JP2009102245A - 重合性化合物及び重合性組成物 - Google Patents

重合性化合物及び重合性組成物 Download PDF

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Hirokatsu Shinano
裕克 科野
Masafuku Irisawa
正福 入沢
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Abstract

【課題】溶媒溶解性、配向制御能、光学特性に優れる重合性化合物及び重合性組成物の提供。
【解決手段】式I及び式IIで表される化合物。
Figure 2009102245

Figure 2009102245

(環A、環Bはベンゼン環又はナフタレン環であり、少なくとも一方がナフタレン環であり、Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、Rは式IIIで表される置換基である。)
Figure 2009102245

(Z1は直接結合、−L0−、−OL0CO−、−OL1−又は−OL1OCO−であり、L0、L1はアルキレン基を表し、アルキレン基のメチレン部分はO、S、COO、OCO、OCOO又はCH(OH)で中断されていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、2つの環がエチニレン基で架橋され、少なくとも1つのナフタレン環を含む2つの環を有する新規な化合物、該化合物をアクリロイルオキシ基で置換した構造を有する新規な重合性化合物、及び該重合性化合物を含有する重合性組成物に関する。該重合性組成物は、安定した溶媒溶解性及び配向制御に優れた効果を奏し、かかる重合性組成物を重合してなる重合体は、配向保持に優れ、位相差フィルム、偏光板、光偏光プリズム、ディスプレイ用の光学フィルム等の光学材料として有用なものである。
液晶物質はTN型やSTN型に代表されるディスプレイ表示等の液晶分子の可逆的運動を利用した表示媒体への応用以外にも、その配向性と屈折率、誘電率、磁化率、弾性率、熱膨張率等の物理的性質の異方性を利用して、位相差板、偏光板、光偏光プリズム、輝度向上フィルム、ローパス・フィルター、各種光フィルター等の光学材料への応用が検討されている。
位相差板、ローパス・フィルター等異方性光学フィルムの光学物性である位相差は、Δn・d(Δn:屈折率異方性、d:厚さ)で表され、液晶材料のΔnは大きいほど、厚さdを薄くすることが可能となる。また、輝度向上フィルム、偏光板として、重合性液晶性化合物とキラル化合物を組み合わせたコレステリック反射フィルムが検討されており、選択反射中心波長λ=n・p(n:平均屈折率・p:コレステリックピッチ)で表される波長を反射し、さらには、反射波長帯域(Δλ)はΔλ=Δn・pで表され、Δλを広げるため、液晶材料のΔnを大きくすることが有効である。
上記光学材料は、例えば、重合性官能基を有する液晶化合物又は該液晶化合物を含有する重合性組成物を液晶状態で均一に配向させた後、液晶状態を保持したまま紫外線等のエネルギー線を照射して光重合により硬化させることによって製造することができるが、この液晶化合物の配向状態を均一にかつ半永久的に固定化することが求められる。
また、重合体は重合性組成物を基板に塗布して重合することによって得られるが、膜厚が均一な重合体を得るためには重合性組成物を溶剤に溶かしたものを塗工する方法が好ましく用いられる。該重合性組成物が溶剤に対して不溶であると、液晶化合物の配向制御に大きな支障をきたすため、重合性化合物又はそれを含む重合性組成物の溶媒溶解性が良好であることが必要とされる。
上記光学材料に用いられる重合性化合物としては、重合性官能基が(メタ)アクリル基である化合物が、重合反応性が高く、高い透明性を有する重合物が得られるので、利用が盛んに検討されている。
2つの環がエチニレン基で架橋した液晶化合物は、例えば、下記特許文献1〜6に記載されている。
しかし、これらの重合性化合物を用いた場合、重合時に結晶が析出したり、配向の均一制御が困難になったりする場合があるという問題があった。また、下記特許文献7には2つの環とエチニレン基からなる液晶化合物が開示されているが、重合性基を有するものではなく、重合性液晶化合物又は重合性組成物として用いることは記載も示唆もされていない。
また、下記非特許文献1にはメタクリロイル基を有する重合性液晶化合物について記載されているが、アクリロイル基を有する重合性液晶化合物に比べて、液晶相を示す温度範囲が狭く、他液晶との相溶性に問題があった。
特開2000−281629号公報 特開平8−92556号公報 特開2000−281628号公報 特開2001−270848号公報 特開2002−265421号公報 特開平7−35925号公報 特開平10−287618号公報 J.M.S. Pure Appl. Chem., A32(8&9), 1471 (1995)
従って、本発明の目的は、溶媒溶解性が良好で、配向制御能や光学特性に優れる重合性化合物及び重合性組成物を提供することにある。
本発明は、下記一般式(I)で表される化合物を提供するものである。
Figure 2009102245
(式中、環A及び環Bはベンゼン環又はナフタレン環であり、環Aと環Bの少なくとも一方がナフタレン環であり、Xはハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
また、本発明は、下記一般式(II)で表される重合性化合物を提供するものである。
Figure 2009102245
(式中、環A、環B、及びXは、上記一般式(I)と同一であり、Rは下記一般式(III)で表される置換基である。)
Figure 2009102245
(式中、Z1は、直接結合、−L0−、−OL0CO−、−OL1−又は−OL1OCO−であり、L0は分岐を有してもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、L1は分岐を有してもよい炭素原子数2〜18のアルキレン基を表し、アルキレン基のメチレン部分はO、S、COO、OCO、OCOO又はCH(OH)の1種または2種以上で1〜3回中断されていてもよい。但し、中断される基は隣接しない。)
