JP2009115920A - 表示装置 - Google Patents

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Ryoichi Watanabe
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Abstract

【課題】コストの増大及び歩留まりの低下を抑制しつつ、所望の表示特性を得ることが可能な表示装置を提供すること。
【解決手段】 レンズアレイ層201を有するレンズアレイユニット20と、アレイ基板11及びこのアレイ基板11とレンズアレイユニット20との間に配置された対向基板12を貼り合わせた構造であり、表示エリアDAを有するとともに表示エリアDA外にアライメントマーク104を有する表示ユニット10と、を備え、レンズアレイユニット20は、レンズアレイ層201において、アライメントマーク104に対応した位置に形成された窓部204を有することを特徴とする表示装置。
【選択図】 図1

Description

この発明は、表示装置に係り、特に、レンズアレイユニットを備えた立体映像表示装置に関する。
動画表示が可能な立体画像表示装置、所謂、3次元ディスプレイには、種々の方式が知られている。近年、特にフラットパネルタイプで、且つ、専用の眼鏡等を必要としない方式の要望が高くなっている。このタイプの立体動画表示装置のうち、ホログラフィの原理を利用する方式はフルカラー動画の実現が難しいが、直視型或いは投影型の液晶表示装置やプラズマ表示装置などのような画素位置が固定されている表示ユニット(表示装置)の直前に、表示ユニットからの光線を制御して観察者に向ける光線制御素子を設置する方式は比較的容易に実現できる。
光線制御素子は、一般的にはパララクスバリア或いは視差バリアとも称され、光線制御素子上の同一位置でも角度により異なる画像が見えるように光線を制御している。具体的には、左右視差(水平視差)のみを与える場合には、スリット或いはレンチキュラーレンズシート(シリンドリカルレンズアレイ)が用いられ、上下視差(垂直視差)も含める場合には、ピンホールアレイ或いはマトリクス状のレンズからなるレンズアレイが用いられる。視差バリアを用いる方式にも、さらに2眼式、多眼式、超多眼式(多眼式の超多眼条件)、インテグラルフォトグラフィー(以下、IPとも云う)に分類される。これらの基本的な原理は、100年程度前に発明され立体写真に用いられてきたものと実質上同一である。
このうちIP方式は、視点位置の自由度が高く、容易に立体視が可能となるという特徴がある。水平視差のみで垂直視差のない1次元IP方式は、非特許文献1に記載されているように、解像度の高い表示装置の実現も比較的容易である。これに対し、2眼方式や多眼方式では、立体視できる視点位置の範囲、すなわち視域が狭く、見にくいという問題があるが、立体画像表示装置としての構成としては最も単純であり、表示画像も簡単に作成できる。
光線制御素子の一つであるレンズアレイユニットは、表示ユニットの表示エリアに対向するように設けられている。複数のシリンドリカルレンズからなるレンズアレイユニットを使用する場合、それぞれのシリンドリカルレンズに表示エリアの複数の画素が対応するように配置される。このため、レンズアレイユニットと表示ユニットとの正確な位置合わせが重要である。レンズアレイユニットと表示ユニットとの位置合わせの技術は種々開示されている。例えば、特許文献1によれば、レンズアレイユニット側のマーカと表示ユニット側のマーカとにより、レンズアレイユニットと表示ユニットとを位置合わせする技術が開示されている。
SID04 Digest 1438 (2004) 特開2004−280087号公報
上述した特許文献1によれば、レンズアレイユニット側のマーカと表示ユニット側のマーカとは、それぞれ着色パターンによって形成され、両者を目視しながらレンズアレイユニットと表示ユニットとの位置合わせを行っている。しかしながら、レンズアレイユニットの作成時において、マーカを形成するために別途の部材が必要となり、コストの増大を招くおそれがある。また、マーカを形成するための別途の工程が必要となるため、レンズアレイユニットの歩留まりの低下を招くおそれがある。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、コストの増大及び歩留まりの低下を抑制しつつ、所望の表示特性を得ることが可能な表示装置を提供することにある。
この発明の態様による表示装置は、
レンズアレイ層を有するレンズアレイユニットと、
