物質が放出されるために酵母を用いた発酵が行われないという大きな問題点について説明をする。
図6は粉砕した玉ネギに酵母(サッカロマイセス・セルビシエ)と酵素(セルラーゼ)を添加して糖化とエタノール発酵を同時に試みた際の生成した糖及びエタノールの濃度と反応時間との関係を示している。酵素による加水分解によってグルコース及びフルクトースの濃度は高くなっており糖化が進む一方で、エタノールはほとんど存在しない状態である。このようにエタノールの生成はできなかった。また、このときの酵母を調べると、時間とともに生きている細胞が減少することが認められた。すなわち、酵母が死滅することがわかった。
一方、トマトやミカンなどで同様に試験した場合には、このような問題は起こらず、エタノール生成ができたことから、本問題は玉ネギ特有のものであり、玉ネギに含まれる何らかの成分が酵母を攻撃し、酵母の発酵機能を阻害していると考えられる。玉ネギには殺菌作用や抗酸化作用を有するジスルフィド系化合物、チオスルフィネート系化合物などの硫黄化合物を含有しており、玉ネギを粉砕した際或いは糖化時に酵素によって玉ネギの細胞壁が破砕される際に、これらの硫黄化合物が水溶液中に放出(遊離)して酵母に接触し、発酵を阻害しているものと考えられる。
以下に、図1から図3を参照して本発明の廃棄玉ネギの処理方法について説明する。図1は、本発明の廃棄玉ネギの処理方法を示す工程図、図2は固定化酵母の準備工程を示す工程図、図3は同時糖化発酵によるエタノール生成工程を示す工程図である。
本発明の廃棄玉ネギの処理方法は、図1に示すように、主に固定化酵母準備工程と、同時糖化発酵によるエタノール生成工程の2つの工程からなる。
固定化酵母の準備工程は、図2に示すように、まず、水にアルギン酸ナトリウムを加えて攪拌して水に良く馴染ませ、加熱溶解後冷却して、アルギン酸ナトリウム水溶液を調製する。また、酵母を水に加えて均一に懸濁し、酵母の懸濁液を用意する。懸濁液中の酵母の数は、10細胞が最良であるが、数を限定するものではない。
このように調製したアルギン酸ナトリウム水溶液と酵母の懸濁液を混合し、十分攪拌する。
冷却した塩化カルシウム水溶液に上記の混合した液体をピペット等で一滴ずつ滴下して冷却を行うことで、アルギン酸カルシウムに酵母が島状に分布した球状の固定化酵母が得られる。
アルギン酸ナトリウムは複数の直鎖状のグルカンにナトリウムが結合した構造をしている。上記混合液体を塩化カルシウム水溶液に滴下することにより、このナトリウムが塩化カルシウム水溶液のカルシウムと置換される。カルシウムは結合手が二つあるので、グルカン同士を結合させる。このようにアルギン酸の直鎖状グルカン同士をカルシウムが接続して、水に難溶性のアルギン酸カルシウムゲルとなって固化する。そして、この直鎖状グルカン同士の間に酵母が包括された状態の固定化酵母ができる。この固定化酵母は、アルギン酸カルシウムが水に難溶性であるため、液中に介在させた場合でも1〜2週間程度はアルギン酸カルシウムが溶解せず、固定化酵母の長時間使用が可能になるとともに、一度使用した後でも、再度同じ固定化酵母を使用してエタノール発酵させることもできる。
次に図3に示すように、同時糖化発酵によるエタノール生成工程では、準備した固定化酵母、酵素、粉砕した玉ネギを同一タンク内に入れて、酵素による玉ネギの糖化及び生成した糖の発酵を同時に進行させ、エタノールを生成している。
酵素によって玉ネギの細胞壁が分解されて、グルコース、フルクトース、及びスクロース等の糖が生成される。グルコース、フルクトースはいずれもC12で表される単糖類である。また、スクロースはC122211で表される二糖類であり、酵素によって更に加水分解し、グルコースとフルクトースに分解される。
酵素としては植物細胞の細胞壁を分解する酵素であるセルラーゼを用いる。また、セルラーゼはpH5程度で高い活性を示すので、緩衝液を更に加え、pHを5に調整することにより、玉ネギの糖化を早く進行させることができる。緩衝液としては、酢酸水溶液等の弱酸性溶液を使用できる。なお、玉ネギから出る水分はpH4.5程度であるので、セルラーゼの活性が高いので、緩衝液を添加しなくとも糖化は可能である。
