JP2009108918A - 回転機械のシール装置および回転機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転部と非回転部とを非接触状態に維持させて作動流体の漏出を防止する回転機械のシール装置および回転機械を提供する。
【解決手段】本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械は、非回転部21に設けた空間室26にシール機構24を収容させる一方、このシール機構24は、回転部20の回転軸22に対峙させた非回転側移動体27と、この非回転側移動体27に装着するコイルばね28と、非回転側移動体27のシール面32と空間室26のシール面33との間に介装するシール部29とで構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械は、非回転部21に設けた空間室26にシール機構24を収容させる一方、このシール機構24は、回転部20の回転軸22に対峙させた非回転側移動体27と、この非回転側移動体27に装着するコイルばね28と、非回転側移動体27のシール面32と空間室26のシール面33との間に介装するシール部29とで構成したものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転機械のシール装置に係り、特に、運転中、回転部と非回転部とを非接触状態に維持させながら作動流体の器外への漏出防止を図る回転機械のシール装置および回転機械に関する。
例えば、蒸気タービン、ガスタービン、空気圧縮機、ポンプ等の回転機械は、蒸気、ガス、空気、水等のうち、いずれかを作動流体として使用し、この作動流体のエネルギを利用して動力を発生させている。
そして、動力を発生させる際、上流側の高圧作動流体を膨張させ、膨張後、圧力の低くなった作動流体を下流側に流して再び膨張させるか、あるいは常圧の作動流体を昇圧させ、圧力の高くなった作動流体を、再び昇圧させた後、下流側に流すかのいずれかを行っている。
このように、作動流体の持つエネルギを利用して動力を発生させる回転機械においては、器内の圧力が高くなっている関係上、器内外間、あるいは器内の上流側と下流側に高い圧力差が生じている。
例えば、器内外に高い圧力差を持つ回転機械においては、回転部と非回転部(静止部)との隙間から器外(外部)等に作動流体の漏出があり、この作動流体の器外等への漏出を防止するシール装置として図17に示す構成のものがある。
図17に示す回転機械のシール装置は、蒸気タービンを例示とするものであり、回転部と非回転部との間に設けられる非接触タイプのものである。
蒸気タービンは、大別して回転部1と非回転部2とで構成される。
回転部1は、両端部を軸受3a,3bで軸支する回転軸(タービンロータ)4と、この回転軸4に一体に設けられたディスク5に植設され、周方向に沿って列状に配置するタービン動翼6とを備えている。
他方、非回転部2は、回転部1を包囲形成し、作動流体としての蒸気を案内し、排出させる入口7、出口8を備えるケーシング9と、タービン動翼6の上流側に位置するタービンノズル10と、このタービンノズル10の両端を支持する圧力隔壁としてのダイアフラム外輪11およびダイアフラム内輪12とを備えている。
そして、ケーシング9と回転軸4との間、ダイアフラム内輪12と回転軸4との間、タービン動翼6とケーシング9との間のそれぞれには、シール機構13が設けられている。
例えば、ダイアフラム内輪12と回転軸4との間に設けられたシール機構13は、図18に示すように、ダイアフラム内輪12の端部に厚みを厚くするホルダ14と、このホルダ14内の空間室15に収容され、回転軸4の周方向に沿って6または8分割されたリング片としての非回転側移動体16と、分割された非回転側移動体16を一体に束ねるとともに、非回転側移動体16に回転軸4に向って弾性変形に基づく押圧力を与えるコイルばね17とで構成されている。
また、シール機構13は、回転軸4に臨む非回転側移動体16の一側面に、その周方向に向って傾斜状に深く凹設する溝(図示せず)を設け、作動流体が高圧側Hからこの溝を通過し、低圧側Lに向う軸方向隙間18aに沿って流れる間に圧力を高め、高めた圧力に基づいて非回転側移動体16に浮上力を与えている。
さらに、非回転側移動体16に浮上力を発生させている間に、高圧側Hの作動流体は、空間室15の半径方向隙間18bにも流れて下流側に向う間に発生する作動流体圧力Pによって非回転側移動体16のシール面19aを空間室15のシール面19bに当接させている。
非回転側移動体16のシール面19aと空間室15のシール面19bとが当接し、摩擦力が発生している間に、シール機構13は、コイルばね17を弾性変形させ、この弾性変形に基づく押圧力と上述の浮上力とがバランスするとき、非回転側移動体16と回転軸4との軸方向隙間18aを数μm〜数十μmにし、互いを非接触状態に維持させ、作動流体のシールを図っている。
このように、コイルばね17の弾性変形に基づく押圧力を巧みに利用して作動流体のシールを行う技術には、例えば、特開2003−222249号公報等数多くの発明が開示されている。
特開2003−222249号公報