第1基板及びこの第1基板と前記レンズアレイユニットとの間に配置された第2基板を貼り合わせた構造であり、表示エリアを有するとともに前記表示エリア外にアライメントマークを有する表示ユニットと、を備え、
前記レンズアレイユニットは、前記レンズアレイ層において、前記アライメントマークに対応した位置に形成された窓部を有することを特徴とする。
この発明によれば、コストの増大及び歩留まりの低下を抑制しつつ、所望の表示特性を得ることが可能な表示装置を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。
図1に示すように、表示装置は、表示ユニット10と、光線制御素子であるレンズアレイユニット20と、を備えて構成されている。表示ユニット10は、一対の基板すなわち第1基板11と第2基板12とを貼り合わせた構造である。第2基板12は、第1基板11とレンズアレイユニット20との間に配置されている。
この表示ユニット10は、液晶表示パネル、プラズマ表示パネル、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示パネル、電解放出型表示パネルなどで構成されており、特に、種類は問わない。この実施の形態においては、特に、表示ユニット10として液晶表示パネルを適用した例について説明する。
図2及び図3に示すように、液晶表示パネル10は、一対の基板すなわちアレイ基板(第1基板)11及び対向基板(第2基板)12間に液晶層13を保持した構造であり、画像を表示する表示エリアDAを備えている。この表示エリアDAは、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。
アレイ基板11は、例えばガラス基板等の光透過性を有する絶縁基板11Aを用いて形成されている。このアレイ基板11は、絶縁基板11A上において、各画素に駆動信号を供給する配線部を備えている。すなわち、アレイ基板11は、配線部として、画素PXの行方向に沿って配置された複数の走査線Y(Y1〜Ym)及び複数の補助容量線C(C1〜Cm)、画素PXの列方向に沿って配置された複数の信号線X(X1〜Xn)、画素PX毎に配置されたスイッチング素子SWなどを備えている。さらに、アレイ基板11は、各スイッチング素子SWに接続された画素電極PEなどを備えている。走査線Yのそれぞれは、駆動信号(走査信号)を供給するゲートドライバYDに接続されている。信号線Xのそれぞれは、駆動信号(映像信号)を供給するソースドライバXDに接続されている。
各スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタによって構成されている。このスイッチング素子SWは、各画素PXに対応して走査線Y及び信号線Xの交差部に配置されている。スイッチング素子SWのゲートは、対応する走査線Yに接続されている(あるいは走査線Yと一体的に形成されている)。スイッチング素子SWのソースは、対応する信号線Xに接続されている(あるいは信号線Xと一体的に形成されている)。スイッチング素子SWのドレインは、画素電極PEに電気的に接続されている。
各画素電極PEは、スイッチング素子SWを覆う絶縁膜IL上に配置されており、絶縁膜ILに形成されたコンタクトホールを介してスイッチング素子SWのドレインと電気的に接続されている。この画素電極PEは、バックライトユニットから放射されたバックライト光を選択的に透過して画像を表示する透過型の液晶表示パネル10においては、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成される。また、各画素電極PEは、対向基板12側から入射する外光(フロントライトユニットから放射されたフロントライト光も含む)を選択的に反射して画像を表示する反射型の液晶表示パネル10においては、アルミニウム(Al)などの光反射性を有する導電材料によって形成される。このような画素電極PEの表面は、液晶層13に含まれる液晶分子の配向を制御するための第1配向膜AL1によって覆われている。
対向基板12は、例えばガラス基板等の光透過性を有する絶縁基板12Aを用いて形成されている。この対向基板12は、絶縁基板12A上において、複数の画素電極PEに対向して配置された対向電極CEなどを備えている。対向電極CEは、ITOなどの光透過性を有する導電材料によって形成されている。このような対向電極CEの表面は、液晶層13に含まれる液晶分子の配向を制御するための第2配向膜AL2によって覆われている。
