JP2009108881A - メカニカルシール及び製造方法 - Google Patents

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ポール・マシュー
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Abstract

【課題】摩擦を低減し、摩耗に付随する微小亀裂形成を低減した硬質な耐摩耗性シール面を有するメカニカルシール及び製造方法を提供する。
【解決手段】メカニカルシールは、1対の対向するシール面10を備え、1対のシール面の少なくとも一方が基材12上に多層皮膜14を設けた構成であり、多層皮膜が異なる層の周期的繰返し、及び/又は複合材料の2つの隣接層が同一の複合材料成分比をもたない複合材料の複数層を含む。製造方法は、基材上に多層皮膜を配置してメカニカルシールの1対の対向するシール面の少なくとも一方を形成する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、シール、特に回転機械に用いるメカニカルシールに関する。
メカニカルシールは、送風機、圧縮機、真空ポンプ、エキスパンダ、高温ガス流路アセンブリなど様々な回転シャフト装置に用いられている。これらのシールは、回転シャフトを含む作動チャンバにおいて、例えば作動チャンバと外部環境の間或いは圧縮機又はタービンの2つの連続段間にバリヤを設けることによって、流体(ガス又は液体)が作動チャンバから逃散するのを防止又は最小限に抑制する。
かかる機械面シールの一つに、1対の対向するシール面の一方にスパイラル状溝部が設けられたスパイラル溝シールがある。シール面の一方が他方に対して回転すると、流体は流体力学的作用によって溝を通してシール面の溝のない部分に向かって押し流される。シールの設計に応じたある速度で、このポンプ作用のために流体圧力がシール面を正確な量だけ分離する。シール面の溝のない部分は、流体の逃散を防止するとともに、均一な流体圧力を維持するシールダムとして作用する。1対の対向するシール面の一方にばね荷重をかけ、2つのシール面の分離に対抗するとともにシール面間のギャップを減少する力をかけることによって、流体逃散防止作用を補充してもよい。
回転速度が低すぎる場合(例えばスパイラル溝シールが装填された装置の始動時や停止時)、シール面の分離に十分な圧力が発生しない。その結果、シール面同士の接触が起こり、かかる接触は、短時間であっても、摩擦熱及び摩耗によって両シール面に微小亀裂、粒子の離脱及び/又は粒子破壊を生じるのに十分である。これらの欠陥の濃度は、接触の繰返し、平常運転条件(即ち回転速度)時に生ずるフープ応力及び遠心応力又はそれらの両方によって増大し、シールの破損、最終的にはシールハウジング及び/又はシールが用いられた装置の破損につながる。
シールの寿命を延ばすための従来の提案は、硬さの増加、亀裂耐性の増大、摩擦の低減、接触機会数の減少などに集中していた。多くのシール面は現在、酸化物や金属ではなく、高性能カーバイド(例えば種々の形態の炭化タングステン、炭化ケイ素など)から形成されている。しかし、これらのシールの多くは厚さが限定されており、そのため運転寿命期間中に曝露される摩耗条件に耐えることができない。
米国特許第5066026号明細書
そこで、上述の改良が提案されているものの、当技術分野では改良メカニカルシールに対するニーズが存在する。
本発明のメカニカルシールは1対の対向するシール面を備えており、1対のシール面の少なくとも一方が基材上に設けられた多層皮膜を備えており、多層皮膜は異なる層の周期的繰返しを含む。
別の実施形態のメカニカルシールは1対の対向するシール面を備え、1対のシール面の少なくとも一方が基材上に設けられた多層皮膜を備えており、多層皮膜は、複合材料の複数の層であって複合材料の2つの隣接層が同一の複合材料成分比を有していない複合材料の複数の層を含む。
本発明の方法は、基材上に多層皮膜を設けて非接触型メカニカルシールの1対の対向するシール面の少なくとも一方を形成することを含む。
上記及び他の特徴は添付の図面及び以下の詳細な説明で具体的に説明する。