図18に示した非接触タイプのシール機構13は、非回転側移動体16のシール面は19aと、空間室15のシール面19bとの間に発生する摩擦力が高くなり過ぎると、作動流体による浮上力とコイルばね17による押圧力とをバランスさせることが難しくなり、このため、軸方向隙間18aが広くなり過ぎて作動流体の漏出量が増加し、あるいは軸方向隙間18bが狭過ぎて接触事故が発生する等の問題点を抱えていた。
特に、長年の使用の結果、非回転側移動体16のシール面19aと空間室15のシール面19bとの間に、焼付けやかじり等が発生すると、この傾向は強い。
また、蒸気タービンの出力がより一層大きくなり、これに伴って高圧側Hと低圧側Lとの圧力差が大きくなり、摩擦力もより高くなるに連れ、この傾向が見られる。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、非回転側移動体のシール面とホルダの空間室のシール面との摩擦力の発生を抑制し、作動流体による浮上力と非回転側移動体のコイルばねによる押圧力とを確実にバランスさせ、作動流体のシールをより確実に行わしめる回転機械のシール装置および回転機械を提供することを目的とする。
本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、回転部に対峙する非回転部にシール機構を設け、このシール機構を、前記回転部に対して非接触状態に維持させて作動流体のシールを行う回転機械のシール装置において、前記非回転部に設けた空間室に前記シール機構を収容させる一方、このシール機構は、前記回転部の回転軸に対峙させた非回転側移動体と、この非回転側移動体に装着するコイルばねと、前記非回転側移動体のシール面と前記空間室のシール面との間に介装するシール部とで構成したものである。
本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械は、回転部に対峙する非回転部の内部にシール部を収容し、このシール部をリング片としての非回転側移動体と、コイルばねと、ベルマウス状のシール部とを組み合せて構成し、コイルばねによる押圧力を利用して非回転側移動体を回転部に対して非接触状態に維持させるとともに、非回転部の内部に流入する作動流体をシール部でシールする構成にしたので、作動流体の漏出を確実に防止することができる。
以下、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1〜図3は、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械の第1実施形態を示す概念図である。
なお、図1は、蒸気タービンを例示とする、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械を示す概略部分縦断面図であり、図2は、図1のA−A矢視線に沿って切断した切断断面図であり、図3は、図1の部分拡大図である。
また、本発明に係る回転機械のシール装置は、蒸気タービンを例示とするが、この蒸気タービンに限ることなく、回転電機(発電機)にも適用される。
本実施形態に適用される回転機械の例示としての蒸気タービンは、図1に示すように、回転部20と非回転部(静止部)21とを備え、これら回転部20と非回転部21とを中心線CLに対し、環状体にして構成している。
回転部20は、軸方向に向って長く延びる回転軸(タービンロータ)22を備える。
また、非回転部21は、回転軸22の周方向に沿って設けられ、タービンノズル(図示せず)を支持するダイアフラム内輪23と、このダイアフラム内輪23の端部と一体に形成する厚肉状のホルダ25の内部に形成する空間室26に収容させるとともに、回転軸22に対峙するシール機構24を設けている。
シール機構24は、非回転側移動体27と、この非回転側移動体27の溝に装着するコイルばね28と、非回転側移動体27の低圧側シール面32と空間室26の空間室シール面33との間に介装され、軸方向に向って徐々に曲面状に拡開し、可撓性に優れた薄膜のベルマウス状のシール部29とで構成されている。
シール機構24を収容するホルダ25の空間室26は、回転軸22との間に軸方向に向う軸方向隙間30を形成する一方、非回転側移動体27とホルダ25の空間室26との間の半径方向外側に向う半径方向隙間31を形成する。
なお、非回転側移動体27は、図2に示すように、リング片として形成され、回転軸22の周方向に沿い、例えば6個に分割され、これら分割リング片をコイルばね(図示せず)で縛って連続一体にしている。
また、ホルダ25の空間室26に収容するベルマウス状のシール部29は、図3に示すように、その一端を、コイルばね28を装着させた非回転側移動体27の低圧側シール面32に溶接または嵌合等の接続手段で接続させ、その他端である自由端を空間室シール面33に当接させ、空間室26の半径方向隙間31に流入する作動流体をシールするとともに、非回転側移動体27と回転軸22との間の軸方向隙間30を非接触状態に維持させる。
このような構成を備えるシール機構24において、作動流体が高圧側Hから軸方向隙間30を介して低圧側Lに向って漏出するとき、作動流体の圧力が徐々に高まり、浮上力となって非回転側移動体27を浮上させようとする。
非回転側移動体27に浮上力が発生すると、この浮上力に抗してコイルばね28には弾性変形に基づく押圧力が働く。この浮上力と押圧力とがバランスすると、シール機構24は、軸方向隙間30を数μm〜数十μmにして回転軸22と非回転側移動体27とを非接触状態に維持させる。
