JP2009115013A - 内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を設定された高速回転に速やかに立ち上げ可能にする。
【解決手段】制御手段15に、内燃機関の回転数がアイドリング回転数以上の設定回転数領域内にあるとき、トリガコイル1の誘起電圧に基づいて得られる2パルスの間隔の変化量に従って、前記トリガ信号の入力タイミングを変えさせる。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関を低速回転から速やかに高速回転に立ち上げ制御するための内燃機関の点火制御装置に関する。
従来の内燃機関の無接点点火装置として、例えば、磁極を持ったロータの回転時に、エキサイタコイルが誘起した電圧を点火用充放電コンデンサに充電し、この充放電コンデンサに充電した電荷を、トリガコイルが誘起した電圧によってスイッチされるスイッチング素子を通じて、イグニッションコイルに供給するものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記内燃機関の無接点点火装置では、内燃機関の回転数、つまり前記ロータの回転数が上昇すると、これとともにスイッチング素子のトリガタイミングも早まり、内燃機関が設定回転数に向かって上昇する。従って、内燃機関の始動からアイドリング速度さらには設定回転数に向かって上死点前5°〜40°付近まで点火時期が徐々に進められる。
ところが、かかる内燃機関の無接点点火装置では、例えば、草刈機の原動機として前記内燃機関を用いた場合に、前述のような点火時期の進角制御による加速では、起動後草刈に適する7000回転/分まで回転数を上げるのに時間が掛かり過ぎる(例えば、3〜4秒)ほか、内燃機関始動後における回転の立ち上がりが緩慢であるため、却って作業者の不注意を招き、これが不用意な事故に繋がるおそれがあった。
前記装置に対して、草刈機の回転をアイドル回転中などの低速回転から直ちに高速回転に立ち上げるために、内燃機関のスロットル開度を大きくし、気筒内混合気の燃焼率を高めることによって内燃機関の回転を急速に立ち上げることが、一般に行われている。
特開2001‐193619号公報
しかしながら、このような内燃機関の回転制御では、単に気筒内に混合気を過剰に供給したり、通常の進角制御を続けたりしても、内燃機関を低速回転から速やかに、例えば7000回転/分という高速回転に立ち上げることができないという不都合があった。
本発明は前記のような従来の問題点に着目してなされたものであり、内燃機関の回転速度の急速な変化を検知したとき点火時期を速やかに進めて、内燃機関を設定された高速回転に直ちに立ち上げることができる内燃機関の点火制御装置を得ることを目的とする。
前記目的達成のために、本発明に係る内燃機関の点火制御装置は、磁石を挟んで配置された2つの磁極を有するロータと、該ロータに対向配置され、エキサイタコイルおよびトリガコイルが巻装されたコアーと、前記エキサイタコイルの正の誘起電圧を充電する点火用充放電コンデンサと、トリガ信号の入力を受けて前記点火用充放電コンデンサの電荷をイグニッションコイルに供給するようにスイッチングされるスイッチング素子と、内燃機関の回転数がアイドリング回転数以上の設定回転数領域内にあるとき、前記トリガコイルの誘起電圧に基づいて得られる2パルスの間隔の変化量に従って、前記トリガ信号の入力タイミングを変える制御手段と、を備えることを特徴とする。
前記構成により、内燃機関の回転数が予め決められた高速の設定回転数領域で増加(加速)傾向にあるとき、点火時期の急速な進角制御によってイグニッションコイルに対する点火電圧の供給タイミングを早め、内燃機関の回転を速やかに高速回転に導くことができる。この結果、内燃機関を搭載した草刈機などの機器を、作動開始スイッチの操作とともに、作業者が予測できるスピードで、アイドル回転以後に速やかに高速駆動させることができる。
