JP2009123633A - エバネッセント光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】 干渉が少なく、ノイズ成分の少ない、比較的広範囲の照明が可能なエバネッセント光源を提供することである。
【解決手段】 板状の透明体に密着した蛍光体を励起光により励起させることにより得られる光を用いる光源において、蛍光体102が密着している部分を蛍光体102が発光する光の入射面とし、該入射面部分以外のいずれかの部分の表面をエバネッセント光の出射面とすることを特徴とするエバネッセント光源。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エバネッセント光源に関するものである。
光源は、様々な場面、場所で使用される。これまで、電気を用いた光源では、ランプや蛍光灯などが使用されてきた。近年においては、高輝度な、より安定な、より効率の良いあるいはより小型な、半導体レーザやLED(Light Emmitting Diode)光源が出現した。現在、これらを使用した光技術が人間社会をより豊かにし始めており、更には、ナノ・テクノロジーに代表される微小領域技術との融合など、これら領域での技術革新は、今後も継続してゆくものと想像される。そして、それにつれ光源のニーズは多様化するものと考えられる。
医療、バイオ分野などで使用されているバイオイメージングの手法の一つに、全反射蛍光観察法がある(非特許文献1)。この方法は、光をガラスなどの透明体の表面で全反射させた時に表面から極薄くにじみ出るエバネッセント光を励起光として使う蛍光観察法である。
この方法では、励起光源としてレーザ光を用い、この励起光源からの光を高い開口数(NA:Numerical Aperture)を持つ対物レンズ、あるいはプリズムを介し、全反射角でカバーガラスなどの透明体に進入させ、カバーガラス表面でレーザ光を全反射し、エバネッセント光を得ている。
励起光源として、一般にレーザが使用される。これがレーザである必然性は原理上無いと思われるが、光の指向性、被励起物体の吸収スペクトル幅、光パワーを考慮し、選択されるものと考えられる。
近年においても、全反射蛍光顕微鏡の基本的な仕組みは、上に示した通りであり、一部、ミラーやレンズの配置を変更することにより効率的な蛍光の観察を可能にすることが提案されている(特許文献1、2)。
一方、面光源については、液晶ディスプレイに関連する技術革新に伴い、多くの発明が提案されている。バックライトに関するものとして、例えば、冷陰極管で発せられた光を、散乱などを利用して面光源として利用するものである(特許文献3、4)。また、励起光により蛍光体を励起し、得られる蛍光を面光源として利用する方法も提案されている(特許文献5、6)。
更に、表示素子として、全反射光学部材に存在する全反射光を光結合要素により取り出し、入射光の光路前方に出射されるものが提案されている(特許文献7、8)。
また表示に関し、板状透明体の内部にレーザで描画した散乱体を用い、端面から板状透明体へ導き入れたLED光を散乱させるもの(特許文献9)または板状透明体外部へも刻印するもの(特許文献10)、板状透明体の表面に散乱手段を設け、端面から板状透明体へ導き入れたLED光を散乱させるもの(特許文献11)などが提案されている。
あるいは、板状透明体の後ろ、あるいは板状透明体の端面に光源を有する構成であるライティングボードとして、前記特許文献9、10、11等に記載の方法で板状透明体に光源の光を散乱により表示したり、あるいは、板状透明体の表面に蛍光ペンで書き込んだ文字などを、光源を励起源として発光させ表示したりするものがある。
また、エバネッセント光源に関し、走査型近接場顕微鏡にプリズムを用いるエバネッセント光源を使用する例の図示(特許文献12中の図1)や、プローブ状のエバネッセント光源を記録用の光源として用いることが提案されている(特許文献13)。
尚、本文章中では、全反射を屈折率の大きい透明媒質から小さい透明媒質に入射する時、入射角がある角度以上になると全部反射される現象と定義する(非特許文献2)。全反射光は全反射された光を指すものと定義する。エバネッセント光とは、全反射の定義の時に述べた屈折率の小さい透明媒質にごく僅か入り込んだ光と定義する。