なお、図面は本発明の種々の実施態様を示し、同じ部材は同一符号で示す。
本明細書では、メカニカルシール及びその製造方法が開示される。一実施形態では、メカニカルシールは非接触型メカニカルシールである。シールの説明に用いる用語「非接触型」は当技術分野における通常の意味を有し、シールを用いた装置の作動中のある時点で対向するシール面が圧力によって分離することを意味する。対向するシール面間の分離が発生する回転速度は、シール面の表面仕上げの関数でもある。シール表面が経時的に劣化すると、分離に必要な回転速度が高くなり、その結果、シール面同士が接触している間にシール面の表面で発生する熱及び摩耗が増大する。従来技術とは対照的に、本発明のシール及び方法は一般に、シール面の少なくとも一方が多層皮膜を含むことに基づく。多層皮膜の採用によって、摩擦が低減ししかも摩耗に付随した微小亀裂の発生の低減した硬い耐摩耗性シール面が得られるという利点がある。こうした特徴によって最終的にシール及び装置の寿命が延びる。
本明細書において「第1」、「第2」などの用語は、順序、量、重要性を意味するものではなく、ある要素を他の要素から区別するために用いる。単数形で記載したものであっても、量の限定を意味するものではなく、そのものが1以上存在することを意味する。量に関して用いる「約」という修飾語は、表示した値を含み、その文脈で規定される意味をもつ(例えば、特定の量の測定に伴う誤差を含む)。さらに、ある量又は物性を規定する範囲はすべて表示した上下限を含んでおり、互いに独立して組合可能である。
メカニカルシールは一般に1対の対向するシール面を備えており、少なくとも1つのシール面は基材上に設けられた多層皮膜を備えている。シールの作動中、一方のシール面が他方に対して回転する。シール面のいずれか(又は両方)が多層皮膜を有していればよいが、少なくとも回転シール面が多層皮膜を有しているのが望ましい。さらに、所望に応じて、シール面のいずれか(又は両方)がスパイラル状溝を有していてもよいが、少なくとも回転シール面がスパイラル状溝を有しているのが望ましい。
図1を参照すると、シール面(符号10)の一部を示す。図示した部分のシール面10は通常基材12とその上に設けられた多層皮膜14とを含む。
多層皮膜14が設けられた基材12は、金属、金属合金又はセラミック(例えば酸化物、窒化物、炭化物など)組成物のいずれでもよい。一実施形態では、基材12は炭化物組成物である。炭化物の例としては、炭化ケイ素(例えば、固体炭化ケイ素、ケイ素化グラファイト(siliconized graphite)、反応焼結炭化ケイ素、自己焼結炭化ケイ素又はこれらの1種以上を含む複合材料)及び炭化タングステン(例えば、炭化タングステン又はメタルボンド炭化タングステン)がある。なお、基材の組成及びミクロ組織はシール面の性能に影響を与えることがある。
多層皮膜14における各層の組成は、硬度、耐摩耗性、潤滑性、耐熱応力性、破壊靱性、密着性又はこれらの1以上の特性の組合せなどの所望の特性を得るように選択すればよい。
例えば、硬度、耐摩耗性及び/又は耐熱応力性が望まれる場合、多層皮膜14の1層の組成としてセラミック材料を使用すればよい。適当なセラミック組成物としては、Al、Cr、ZrOなどの硬質相金属酸化物、Cr、WC、TiC、ZrC、BCなどの金属炭化物、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、立方晶BN、TiN、ZrN、HfN、Si、AlN、TiAlN、TiAlCrN、TiCrN、TiZrNなどの金属窒化物、TiB、ZrB、Cr、Wなどの金属ホウ化物、並びにこれらの組成物の1つ以上を含む組合せが挙げられる。或いは、多層皮膜14の層の組成物は、複合材料の全体積を基準にして51体積%以上の上述の適当なセラミック組成物と、比較的軟質で低融点の組成物からなるバインダー相とを含むセラミック複合材料である。セラミック複合材料の適当なセラミックバインダー相組成物としては、SiO、CeO、Y、TiO及びこれらのセラミックバインダー相組成物の1種以上を含む組合せがある。さらに別の選択肢として、多層皮膜14の層の組成物は、セラミック−金属複合材料(サーメット)である。適当なサーメットとしては、WC/Co、WC/CoCr、WC/Ni、TiC/Ni、TiC/Fe、Ni(Cr)/Cr及びこれらの1種以上を含む組合せが挙げられる。多層皮膜14の層のさらに他の組成物としては、上述のセラミック、セラミック複合材料又はサーメットの1種以上を含む組合せ(例えば上記のいずれかを含む金属又は合金母材)がある。
