JP2009122255A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】PSA方式の液晶表示装置における表示のざらつきの発生を防止し得る製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による液晶表示装置の製造方法は、液晶層30中に重合性組成物を含む液晶表示パネル100aを用意する工程と、液晶表示パネル100aの液晶層30に所定の電圧が印加された状態で、液晶層30中の重合性組成物を重合することによって、ポリマー構造物32を形成する工程とを包含する。ポリマー構造物32を形成する工程において、スイッチング素子13はオフ状態であり、補助容量対向電極19には振動電圧が印加される。さらに、ポリマー構造物32を形成する工程は、液晶層30内に生成される等電位線EQが第1基板10の画素電極12と信号配線15との間に落ち込むように、信号配線15および対向電極22の電位が調整された状態で行われる。
【選択図】図6

Description

本発明は、液晶表示装置の製造方法に関し、特に、PSA方式の液晶表示装置の製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータのディスプレイや携帯情報端末機器の表示部に用いられる表示装置として、薄型軽量の液晶表示装置が利用されている。しかしながら、従来のツイストネマチック型(TN型)やスーパーツイストネマチック型(STN型)の液晶表示装置は、視野角が狭いという欠点を有しており、それを解決するために様々な技術開発が行われている。
視野角特性が改善された液晶表示装置として、垂直配向型の液晶層を備えた配向分割型液晶表示装置が知られている。このような液晶表示装置は、VA(Vertical Alignment)モードの液晶表示装置と呼ばれる。VAモードの1つとして、特許文献1には、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)モードが開示されている。MVAモードでは、液晶層を介して対向する一対の基板のそれぞれに、液晶分子の配向を規制する配向規制構造が設けられる。配向規制構造は、具体的には、凸部や、電極に形成されたスリットである。凸部やスリットのような配向規制構造が設けられていることにより、液晶層に電圧が印加されたときに、液晶分子の傾斜する方位が互いに異なる複数の領域が形成されるので、視野角特性が向上する。
また、特許文献2には、他のVAモードとして、CPA(Continuous Pinwheel Alignment)モードが提案されている。CPAモードでは、液晶層を介して対向する一対の電極の一方に開口部や切欠き部を形成し、開口部や切欠き部上に生成される斜め電界を用いて液晶分子を放射状に傾斜配向させることによって、広視野角を実現する。
さらに、特許文献3には、CPAモードにおける液晶分子の放射状傾斜配向を安定化させる技術が開示されている。この技術によれば、一方の基板に設けた配向規制構造(斜め電界を生成する電極の開口部や切欠き部)によって形成される放射状傾斜配向が、他方の基板に設けた配向規制構造(例えば凸部)によって安定化される。
一方、液晶分子のプレチルト角およびプレチルト方向を規定するためのポリマー構造物を形成する方式が特許文献4や特許文献5などに提案されている。この方式はPSA(Polymer-Sustained Alignment)方式と呼ばれる。ポリマー構造物は、予め液晶層に混入しておいた重合性組成物を光重合や熱重合することによって形成される。このようなポリマー構造物をVAモードの液晶表示装置に設けることにより、配向の安定性や応答特性を向上させることができる。
ポリマー構造物を形成する工程(以下では「PSA化工程」と呼ぶ。)は、液晶分子が垂直配向した状態ではなく、傾斜配向した状態で行われる。つまり、液晶層に所定の電圧が印加された状態で行われる。また、PSA化工程における液晶層への電圧の印加は、液晶が分極しないように、印加電圧の極性が周期的に反転するように行われる(つまり交流駆動)。
PSA化工程における電圧印加(交流駆動)の方法としては、(1)各画素に設けられた薄膜トランジスタ(TFT)をオン状態にして画素電極の電位を固定しつつ、対向電極の電位を振動させる方法や、(2)TFTをオフ状態にして画素電極をフロート状態(電気的に浮遊した状態)にしつつ、対向電極の電位を振動させる方法がある。
まず、上記方法(1)の具体例を図8を参照しながら説明する。図8に示すCPAモードの液晶表示装置500は、各画素にTFT(不図示)が設けられたTFT基板510と、TFT基板510に対向する対向基板520と、これらの間に設けられた垂直配向型の液晶層530とを備えている。対向基板520上には、液晶分子531に対する配向規制力を有し、液晶ドメインの配向中心を固定するための凸部523が設けられている。
