JP2009106532A - 眼科情報処理システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】所見の記入作業や閲覧作業の効率化を図る。
【解決手段】眼科情報処理システム1のテンプレート作成部15は、眼科画像Gに基づいてシェーマ・テンプレートTを作成する。主制御部111は、シェーマ・テンプレートTを記憶部12に記憶させる。更に、主制御部111は、オペレータが操作部13により所定の操作を行ったときに、記憶部12からシェーマ・テンプレートTを読み出して表示部14に表示させる。また、主制御部111は、オペレータが操作部13を用いて所見情報等の情報を入力すると、入力された情報をシェーマ・テンプレートTに付加する。
【選択図】図1

Description

この発明は、眼科画像の処理を行う眼科情報処理システム及び当該システムを制御するためのプログラムに関する。
眼科分野における診療では、一般に、他の診療科と比較して画像を参照することが多い。そのため、眼科画像を処理するためのシステムが広く利用されている。特許文献1〜4には、このようなシステムの例が開示されている。
また、眼科分野では、眼科画像を参照して得られた所見を記入するためのシステムも広く利用されている。特許文献5には、このようなシステムの例が開示されている。
従来、眼科画像に基づく所見は、眼の部位の概略形態を表す下絵画像(シェーマ・テンプレート:schema templete)上に記入されていた。すなわち、前眼部や眼底や角膜など、眼の様々な部位について、各部位の概略形態を表すシェーマ・テンプレートが事前に用意されており、オペレータは、所望のシェーマ・テンプレートを選択して表示させて所見を入力していた。
特開2001−145604号公報 特開2002−51983号公報 特開2005−261799号公報 特開2007−97740号公報 特開2007−94471号公報
しかしながら、シェーマ・テンプレートが表す形態と、実際の眼科画像とが大きく相違するケースが間々ある。たとえば、眼底のシェーマ・テンプレートは、一般に、視神経乳頭と、そこから延びる太い血管のみを描写した画像であるが、患者によっては、視神経乳頭のサイズや形状がシェーマ・テンプレートと大きく異なったり、太い血管の位置や長さがシェーマ・テンプレートと大きく異なったりすることがある。また、視神経乳頭から延びる太い血管のいずれかが無い患者も存在する。
このようにシェーマ・テンプレートと実際の眼科画像とが大きく相違すると、病変部等の注目部位の記入位置を決定するのが困難になる。この問題は、所見の記入作業の効率化を妨げる要因となっていた。
また、過去に記入された所見を閲覧する際に、記入された注目部位が画像中のどの位置に対応しているかを容易に判断できないことがある。この問題は、所見の閲覧作業の効率化を妨げる要因となっていた。
また、従来の眼科情報処理システムでは、多数のシェーマ・テンプレートのうちから所望のものを選択しなければならず、所見の記入作業を妨げる要因となっていた。
この発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、所見の記入作業や閲覧作業の効率化を図ることが可能な眼科情報処理システム及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検眼の部位の形態を表す眼科画像を記憶する記憶手段と、前記眼科画像に基づいて、前記部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成する作成手段と、前記シェーマ・テンプレートを前記記憶手段に記憶させる制御手段と、操作手段と、表示手段と、を備え、前記制御手段は、前記操作手段により所定の操作がなされたときに、前記記憶手段から前記シェーマ・テンプレートを読み出して前記表示手段に表示させ、前記操作手段を用いて入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加する、ことを特徴とする眼科情報処理システムである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の眼科情報処理システムであって、前記制御手段は、前記眼科画像に対応する被検眼の識別情報に関連付けて前記シェーマ・テンプレートを前記記憶手段に記憶させ、前記所定の操作として被検眼の識別情報が指定されたときに、該識別情報に関連付けられたシェーマ・テンプレートを読み出して表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システムであって、前記制御手段は、前記シェーマ・テンプレートとともに眼科画像を前記表示手段に表示させ、前記操作手段により該眼科画像上に入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加する、ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の眼科情報処理システムであって、前記制御手段は、前記シェーマ・テンプレートと該眼科画像との位置合わせを行う位置合わせ手段を含み、前記位置合わせの結果に基づいて該眼科画像への情報の入力位置に対応する前記シェーマ・テンプレート中の位置を特定し、前記特定された位置に前記情報を付加する、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システムであって、前記作成手段は、被検眼の所定部位に対応する画像領域を前記眼科画像から抽出する抽出手段を含み、前記画像領域に基づいて前記シェーマ・テンプレートを作成する、ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の眼科情報処理システムであって、前記眼科画像はカラー画像であり、前記作成手段は、前記カラー画像をモノクロの輝度画像に変換する変換手段を含み、前記抽出手段は、前記輝度画像の各画素の輝度値に基づく閾値処理を行って前記画像領域を抽出する、ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の眼科情報処理システムであって、前記作成手段は、前記抽出手段により抽出された画像領域以外の領域の画像を消去する消去手段を含み、前記画像領域に基づいて前記シェーマ・テンプレートを作成する、ことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の眼科情報処理システムであって、前記作成手段は、前記抽出手段により抽出された画像領域に基づいて線画像を描画する描画手段を含み、前記線画像を含む画像を前記シェーマ・テンプレートとする、ことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の眼科情報処理システムであって、前記眼科画像は眼底像であり、前記抽出手段は、所定の血管径以上の太さの眼底血管に対応する血管領域と、視神経乳頭に対応する乳頭領域とを前記眼底像から抽出し、前記描画手段は、前記血管領域の中心線に沿った線画像と、前記乳頭領域の外周に沿った線画像とを描画する、ことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システムであって、前記記憶手段は、被検眼の同一部位の第1の眼科画像、及び、前記第1の眼科画像よりも後に取得された第2の眼科画像を記憶し、前記作成手段は、前記第1の眼科画像に基づいて第1のシェーマ・テンプレートを作成し、前記第2の眼科画像に基づいて第2のシェーマ・テンプレートを作成し、前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレートと前記第2のシェーマ・テンプレートとの相違を表す相違情報を生成する相違情報生成手段を含み、前記相違情報に基づいて前記第1のシェーマ・テンプレート及び前記第2のシェーマ・テンプレートのうちの一方を選択して前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システムであって、前記記憶手段は、被検眼の同一部位の第1の眼科画像及び第2の眼科画像を記憶し、前記作成手段は、前記第1の眼科画像に基づいて第1のシェーマ・テンプレートを作成し、前記第2の眼科画像に基づいて第2のシェーマ・テンプレートを作成し、前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレートと前記第2のシェーマ・テンプレートとの相違を表す相違情報を生成する相違情報生成手段を含み、前記相違情報に基づいて新たなシェーマ・テンプレートを前