しかしながら、特許文献1〜3では、1つのKVMスイッチを使用して、各サーバから出力される1つのビデオ出力を遠隔端末に出力する。このため、マルチモニタ環境を実現するためには、複数のKVMスイッチが必要となる。
本発明の目的は、1台でユーザにマルチモニタ環境を提供することができるKVMスイッチ及びKVMシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のKVMスイッチは、情報処理装置から出力される複数のビデオ信号を入力可能な入力手段と、前記入力手段により入力された複数のビデオ信号に、それぞれ対応するビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加された複数のビデオ信号を遠隔端末にネットワークを介して送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数のビデオ信号が入力され、当該複数のビデオ信号に、それぞれ対応するビデオ信号の識別情報が付加され、遠隔端末にネットワークを介して送信されるので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。
好ましくは、KVMスイッチは、前記入力手段により入力された複数のビデオ信号を各々ビデオデータとして順次記憶する記憶手段と、順次記憶される各ビデオデータにおける1画面分の新旧のビデオデータの差分を検出する差分検出手段とを備え、前記送信手段は、当該検出された差分のビデオデータに、対応するビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加された差分のビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信することを特徴とする。
かかる構成によれば、複数のビデオ信号が各々ビデオデータとして順次記憶され、各ビデオデータにおける新旧のビデオデータの差分が検出され、当該差分のビデオデータに、対応するビデオ信号の識別情報が付加され、遠隔端末にネットワークを介して送信されるので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記複数のビデオ信号の各々は、アナログ信号及びデジタル信号のいずれか一方であることを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置から出力される複数のビデオ信号が、アナログ信号及びデジタル信号のいずれでも対応することができる。
好ましくは、KVMスイッチは、前記複数のビデオ信号のうち少なくとも1つがアナログ信号である場合に、当該アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、アナログのビデオ信号を通信環境の影響を受けにくいデジタル信号に変換することができる。
好ましくは、前記情報処理装置は、前記複数のビデオ信号を出力する複数の出力端子を備え、前記入力手段は1つの入力端子であり、前記複数の出力端子と前記入力端子との間は1本のケーブルで接続されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置から出力される複数のビデオ信号を1つの入力端子で入力するので、KVMスイッチを小型化することができる。
好ましくは、前記情報処理装置は、前記複数のビデオ信号を出力する複数の出力端子を備え、前記入力手段は、前記複数の出力端子よりも少ない個数の複数の入力端子であり、前記複数の入力端子の各々は、前記複数の出力端子のうちの所定数の出力端子と1本のケーブルで接続されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、各入力端子は、複数の出力端子のうちの所定数の出力端子と1本のケーブルで接続されているので、入力端子と出力端子とが一対一の関係でケーブルで接続されている場合よりも、ユーザにとってケーブルの取り付け及び取り外しが楽になる。
より好ましくは、前記複数の出力端子の各々から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を削除することで、前記ケーブルは芯数を削減した構造を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、入力端子と出力端子との間を接続するケーブルを細くすることができると共にケーブルのコストを抑えることができる。
好ましくは、KVMスイッチは、複数の表示装置に接続する接続手段と、前記入力手段から入力され、前記複数の表示装置にそれぞれ表示される複数のビデオ信号を切り替える切替手段とをさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数の表示装置に表示される複数のビデオ信号を切り替えることができる。
好ましくは、KVMスイッチは、表示装置に接続する接続手段と、前記入力手段から入力された複数のビデオ信号を縮小し且つ合成して、前記表示装置に出力する画像処理手段とをさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、1つの表示装置に複数のビデオ信号を表示することができる。
好ましくは、KVMスイッチは、複数の表示装置にそれぞれ接続する複数の接続手段と、所定のスイッチの押下又は所定のキー入力に応じて、前記複数の表示装置に、それぞれ対応する接続手段の識別情報を表示する識別情報表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチ側(ローカル側)のユーザは、複数の表示装置(マルチモニタ)の位置関係を確認することができる。
より好ましくは、KVMスイッチは、前記複数の表示装置の位置関係を設定する設定手段をさらに備え、前記送信手段は、前記ビデオ信号の識別情報が付加された差分のビデオデータに、前記接続手段の識別情報及び前記設定手段により設定された複数の表示装置の位置関係の情報を付加し、前記遠隔端末にネットワークを介して送信し、前記遠隔端末は、前記接続手段の識別情報及び前記複数の表示装置の位置関係の情報に基づいて、前記差分のビデオデータを表示することを特徴とする。
かかる構成によれば、遠隔端末側において、ローカル側の複数の表示装置(マルチモニタ)の配置状態が復元され、遠隔端末側のユーザは、当該ローカル側の複数の表示装置(マルチモニタ)の配置状態を確認することができる。
さらに好ましくは、前記設定手段は、さらに前記複数の表示装置の各々の大きさ及び解像度の情報を設定し、前記送信手段は、前記ビデオ信号の識別情報が付加された差分のビデオデータに、前記接続手段の識別情報、前記設定手段により設定された複数の表示装置の位置関係の情報、並びに前記複数の表示装置の各々の大きさ及び解像度の情報を付加し、前記遠隔端末にネットワークを介して送信し、前記遠隔端末は、前記接続手段の識別情報、前記複数の表示装置の位置関係の情報、並びに前記複数の表示装置の各々の大きさ及び解像度の情報に基づいて、前記差分のビデオデータを表示することを特徴とする。
かかる構成によれば、遠隔端末側において、ローカル側の複数の表示装置(マルチモニタ)の大きさ、解像度及び配置状態が復元され、遠隔端末側のユーザは、当該ローカル側の複数の表示装置(マルチモニタ)の大きさ、解像度及び配置状態を確認することができる。