特開2003−140052号公報 特開2007−193213号公報 特開平5−341132号公報 実開平5−34521号公報 特開平8−45321号公報 特開平5−289074号公報 特開2003−29170号公報 特開2007−47821号公報 特開2002−36800号公報 特開2003−200700号公報 実用新案登録3124753号公報 特開平9−257812号公報 特開平6−267071号公報 「染色・バイオイメージング実験ハンドブック」 編集/高田邦昭、斉藤尚亮、川上速人 羊土社 p280 岩波理化学辞典 第4版 p710r
一般的なエバネッセント光を利用する顕微鏡などでは、例えば上記の非特許文献1、特許文献1、2などにみられる高NAの対物レンズや光プリズムを利用する方法が用いられている。この方法では、これまでの落射蛍光観察に比較しノイズ/シグナル比が低いなどの大きな利点があるため普及しているが、励起光源にレーザを使用することから干渉が生じ易く、観察される像に干渉縞などが現れる、あるいはピークパワーが大きいため被観察物である蛍光体が損傷を受け定量的な評価が難しいなどの問題がある。上記の特許文献12に見られる光源においても、同様な問題がある。
また、一般にエバネッセント光を発生させるためにレーザ光を物質表面で全反射させる方法が一般的である。この方法は、比較的長い光学系を使用する際に必要な光の指向性や充分な光パワーを得るために必然的な選択であると思われるが、前述の様なデメリットが生じる。
一方、板状の形態をした光源として、上記の特許文献3、4、5、6等にみられる面光源は、光源表面近傍にエバネッセント光は存在しているものの、エバネッセント光の性質上、該表面から離れるに従い、急峻に減衰するためエバネッセント光を利用するものでない。また、該表面近傍においても、エバネッセント光よりも面から垂直方向に放出する光の成分が多くなっているため、エバネッセント光を利用する観察用光源としてはコントラストが極端に低く、観察用のエバネッセント光源には適さない。
更に、上記の特許文献7、8に見られる表示素子は、全反射光を表示素子として利用したと記述されている。従って、この表示素子を簡略化し、エバネッセント光源として利用出来る可能性がある。しかし、これを簡略化したものを利用した場合、平面光源と観察面が対向してしまい、エバネッセント光と、平面光源から観察面の方向に放出される光とが混合され、これが観察の妨げになり、観察用のエバネッセント光源には適さない。また、直接光源から放射される光とエバネッセント光を分離するためには、多くの光学素子が必要であり、非常に複雑で高価になる。
また、ライティングボードにおいては、上記の特許文献9、10、11に見られる表示装置の場合、主に透明体内部、あるいは表面の光の散乱を使ったものである。散乱光はエバネッセント光とは異なるため、観察の妨げになり、エバネッセント光源としては適さない。また、板状透明体の表面に蛍光ペンで書き込んだ文字などの蛍光体を、光源を励起源として発光させることにより表示させる場合においても、光の散乱を利用する場合と同様の問題が生じる。
更に、上記の特許文献13に見られるプローブ状の光源は、波長よりも小さな領域に照射するためのものであり、観察用には使用できない。
本発明の目的は、干渉が少なく、ノイズ成分の少ない、比較的広範囲の照明が可能なエバネッセント光源を提供することである。
本発明は、板状の透明体に密着した蛍光体を励起光により励起させることにより得られる光を用いる光源において、蛍光体が密着している部分を蛍光体が発光する光の入射面とし、該入射面部分以外のいずれかの部分の表面をエバネッセント光の出射面とすることを特徴とするエバネッセント光源である。
また、本発明は、板状の透明体の端面の少なくとも一部に光吸収体が配置されていることを特徴とするエバネッセント光源である。
本発明により、干渉が少なく、ノイズ成分の少ないエバネッセント光源を提供することができる。
本発明の実施の形態の例を図1に示す。6面体の板状透明体101の最も面積の大きな1つの面105の一部に蛍光体102を塗布によりに密着させ、蛍光体102を励起するために励起光103を出射する励起光源106が設置されている。
励起光103を蛍光体102へ照射しこの蛍光体102から発せられる蛍光のうち、蛍光体102密着している部分より板状透明体101に導き入れる蛍光が、板状透明体101内部で全反射することにより、板状透明体101の蛍光体102塗布部以外の面にエバネッセント光が発生する。
