JP2009102747A - 粉末成形体電極の評価方法 - Google Patents

粉末成形体電極の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 放電表面処理による緻密で強度の高い被膜を形成技術を確立すること。
【解決手段】 金属或いは金属化合物の粉末を成形した粉末成形体電極を用い、加工液中或いは気中において、該電極と被加工物との間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより被加工物表面に電極材料或いは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法に用いる粉末成形体電極の評価方法において、上記粉末成形体電極に4本の針状の電極を直線上にA,B,C,Dの順番で設置し、針A,Dに電流を流した際に、針B,C間に生じる電位差を測地する四短針法の測定を行い、上記粉末成形体の電極の電気抵抗を測定し、上記粉末成形形態電極の可否を判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属粉末から成形された粉末成形体を電極として、加工液中あるいは気中において電極と被加工物の間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、被加工物表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に関するものである。
航空機用ガスタービンエンジンのタービンブレードなどの表面には、高温環境下での強度と潤滑性を持った材料をコーティングあるいは肉盛りする必要がある。高温環境下でCr(クロム)やMo(モリブデン)が酸化されて酸化物となることで潤滑性を発揮することがわかっていることから、Co(コバルト)をベースとし、CrやMoを含んだ材料を溶接・溶射などの方法で被膜を厚く盛り上げている。
ここで、溶接とは、ワークと溶接棒との間の放電により溶接棒の材料をワークに溶融付着させる方法であり、溶射とは、金属材料を溶かした状態にし、スプレー状にワークに吹き付け被膜を形成させる方法である。
しかしながら、この溶接・溶射の何れの方法も人手による作業であり、熟練を要するため、作業をライン化することが困難であり、コストが高くなるという問題がある。
また、特に溶接は、熱が集中してワークに入る方法であるため、厚みの薄い材料を処理する場合や、単結晶合金・一方向凝固合金など方向制御合金のように割れやすい材料では、溶接割れが発生しやすく歩留まりが低いという問題もある。
一方、高温環境下での強度と潤滑性を有する溶接・溶射等の表面処理方法とは異なるが、その他の表面処理技術としては、例えば国際公開WO99/58744号公報に示されるように放電加工による表面処理も確立している。
また、これまで厚膜の形成は困難であったが、特開2004―60013号公報に示されるように、炭化物を形成しないもしくは形成しにくい金属材料を50重量%以上含む合金を電極材料に用いることで、厚膜の形成を可能にしている。
国際公開WO99/58744号公報(第7−8頁)
特開2004―60013号公報
放電表面処理による厚膜の形成では、電極側からの材料の供給とその供給された材料のワーク表面での溶融及びワーク材料との結合の仕方が被膜性能に最も影響を与える。
電極側から供給された材料が全て溶融され、ワーク材料と結合されれば緻密で強度の高い被膜を形成することができるが、電極側からの材料の供給が過多になるなどして供給された材料を全て溶融することができなければ、十分に溶融されていない材料が被膜に含まれ、その結果高い強度を持つ被膜が形成できなくなる。
電極側から供給された材料の溶融状態を見極めるため、放電表面処理中の極間電圧、電流波形を観測したところ、電極側から供給される材料をよく溶融させて強度の高い被膜を形成できた際には、即放電をほとんど起こしていなく、逆に、電極側から供給される材料を溶融できずに強度の高い被膜を形成できなかった際には、即放電を頻繁に起こしていることが発明者らの実験により見出された。
ここで、即放電とは、電極とワークの間の浮遊物と電極が接近し、極間電圧が立ち上がりきる前にその浮遊物に対して放電する現象である。具体的には、電圧が印加されてから2μsec以内に放電が発生する状態である。