上記目的を達成するため、本発明のKVMシステムは、情報処理装置に含まれる複数の出力端子の1つから出力されるアナログのビデオ信号を入力し、当該アナログのビデオ信号をデジタルのビデオ信号に変換するA/D変換手段、当該デジタルのビデオ信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換手段、及び当該シリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチに出力する光信号/差動信号変換手段を有するアダプタの複数と、各アダプタから出力される光信号又は差動信号をビデオデータとして順次記憶する記憶手段、順次記憶されるビデオデータにおける1画面分の新旧のビデオデータの差分を検出する差分検出手段、及び当該検出された差分のビデオデータに、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信する送信手段を有するKVMスイッチとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数のアダプタの各々が、アナログのビデオ信号をデジタルの光信号又は差動信号に変換してKVMスイッチに出力し、KVMスイッチが、ビデオデータとしての光信号又は差動信号の差分を検出し、対応するビデオ信号の識別情報を検出された差分のビデオデータに付加し、識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信するので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子の各々からデジタルのビデオ信号が出力される場合は、各アダプタは前記A/D変換手段を含まず、前記送信手段は、前記検出された差分のビデオデータに、対応するデジタルのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信することを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置に含まれる複数の出力端子の各々からデジタルのビデオ信号が出力される場合も、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、各アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めることを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
好ましくは、各アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めないことを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチに出力する光信号又は差動信号の信号量を減らすことができ、システム全体の通信速度が向上する。
好ましくは、各アダプタは、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を前記光信号又は前記差動信号に含めず、独立した形式で前記KVMスイッチに出力することを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
上記目的を達成するため、本発明のKVMシステムは、情報処理装置に含まれる複数の出力端子から出力される複数のアナログのビデオ信号を入力し、各アナログのビデオ信号をデジタルのビデオ信号に変換するA/D変換手段、当該デジタルのビデオ信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換手段、及び当該シリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチに出力する光信号/差動信号変換手段を有するアダプタと、前記光信号又は前記差動信号をビデオデータとして順次記憶する記憶手段、順次記憶されるビデオデータにおける1画面分の新旧のビデオデータの差分を検出する差分検出手段、及び当該検出された差分のビデオデータに、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信する送信手段を有するKVMスイッチとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、1つのアダプタが、複数のアナログのビデオ信号の各々をデジタルの光信号又は差動信号に変換してKVMスイッチに出力し、KVMスイッチが、ビデオデータとしての光信号又は差動信号の差分を検出し、対応するビデオ信号の識別情報を検出された差分のビデオデータに付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信するので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子から複数のデジタルのビデオ信号が出力される場合は、前記アダプタは、前記A/D変換手段を含まず、前記送信手段は、前記検出された差分のビデオデータに、対応するデジタルのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信することを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置に含まれる複数の出力端子から複数のデジタルのビデオ信号が出力される場合も、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めることを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
好ましくは、前記アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めないことを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチに出力する光信号又は差動信号の信号量を減らすことができ、システム全体の通信速度が向上する。
好ましくは、前記アダプタは、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を前記光信号又は前記差動信号に含めず、独立した形式で前記KVMスイッチに出力することを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
上記目的を達成するため、本発明のKVMシステムは、情報処理装置に含まれる複数の出力端子の1つから出力されるアナログのビデオ信号を入力し、当該アナログのビデオ信号をデジタルのビデオ信号に変換するA/D変換手段、当該デジタルのビデオ信号を順次記憶する記憶手段、順次記憶されるデジタルのビデオ信号における1画面分の新旧のビデオ信号の差分を検出する差分検出手段、検出された差分のビデオ信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換手段、及び当該シリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチに出力する光信号/差動信号変換手段を有するアダプタの複数と、各アダプタから出力される光信号又は差動信号に、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加された光信号又は差動信号をビデオデータとして遠隔端末にネットワークを介して送信する送信手段を有するKVMスイッチとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数のアダプタの各々が、アナログのビデオ信号をデジタルのビデオ信号に変換し、1画面分の差分に相当するデジタルのビデオ信号を光信号又は差動信号に変換してKVMスイッチに出力し、KVMスイッチが、当該光信号又は差動信号に、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、ビデオデータとして遠隔端末にネットワークを介して送信するので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子の各々からデジタルのビデオ信号が出力される場合は、各アダプタは前記A/D変換手段を含まず、前記送信手段は、各アダプタから出力される光信号又は差動信号に、対応するデジタルのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加された光信号又は差動信号をビデオデータとして遠隔端末にネットワークを介して送信することを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置に含まれる複数の出力端子の各々からデジタルのビデオ信号が出力される場合も、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、各アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めることを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