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の眼科情報処理システムであって、前記制御手段は、前記新たなシェーマ・テンプレートとして、前記第1のシェーマ・テンプレート又は前記第2のシェーマ・テンプレートと、前記相違情報に基づく画像との重畳画像を前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の眼科情報処理システムであって、前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレート又は前記第2のシェーマ・テンプレートと異なる表示態様で前記相違情報を表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の眼科情報処理システムであって、前記相違情報生成手段は、前記相違情報として、前記第1のシェーマ・テンプレート中の画像と前記第2のシェーマ・テンプレート中の画像との差分画像を生成する、ことを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の眼科情報処理システムであって、前記相違情報生成手段は、前記第1のシェーマ・テンプレート中の画像を形成する各部分画像の形態と、前記第2のシェーマ・テンプレート中の画像を形成する各部分画像の形態とを比較することにより前記相違情報を生成する、ことを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、被検眼の部位の形態を表す眼科画像を記憶するコンピュータを制御するプログラムであって、前記コンピュータに、前記眼科画像に基づいて、前記部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成させ、前記シェーマ・テンプレートを記憶させ、操作手段により所定の操作がなされたときに、前記記憶された前記シェーマ・テンプレートを表示させ、前記操作手段を用いて入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加させる、ことを特徴とするプログラム。
この発明によれば、眼科画像に基づいて、被検眼の部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成し、このシェーマ・テンプレートを記憶することができる。更に、この発明によれば、操作手段により所定の操作がなされたときに、記憶されたシェーマ・テンプレートを表示するとともに、操作手段を用いて入力された情報をシェーマ・テンプレートに付加することができる。
このような発明によれば、被検眼の画像からシェーマ・テンプレートを作成することができるので、病変部等の注目部位の記入位置を従来よりも容易に決定することができる。それにより、所見等の情報の記入作業の効率化を図ることが可能になる。
更に、この発明によれば、従来のように多数のシェーマ・テンプレートのうちから所望のものを選択する必要がないので、所見等の記入作業の効率化を図ることができる。
また、この発明によれば、過去にシェーマ・テンプレートに記入された情報を閲覧する際に、その記入位置が眼底画像中のどの位置に対応しているかを容易に判断することができる。それにより、所見等の情報の閲覧作業の効率化を図ることが可能になる。
この発明に係る眼科情報処理システム及びプログラムの実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態に係る眼科情報処理システム及びプログラムは、実際の眼科画像に基づいてシェーマ・テンプレートを作成し、このシェーマ・テンプレートに所見情報などを好適に記入することを可能にするものである。
ここで、シェーマ・テンプレートとは、前述のように、眼の部位(眼底、前眼部、角膜等)の概略形態を表す画像である。また、所見情報とは、眼科画像や検査結果や問診結果等を基に得られる、患者の病態などの所見を表す情報である。所見情報は、コメント等の文字列情報であってもよいし、イラスト等の画像情報であってもよい。シェーマ・テンプレートには、所見情報のほかにも任意の情報を適宜に記入することができる。
〈第1の実施形態〉
[システム構成]
図1は、この実施形態に係る眼科情報処理システムの機能的構成の例を表している。この眼科情報処理システム1は、医師等が使用するコンピュータを含んで構成される。このコンピュータは、たとえば、院内LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して、眼科画像やカルテ情報を保管し管理するデータベースに接続されている。カルテ情報とは、電子カルテとして利用される情報である。なお、眼科情報処理システム1は、コンピュータ単体により構成されてもよいし、データベース等の記憶装置を含んで構成されてもよい。
また、眼科情報処理システム1は、通信回線を介して、眼科分野の撮影装置や検査装置に接続されていてもよい。
撮影装置は、眼科画像を取得するために使用される。撮影装置の例としては、眼底カメラ、スリットランプ(細隙灯顕微鏡)、眼科手術用顕微鏡装置、OCT(Optical Coherence Tomography)装置、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)などがある。
また、検査装置としては、たとえば、視力検査装置、オートレフラクトメータ、オートケラトメータ、眼圧計、視野計、眼軸長計測装置などがある。
眼科情報処理システム1には、図1に示すように、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14及びテンプレート作成部15が設けられている。
〔記憶部〕
まず、記憶部12について説明する。記憶部12には、眼科情報処理システム1により処理される各種の情報が記憶される。特に、記憶部12には、眼科画像G、シェーマ・テンプレートT及び被検眼識別情報Eが記憶される。
眼科画像Gは、上記の撮影装置により事前に取得された被検眼の画像である。眼科画像Gの例としては、眼底カメラにより撮影された眼底像(カラー眼底像や蛍光眼底像等)、スリットランプにより撮影された前眼部像や角膜像、OCT装置により取得された眼底や角膜の断層画像や3次元画像、SLO装置により取得された硝子体や網膜や脈絡膜の画像などがある。
眼科画像Gには、それが表す被検眼の部位(撮影部位)や、撮影日時や、撮影条件などの付帯情報が付加されている。撮影部位には、左眼/右眼の別や、眼の部位(眼底、角膜、前眼部等)などの情報が含まれる。また、撮影条件には、撮影画角(撮影倍率)や照明光の明るさなどの情報が含まれる。
シェーマ・テンプレートTは、テンプレート作成部15により作成されて、制御部11により記憶部12に記憶される。
被検眼識別情報Eは、各被検眼を識別するための情報である。被検眼識別情報Eは、たとえば、患者ID等の患者識別情報と、左眼又は右眼を表す情報とを組み合わせたものである。患者識別情報は、たとえば、当該医療機関において設定された各患者に固有の文字列情報からなる。また、左眼又は右眼を表す情報は、たとえば、左眼を表す文字「L」と、右眼を表す文字「R」により形成されている。これらの情報は、従来の眼科情報処理システムにおいて使用されていたものと同様である。なお、左眼/右眼を表す情報は、上記の付帯情報に含まれる情報であってもよい。
眼科画像Gやシェーマ・テンプレートTには、それぞれ、被検眼識別情報Eが関連付けられている。それにより、眼科画像Gが、どの患者のどちらの眼を表す画像であるかを識別することが可能になる。また、シェーマ・テンプレートTについても、それがどの患者のどちらの眼に対応するシェーマ・テンプレートであるかを識別することが可能になる。これらの関連付け処理は、制御部11により実行される(後述)。
記憶部12には、上記の情報の他にカルテ情報等も記憶されている。カルテ情報は、各患者識別情報に関連付けられている。
〔制御部〕
制御部11は、眼科情報処理システム1の各部を制御する。たとえば、制御部11は、表示部14に各種の画面やデータを表示させる。また、制御部11は、操作部13が操作されたときに、その操作内容に応じた処理を眼科情報処理システム1に実行させる。
また、制御部11は、眼科画像や所見情報等の眼科情報を処理する。制御部11が実行する処理の内容については後述する。制御部11は、この発明の「制御手段」の一例である。
ここで、眼科情報とは、眼科分野の診療や治療において参照される情報である。所見情報には、シェーマ図等の画像情報、コメント等の文字列情報(文字所見)、定型的な図形情報やコメント情報などがある。この定型的な情報は、たとえばテキストボックスや入力パレットなど、定型的なオブジェクトを選択可能に呈示する機能を用いて入力される。また、シェーマ図は、一般的には、シェーマ・テンプレート上に病変部や治療部位を示す領域を書き込んだり、病名やコメント等を記入したりすることにより作成される。