また、本発明は、上記重合性化合物を含有する重合性組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、少なくとも1種の液晶化合物を含有する重合性組成物を提供するものであり、該重合性組成物の中でも、上記重合性化合物の含有量と上記液晶化合物の含有量との合計を100質量部としたとき、上記重合性化合物の含有量が1〜30質量部である重合性組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記重合性組成物の中でも、上記液晶化合物が下記一般式(IV)で表される重合性液晶化合物である重合性組成物を提供するものである。
Figure 2009102245
(式中、E1及びE2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Z2は、直接結合、−L2−、−L2O−、−L2O−CO−、−L2CO−O−又は−L2O−CO−O−を表し、Z3は、直接結合、−L3−、−OL3−、−O−COL3−、−CO−OL3−又は−O−CO−OL3−を表し、L2及びL3は分岐を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、Y1及びY2は、各々独立に、直接結合、エステル結合、エーテル結合、分岐を有してもよく不飽和結合を有していてもよい炭素原子数2〜8のアルキレン基、又は、これらの組み合わせからなる連結基を表し、環C、D及びEは、各々独立に、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、2,6−ナフチレンからなる群から選択される環構造を表し、該環構造は置換基を有していてもよく、該置換基とは、ハロゲン原子、−R1、−OR1、−CO−O−R1、−O−CO−R1又は−CO−R1であり、R1は分岐を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表し、mが2以上の場合、複数あるY2及び環Eは各々異なるものであってもよい。)
さらに、本発明は、上記重合性組成物の中でも、ラジカル重合開始剤を含有する重合性組成物を提供するものであり、上記重合性組成物を光重合させることにより作成された重合体を提供するものであり、該重合体を使用してなるディスプレイ用光学フィルムを提供するものである。
本発明の重合性化合物、及び該重合性化合物を含有する重合性組成物は、溶媒溶解性及び他の液晶化合物との相溶性に優れる。また、本発明の化合物は、該重合性化合物及び該重合性組成物の原料として有用である。また、該重合性化合物又は該重合性組成物を液晶状態で配向制御して光重合させることにより作製された本発明の重合体は、配向制御性、光学特性等に優れ、光学材料として有用である。
以下、本発明の化合物及び重合性化合物、該重合性化合物を含有する本発明の重合性組成物及び該重合組成物を光重合させることにより作製される本発明の重合体について、その好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
上記一般式(I)又は(II)中、Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、Xで表される炭素原子数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等が挙げられる。
上記一般式(III)中、L0で表される分岐を有してもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ブタン−1,3−ジイル、2−メチルプロパン−1,3−ジイル、2−メチルブタン−1,3−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、ペンタン−1,4−ジイル、3−メチルブタン−1,4−ジイル、2−メチルペンタン−1,4−ジイル、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、ヘキサデカメチレン、オクタデカメチレン等が挙げられ、L1で表される分岐を有してもよい炭素原子数2〜18のアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ブタン−1,3−ジイル、2−メチルプロパン−1,3−ジイル、2−メチルブタン−1,3−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、ペンタン−1,4−ジイル、3−メチルブタン−1,4−ジイル、2−メチルペンタン−1,4−ジイル、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、ヘキサデカメチレン、オクタデカメチレン等が挙げられ、該アルキレン基中の−CH2−はO、S、COO、OCO、OCOO又はCH(OH)の1種または2種以上で1〜3回中断されていてもよい。但し、中断される基は隣接しない。
上記一般式(I)又は(II)で表される化合物又は重合性化合物の中でも、環Aがナフタレン環であり、環Bがベンゼン環であるものが、液晶材料として用いた場合、液晶相を示す温度範囲が広く、光学異方性が大きいため好ましい。また、Xがハロゲン原子であるものが、より液晶相を示す温度範囲が広いので好ましい。
また上記一般式(II)で表される重合性化合物の中でも、上記一般式(III)中のZ1が直接結合又は−OL1−であるものが、液晶相、特に、ネマチック液晶相を発現させるため好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物の具体的な構造としては、下記〔化5〕に示す化合物が挙げられ、上記一般式(II)で表される重合性化合物の具体的な構造としては、下記〔化6〕又は〔化7〕に示す化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
Figure 2009102245
本発明の上記一般式(I)で表される化合物は、下記に示される方法により製造することができ、上記一般式(II)で表される重合性化合物の原料として用いられる他、液晶化合物の原料や液晶表示材料の成分としても用いることができる。