好ましくは、各アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めないことを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチに出力する光信号又は差動信号の信号量を減らすことができ、システム全体の通信速度が向上する。
好ましくは、各アダプタは、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を前記光信号又は前記差動信号に含めず、独立した形式で前記KVMスイッチに出力することを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
上記目的を達成するため、本発明のKVMシステムは、情報処理装置に含まれる複数の出力端子から出力される複数のアナログのビデオ信号を入力し、各アナログのビデオ信号をデジタルのビデオ信号に変換するA/D変換手段、当該デジタルのビデオ信号を順次記憶する記憶手段、順次記憶されるデジタルのビデオ信号における1画面分の新旧のビデオ信号の差分を検出する差分検出手段、検出された差分のビデオ信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換手段、及び当該シリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチに出力する光信号/差動信号変換手段を有するアダプタと、前記アダプタから出力される光信号又は差動信号に、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加された光信号又は差動信号をビデオデータとして遠隔端末にネットワークを介して送信する送信手段を有するKVMスイッチとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、1つのアダプタが、複数のアナログのビデオ信号の各々をデジタルのビデオ信号に変換し、1画面分の差分に相当するデジタルのビデオ信号を光信号又は差動信号に変換してKVMスイッチに出力し、KVMスイッチが、当該光信号又は差動信号に、対応するアナログのビデオ信号の識別情報を付加し、ビデオデータとして遠隔端末にネットワークを介して送信するので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子から複数のデジタルのビデオ信号が出力される場合は、前記アダプタは、前記A/D変換手段を含まず、前記送信手段は、前記検出された差分のビデオデータに、対応するデジタルのビデオ信号の識別情報を付加し、当該識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末にネットワークを介して送信することを特徴とする。
かかる構成によれば、情報処理装置に含まれる複数の出力端子から複数のデジタルのビデオ信号が出力される場合も、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、差分のビデオデータが遠隔端末に送信されるので、データ送信量を削減することができる。
好ましくは、前記アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めることを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
好ましくは、前記アダプタは、前記光信号又は前記差動信号に、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を含めないことを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチに出力する光信号又は差動信号の信号量を減らすことができ、システム全体の通信速度が向上する。
好ましくは、前記アダプタは、対応する出力端子から出力されるディスプレイの属性情報を示す信号を前記光信号又は前記差動信号に含めず、独立した形式で前記KVMスイッチに出力することを特徴とする。
かかる構成によれば、KVMスイッチを介して遠隔端末にディスプレイの属性情報を示す信号を伝送することができる。
好ましくは、前記KVMスイッチは、複数の表示装置に接続する接続手段と、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子から出力され、前記複数の表示装置にそれぞれ表示される複数のビデオ信号を切り替える切替手段とをさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数の表示装置に表示される複数のビデオ信号を切り替えることができる。
好ましくは、前記KVMスイッチは、表示装置に接続する接続手段と、前記情報処理装置に含まれる複数の出力端子から出力された複数のビデオ信号を縮小し且つ合成して、前記表示装置に出力する画像処理手段とをさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、1つの表示装置に複数のビデオ信号を表示することができる。
本発明によれば、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、KVMスイッチを含むマルチモニタ対応切替システムの全体構成図である。
同図に示すように、マルチモニタ対応切替システムは、KVMスイッチ(K:キーボード、V:ビデオ、M:マウス)1、サーバ2、モニタ3−N(Nは1以上の整数である。即ちN=1、2、…)、キーボード4、及びマウス5を備えている。サーバ2は、操作対象のコンピュータ(ローカル側のコンピュータ)である。尚、サーバの数は、1つに限らず、複数あってもよい。
さらに、マルチモニタ対応切替システムは、モニタ12、キーボード13及びマウス14が接続されているPC11を備えている。PC11は、ユーザが遠隔地で操作するコンピュータ(遠隔操作側のコンピュータ)であり、ネットワーク10を介してKVMスイッチ1に接続される遠隔端末である。尚、遠隔端末の数は、1つに限らず、複数あってもよい。
サーバ2及びPC11は、一般的なコンピュータの構成(例えば、CPU、メモリ、ハードディスク、ネットワークインターフェース、CD−ROMドライブ、及びモニタ、キーボード13並びにマウス14をそれぞれ接続する複数の端子)を備えている。
KVMスイッチ1は、モニタ3へビデオ信号を出力するためのビデオ端子101−N(Nは1以上の整数である。以下同様である)(接続手段)、キーボード4が押下されたときに出力されるキーボード信号を入力するためのPS/2端子102、マウス5の移動やクリックで生じるマウス信号を入力するためのPS/2端子103、サーバ2から複数のビデオ信号を入力するためのビデオ端子104−N(入力手段)、キーボード信号をサーバに出力するためのPS/2端子105、及びマウス信号をサーバに出力するためのPS/2端子106を備えている。
サーバ2は、ビデオ端子104−Nにビデオ信号を出力するためのビデオ端子201−N、キーボード信号を入力するためのPS/2端子202、及びマウス信号を入力するためのPS/2端子203を備えている。
キーボード4及びマウス5がUSB(Universal Serial Bus)端子を有する場合には、KVMスイッチ1は、PS/2端子102,103に代えて、又はPS/2端子102,103に加えて、2つのUSB端子を有する。PS/2端子105,106及びPS/2端子202,203もそれぞれUSB端子で構成してもよい。
同図において、符号Kは、キーボード信号を示し、符号Mは、マウス信号を示し、符号Vはビデオ信号を示す。
