JP2009107519A - Movable type headrest device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、可動式ヘッドレスト装置に関する。詳しくは、車両後突を検知した時にヘッドレストの頭受けを着座者の頭部に向けて近接移動させられる可動式ヘッドレスト装置に関する。 The present invention relates to a movable headrest device. More specifically, the present invention relates to a movable headrest device that moves a headrest of a headrest toward a seated person's head when a rear collision of the vehicle is detected.
従来、車両用シートにおいて、車両後突発生時にヘッドレストを瞬時に前方移動させることで、着座者の頭部の後傾を早期に防ぐ機構が採用されているものがある。ここで、下記特許文献1には、衝突対応位置に移動したヘッドレストの戻りを防止する機構が開示されている。この開示では、着座者の頭部を受け止める可動部と、可動部を前方移動させるリンク部材との間に、互いに噛合可能な歯面が形成されている。これら歯面は、常時は互いに離間した配置関係とされているが、可動部が頭部の後傾荷重を受けて後方移動することで、互いに噛合して可動部の戻りを防止するようになっている。
しかし、上記開示の従来技術では、歯と歯の噛合が浅いと、ヘッドレストの戻り防止機能がうまく働かないことがある。 However, in the prior art disclosed above, the headrest return prevention function may not work well if the teeth are not closely meshed with each other.
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両後突時に頭部に向けて近接移動するヘッドレストの戻りを防止する機能の向上を図ることにある。 The present invention has been devised as a solution to the above-described problems, and the problem to be solved by the present invention is to prevent the return of the headrest that moves close to the head during a rear-end collision. The goal is to improve.
上記課題を解決するために、本発明の可動式ヘッドレスト装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両後突を検知した時にヘッドレストを着座者の頭部に向けて近接移動させる可動式ヘッドレスト装置である。ヘッドレストは、着座者の頭部を受け止める可動側部材が、シートバックの上部に固定設置されたベース側部材に対して頭部に向けて近接移動可能に連結された構成となっている。可動側部材のベース側部材に対する連結は、リンク機構とスライダ機構とによって行われている。前者のリンク機構は、両部材を互いに回動可能にリンク連結する。後者のスライダ機構は、リンク機構のリンク運動に伴って、一方側の部材に突出形成された係合突起を、他方側の部材に形成された案内経路に沿ってスライドさせる案内構造をもつ。案内経路が形成された他方側の部材には、案内経路に沿ってスライドする係合突起をスライド方向とは垂直な方向に受け入れて、係合突起の頭部に向けての近接移動方向とは逆方向に戻る移動を阻止する受入溝が形成されている。案内経路は、係合突起のスライド移動を案内可能な剛性を備えている。しかし、案内経路は、車両後突発生時には、可動側部材に入力された頭部の後傾荷重によって係合突起から押圧力を受けて変形し、係合突起の受入溝への受け入れを許容する構成となっている。
In order to solve the above problems, the movable headrest device of the present invention takes the following means.
First, a first invention is a movable headrest device that moves a headrest close to a seated person's head when a vehicle rear-end collision is detected. The headrest has a configuration in which a movable side member that receives a seated person's head is connected to a base side member that is fixedly installed on the upper portion of the seat back so as to be able to move close to the head. The movable member is connected to the base member by a link mechanism and a slider mechanism. The former link mechanism links both members in a rotatable manner. The latter slider mechanism has a guide structure that slides the engaging protrusion formed on the one side member along the guide path formed on the other side member as the link mechanism moves. The other side member on which the guide path is formed accepts an engaging projection that slides along the guide path in a direction perpendicular to the sliding direction. A receiving groove is formed to prevent the movement in the reverse direction. The guide path has rigidity capable of guiding the sliding movement of the engaging protrusion. However, when a rearward collision of the vehicle occurs, the guide path is deformed by receiving a pressing force from the engagement protrusion due to the backward tilt load of the head input to the movable member, and allows the engagement protrusion to be received in the receiving groove. It has a configuration.