図8(a)および(b)に示すように、TFTはオン状態であり、画素電極512には、信号配線515を介して0Vの電位が与えられている。このような状態で対向電極522の電位を+5V(図8(a))と−5V(図8(b))に振動させると、液晶層530に印加される電圧の極性が、対向電極522の電位の振動に同期して反転するので、交流駆動を行うことができる。
次に、上記方法(2)の具体例を図9を参照しながら説明する。図9(a)および(b)に示すように、TFTはオフ状態であり、画素電極512はフロート状態(電気的に浮遊した状態)である。また、信号配線515の電位は0Vである。このような状態で対向電極522の電位を+10V(図9(a))と−10V(図9(b))に振動させると、画素電極512の電位も振動する。例えば液晶容量と補助容量CS(図中に模式的に回路記号で示している。)とが同じ容量値である場合には、画素電極512の電位は+5V(図9(a))と−5V(図9(b))に振動する。そのため、液晶層530に印加される電圧の極性が周期的に反転するので、交流駆動を行うことができる。
特開平11−242225号公報 特開2003−43525号公報 特開2002−202511号公報 特開2003−279993号公報 特開2003−307720号公報
しかしながら、本願発明者の検討によれば、上記の方法(2)で液晶層への電圧印加を行いながらPSA化工程を実行すると、表示にざらつきが発生して表示品位が低下してしまうことがわかった。
方法(2)で電圧印加を行う場合、液晶層530内に生成される等電位線EQは、図9(a)および(b)に示しているように、画素電極512と対向電極522とが対向している領域では基板に対して平行であるが、画素電極512と信号配線515との間では対向基板520側に盛り上がる。画素電極512のエッジ(信号配線515に隣接するエッジ)近傍に生成されるこのような斜め電界により液晶分子531が配向する方向は、凸部523により規制される液晶分子531の配向方向とは反対である。つまり、方法(2)では、画素電極512のエッジ近傍に生成される斜め電界の配向規制力は、凸部523による配向規制力とは整合しない。従って、このような斜め電界が生成された状態でPSA化工程が行われると、形成されたポリマー構造物が所望の配向規制力を発現しないことがある。そのため、画素ごとに配向状態のばらつきが発生して表示のざらつきの原因となってしまう。
また、方法(1)で電圧印加を行う場合、液晶層530内に生成される等電位線EQは、図8(a)および(b)に示しているように、画素電極512と信号配線515との間で対向基板520側に盛り上がることはないが、この場合でも、画素電極512と信号配線515との間の領域での液晶分子531の配向は外乱に弱い。そのため、このような状態でPSA化工程を行っても、同様に表示にざらつきが発生することがある。また、TFTがオン状態でPSA化工程が行われるため、光重合により重合を行う場合には、紫外光の照射によってTFTのしきい値電圧がシフトしてしまうという問題も発生する。
上述したように、従来の電圧印加方法によりPSA化工程を実行すると、表示のざらつきが発生して表示品位が低下してしまう。本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、PSA方式の液晶表示装置における表示のざらつきの発生を防止し得る製造方法を提供することにある。
本発明による液晶表示装置の製造方法は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた垂直配向型の液晶層とを含む液晶表示パネルを備え、マトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記第1基板は、前記複数の画素のそれぞれに配置された画素電極、前記画素電極に電気的に接続されたスイッチング素子、前記スイッチング素子に走査信号を供給する走査配線および前記スイッチング素子に表示信号を供給する信号配線を有し、前記第2基板は、前記画素電極に対向する対向電極を有し、前記複数の画素のそれぞれは、前記画素電極、前記液晶層および前記対向電極によって形成される液晶容量と、前記画素電極に電気的に接続された補助容量電極、絶縁層および前記絶縁層を介して前記補助容量電極に対向する補助容量対向電極によって形成される補助容量とを有し、前記液晶表示パネルは、前記液晶層に含まれる液晶分子の配向方向を規定するためのポリマー構造物を有する、液晶表示装置の製造方法であって、前記液晶層中に重合性組成物を含む前記液晶表示パネルを用意する工程と、前記液晶表示パネルの前記液晶層に所定の電圧が印加された状態で、前記液晶層中の重合性組成物を重合することによって、前記ポリマー構造物を形成する工程と、を包含し、前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記スイッチング素子はオフ状態であり、前記補助容量対向電極には振動電圧が印加され、さらに、前記ポリマー構造物を形成する工程は、前記液晶層内に生成される等電位線が前記第1基板の前記画素電極と前記信号配線との間に落ち込むように、前記信号配線および前記対向電極の電位が調整された状態で行われる。