潤滑性が望まれる場合の例では、多層皮膜14の層の組成物は、ゲルマニウム、MoS、ポリアミド、フッ素ポリマー(例えばポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンポリプロピレンなど)、グラファイト、遷移金属ホウ化物、六方晶窒化ホウ素などの固体潤滑剤を含んでいてもよい。これらの固体潤滑剤は、粉末形態の場合、潤滑性を付与するだけでなく、シールの接触領域からの熱の除去を促進する。
密着性が望まれる場合の例では、多層皮膜14の層の組成物は、MCrAl又はMCrAlY合金(Mは鉄、ニッケル又はコバルトのような金属を示す)、NiAl(Zr)組成物などを含んでいてもよい。
多層皮膜14を形成する各層の数に特に上限はないが、2層以上存在していなければならない。多層皮膜14において、各層と基材との熱膨張及び各層間の熱膨張を考慮しなければならない。さらに、層は不均一な歪みに耐えることができるべきである。
さらに、多層皮膜14において、各層が異なる厚さを有していても、各層が不均一な厚さを有していてもよい。各層の平均厚さは、各々独立に約5nm〜約25μmとすることができる。この範囲内で、各層の平均厚さは、各々独立に約10nm以上、特に約20nm以上とすることができる。同じくこの範囲内で、各層の平均厚さは、各々独立に約10μm以下、特に約5μm以下とすることができる。多層皮膜14全体の平均厚さは約2μm〜約500μmとすることができる。この範囲内で、多層皮膜14全体の平均厚さは約5μm以上、特に約8μm以上とすることができる。同じくこの範囲内で、多層皮膜14全体の平均厚さは約200μm以下、特に約50μm以下とすることができる。
一実施形態では、多層皮膜14の少なくとも一部は個々の層の周期的繰返しでよい。例えば、2種類の異なる組成物を交互に積層して3層以上を形成することができる。さらに、3種類の異なる組成物を、例えば1−2−3−1−2−3−や、1−2−3−2−1−など任意の数の配列で積層してもよい。これらの交互に積み重ねた層が十分に薄ければ(例えば約100nm以下)、ヘテロ構造つまり超格子が形成され、かかる構造は、さらに厚い個々の層よりも格段に向上した硬度及び耐破壊性を有する。
別の実施形態では、多層皮膜14は、各層が同じ構成成分を異なる量比で有する複合材料の2層以上の個々の層からなるものでもよい。例えば、ナノ粒子をマトリックス中に分散した複合材料を、次の隣接層のナノ粒子量が増加(又は減少)して特性の勾配が生じるように多層皮膜14の各層に順次用いることができる。ここで、多層皮膜の層に関して用いる用語「隣接」は、2つの層が物理的に接している(即ち、互いに隣接すると記載した2層間に中間層が介在しない)ことをいう。
多層皮膜14の各層を基材12上に独立に堆積もしくは成膜するには、電子ビーム物理気相堆積(EB−PVD)、RFスパッタリング、イオンビームスパッタリング、プラズマ支援物理気相堆積、陰極アーク堆積、陰極アークイオンプラズマ堆積を始めとする物理気相堆積(PVD)、並びに化学気相堆積(CVD)のような様々な適当な方法のいずれを用いてもよい。当業者であれば、本明細書の開示内容から、過度の実験を伴わずに、これらの各方法を用いて多層皮膜14の各層を形成することができるであろう。用いる方法に応じて、各層の原子構造を独立に、特定のシール用途にふさわしい結晶質又は非晶質になるように調整することができる。さらに、結晶質の場合、結晶粒の形態を特定のシール用途にふさわしくなるように調整することもできる。