この第1の発明によれば、着座者の頭部を受け止める可動側部材は、車両後突の発生時に、リンク機構のリンク運動に伴って着座者の頭部に向けて近接移動する。詳しくは、可動側部材の頭部に向けての近接移動は、ベース側部材との連結構造を構成する係合突起の案内経路に沿ったスライドに伴って行われる。この係合突起のスライドは、通常時は案内経路の剛性によって、案内経路の形状に沿った移動が可能とされる。しかし、案内経路は、車両後突の発生時には、係合突起から受ける押圧力によって変形する。これにより、係合突起が受入溝に受け入れられ、可動側部材の頭部に向けての近接移動方向とは逆方向に戻る移動が阻止される。このように、車両後突時に前方移動したヘッドレストの戻りを防止する機能の向上を図ることができる。 According to the first aspect of the invention, the movable side member that receives the head of the seated person moves close to the head of the seated person with the link motion of the link mechanism when the rear collision of the vehicle occurs. Specifically, the proximity movement of the movable side member toward the head is performed along with the slide along the guide path of the engagement protrusion that constitutes the connection structure with the base side member. Normally, the slide of the engaging projection can be moved along the shape of the guide path by the rigidity of the guide path. However, the guide path is deformed by the pressing force received from the engaging protrusion when the rear collision of the vehicle occurs. As a result, the engaging protrusion is received in the receiving groove, and movement of returning to the direction opposite to the proximity movement direction toward the head of the movable side member is prevented. Thus, it is possible to improve the function of preventing the return of the headrest that has moved forward in the event of a vehicle rear-end collision.
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、ベース側部材は、合成樹脂の一体成形によって形成されている。案内経路は、ベース側部材の合成樹脂の一体成形によってベース側部材と一体的に形成されている。
この第2の発明によれば、案内経路がベース側部材に形成されていることにより、移動体である可動側部材の形状を小さく抑えることができる。また、案内経路がベース側部材の合成樹脂の一体成形によって一緒に形成されていることにより、ヘッドレストの戻りを防止する機能部品の部品点数を減らして構成を合理化することができる。
Next, in a second aspect based on the first aspect described above, the base side member is formed by integral molding of synthetic resin. The guide path is formed integrally with the base side member by integral molding of the synthetic resin of the base side member.
According to the second aspect, since the guide path is formed in the base side member, the shape of the movable side member that is a moving body can be kept small. In addition, since the guide path is formed together by integral molding of the synthetic resin of the base side member, the number of functional parts that prevent the headrest from returning can be reduced and the configuration can be rationalized.
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、案内経路は、車両後突発生時の係合突起から受ける押圧力によって破断して、係合突起の受入溝への受け入れを許容する構成となっている。
この第3の発明によれば、車両後突発生時に案内経路が係合突起に押圧されて破断することにより、係合突起が案内経路からの反力を受けることなく受入溝の内部に安定して受け入れられる。そして、それ以後は、案内経路による移動案内が機能しない状態として、案内経路の使用済み状態を判り易くすることができる。
Next, according to a third aspect, in the first or second aspect described above, the guide path is broken by the pressing force received from the engaging protrusion when the rear collision of the vehicle occurs, and the engaging protrusion enters the receiving groove. It is configured to allow acceptance.
According to the third aspect of the invention, when the rear collision of the vehicle occurs, the guide path is pressed by the engaging protrusion and is broken, so that the engaging protrusion is stabilized inside the receiving groove without receiving a reaction force from the guide path. Accepted. Thereafter, the used state of the guide route can be easily understood as the state where the movement guidance by the guide route does not function.