制御部11には、主制御部111とシェーマ入力部112が設けられている。シェーマ入力部112は、位置合わせ部113を含んで構成されている。
(主制御部)
主制御部111は、表示部14による表示処理の制御を行う。特に、主制御部111は、各種の眼科情報を表示部14に表示させる。眼科情報の表示態様については後述する。
また、主制御部111は、各種の画面を表示部14に表示させる。表示される画面としては、たとえば、シェーマ・テンプレート等に所見情報を入力するための画面、画像や所見情報を表示するための画面、表示対象の画像や所見情報を選択するための画面などがある。
また、主制御部111は、記憶部12からのデータの読み出し処理や、記憶部12に対するデータの書き込み処理を行う。
特に、主制御部111は、テンプレート作成部15により作成されたシェーマ・テンプレートに対して被検眼識別情報を関連付け、これらの情報を記憶部12に記憶させる。
また、主制御部111は、院内LAN等の通信回線を介してデータ通信を行うLANカード等の通信インターフェイスを備えていてもよい。この場合、記憶部12は、前述のデータベースを含んでいてもよい。
(シェーマ入力部)
シェーマ入力部112は、シェーマ・テンプレートに情報を入力するときに動作する。オペレータは、操作部13を操作して所望の情報を入力する。シェーマ入力部112は、入力された情報をシェーマ・テンプレートに付加する。
この処理は、シェーマ・テンプレートと入力情報とを一つの情報(画像データ)に合成する処理であってもよいし、又は、シェーマ・テンプレートと入力情報とを一つに合成せずに、双方の情報を互いに対応付ける処理であってもよい。
後者の処理の例としては、シェーマ・テンプレート中における情報の入力位置(座標値)を用いてシェーマ・テンプレートと各入力情報とを対応付ける方法などがある。
(位置合わせ部)
シェーマ・テンプレートに対する情報の入力作業は、眼科画像を参照しながら行うのが一般的である。この作業は、少なくとも眼科画像を表示して行う。位置合わせ部113は、このシェーマ・テンプレートとこの眼科画像との位置合わせを行う。
すなわち、位置合わせ部113は、シェーマ・テンプレート中の位置と、眼科画像中の位置との対応付けを行う。この処理は、たとえば、シェーマ・テンプレートに定義された座標系と、眼科画像に定義された座標系との間の座標変換式を求める処理を含む。位置合わせ部113が実行する処理の具体例については後述する。位置合わせ部113は、この発明の「位置合わせ手段」の一例である。
〔操作部〕
操作部13は、オペレータが眼科情報処理システム1を操作するときや、所見情報等の各種情報を入力するときに使用される。操作部13は、オペレータによる操作を受けると、その操作内容に応じた信号(操作信号)を生成して主制御部111に入力する。主制御部111は、この信号に基づいて眼科情報処理システム1を制御する。
操作部13は、キーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック、コントロールパネルなど、任意の操作デバイスや入力デバイスを含んで構成される。操作部13は、この発明の「操作手段」の一例である。
〔表示部〕
表示部14は、主制御部111の制御にしたがって各種の画面やデータを表示する。表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)や、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなど、任意の表示デバイスから構成される。表示部14は、この発明の「表示手段」の一例である。
なお、図1では、操作部13と表示部14とをそれぞれ別個に記載しているが、たとえばペン・タブレットやタッチパネル方式のLCDのように、操作手段と表示手段とを一体化したデバイスを用いることも可能である。
〔テンプレート作成部〕
テンプレート作成部15は、被検眼の部位を表す眼科画像に基づいて、当該被検眼の当該部位に対応するシェーマ・テンプレートを作成する。このシェーマ・テンプレートは、当該被検眼の当該部位の概略形態を表す画像を含むものである(後述)。テンプレート作成部15は、この発明の「作成手段」の一例である。
テンプレート作成部15には、変換処理部151、抽出処理部152、消去処理部153及び描画処理部154が設けられている。以下、これら各部151〜154について説明する。
(変換処理部)
変換処理部151は、たとえば眼科画像がカラー画像である場合に動作し、このカラー画像を輝度画像に変換する。変換処理部151は、この発明の「変換手段」の一例である。
ここで、カラー画像とは、その画素の画素値に色を表す成分が含まれている画像を意味する。カラー画像の例としては、R(赤)成分、G(緑)成分、B(青)成分を含む画素により形成される画像がある。カラー眼底像は、カラー画像の一例である。
また、輝度画像は、その画素の画素値に色を表す成分が含まれず、輝度を表す情報(輝度値)のみが含まれているモノクロ画像である(透明度などの情報は含まれていてもよい)。OCT装置により取得される画像は輝度画像の例である。また、赤外領域の光を用いて撮影された眼底像(モノクロ画像である)も輝度画像の例である。
変換処理部151は、被検眼のカラー画像の各画素に対して公知の変換処理を施して、その画素値(色成分を含む)を輝度値に変換することにより、このカラー画像を輝度画像に変換する。
輝度画像は、一般に、輝度値の階調画像である。階調の個数は2以上である。たとえば、変換処理部151は、カラー画像の各画素の画素値を二値化することにより、二値の輝度画像を生成することができる。別の例として、変換処理部151は、カラー画像の各画素の画素値を256階調の輝度値に変換することにより、256階調の輝度画像を生成する。これらの処理は、任意の公知手法により実行できる。
なお、眼科分野においては、疑似カラー画像が用いられる場合がある。疑似カラー画像とは、被検眼の実際の色とは異なる色を付した画像である。疑似カラー画像としては、たとえば、網膜の複数の層を色分け表示した網膜の断層画像や、各種物理量(網膜厚、血流速度等)の大きさを色分け表示することにより当該物理量の分布を表す画像などがある。このような疑似カラー画像については、元の眼科画像に基づいて輝度画像が生成される。
また、変換処理部151は、輝度画像を別の輝度画像に変換することも可能である。たとえば、変換処理部151は、256階調の輝度画像に対して二値化処理を施すことにより、2値の輝度画像を生成することができる。この二値化処理は、たとえば判別分析法(discriminant analysis method)等の任意の公知手法によって実行される。
なお、シェーマ・テンプレートの元になる眼科画像が特定の階調の輝度画像である場合や、抽出処理部152がカラー画像から所定の画像領域を抽出する場合などには、変換処理部151は動作する必要はない。
(抽出処理部)
抽出処理部152は、被検眼の所定部位に対応する画像領域を眼科画像から抽出する。抽出処理部152は、この発明の「抽出手段」の一例である。
抽出処理部152の動作の具体例を説明する。この例では、眼科画像は輝度画像であるとする。まず、抽出処理部152は、輝度画像の各画素の輝度値に対して閾値処理を行い、所定範囲内の輝度値を有する画素と、所定範囲外の輝度値を有する画素とに分類する。
なお、この処理における閾値は、予め設定されてもよいし、輝度画像に基づいて抽出処理部152が設定してもよい。
前者の場合、たとえば、多数の臨床データ(眼科画像)を統計的に処理して、被検眼の所定部位に対応する画像領域の輝度値の統計値(平均値や標準偏差など)を求めることにより閾値を設定することができる。なお、輝度画像が二値画像である場合には、2つの輝度値のどちらを有するかによって各画素を分類することができる。
一方、後者の場合には、たとえば、輝度画像における画素値の分布(輝度値のヒストグラムなど)を作成し、この分布に基づいて閾値を設定することが可能である。
次に、抽出処理部152は、輝度画像の全ての画素のうちから、所定範囲内の輝度値を有する画素を選択する。それにより、被検眼の所定部位に対応する画像領域が輝度画像から抽出される。
画像領域の抽出対象となる被検眼の部位としては、たとえば、眼底の視神経乳頭や黄斑部、眼底血管等の血管、角膜、網膜の層などがある。