モニタ3−Nとビデオ端子101−Nとの間には、ビデオケーブル301−Nが接続されている。PS/2端子102には、キーボード4から伸出するケーブル302が接続され、PS/2端子103には、マウス5から伸出するケーブル303が接続されている。ビデオ端子104−Nとビデオ端子201−Nとの間には、ビデオケーブル304−Nが接続されている。PS/2端子105とPS/2端子202との間及びPS/2端子106とPS/2端子203との間にも、それぞれケーブルが接続されている。
ビデオケーブル304−Nは、図2に示すように、Red、Green、Blueの信号用、水平同期信号(Hsync)用、垂直同期信号(Vsync)用、DDC信号(Display Data Channel:ディスプレイの属性情報(ベンダ名、型番、解像度など)を示す信号)用、GND用の計7つの信号線をまとめたものである。ビデオケーブル304−Nに流れる信号は、Red、Green、Blueの信号、水平同期信号(Hsync)、垂直同期信号(Vsync)、DDC信号である。GNDはグランド(接地)に対しては、信号線はあるが、信号は流れていない。この場合、各ビデオ端子201−Nの芯数及び各ビデオ端子104−Nの芯数はそれぞれ7つである。
ビデオケーブル304−Nには、DDC信号用の信号線が複数含まれる場合もある。また、DDC信号用の信号線をビデオケーブル304−Nに含めず、DDC信号用の信号線は別途、サーバ2とKVMスイッチ1との間に接続するようにしてもよい。この場合、サーバ2とKVMスイッチ1とには、当該信号線を接続するための端子が必要である。
サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号は、上述したようなアナログのRGB信号の他に、デジタル信号(例えば、DVI(Digital Visual Interface)又はHDMI(High-Definition Multimedia Interface)方式の差動信号)がある。サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号が、DVI方式又はHDMI方式の差動信号である場合には、ビデオ端子104−N及びビデオ端子201−Nは、DVI端子又はHDMI端子となる。
図1において、サーバ2からPC11へデータを出力する場合は、KVMスイッチ1に接続される回線(Ethernet(登録商標))を使用するが、この回線は1本しかない。このため、KVMスイッチ1は、KVMスイッチ1からEthernet(登録商標)に出力されるデータ(即ち、サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号が変換されたデータ)にビデオ信号を識別するための識別情報を付加する。これにより、遠隔操作側のPC11は、ビデオ信号を正しく再生することができる。
PC11に接続されるモニタがモニタ12のみである場合には、モニタ12の画面に、サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号数と同数のウインドウを表示し、当該ウインドウに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供する。PC11に接続されるモニタの台数が、サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号数と同数である場合には、各モニタに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供する。
図3は、KVMスイッチ1の詳細な構成図である。
KVMスイッチ1は、KM信号化回路110、A/D変換部111−N(A/D変換手段)、フレームメモリ格納回路112、フレームメモリ113−N(記憶手段)、差分検出回路114(差分検出手段)、信号変換・データ生成部115(送信手段)、入力選択回路116(切替手段)、入力選択スイッチ117(切替手段)、D/A変換部121、及び端子番号検出/表示回路122を備えている。
キーボード4からのキーボード信号及びマウス5からのマウス信号は、KM信号化回路110を介してサーバ2に伝送される。また、不図示の遠隔端末であるPC11から出力されるキーボード信号を示すデータ及びマウス信号を示すデータは、信号変換・データ生成部115でそれぞれキーボード信号及びマウス信号に変換され、変換されたキーボード信号及びマウス信号はKM信号化回路110を介してサーバ2に伝送される。
サーバ2からの各ビデオ信号は、A/D変換部111−Nに入力され、アナログ信号からデジタル信号に変換される。サーバ2からの各ビデオ信号が、デジタル信号の場合は、KVMスイッチ1にA/D変換部111−Nは不要になる。
この変換後のデジタル信号は、ビデオデータとしてA/D変換部111−Nからフレームメモリ格納回路112へ送信され、フレームメモリ格納回路112はビデオデータを順次フレームメモリ113−Nに格納する。差分検出回路114は、フレームメモリ113−N内の新旧のビデオデータを比較し、ビデオデータの変更箇所(差分)を検出し、検出された差分のビデオデータを信号変換・データ生成部115に送信する。尚、初期状態では、差分のビデオデータは存在しないので、ビデオデータの全てを信号変換・データ生成部115に送信する。また、差分のビデオデータは、変更箇所を示す位置情報及び変更された色プレーンを示す色プレーン情報を含む。
信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報を付加して、PC11に出力する。ビデオ信号の識別情報を付加する理由は、PC11が、KVMスイッチ1からビデオデータを受信したときに、そのビデオデータがいずれのビデオ信号に対応するかを識別するためである。尚、ビデオ信号の識別情報は、信号変換・データ生成部115が差分のビデオデータを読み出す順番に応じて自動的に決定される。
入力選択回路116は、入力選択スイッチ117の操作に応じて、1つ又は複数のモニタ3−Nに表示されるビデオ信号を切り替える。ビデオ端子101−Nに接続されたモニタ3−Nが1台の場合は、サーバ2からビデオ信号を入力する一方のビデオ端子104−Nから他方のビデオ端子104−Nに切り替えることにより、切り替え後のビデオ端子104−Nから入力するビデオ信号をモニタ3−Nに表示する。ビデオ端子101−Nの数とモニタ3−Nの台数が同一の場合は、ビデオ信号の切り替えが不要になるので、入力選択回路116は不要になる。
また、入力選択回路116は、キーボード4から受信する所定のキーボード信号(例えば、キーボード4上の「F1」キーのキーボード信号)に応じて1つ又は複数のモニタ3−Nに表示されるビデオ信号を切り替えてもよい。また、入力選択回路116は、キーボード4から所定のキーボード信号(例えば、キーボード4上の「F2」キーのキーボード信号)を受信した場合に、モニタ3−Nにメニュー画面を表示させ、マウス5により選択されたメニューに応じて1つ又は複数のモニタ3−Nに表示されるビデオ信号を切り替えてもよい。
端子番号検出/表示回路122は、モニタ3−Nが接続されているビデオ端子101−Nの番号を検出し、検出された番号を対応するモニタ3−Nに表示すると共に信号変換・データ生成部115に出力する。D/A変換部121は、信号変換・データ生成部115に設定された各モニタの大きさ、各モニタの解像度、各モニタの座標、及び各モニタが接続されているビデオ端子101−Nの番号(以下モニタ番号という)などの情報をD/A変換する。ここで、D/A変換された情報は入力選択回路116及び端子番号検出/表示回路122を介して任意のモニタに表示され、ユーザが各モニタの大きさ、各モニタの解像度、各モニタの座標、及び各モニタが接続されているビデオ端子101−Nの番号等を設定したり変更したりする際に、利用される。
端子番号検出/表示回路122は、スイッチ123を備えており、スイッチ123が押下される又はキーボード4の特定のキーの組み合わせ(例えば、shift+[A])の入力があると、モニタ3−Nが接続されているビデオ端子101−Nの番号(モニタ番号)を検出し、検出された番号を対応するモニタ3−Nに表示する。これにより、ローカル側のユーザは、マルチモニタの位置関係を確認することができる。