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について図面を用いて説明する。 Embodiments of the best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
始めに、実施例1の可動式ヘッドレスト装置の構成について、図1〜図7を用いて説明する。この可動式ヘッドレスト装置は、図1に示されるように、車両後突を検知した時に、ヘッドレスト1を着座者の頭部に向けて近接移動させることのできる構成を備えている。ここで、ヘッドレスト1は、図2に示されるように、着座者の頭部を受け止める可動側部材20が、シートバック2の上部に固定設置されたベース側部材10に対して、頭部に向けて近接移動可能に連結された構成となっている。
First, the configuration of the movable headrest device according to the first embodiment will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 1, the movable headrest device has a configuration capable of moving the
この可動側部材20のベース側部材10に対する連結は、両部材を互いに回動可能にリンク連結するリンク部材30,30と、可動側部材20に連結されたスライドピン21Bをベース側部材10に形成された各案内片15,15の形状に沿ってスライド可能に係合させる案内構造と、によって行われている。ここで、スライドピン21Bが本発明の係合突起に相当し、案内片15,15が本発明の案内経路に相当する。このスライドピン21Bは、車両後突発生前の常時は、各案内片15,15によって形成された湾曲した案内経路の下端側位置で、保持機構50によってスライドが規制された状態に保持されている。
The
このスライドピン21Bは、各リンク部材30,30とベース側部材10とを連結する連結軸32との間に引張ばね40が掛着されており、常時は各案内片15,15の案内形状に沿って図示左上方向に移動附勢された状態とされている。そして、このスライドピン21Bを初期位置に保持する保持機構50は、車両後突の発生に伴って、スライドピン21Bの保持状態を解除するようになっている。したがって、スライドピン21Bは、車両後突発生時に、その保持状態が解除されることにより、図4に示されるように、上記した引張ばね40の附勢力によって、各リンク部材30,30のリンク運動に伴って各案内片15,15の案内形状に沿って図示左上方向にスライドしていく。
The
そして、図5に示されるように、スライドピン21Bは、各リンク部材30,30がベース側部材10の上壁13と干渉することによって、そのスライドが止められる。これにより、可動側部材20がベース側部材10に対して図2の初期位置から図示左上方向に移動して、頭部に近接した衝突対応位置の状態となる。この可動側部材20が衝突対応位置に移動した状態では、各リンク部材30,30は、図示右下がりの姿勢となってベース側部材10の上壁13と当接した状態とされる。
As shown in FIG. 5, the
これにより、可動側部材20は、車両後突発生時に頭部の後傾荷重を受けても、この後傾荷重を各リンク部材30,30をベース側部材10の上壁13に更に押し当てる方向に作用させられるようになっている。すなわち、可動側部材20は、衝突対応位置に到達した状態では、頭部の後傾荷重を受けても逆方向に戻されることがなく、その位置で頭部の後傾荷重を受け止められるようになっている。
Thereby, even if the
また、図6に示されるように、可動側部材20は、その展開移動の途中で頭部からの後傾荷重を受けた場合でも、スライドピン21Bをベース側部材10に形成された受入溝14B・・に受け入れさせることによって、その戻り方向への移動を阻止できるようになっている。具体的には、可動側部材20に頭部からの後傾荷重が入力されると、スライドピン21Bが、かかる押圧力によって各案内片15,15を破断させて受入溝14B・・の内部に入り込む。
Further, as shown in FIG. 6, the
これにより、スライドピン21Bは、各案内片15,15の復元変形に伴う反力を受けることなく、受入溝14B・・の内部に安定して受け入れられた状態となる。したがって、可動側部材20が展開移動していく途中で頭部の後傾が先行して起こった場合であっても、この頭部の後傾を早期に食い止めて、鞭打ち症の防止を図ることができる。以下、前述したヘッドレスト1の各構成部材の詳細について説明する。
