JP2009114536A - 電解清浄ラインの水切り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電解清浄ラインの水切り装置の水切り性を大幅に向上させた装置を提供する。
【解決手段】 電解清浄タンクから出て来た鋼板を両面から挟む水切りロールが設けられた水切り装置において、前記水切りロールの下流側に設けられたスリットノズルをもつエアーワイパーと、該エアーワイパーに接続された送風手段と、前記エアーワイパーの下流側に設けられたドライヤーとを備えたものである。前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の両端部に設けられている。前記エアーワイパーの取付状態は、ノズル噴射方向が鋼板平面に対し垂直から上流側に0〜60度傾斜している。前記エアーワイパーの取付状態は、ノズルスリットの長さ方向が、鋼板幅方向に対し、下流側に0〜60度傾斜している。
前記送風手段はルーツブロアである。
【選択図】 図2
【解決手段】 電解清浄タンクから出て来た鋼板を両面から挟む水切りロールが設けられた水切り装置において、前記水切りロールの下流側に設けられたスリットノズルをもつエアーワイパーと、該エアーワイパーに接続された送風手段と、前記エアーワイパーの下流側に設けられたドライヤーとを備えたものである。前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の両端部に設けられている。前記エアーワイパーの取付状態は、ノズル噴射方向が鋼板平面に対し垂直から上流側に0〜60度傾斜している。前記エアーワイパーの取付状態は、ノズルスリットの長さ方向が、鋼板幅方向に対し、下流側に0〜60度傾斜している。
前記送風手段はルーツブロアである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電解清浄ラインの水切り装置に関するものである。
従来のこの種の装置では、水切りロールの下流側で、鋼板幅方向に沿ったエアー供給管が設けられていた。そして、鋼板に向かって多数のノズル管が突出し、そこからエアーを噴出していた。この供給管には、圧縮機から高圧エアーが導かれていた。
なお、特許文献1に記載のものは、アルカリ電解後に残留している鋼板表面の汚れを、ほぼ完全に除去できる鋼板洗浄装置を提供することを課題としているものである。
また、特許文献2のものは、鋼板表面に付着した洗浄オイルの除去性を向上することを課題としている。
特開2004−115829公報
特開平11−33462号公報
このような従来の技術では、水切り性能が満足するものではなかった。このため、慢性的な錆びの発生、鋼板の送り速度の低下、および電解清浄タンクでの高温操業などの問題があった。
本発明は上記課題を解決し、電解清浄ラインの水切り装置の水切り性を大幅に向上させた装置を提供することを目的とする。
本発明は、エアー源を従来の高圧エアーを供給する圧縮機から、低圧エアーを供給する送風手段へ変更し、さらに、エアーノズル形状を変更したことにより、低圧エアーでも水切り性の良好な水切り装置を開発したものである。
即ち、本発明の課題解決手段の第1は、電解清浄タンクから出て来た鋼板を両面から挟む水切りロールが設けられた水切り装置において、前記水切りロールの下流側に設けられスリットノズルをもつエアーワイパーと、該エアーワイパーに接続された送風手段と、前記エアーワイパーの下流側に設けられたドライヤーとを備えたことである。
本発明の課題解決手段の第2は、第1解決手段に加え、前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の両端部に設けられていることである。
本発明の課題解決手段の第3は、第1解決手段に加え、前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の全域にわたり設けられている。
本発明の課題解決手段の第4は、第1また第2解決手段に加え、前記エアーワイパーの取付状態は、ノズル噴射方向が鋼板平面に対し垂直から上流側に0〜60度傾斜していることである。
本発明の課題解決手段の第5は、第1また第2解決手段に加え、前記エアーワイパーの取付状態は、ノズルスリットの長さ方向が、鋼板幅方向に対し、下流側に0〜60度傾斜していることである。
本発明の課題解決手段の第6は、上記いずれか1の解決手段に加え、前記送風手段はルーツブロアであることである。
本発明により、スリットノズルを持つエアーワイパーを使うことにより、高度の水切り効果を得ることとなった。そのため、電解洗浄工程での低温化が可能となった。同時に、省エネルギーとタンク内の酸化抑制により錆び発生の低減化が可能となった。また、ライン速度の向上が可能となった。