また、本発明に係る内燃機関の点火制御装置は、前記制御手段が、内燃機関の現在の回転によってトリガコイルに誘起される2パルスの間隔が、次の回転によって前記トリガコイルに誘起される2パルスの間隔より大きい場合を急加速モードと判断し、内燃機関の点火時期を進ませるように前記スイッチング素子に対するトリガ信号の入力タイミングを制御することを特徴とする。
前記構成により、トリガコイルから現在の1回転で得られる2つのパルスの間隔と次の回転で得られる2つのパルスの間隔との差分を、内燃機関の急速な回転変動による変化量として検知し、この変化量が設定レベルを超える場合に点火の急速な進角制御によって、内燃機関の回転を速やかに高速回転に導くことができる。
また、本発明に係る内燃機関の点火制御装置は、前記制御手段が、2パルス間における内燃機関の回転数を比較し、その比較による差の合計値が設定値を超える場合を急加速モードと判定し、前記トリガ信号の入力タイミングを速めることを特徴とする。
前記構成により、急加速モードでは前記合計値が設定値より大きい場合に内燃機関を急加速することができる。
また、本発明に係る内燃機関の点火制御装置は、内燃機関の回転数が前記設定回転数領域外となった場合に、前記2パルスの間隔の変化量に従わない通常の回転制御に戻ることを特徴とする。
前記構成により、内燃機関の過回転による焼き付き、シリンダやピストンの磨耗促進による内燃機関本体の寿命低下を抑制することができる。
本発明によれば、設定回転数領域で内燃機関が加速傾向にあるとき、点火時期の急速な進角制御によってイグニッションコイルに対する点火電圧の供給タイミングを早め、内燃機関の回転を速やかに高速回転に導くことができる。従って、この内燃機関を搭載した草刈機などの機器を、作動開始スイッチの操作とともに、作業者が予測できるスピードで速やかに高速駆動させることができ、機器取り扱い上の安全も確保できる。
以下に、本発明の実施形態による内燃機関の点火装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による内燃機関の無接点点火装置の要部構成を一部破断して示す正面図、図2は、本発明の実施形態による内燃機関の無接点点火装置を示す回路図、図3は、図2における回路各部の信号のタイミングチャート、図4は、本発明の実施形態におけるトリガコイル側出力パルスのタイミングチャートである。
図1において、無接点点火装置を構成するトリガコイル1およびエキサイタコイル2が、コ字状コアー8の両脚部8a、8bにそれぞれ巻装されている。ここでは、エキサイタコイル2がロータ3の回転(矢印)4方向側の脚部8bに巻装され、トリガコイル1がこの回転方向とは反対側にある脚部8aに巻装されている。
また、前記コ字状コアー8の対向位置に、前記ロータ3が高速回転可能に配置されている。該ロータ3は、アルミなどの非磁性の円柱状ブロックからなり、該円柱状ブロックには、磁石5を挟むようにして、一対の磁極6、7が埋設されている。
前記磁極6、7は、前記ロータ3の外周に一部が露出しており、該ロータ3の回転中に前記コ字状コアー8の両脚部8a、8b端面に対向状態にて通過可能となっている。
また、前記コ字状コアー8の両脚部8a、8b端面は、円弧状に形成され、前記ロータ3の外周面に対して一定幅のギャップ(距離)を保持可能にしている。
なお、前記磁極6、7のサイズおよび設置間隔と、前記コアー8の両脚部8a、8bのサイズおよび間隔は、後述の充放電コンデンサの充放電タイミングやトリガタイミングに応じて設定されている。
図2は、前記内燃機関の無接点点火装置を示す回路図である。同図において、前記エキサイタコイル2にはダイオード9、点火用充放電コンデンサ10およびイグニッションコイル11の一次コイル11aが直列接続され、前記エキサイタコイル2が誘起する正の電圧を前記点火用充放電コンデンサ10に充電する充電回路を構成している。
前記点火用充放電コンデンサ10は、スイッチング素子としてのサイリスタ12のアノード・カソードおよびイグニッションコイル11の一次コイル11aとともに直列接続されている。前記サイリスタ12およびイグニッションコイル11は、前記点火用充放電コンデンサ10の充電電荷を前記イグニッションコイル11の1次コイル11aへ放電する放電回路を構成している。