即放電が起こると、放電が一点に集中し、電極材料に放電エネルギが供給されにくくなるため、電極材料を全て溶融することができず、高い強度を持つ被膜を形成することが困難になる。
本発明は、放電表面処理による緻密で強度の高い被膜を形成技術を確立することを目的とし、特に、電極側から供給された材料にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、電極材料を溶融しワーク材料と結合させ、緻密で強度の高い被膜を形成するための、粉末成形体電極の評価を確立することを目的とする。
本発明にかかる粉末成形体電極の評価方法は、金属或いは金属化合物の粉末を成形した粉末成形体電極を用い、加工液中或いは気中において、該電極と被加工物との間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより被加工物表面に電極材料或いは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法に用いる粉末成形体電極の評価方法において、上記粉末成形体電極に4本の針状の電極を直線上にA,B,C,Dの順番で設置し、針A,Dに電流を流した際に、針B,C間に生じる電位差を測地する四短針法の測定を行い、上記粉末成形体の電極の電気抵抗を測定し、上記粉末成形形態電極の可否を判断するものである。
この発明によれば、放電表面処理時に緻密で強度の高い被膜を安定に形成することができる電極であるか否かを判断することができるという効果を有する。
正常な放電中の電圧および電流波形図である。 即放電時の電圧および電流波形図である。 即放電が全放電に占める割合とその時に形成される被膜の強度との関係を示す特性線図である。 Co合金を電極とした場合における四短針法で測定した電極の電気抵抗値と即放電の起こりやすさの関係を示す特性線図である。 四短針法の測定原理を示す簡略構成図である。 Co合金を電極とし、休止時間が4、6、8μsのときの四短針法で測定した電極の電気抵抗値と即放電の起こりやすさの関係を示す特性線図である。
実施の形態1.
放電表面処理による厚膜の形成では、上述したとおり電極側からの材料の供給と、その供給された材料のワーク表面での溶融及びワーク材料との結合の仕方が被膜性能に最も影響を与える。
そこで、発明者らは、電極側から供給された材料の溶融状態を見極めるため、放電表面処理中の極間電圧、電流波形を波形計測器により観測した。
電極側から供給される材料をよく溶融させて強度の高い被膜を形成できた際には、図1に示す極間波形が観測され、逆に、電極側から供給される材料を溶融できずに強度の高い被膜を形成できなかった際には、図2に示す極間波形が多く観測された。
図2に示す波形は、即放電時に観測される波形である。
図3は、即放電の発生頻度とその時に形成される被膜強度の関係を示す図である。
当関係を示すにあたり、電極材料にはCo(コバルト)合金を用いた。
図において、横軸に即放電が全放電に対して占める割合を示し、縦軸に形成された被膜の強度を示す。
図から明らかなように、即放電の発生する割合が大きいほど、形成された被膜の強度が小さくなることが確認できる。
即放電が発生すると、放電が一点に集中し、電極から供給される材料に放電エネルギが伝わりにくくなるため、電極材料を全て溶融することができず、溶融されていない材料を被膜内に巻き込んでしまうことから、高い強度の被膜が形成できないと推察される。
すなわち、本実施の形態では、高い強度の被膜を形成すべく、放電表面処理における即放電の割合と被膜強度との関係から、最適な加工条件を見出すと共に、その条件を満たすために必要な電極を得るものである。
まず、図3について考察すると、即放電の占める割合が50%以下である場合には、即放電の占める割合が大きくなっていっても強度の下がり方はゆるやかであるが、即放電の占める割合が50%を超えると急激に強度が低下することが判明した。
これは、正常な放電よりも即放電の発生が多くなった場合、形成された被膜のほとんどが溶融されていない粉末で埋められ、粉末同士の密着力が著しく低下するためと推察される。
要求される被膜強度に左右されるが、強度が30MPa以上の高強度の被膜が求められている航空機分野などでは、即放電の発生頻度を全放電の50%以内とすることで、それら要求を満たす高強度の被膜を形成することができる。
なお、即放電の割合が40%以内、30%以内となればさらによいことは当然である。