また、信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報を付加して、PC11に出力しているが、さらに、各モニタの大きさ、各モニタの解像度、各モニタの座標、及び各モニタが接続されているビデオ端子101−Nの番号(以下モニタ番号という)などの情報を付加して、PC11に出力してもよい。PC11は、この付加された情報に基づいて、差分のビデオデータをモニタ12の画面に出力することで、ローカル側のマルチモニタの状態が復元され、遠隔操作側のユーザは、当該ローカル側のマルチモニタの状態を確認することができる。また、PC11は、信号変換・データ生成部115に対して各モニタの大きさ、各モニタの解像度、各モニタの座標、又は各モニタが接続されているビデオ端子101−Nの番号(以下モニタ番号という)を問い合わせるコマンドを出力し、その応答を受信し、モニタ12に出力する。これによっても、遠隔操作側のユーザは、当該ローカル側のマルチモニタの状態を確認することができる。
図14は、モニタの配置関係を設定するGUIの第1の例を示す図である。このGUIを表示するプログラムは、信号変換・データ生成部115に格納されている。ローカル側のユーザが、キーボード4の特定のキーの組み合わせ(例えば、shift+[G])を入力すると、図14のGUIはモニタ3−Nに表示される。このGUIでは、モニタのレイアウト(配置)をマウス5のカーソルで簡単に決定又は変更することができる。このGUIでモニタのレイアウト(配置)が変更されると、信号変換・データ生成部115に設定されているモニタの座標データが更新され、モニタのレイアウト(位置)の入力又は変更が終了すると、信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報、モニタ番号、モニタの座標データを付加して、PC11に出力する。PC11は、このモニタ番号及びモニタの座標データに基づいて、モニタ12の画面に表示されるローカル側のマルチモニタのレイアウトを変更する。尚、信号変換・データ生成部115は、モニタ番号及びモニタの座標データだけでなく、モニタの大きさのデータをPC11に出力するようにしてもよい。
図15は、モニタの配置関係を設定するGUIの第2の例を示す図である。このGUIを表示するプログラムも、信号変換・データ生成部115に格納されている。このGUIでは、仮想的な升目にモニタ番号を入力することで、モニタの配置を指示する。モニタのレイアウト(配置)の入力又は変更が終了すると、信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報、モニタ番号、モニタの座標データを付加して、PC11に出力する。PC11は、このモニタ番号及びモニタの座標データに基づいて、モニタ12の画面に表示されるローカル側のマルチモニタのレイアウトを変更する。
図14又は図15のGUIを使用する場合、遠隔操作側ではモニタ12の画面に、ローカル側のモニタの数及びモニタの位置に対応する複数のウインドウを表示し、当該ウインドウに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供するが、PC11に接続されるモニタの数や大きさがローカル側のモニタの数や大きさと同一である場合には、PC11に接続される各モニタに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供してもよい。
図16は、ビデオ端子101−Nに接続される、ラックに配置された複数のモニタの例を示す図であり、図17(A)は、図16のモニタの配置関係を設定するGUIの第1の例を示す図であり、図17(B)は、図16のモニタの配置関係を設定するGUIの第2の例を示す図である。
図17(A)及び図17(B)のGUIを表示するプログラムも、信号変換・データ生成部115に格納されている。
図17(A)では、モニタの位置は、モニタ毎に異なる基準のモニタに対する相対位置で指定している。図17(A)のGUIでは、モニタ番号、基準モニタ番号、モニタの位置(具体的には、相対位置(横)、相対位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度が入力され、ここで入力されたデータに基づいて、信号変換・データ生成部115に設定されている対応するデータが更新される。さらに、信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報、モニタ番号、基準モニタ番号、モニタの位置(具体的には、相対位置(横)、相対位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度を付加して、PC11に出力する。PC11は、このモニタ番号、基準モニタ番号、モニタの位置(具体的には、相対位置(横)、相対位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度に基づいて、ローカル側のマルチモニタのレイアウト、大きさ、及び解像度を変更する。これにより、遠隔操作側において、ローカル側のマルチモニタの配置状態が復元され、遠隔操作側のユーザは、当該ローカル側のマルチモニタの配置状態を確認することができる。
図17(B)では、モニタの位置は、基準のモニタ(ここでは、モニタ1)に対する絶対位置で指定している。図17(B)のGUIでは、モニタ番号、モニタの位置(具体的には、絶対位置(横)、接待位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度が入力され、ここで入力されたデータに基づいて、信号変換・データ生成部115に設定されている対応するデータが更新される。また、モニタの絶対位置の基準は、例えば、モニタ番号1の画面の左上の角の座標であるが、これに限定されるものではない。
信号変換・データ生成部115は、差分のビデオデータに、ビデオ信号の識別情報、モニタ番号、モニタの位置(具体的には、絶対位置(横)、絶対位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度を付加して、PC11に出力する。PC11は、このモニタ番号、モニタの位置(具体的には、絶対位置(横)、絶対位置(縦))、モニタの大きさ(具体的には、モニタ幅、モニタ高)、及びモニタの解像度に基づいて、ローカル側のマルチモニタのレイアウト、大きさ、及び解像度を変更する。これにより、遠隔操作側において、ローカル側のマルチモニタの大きさ、解像度及び配置状態が復元され、遠隔操作側のユーザは、当該ローカル側のマルチモニタの大きさ、解像度及び配置状態を確認することができる。
図17(A)又は図17(B)のGUIを使用する場合、遠隔操作側ではモニタ12の画面に、ローカル側のモニタの数、モニタの大きさ、及びモニタの位置に対応する複数のウインドウを表示し、当該ウインドウに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供するが、PC11に接続されるモニタの数や大きさがローカル側のモニタの数や大きさと同一である場合には、PC11に接続される各モニタに各ビデオ信号を表示することで、マルチモニタ環境をユーザに提供してもよい。
図14、図15、図17(A)又は図17(B)のGUIを表示するプログラムは信号変換・データ生成部115に格納されているが、これらのプログラムを含むアプリケーションソフトウエアをサーバ2に格納してもよい。この場合、ローカル側のユーザ又は遠隔操作側のユーザは、KVMスイッチ1を介してサーバ2にアクセスし、アプリケーションソフトウエアを起動することで、図14、図15、図17(A)又は図17(B)のGUIをローカル側の任意のモニタ又は遠隔操作側の任意のモニタに表示し、各モニタの位置や解像度などの設定や変更をすることができる。また、サーバ2のOSがwindows(登録商標)の場合には、上記アプリケーションソフトウエアは、OSが保持する各モニタの位置情報を取得することができる(例えば、画面のプロパティから各モニタの位置情報を取得することができる)。
図4は、図3のKVMスイッチ1の変形例を示す構成図である。
図4のKVMスイッチ1は、図3の入力選択回路116及び入力選択スイッチ117に代えて、ビデオ合成回路118(画像処理手段)を備えている。