前記構成によれば、前記サイリスタ12がトリガされて導通したとき、前記点火用充放電コンデンサ10の充電電荷を前記イグニッションコイル11に放出する。なお、前記サイリスタ12は、トリガによって前記エキサイタコイル2をシャントして前記点火用充放電コンデンサ10への充電を阻止するようにも機能する。
さらに、前記イグニッションコイル11の二次コイル11bには点火プラグ13が接続されている。前記サイリスタ12のアノード・カソード間には、充放電コンデンサ10に対する電圧充電用を兼ねる逆流防止用のダイオード14が接続されている。
一方、トリガコイル1の両端子には、制御パルスを出力する制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン)15が接続されている。該マイクロコンピュータ15の出力端子には、前記制御パルス(トリガパルス)を入力するための前記サイリスタ12のゲートが接続されている。
前記マイクロコンピュータ15は、前記トリガコイル1が誘起する電圧を波形整形し、デジタル変換して、所定のプログラムに従って信号波形処理を実施し、得られた制御パルスを、前記サイリスタ12のゲートに入力するように機能する。
従って、前記マイクロコンピュータ15は、内燃機関の始動開始時は、内燃機関の1回転ごとに前記トリガコイル1の誘起電圧に基づいて得られる制御パルスにより前記サイリスタ12を駆動し、内燃機関始動後は、内燃機関の1回転ごとに前記トリガコイル1の2つの正の誘起電圧に基づいて得られる1つの制御パルスにより、前記サイリスタ12を駆動する。
つぎに、この内燃機関の無接点点火装置の動作を、図3の回路各部のタイミングチャートを参照して説明する。
まず、内燃機関が作動し、前記ロータ3が図1において矢印4方向に回転すると、該ロータ3に対向する前記コアー8上の前記トリガコイル1およびエキサイタコイル2には、図3(a)、(g)に示す波形の電圧がそれぞれ誘起される。
前記エキサイタコイル2の誘起電圧のうち、正の電圧は前記ダイオード9およびイグニッションコイル11の一次コイル11aを介して、前記点火用充放電コンデンサ10に印加され、該点火用充放電コンデンサ10に電荷が充電される。この充電電荷は、図3(f)に示すように、後述の放電タイミングまで保持される。
一方、トリガコイル1の誘起電圧は、前記エキサイタコイル2の、正の誘起電圧の立ち上がりより所定周期進んで立ち下がって、前記マイクロコンピュータ15に入力されている。
前記マイクロコンピュータ15は、前記トリガコイル1の誘起電圧を波形整形し、設定レベルを超える正負の電圧から、図3(b)に示すような、2つの正の入力パルスp1、p2と、図3(c)に示すような1つの正の入力パルスp3とをそれぞれ取り出して認識する。
ここで、図3(b)は、図3(a)の正の入力電圧に基づいて得られた正のパルスp1、p2であり、図3(c)は、図3(a)の負の入力電圧に基づいて得られる正のパルスp3である。また、パルスp3は、2つのパルスp1、p2間に位置している。
内燃機関の起動時においては、前記マイクロコンピュータ15は、認識した図3(c)に示すパルスp3に同期して生成した幅の狭い、図3(d)に示すパルスp5を制御パルスとして、サイリスタ12のゲートに入力する。該制御パルスp5は、前記充放電コンデンサ10の電荷を、内燃機関の次の回転周期で放電するために利用される。
従って、前記制御パルスp5の出力によって前記サイリスタ12がトリガされると、1周期前に前記充放電コンデンサ10に充電されていた充電電荷が、前記サイリスタ12のアノード、カソードを通して前期イグニッションコイル11の一次コイル11aに放電される。このため、前記二次コイル11bには瞬時に高電圧が印加され、前記点火プラグ13に火花が発生し、内燃機関内の混合気に着火が行われる。
前記内燃機関起動時における制御パルスp5による混合気の着火は、内燃機関の起動時の、例えば2〜6回転程度分実施される。従って、内燃機関の回転はスムースに立ち上がって、次第に通常運転モード(メインモード)の回転数に上昇していく。