ある好適な実施形態では、前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記信号配線と前記対向電極とに実質的に同じ電位が与えられる。
ある好適な実施形態では、前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記信号配線と前記対向電極とに実質的に0Vの電位が与えられる。
ある好適な実施形態では、前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記補助容量対向電極に印加される電圧は正負に振動する。
ある好適な実施形態では、前記重合性組成物は、光重合性を有し、前記ポリマー構造物を形成する工程は、前記液晶層に光を照射することによって実行される。
本発明によると、PSA方式の液晶表示装置における表示のざらつきの発生を防止し得る製造方法が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1、図2および図3に、本実施形態におけるCPAモードの液晶表示装置100を示す。図1は、液晶表示装置100の1つの画素に対応した領域を模式的に示す平面図である。図2は、図1中の2A−2A’線に沿った断面図であり、液晶層に電圧が印加されていない状態(しきい値電圧未満の電圧が印加されている状態)を示している。また、図3は、液晶表示装置100の1つの画素の等価回路を示している。
液晶表示装置100は、液晶表示パネル100aを備え、マトリクス状に配列された複数の画素を有している。液晶表示パネル100aは、アクティブマトリクス基板(第1基板)10と、アクティブマトリクス基板10に対向する対向基板(第2基板)20と、アクティブマトリクス基板10と対向基板20との間に設けられた垂直配向型の液晶層30とを含んでいる。
アクティブマトリクス基板10は、各画素に配置された画素電極12、画素電極12に電気的に接続された薄膜トランジスタ(TFT)13、スイッチング素子であるTFT13に走査信号を供給する走査配線(ゲートバスライン)14、TFT13に表示信号を供給する信号配線(ソースバスライン)15を有する。画素電極12、TFT13、走査配線14および信号配線15は、透明基板(例えばガラス基板やプラスチック基板)11上に設けられている。また、透明基板11上には、補助容量配線16も設けられている。
画素電極12は、複数のサブ画素電極12aを有している。なお、本実施形態では、2つのサブ画素電極12aを有する画素電極12を例示しているが、1つの画素電極12に含まれるサブ画素電極12aの個数はこれに限定されるものではない。また、各サブ画素電極12aの形状も、例示しているような略長方形に限定されるものではなく、高い回転対称性を有する形状(略正方形や略円形、円弧状の角部を有する略矩形等)が好適に用いられる。
対向基板20は、画素電極12に対向する対向電極22を有する。対向電極22は、透明基板21(例えばガラス基板やプラスチック基板)上に設けられている。画素電極12が複数の画素のそれぞれに配置されているのに対し、対向電極22は、典型的には、すべての画素電極12に対向する1つの透明導電膜として形成される。また、ここでは図示していないが、典型的には、透明基板21と対向電極22との間にカラーフィルタが設けられている。そのため、対向基板20はカラーフィルタ基板とも呼ばれる。
各画素は、図3に示すように、画素電極12および対向電極22と、これらの間に位置する液晶層30とによって形成される液晶容量CLCを有している。また、各画素は、液晶容量CLCに電気的に並列に接続された補助容量CSを有している。補助容量CSは、画素電極12に電気的に接続された補助容量電極17、絶縁層18および絶縁層18を介して補助容量電極17に対向する補助容量対向電極19によって形成される。補助容量電極17および補助容量対向電極19を含む補助容量CSの具体的な構成は、公知の種々の構成を用いることができる。例えば、補助容量電極17を信号配線15と同じ金属層をパターニングすることによって形成して補助容量配線16に重なるように配置し、補助容量配線16の補助容量電極17に重なる部分を補助容量対向電極19とすることができる。
アクティブマトリクス基板10および対向基板20の液晶層30側の表面には、垂直配向膜(不図示)が設けられている。また、典型的には、アクティブマトリクス基板10およびカラーフィルタ基板20の外側に、それぞれ位相差板や偏光板が設けられる。
垂直配向型の液晶層30は、負の誘電異方性を有する液晶分子31を含み、必要に応じてさらにカイラル剤を含んでいる。液晶層30内の液晶分子31は、液晶層30に電圧が印加されていないときに、垂直配向膜の表面に対してほぼ垂直に配向する。ただし、本実施形態では、後述するポリマー構造物が設けられているので、液晶分子31は垂直配向膜の表面に対して厳密に90°の角度では配向しない。