ビデオ合成回路118は、ビデオ端子104−Nから入力された各ビデオ信号に基づいて、縮小画面を作成し、モニタ3−1の画面に収まるように全ての縮小画面を合成して、合成された縮小画面のデータをモニタ3−1に出力する。これにより、モニタ3−1に複数のビデオ信号を同時に表示することができる。
図4では、KVMスイッチ1は1つのビデオ端子101−Nを備え、ローカル側にあるモニタは1台であるが、KVMスイッチ1が複数のビデオ端子101−Nを備える場合には、ローカル側にあるモニタは1台に限定されない。ローカル側に複数のモニタがある場合には、ビデオ合成回路118は、合成された縮小画面のデータを各モニタに出力してもよい。
図5は、図1のマルチモニタ対応切替システムの第1変形例を示す図である。
図5では、KVMスイッチ1は、図1のビデオ端子104−Nの代わりに、ビデオ端子104Aを備えている。ビデオ端子104Aとビデオ端子201−Nとの間には、ビデオケーブル304Aが接続されている。ビデオケーブル304Aは、ビデオ端子104A側は1本で構成され、ビデオ端子201−N側は複数本で構成されている。即ち、サーバ2から出力される全てのビデオ信号は、ビデオケーブル304Aによりまとめられて、1つのビデオ端子104Aを介してKVMスイッチ1に入力される。
例えば、各ビデオ端子201−Nは、図2で示したように7つの信号線が接続されるので、ビデオケーブル304Aのビデオ端子201−N側は、各々7芯のオス端子を有する。一方、サーバ2が10個のビデオ端子201−Nを備える場合には、ビデオケーブル304Aのビデオ端子104A側は、70芯(=7芯×10端子)以上の芯数を含むオス端子を有する。この場合、各ビデオ端子201−Nは、7芯のメス端子であり、ビデオ端子104Aは、70芯(=7芯×10端子)以上の芯数を含むメス端子である。このように、ビデオケーブル304Aに含まれる芯数は、サーバ2が備える複数のビデオ端子201−Nの芯数の和以上となる。
図5の構成によれば、KVMスイッチ1は、サーバのビデオ端子201−Nと接続されるビデオ端子を1つ備えればよく、KVMスイッチ1を小型化することができる。また、KVMスイッチ1のビデオ端子数が1つなので、ユーザがKVMスイッチ1とサーバ2との間にビデオケーブル304Aを取り付けたり、又は取り外すときの手間数が減り、ビデオケーブル304Aの取り扱いが楽になる。
以上の説明では、ビデオケーブル304Aのビデオ端子201−N側は、各々7芯のオス端子を有し、各ビデオ端子201−Nは、7芯のメス端子を有するが、例えば、ビデオケーブル304AからDDC信号用の信号線を削除して、ビデオ端子201−N側のオス端子を6芯のオス端子とし、各ビデオ端子201−Nを6芯のメス端子としてもよい。この場合、サーバ2が10個のビデオ端子201−Nを備える場合には、ビデオケーブル304Aのビデオ端子104A側は、60芯(=6芯×10端子)以上の芯数を含むオス端子を有し、ビデオ端子104Aは、60芯以上の芯数を含むメス端子となる。
これにより、ビデオケーブル304Aの太さを細くすることができ、さらに、ビデオケーブル304Aのコストを抑えることができる。
図6は、図1のマルチモニタ対応切替システムの第2変形例を示す図である。
図5では、サーバ2から出力される全てのビデオ信号をビデオケーブル304Aにより1つにまとめているが、図6では、サーバ2から出力される2つのビデオ信号をビデオケーブル304B−Nにより1つにまとめている。
KVMスイッチ1は、図5のビデオ端子104Aの代わりに、ビデオ端子104B−Nを備えている。1つのビデオ端子104B−Nと2つのビデオ端子201−Nとの間には、ビデオケーブル304B−Nが接続されている。ビデオケーブル304B−Nは、ビデオ端子104B−N側は1本で構成され、ビデオ端子201−N側は2本で構成されている。即ち、サーバ2から出力される2つのビデオ信号は、ビデオケーブル304B−Nによりまとめられて、1つのビデオ端子104B−Nを介してKVMスイッチ1に入力される。
例えば、各ビデオ端子201−Nは、図2で示したように7つの信号線が接続されるので、ビデオケーブル304B−Nのビデオ端子201−N側は、各々7芯のオス端子を有する。一方、ビデオケーブル304B−Nのビデオ端子104B−N側は、14芯(=7芯×2端子)以上の芯数を含むオス端子を有する。この場合、各ビデオ端子201−Nは、7芯のメス端子であり、ビデオ端子104B−Nは、14芯以上の芯数を含むメス端子である。このように、ビデオケーブル304B−Nに含まれる芯数は、サーバ2が備える複数のビデオ端子201−Nの芯数の和以上となる。
図6の構成は、図5の構成に比べて、KVMスイッチ1が備えるビデオ端子の数は増えるが、ビデオケーブル304B−Nは、上記ビデオケーブル304Aよりも細くなるのでユーザにとって、取り扱いが楽になる。また、サーバ2から出力されるビデオ信号が図5の場合よりも少ない場合に、低コストのビデオケーブルを使用できる。
図6の例では、1つのビデオ端子104B−Nが2つのビデオ端子201−Nに接続されたが、これに限らず、1つのビデオ端子104B−Nが3つ以上のビデオ端子201−Nに接続されるようにしてもよい。
また、図6の例でも、各ビデオケーブル304B−NからDDC信号用の信号線を削除して、ビデオケーブル304B−Nのビデオ端子201−N側の各オス端子を6芯とし、ビデオケーブル304B−Nのビデオ端子104−N側のオス端子を12芯としてもよい。この場合、ビデオ端子201−Nは6芯のメス端子となり、ビデオ端子104−Nは12芯のメス端子となる。これにより、ビデオケーブル304304B−Nの太さをより細くすることができ、さらに、ビデオケーブル304B−Nのコストを抑えることができる。
図7は、図1のマルチモニタ対応切替システムの第3変形例を示す図である。
図7の構成は、各ビデオ端子104−Nと対応するビデオ端子201−Nとの間にアダプタ310−Nを接続したことが図1の構成と異なる。
このアダプタ310−Nは、サーバ2から出力されるビデオ信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、当該変換されたデジタル信号をKVMスイッチ1に出力する。
図8(A)は、アダプタ310−Nの構成を示すブロック図であり、図8(B)は、アダプタ310−Nの構成の第1変形例を示すブロック図である。
図8(A)及び図8(B)のアダプタ310−Nは、ビデオ信号に含まれるRed、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換回路401(A/D変換手段)と、変換された各デジタル信号を格納するフレームバッファ及び格納回路402と、フレームバッファ及び格納回路402で変換されたデジタル信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換回路403(シリアルデータ変換手段)と、シリアルデータ変換回路403で変換されたシリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチ1へ出力する光信号/差動信号変換回路404(光信号/差動信号変換手段)とを備えている。フレームバッファ及び格納回路402は、1画面分又は複数画面分のデジタル信号を格納し、ビデオ信号の受信時間とシリアルデータの送信時間との差を吸収する。
図8(A)及び図8(B)のアダプタ310−Nでは、1画面分のビデオ信号に相当する光信号又は作動信号が逐次KVMスイッチ1に出力される。
図8(A)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、シリアルデータ変換回路403に入力する。シリアルデータ変換回路403は、フレームバッファからA/D変換されたデジタル信号を読み出し、入力されたDDC信号と合成して、シリアルデータに変換し、光信号/差動信号変換回路404に出力する。