所定部位が血管である場合には、所定の血管径以上の太さの血管についてのみ、対応する画像領域を抽出するようにしてもよい。このとき、1本の血管に対応する画像領域のうち所定の血管径以上の太さの部分のみを抽出するようにしてもよいし、所定の血管径以上の太さの部分を有する血管に対応する画像領域の全体を抽出するようにしてもよい。これらの場合、たとえば、血管の径方向に並ぶ画素の個数をカウントし、その個数に基づいて血管の太さを求めることができる。
また、血管を抽出する場合に各血管の走行方向や分岐の情報が必要になる場合がある。これらの情報は、たとえば、血管壁(画像領域の境界部分)の向き(微分係数等)などを求めることにより特定することが可能である。
なお、抽出処理部152は、カラー画像から、被検眼の所定部位に対応する画像領域を抽出するように構成されていてもよい。この場合、たとえば、多数の臨床データを参照するなどして当該所定部位に対応する画像領域の画素の色成分の統計値(閾値)を事前に取得し、この統計値と当該カラー画像の各画素の色成分とを比較することにより、当該カラー画像から所望の画像領域を抽出することができる。
(消去処理部)
消去処理部153は、抽出処理部152により輝度画像(又はカラー画像)から抽出された画像領域以外の領域の画像を消去する。この処理は、たとえば、消去対象の領域中の各画素の輝度値を、当該輝度画像の背景の輝度値に変更することにより行う。消去処理部153は、この発明の「消去手段」の一例である。
(描画処理部)
描画処理部154は、抽出処理部152により輝度画像(又はカラー画像)から抽出された画像領域に基づいて線画像を描画する。描画される線画像の太さは任意である。描画処理部154は、この発明の「描画手段」の一例である。
線画像は、抽出された画像領域の形態を表す画像である。線画像の具体例を説明する。被検眼の特徴的な部位に対応する画像領域が抽出された場合、描画処理部154は、当該画像領域の外周に沿って線画像を描画する。
たとえば眼底の視神経乳頭に対応する画像領域が抽出された場合、描画処理部154は、当該画像領域の外周、すなわち視神経乳頭の外縁に対応する画像領域に略楕円形の線画像を描画する。
また、前眼部の断層像から角膜の断層像が抽出された場合、描画処理部154は、角膜の前面(角膜上皮の外壁)に対応する弧状の画像領域にそって線画像を描画するとともに、角膜の後面(角膜内皮の内壁)に対応する弧状の画像領域に沿って線画像を描画する。
また、眼底血管等の血管に対応する画像領域が抽出された場合、描画処理部154は、血管壁に対応する画像領域に沿って線画像を描画することができる。
なお、血管に対応する画像領域が抽出された場合には、血管の中心線に対応する画像領域に沿って線画像を描画するように構成することも可能である。この処理は、たとえば次のようにして実行できる:(1)血管に対応する画像領域を解析して血管の走行方向を特定する;(2)血管の走行方向の各位置おいて、走行方向に直交する方向に位置する2つの血管壁の中心位置を特定する;(3)隣接する中心位置を接続して血管の中心線に対応する画像領域(血管中心領域)を求める;(4)血管中心領域に沿って線画像を描画する。なお、血管中心領域に沿った線画像は、細線化処理等の任意の公知技術を用いて描画することが可能である。
描画処理部154は、線画像以外の画像を描画してもよい。たとえば、画像領域を塗り潰すように描画を施したり、画像領域にハッチングを掛けるように描画を施したりすることが可能である。
また、描画処理部154は、線画像が描画対象となる画像領域、すなわち抽出処理部152により抽出された画像領域の一部又は全部を消去することができる。この処理は、消去処理部153と同様にして行うことが可能である。
また、抽出処理部152により抽出された画像領域をそのままシェーマ・テンプレートとして用いる場合には、描画処理部154は上記のような処理を行う必要はない。
[ハードウェア構成]
眼科情報処理システム1のハードウェア構成について説明する。図2は、眼科情報処理システム1のハードウェア構成の一例を表している。眼科情報処理システム1は、コンピュータ100を含んで構成されている。コンピュータ100は、各種の眼科情報の閲覧作業や編集作業などに用いられる。
コンピュータ100は、院内LAN等の通信回線Nを介してデータベース200に接続されている。データベース200は、各種の眼科情報を保管し管理するサーバ等を含んで構成される。データベース200が保管する情報としては、眼科画像やカルテ情報などがある。
オペレータは、眼科情報の閲覧や編集の要求をコンピュータ100に入力する。この要求は、たとえば、患者ID等の患者識別情報を入力又は選択し、所定のソフトキー(眼科情報の検索を指示するソフトキー)をクリックすることなどにより行う。コンピュータ100は、入力された要求をデータベース200に送信する。データベース200は、この要求に基づいて眼科情報を検索し、その検索結果をコンピュータ100に送信する。コンピュータ100は、この検索結果、すなわち眼科情報を表示する。
次に、コンピュータ100及びデータベース200の構成例を説明する。コンピュータ100は、たとえば、図1の制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14及びテンプレート作成部15として機能する。記憶部12は、データベース200を含んでいてもよい。
コンピュータ100は、一般的なコンピュータと同様に、CPU等のマイクロプロセッサ101、主記憶装置として機能するRAM102、外部記憶装置として機能するROM103、同じく外部記憶装置として機能するハードディスクドライブ(HDD)104を含む。
更に、コンピュータ100は、ペン・タブレット105、ディスプレイ106、キーボード107、マウス108及び通信インターフェイス(I/F)109を含んで構成されている。
これら各部101〜109は、バス110を介して接続されている。なお、コンピュータ100には、プリンタやドライブ装置等の外部機器が接続されていてもよい。
マイクロプロセッサ101は、ハードディスクドライブ104に格納されたプログラム104aをRAM102上に展開することにより、この実施形態に特有の動作をコンピュータ100に実行させる。
また、マイクロプロセッサ101は、コンピュータ100の各部の制御や各種の演算処理を実行する。制御部11は、マイクロプロセッサ101を含んで構成される。
ペン・タブレット105、ディスプレイ106、キーボード107、マウス108は、コンピュータ100のユーザインターフェイスとして使用される。ペン・タブレット105は、たとえばUSB(Universal Serial Bus)規格に準拠したユーザインターフェイスである。ペン・タブレット105は、操作部13及び表示部14として機能する。ディスプレイ106は、表示部14として機能する。
キーボード107は、文字や数字等をタイピング入力するためのデバイスである。マウス108は、ディスプレイ106に表示されるポインタを移動させて表示画面上のオブジェクトを選択したり、各種動作を実行させたりするためのポインティングデバイスである。キーボード107やマウス108は、操作部13として機能する。
通信インターフェイス109は、マイクロプロセッサ101の制御に基づいて、通信回線Nを介したデータ通信を行う。通信インターフェイス109は、通信回線Nに準拠したLANカード等のネットワークアダプタを含んで構成される。通信インターフェイス109は、たとえば制御部11に含まれる。
データベース200は、たとえばコンピュータ100と同様のハードウェア構成を有する。データベース200は、大量の眼科画像やカルテ情報等のデータを保管するために、大容量の記憶装置を備えていることが望ましい。データベース200としては、たとえば汎用のファイルサーバを用いることができる。
データベース200は、前述の撮影装置や検査装置等の各種眼科装置に通信回線Nを介して接続されている。撮影装置や検査装置により取得されたデータは、通信回線Nを介してデータベース200に送信されて保管される。また、データベース200は、自身が保管しているデータを眼科装置に提供する。
[動作態様]
眼科情報処理システム1の動作態様について説明する。図3及び図4に示すフローチャートは、眼科情報処理システム1の動作の一例を表している。図3のフローチャートは、シェーマ・テンプレートを作成する処理の一例を表す。図4のフローチャートは、シェーマ・テンプレートに情報を入力する処理の一例を表す。
まず、オペレータは、操作部13を操作して眼科画像を指定する(S1)。この操作は、たとえば、眼科画像のリスト(サムネイルを列挙したものでもよい)のうちから所望の画像を選択してクリックすることで行う。なお、この段階では、指定された眼科画像に基づくシェーマ・テンプレートは、未だ記憶部12に記憶されていない。この動作例では、被検眼のカラー眼底像が指定されたものとする(図5を参照)。