As a result, the
先ず、ベース側部材10の構成について、図3を用いて説明する。このベース側部材10は、合成樹脂の一体成形によって形成されており、全体が一部品によって構成されている。具体的には、ベース側部材10は、その両サイドの縁部をなす側壁11,11と、下縁部をなす底壁12と、上縁部をなす上壁13と、によって枠形状に形成されている。この両側壁11,11の外側部には、ヘッドレスト1の支柱となるステー1S,1Sをそれぞれ挿通させて固定するホルダ11A,11Aが形成されている。そして、ベース側部材10の枠内部には、上壁13と底壁12とを繋ぐ格好で、幅方向に並ぶ四つのリブ14・・が配置形成されている。
First, the structure of the
そして、これらリブ14・・の図示手前側に表されている前面部には、後述する各案内片15,15の案内形状に沿って湾曲した案内面14A・・が形成されている。そして、各案内面14A・・上の二箇所の位置には、案内面14A・・に対して後方側に窪んだ受入溝14B・・が形成されている。そして、図示右側の二つのリブ14,14の間と、図示左側の二つのリブ14,14の間には、それぞれ薄板状の案内片15,15が配置形成されている。これら案内片15,15は、各リブ14・・と同じように、上壁13と底壁12とを繋ぐ格好で形成されている。
And the
そして、案内片15,15は、図2に示されるように、前述した案内面14A・・の形状に沿った湾曲した形状に形成されている。これにより、案内片15,15は、図4〜図5に示されるように、その湾曲した案内形状に沿って、その剛性によりスライドピン21Bの移動案内を行えるようになっている。しかし、図6に示されるように、案内片15,15は、スライドピン21Bがそのスライド途中で車両後突に伴う頭部の後傾荷重によって後方側に押圧されると、切り欠き15A,15Aを破断点としてそれぞれ破断する。
And the
これにより、案内片15,15による移動案内が機能しない状態となるため、スライドピン21Bが後方移動して受入溝14B・・の内部に受け入れられる。ここで、図5に戻って、案内片15,15は、スライドピン21Bが衝突対応位置に移動した状態では、スライドピン21Bから頭部の後傾に伴う押圧力の作用を受けても破断しないようになっている。具体的には、スライドピン21Bが衝突対応位置となる案内箇所には、前述したリブ14・・に形成された案内面14A・・が案内片15,15と面一状に配置形成されている。これにより、スライドピン21Bの押圧力が、各案内面14A・・で受け止められるようになっている。
Thereby, since the movement guide by the
次に、図2に戻って、スライドピン21Bを初期位置に保持する保持機構50の構成について説明する。この保持機構50は、スライドピン21Bに掛着可能なフック51と、フック51の動きをロックしたり解除したりするポール52と、ポール52を操作する操作アーム53(図7参照)と、を有する。ここで、フック51は、連結軸51Aによって、ベース側部材10に回動可能に軸支連結されている。そして、フック51は、ベース側部材10との間に掛着された巻きばね51Sによって、常時は図示反時計回り方向に回動附勢されている。
Next, returning to FIG. 2, the configuration of the
上記構成のフック51は、図4を参照して分かるように、スライドピン21Bとの掛着前は、上記した巻きばね51Sの附勢によって、下顎51Cを案内経路の経路内に露出させた状態に保持されている。そして、フック51は、この状態から、スライドピン21Bが案内経路の下端側位置にスライドしてくると、下顎51Cがスライドピン21Bに押圧されることで図示時計回り方向に回動する。これにより、フック51は、図2に示されるように、上顎51Bをスライドピン21Bの背後に回り込ませて、上顎51Bと下顎51Cとの間にスライドピン21Bを挟み込んだ姿勢となる。
As can be seen with reference to FIG. 4, the
そして、このフック51の回動に伴って、ポール52が附勢の動きによってフック51と係合する。これにより、フック51がスライドピン21Bに掛着した状態として、その回動がロックされる。このフック51の回動ロック状態は、ポール52がフック51との係合状態から外されることによって解除される。これにより、フック51は、巻きばね51Sの附勢力によって図示反時計回り方向に回動し、スライドピン21Bを下顎51Cによって押し出す格好で、スライドピン21Bとの掛着状態から外される。
As the