また、図8(B)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、光信号/差動信号変換回路404に直接入力され、光信号又は差動信号に変換されて、KVMスイッチ1へ出力される。この場合、DDC信号に対応する光信号又は差動信号は、Red、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)に対応する光信号又は差動信号とは、別々の信号線を介してKVMスイッチ1へ出力される。例えば、図7のビデオケーブル304−1は、DDC信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線と、Red、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)に対応する光信号用又は差動信号用の信号線とを含む。
尚、図8(A)の破線で示すように、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号をグランド(GND)に流し、シリアルデータ変換回路403に入力しないようにしてもよい。この場合、シリアル変換されるデータ量を抑制することができる。
図9(A)は、アダプタ310−Nの構成の第2変形例を示すブロック図であり、図9(B)は、アダプタ310−Nの構成の第3変形例を示すブロック図である。
図9(A)及び図9(B)のアダプタ310−Nは、ビデオ信号の差分、即ち、前回の1画面分の信号に対する今回の1画面分の信号の差分を検出する差分検出回路405(差分検出手段)をそれぞれ図8(A)及び図8(B)のアダプタ310−Nに追加している。差分検出回路405以外の回路は、図8(A)及び図8(B)の対応する回路と同一である。
A/D変換回路401は、ビデオ信号に含まれるRed、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)をアナログ信号からデジタル信号に変換し、該デジタル信号をフレームバッファ及び格納回路402と差分検出回路405とに出力する。このとき、フレームバッファ及び格納回路402と差分検出回路405とに出力されるデジタル信号は、1画面分のデジタル信号である。
差分検出回路405は、今回の1画面分のデジタル信号をA/D変換回路401から入力し、フレームバッファ及び格納回路402から前回の1画面分のデジタル信号を読み出し、前回の1画面分のデジタル信号に対する今回の1画面分のデジタル信号の差分を検出する。そして、差分検出回路405は、検出された差分のデジタル信号を位置情報及び色プレーン情報としてシリアルデータ変換回路403に出力する。
図9(A)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、シリアルデータ変換回路403に入力する。シリアルデータ変換回路403は、フレームバッファからA/D変換されたデジタル信号を読み出し、入力されたDDC信号と合成して、シリアルデータに変換し、光信号/差動信号変換回路404に出力する。
また、図9(B)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、光信号/差動信号変換回路404に直接入力され、光信号又は差動信号に変換されて、KVMスイッチ1へ出力される。この場合、DDC信号に対応する光信号又は差動信号は、Red、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)に対応する光信号又は差動信号とは、別々の信号線を介してKVMスイッチ1へ出力される。例えば、図7のビデオケーブル304−1は、DDC信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線と、Red、Green及びBlueの信号、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)に対応する光信号用又は差動信号用の信号線とを含む。
尚、図9(A)の破線で示すように、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号をグランド(GND)に流し、シリアルデータ変換回路403に入力しないようにしてもよい。この場合、シリアル変換されるデータ量を抑制することができる。
図8(A),(B)又は図9(A),(B)のアダプタ310−Nによれば、アダプタ310−NからKVMスイッチ1へ出力する光信号又は差動信号は1つ又は2つなので、アダプタ310−NからKVMスイッチ1へ接続されるビデオケーブルの芯数を少なくすることができ、ビデオケーブルの取り扱いが楽になる。
また、図8(A),(B)又は図9(A),(B)のアダプタ310−NをKVMスイッチ1に接続する場合には、アダプタ310−Nがビデオ信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するので、KVMスイッチ1に含まれるA/D変換部111−Nが不要になる。よって、KVMスイッチ1を小型化することができる。
さらに、図8(A),(B)のアダプタ310−Nは、1画面分のビデオ信号に相当する光信号又は作動信号を逐次KVMスイッチ1へ出力するが、図9(A),(B)のアダプタ310−Nは、前回の1画面分のデジタル信号に対する今回の1画面分のデジタル信号の差分に相当する光信号又は作動信号を逐次KVMスイッチ1へ出力する。よって、図9(A),(B)のアダプタ310−Nは、図8(A),(B)のアダプタ310−NよりもKVMスイッチ1へ出力する信号量を削減することができる。
図10は、図7のマルチモニタ対応切替システムの変形例を示す図である。
図7の構成では、各ビデオ端子104−Nと対応するビデオ端子201−Nとの間にアダプタ310−Nを接続しているが、図10の構成では、1つのビデオ端子104Cと複数のビデオ端子201−Nとの間に1つのアダプタ311が接続されている。
アダプタ311は、上述したアダプタ310−Nと同様に、サーバ2から出力される各ビデオ信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、当該変換されたデジタル信号をKVMスイッチ1に出力する。
アダプタ311の構成は、上述した図8(A),(B)又は図9(A),(B)のアダプタ310−Nと同様の構成を採用することができる。一例として、図8(A)のアダプタ310−Nと同様の構成を採用するアダプタ311の構成図を図11に示す。
図11のA/D変換回路401は、図8(A)のA/D変換回路401と動作は同一であるが、入力するビデオ信号の数が多くなる点で異なる。また、図11のフレームバッファ及び格納回路402は、ビデオ端子201−Nの数に応じた個数のフレームバッファが必要になるため、図8(A)のフレームバッファよりも個数が増える。図11のシリアルデータ変換回路403は、フレームバッファ及び格納回路402からデジタル信号を順次読み出し、シリアルデータに変換するので、1個で変換処理は可能である。図11の光信号/差動信号変換回路404についても1個で変換処理は可能である。
次に、サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号がデジタル信号である場合のアダプタ310−Nの構成について説明する。
図12(A)は、ビデオ信号がデジタル信号である場合のアダプタ310−Nの構成を示すブロック図であり、図12(B)は、ビデオ信号がデジタル信号である場合のアダプタ310−Nの構成の第1変形例を示すブロック図である。
サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号がデジタル信号である場合には、ビデオ信号には、Red、Green及びBlueの信号並びにDDC信号が含まれており、水平同期信号(Hsync)並びに垂直同期信号(Vsync)は含まれていない。
図12(A)及び図12(B)のアダプタ310−Nは、ビデオ信号に含まれるRed、Green及びBlueの信号を格納するフレームバッファ及び格納回路402と、フレームバッファ及び格納回路402で変換されたデジタル信号をシリアルデータに変換するシリアルデータ変換回路403と、シリアルデータ変換回路403で変換されたシリアルデータを光信号又は差動信号に変換し、KVMスイッチ1へ出力する光信号/差動信号変換回路404とを備えている。フレームバッファ及び格納回路402は、1画面分又は複数画面分のデジタル信号を格納し、ビデオ信号の受信時間とシリアルデータの送信時間との差を吸収する。