主制御部111は、指定された眼科画像Gを記憶部12から読み出して表示部14に表示させる(S2)。オペレータは、表示された眼科画像Gを観察し、シェーマ・テンプレートを作成するための画像として適当であるか判断する。適当でない場合には、他の眼科画像を新たに指定すればよい。なお、適否の判断が不要な場合には、眼科画像Gを表示させる必要はない。
主制御部111は、たとえば操作部13により所定の操作がなされたことに対応し、テンプレート作成部15の動作を開始させる。テンプレート作成部15は、まず、変換処理部151により眼科画像Gを輝度画像に変換する(S3)。
次に、抽出処理部152は、この輝度画像(眼底の階調画像である)から、視神経乳頭に対応する画像領域(乳頭領域)と、所定の血管径以上の太さの眼底血管に対応する画像領域(血管領域)とを抽出する(S4)。
ここで、乳頭領域は、たとえば、輝度画像において、所定の閾値以上の輝度値を有する画像領域であって、最も範囲が大きな画像領域を選択することにより抽出できる。また、血管領域については、前述のように血管の走行方向や分岐の情報を取得し、各血管の太さを求めることにより抽出することが可能である。
続いて、消去処理部153は、抽出された画像領域(乳頭領域及び血管領域)以外の領域の画像を消去する(S5)。
図6に示す画像G′は、この処理が施された輝度画像の概略形態を表している。画像G′は、眼科画像G(カラー眼底像)の輝度画像から、乳頭領域P及び血管領域P1、P2、P3以外の領域の画像を消去して得られた画像である。すなわち、画像G′は、ステップ4において乳頭領域P及び血管領域P1、P2、P3が抽出された場合に得られる画像である。
次に、描画処理部154は、消去処理部153により消去されなかった画像領域、つまり、抽出処理部152により抽出された画像領域に基づいて線画像を描画する(S6)。
図7に示す画像G″は、画像G′の乳頭領域P及び血管領域P1〜P3に基づいて線画像を描画して得られる画像である。画像″の線画像L1は、乳頭領域Pの外周に沿って描画された線画像である。ここで、乳頭領域Pの内部領域の画像、つまり乳頭領域Pの外周以外の領域の画像は、描画処理部154により消去されるものとする。また、線画像L2、L3、L4は、それぞれ、血管領域P1、P2、P3の中心線に沿って描画された線画像である。各血管領域P1〜P3の画像は、描画処理部154により消去されるものとする。各線画像L1〜L4の太さは任意である。
続いて、テンプレート作成部15は、描画された線画像に基づいてシェーマ・テンプレートTを作成する(S7)。
図8に示すシェーマ・テンプレートTは、図7の画像G″の線画像L1〜L4に基づいて作成されたシェーマ・テンプレートの例を表している。シェーマ・テンプレートTは、たとえば、線画像L1〜L4を(それぞれの相対位置を固定した状態で)を、矩形かつ白色の背景に描画して得られた画像である。
主制御部111は、作成されたシェーマ・テンプレートTを、当該被検眼の被検眼識別情報Eに関連付けて記憶部12に記憶させる(S8)。
また、シェーマ・テンプレートTには、その元になった眼科画像Gが表す被検眼の部位や撮影条件などの情報が付帯される。撮影部位には、左眼/右眼の別や、眼の部位(眼底、角膜、前眼部等)などの情報が含まれる。また、撮影条件には、撮影画角(撮影倍率)などの情報が含まれる。これらの付帯情報は、眼科画像Gの付帯情報から取得される。以上で、図3に示す処理は終了となる。
次に、図4を参照して、シェーマ・テンプレートTに情報を入力する処理について説明する。この処理は、シェーマ・テンプレートTの作成処理の直後に実施してもよいし、作成処理から日時が経過した後に実施してもよい。以下、記憶部12には、複数の眼科画像やシェーマ・テンプレートが記憶されているものとする。各眼科画像及び各シェーマ・テンプレートは、それぞれ被検眼識別情報に関連付けられている。
まず、オペレータは、操作部13を操作して被検眼識別情報を指定する(S11)。この操作は、たとえば、患者IDを指定(入力又は選択)し、更に左眼又は右眼を指定することにより行う。
ステップ11の処理は、たとえば次のようにして行う。患者IDが指定されると、主制御部111は、当該患者IDに関連付けられたカルテ情報等を読み出し、眼科画像のリストを表示させる。このとき、眼科画像のサムネイルを生成して並べて表示させてもよい。次に、オペレータは、閲覧対象の眼(左眼/右眼)を指定する。この指定処理は、たとえば、左眼又は右眼を選択するためのソフトウェアキーにより行うことができる。
主制御部111は、ステップ11で被検眼識別情報に関連付けられた眼科画像のサムネイルを並べて表示部14に表示させる(S12)。
オペレータは、操作部13を操作して所望のサムネイルを指定する(S13)。この操作は、たとえば所望のサムネイルを(ダブル)クリックすることで行う。
主制御部111は、指定されたサムネイルに対応する眼科画像を記憶部12から読み出す(S14)。なお、この眼科画像は、シェーマ・テンプレートの作成処理に供された眼科画像である必要はない。たとえば、この眼科画像は、シェーマ・テンプレートの作成後に取得されたものであってもよい。
更に、主制御部111は、ステップ14で読み出された眼科画像に関連付けられた被検眼識別情報や、当該眼科画像の付帯情報に基づいて、当該眼科画像の撮影部位を特定する。そして、主制御部111は、特定された撮影部位に対応する当該被検眼のシェーマ・テンプレートを記憶部12から検索する(S15)。
シェーマ・テンプレートが検索されなかった場合(S16:No)、テンプレート作成部15は、当該眼科画像に基づいてシェーマ・テンプレートを作成する(S17)。この処理は、上記のステップ3〜ステップ7と同様に実行される。
一方、シェーマ・テンプレートが検索された場合(S16:Yes)、主制御部111は、検索されたシェーマ・テンプレートを記憶部12から読み出す(S18)。
位置合わせ部113は、ステップ14で読み出された眼科画像と、ステップ18で読み出されたシェーマ・テンプレートとの位置合わせを行う(S19)。
ステップ19の処理は、たとえば、双方の付帯情報の撮影画角に基づく画像サイズの拡大/縮小を含んでいてもよい。
また、ステップ19の処理は、画像の平行移動や回転移動等の座標変換を含んでいてもよい。この処理は、たとえば、シェーマ・テンプレート中の特徴領域(乳頭領域や血管領域等)に相当する眼科画像中の画像領域を特定し、対応する領域の座標値を一致させる(又は、一方の座標値を他方の座標値に変換する)ような座標変換式を求めることにより行うことができる。
なお、シェーマ・テンプレートが検索されなかった場合(S16:No)には、当該眼科画像からシェーマ・テンプレートを作成するので、双方の画像が定義される座標系は同じであり、特に位置合わせ処理を行う必要はない。
次に、主制御部111は、眼科画像とシェーマ・テンプレートを表示部14に表示させる(S20)。
このとき、眼科画像とシェーマ・テンプレートとを重畳表示させてもよいし、それぞれ別々に表示させてもよい。前者の場合、主制御部111は、たとえば、ステップ19の位置合わせ処理の結果に基づいて、眼科画像とシェーマ・テンプレートとの重ね合わせ位置を求めて、一方の画像に他方の画像を重ねて表示させる。重畳表示においては、上側になる画像(レイヤ)の各画素に透明度を設定するなどして、下側の画像が透けて見えるようにすることが望ましい。
オペレータは、表示された眼科画像を観察し、操作部13を操作して所見情報を入力する(S21)。
所見情報は、従来と同様にシェーマ・テンプレートに記入することもできるし、眼科画像上に入力することもできる。後者の場合、シェーマ入力部112は、ステップ19の位置合わせ処理の結果に基づいて、眼科画像への情報の入力位置に対応するシェーマ・テンプレート中の位置を特定し、この特定された位置に当該情報を付加する。それにより、眼科画像上に入力された情報を、その入力位置に対応するシェーマ・テンプレート中の位置に当該情報を付加することができる。
所見情報の入力作業が終了したら、オペレータは所定の操作を行う。この操作は、たとえば、所定のソフトウェアキーをクリックすることで行う。この操作がなされると、主制御部111は、シェーマ・テンプレートと、入力された情報とを対応付けて記憶部12に記憶させる(S22)。
このとき、入力された情報とシェーマ・テンプレートとを合成した画像を作成して記憶させてもよいし、シェーマ・テンプレートと入力情報(入力内容と入力位置)とを対応付けて別々に記憶させてもよい。以上で、この動作態様の説明は終了となる。
[作用・効果]
眼科情報処理システム1の作用及び効果について説明する。