次いで、ポール52は、連結軸52Aによって、ベース側部材10に回動可能に軸支連結されている。そして、ポール52は、ベース側部材10との間に掛着された巻きばね52Sによって、常時はフック51の外周面に向けて接近する図示時計回り方向に回動附勢されている。このポール52は、図4を参照して分かるように、スライドピン21Bがフック51と掛着する前は、巻きばね52Sの附勢によって、フック51の外周面に押し当てられた状態に保持されている。
Next, the
そして、ポール52は、フック51がスライドピン21Bに押圧されて図示時計回り方向に回動することにより、フック51の外周面に突出形成された角部51Dを乗り越えた位置で、この角部51Dの背面部に附勢によって入り込んで突き当てられた状態となる。これにより、ポール52がフック51の反時計回り方向の附勢回動を規制した状態となる。このポール52によってフック51の回動をロックした状態は、ポール52が図7に示される操作アーム53によって図示反時計回り方向に回動操作されることによって解除される。
The
ここで、操作アーム53は、ベース側部材10の枠外部で、側壁11に対して回動可能に軸支連結されて設けられている。詳しくは、操作アーム53は、前述したポール52(図4参照)を軸支する連結軸52Aと一体的に連結されている。これにより、操作アーム53とポール52とが連結軸52Aによって一体的に連結された状態として、互いに一体的となって回動するようになっている。この操作アーム53を図示反時計回り方向に回動させる操作は、同枠外部の側壁11に設置された駆動ユニット60によって行われる。
Here, the
この駆動ユニット60は、車両後突の検知信号を受けて駆動回転する電気モータ61と、この電気モータ61の駆動回転を受けて軸回動するウォーム62と、ウォーム62からの動力伝達を受けて回動するウォームホイール63と、を有する。詳しくは、電気モータ61は、図示は省略されているが、車両後突発生の検知信号を車体側に設けられた検知装置から受けることによって、駆動軸61Aに直結されたウォーム62を回転駆動させるようになっている。
The
そして、このウォーム62には、ウォームホイール63が互いの歯部62A,63Aを噛合させた状態で連結されている。これにより、ウォームホイール63は、ウォーム62の軸回動に連動して回動するようになっている。このウォームホイール63には、外周部に突起を有したカム63Bが一体的に設けられている。このカム63Bは、ウォームホイール63の回動に伴って、その突起形状によって操作アーム53を押圧して図示反時計回り方向に回動させるようになっている。
A
次に、図1に戻って、可動側部材20の構成について説明する。この可動側部材20は、着座者の頭部を後方側から支える面状の支承板21と、この支承板21の後面部に取り付けられる箱型のケース22と、を有する。これら支承板21やケース22は、それぞれ合成樹脂の一体成形によって形成されており、互いに上端部分で開閉操作可能にヒンジ連結されている。これにより、ケース22は、支承板21との間にベース側部材10を囲い込んだ状態に組み付けられている。
Next, returning to FIG. 1, the configuration of the
次いで、支承板21は、図2に示されるように、その背面部において、後方側へと延びる左右一対のアーム部21A,21Aが一体的に形成されている。これらアーム部21A,21Aは、支承板21の背面部に幅方向に並んで左右一対で配置形成されている。そして、これらアーム部21A,21Aの後端部には、両アーム部21A,21Aの後端部同士を繋ぐ格好で、幅方向に延びるスライドピン21Bが一体的に連結されている。このスライドピン21Bは、図3に示されるように、前述したベース側部材10の各リブ14・・に跨って、各案内片15,15の案内形状に沿ってスライド可能となる状態に組み付けられている。
Next, as shown in FIG. 2, the
そして、図4に示されるように、この支承板21は、リンク部材30,30によってベース側部材10と連結されている。これらリンク部材30,30は、前述したアーム部21A,21Aと同じく、幅方向に並んで左右一対で配設されている。そして、各リンク部材30,30は、その図示左側の前端部が、連結軸31によって支承板21と回動可能に軸支連結されている。そして、各リンク部材30,30の図示右側の後端部は、連結軸32によって、ベース側部材10と回動可能に軸支連結されている。
As shown in FIG. 4, the
この連結軸32は、図3に示されるように、前述したベース側部材10の各リブ14・・に貫通して挿通された状態で設けられている。そして、図4に示されるように、この連結軸32とスライドピン21Bとの間には、引張ばね40が掛着されている。これにより、スライドピン21Bは、引張ばね40の附勢力によって、常に連結軸32に向けて引き寄せられる方向に移動附勢された状態となっている。