図12(A)及び図12(B)のアダプタ310−Nでは、1画面分のビデオ信号に相当する光信号又は作動信号が逐次KVMスイッチ1に出力される。
図12(A)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、シリアルデータ変換回路403に入力する。シリアルデータ変換回路403は、フレームバッファからデジタル信号を読み出し、入力されたDDC信号と合成して、シリアルデータに変換し、光信号/差動信号変換回路404に出力する。
また、図12(B)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、光信号/差動信号変換回路404に直接入力され、光信号又は差動信号に変換されて、KVMスイッチ1へ出力される。この場合、DDC信号に対応する光信号又は差動信号は、Red、Green及びBlueの信号に対応する光信号又は差動信号とは、別々の信号線を介してKVMスイッチ1へ出力される。例えば、図7のビデオケーブル304−1は、DDC信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線と、Red、Green及びBlueの信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線とを含む。
尚、図12(A)の破線で示すように、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号をグランド(GND)に流し、シリアルデータ変換回路403に入力しないようにしてもよい。この場合、シリアル変換されるデータ量を抑制することができる。
図13(A)は、ビデオ信号がデジタル信号である場合のアダプタ310−Nの構成の第2変形例を示すブロック図であり、図13(B)は、ビデオ信号がデジタル信号である場合のアダプタ310−Nの構成の第3変形例を示すブロック図である。
図13(A)及び図13(B)のアダプタ310−Nは、ビデオ信号の差分、即ち、前回の1画面分の信号に対する今回の1画面分の信号の差分を検出する差分検出回路405をそれぞれ図12(A)及び図12(B)のアダプタ310−Nに追加している。差分検出回路405以外の回路は、図12(A)及び図12(B)の対応する回路と同一である。
ビデオ信号に含まれるRed、Green及びBlueの信号は、フレームバッファ及び格納回路402と差分検出回路405とに入力される。このとき、フレームバッファ及び格納回路402と差分検出回路405とに入力されるデジタル信号は、1画面分のデジタル信号である。
差分検出回路405は、今回の1画面分のデジタル信号を入力し、フレームバッファ及び格納回路402から前回の1画面分のデジタル信号を読み出し、前回の1画面分のデジタル信号に対する今回の1画面分のデジタル信号の差分を検出する。そして、差分検出回路405は、検出された差分のデジタル信号を位置情報及び色プレーン情報としてシリアルデータ変換回路403に出力する。
図13(A)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、シリアルデータ変換回路403に入力する。シリアルデータ変換回路403は、フレームバッファからデジタル信号を読み出し、入力されたDDC信号と合成して、シリアルデータに変換し、光信号/差動信号変換回路404に出力する。
また、図13(B)において、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号は、光信号/差動信号変換回路404に直接入力され、光信号又は差動信号に変換されて、KVMスイッチ1へ出力される。この場合、DDC信号に対応する光信号又は差動信号は、Red、Green及びBlueの信号に対応する光信号又は差動信号とは、別々の信号線を介してKVMスイッチ1へ出力される。例えば、図7のビデオケーブル304−1は、DDC信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線と、Red、Green及びBlueの信号に対応する光信号用又は差動信号用の信号線とを含む。
尚、図13(A)の破線で示すように、アダプタ310−Nに入力されるビデオ信号に含まれるDDC信号をグランド(GND)に流し、シリアルデータ変換回路403に入力しないようにしてもよい。この場合、シリアル変換されるデータ量を抑制することができる。
図12(A),(B)又は図13(A),(B)のアダプタ310−Nによれば、アダプタ310−NからKVMスイッチ1へ出力する光信号又は差動信号は1つ又は2つなので、アダプタ310−NからKVMスイッチ1へ接続されるビデオケーブルの芯数を少なくすることができ、ビデオケーブルの取り扱いが楽になる。
また、図12(A),(B)又は図13(A),(B)のアダプタ310−NをKVMスイッチ1に接続する場合には、KVMスイッチ1に含まれるA/D変換部111−Nが不要になる。よって、KVMスイッチ1を小型化することができる。
さらに、図12(A),(B)のアダプタ310−Nは、1画面分のビデオ信号に相当する光信号又は作動信号を逐次KVMスイッチ1へ出力するが、図13(A),(B)のアダプタ310−Nは、前回の1画面分のデジタル信号に対する今回の1画面分のデジタル信号の差分に相当する光信号又は作動信号を逐次KVMスイッチ1へ出力する。よって、図13(A),(B)のアダプタ310−Nは、図12(A),(B)のアダプタ310−NよりもKVMスイッチ1へ出力する信号量を削減することができる。
サーバ2からKVMスイッチ1に出力されるビデオ信号がデジタル信号である場合にも、図10のように、1つのビデオ端子104Cと複数のビデオ端子201−Nとの間に1つのアダプタ311を接続してもよい。
アダプタ311の構成は、上述した図12(A),(B)又は図13(A),(B)のアダプタ310−Nと同様の構成を採用することができる。この場合、アダプタ311のフレームバッファ及び格納回路402は、ビデオ端子201−Nの数に応じた個数のフレームバッファが必要になるため、図12(A),(B)又は図13(A),(B)のフレームバッファよりも個数が増える。
以上説明した、図9(A),(B)又は図13(A),(B)のアダプタ310−Nを利用する場合には、予め差分の信号に対応する光信号又は差動信号がKVMスイッチ1へ出力されるので、KVMスイッチ1は、A/D変換部111−N以外に、フレームメモリ格納回路112、フレームメモリ113−N及び差分検出回路114も不要である。この場合、光信号又は差動信号が直接KVMスイッチ1の信号変換・データ生成部115に入力され、当該光信号又は差動信号に、ビデオ信号の識別情報を付加して、ビデオデータとしてPC11に出力する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、ビデオ端子104−Nが複数のビデオ信号を入力し、信号変換・データ生成部115が当該複数のビデオ信号に、それぞれ対応するビデオ信号の識別情報を付加し、識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末であるPC11にネットワーク10を介して送信するので、1台のKVMスイッチでユーザにマルチモニタ環境を提供することができる。また、フレームメモリ113−Nが複数のビデオ信号を各々ビデオデータとして順次記憶し、差分検出回路114が各ビデオデータにおける新旧のビデオデータの差分を検出し、信号変換・データ生成部115が当該差分のビデオデータに、対応するビデオ信号の識別情報を付加し、識別情報が付加されたビデオデータを遠隔端末であるPC11にネットワーク10を介して送信するので、データ送信量を削減することができる。
KVMスイッチ1が、KVMスイッチ1の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムを実行することによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。