その一方、高圧側Hから半径方向隙間31を介して漏出する作動流体は、シール機構24のシール部29に向って流れる。このシール部29は、可撓性に優れた薄膜のベルマウス状に形成され、しかも非回転側移動体27の低圧側シール面32と空間室シール面33との間の距離よりも長くしているので、作動流体の圧力に基づく押圧力が回転軸22側に向って作用しても、その自由端が空間室シール面33により一層弓状に湾曲して当接し、作動流体の漏出を確実に防止する。
このように、本実施形態は、回転部20としての回転軸22に対峙する非回転部21としてのダイアフラム内輪23に設けたホルダ25の空間室26に、シール機構24を収容し、このシール機構24を回転軸22の周方向に沿って配置するリング片としての非回転側移動体27と、この非回転側移動体27に弾性変形に基づく押圧力を与えるコイルばね28と、この非回転側移動体27の低圧側シール面32と空間室26の空間室シール面33との隙間をシールするベルマウス状のシール部29とで構成し、作動流体に基づく浮上力とコイルばね28の弾性変形に基づく押圧力とで非回転側移動体27をバランスさせるとともに、シール部29により低圧側シール面32と空間室シール面33との間をシールするので、回転部20と非回転部21とを非接触状態に維持させて作動流体の漏出を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、シール部29の一端を非回転側移動体27の低圧側シール面32に接続させ。その他端である自由端を空間室26の空間室シール面33に当接させたが、この例に限らず、例えば、図4に示すように、ベルマウス状のシール部29の一端を空間室26の空間室シール面33に溶接または嵌合等の接続手段で接続させ、その他端を自由端にして非回転側移動体27の低圧側シール面32に当接させてもよい。
この場合、空間室シール面33にシール部29の一端を接続する位置は、回転軸22に、より近い内径側に位置させることが望ましい。また、非回転側移動体27の低圧側シール面32にシール部29の自由端を当接する位置は、非回転側27の最外径側の近辺に位置させることが望ましい。
シール部29の接続位置を、空間室シール面33に位置させたのは、以下の理由に基づく。
例えば、事業用の蒸気タービンのように大型の回転機械においては、回転軸22の直径が大きく、これに伴ってシール部29の直径も大きくなる。
シール部29の直径が大きくなってくると、もともと、非回転側移動体27が6または8分割しているだけに、シール部29も非回転側移動体27の分割数に合せて製作される。
しかしながら、シール部29は、分割数が多くなると、製作または組立の際、誤差が出、分割合せ面に隙間ができ、作動流体の漏出の心配がある。
本実施形態は、このような事項を考慮したものであり、シール部29の一端の接続位置を空間室シール面33に位置させ、非回転側移動体27の分割数に対応させることなく、分割数を少なくさせ、製作上、組立上に生じる誤差をより少なくさせたものである。
さらに、また、本実施形態は、シール部29の一端を空間室26の空間室シール面33に接続し、その自由端の当接位置を非回転側移動体27の低圧側シール面32の最外径側の近辺に位置させたが、この例に限らず、例えば、図5に示すように、ベルマウス状のシール部29の一端の接続位置を空間室シール面33の最内径側の近辺に位置させ、その自由端の当接位置を、シール半径位置、具体的には、シール部29を境に内側と外側との圧力差が少ない位置にしてもよい。
軸方向隙間30内の作動流体の圧力と、半径方向隙間31を流れる作動流体の圧力との圧力差を少なくしておけば、シール部29の自由端の当接部分に作用する摩擦力を低減させ、摩耗等の損耗に基づく作動流体の漏出を防止することができ、さらには、シール部29の曲げ剛性を低くして材料の自由選択の余地を広くさせることによる。
図6は、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械の第2実施形態を示す概念図である。
なお、図1に示す構成要素または対応する部分には同一符号を付す。
本実施形態は、ダイアフラム内輪23のホルダ25内に設けた空間室26と、この空間室26に収容し、リング片としての非回転側移動体27の下流側(低圧側)に設けたベルマウス状のシール部29のうち、その自由端を当接させる非回転側移動体27の低圧側シール面32に凹所34を設けたものである。
この凹所34は、図7に示すように、低圧側シール面32の周方向に沿って長く延びて複数個に形成される。さらに、これらの凹所34には、図8に示すように、潤滑剤35が塗布される。
この潤滑剤35は、例えば、二硫化モリブデン、グリース等で組成される。
このように、本実施形態は、ホルダ25の空間室26に設けたシール部29の自由端を当接させる非回転側移動体27の低圧側シール面32に凹所34を設け、凹所34に潤滑剤35を塗布し、シール部29の自由端を円滑に摺動させる構成にしたから、シール部29の自由端の焼付けやかじりを確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、シール部29の自由端を当接させる非回転側移動体27の低圧側シール面32に凹所34を設け、凹所34に潤滑剤35を塗布したが、この例に限らず、例えば、図9に示すように、非回転側移動体27の低圧側シール面32に、例えば、セラミックス、硬質金属片、テフロン(登録商標)片等の潤滑性に優れた摺動片36を貼付または埋設してもよい。