これらのアレイ基板11及び対向基板12は、画素電極PEと対向電極CEとを対向させた状態でシール材14によって貼り合わせられている。アレイ基板11及び対向基板12の間には、図示しないスペーサが介在し、基板間に所定のセルギャップが形成される。液晶層13は、アレイ基板11と対向基板12とのセルギャップに封止された液晶組成物によって形成されている。この実施の形態においては、液晶モードについて特に制限はなく、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、VA(Vertical Aligned)モード、IPS(In−Plane Switching)モードなどが適用可能である。
カラー表示タイプの液晶表示装置では、液晶表示パネル10は、複数種類の画素、例えば赤(R)を表示する赤色画素、緑(G)を表示する緑色画素、青(B)を表示する青色画素を有している。すなわち、赤色画素は、赤色の主波長の光を透過する赤色カラーフィルタを備えている。緑色画素は、緑色の主波長の光を透過する緑色カラーフィルタを備えている。青色画素は、青色の主波長の光を透過する青色カラーフィルタを備えている。これらのカラーフィルタは、アレイ基板11または対向基板12の主面に配置される。
各画素PXは、各々画素電極PE及び対向電極CE間に液晶容量CLCを有している。
複数の補助容量線C(C1〜Cm)は、各々対応行の画素電極PEに容量結合して補助容量Csを構成する。
透過型の液晶表示パネル10を適用した構成においてはバックライトユニットを含み、図3に示すように、表示エリアDAに対応してアレイ基板11の外面に偏光板を含む第1光学素子OD1が配置され、また、対向基板12の外面にも同様に偏光板を含む第2光学素子OD2が配置されている。
また、液晶表示パネル10は、図1に示すように、表示エリアDA外にアライメントマーク104を備えている。ここでは、アライメントマーク104は、対向基板12の内面(すなわち液晶層と接する面)側に配置されている。このアライメントマーク104は、液晶表示パネル10に配置されていれば良く、アレイ基板11の内面(すなわち液晶層と接する面)側、対向基板12の外面側、アレイ基板11の外面側に配置しても良い。
このアライメントマーク104は、例えば、着色樹脂材料、遮光性の導電材料などによって形成可能である。アライメントマーク104をアレイ基板11または対向基板12の内面に形成する場合には、アライメントマーク104は、液晶表示パネル10が有する遮光性の配線パターンまたは着色樹脂パターンと同一材料により同時に形成可能である。つまり、アライメントマーク104は、別途の製造工程を追加することなく、液晶表示パネル10に形成可能である。
アライメントマーク104は、後に詳述するレンズアレイユニット20との位置合わせのために利用されるものであり、より高い精度で位置合わせを行うためには、少なくとも2つ(例えば、同一直線上の2箇所または表示エリアDAの対角線上の2箇所)配置されていることが望ましい。
レンズアレイユニット20は、基体202と、基体202上に配置されたレンズアレイ層201と、を備えて構成されている。図4A及び図4Bに示すように、レンズアレイ層201は、一方向に並んだ複数のシリンドリカルレンズによって構成されている。ここで、便宜上、走査線が延在する方向と平行な方向をXとし、信号線が延在する方向と平行な方向をYとし、X−Y平面の法線方向(表示ユニット10の厚み方向)をZとする。
図4Aに示した例では、各シリンドリカルレンズはその円筒面の母線がY方向に伸びた形状であり、複数のシリンドリカルレンズがX方向に並んでいる。また、図4Bに示した例では、各シリンドリカルレンズはその円筒面の母線がY方向に対して傾いた形状であり、複数のシリンドリカルレンズがX方向に並んでいる。
レンズアレイ層201において、シリンドリカルレンズの水平ピッチPsは、表示ユニット10の表示エリアDAにおける行方向(つまりX方向)に一致する方向のピッチである。このレンズアレイ層201は、レンズアレイユニット20が表示ユニット10に対向して配置された際、少なくとも表示エリアDAと対向するような領域にわたって形成されている。
この実施の形態では、レンズアレイ層201は、表示エリアDAより大きな面積にわたって形成されている。すなわち、レンズアレイ層201は、少なくともX方向については、表示エリアDAより大きな長さにわたって形成され、また、Y方向については、表示エリアDAと同等以上の長さにわたって形成されている。
レンズアレイ層201の厚み(すなわち、基体の表面からレンズのトップ部分までの厚み)は、例えば0.05mm乃至0.5mm程度であり、また、レンズの間の掘り込み量は、例えば0.05mm乃至0.1mm程度であるが、これらの値は設計に応じて種々変更可能である。