以下に本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
図1,2において、ダンクタンク1a,電解タンク1b,ホットデップタンク1cからなる電解清浄タンク1から出て来た鋼板Aは、水切り装置10を通って水切りされ、エアードライヤー2で乾燥される。
図1,2において、ダンクタンク1a,電解タンク1b,ホットデップタンク1cからなる電解清浄タンク1から出て来た鋼板Aは、水切り装置10を通って水切りされ、エアードライヤー2で乾燥される。
前記水切り装置10において、水切りロール11の下流側にスリットノズル12aを持つエアーワイパー12が設けられる。該エアーワイパーは、送風手段13としてルーツブロア(3葉のローターを2本持つ)が接続される。これらの組の2組が鋼板Aの送り方向に間隔を存して設けられる。
図3,4に示すエアーワイパー12において、本体12aは大略的に鋼板Aの平面にほぼ平行な筒体を呈し、上側で半円筒体、下側で下細三角筒体が結合されている。そして、三角筒体の下端にスリットノズル12cが下向きに開口している。図示の右端にエアー入口12bが設けられ、ブロア13に接続される。左端は閉鎖されている。
ここで、前記エアーワイパー12は、鋼板Aの幅方向両端部の上側および下側に設けられている。実機テストより、コイルのセンター部水切りは水切りロール11のみで十分できており、エアーワイパーで水切りが必要なのは、エッジ付近のみであることが判明したためである。しかし、前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の全域にわたり設けられてもよい。
そして、図5のように、前記エアーワイパー12の取付状態は、ノズル噴射方向が鋼板平面に対し、垂直から上流側に(上流に向かって)、角度B(30)度で傾斜している。また図6のように、ノズルスリット12aの長さ方向が、鋼板幅方向に対し、下流側に角度C(30)度で傾斜している。
前記角度Bは、0〜60度,15〜45度,好ましくは25〜35度である。
また、角度Cは、0〜60度,15〜45度,好ましくは25〜35度である。
また、角度Cは、0〜60度,15〜45度,好ましくは25〜35度である。
以上において、作動状態を説明する。エアーワイパー12のエアー入口12bから入ったエアーは、スリットノズル12cから鋼板Aの上面,下面に向けて噴出する。このとき、ノズル出口において、その周囲のエアーが巻き込まれて噴流となり、前記のノズルからの噴流と合流し、ブロア13からの低圧エアーでも、良好な噴流効果が得られるのである。
従来から、水切りに必要なのは高圧力であり、低圧では水が切れないと考えられていた。圧力は低くても、大流量、かつ、広範囲にエアーを吹き付けることにより、同等の水切り性能を得ることが可能なことが判明した。省エネルギーの観点から、動力費の安価な送風機を用いた水切りが重要である。
〔実施例〕
スリットノズル(A社製)の仕様を表1に表す。
スリットノズル(A社製)の仕様を表1に表す。
ルーツフロワ(B社製)の仕様を表2に表す。
〔試験結果〕
水切り性能テストの結果を表3に示す。専用濾紙を用いた水切りチェックにより、鋼板の表面およびエッジの水切り性を確認した。表3において、○は濾紙が乾燥したままの場合、×は濾紙が湿る・濡れる場合を表す。
水切り性能テストの結果を表3に示す。専用濾紙を用いた水切りチェックにより、鋼板の表面およびエッジの水切り性を確認した。表3において、○は濾紙が乾燥したままの場合、×は濾紙が湿る・濡れる場合を表す。
ここで、試算結果を以下に示す。
・コンプレッサーからルーツブロワに変えたことに伴う動力費削減による省エネルギー
◇エネルギー:
(削減分)7,738,337[MJ/年]−(増加分)4,821,548[MJ/年]=2,916,789[MJ/年]
◇CO2:
(削減分)327,755[kg-CO2/年]−(増加分)175,215[kg-CO2/年]=152,540[kg-CO2/年]
・低温化(70℃から50℃)に伴う蒸気使用量削減による省エネルギー)
◇エネルギー:
(従来)43,990,419[MJ/年]−(本発明)30,528,291[MJ/年]=13,462,128[MJ/年]
◇CO2:
(従来)2,252,317[kg-CO2/年]−(本発明)1,563,054[kg-CO2/年]=689,263[kg-CO2/年]。
・コンプレッサーからルーツブロワに変えたことに伴う動力費削減による省エネルギー
◇エネルギー:
(削減分)7,738,337[MJ/年]−(増加分)4,821,548[MJ/年]=2,916,789[MJ/年]
◇CO2:
