JP2009130211A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱CVD法によりWF6、H2及びB2H6を含有し、シラン系ガスを含有しない第1の供給ガスを用いてW膜18aを形成した後、WF6及びH2を含有する第2の供給ガスを用いてW膜18bを形成し、CMPを経て、ビア孔16をW膜18で充填するWプラグ19を形成する。
【選択図】図8
Description
Cu配線とその上部のAl配線とを接続するには、両者の間に導電性の接続プラグを形成する。この接続プラグは、配線信頼性や耐熱性を考慮して、その材料として高融点金属であるタングステン(W)が用いられる。
本発明者は、Wを材料とする接続部を形成する際に生じるCu配線のCu浸食を、配線材料にCuを用いたことにより発生する特有の問題であると認識した。
B2H6及びNH3は、シラン系ガスと同様にWF6ガスの熱分解反応を促進する性質を有する。その一方で、シラン系ガスと異なり、Cuとの反応性に乏しい。従って、CVD法によりB2H6及びNH3の少なくとも一方を含有する供給ガスを用いて、接続孔等の開口を埋め込むようにWを堆積する際に、下地膜を薄く形成して開口の内壁面に段差が生じた場合でも、開口の底面に露出するCu表面を供給ガスが浸食することが防止される。従って、開口を埋め込むようにWを堆積した場合、堆積したWにはCu配線のCuの移動が発生せず、薄い下地膜でも当該下地膜によりWがCu配線のCuと峻別された状態で、Wプラグ等の接続部が形成される。
以下、本発明を適用した具体的な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態では、半導体装置としてMOSトランジスタを例示し、その構成を製造方法と共に説明する。なお、本発明が適用される半導体装置としては、MOSトランジスタ以外でも、各種の半導体メモリやバイポーラトランジスタ等、微細配線を要する半導体装置であれば適用可能である。
図1〜図9は、第1の実施形態によるMOSトランジスタの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
初めに、図1(a)に示すように、シリコン基板1の素子分離構造2により確定された活性領域に、ゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。
詳細には、先ず、シリコン基板1における素子分離領域に分離溝2aを形成し、この分離溝2aを埋め込むように絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を形成する。そして、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法によりシリコン酸化膜を平坦化する。以上により、分離溝2aを充填するSTI(Shallow Trench Isolation)素子分離構造2が形成され、素子分離構造2によりシリコン基板1上で活性領域が画定される。
詳細には、活性領域にn型不純物、ここではリン(P+)をドーズ量1×1016/cm2程度、加速エネルギー10keV程度でイオン注入する。ここで、p型不純物の場合には、例えばホウ素(B+)をドーズ量5×1015/cm2程度、加速エネルギー5keV程度でイオン注入する。その後、シリコン基板1をアニール処理して不純物を活性化する。以上により、活性領域におけるゲート電極4の両側にソース/ドレイン領域5が形成される。
詳細には、先ず、ゲート電極4を覆うように、シリコン基板1の全面にCVD法等により絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を堆積し、層間絶縁膜6を形成する。
次に、層間絶縁膜6をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、ソース/ドレイン領域5(及びゲート電極4:不図示)の表面の一部を露出させるコンタクト孔7aを形成する。そして、コンタクト孔7aの内壁面を覆うように、スパッタ法によりTiN等を堆積し、密着層となる下地膜7bを形成する。
その後、下地膜7bを介してコンタクト孔7aを埋め込むように、層間絶縁膜6上にCVD法等によりタングステン(W)を堆積し、堆積されたWの表面をCMP法により研磨して平坦化する。以上により、下地膜7bを介してコンタクト孔7aを充填してなるWプラグ7が形成される。
次に、下地からの反射を防止するため反射防止膜(不図示)を形成する。その後、反射防止膜にフォトレジストを塗布し、これをフォトリソグラフィーにより加工して配線溝形状のレジストパターン(不図示)を形成する。
次に、レジストパターンをマスクとして反射防止膜及び層間絶縁膜8をエッチングし、Wプラグ7の表面を露出させる配線溝9aを形成する。その後、不要なレジストパターン及び反射防止膜を除去する。
次に、電界メッキ法によりCu膜(Cu又はその合金膜。以下同じ)を成膜した後、CMP法によりCu膜及び下地膜9bを研磨する。以上により、配線溝9a内に下地膜9bを介してCu(Cu又はその合金。以下同じ)で充填され、Wプラグ7と電気的に接続されてなるCu配線9が形成される。
詳細には、先ず、図2(b)に示すように、Cu配線9を覆うように、層間絶縁膜8上絶縁膜、ここではシリコン窒化膜をCVD法等により膜厚50nm程度に堆積し、エッチングストッパー膜11を形成する。