基体202は、レンズアレイ層201を支持する平板状のものであって、レンズアレイ層201よりも大きなサイズを有していることが望ましい。また、この基体202は、例えば0.7mm乃至1.1mm程度の厚さを有しているが、必要に応じてさらに厚い数mm程度のものを適用しても良い。
このようなレンズアレイユニット20は、支持体30により表示ユニット10に対して所定のギャップを形成した状態で固定されている。図1に示した例では、レンズアレイユニット20は、レンズアレイ層201側が表示ユニット10に対向するように配置されている。レンズアレイ層201が観察者側に面する構造を適用することも可能であるが、耐久性や信頼性の確保のために厚い基体202を用いた場合、レンズ焦点距離が長くなるためレンズ設計に制約が出る点や、レンズ凸面による外光反射を防止するためにさらに外側にフェースガラスを設置させると部材点数や重量が増大する。
ここで、レンズアレイユニット20の構成例について詳しく説明する。図1に示すように、レンズアレイユニット20は、窓部204を有する。この窓部204は、レンズアレイ層201において、表示ユニット10のアライメントマーク104の位置に対応して形成されている。すなわち、レンズアレイ層201は、表示エリアDA外に配置されたシリンドリカルレンズ203を有している。窓部204は、表示エリアDA外に配置されたアライメントマーク104に対応して、表示エリアDA外のレンズアレイ層201を利用して形成されている。特に、図1に示した例では、窓部204は、レンズアレイ層201の一部を除去することによって形成されており、すなわち、レンズアレイ層201の厚み相当の凹部として形成される。このようにして形成された窓部204は、その表示ユニット10と対向する面が平面状になるように形成されている。
図5に示した例では、窓部204は、シリンドリカルレンズ203の母線(Y方向)に沿って形成されている。つまり、窓部204は、その長辺d1がシリンドリカルレンズ203の長辺(母線)Dと平行であって、それぞれの長さが略同等になるように形成されている。この窓部204の長辺d1は、アライメントマーク104のY方向の幅と同等以上に形成されている。また、この窓部204の短辺d2は、アライメントマーク104のX方向の幅と同等以上に形成されている。
図6に示した例では、窓部204は、シリンドリカルレンズ203の一部に形成されている。窓部204のそれぞれの辺は、対応するアライメントマーク104のそれぞれの辺の長さと同等以上に形成されている。つまり、窓部204は、アライメントマーク104と同等以上のサイズに形成されている。
図5及び図6に示した構成により、窓部204からアライメントマーク104の全体を検出することが可能となる。特に、窓部204がレンズ作用を有していないため、窓部204から検出されたアライメントマーク104は、表示ユニット10に形成されたサイズと等倍となる。
ここで、より具体的に、表示ユニット10に対するレンズアレイユニット20の位置合わせについて説明する。
レンズアレイユニット20において、窓部204を透過した光は屈折しないのに対して、シリンドリカルレンズ203を透過した光は屈折する。このため、レンズアレイユニット20の上面20A(すなわち表示ユニット10と対向する面と反対の面)から表示ユニット10のアライメントマーク104を観察すると、窓部204が形成されている領域とシリンドリカルレンズ203が形成されている領域とではアライメントマーク104の見え方が異なる。
例えば、図7に示すように、表示ユニット10に対して、図5に示したレンズアレイユニット20を位置合わせする場合、窓部204とアライメントマーク104とが重なったときに、図7中のAで示した領域では、図8に示すように窓部204を介して等倍のアライメントマーク104の全体が検出される。このように、窓部204とアライメントマーク104とを重ね合わせることによってレンズアレイユニット20と表示ユニット10との位置合わせが可能となる。
また、図7に示した例では、表示ユニット10は、表示エリアDAの外において4箇所にアライメントマーク104を有している。これらの4つのアライメントマーク104がレンズアレイユニット20の窓部204から検出されるように位置合わせすることにより、位置合わせ精度を向上することが可能となる。