励起光源として冷陰極管、蛍光管、各種ランプ、LED、レーザ、有機あるいは無機EL等を使用することが出来る。励起光の波長は蛍光体の特性によって選択される。励起光を照射する角度あるいは励起光の指向性により、板状透明体から放射されるエバネッセント光への励起光の混入をコントロールすることが出来る。一般的には、励起光は被照明物体がある方向に向かない角度で入射されるか、または、指向性の高い励起光源を用いることにより、板状透明体から出力されるエバネッセント光に励起光が混入しづらくなる。また、励起光は設置された蛍光体全体に照射されるのが好ましい。
板状透明体の材質は、シリカガラス、シリカ系ガラス、フッ化物ガラス、カルコゲナイドガラス、オキシナイトライドガラス、リン酸塩系ガラスなどの種々のガラス、あるいはアクリル系、エポキシ等の樹脂、有機、無機を問わず光学薄膜やフィルム、有機結晶、酸化チタン、ペロブスカイトなどの無機結晶などが使用可能である。更に、ITOなどの透明導電膜も使用可能である。一般的には蛍光体の発する蛍光の波長に対して、透過率が高いことが好ましい。
また、板状透明体の面積の大きな面については平滑であることが好ましい。平滑でないことによる散乱が、板状透明体内部の全反射光を減少させること、または、その散乱光が、板状透明体よりエバネッセント光と共に放射されることにより、エバネッセント光の放射効率の低下またはコントラストの低下を招く可能性がある。
板状透明体の屈折率は高いほど光の臨界角が小さくなり、観察に寄与する全反射光の強さは大きくなる。即ち、板状透明体に入射された光のうち、臨界角より小さい角度で面に入射された光は全て板状透明体から放出されるが、臨界角より大きい角度で面に入射された光は板状透明体中にとどまる。ここでは、これを全反射光と呼んでいる。全反射光が板状透明体と、例えば空気層との界面で折り返される場所で、エバネッセント光が発生する。従って、より強いエバネッセント光を得るには、全反射光を強くすることが重要となる。その方法として、板状透明体に導入する光を強く、あるいは導入する効率を高める、全反射角を小さくする等の方法がある
さらには、板状透明体の屈折率はその物体内部で均一であることが望ましい。例えば、板状透明体としてガラスを用いた場合では、そのガラスに脈理など屈折率の不均一な部分があるとノイズを生じることとなり、コントラストの低下を招く可能性がある。
また、板状透明体の形状はどの様な形であっても良い。一般的に厚さが薄いほど全反射光密度が高くなり、板状透明体と空気界面に発生するエバネッセント光の密度が高くなる。板状透明体は、原理的には板状に拘る必要は無いが、板状である方が、被照明物体との接触面積が大きく、かつ、均一な照明をおこない易いため板状が良い。
更に、板状透明体の端面において、全反射光が端面で散乱される場合、これが原因で、特に板状透明体の端面に近い部分でノイズを生じる。よりコントラストの高い光源を得るためには、板状透明体の端面に光吸収体を設け端面における反射が生じない様にするのが好ましい。
光吸収体としては、無機物、有機物の両方をそれぞれ、あるいは同時に使用することが出来る。光吸収体は光源の発生波長により選択される。例えば、可視光域の波長であれば、肉眼で黒色に見える光吸収体を選択するのが一般的であり、無機物の場合、マンガン、鉄、銅等の金属酸化化合物、有機物の場合、カーボン等が使用可能である。これら光吸収体は、端面に密着させる使用法が効果的で、更に、端面は充分に研磨された平滑な面であるとより効果が増す。
蛍光体は、フォトルミネッセンスを示す蛍光体を示す材料などを使用することができる。あるいは、蓄光材料を用いても良く、いずれの蛍光体も使用可能である。蓄光材料を用いる場合、エバネッセント光放射時に励起光源を照射している必要が無いため、励起光源に起因するノイズの低減に有効である。
蛍光体は、蛍光物質そのものが、例えば板状などの形をしたものであっても良いし、あるいは透明体の表面に塗布されたものであっても良いし、あるいは透明体の内部に分散されたものであっても良い。
フォトルミネッセンスを示す蛍光体として、種々の蛍光物質が使用できる。例えば、特開2004−273137号公報の欄[0028]〜[0061]に紹介されているような無機蛍光物質体や有機蛍光物質が使用できる他、表1に示すような希土類元素を含む種々のガラスも使用できる。これ以外にも、蛍光を示す物質が使用できる。