次に、エッチングストッパー膜11の全面にCVD法等により絶縁膜、ここではカーボン(C)をドープさせたシリコン酸化膜を例えば膜厚500nm程度に堆積し、層間絶縁膜12を形成する。
次に、Cu配線部13を形成するときのエッチングマスクとなるSiN膜31をプラズマCVD法により例えば膜厚100nm程度に形成する。
次に、図3(b)に示すように、レジストパターン33をマスクとして反射防止膜32及びSiN膜31をプラズマエッチングし、SiN膜31に配線溝パターン31aを形成する。その後、不要なレジストパターン33及び反射防止膜32を除去する。
次に、図4(b)に示すように、レジストパターン35をマスクとして反射防止膜34及びSiN膜31をプラズマエッチングする。
次に、上記のエッチングに引き続く一連工程の一環として、SiN膜31をマスクとして、エッチングストッパー膜11がエッチングされてCu配線9の表面の一部が露出するまで、層間絶縁膜12をエッチングし、層間絶縁膜12に配線溝13bを形成する。当該一連工程により、配線溝13bとビア孔13aとが連続的に一体形成された複合溝13cが形成される。
そして、図6(a)に示すように、CMP法によりCu膜13e及び下地膜13dを研磨する。以上により、複合溝13c内に下地膜13dを介してCuで充填され、Cu配線9と電気的に接続されてなるCu配線部13が形成される。ここで、残存したSiN膜31はCMPのストッパーとして機能し、除去される。
詳細には、先ず、Cu配線部13を覆うように、層間絶縁膜12上に絶縁膜、ここではシリコン窒化膜をCVD法等により膜厚50nm程度に堆積し、エッチングストッパー膜14を形成する。
次に、エッチングストッパー膜14の全面にCVD法等により絶縁膜、ここではPECVD法によりシリコン酸化膜を例えば膜厚800nm程度に堆積し、層間絶縁膜15を形成する。
詳細には、エッチングストッパー膜14をストッパーとして用い、Cu配線部13の表面の一部が露出するまで層間絶縁膜15をエッチングする。以上により、エッチングストッパー膜14及び層間絶縁膜15にビア孔16が形成される。
ここで、ビア孔16の底面で露出するCu配線部13の表面の一部は大気に晒されており、若干の表面酸化が生じる。この表面酸化膜を例えばH2を用いたプラズマ処理により除去する。
詳細には、ビア孔16の内壁面を覆うように層間絶縁膜15上に、密着層となる下地膜17としてTiN膜を例えば反応型スパッタ法により形成する。本実施形態では、TiN膜の段差被覆率は、電気特性に大きな影響を与えないため、高い精度による制御を必要としない。従って、当該TiN膜として、通常ではCu拡散を防止するために15nm〜20nm程度の均一な膜厚として段差被覆率の確保を要するのに対して、本実施形態では、図示のように不均一な膜厚に下地膜17を形成しても良い。ここでは、密着機能を果たす観点から膜厚下限値を設定して、下地膜17を膜厚2nm〜10nm程度、更に詳細には3nm〜5nm程度、例えば5nm程度に形成する。下地膜17としては、TiN膜の代わりに例えばWN膜を形成しても良い。
詳細には、例えば2段階の熱CVD法により、以下のようにW膜18を堆積する。
先ず、第1段階(初期段階)として、WF6、H2及びB2H6を含有し、シラン系ガスを含有しない第1の供給ガスを用いる。第1の供給ガスの流量におけるB2H6ガスの含有割合としては、WF6ガスの熱分解反応の十分な促進効率を確保する観点から下限値を、タングステンの異常凹凸成長を抑制する観点から上限値を設定して、例えば0.05%〜10%程度とすれば良い。ここでは第1の供給ガスの流量を、WF6/H2/B2H6について50sccm/3000sccm/10sccm程度とする。また、希釈ガスとしてN2ガスを導入する。成膜温度(基板温度:第1の温度)としては、300℃〜360℃程度、ここでは330℃程度に設定する。
上記の要件で、ビア孔16の内壁面及び層間絶縁膜15上を下地膜17により覆うように、膜厚2nm〜20nm程度、ここでは5nm程度のW膜18aを形成する。
上記の要件で、W膜18aと一体となってビア孔16を埋め込むように、膜厚100nm〜500nm程度、ここでは200nm程度のW膜18bを形成する。以上のように、W膜18aとW膜18bとが一体化してW膜18が形成される。なお、図8(a)では便宜上、W膜18aとW膜18bとの境界を破線で示す。
詳細には、層間絶縁膜15をストッパーとしてW膜18及び下地膜17をCMPにより研磨して平坦化する。以上により、ビア孔16内を下地膜17を介してW膜18で充填してなるWプラグ19が形成される。
詳細には、先ず、Wプラグ19の表面を覆うように層間絶縁膜15上に、密着膜21aとしてTi膜又はTiN膜等をスパッタ法により例えば膜厚50nm程度に成膜する。
次に、密着膜21a上にAl膜(Al又はその合金膜)21bをスパッタ法により例えば膜厚1000nm程度に成膜する。
次に、Al膜21b上に、密着膜21cとしてTi膜又はTiN膜等をスパッタ法により例えば膜厚50nm程度に成膜する。
そして、密着膜21c、Al膜21b及び密着膜21aを配線形状にエッチングする。以上により、Wプラグ19と電気的に接続され、層間絶縁膜15上で延在する上層配線21が形成される。
本実施形態では、第1の実施形態と同様にMOSトランジスタの製造方法を開示するが、上層配線とその下層のCu配線部とを接続するWプラグの形成工程が若干相違する。
図10は、第2の実施形態によるMOSトランジスタの製造方法の主要工程のみを示す概略断面図である。