なお、表示ユニット10とレンズアレイユニット20との位置合わせについて、シリンドリカルレンズ203のY方向に対しては、多少の誤差が許容される。このため、窓部204は、少なくともシリンドリカルレンズ203のX方向に対する位置合わせが可能となるような形状に形成されていれば良い。図5に示した例においては、シリンドリカルレンズ203のX方向に対して位置合わせが可能となる。図6に示した例では、シリンドリカルレンズ203のX方向及びY方向に対して位置合わせが可能となる。
このため、図5及び図6に示したような窓部204を有するレンズアレイユニット20を適用することにより、優れた表示特性を実現することができる。また、レンズアレイユニット20が表示ユニット10との位置合わせのために有する窓部204は、レンズアレイ層201の加工時に同時に形成可能であるため、レンズアレイユニット20にアライメントマークを形成するなどの別途の工程が不要となり、また、新たな部材を必要とすることがない。このため、本実施の形態によれば、コストの増大を抑制することが可能である。
上述した実施の形態に適用可能なレンズアレイユニット20は、種々の形態が提案されている。すなわち、図9Aに示した例のレンズアレイユニット20は、ガラス製の基体202、及び、ガラス製のレンズアレイ層201によって一体的に形成されたものである。つまり、図9Aに示したレンズアレイユニットは、ガラス基板の表面に加工を施して直接レンズアレイ層201のシリンドリカルレンズ203及び窓部204が形成されたものである。このように、ガラスによって一体的に形成されたレンズアレイユニット20は、温度変化の影響を受けにくく、安定した性能を維持できるといったメリットがある。
図9Bに示した例のレンズアレイユニット20は、ガラス製の基体202に接着剤205を介して樹脂製のレンズアレイ層201を接着したものである。図9Cに示した例のレンズアレイユニット20は、ガラス製の基体202に直接樹脂製のレンズアレイ層201を成型したものである。樹脂製のレンズアレイ層201は、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)などの材料によって形成可能である。図9B及び図9Cの例は、プレス成型や射出成型によってシリンドリカルレンズ203及び窓部204が形成されたものである。このような樹脂製のレンズアレイ層201は、安価に製造できるといったメリットがある。一方で、樹脂材料は、基体202を形成するガラスよりも線膨張係数が大きいため、温度変化の影響を受け易い。このため、水平ピッチPsの変動を制御する目的で、レンズアレイ層201は、比較的厚い基体202に貼り付けることが望ましい。基体202の面積は、レンズアレイ層201よりもやや大きめにしてあり、余剰部分はレンズアレイユニット20を表示ユニット10に固定するための接着部として利用可能である。
このように窓部204は、レンズアレイ層201の製造工程において、同時に形成可能である。このため、窓部204を形成するための別途の工程が不要となる。したがって、本実施の形態によれば、歩留まりの低下を抑制することが可能である。
ここで、本実施の形態に適用可能な窓部204の他の構成例について説明する。
上述した実施の形態において、窓部204は、図1に示したように、レンズアレイ層201の厚み相当の凹部として形成されたが、このような構成例に限定されるものではない。例えば、窓部204において、表示ユニット10との対向面が平面状に形成された構成例としては、図10に示すように、窓部204は、シリンドリカルレンズ203のトップの位置より突出するような凸部として形成されても良い。また、窓部204は、図示していないが、シリンドリカルレンズ203のトップの位置、あるいは、シリンドリカルレンズ203のボトムとトップとの間の位置で表示ユニット10との対向面が平面状に形成された構成であっても良い。このように窓部204を形成しても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
また、上述した実施の形態において、窓部204は、図1に示したように、表示ユニット10との対向面が平面状に形成されたが、このような構成例に限定されるものではなく、表示ユニット10のアライメントマーク104が窓部204と重なった場合とシリンドリカルレンズ203と重なった場合とで見え方が異なる構成であれば良い。例えば、図11に示す構成例では、窓部204は、表示ユニット10との対向面が凹凸状に形成されている。このような凹凸面は、シリンドリカルレンズのボトムの位置、トップの位置、ボトムとトップとの間の位置、あるいは、トップより突出した位置に形成されていれば良い。このように窓部204を形成しても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、図10及び図11では、図9Aに示したレンズアレイ層201と基体202とがガラスによって一体的に形成された例のみを図示しているが、図9B及び図9Cに示した例でも、それぞれ同様の構成を適用可能である。