当関係はCo(コバルト)合金を電極材料とした場合を例に挙げ説明したが、他の金属或いは金属化合物の粉末を成形した粉末成形体電極を電極に用いた場合においても同様の傾向を示し、即放電の占める割合が50%を超えると急激に強度が低下することが判明した。
次に、即放電を抑えるための放電表面処理用電極条件について考察する。
上述した如く、即放電は、電極とワークとの極間に存在する浮遊物と電極とが接近し、極間電圧が立ち上がりきる前にその浮遊物に対して放電する現象であることから、極間の浮遊物の量を制御することにより、即放電の割合を変化させることができる。
なお、本実施の形態では、金属粉末から成形された粉末成形体を放電表面処理用電極とした場合について説明する。
周知の如く粉末成形体を放電表面処理用電極として使用する場合、該電極を成形する金属粉末が放電により電極より崩れ、溶融した状態で被加工物上に堆積することにより被膜が形成される。
ここで、電極から崩れて極間へ浮遊する電極粉末の量が即放電の発生と密接な関係がある。
すなわち、電極の崩れやすさを一つの指標とすることにより即放電を起こしやすい電極、起こしにくい電極と判別することができる。
次に、電極の崩れやすさについて説明する。
粉末成形体の電極において、電極粉末が崩れやすいかどうかは、電極内の粉末同士の密着強度に影響を受ける。
すなわち、高圧力で圧縮されたり、焼結された電極では、粉末同士の密着強度が高く、電極粉末は崩れにくいが、同様に被加工物に供給される電極粉末が少なく、放電加工を行った場合、電極粉末が溶融した被膜を形成することなく、掘り込み加工となってしまう。
一方、電極粉末の圧縮が不十分なものは、電極が崩れやすく、放電により多量の電極粉末が供給されるため、極間への電極粉末の浮遊が多くなり、即放電を起こしやすく、十分な被膜強度を得ることができない。
そこで、本発明者らは、電極の崩れやすさが最適となる電極を得るべく実験を重ねた。
放電表面処理に用いられる電極は、粉末成形体から構成されることから、電極の密着強度が、電極の電気抵抗に密接に結びつく。
すなわち、電極の粉末同士の密着力が小さいということは、電極が崩れやすく、電極の抵抗値が大きくなり、電極の粉末同士の密着力が大きいということは、電極が崩れにくく、電極の抵抗値が小さくなる。
そこで、電極成形条件の異なる電極(四短針法により測定した電極の抵抗値の異なる電極)を用いて、電極の電気抵抗と高強度の被膜を成形するための一指標である即放電の割合との関係を求めた。(図4)
なお、図4における条件は、放電表面処理用電極として、Cr(クロム)粉末25重量%、Co(コバルト)粉末75重量%を混合し、成形したCo合金を用い、使用した放電のパルス条件は、図1においてピーク電流値ie=4A、放電持続時間(放電パルス幅)te=4μs、休止時間to=4μsである。
図4に示されるように、電極の抵抗値が小さいほど粉末の密着強度が高く、即放電を起こしにくく、電極の抵抗値が大きいほど粉末の密着強度が低く、即放電を起こしやすい。
また、電極の電気抵抗が小さくなるほど被膜の形成速度が遅くなる傾向があり、電気抵抗が4.0E-4Ω以上未満の場合は、粉末同士の密着強度が高すぎて放電表面処理条件をどのように設定しても被膜を形成させることができなかった。
この場合は、上述の如く被加工物側に電極材料を堆積させる加工ではなく、被加工物側を掘り込む加工となってしまう。
一方、電極の電気抵抗が大きくなるほど電極は崩れやすくなり、電気抵抗が3.0E-2Ω以上になると電極材料が十分に溶融しないままにワークに付着する現象が見られ、形成される被膜は緻密ではなく、非常にポーラスなものとなってしまう。
以上より、Cr(クロム)粉末25重量%、Co(コバルト)粉末75重量%を混合し、成形したCo合金を電極材料とした場合、放電表面処理用電極はその電気抵抗が4.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲が緻密で強度の高い被膜を形成するための最適値である。
他の材料を電極に用いた場合における電極の電気抵抗の最適値を表1に示す。
Figure 2009102747
Mo(モリブデン)を主成分とする電極を用いた場合は1.0E-4Ω以上3.0E-3Ω以下の範囲が最適であり、Cu(銅)を主成分とする電極を用いた場合は、0.8E-3Ω以上1.0E-2Ω以下の範囲が最適であった。