一方、内燃機関が起動し、回転数が徐々に上昇すると、前記マイクロコンピュータ15は、認識した図3(b)に示すようなパルスp1に基づいて図3(e)に示す制御パルスp4を生成し、該制御パルスp4を前記サイリスタ12のゲートに入力する。なお、前記マイクロコンピュータ15は、前記始動時に内燃機関が前記2〜6回転したタイミングで、図3(d)の制御パルスp5の出力を停止させ、内燃機関の7回転目からは、パルスp1に基づいて生成される制御パルスp4を出力する。
前記パルスp1の立ち上がりタイミングからパルスp2の立ち上がりタイミングまでの前記時間t1は、内燃機関の回転数(回転速度)に関する情報であり、この時間t1内における制御パルスp4の位置(時間t2)もまた内燃機関回転数に関する情報である。
そして、前記制御パルスp4は、前記サイリスタ12のゲートに入力されてこれをトリガし、前記充放電コンデンサ10の放電タイミング、つまり内燃機関の点火タイミングを決定する制御信号となる。従って、この制御信号は、内燃機関の回転速度を決定する情報となる。
前記制御パルスp4を、パルスp1に対してマイクロコンピュータ15によるデジタル処理によって、進角方向〈矢印S方向〉または遅角方向(矢印R方向)に移動させることで、内燃機関の点火タイミングを、ユーザが内燃機関の特性に応じて自由に設定することができる(通常の加速制御方法)。
前記マイクロコンピュータ15は、前記時間t1を計測することによって現在の内燃機関の回転数を把握し、一周期後にトリガコイル1から得られる最初の前記パルスp1波形を基準にして、任意に設定された時間t2で、図3(f)に示すように前記充放電コンデンサ10の電荷を放電させる。
これにより、内燃機関の点火タイミングが制御される。この時間t2(点火タイミング)は、プログラムによるデジタル信号処理によって内燃機関回転数ごとに任意に設定しておくことができる。
従って、前記マイクロコンピュータ15がプログラムにより制御パルスp4の位置を切り替えることで、内燃機関の回転数が十分に立ち上がった後、減速操作を認識した場合に、内燃機関の回転数を前記プログラムに従って予め設定されたアイドリング回転数に安定保持させておくことができる。
また、その後、前記プログラムに従って、適時に目的回転数に向かって徐々に立ち上げることも可能になる。
前記のように、プログラム上で前記時間t2を予め固定的または任意に設定しておくことで、内燃機関の回転数を設定、変更することができる。従って、点火プラグへの点火電圧の供給タイミングを調節し、例えば内燃機関の過回転防止や高速領域からアイドリング領域への内燃機関回転の急速応答制御を、簡単に実施することができる。
ところで、内燃機関を動力として用いる草刈機では、草刈開始のスイッチの投入と同時にカッター刃の回転が立ち上がることが、作業の安全上望ましい。
このため、本実施の形態では、磁石5を挟んで配置された前記2つの磁極6、7を有する前記ロータ3と、該ロータ3に対向配置され、前記エキサイタコイル2およびトリガコイル1が巻装された前記コアー8とを設けて、前記エキサイタコイル2の正の誘起電圧を前記点火用充放電コンデンサ10に充電し、トリガ信号の入力を受けたとき、前記点火用充放電コンデンサ10の電荷を前記イグニッションコイル11に供給するように前記スイッチング素子12をスイッチングし、内燃機関の回転数がアイドリング回転数以上の設定回転数領域内にあるとき、前記トリガコイル1の誘起電圧に基づいて得られる2パルスの間隔の変化量に従って、前記トリガ信号の入力タイミングを変えるようにしている。
従って、内燃機関の回転数が予め決められた高速の設定回転数領域で増加(加速)傾向にあるとき、点火時期の急速な進角制御によって前記イグニッションコイル11に対する点火電圧の供給タイミングを早め、内燃機関の回転を速やかに高速回転に導くことができ、草刈機などの機器を、作動開始スイッチの操作とともに、作業者が予測できるスピードで速やかに高速駆動させることができる。