図4および図5に、画素電極12と対向電極22との間に所定の電圧(しきい値電圧以上の電圧)が印加されたときの液晶分子31の配向状態を示す。画素電極12と対向電極22との間に所定の電圧が印加されると、図4および図5に示すように、各サブ画素電極12a上に液晶ドメインが形成される。液晶ドメイン内で液晶分子31は放射状に傾斜した配向(放射状傾斜配向)をとる。
サブ画素電極12aごとに、放射状傾斜配向をとる液晶ドメインが形成されるのは、サブ画素電極12aが独立した島に近い外縁を有し、このサブ画素電極12aのエッジ部に生成される斜め電界の配向規制力が液晶分子31に作用するからである。サブ画素電極12aのエッジ部に生成される電界は、サブ画素電極12aの中心に向かって傾斜し、液晶分子31を放射状に傾斜配向させるように作用する。
また、本実施形態では、対向基板20に、放射状傾斜配向を安定化させるための凸部23が設けられている。凸部23は、液晶ドメインの中心に対応する領域(つまり各サブ画素電極12aの中心に対応する領域)に配置されている。凸部23は、透明な誘電体材料(例えば樹脂)から形成されている。なお、必ずしも凸部23を設ける必要はなく、各画素内に設けられた複数の凸部23の一部あるいはすべてを省略してもよい。また、凸部23に代えて、他の配向規制構造(例えば対向電極22に形成した開口部など)を設けてもよい。
さらに、液晶表示装置100の液晶層30は、図2中に模式的に示しているように、液晶分子31の配向方向を規定するためのポリマー構造物32を含んでいる。ポリマー構造物32は、液晶層30を構成する液晶材料に重合性組成物(重合性を有するモノマーやオリゴマー)を予め混入しておき、この重合性組成物を光重合することによって垂直配向膜上に形成される。ポリマー構造物32は、電圧印加時と同じように液晶分子31を配向させる配向規制力を有しており、ポリマー構造物32周辺の液晶分子31は、電圧無印加状態においても、電圧印加時の傾斜方向と同じ方向にプレチルトしている。つまり、ポリマー構造物32が形成されていることによって、液晶分子31は、電圧無印加状態においても、電圧印加時の放射状傾斜配向と整合するようにプレチルト方位を規定されている。そのため、配向の安定性や応答特性が向上する。
続いて、図6(a)〜(c)を参照しながら、本実施形態における液晶表示装置100の製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、液晶層30中に重合性組成物を含む液晶表示パネル100aを用意する。アクティブマトリクス基板10および対向基板20のそれぞれは、公知の種々の方法を用いて形成することができる。重合性組成物としては、PSA方式のポリマー構造物の形成に用いられる種々の材料(例えば特開2003−307720号公報に開示されている材料)を用いることができる。
次に、図6(b)に示すように、液晶表示パネル100aの液晶層30に所定の電圧が印加された状態で、液晶層30中の重合性組成物を重合することによって、ポリマー構造物32を形成する。典型的には、重合性組成物は、光重合性を有しており、重合は、液晶層30に光(具体的には紫外光)を照射することによって行われる。光の照射強度および照射時間は、用いる重合性組成物に応じて適宜設定される。なお、重合性組成物が熱重合性を有している場合には、加熱によって重合を行ってもよい。本実施形態における製造方法では、この工程(PSA化工程)における液晶層30への電圧印加の方法が従来と異なっている。以下、具体的に説明する。
まず、本実施形態の製造方法では、PSA化工程において、スイッチング素子であるTFT13はオフ状態である。つまり、画素電極12は信号配線15に電気的に接続されておらず、フロート状態である。また、補助容量対向電極19には振動電圧が印加される。つまり、補助容量対向電極19には、周期的に変動する電位が与えられる。さらに、この工程は、図6(b)に示しているように、液晶層30内に生成される等電位線EQがアクティブマトリクス基板10の画素電極12と信号配線15との間に落ち込むように、信号配線15および対向電極22の電位が調整された状態で行われる。
例えば、信号配線15と対向電極22とに0Vの電位を与え、補助容量対向電極19に補助容量配線16から−10Vと10Vに振動する電圧を供給する場合を考える。液晶容量CLCおよび補助容量CSには、対向電極22と補助容量対向電極19との間の電位差(電圧)を容量分割した電圧がそれぞれ印加されるので、液晶容量CLCと補助容量CSの容量値が例えば同じであれば、画素電極12の電位は、補助容量対向電極19に10Vの電圧が印加されているときには5Vであり(図6(b)の左側)、補助容量対向電極19に−10Vの電圧が印加されているときには−5Vである(図6(b)の右側)。そのため、液晶層30への印加電圧の極性は、補助容量対向電極19への印加電圧の振動に同期して反転し、交流駆動が行われる。このとき、信号配線15の電位は、対向電極22の電位と同じく0Vのままであるので、液晶層30内に生成される等電位線EQは、画素電極12と対向電極22とが対向している領域では基板に(液晶層30の層面に)平行であるが、画素電極12のエッジ(信号配線15に隣接するエッジ)近傍でアクティブマトリクス基板10側に凹み、図6(b)に示したように、アクティブマトリクス基板10の画素電極12と信号配線15との間に落ち込む。