このように、Mo、Cu、Co等のいずれかを主成分とした電極を用いて実験した結果、1.0E-4Ω未満もしくは3.0E-2Ω以上の電気抵抗となる電極は緻密で強度の高い被膜を形成することができなく、緻密で強度の高い被膜を形成するための最適値は1.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲であることが判明した。
次に、本発明における放電表面処理用電極の抵抗値測定方法について説明する。
金属の抵抗値を測定する場合テスターなどで測定するのが一般的であるが、テスターで測定する場合は測定する試料の大きさに依存した値のみ測定されるため、測定する試料が大であれば計測される電気抵抗が大きくなり、測定する試料が小であれば電気抵抗は小さくなる。
ここで、本発明における放電表面処理では、電極(測定する試料)の大きさに左右されることなく、電極の崩れやすさを図る指標とする関係から、常に一定の条件で検出することが必要である。
そこで、本発明における放電表面処理用電極の電気抵抗測定は四短針法を用いることを特徴とする。
四短針法の測定原理は、図5に示すように試験片に4本の針状の電極を直線状に設置して、短針Aと短針Dの間に電流(I)を流した時に、短針Bと短針Cとの間に生じる電位差(V)を測定し、その抵抗(V/I)を求めるものである。
短針の間隔により求められる抵抗の値が変化するが、本実施の形態では、短針の間隔が1.5mmであるプローブを用いて電気抵抗を測定している。
ただし、この方法はあくまで短針Bと短針Cとの間に生じる電位差を測定するものであり、正確には電極そのものの電気抵抗の測定ではない。
なお、テスターによる方法では電極の電気抵抗を測定する場合、電極を切断するなどして一定の形状にしなければならなかったが、四短針法を用いることにより、電気抵抗を測定する際に電極の形状を揃える必要がなく、電気抵抗を測定した電極を放電表面処理に用いることも可能であり、電極を無駄にせず、汎用的である。
本実施の形態によれば、電極の電気抵抗は電極内の粉末同士の密着強度を示す指標とすることができるため、定量的に測定可能な四短針法に基づく電極抵抗を調べることにより、高強度の被膜を形成可能かどうか試験することができる。
また、四短針法による電気抵抗が、1.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲に含まれる電極は、緻密で強度の高い被膜を形成することができる。
また、電極の崩れやすさの指標として、電極の硬度を直接測るものも存在するが、電極の表面のみ硬くできていて、内部は軟らかい電極であった場合など評価が難しく、電極の崩れやすさを示す指標を四短針法による電極抵抗で求めることにより、それら問題も解決できる。
実施の形態2.
本実施の形態では、即放電の発生頻度と、電極の電気抵抗及び放電休止時間の関係に着目したものである。
図6は、電気抵抗の異なるいくつかの電極を用いて放電表面処理を施した際に、全放電に対する即放電の割合を示したものを示す図である。
なお、使用した放電表面処理用電極は、Cr(クロム)粉末25重量%、Co(コバルト)粉末50重量%、Ni(ニッケル)粉末25重量%を混合し、成形したCo合金を使用し、放電のパルス条件は、図1においてピーク電流値ie=5A、放電持続時間(放電パルス幅)te=4μs、休止時間to=4、6、8μsとした。
図4と同様に、電気抵抗が大きくなるほど即放電を起こしやすくなり、電気抵抗が小さくなるほど即放電を起こしにくくなる。
休止時間to=4μsの場合は、電極の電気抵抗が4.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲で即放電の割合が50%以下にならない範囲があった。
一方、休止時間to=6μsの場合は、電極の電気抵抗が4.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の全ての範囲で即放電の発生が50%以下となった。
また、この関係はピーク電流値ie、放電持続時間teを変化させて実験した場合においても不変であった。
このことより電極とワーク間に浮遊する粉末の量に関しては、その電極の電気抵抗と休止時間が支配的要因であることがわかった。
以上より、電極の主成分がCo(コバルト)である場合、電極の電気抵抗が4.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲において緻密で高い強度を持つ被膜を形成させるためには、休止時間を6μs以上にすればよいことが分かった。