図10は、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械の第3実施形態を示す概念図である。
なお、図1に示す構成要素または対応する部分には同一符号を付す。
本実施形態は、ダイアフラム内輪23のホルダ25内に設けた空間室26に収容し、リング片としての非回転側移動体27の下流側(低圧側)であって、その低圧側シール面32と空間室26の空間室シール面33との間に設けたベルマウス状のシール部29に、切欠37を設けたものである。
このシール部29に設けた切欠37は、図11に示すように、非回転側移動体27の低圧側シール面に当接する外周側(口径の大きい側)から内周側(口径の小さい側)に向い、かつ周方向に沿って等ピッチにして形成される。
ベルマウス状のシール部29に切欠37を設けたのは、次の理由に基づく。
ベルマウス状のシール部29は、運転中、入口側(高圧側H)と出口側(低圧側L)との間に圧力差を受けると、出口側に曲げ変形を生じ、また周方向に圧縮変形を生じる。
本実施形態は、このような事象に対処したものであり、ベルマウス状のシール部29の外周側(口径の大きい側)から内周側(口径の小さい側)に向い、かつ周方向に沿って等ピッチに切欠37を設け、圧縮変形を防止し、曲げ変形を容易にして、シール部29の自由端を非回転側移動体27の低圧側シール面32への密接度合をより一層高めたものである。
このように、本実施形態は、ベルマウス状のシール部29に等ピッチに切欠37を設け、圧縮変形を防止し、曲げ変形を容易にする構成にしたので、シール部29の非回転側移動体27の低圧側シール面32への密接度合を高め、作動流体の漏出を確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、ベルマウス状のシール部29に設けた切欠37は、外周側から内周側に向って形成したが、この例に限らず、例えば、図12に示すように、内周側から外周側に向い、かつ周方向に等ピッチに形成してもよく、また、例えば、図13に示すように、外周側から内周側に向う切欠37aと内周側から外周側に向う切欠37bとを、その周方向に沿って交互に形成してもよい。
図14は、本発明に係る回転機械のシール装置および回転機械の第4実施形態を示す概念図である。
なお、図11に示す構成要素または対応する部分には同一符号を付す。
本実施形態は、ダイアフラム内輪23のホルダ25内に設けた空間室26に収容する非回転側移動体27の低圧側シール面32と空間室シール面33との間に設けられたシール部29の自由端で、かつ非回転側移動体27の半径方向内周側に、突出し片状の変位制限部38を設け、シール部29の半径方向内周側への曲げ変形量を制限したものである。
なお、この場合、ベルマウス状のシール部29は、ホルダ25の空間室シール面33に接続し、非回転側移動体27側を自由端にしている。
ベルマウス状のシール部29は、半径方向外周側とその内周側との圧力差により、その内周側に曲げ変形が生じるため、その自由端が非回転側移動体27の低圧側シール面32に確実に当接している。
しかしながら、回転機械は、例えば、負荷遮断等の過渡時、過大な圧力差がベルマウス状のシール部29に作用する場合があり、曲げ変形量が大きくなり過ぎ、低圧側Lに大きく撓み、作動流体の吹き抜けの虞がある。
本実施形態は、このような事象を考慮したものであり、図15に示すように、非回転側移動体27の低圧側シール面32の周方向に沿って変位制限部38を設けたものである。
この変位制限部38は、図16に示すように、丸棒等の突出し片に形成し、半径方向の内周側シール面32の内径側に設けられる。
このように、本実施形態は、非回転側移動体27の低圧側シール面32に変位制限部38を設け、シール部29に過渡な圧力差が作用しても、変位制限部38によってその自由端の曲げ変形を抑制する構成にしたので、過渡運転時であっても、作動流体の漏出を確実に防止することができる。
1 回転部
2 非回転部
3a,3b 軸受
4 回転軸
5 ディスク
6 タービン動翼
7 入口
8 出口
9 ケーシング
10 タービンノズル
11 ダイアフラム内輪
12 ダイアフラム外輪
13 シール機構
14 ホルダ
15 空間室
16 非回転側移動体
17 コイルばね
18a 軸方向隙間
18b 半径方向隙間
19a,19b シール面
20 回転部
21 非回転部
22 回転軸
23 ダイアフラム内輪
24 ダイアフラム外輪
25 ホルダ
26 空間室
27 非回転側移動体
28 コイルばね
29 シール部
30 軸方向隙間
31 半径方向隙間
32 低圧側シール面
33 空間室シール面
34 凹所
35 潤滑剤
36 摺動片
37,37a,37b 切欠
38 変位制限部
2 非回転部
3a,3b 軸受
4 回転軸
5 ディスク
6 タービン動翼
7 入口
8 出口
9 ケーシング
10 タービンノズル
11 ダイアフラム内輪
12 ダイアフラム外輪
13 シール機構
14 ホルダ
15 空間室
16 非回転側移動体
17 コイルばね
18a 軸方向隙間
18b 半径方向隙間
19a,19b シール面
20 回転部
21 非回転部
22 回転軸