前記トリガコイル1が誘起する正の入力電圧に基づいて前記ロータ3の1回転ごとに得られる、図3(b)に示す2つ1組のパルスp1、p2の各立ち上がりタイミング間の時間が、t1(a)、t1(b)、t1(c)、t1(d)、・・・・のように変化する場合について、無接点点火装置の動作を、図4を参照しながら説明する。
まず、前記時間t1(a)、t1(b)、t1(c)、t1(d)、・・・・を計測し、これらの計測値の差が減少する関係にある場合には、内燃機関が急加速モードに入ったと判断する。
また、このような急加速モードの判断は、内燃機関が例えば3000〜7000回転/分の設定回転数領域で運転される場合に実施する。
例えば、内燃機関の設定回転数領域が前記3000〜7000回転/分であって、1回転ごとに得られる1組のパルスp1、p2の立ち上がりタイミング間がt1(a)、t1(b)、t1(c)、t1(d)、・・・・(これらは回転数に応じて変化する値である)とすると、CPU15は現在の回転による時間t1(a)と次の回転による時間t1(b)相互の変化(差)、つまりt1(a)−t1(b)を求めることができる。
そして、このt1(a)−t1(b)が予め定められた変化量(設定値)を超えた場合を急加速モードであると判断して、CPU15は内燃機関を通常の加速モードから急加速モードに移行可能となるように、前記サイリスタ12のトリガタイミングを早める。これにより、強制的な点火の進角制御がなされ、内燃機関の回転が例えばアイドリング付近から7000回転/分に速やかに立ち上がる。
図5は、内燃機関を起動時の1000回転/分からアイドリングの3000回転/分付近及びこのアイドリングから5500回転/分までは、上死点(ピストンが上がりきった位置)前5°の進角による通常の点火制御により、内燃機関を加速する場合を示す。この場合において、トリガコイル1の誘起電圧に基づいて得られる前記2つのパルス間隔の変化量が設定値を超えて大きくなると、CPU15がサイリスタ12のトリガタイミングを早めて上死点前30°の進角で点火を行うことなり、これによって内燃機関の回転数は、5500回転/分から一気に7000回転へと高めることができる。
従って、このような急加速特性を持つ内燃機関を搭載した草刈機では、内燃機関の起動開始のスイッチ投入からアイドリング状態になった後は、回転刃の回転が草刈に適する速度に速やかに立ち上がるため、草刈作業が効率化する。また、スイッチの投入時から草刈作業に対する集中力が自ずから高められるために、作業の安全を確保することができる。
また、別の実施例として、前記設定回転数領域が3000〜7000回転/分において、連続する3回転における各一対のパルスの立ち上がりタイミング間の、例えば3000回転/分での時間t1(a)、同じく3050回転/分での時間t1(b)、同じく3110回転/分での時間t1(c)を採取する。また、加速判定基準値を例えば100回転/分とする。
この場合には、内燃機関の加速状況により各回転による時間t1(a)、t1(b)、t1(c)の変化、つまりt1(a)−t1(b)では50回転/分、t1(b)−t1(c)では60回転/分の回転差がそれぞれ生じる。従って、前記の3回転では回転差の合計は110回転/分となって前記加速判定基準値100回転/分を超える。これにより、CPU15はサイリスタ12のトリガタイミングを早めて、前記同様に内燃機関の急加速を促すこととなる。
なお、前記合計値が前記加速判定基準値以下である場合には、前記3回転に続く次の3回転について、t1(c)−t1(d)、t1(d)−t1(e)の合計値を求め、この合計値が前記加速判定基準値を超える場合には、前記同様に内燃機関の急加速を促す。前記合計値が再び加速判定基準値を超えていない場合には、さらに次の3回転の回転情報を用いて前記同様の処理を繰り返すことになる。
前記実施例では、3回転の回転数の差をそれぞれ50回転/分、60回転/分である場合について述べたが、すべて50回転以上としてもよい。また、前記設定回転数領域(3000回転/分〜7000回転/分)外では、前記急加速制御モードを実行せずに、前記通常の加速制御モードに戻ることになる。