次に、表示装置の一例として、1次元IP方式や多眼方式の立体映像を表示可能な表示装置について説明する。
図12は、立体映像表示装置の全体を概略的に示す斜視図である。立体映像表示装置は、要素画像表示部を含む液晶表示パネルなどの表示ユニット10及び光学的開口を有する光線制御素子として機能するレンズアレイユニット20を備えている。レンズアレイユニット20は、要素画像表示部に対向して設けられ、レンズアレイ層の各レンズ主点を基準にした各方向の光線によって立体表示を行う。観察者の想定位置44において、水平画角41と垂直画角42との範囲で、レンズアレイユニット20の前面及び背面の近傍に立体映像が観察可能となる。
図13は、図12に示した立体映像表示装置の表示部を基準にして垂直面内及び水平面内における光線再生範囲を概略的に示す展開図である。図13の(a)に表示ユニット10及びレンズアレイユニット20の正面図、図13の(b)に立体映像表示装置の画像配置を示す平面図、図13の(c)に立体映像表示装置の側面図を示す。図13において、レンズアレイユニット20と視距離面43との間の視距離L、レンズアレイユニット20における水平ピッチPs、レンズアレイユニット20と画素面とのギャップdが定められれば、要素画像水平ピッチPeが視距離面43上の視点からアパーチャ(またはレンズ主点)中心を要素画像表示面(画素面)上に投影した間隔により決定される。符号46は、視点位置と各アパーチャ中心(レンズ主点)とを結ぶ線を示し、視域幅Wは画素面上で要素画像同士が重なり合わないという条件から決定される。平行光線の組を持つ条件の1次元IP方式の場合は、要素画像の水平ピッチの平均値がサブ画素水平ピッチの整数倍よりわずかに大きく、かつレンズアレイユニット20の水平ピッチがサブ画素水平ピッチの整数倍に等しい。多眼方式の場合は、要素画像の水平ピッチがサブ画素水平ピッチの整数倍に等しく、かつレンズアレイユニットの水平ピッチがサブ画素水平ピッチの整数倍よりわずかに小さい。
図14は、立体映像表示装置の一部分の構成を概略的に示す斜視図である。ここでは、液晶表示パネルなどの平面状の要素画像表示部の前面に、シリンドリカルレンズアレイからなるレンズアレイユニット(レンチキュラーシート)20が配置されている場合を示している。図14に示されるように、要素画像表示部には、縦横比が3:1のサブ画素31が横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)に夫々直線状にマトリクス状に配置され、サブ画素31は、行方向(X方向)及び列方向(Y方向)に赤(R)、緑(G)、青(B)が交互に並ぶように配列されている。このような色配列は、一般にモザイク配列と呼ばれる。
ここに示した例では、9列3行のサブ画素31で1つの立体映像表示時の実効画素32(黒枠で示されている)が構成される。このような表示部の構造では、立体映像表示時の実効画素32が27サブ画素からなることから、1視差に3色成分が必要であるとすると、X方向に9視差を与える立体画像・映像表示が可能となる。なお、実効画素とは立体表示時の解像度を決定する最小単位のサブ画素群をさし、要素画像とは1つのレンズに対応する視差成分画像の集合をさす。したがって、シリンドリカルレンズを使用する構成の立体映像表示装置の場合は、1つの要素画像は、縦方向に並ぶ多数の実効画素を含んでいる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、コストの増大及び歩留まりの低下を抑制しつつ、レンズアレイユニット20と表示ユニット10との位置合わせが可能となる。したがって、優れた表示特性の表示装置を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
例えば、上述した実施の形態では、アライメントマークは四角形状であり、窓部も四角形状に形成した例について説明したが、アライメントマーク及び窓部は、このような形状に限らず、三角形状などの他の多角形状、円形状、楕円形状、十字形状などに形成されても良い。