As shown in FIG. 3, the connecting
続いて、本実施例の使用方法について説明する。すなわち、図2に示されるように、ヘッドレスト1は、車両後突発生前の常時は、スライドピン21Bが保持機構50に保持された初期位置の状態に保持されている。そして、この状態で、車両後突が発生すると、図7に示されるように、電気モータ61が駆動回転して操作アーム53が図示反時計回り方向に回動操作される。これにより、図4に示されるように、保持機構50によるスライドピン21Bの保持状態が解除され、スライドピン21Bは、引張ばね40の附勢力によって、案内片15,15の案内形状に沿って図示左上方向にスライドしていく。
Then, the usage method of a present Example is demonstrated. That is, as shown in FIG. 2, the
そして、このスライドピン21Bのスライドに伴って、頭受部である可動側部材20が頭部に向けて近接移動していく。このとき、スライドピン21Bのスライド移動途中で、車両後突に伴う頭部の後傾荷重が可動側部材20に入力されると、スライドピン21Bが強い力で後方側に押圧される。これにより、図6に示されるように、案内片15,15が破断して、スライドピン21Bが受入溝14B・・に受け入れられる。したがって、この受け入れによってスライドピン21Bの下方に引き戻される移動が食い止められるため、着座者の頭部がこの移動途中の位置で安定して受け止められることとなる。
As the
また、図5に示されるように、スライドピン21Bが頭部の後傾荷重を受けることなく衝突対応位置まで移動した場合には、着座者の頭部は、この衝突対応位置にある可動側部材20によってその後傾荷重が安定して受け止められることとなる。そして、この場合には、車両後突後にスライドピン21Bを案内片15,15の案内形状に沿わせながら、引張ばね40の附勢に抗して初期位置へと簡単に戻すことができる。
In addition, as shown in FIG. 5, when the
このように、本実施例の可動式ヘッドレスト装置によれば、スライドピン21Bのスライドを案内する案内片15,15がベース側部材10に形成されていることにより、移動体である可動側部材20の形状を小さく抑えることができる。また、案内片15,15がベース側部材10の合成樹脂の一体成形によってベース側部材10と一緒になって形成されていることにより、ヘッドレスト1の戻りを防止する機能部品の部品点数を減らして構成を合理化することができる。
Thus, according to the movable headrest device of the present embodiment, the
そして、車両後突発生時に案内片15,15がスライドピン21Bに押圧されて破断することにより、スライドピン21Bが案内片15,15からの反力を受けることなく受入溝14B・・の内部に安定して受け入れられる。そして、それ以後は、案内片15,15による移動案内が機能しない状態として、案内片15,15の使用済み状態を判り易くすることができる。
Then, when the vehicle rear-end collision occurs, the
続いて、実施例2の可動式ヘッドレスト装置の構成について、図8を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で説明した可動式ヘッドレスト装置と実質的に同じ構成及び作用を奏する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。 Then, the structure of the movable headrest apparatus of Example 2 is demonstrated using FIG. In the present embodiment, portions that exhibit substantially the same configuration and operation as the movable headrest device described in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, description thereof is omitted, and different portions are described in detail. To do.