Figure 2009123633
蛍光物質は、励起光や蛍光の波長について透明な樹脂に分散された形態を取っても良い。例えば、アクリル系やエポキシ系の樹脂などが使える。また、励起光や蛍光以外の光の波長について吸収係数を持つ樹脂であってもよい。
蛍光体は2種類以上の蛍光物質からなるものであってよい。この場合、複数の蛍光体は混合された状態でも、種類ごとに重なった層状や重ねずにパターン状の状態であってもよい。
蛍光体を密着させる面は、板状透明体のいずれの面でも問わない。しかし、光源の指向性、光源の大きさ、板状透明体の大きさ、蛍光の板状透明体への導入効率などを考えると、蛍光体は板状透明体の面積の大きな面に密着させることが好ましい。板状透明体において、蛍光体が密着している部分が入射面となり、密着部分以外の部分の面が出射面となる。
蛍光体を密着させる手段としては図2に示すように、蛍光体202を板状透明体201の表面へ塗布又は貼り付ける(a)、あるいは、蛍光体202を板状透明体201の内部へ挟み込む(b)等による方法が使用できる。
蛍光体として、先述の2種類以上の蛍光物質を混合し同時に使用する場合、1種類の励起光源により、複数の光を得ることも可能である。2種類以上の蛍光物質でそれぞれ励起波長が異なる場合であれば、それぞれの波長の励起パワーを変化させ、取り出す蛍光色の調光をおこなうことができる。これは、2種類以上の蛍光物質を混合し透明体に塗布しても可能であるし、透明体の別々の場所に塗布しそれをそれぞれ励起した方法でも可能である。層状に塗布した場合でも同様のことが可能である。
また、層状に塗布した場合には、蛍光物質層間での相互作用を利用して、例えば、第1層目の層で励起光源の励起光から得られる第1の蛍光の波長を、更に第2層目で第1の蛍光を励起光として得られる第2の蛍光の波長に変換させることもできる。
蛍光体は板状透明体へ光学的に接触させる必要がある。蛍光体や板状透明体のどちらか、あるいは両方の表面状態が荒れていて、充分に密着されない場合、蛍光体で発生した蛍光は充分に板状透明体に移らず、効率の良い光源の作製が難しくなる。この問題点を解決するために、例えば、蛍光体の屈折率以上、板状透明体の屈折率以下の屈折率をもつ、接着剤、オイル、樹脂、水などの媒質を使って密着性を高めることもできる。具体的には、樹脂の中に粉末状の蛍光体、発光体、蓄光体などを混ぜ、透明体に塗布し、密着させても良いし、固体の蛍光ガラスの様な蛍光体を使用する場合には透明体との間に微量の接着剤、オイル、水を用い、空気層が無いように貼り付けることが出来る。
この様な蛍光体を透明体へ密着させる方法は、適当な蛍光体が存在すれば、例えばランプ光を透明体へ導き入れる方法に比較し、より高効率で所望の光を得る手段となり得る。
被照明物体は、エバネッセント光を受ける物体を指す。本発明のエバネッセント光源を用い、エバネッセント光を被照明物体に照らす方法は、特に限定されない。被照明物体を直接板状透明体の出射面に、置く又は塗布するなどの手段で接触させても良いし、カバーガラスなど、透明物体を介し接触させても良い。板状透明体と被照明物体との接触面積をより大きくするため、あるいは、照明のムラなどを小さくするために、オイル、水等の液体を用いて光が該透明物体に容易に進入できるようにしても良い。
また、板状透明体と被照明物体との間に該透明物体または該液体を存在させる場合、屈折率を配慮するのが好ましい。屈折率が板状透明体<該液体<該透明物体の順か、全ての屈折率が同じであることが、好ましい。仮に、この条件が満足できない場合、エバネッセント光に進行波が混入することが考えられ、結果的にその光がノイズとなる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。
本実施例において、エバネッセント光源のエバネッセント光の存在を明らかにするために、被照明物体に蛍光物質を利用した。エバネッセント光が存在する場合、被照明物体である蛍光物質が蛍光を示す。蛍光物質を被照明物体に用いる例では、蛍光物質そのものの蛍光を得ることはもちろん、人工的にパターン形成されたものの観察、あるいは細胞内の特定の分子を蛍光物質で修飾したものの観察などには好適である。
図3に実施例1を説明する図を示す。