23 ダイアフラム内輪
24 ダイアフラム外輪
25 ホルダ
26 空間室
27 非回転側移動体
28 コイルばね
29 シール部
30 軸方向隙間
31 半径方向隙間
32 低圧側シール面
33 空間室シール面
34 凹所
35 潤滑剤
36 摺動片
37,37a,37b 切欠
38 変位制限部
Claims (15)
- 回転部に対峙する非回転部にシール機構を設け、このシール機構を、前記回転部に対して非接触状態に維持させて作動流体のシールを行う回転機械のシール装置において、前記非回転部に設けた空間室に前記シール機構を収容させる一方、このシール機構は、前記回転部の回転軸に対峙させた非回転側移動体と、この非回転側移動体に装着するコイルばねと、前記非回転側移動体のシール面と前記空間室のシール面との間に介装するシール部とで構成したことを特徴とする回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、ベルマウス状に形成したことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記非回転側移動体は、回転軸の周方向に沿って分割されたリング片を組み合せて構成することを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、一端を非回転側移動体に接続させ、他端を自由端にし、この自由端を空間室のシール面に当接させる構成にしたことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、一端を空間室に接続させ、他端を自由端にし、この自由端を非回転側移動体のシール面に当接させる構成にしたことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部の自由端の前記非回転側移動体への当接位置を、前記シール部を境に内外周側圧力差の少ない位置に設置することを特徴とする請求項5記載の回転機械のシール装置。
- 前記非回転側移動体は、低圧側シール面に潤滑剤を塗布する凹所を形成したことを特徴とする請求項1,5記載の回転機械のシール装置。
- 前記潤滑剤は、二硫化モリブデン、グリースのうち、いずれかであることを特徴とする請求項7記載の回転機械のシール装置。
- 前記非回転側移動体は、低圧側シール面に摺動片を設けたことを特徴とする請求項1,5記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、低圧側の外周側から内周側に向い、かつ周方向に沿って等ピッチに配置する切欠を形成したことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、低圧側の内周側から外周側に向い、かつ周方向に沿って等ピッチに配置する切欠を形成したことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記シール部は、低圧側の外周側から内周側に向い、かつ周方向に沿って等ピッチに配置する切欠と、低圧側の内周側から外周側に向い、かつ周方向に沿って等ピッチに配置する切欠を交互に配置する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の回転機械のシール装置。
- 前記非回転側移動体は、シール部の自由端の曲げ変形を抑制する変位制限部を設けたことを特徴とする請求項1,5記載の回転機械のシール装置。
- 前記変位制限部は、突出し片であることを特徴とする請求項1,5記載の回転機械のシール装置。
- 請求項1〜14記載のもののうち、いずれか1項記載のシール装置を蒸気タービンおよび回転電機のうち、いずれかに組み込んだことを特徴とする回転機械。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013224657A (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-31 | General Electric Co <Ge> | タービンシステム用シール |
US11913384B1 (en) | 2021-12-01 | 2024-02-27 | Doosan Enerbility Co., Ltd. | Leaf spring and sealing assembly including same |
-
2007
- 2007-10-30 JP JP2007281485A patent/JP2009108918A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013224657A (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-31 | General Electric Co <Ge> | タービンシステム用シール |
US11913384B1 (en) | 2021-12-01 | 2024-02-27 | Doosan Enerbility Co., Ltd. | Leaf spring and sealing assembly including same |
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