(削減分)327,755[kg-CO2/年]−(増加分)175,215[kg-CO2/年]=152,540[kg-CO2/年]
・低温化(70℃から50℃)に伴う蒸気使用量削減による省エネルギー)
◇エネルギー:
(従来)43,990,419[MJ/年]−(本発明)30,528,291[MJ/年]=13,462,128[MJ/年]
◇CO2:
(従来)2,252,317[kg-CO2/年]−(本発明)1,563,054[kg-CO2/年]=689,263[kg-CO2/年]。
本発明は前記した実施例や実施態様に限定されず、特許請求の範囲および範囲を逸脱せずに種々の変形を含む。
本発明は、電解清浄ラインの水切り装置に利用されるものである。
A 鋼板
1 電解清浄タンク
1a ダンクタンク
1b 電解タンク
1c ホットデップタンク
2 ドライヤー
10 水切り装置
11 水切りロール
12 エアーワイパー
12a 本体
12b エアー入口
12c スリットノズル
13 送風手段
1 電解清浄タンク
1a ダンクタンク
1b 電解タンク
1c ホットデップタンク
2 ドライヤー
10 水切り装置
11 水切りロール
12 エアーワイパー
12a 本体
12b エアー入口
12c スリットノズル
13 送風手段
Claims (6)
- 電解清浄タンクから出て来た鋼板を両面から挟む水切りロールが設けられた水切り装置において、
前記水切りロールの下流側に設けられたスリットノズルをもつエアーワイパーと、
該エアーワイパーに接続された送風手段と、
前記エアーワイパーの下流側に設けられたドライヤーを備えた電解清浄ラインの水切り装置。 - 前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の両端部に設けられている請求項1記載の電解清浄ラインの水切り装置。
- 前記エアーワイパーは鋼板の幅方向の全域にわたり設けられている請求項1記載の電解清浄ラインの水切り装置。
- 前記エアーワイパーの取付状態は、ノズル噴射方向が鋼板平面に対し垂直から上流側に0〜60度傾斜している請求項1または2記載の電解清浄ラインの水切り装置。
- 前記エアーワイパーの取付状態は、ノズルスリットの長さ方向が、鋼板幅方向に対し、下流側に0〜60度傾斜している請求項1または2記載の電解清浄ラインの水切り装置。
- 前記送風手段はルーツブロアであるいずれかの前記請求項の1に記載の電解清浄ラインの水切り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007291853A JP2009114536A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電解清浄ラインの水切り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007291853A JP2009114536A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電解清浄ラインの水切り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009114536A true JP2009114536A (ja) | 2009-05-28 |
Family
ID=40781993
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JP2007291853A Withdrawn JP2009114536A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電解清浄ラインの水切り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009114536A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014039483A (ja) * | 2012-08-21 | 2014-03-06 | Daisey Machinery Co Ltd | 葉物野菜の水切り装置及び方法 |
CN108168266A (zh) * | 2018-02-08 | 2018-06-15 | 天津市富仁板带有限公司 | 一种钢带表面酸液倾斜去除装置 |
-
2007
- 2007-11-09 JP JP2007291853A patent/JP2009114536A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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