眼科情報処理システム1は、眼科画像に基づいてシェーマ・テンプレートを作成し、このシェーマ・テンプレートを記憶部12に記憶するように作用する。また、眼科情報処理システム1は、オペレータが操作部13により所定の操作(被検眼識別情報の指定操作)を行ったときに、記憶部12からシェーマ・テンプレートを読み出して表示部14に表示させる。更に、眼科情報処理システム1は、オペレータが操作部13を用いて所見情報等の情報を入力すると、この情報をシェーマ・テンプレートに付加するように作用する。
このような眼科情報処理システム1によれば、当該被検眼の画像からシェーマ・テンプレートを作成することができるので、病変部等の注目部位の記入位置を従来よりも容易に決定することができる。それにより、所見等の情報の記入作業の効率化を図ることが可能になる。
更に、眼科情報処理システム1によれば、従来のシステムのように多数のシェーマ・テンプレートのうちから所望のものを選択する必要がないので、所見等の記入作業の効率化を図ることができる。
また、眼科情報処理システム1によれば、過去にシェーマ・テンプレートに記入された情報を閲覧する際に、その記入位置が眼底画像中のどの位置に対応しているかを容易に判断することができる。それにより、所見等の情報の閲覧作業の効率化を図ることが可能になる。
また、眼科情報処理システム1は、シェーマ・テンプレートを表示するときに、眼科画像も表示するようになっている。シェーマ・テンプレートと眼科画像は、一方に他方を重ねて表示させてもよいし、これらを並べて表示させてもよい。なお、この眼科画像は、前述のように、シェーマ・テンプレートの元になった眼科画像である必要はない。
オペレータは、眼科画像上に所見等の情報を入力することができる。眼科情報処理システム1は、眼科画像上に入力された情報をシェーマ・テンプレートに付加するように作用する。
なお、従来はシェーマ・テンプレートと眼科画像とを並べて表示させ、オペレータは、眼科画像を観察して得られた情報をシェーマ・テンプレートに記入していた。眼科情報処理システム1によれば、このような従来の手法と比べて容易かつ正確に所見等の情報を入力することができる。なお、前述のように、眼科情報処理システム1においても、従来と同様にシェーマ・テンプレート上に情報を記入することが可能である。
〈第2の実施形態〉
この発明に係る眼科情報処理システムの第2の実施形態について説明する。この実施形態は、被検眼の同一部位について複数の眼科画像が得られたときのシェーマ・テンプレートの表示態様に関するものである。
[システム構成]
この実施形態に係る眼科情報処理システムは、第1の実施形態とほぼ同様の構成を有する。以下、第1の実施形態と同様の構成部分については同じ符号で表すものとし、その詳細な説明については省略することにする。
この実施形態に係る眼科情報処理システムの構成例を図9に示す。眼科情報処理システム10は、第1の実施形態と同様に、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14及びテンプレート作成部15を含んで構成される。
記憶部12には、同一被検眼の同一部位を表す複数の眼科画像が記憶されている。図9では、2つの眼科画像G1、G2が記憶されている。眼科画像G1、G2は、別々のタイミング(日時)にて取得された画像である。たとえば、眼科画像G1は、W年X月Y日に眼底カメラで撮影された眼底像であり、眼科画像G2は、W年X月Z日に眼底カメラで撮影された眼底像である。なお、眼科画像G1、G2は、同じ撮影装置により取得されたものである必要はなく、双方が同一被検眼の同一部位を表す画像であれば十分である。
テンプレート作成部15は、眼科画像G1に基づいてシェーマ・テンプレートT1を作成する。また、テンプレート作成部15は、眼科画像G2に基づいてシェーマ・テンプレートT2を作成する。制御部11は、これらシェーマ・テンプレートT1、T2を記憶部12に記憶させる。
制御部11には、第1の実施形態と同様の主制御部111及びシェーマ入力部112とともに、相違情報生成部114が設けられている。
相違情報生成部114は、これらシェーマ・テンプレートT1、T2の相違を検出して相違情報を生成する。相違情報生成部114は、この発明の「相違情報生成手段」の一例である。以下、シェーマ・テンプレートの相違を検出する処理の例を説明する。
第1の例として、相違情報生成部114は、シェーマ・テンプレートT1とシェーマ・テンプレートT2の差分画像を生成する。この差分画像は相違情報の一例である。この処理の具体例を説明する。まず、相違情報生成部114は、シェーマ・テンプレートT1とシェーマ・テンプレートT2の位置合わせを行う。この位置合わせは、たとえば、第1の実施形態におけるシェーマ・テンプレートと眼科画像との位置合わせ(位置合わせ部113)と同様にして行うことができる。
第2の例として、シェーマ・テンプレートT1、T2中の各部分画像を比較して相違情報を生成する方法がある。具体的には、まず、相違情報生成部114は、各シェーマ・テンプレートT1、T2中の各部分画像を抽出する。そして、相違情報生成部114は、各部分画像について、シェーマ・テンプレートT1側の部分画像と、シェーマ・テンプレートT2側の部分画像とを比較して差違(位置やサイズの差)を求め、この差違に基づいて相違情報を生成する。
具体例として、第1の実施形態のように眼底像からシェーマ・テンプレートを作成した場合、相違情報生成部114は、まず、各シェーマ・テンプレートT1、T2から視神経乳頭の外縁に対応する画像領域と、各眼底血管に対応する画像領域とを抽出する。
更に、相違情報生成部114は、視神経乳頭の外縁に対応する画像領域について、シェーマ・テンプレートT1側の画像領域と、シェーマ・テンプレートT2側の画像領域との差違(差分画像)を求める。また、相違情報生成部114は、各眼底血管に対応する画像領域について、シェーマ・テンプレートT1側の画像領域と、シェーマ・テンプレートT2側の画像領域との差違(差分画像)を求める。これら差分画像は相違情報の一例である。
なお、シェーマ・テンプレートの元の眼科画像の撮影方向等の違いや、テンプレート作成処理における誤差などにより、双方の部分画像の位置がいくらか異なっていることが想定される。このような差違は、視神経乳頭の径の変化や血管の長さの変化などの本質的な変化と区別されるべきである。
この処理例では、被検眼の特徴部位(視神経乳頭の外縁、眼底血管など)に対応する部分画像を各シェーマ・テンプレート中から特定して比較することができるので、上記のような非本質的な差違を無視し、本質的な相違のみを検出することが可能である。
たとえば、視神経乳頭の外縁については、各画像領域の径(最大径や、所定方向の径など)を計測し、双方の計測値の差違を求める。この差違が所定閾値未満であるときには、この相違は非本質的なものとして無視する。この場合、たとえ僅かな差違があったとしても差分画像は無しとなる。血管についても同様に、たとえば血管の長さの相違に基づいて差分画像の有無を決定できる。
なお、上記閾値は、たとえば、多数の臨床データに基づいて統計的に設定することができる。また、上記閾値は、比較対象となる2つのシェーマ・テンプレートの元になった、2つの眼科画像が取得された日時の差違(期間)に基づいて適宜に設定されるようにしてもよい。たとえば、数日の間隔を置いて取得された眼科画像に基づく2つのシェーマ・テンプレートを比較するときの閾値よりも、数ヶ月の間隔を置いて取得された眼科画像に基づく2つのシェーマ・テンプレートを比較するときの閾値の方を大きく設定することができる。
[動作態様]
眼科情報処理システム10の動作態様について説明する。図10に示すフローチャートは、眼科情報処理システム10の動作の一例を表している。
当該動作の開始段階では、記憶部12には、眼科画像G1、G2が記憶されている。眼科画像G2は、眼科画像G1よりも後に取得されたものとする。また、記憶部12には、シェーマ・テンプレートT1のみが記憶されているものとする(シェーマ・テンプレートT2は記憶されていない)。
まず、オペレータは、操作部13を操作して、新たに取得された眼科画像G2を指定する(S31)。
主制御部111は、指定された眼科画像G2を記憶部12から読み出して表示部14に表示させる(S32)。
主制御部111は、たとえば操作部13により所定の操作がなされたことに対応し、テンプレート作成部15の動作を開始させる。テンプレート作成部15は、第1の実施形態と同様にして、眼科画像G2に基づいてシェーマ・テンプレートT2を作成する(S33)。
主制御部111は、作成されたシェーマ・テンプレートT2を、当該被検眼の被検眼識別情報Eに関連付けて記憶部12に記憶させる(S34)。
ここで、各シェーマ・テンプレートT1、T2には、その元になった眼科画像G1、G2が表す被検眼の部位や撮影条件などの情報が付帯されている。