本発明の上記一般式(I)で表される化合物及び上記一般式(II)で表される重合性化合物は、その製造方法については特に限定されず、公知の反応を応用して製造することができる。例えば下記〔化8〕に示す反応式に従って、パラジウム触媒存在下に臭化物とアセチレン誘導体を縮合させて本発明の化合物Aを得る。次に、下記〔化9〕に示す反応式に従って、得られた化合物Aにアクリロイルクロリドを作用させることで、本発明の重合性化合物である化合物Bを得ることができる。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
また、ジオールを用いたエーテル化反応やエチレンオキシド、プロピレンオキシドの付加反応によりエーテル結合を導入することができ、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸とジオールを用いてエステル結合を導入することができる。
本発明の上記一般式(II)で表される重合性化合物は、必要に応じて液晶材料に配合されて、液晶配向固定化能、光学特性に優れた光学用材料として好ましく用いられ、液晶配向膜、液晶配向制御剤、コーティング材、保護板作製材料等に用いることができる。
次に、本発明の重合性組成物について説明する。
本発明の重合性組成物は、本発明の重合性化合物を含有するもので、光学材料として好ましく用いられる。本発明の重合性組成物は、本発明の重合性化合物のほかに、さらに液晶化合物を含有することができる。尚、ここでいう液晶化合物には、従来既知の液晶化合物及び液晶類似化合物並びにそれらの混合物が含まれる。
上記液晶化合物としては、上記一般式(IV)で表される重合性液晶化合物が配向制御に優れるため、好ましく用いられる。
上記一般式(IV)中のE1及びE2で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
上記一般式(IV)中のL2及びL3で表される分岐を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、上記一般式(III)中のL1と同じものが挙げられる。
上記一般式(IV)中のY1及びY2で表される直接結合、エステル結合、エーテル結合、分岐を有してもよく不飽和結合を有していてもよい炭素原子数2〜8のアルキレン基、又はこれらの組み合わせからなる連結基としては、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−(CH2a−、−(CH2a−O−、−O−(CH2a−、−O−(CH2a−O−、−(CH2a−O−CO−、−CO−O−(CH2a−、−(CH2a−CO−O−、−O−CO−(CH2a−、−(CH2a−O−CO−O−、−O−CO−O−(CH2a−、−O−(CH2a−O−CO−、−CO−O−(CH2a−O−、−O−(CH2a−CO−O−、−O−CO−(CH2a−O−、−O−(CH2a−O−CO−O−、−O−CO−O−(CH2a−O−、−(CH2CH2O)b−、又は−(OCH2CH2b−等が挙げられる。尚、前記aは2〜8の整数を表し、前記bは1〜3の整数を表す。
上記一般式(IV)中の環C、D及びEで表される環構造を置換する置換基中のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、R1で表される分岐を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル等が挙げられる。
上記一般式(IV)で表される重合性液晶化合物の具体的な構造としては、下記〔化10〕〜〔化16〕に示す構造の液晶化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
Figure 2009102245
Figure 2009102245
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Figure 2009102245
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また、本発明の重合性組成物には、その他にも、通常一般に使用される液晶化合物を使用することができ、該液晶化合物の具体例としては、特に制限するものではないが、例えば、下記〔化17〕に示す液晶化合物等が挙げられる。
尚、〔化17〕中のW1は水素原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルケニル基、分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基、分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルコキシアルキル基、分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルカノイルオキシ基又は分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルコキシカルボニル基を表し、W3はシアノ基、ハロゲン原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルカノイルオキシ基又は分岐を有してもよい炭素原子数2〜8のアルコキシカルボニル基を表し、W2及びW4は水素原子、ハロゲン原子又はニトリル基を表す。
Figure 2009102245
また、本発明の重合性組成物においては、上記液晶化合物として、上記一般式(IV)で表される重合性液晶化合物の以外の、重合性官能基を有する液晶化合物も好ましく使用される。該重合性官能基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、フルオロアクリル基、クロロアクリル基、トリフルオロメチルアクリル基、オキシラン環(エポキシ)、オキセタン環、スチレン化合物(スチリル基)、ビニル基、ビニルエーテル基、ビニルケトン基、マレイミド基、フェニルマレイミド基等が好ましい。該重合性官能基を有する液晶化合物としては、通常一般に使用されるものを用いることができ、その具体例としては、特に制限するものではないが、特開2005−15473号公報明細書の段落[0172]〜[0314]に挙げられる化合物、又は、下記〔化18〕〜〔化23〕に示す化合物等が挙げられる。
Figure 2009102245
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Figure 2009102245