本発明を用いたエバネッセント光源は、6面体の板状透明体101として、縦26mm、横76mm、厚さ0.8mmの6面体ガラス板(MATSUNAMI社製MICRO SLIDE GLASS S−1111)を用い、板状透明体101の4つの端面の全てに、Zynolyte Products Company社製耐熱スプレーHi−TEMP(ブラック)を塗布することにより光吸収体108を設け、板状透明体101の面積の大きな1つの面105の一部に、蛍光体102として(株)アサヒペン製水性蛍光塗料(レモン)を縦26mm、横30mmの領域に塗布し、この蛍光体102の励起光源106としてLUXEON社製LED(ロイヤルブルー色)よりなる。
更に、被照明物体として、カバーガラス104(MATSUNAMI製マイクロカバーガラスThickness No.1)上に、蛍光物質107(三菱鉛筆社製PROPUS2蛍光ペン赤色の蛍光体(インク))を塗布したものを用意した。
この被照明物体を、板状透明体101の面積の大きな1つの面105中の蛍光体102が塗布されていない部分に、水を1滴落とし、その上から被照明物体の蛍光物質107が塗布されていない方の面を接触させ、蛍光体102に励起光源106より出射される励起光103(中心波長440nm)を照射した。すると、蛍光体102からは波長499nmから563nmにおよぶ蛍光を、また、蛍光物質107からは532nm付近の光で励起された場合に示す600nm帯の蛍光をそれぞれ分光計(Ocean Optics社製HR4000)で確認できた。しかしながら、該被照明物体と該水を取り除くと、該被照明物体が接触していた面からは、いずれの蛍光も確認できなかった。これは、蛍光体102により発せられた蛍光の一部が板状透明体101中を伝搬し、板状透明体101の中に存在する全反射光がカバーガラス104にまでおよびカバーガラス104表面に存在するエバネッセント光が蛍光物質107を励起した結果である。
さらには、カバーガラス104を取り除き、カバーガラス104を介すことなく、板状透明体101の面積の大きな1つの面105中の蛍光体102が塗布されていない部分に直接蛍光物質107を塗布した場合(被照明物体が蛍光物質のみからなる場合)も蛍光物質107は蛍光を発し、エバネッセント光の存在を確認することが出来た。
さらに、被照明物体を設置する前に、端面部の散乱によるノイズを測定した。
ノイズの測定方法は、板状透明体101の表面から5mm離れた場所では、エバネッセント光を含まない光となっているため、パワーメータ(ADVANTEST社製、Q8230 OPTICAL POWER METER)により板状透明体101の端面付近の表面から5mm離れた場所の光強度を測定し、この測定値をノイズとした。測定値は14μWであった。
被照明物体の設置場所を、板状透明体101の面積の大きな1つの面105の反対の面とする以外は実施例1と同じ構成で、同様のことを実施した。いずれの場合も、被照明物体から蛍光が確認できた。また、被照明物体を設置する前に、端面部の散乱によるノイズを測定したところ14μWであった。
端面に光吸収体108を設けない他は、実施例1と同じ構成で、同様のことを実施した。いずれの場合も、被照明物体から蛍光が確認できた。また、被照明物体を設置する前に、端面部の散乱によるノイズを測定したところ24μWであった。
本発明は、エバネッセント光を利用する、イメージングデバイス、医療用光源、分析、微小領域の光デバイス用光源には好適である。
本発明の実施形態の例の斜視図 蛍光体が板状透明体に密着した状態の例の断面図 実施例1を説明する斜視図
符号の説明
101 6面体板状透明体
102 蛍光体
103 励起光
104 カバーガラス(被照明物体)
105 板状透明体の片面
106 励起光源
107 蛍光体(被照明物体)
108 光吸収体
201 6面体板状透明体
202 蛍光体

Claims (2)

  1. 板状の透明体に密着した蛍光体を励起光により励起させることにより得られる光を用いる光源において、蛍光体が密着している部分を蛍光体が発光する光の入射面とし、該入射面部分以外のいずれかの部分の表面をエバネッセント光の出射面とすることを特徴とするエバネッセント光源。
  2. 板状の透明体の端面の少なくとも一部に光吸収体が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエバネッセント光源。
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