次に、相違情報生成部114は、シェーマ・テンプレートT1とシェーマ・テンプレートT2との相違を検出して相違情報を生成する(S35)。この相違情報は、先に作成されたシェーマ・テンプレートT1と、新たなシェーマ・テンプレートT2との相違を表す情報(差分画像)である。
続いて、主制御部111は、この相違情報に示す相違の度合いに基づいて、シェーマ・テンプレートT1、T2のうちの一方を選択して表示部14に表示させる(S36)。
なお、上記の相違の度合いは、たとえば、差分画像のサイズ(線画像の長さ等)の度合いである。主制御部111は、差分画像のサイズが所定値未満である場合には、過去に作成されたシェーマ・テンプレートT1を選択し、差分画像のサイズが所定値以上である場合には新たなシェーマ・テンプレートT2を選択する。主制御部111は、選択されなかったシェーマ・テンプレートを削除してもよい。
オペレータは、第1の実施形態と同様に、たとえば眼科画像G2を観察して得られた所見情報等の情報を、眼科画像G2やシェーマ・テンプレートに記入することができる。以上で、この動作態様の説明を終了する。
[作用・効果]
眼科情報処理システム10の作用及び効果を説明する。
眼科情報処理システム10は、眼科画像G1、G2に基づいてシェーマ・テンプレートT1、T2をそれぞれ作成する。更に、眼科情報処理システム10は、シェーマ・テンプレートT1、T2の相違を表す相違情報を生成し、この相違情報に基づいてシェーマ・テンプレートT1、T2のうちの一方を選択して表示する。このとき、相違情報に示す相違の度合いに応じてシェーマ・テンプレートT1又はシェーマ・テンプレートT2が選択される。
このような眼科情報処理システム10によれば、眼科画像に示す被検眼の部位の形態の変化に応じたシェーマ・テンプレートを自動的に選択して表示できるので、所見等の情報の記入作業の効率化を図ることができる。
新たに取得された眼科画像に示す形態が過去の形態とそれほど変わらない場合、過去のシェーマ・テンプレートを用いて新たな眼科画像から得られた所見を入力しても問題はない。
一方、新たな眼科画像に示す形態が過去の形態から大きく変化する場合がある。たとえば、緑内障により視神経乳頭の径が変化したり、眼底の手術により眼底血管の走行位置が回復したりすることがある。このような場合には、変化前の眼科画像に基づくシェーマ・テンプレートから変化後のシェーマ・テンプレートに切り替えて新たな所見等を入力することが望ましい。
このような場合において、眼科情報処理システム10によれば、現時点における被検眼の部位の形態(新たな眼科画像に示す形態)に合わせてシェーマ・テンプレートを選択して表示することが可能である。
[他の動作態様]
眼科情報処理システム10の他の動作態様を説明する。上記の動作態様は、相違情報に基づいてシェーマ・テンプレートT1、T2のうちの一方を選択して表示するものであるが、以下に説明する動作態様は、相違情報に基づいて新たなシェーマ・テンプレートを表示するものである。
図11に示すフローチャートは、当該動作態様の一例を表している。当該動作の開始段階では、記憶部12には、眼科画像G1、G2が記憶されている。眼科画像G2は、眼科画像G1よりも後に取得されたものとする。また、記憶部12には、シェーマ・テンプレートT1のみが記憶されているものとする(シェーマ・テンプレートT2は記憶されていない)。
まず、オペレータは、操作部13を操作して、新たに取得された眼科画像G2を指定する(S41)。
主制御部111は、指定された眼科画像G2を記憶部12から読み出して表示部14に表示させる(S42)。
主制御部111は、たとえば操作部13により所定の操作がなされたことに対応し、テンプレート作成部15の動作を開始させる。テンプレート作成部15は、第1の実施形態と同様にして、眼科画像G2に基づいてシェーマ・テンプレートT2を作成する(S43)。
主制御部111は、作成されたシェーマ・テンプレートT2を、当該被検眼の被検眼識別情報Eに関連付けて記憶部12に記憶させる(S44)。なお、各シェーマ・テンプレートT1、T2には、それぞれ、眼科画像G1、G2が表す被検眼の部位や撮影条件などの情報が付帯されている。
次に、相違情報生成部114は、シェーマ・テンプレートT1とシェーマ・テンプレートT2との相違を検出して相違情報を生成する(S45)。
主制御部111は、シェーマ・テンプレートT1又はシェーマ・テンプレートT2と、相違情報(差分画像)とに基づいて、表示部14に新たなシェーマ・テンプレートを表示させる(S46)。
ステップ46の処理の具体例を説明する。主制御部111は、シェーマ・テンプレートT1(又はシェーマ・テンプレートT2:以下同様)を表示部14に表示させるとともに、シェーマ・テンプレートT1上に差分画像を重畳表示させる。
このとき、シェーマ・テンプレートT1と異なる表示態様で差分画像を表示させることが望ましい。たとえば、シェーマ・テンプレートT1(中の線画像)と差分画像とを異なる色で表示させることができる。このように、シェーマ・テンプレートT1と差分画像とを重畳表示した画像は、この発明の「重畳画像」の一例である。
また、シェーマ・テンプレートT1と差分画像とを重畳表示させる代わりに、シェーマ・テンプレートT1中における差分画像との共通部分の表示態様を変えて表示することも可能である。
オペレータは、第1の実施形態と同様に、たとえば眼科画像G2を観察して得られた所見情報等の情報を、眼科画像G2やシェーマ・テンプレートに記入することができる。
この動作態様によれば、上記実施形態と同様に所見等の記入作業の効率化を図ることができる。更に、この動作態様によれば、オペレータは、シェーマ・テンプレートの変化を把握できるので、たとえば経過観察における所見の記入作業を支援することが可能である。
[プログラム]
この発明に係るプログラムは、眼科画像を記憶するコンピュータに次の処理を実行させる:(1)眼科画像に基づいて、被検眼の部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成させる;(2)シェーマ・テンプレートを記憶させる;(3)オペレータが操作手段により所定の操作を行ったときに、シェーマ・テンプレートを読み出して表示させる;(4)オペレータが操作手段を用いて入力した情報をシェーマ・テンプレートに付加させる。
この発明に係るプログラムは、上記実施形態で説明した任意の処理を上記コンピュータに実行させるように構成することが可能である。上記実施形態のプログラム104aは、この発明に係る「プログラム」の一例である。
この発明に係るプログラムによれば、被検眼の画像からシェーマ・テンプレートを作成することができるので、病変部等の注目部位の記入位置を従来よりも容易に決定することができる。それにより、所見等の情報の記入作業の効率化を図ることが可能になる。
更に、この発明に係るプログラムによれば、従来のように多数のシェーマ・テンプレートのうちから所望のものを選択する必要がないので、所見等の記入作業の効率化を図ることができる。
また、この発明に係るプログラムによれば、過去にシェーマ・テンプレートに記入された情報を閲覧する際に、その記入位置が眼底画像中のどの位置に対応しているかを容易に判断することができる。それにより、所見等の情報の閲覧作業の効率化を図ることが可能になる。
このプログラムは、コンピュータのドライブ装置によって読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させることができる。たとえば、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などの記憶媒体を用いることが可能である。また、ハードディスクドライブやメモリ等の記憶装置に記憶させることも可能である。更に、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
以上に詳述した実施形態は、この発明に係る眼科情報処理システム及びプログラムの一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形を適宜に施すことが可能である。
たとえば、上記実施形態におけるテンプレート作成処理では、(1)変換処理、(2)抽出処理、(3)消去処理、(4)描画処理、を当該順序で実行しているが、これらの処理の組み合わせや順序以外の処理によってシェーマ・テンプレートを作成することが可能である。