図1は、この発明の一実施の形態に係る表示装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、図1に示した表示装置に適用可能な表示ユニット(液晶表示パネル)の構成を概略的に示す図である。 図3は、図2に示した表示ユニットの断面構造を概略的に示す図である。 図4Aは、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットの構成を概略的に示す斜視図である。 図4Bは、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットの他の構成を概略的に示す斜視図である。 図5は、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイ層の構成を概略的に示す斜視図である。 図6は、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイ層の他の構成を概略的に示す斜視図である。 図7は、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットと表示ユニットとの位置合わせを説明するための図である。 図8は、図7に示した領域Aを拡大した図である。 図9Aは、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットの構造を概略的に示す断面図である。 図9Bは、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットの他の構造を概略的に示す断面図である。 図9Cは、図1に示した表示装置に適用可能なレンズアレイユニットの他の構造を概略的に示す断面図である。 図10は、本実施の形態に適用可能なレンズアレイユニットの他の構成例を示す図である。 図11は、本実施の形態に適用可能なレンズアレイユニットの他の構成例を示す図である。 図12は、この発明の一実施の形態に係る立体画像表示装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。 図13は、この発明の一実施の形態に係る立体画像表示装置の全体構成を概略的に示す展開図である。 図14は、この発明の一実施の形態に係る立体画像表示装置の一部の構成を概略的に示す斜視図である。
符号の説明
DA…表示エリア PX…画素
10…表示ユニット(液晶表示パネル)
11…アレイ基板(第1基板) 12…対向基板(第2基板)
13…液晶層 20…レンズアレイユニット
201…レンズアレイ層 202…基体
203…シリンドリカルレンズ 204…窓部
104…アライメントマーク

Claims (8)

  1. レンズアレイ層を有するレンズアレイユニットと、
    第1基板及びこの第1基板と前記レンズアレイユニットとの間に配置された第2基板を貼り合わせた構造であり、表示エリアを有するとともに前記表示エリア外にアライメントマークを有する表示ユニットと、を備え、
    前記レンズアレイユニットは、前記レンズアレイ層において、前記アライメントマークに対応した位置に形成された窓部を有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記レンズアレイ層は、一方向に並んだ複数のシリンドリカルレンズを備え、
    前記窓部は、前記シリンドリカルレンズの母線に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記窓部は、前記シリンドリカルレンズの一部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記窓部は、前記表示ユニットと対向する面が平面状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記窓部は、前記表示ユニットと対向する面が凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記レンズアレイユニットは、ガラス製の基体及びガラス製の前記レンズアレイ層を一体的に形成したもの、ガラス製の基体に接着層を介して樹脂製の前記レンズアレイ層を接着したもの、及び、ガラス製の基体に直接樹脂製の前記レンズアレイ層を成型にしたもののいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 前記表示ユニットは、液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記アライメントマークは、前記表示ユニットが有する遮光性の配線パターンまたは着色樹脂パターンと同一材料によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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