本実施例では、スライドピン21Bのスライドを案内する案内片16,16が、頭部の後傾荷重に伴うスライドピン21Bからの押圧力を受けることによって、弾性的に撓み変形してスライドピン21Bの受入溝14B・・への移動を許容する構成となっている。したがって、各案内片16,16は、スライドピン21Bにかかる後方側への押圧力が除されることにより、その復元力によって、スライドピン21Bを受入溝14B・・の外へ押し出すと共に、元の形状状態に戻されるようになっている。
In this embodiment, the
この案内片16,16も、実施例1の図6で示した案内片15,15と同じように、ベース側部材10の合成樹脂の一体成形によってベース側部材10と一緒になって形成されている。これにより、実施例1の構成とは違って、一度スライドピン21Bに押圧されて変形した後にも、案内片16,16を繰り返し機能させることができる。
The
以上、本発明の実施形態を2つの実施例によって説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、車両後突発生時にヘッドレスト1の可動側部材20を頭部に向けて近接移動させるリンク部材30,30のリンク運動が、引張ばね40の附勢によって行われる構成を示したが、電動モータの駆動によって行われるようになっていてもよい。すなわち、車両後突の検知信号を受けて駆動回転する電動モータからの駆動力を受けることで、リンク部材のリンク運動が行われるものである。
Although the embodiment of the present invention has been described with reference to two examples, the present invention can be implemented in various forms in addition to the above-described example.
For example, although the link movement of the
また、特開2005−104259号公報等の文献に開示されている技術を利用して、リンク部材のリンク運動が、車両後突発生時に牽引操作されるケーブルからの牽引操作力を受けて、直接回動操作されるようになっていてもよい。詳しくは、このケーブルは、車両後突発生時に、その弾みで着座者の背部がシートバックに圧し掛かる背凭れ荷重を受けて牽引操作されるようになっている。したがって、例えばこの車両後突発生時にケーブルが牽引操作される構造を利用して、図7で示した操作アーム53を回動させる操作を行うようにしてもよい。
Further, the link movement of the link member is directly received in response to the pulling operation force from the cable that is pulled when a vehicle rear-end collision occurs, using the technology disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2005-104259. It may be operated to rotate. Specifically, when a rear collision of the vehicle occurs, this cable is pulled by receiving a backrest load applied to the seat back by the back of the seated person. Therefore, for example, the operation of rotating the
また、スライドピンの案内経路を形成する案内片は、ベース側部材とは別体として形成されていてもよい。但しこの場合には、ヘッドレストの戻りを防止する機能部品の部品点数が増えてしまうこととなる。また、案内経路は、案内片の内部にスライドピンをスライドさせられる長孔を形成した構成であってもよい。
また、案内経路が可動側部材に形成されていて、係合突起がベース側部材に形成されている構成であってもよい。但しこの場合には、移動体である可動側部材に案内経路を形成するためのスペースを確保する必要が生じ、移動体側の形状が大型化してしまうことに留意が必要である。
Further, the guide piece forming the guide path of the slide pin may be formed as a separate body from the base side member. However, in this case, the number of functional parts that prevent the headrest from returning increases. Moreover, the structure which formed the long hole which can slide a slide pin inside the guide piece may be sufficient as the guide path.
Moreover, the structure by which the guide path | route is formed in the movable side member and the engagement protrusion is formed in the base side member may be sufficient. However, in this case, it is necessary to secure a space for forming the guide path in the movable side member that is the moving body, and it is necessary to note that the shape on the moving body side is enlarged.