この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態のハードウェア構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態に記憶される眼科画像の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態により生成される眼科画像の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態により生成される眼科画像の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態により作成されるシェーマ・テンプレートの一例を表す概略図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明に係る眼科情報処理システムの実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。
符号の説明
1、10 眼科情報処理システム
11 制御部
111 主制御部
112 シェーマ入力部
113 位置合わせ部
114 相違情報生成部
12 記憶部
G、G1、G2 眼科画像
T、T1、T2 シェーマ・テンプレート
E 被検眼識別情報
13 操作部
14 表示部
15 テンプレート作成部
151 変換処理部
152 抽出処理部
153 消去処理部
154 描画処理部

Claims (16)

  1. 被検眼の部位の形態を表す眼科画像を記憶する記憶手段と、
    前記眼科画像に基づいて、前記部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成する作成手段と、
    前記シェーマ・テンプレートを前記記憶手段に記憶させる制御手段と、
    操作手段と、
    表示手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段により所定の操作がなされたときに、前記記憶手段から前記シェーマ・テンプレートを読み出して前記表示手段に表示させ、前記操作手段を用いて入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加する、
    ことを特徴とする眼科情報処理システム。
  2. 前記制御手段は、前記眼科画像に対応する被検眼の識別情報に関連付けて前記シェーマ・テンプレートを前記記憶手段に記憶させ、前記所定の操作として被検眼の識別情報が指定されたときに、該識別情報に関連付けられたシェーマ・テンプレートを読み出して表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科情報処理システム。
  3. 前記制御手段は、前記シェーマ・テンプレートとともに眼科画像を前記表示手段に表示させ、前記操作手段により該眼科画像上に入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システム。
  4. 前記制御手段は、前記シェーマ・テンプレートと該眼科画像との位置合わせを行う位置合わせ手段を含み、前記位置合わせの結果に基づいて該眼科画像への情報の入力位置に対応する前記シェーマ・テンプレート中の位置を特定し、前記特定された位置に前記情報を付加する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の眼科情報処理システム。
  5. 前記作成手段は、被検眼の所定部位に対応する画像領域を前記眼科画像から抽出する抽出手段を含み、前記画像領域に基づいて前記シェーマ・テンプレートを作成する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システム。
  6. 前記眼科画像はカラー画像であり、
    前記作成手段は、前記カラー画像をモノクロの輝度画像に変換する変換手段を含み、
    前記抽出手段は、前記輝度画像の各画素の輝度値に基づく閾値処理を行って前記画像領域を抽出する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の眼科情報処理システム。
  7. 前記作成手段は、前記抽出手段により抽出された画像領域以外の領域の画像を消去する消去手段を含み、前記画像領域に基づいて前記シェーマ・テンプレートを作成する、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の眼科情報処理システム。
  8. 前記作成手段は、前記抽出手段により抽出された画像領域に基づいて線画像を描画する描画手段を含み、前記線画像を含む画像を前記シェーマ・テンプレートとする、
    ことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の眼科情報処理システム。
  9. 前記眼科画像は眼底像であり、
    前記抽出手段は、所定の血管径以上の太さの眼底血管に対応する血管領域と、視神経乳頭に対応する乳頭領域とを前記眼底像から抽出し、
    前記描画手段は、前記血管領域の中心線に沿った線画像と、前記乳頭領域の外周に沿った線画像とを描画する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の眼科情報処理システム。
  10. 前記記憶手段は、被検眼の同一部位の第1の眼科画像、及び、前記第1の眼科画像よりも後に取得された第2の眼科画像を記憶し、
    前記作成手段は、前記第1の眼科画像に基づいて第1のシェーマ・テンプレートを作成し、前記第2の眼科画像に基づいて第2のシェーマ・テンプレートを作成し、
    前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレートと前記第2のシェーマ・テンプレートとの相違を表す相違情報を生成する相違情報生成手段を含み、前記相違情報に基づいて前記第1のシェーマ・テンプレート及び前記第2のシェーマ・テンプレートのうちの一方を選択して前記表示手段に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システム。
  11. 前記記憶手段は、被検眼の同一部位の第1の眼科画像及び第2の眼科画像を記憶し、
    前記作成手段は、前記第1の眼科画像に基づいて第1のシェーマ・テンプレートを作成し、前記第2の眼科画像に基づいて第2のシェーマ・テンプレートを作成し、
    前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレートと前記第2のシェーマ・テンプレートとの相違を表す相違情報を生成する相違情報生成手段を含み、前記相違情報に基づいて新たなシェーマ・テンプレートを前記表示手段に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科情報処理システム。
  12. 前記制御手段は、前記新たなシェーマ・テンプレートとして、前記第1のシェーマ・テンプレート又は前記第2のシェーマ・テンプレートと、前記相違情報に基づく画像との重畳画像を前記表示手段に表示させる、
    ことを特徴とする請求項11に記載の眼科情報処理システム。
  13. 前記制御手段は、前記第1のシェーマ・テンプレート又は前記第2のシェーマ・テンプレートと異なる表示態様で前記相違情報を表示させる、
    ことを特徴とする請求項12に記載の眼科情報処理システム。
  14. 前記相違情報生成手段は、前記相違情報として、前記第1のシェーマ・テンプレート中の画像と前記第2のシェーマ・テンプレート中の画像との差分画像を生成する、
    ことを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の眼科情報処理システム。
  15. 前記相違情報生成手段は、前記第1のシェーマ・テンプレート中の画像を形成する各部分画像の形態と、前記第2のシェーマ・テンプレート中の画像を形成する各部分画像の形態とを比較することにより前記相違情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の眼科情報処理システム。
  16. 被検眼の部位の形態を表す眼科画像を記憶するコンピュータを制御するプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記眼科画像に基づいて、前記部位の概略形態を表す画像を含むシェーマ・テンプレートを作成させ、
    前記シェーマ・テンプレートを記憶させ、
    操作手段により所定の操作がなされたときに、前記記憶された前記シェーマ・テンプレートを表示させ、
    前記操作手段を用いて入力された情報を前記シェーマ・テンプレートに付加させる、
    ことを特徴とするプログラム。
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