ここで、休止時間を8μs以上とすればさらによいことは図6より明らかである。
ただし、加工効率という点から見ると休止時間は短いほどよく、必要とされる被膜の強度によって最適値が決定される。
他の材料を電極に用いた場合における休止時間の最適値を表2に示す。
Figure 2009102747
Mo(モリブデン)を主成分とする電極で電気抵抗が1.0E-4Ω以上3.0E-3Ω以下の範囲の際は、休止時間to=250μs以上とすることで緻密で高い強度を持つ被膜を形成でき、Cu(銅)を主成分とする電極で電気抵抗が0.8E-3Ω以上1.0E-2Ω以下の範囲の際は、休止時間to=16μs以上とすることで緻密で高い強度を持つ被膜を形成できることが判明した。
このように、Mo、Cu、Co等のいずれかを主成分とした電極を用いて実験した結果、緻密で強度の高い被膜を形成するためには、電気抵抗が1.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲である電極を用いて休止時間をto=6μs以上とする必要があることが判明した。
なお、その他電極成分としては、Cr、Ni、Fe、Wを主成分とする合金或いは粉末混合電極でも略同様である。
本実施の形態によれば、粉末成形体電極を用いて被膜を形成するには、四短針法による電極抵抗が、1.0E-4Ω以上3.0E-2Ω未満の範囲の電極を用いて、休止時間6μs以上で加工をすることにより、高強度の被膜を形成することができる。
なお、上述した実施の形態では、四短針法に基づく電極抵抗が適正な範囲となる電極を用いることにより即放電を抑えた高強度の被膜形成について説明したが、被膜成形加工中、電圧印加から放電発生までにかかる時間を検出する装置により極間に即放電が発生しているか否か、或いは即放電の割合を検出し、サーボ制御により即放電を抑えることも可能である。

Claims (7)

  1. 金属或いは金属化合物の粉末を成形した粉末成形体電極を用い、加工液中或いは気中において、該電極と被加工物との間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより被加工物表面に電極材料或いは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法に用いる粉末成形体電極の評価方法において、
    上記粉末成形体電極に4本の針状の電極を直線上にA,B,C,Dの順番で設置し、針A,Dに電流を流した際に、針B,C間に生じる電位差を測地する四短針法の測定を行い、上記粉末成形体の電極の電気抵抗を測定し、上記粉末成形形態電極の可否を判断することを特徴とする粉末成形体電極の評価方法。
  2. 四短針法で測定された電極の電気抵抗に基づき、抵抗値が小さいほど電極における粉末同士の密着強度が高く、抵抗値が大きいほど電極における粉末同士の密着強度が低いことを判断することを特徴とする請求項1に記載の粉末成形体電極の評価方法。
  3. 四短針法で測定された電極の電気抵抗は、1.0E-4Ω以上3.0E-2Ω以下の範囲となる電極を可とすることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末成形体電極の評価方法。
  4. 四短針法で測定された電極の組成は、Cr、Ni、Fe、W、Mo、Cu、Co等のいずれかを主成分とすることを特徴とする請求項3に記載の粉末成形体電極の評価方法。
  5. 電極の組成がCo合金の際に、四短針法で測定された電極の電気抵抗が4.0E-4Ω以上3.0E-2Ω以下の範囲となる電極を可とすることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形体電極の評価方法。
  6. 電極の組成がMo合金の際に、四短針法で測定された電極の電気抵抗が1.0E-4Ω以上3.0E-3Ω以下の範囲となる電極を可とすることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形体電極の評価方法。
  7. 電極の組成がCu合金の際に、四短針法で測定された電極の電気抵抗が0.8E-3Ω以上1.0E-2Ω以下の範囲となる電極を可とすることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形体電極の評価方法。
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