再び図1を参照すると、例示のメカニカルシールの回転シール面10は、NiボンドWCサーメット基材12上に形成することができる。WC結晶粒の平均長径は約3μm以上である。特に、結晶粒寸法分布は二峰分布であり、結晶粒の約60%が平均長径約3μm超で、残りの結晶粒は平均長径約2μm未満である。サーメット中に存在するニッケルの量は、サーメットの全重量を基準にして約6〜約15重量%である。この範囲内で、約9重量%以上のニッケルがサーメット中に存在するのが望ましい。このようにして、多量のニッケルの存在によって、WC内で発生する亀裂成長を防止する。
多層皮膜14は、TiNの層(18,22,26)とZrNの層(20,24)を交互に堆積することによって形成する。なお、5つの交互層(即ち18,20,22,24及び26)を例に挙げたが、これは例示にすぎない。任意の数の交互層を使用できることは当業者には明らかである。さらに、本実施形態の第1交互層18(即ち、基材に最も近い層)をTiN層としたが、第1交互層18としてZrNを用いることもできる。
交互層18,20,22,24及び26は、PVD法で堆積するが、基材12上に直接堆積しても、第1交互層18よりも基材12との密着性に優れた接着層16上に堆積してもよい。任意構成要素としての接着層16は、基材上での結晶粒成長をよくコントロールできるようにCVDを用いて堆積することができる。接着層16が第1交互層18と同じ組成を有していて、両者間の適合性を最良にするのが望ましい。交互層18,20,22,24及び26は、一般に、ヘテロ構造を形成するように、各々厚さ約20nm〜約100nmである。一実施形態では、交互層18,20,22,24及び26のすべての合計厚さは約3μm〜約8μmである。任意構成要素としての接着層16は厚さ約1μm〜約25μmとすることができる。
所望に応じて、最後の(即ち基材12から最外側の)交互層26の上に低摩擦層28を設けてもよい。任意構成要素としての低摩擦層28は、例えば、ダイヤモンドライクカーボン層とすることができる。任意構成要素としての低摩擦層28の堆積には、上述の方法のいずれを用いてもよい。
任意構成要素としての低摩擦層28の代わりに或いはそれに加えて、任意構成要素としての固体潤滑剤層30を最後の交互層26(又は任意構成要素としての低摩擦層28)の上に設けて、回転シール面10が対向するシール面(図示せず)と接触する際に、回転シール面10に大きな潤滑性を付与することもできる。任意構成要素としての固体潤滑剤層30は、バインダー相を用いて、最後の交互層26(又は任意構成要素としての低摩擦層28)上にバニシ仕上げ又は堆積することができる。
多層皮膜14の最上層を基材12上に堆積し終わったら、図2に示すようなスパイラル状溝32を最上層の表面にエッチ又は切削することができる。多層皮膜14の堆積前に基材12を切削又はエッチしておき、堆積後もスパイラル状溝32を維持することもできる。予め切削又はエッチされた基材12上に多層皮膜14を堆積する方法としては、例えば、EB−PVD、陰極アーク堆積などがある。
別の実施形態では、TiN層(18,22,26)とZrN層(20,24)を交互に積層する代わりに、Alナノ粒子をナノ構造NiCrAl又はCoCrAl合金マトリックス中に分散した複合材料の層からなる複数の層を、複数層の各層が直に隣接する層とは異なるAlナノ粒子濃度(例えば体積分率)をもつように使用する。例えば、1層がセラミックリッチで、次の隣接層が合金リッチとすることができる。複合材料内のAlナノ粒子は平均長径約10nm〜約200nmである。また複合材料全体で、総Al体積分率は、複合材料の硬度を大きくするために高い(例えば約70〜約80%)。
複数の複合材料層(18,20,22,24及び26)をPVD法で堆積するが、上記と同様に、基材12上に直接堆積しても、第1複合材料層18よりも基材12との密着性に優れた任意構成要素としての接着層16上に堆積してもよい。複数の複合材料層(18,20,22,24及び26)の合計厚さは約50μm〜約300μmである。
さらに他の実施形態では、多層皮膜14は複数の複合材料層とヘテロ構造との組合せからなり、一段と増大した硬度を有する。ヘテロ構造を形成する層の前に複数の複合材料層を基材上に堆積し、こうして複数の複合材料層の基材とは反対側の表面にヘテロ構造を設けるのが望ましい。