続いて、図10(a)に示すように、タングステン(W)膜18を堆積する。
詳細には、第1の実施形態と同様に、2段階の熱CVD法により、以下のようにW膜22を堆積する。
先ず、第1段階(初期段階)として、WF6、H2及びNH3を含有し、シラン系ガスを含有しない第1の供給ガスを用いる。第1の供給ガスの流量におけるNH3ガスの含有割合としては、WF6ガスの熱分解反応の十分な促進効率を確保する観点から下限値を、成膜被覆率の低減を抑制する観点から上限値を設定して、例えば2%〜30%程度とすれば良い。ここでは第1の供給ガスの流量を、WF6/H2/NH3について50sccm/3000sccm/200sccm程度とする。また、希釈ガスとしてN2ガスを導入する。成膜温度(基板温度:第1の温度)としては、300℃〜360℃程度、ここでは330℃程度に設定する。また、WF6とNH3とを同時に反応室に導入せず、交互に導入することにより、WF6の分解の急速な反応を抑制して、薄膜成長を行う場合もある。
上記の要件で、ビア孔16の内壁面及び層間絶縁膜15上を下地膜17を介して覆うように、膜厚2nm〜10nm程度、ここでは5nm程度のW膜22aを形成する。
上記の要件で、W膜22aと一体となってビア孔16を埋め込むように、膜厚100nm〜500nm程度、ここでは200nm程度のW膜22bを形成する。以上のように、W膜22aとW膜22bとが一体化してW膜22が形成される。なお、図示の例では便宜上、W膜22aとW膜22bとの境界を破線で示す。
前記第1の配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜に、前記第1の配線の表面の一部を露出させる開口を形成する工程と、
WF6と、B2H6及びNH3の少なくとも一方とを含有する第1の供給ガスを用い、前記開口にWを含有する接続部を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記第1の供給ガスを用いて、前記開口の内壁面を覆う第1のW含有膜を形成する工程と、
WF6及びH2を含有する第2の供給ガスを用い、前記開口を充填する第2のW含有膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2のW含有膜を形成する工程では、成膜温度を前記第1の温度よりも高い第2の温度とすることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
前記半導体基板の上方に形成された、銅を含有する第1の配線と、
前記第1の配線上に形成され、前記第1の配線の一部を露出させるように形成された開口を有する層間絶縁膜と、
前記開口部に形成されたWを含有する接続部と
を含み、
前記接続部は、前記接続部はB又はNを含有することを特徴とする半導体装置。
2 素子分離構造
2a 分離溝
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 ソース/ドレイン領域
6,8,12,15 層間絶縁膜
7 Wプラグ
7a コンタクト孔
7b,9b,13d,17 下地膜
9 Cu配線
9a,13b 配線溝
11,14 エッチングストッパー膜
13 Cu配線部
13a,16 ビア孔
13c 複合溝
13e Cu膜
18,18a,18b,22,22a,22b W膜
19,23 Wプラグ
21 上層配線
21a,21c 密着膜
21b Al膜
31 SiN膜
31a 配線溝パターン
32,34 反射防止膜
33,35 レジストパターン
35a ビア孔パターン
Claims (5)
- 半導体基板の上方に銅を含有する第1の配線を形成する工程と、
前記第1の配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜に、前記第1の配線の表面の一部を露出させる開口を形成する工程と、
WF6と、B2H6及びNH3の少なくとも一方とを含有する第1の供給ガスを用い、前記開口にWを含有する接続部を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記接続部を形成する工程は、
前記第1の供給ガスを用いて、前記開口の内壁面を覆う第1のW含有膜を形成する工程と、
WF6及びH2を含有する第2の供給ガスを用い、前記開口を充填する第2のW含有膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1のW含有膜を形成する工程では、成膜温度を300℃以上360℃以下の第1の温度とし、
前記第2のW含有膜を形成する工程では、成膜温度を前記第1の温度よりも高い第2の温度とすることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記接続部と電気的に接続されるように、前記層間絶縁膜上にAlを含有する第2の配線を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板と、
前記半導体基板の上方に形成された、銅を含有する第1の配線と、
前記第1の配線上に形成され、前記第1の配線の一部を露出させるように形成された開口を有する層間絶縁膜と、
前記開口部に形成されたWを含有する接続部と
を含み、
前記接続部は、前記接続部はB又はNを含有することを特徴とする半導体装置。
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