1 ヘッドレスト
1S ステー
2 シートバック
10 ベース側部材
11 側壁
11A ホルダ
12 底壁
13 上壁
14 リブ
14A 案内面
14B 受入溝
15 案内片(案内経路)
15A 切り欠き
16 案内片
20 可動側部材
21 支承板
21A アーム部
21B スライドピン(係合突起)
22 ケース
30 リンク部材
31 連結軸
32 連結軸
40 引張ばね
50 保持機構
51 フック
51A 連結軸
51B 上顎
51C 下顎
51D 角部
51S 巻きばね
52 ポール
52A 連結軸
52S 巻きばね
53 操作アーム
60 駆動ユニット
61 電気モータ
61A 駆動軸
62 ウォーム
62A 歯部
63 ウォームホイール
63A 歯部
63B カム
DESCRIPTION OF
22
Claims (3)
前記ヘッドレストは、着座者の頭部を受け止める可動側部材がシートバックの上部に固定設置されたベース側部材に対して頭部に向けて近接移動可能に連結された構成となっており、
該可動側部材のベース側部材に対する連結は、両部材を互いに回動可能にリンク連結するリンク機構と、該リンク機構のリンク運動に伴って一方側の部材に突出形成された係合突起を他方側の部材に形成された案内経路に沿ってスライドさせる案内構造をもつスライダ機構と、によって行われており、
前記案内経路が形成された他方側の部材には該案内経路に沿ってスライドする係合突起をスライド方向とは垂直な方向に受け入れて該係合突起の頭部に向けての近接移動方向とは逆方向に戻る移動を阻止する受入溝が形成されており、
該案内経路は前記係合突起のスライド移動を案内可能な剛性を備えているが、車両後突発生時には前記可動側部材に入力された頭部の後傾荷重によって前記係合突起から押圧力を受けて変形し該係合突起の受入溝への受け入れを許容する構成となっていることを特徴とする可動式ヘッドレスト装置。 A movable headrest device that moves a headrest toward a seated person's head when a rear collision of the vehicle is detected,
The headrest has a structure in which a movable side member that receives a seated person's head is connected to a base side member that is fixedly installed on the upper part of the seat back so as to be able to move close to the head,
The movable side member is connected to the base side member by a link mechanism that links the two members so as to be rotatable relative to each other, and an engagement protrusion that is formed on one side member in association with the link movement of the link mechanism. And a slider mechanism having a guide structure that is slid along a guide path formed in the member on the side,
The member on the other side where the guide path is formed receives an engagement protrusion that slides along the guide path in a direction perpendicular to the slide direction, and a proximity movement direction toward the head of the engagement protrusion. Is formed with a receiving groove that prevents movement back in the opposite direction,
The guide path has rigidity capable of guiding the sliding movement of the engaging protrusion, but when a rearward collision of the vehicle occurs, a pressing force is applied from the engaging protrusion by a backward tilting load input to the movable side member. A movable headrest device, wherein the movable headrest device is configured to be received and deformed to allow the engagement protrusion to be received in the receiving groove.
前記ベース側部材は、合成樹脂の一体成形によって形成されており、
前記案内経路は、前記ベース側部材の合成樹脂の一体成形によって該ベース側部材と一体的に形成されていることを特徴とする可動式ヘッドレスト装置。 The movable headrest device according to claim 1,
The base side member is formed by integral molding of synthetic resin,
The movable headrest device, wherein the guide path is formed integrally with the base side member by integral molding of the synthetic resin of the base side member.
前記案内経路は、車両後突発生時の前記係合突起から受ける押圧力によって破断して該係合突起の受入溝への受け入れを許容する構成となっていることを特徴とする可動式ヘッドレスト装置。
The movable headrest device according to claim 1 or 2,
The movable headrest device, wherein the guide path is configured to be broken by a pressing force received from the engagement protrusion when a rear collision of the vehicle occurs and to accept the engagement protrusion into a receiving groove. .
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007283134A JP2009107519A (en) | 2007-10-31 | 2007-10-31 | Movable type headrest device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007283134A JP2009107519A (en) | 2007-10-31 | 2007-10-31 | Movable type headrest device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009107519A true JP2009107519A (en) | 2009-05-21 |
Family
ID=40776517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007283134A Pending JP2009107519A (en) | 2007-10-31 | 2007-10-31 | Movable type headrest device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009107519A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101417883B1 (en) * | 2013-01-02 | 2014-07-09 | (주)케이엠앤아이 | Pin Slide type Headrest for Motor Vehicle |
-
2007
- 2007-10-31 JP JP2007283134A patent/JP2009107519A/en active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101417883B1 (en) * | 2013-01-02 | 2014-07-09 | (주)케이엠앤아이 | Pin Slide type Headrest for Motor Vehicle |
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