本発明のメカニカルシール及び方法は、摩擦が低減し、摩耗に付随する微小亀裂形成の低減した硬質な耐摩耗性シール面を与えることは明らかである。例えば、多層皮膜からなるシール面のビッカース硬度(Hv)約4000〜約5000とすることができる。その結果、メカニカルシール及びそのシールを用いる装置の寿命は格段に延びる。
メカニカルシール及びそのシールを用いる装置は、メカニカルシール及びそのシールを用いる装置と共に用いることが知られている他の構成要素、例えばスプリング(1対のばね面の少なくとも一方、通常静止面にばね荷重を加えるための)、シャフト、ロータ、ステータ、二次Oリングシールなどを含むことができる。
以上、本発明を具体的な実施態様について説明したが、本発明の要旨から逸脱することなく、種々の変更を加えたり、その構成要素を均等物に置き換えたりできることが、当業者には明らかである。さらに、本発明の要旨から逸脱することなく、特定の状況や材料を本発明の教示に適合させるべく種々の改変を加えることができる。したがって、本発明は発明を実施するための最良の形態として開示した特定の実施態様に限定されず、本発明の範囲内に入るあらゆる実施態様を包含する。
非接触型メカニカルシール面の一部を示す長手方向断面図。 スパイラル状溝を有する非接触型メカニカルシール面の概略図。
符号の説明
10 シール面
12 基材
14 多層皮膜
16 接着層
18,20,22,24,26 皮膜の層
28 低摩擦層
30 固体潤滑剤層
32 スパイラル状溝

Claims (10)

  1. 1対の対向するシール面(10)を備えるメカニカルシールであって、1対のシール面(10)の少なくとも一方が基材(12)上に設けられた多層皮膜(14)を備えており、多層皮膜(14)が、異なる層の周期的繰返し、複合材料の複数の層であって複合材料の2つの隣接層が同一の複合材料成分比を有していない複合材料の複数の層、又はこれらの両方を含んでいる、メカニカルシール。
  2. 異なる層がヘテロ構造を形成する、請求項1記載のメカニカルシール。
  3. 多層皮膜(14)がさらに接着層(16)、低摩擦層(28)又は潤滑剤層(30)又はこれらの組合せを含む、請求項1又は請求項2記載のメカニカルシール。
  4. 基材(12)上に設けられた多層皮膜(14)を備える1対のシール面(10)の少なくとも一方が、非接触型メカニカルシールの作動中に回転する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のメカニカルシール。
  5. 基材(12)上に設けられた多層皮膜(14)を備える1対のシール面(10)の少なくとも一方がスパイラル状溝(32)を有する、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のメカニカルシール。
  6. 当該メカニカルシールが非接触型メカニカルシールである、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のメカニカルシール。
  7. 基材(12)上に多層皮膜(14)を設けてメカニカルシールの1対の対向するシール面(10)の少なくとも一方を形成することを含む方法。
  8. 多層皮膜(14)が、異なる層の周期的繰返し、複合材料の複数の層であって複合材料の2つの隣接層が同一の複合材料成分比を有していない複合材料の複数の層、又はこれらの両方を含む、請求項7記載の方法。
  9. 多層皮膜(14)の層がいずれも物理気相堆積によって設けられる、請求項8記載の方法。
  10. さらに、基材(12)上に多層皮膜(14)を設ける前に、基材(12)上に接着層(16)を化学気相堆積することを含む、請求項7記載の方法。
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WO2019021688A1 (ja) * 2017-07-27 2019-01-31 日本ピラー工業株式会社 メカニカルシール

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