上述の糖化により生成したグルコース、フルクトース等の糖は、固定化酵母の酵母と接触し、酵母によってエタノール発酵され、エタノールが生成する。
玉ネギを粉砕した際、或いは糖化により玉ネギの細胞壁が破砕された際に、ジスルフィド系化合物或いはチオスルフィネート系化合物等の硫黄化合物が放出されるが、これらはアルギン酸カルシウムを透過できず、硫黄化合物が酵母と直接接触することを防止できる。
硫黄化合物がアルギン酸カルシウムを透過できない理由は以下のように考えられる。ジスルフィド系化合物、チオスルフィネート系化合物等の硫黄化合物の硫黄原子には結合に関与していない価電子がある。この価電子によって硫黄化合物とアルギン酸カルシウムが互いに引きつけあって結合する。このようにして、硫黄化合物はアルギン酸カルシウムに吸着するので、固定化酵母内部に包括されている酵母に直接接触しない。一方のグルコース、フルクトースでは価電子がすべて結合に関与しており、アルギン酸カルシウムと引きつけあうことがない。このため、グルコース、フルクトースはアルギン酸カルシウムと結合することなく透過して酵母に直接接触するのでエタノール発酵すると考えられる。
このように、アルギン酸カルシウムの透過物質の選択性を活用して同一タンク内での酵素法による同時糖化発酵を実現できた。同一タンク内で、且つ一つの工程で玉ネギを同時に糖化、発酵することができるので、複数のタンクを使用することがなく、設備コストを安くできるとともに、短時間でのエタノール生成を実現できる。
使用する酵母はエタノール発酵可能な酵母であればどの様な種類でもよく、アルコール発酵に通常良く使用されるサッカロマイセス・セルビシエの他、市販の圧搾酵母、乾燥パン酵母等でもよい。
固定化酵母の形状は、球形が表面積を大きくすることができるとともに、攪拌した際に均一に分布しやすいので、エタノール発酵に最も効率的であるが、フィルム状等様々な形状に加工して用いてもよい。
また、固定化酵母はアルギン酸カルシウムに包括させており、前述のように液中でも溶けにくいので、1〜2週間程度使用することができ、溶解しない限り、一度使用した固定化酵母を再度利用してエタノール発酵することができ、コストの低減につながる。
なお、タンク内には攪拌子等を設けて内容物を攪拌させ、玉ネギと酵素が、また、生成した糖と固定化酵母が均一且つ十分に接触するようにすると良い。それぞれの反応時間が短くなり、短時間でエタノールを生成できる。
図4に示す本発明の玉ネギの処理法方に用いる装置の概略図を参照し、処理方法の一連の流れを説明する。
まず、粉砕機11に玉ネギを投入し、玉ネギを粉砕して微細化する。微細化することにより、玉ネギ細胞と酵素との反応が円滑になり、処理時間を短くすることが出来る。
粉砕した玉ネギは糖化・発酵タンク12に送られる。この糖化・発酵タンク12に固定化酵母、酵素、緩衝液を添加し、攪拌子13にて内容物を攪拌混合している。攪拌混合することにより、玉ネギが酵素により糖化され、グルコース、フルクトース等の糖に分解されるとともに、生成した糖が固定化酵母により発酵されエタノールが生成する。糖化・発酵タンク12には温度調節器14が設けられており、酵母の活性の高い温度に調節し、エタノール生成を短時間で行うことができる。好ましい温度は30℃〜40℃で、最適温度は35℃である。糖化・発酵タンク12内ではアルコール濃度が3%重量程度になる。このため、エタノール発酵に用いる酵母以外の微生物は、アルコール濃度に耐えられず死滅するので、同時に内容物が滅菌処理される。
糖化及び発酵が終わると糖化・発酵タンク12内の内容物はポンプ15で吸引され、遠心分離機16に送られる。
遠心分離機16によって内容物が固体と液体に分離され、液体は蒸留器17に送られる。一方の固体は残渣として取り出される。前述のように廃棄玉ネギに生息していた微生物は死滅しているので、残渣は肥料等として再利用ができる。