前記のごとく、本実施形態では、磁石5を挟んで配置された2つの磁極6、7を有するロータ3と、該ロータ3に対向配置され、エキサイタコイル2およびトリガコイル1が巻装されたコアー8とを設けて、エキサイタコイル2の正の誘起電圧を点火用充放電コンデンサ10に充電し、トリガ信号の入力を受けたとき、前記点火用充放電コンデンサ10の電荷をイグニッションコイル11に供給するようにスイッチング素子12をスイッチングし、内燃機関の回転数がアイドリング回転数以上の設定回転数領域内にあるとき、前記トリガコイル1の誘起電圧に基づいて得られる2パルスの間隔の変化量に従って、前記トリガ信号の入力タイミングを変えるようにしている。
従って、内燃機関の回転数が予め決められた高速の設定回転数領域で増加(加速)傾向にあるとき、点火時期の急速な進角制御によって前記イグニッションコイル11に対する点火電圧の供給タイミングを早め、内燃機関の回転を速やかに高速回転に導くことができる。この結果、草刈機などの機器を、作動開始スイッチの操作時に作業者が予測できる速度で、速やかに回転を立ち上げることができることとなる。
本発明は、内燃機関の回転速度の急速な変化を検知したとき点火時期を速やかに進めて、内燃機関を設定された高速回転に直ちに立ち上げることができるという効果を有し、内燃機関を低速回転から速やかに高速回転に立ち上げ制御するための内燃機関の点火制御装置等に有用である。
本発明の実施形態による内燃機関の無接点点火装置の要部構成を一部破断して示す正面図である。 本発明の実施形態による内燃機関の無接点点火装置を示す回路図である。 図2における回路各部の信号波形を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態における急加速時のトリガ用入力パルスを示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態による急加速モードでの点火時期特性図である。
符号の説明
1 トリガコイル
2 エキサイタコイル
3 ロータ
5 磁石
6、7 磁極
8 コアー
10 充放電コンデンサ
11 イグニッションコイル
12 サイリスタ(スイッチング素子)
13 点火プラグ
15 マイクロコンピュータ(制御手段)

Claims (4)

  1. 磁石を挟んで配置された2つの磁極を有するロータと、該ロータに対向配置され、エキサイタコイルおよびトリガコイルが巻装されたコアーと、前記エキサイタコイルの正の誘起電圧を充電する点火用充放電コンデンサと、トリガ信号の入力を受けて前記点火用充放電コンデンサの電荷をイグニッションコイルに供給するようにスイッチングされるスイッチング素子と、内燃機関の回転数がアイドリング回転数以上の設定回転数領域内にあるとき、前記トリガコイルの誘起電圧に基づいて得られる2パルスの間隔の変化量に従って、前記トリガ信号の入力タイミングを変える制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の無接点点火装置。
  2. 前記制御手段は、内燃機関の現在の回転によってトリガコイルに誘起される2パルスの間隔が、次の回転によって前記トリガコイルに誘起される2パルスの間隔より大きい場合を急加速モードと判断し、内燃機関の点火時期を進ませるように前記スイッチング素子に対するトリガ信号の入力タイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火制御装置。
  3. 前記制御手段は、2パルス間における内燃機関の回転数を比較し、その比較による差の合計値が設定値を超える場合を急加速モードと判定し、前記トリガ信号の入力タイミングを速めることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火制御装置。
  4. 内燃機関の回転数が前記設定回転数領域外となった場合に、前記2パルスの間隔の変化量に従わない通常の回転制御に戻ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火制御装置。
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