このようにして、図6(c)に示すような、ポリマー構造物32を含む液晶表示装置100が得られる。本実施形態の製造方法によれば、ポリマー構造物32を形成する工程(PSA化工程)において、スイッチング素子であるTFT13はオフ状態である。そのため、重合性組成物を重合するために液晶表示パネル100aへの紫外光の照射が行われても、TFT13のしきい値電圧のシフトが発生しにくい。
また、本実施形態の製造方法によれば、PSA化工程は、液晶層30内に生成される等電位線EQがアクティブマトリクス基板10の画素電極12と信号配線15との間に落ち込むように、信号配線15および対向電極22の電位が調整された状態で行われる。そのため、画素電極12のエッジ(信号配線15に隣接するエッジ)近傍には、表示時に生成される斜め電界と同じ向きの斜め電界が生成される。言い換えると、画素電極12のエッジ近傍に生成される斜め電界の配向規制力は、表示時に生成される斜め電界の配向規制力と整合している。さらに、画素電極12のエッジ近傍に生成される斜め電界の配向規制力は、凸部23による配向規制力とも整合している。このような斜め電界が生成された状態(つまり安定な配向状態)でポリマー構造物32の形成が行われるため、形成されたポリマー構造物32は所望の配向規制力を発現する。そのため、画素ごとの配向状態のばらつきが発生しにくく、表示のざらつきの発生を抑制することができる。
図7(a)および(b)に、従来の電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合と、本実施形態の電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合とについて、液晶分子を傾斜配向させた状態の顕微鏡写真を示す。なお、2枚の偏光板は、クロスニコル状態(偏光軸が互いに直交する状態)に配置されている。この配置では、液晶分子が基板に対して垂直に配向している領域や、液晶分子が偏光板の偏光軸に平行または直交する方位に配向している領域は、黒く観察される。これに対し、液晶分子が偏光軸に対して傾斜した方位に配向している領域は、明るく観察され、液晶分子が偏光軸に対して45°の角をなす方位に配向している領域は最も明るく観察される。
従来の電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合には、図7(a)に示しているように、一部の液晶ドメイン(図中の破線で囲まれている液晶ドメイン)と、他の液晶ドメインとで、明るい領域の配置が異なっている。これは、配向状態にばらつきが発生していることを示している。
これに対し、本実施形態の電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合には、図7(b)に示しているように、複数の液晶ドメインについて明るい領域の配置がほぼ同じであり、これは、配向状態がほぼ均一であることを示している。このように、本実施形態の製造方法によれば、PSA方式の液晶表示装置における表示のざらつきの発生を防止することができる。
なお、PSA化工程における信号配線15および対向電極22の電位は、液晶層30内に生成される等電位線EQが、アクティブマトリクス基板10の画素電極12と信号配線15との間に落ち込むように調整されてさえいればよく、PSA化工程において信号配線15および対向電極22に与えられる電位は、例示した値に限定されるものではない。つまり、信号配線15および対向電極22に0V以外の電位を与えてもよいし、信号配線15と対向電極22とに互いに異なる電位を与えてもよい。ただし、プロセスの簡便さの観点からは、本実施形態で例示しているように、PSA化工程において信号配線15と対向電極22とに実質的に同じ電位を与えることが好ましく、信号配線15と対向電極22とに実質的に0Vの電位を与えることが好ましい。
また、PSA化工程において補助容量対向電極19に印加される電圧も、例示した値に限定されるものではなく、必ずしも正負に振動する必要もない。液晶層30への印加電圧の極性は、補助容量対向電極19の電位と、対向電極22の電位との相対的な大小関係によって決まるので、補助容量対向電極19に印加される振動電圧は、液晶層30への印加電圧が周期的に反転するように設定されてさえいればよい。
なお、本実施形態では、CPAモードの液晶表示装置100を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、垂直配向型の液晶層を備え、液晶層に電圧が印加されたときに液晶分子の傾斜する方位が互いに異なる複数の領域が形成される(つまり配向分割型の)液晶表示装置に広く用いることができ、例えばMVAモードの液晶表示装置にも好適に用いられる。