蒸留器17に送られた液体は蒸留されてエタノールを抽出することができる。残りの水分は前述のように廃棄玉ネギに生息していた微生物は死滅しているので、排水として下水に流すことができる。
まず、酵母としてサッカロマイセス・セルビシエを、グルコース1%重量、ペプトン0.5%重量、酵母エキス0.3%重量、麦芽エキス0.3%重量を含んだ培地で予め培養を行った。定常期に達した酵母を遠心分離器にて培養液から回収し、得られた濃縮酵母を固定化に用いた。
上述した固定化方法により、この酵母をアルギン酸カルシウムに包括し、直径3mm程度の球状の固定化酵母を生成した。
次に、玉ネギ鱗茎(可食部)を5mm程度に微塵切りにし、これを10gほど培養フラスコに入れた。続いて市販のセルラーゼ(明治製菓製アクレモニウムセルラーゼ)を20mg、pH5の酢酸緩衝液を10ml添加し、更に固定化酵母を適量添加した。この培養フラスコを35℃、嫌気条件の下、振とうさせながら、玉ネギの同時糖化発酵を行った。
液中の糖濃度、及びエタノール濃度は液体クロマトグラフィで定量測定した。その結果を図5に示す。
セルラーゼによって玉ネギの糖化が進行し、4時間後まではグルコース及びフルクトースの量が増加し、その後減少していることがわかる。グルコース及びフルクトースの量が減少するとともにエタノールが増加しており、グルコース及びフルクトースがエタノール発酵に供され、エタノールが生成していることが確認できる。
図6は、酵母を固定化して用いていない以外は、上記条件と全く同様の条件で行ったものであるが、糖化によりグルコース及びフルクトースは一方的に増加するのみで、エタノールは全く生成していない。
これらから、固定化酵母を用いることで、玉ネギに含まれる硫黄化合物による発酵阻害を抑えて、同時に糖化及び発酵できることが確認できた。
本発明による廃棄玉ネギの処理方法を示す工程図である。 本発明による固定化酵母の準備工程を示す工程図である。 本発明による同時糖化発酵によるエタノール生成工程を示す工程図である。 本発明に用いる装置の概略図である。 本発明の固定化酵母を使用して玉ネギを同時に糖化、発酵させた際のエタノール及び糖の濃度と反応時間との関係を示すグラフである。 固定化酵母を使用せず、酵母と酵素を同時に添加して玉ネギを発酵させた際のエタノール及び糖の濃度と反応時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
11 破砕機
12 糖化・発酵タンク
13 攪拌子
14 温度調節器
15 ポンプ
16 遠心分離機
17 蒸留器

Claims (5)

  1. 酵母をアルギン酸カルシウムに包括して固定化酵母を準備する工程と、
    粉砕した玉ネギと酵素と前記固定化酵母とを混合し、前記玉ネギの糖化と、生成した糖のアルコール発酵とを同時に行ってエタノールを生成する工程とを具備し、
    前記玉ネギに含まれる発酵阻害物質が侵入して前記酵母に接触することを前記アルギン酸カルシウムで防止し、且つ前記アルギン酸カルシウムは前記糖を透過させて前記酵母に接触させアルコール発酵を行うことを特徴とする廃棄玉ネギの処理方法。
  2. 前記エタノールを生成する工程は同一のタンク内で行うことを特徴とする請求項1記載の廃棄玉ネギの処理方法。
  3. 前記発酵阻害物質は前記玉ネギを粉砕する際或いは前記糖化の際に放出される硫黄化合物を含有する物質であることを特徴とする請求項1記載の廃棄玉ネギの処理方法。
  4. 前記酵素としてセルラーゼを用いることを特徴とする請求項1記載の廃棄玉ネギの処理方法。
  5. 前記エタノールを生成する工程において弱酸性の緩衝液を混合してpH調整し、前記セルラーゼの活性を高めて前記玉ネギを糖化することを特徴とする請求項4記載の廃棄玉ネギの処理方法。
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