本発明によると、PSA方式の液晶表示装置における表示のざらつきの発生を防止し得る製造方法が提供される。本発明の製造方法により製造された液晶表示装置は、携帯電話、PDA、ノートPC、モニタおよびテレビジョン受像機などの小型から大型までの液晶表示装置として好適に用いられる。
本発明の好適な実施形態における液晶表示装置100を模式的に示す図であり、1つの画素に対応した領域を示す平面図である。 本発明の好適な実施形態における液晶表示装置100を模式的に示す図であり、図1中の2A−2A’線に沿った断面図である。 本発明の好適な実施形態における液晶表示装置100を模式的に示す図であり、1つの画素に対応した領域を示す等価回路図である。 液晶表示装置100において液晶層に電圧が印加されたときの液晶分子の配向状態を模式的に示す平面図である。 液晶表示装置100において液晶層に電圧が印加されたときの液晶分子の配向状態を模式的に示す断面図であり、図4中の5A−5A’線に沿った断面図である。 (a)〜(c)は、液晶表示装置100の製造工程を模式的に示す工程断面図である。 (a)は、従来の電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合の配向状態を示す顕微鏡写真であり、(b)は、本発明の好適な実施形態における電圧印加方法によりPSA化工程を行った場合の配向状態を示す顕微鏡写真である。 PSA化工程において液晶層に電圧を印加する従来の方法を説明するための図である。 PSA化工程において液晶層に電圧を印加する従来の方法を説明するための図である。
符号の説明
10 アクティブマトリクス基板(第1基板)
11 透明基板
12 画素電極
12a サブ画素電極
13 薄膜トランジスタ(TFT)
14 走査配線
15 信号配線
16 補助容量配線
17 補助容量電極
18 絶縁層
19 補助容量対向電極
20 対向基板(第2基板)
21 透明基板
22 対向電極
23 凸部
30 液晶層
31 液晶分子
32 ポリマー構造物
100a 液晶表示パネル
100 液晶表示装置

Claims (5)

  1. 第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた垂直配向型の液晶層とを含む液晶表示パネルを備え、
    マトリクス状に配列された複数の画素を有し、
    前記第1基板は、前記複数の画素のそれぞれに配置された画素電極、前記画素電極に電気的に接続されたスイッチング素子、前記スイッチング素子に走査信号を供給する走査配線および前記スイッチング素子に表示信号を供給する信号配線を有し、
    前記第2基板は、前記画素電極に対向する対向電極を有し、
    前記複数の画素のそれぞれは、前記画素電極、前記液晶層および前記対向電極によって形成される液晶容量と、前記画素電極に電気的に接続された補助容量電極、絶縁層および前記絶縁層を介して前記補助容量電極に対向する補助容量対向電極によって形成される補助容量とを有し、
    前記液晶表示パネルは、前記液晶層に含まれる液晶分子の配向方向を規定するためのポリマー構造物を有する、液晶表示装置の製造方法であって、
    前記液晶層中に重合性組成物を含む前記液晶表示パネルを用意する工程と、
    前記液晶表示パネルの前記液晶層に所定の電圧が印加された状態で、前記液晶層中の重合性組成物を重合することによって、前記ポリマー構造物を形成する工程と、
    を包含し、
    前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記スイッチング素子はオフ状態であり、前記補助容量対向電極には振動電圧が印加され、さらに、前記ポリマー構造物を形成する工程は、前記液晶層内に生成される等電位線が前記第1基板の前記画素電極と前記信号配線との間に落ち込むように、前記信号配線および前記対向電極の電位が調整された状態で行われる、液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記信号配線と前記対向電極とに実質的に同じ電位が与えられる、請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記信号配線と前記対向電極とに実質的に0Vの電位が与えられる、請求項1または2に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記ポリマー構造物を形成する工程において、前記補助容量対向電極に印加される電圧は正負に振動する、請求項1から3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記重合性組成物は、光重合性を有し、
    前記ポリマー構造物を形成する工程は、前記液晶層に光を照射することによって実行される、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
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