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Figure 2009102245
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本発明の重合性組成物において、本発明の重合性化合物の含有量と上記液晶化合物の含有量との合計量を100質量部としたとき、本発明の重合性化合物の好ましい配合割合は、1〜30質量部となるようにすることが好ましい。本発明の重合性化合物の比率が1質量部より少ないと、本発明の効果が得られない場合があり、30質量部より多いと、重合性組成物の配向制御や膜厚の制御が困難となる場合がある。
また、特に他の液晶化合物との相溶性を高めたい場合には、本発明の重合性化合物の比率を高くする(具体的には3〜20質量部)ことが好ましく、また、特に配向の均質性を高めたい場合にも、本発明の重合性化合物の比率が3〜20質量部となるように、上記液晶化合物を併用することが好ましい。
本発明の重合性組成物には、必要に応じて用いられる他の単量体(エチレン性不飽和結合を有する化合物)をラジカル重合開始剤と共に溶剤に溶解して溶液として用いることができる。
上記他の単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、第二ブチル(メタ)アクリレート、第三ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アリルオキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1−フェニルエチル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、ジフェニルメチル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ペンタクロルフェニル(メタ)アクリレート、2−クロルエチル(メタ)アクリレート、メチル−α−クロル(メタ)アクリレート、フェニル−α−ブロモ(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
上記他の単量体は、本発明の重合性組成物を用いて作製される重合体の配向制御、及び光学特性の効果が損なわれない範囲で使用することができるが、これらの効果を確実に確保するために、他の単量体の含有量は、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、特に30質量部以下が好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、チオキサントン/アミン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、並びに特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特開2005−97141号公報、特表2006−516246号公報、特許第3860170号公報、特許第3798008号公報、WO2006/018973号公報に記載の化合物等が挙げられる。これらの中でも、下記一般式(A)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009102245
(式中、X71は、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、X72は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又は下記一般式(B)で表される置換基を表し、R71、R72及びR73は、各々独立に、R、OR、COR、SR、CONRR’又はCNを表し、R及びR’は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は複素環基を表し、これらはハロゲン原子及び/又は複素環基で置換されていてもよく、これらのうちアルキル基及びアリールアルキル基のアルキレン部分は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合により中断されていてもよく、また、R及びR’は一緒になって環を形成していてもよく、gは0〜4の整数であり、gが2以上の時、複数のX71は異なる基でもよい。)
Figure 2009102245
(式中、環Mはシクロアルカン環、芳香環又は複素環を表し、X73はハロゲン原子又はアルキル基を表し、Y71は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表し、Z71は炭素原子数1〜5のアルキレン基を表し、hは0〜4の整数であり、hが2以上の時、複数のX73は異なる基でもよい。)
また、上記ラジカル重合開始剤と増感剤との組合せも好ましく使用することができる。かかる増感剤としては、例えば、チオキサントン、フェノチアジン、クロロチオキサントン、キサントン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、ルプレン等が挙げられる。上記ラジカル重合開始剤及び/又は上記増感剤を添加する場合、それらの添加量は、それぞれ、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下がさらに好ましく、0.1〜3質量部の範囲内がより好ましい。
上記溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、モノアセチレン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等が挙げられる。溶剤は単一化合物であってもよいし、または混合物であってもよい。これらの溶剤の中でも、沸点が60〜250℃のものが好ましく、60〜180℃のものが特に好ましい。60℃より低いと塗布工程で溶媒が揮発して膜の厚さにムラが生じやすく、250℃より高いと脱溶媒工程で減圧しても溶媒が残留したり、高温での処理による熱重合を誘起したりして配向性が低下する場合がある。
また、本発明の重合性組成物には、選択反射波長及び液晶との相溶性を調節することを目的として、光学活性化合物を添加することができる。かかる光学活性化合物を添加する場合、その添加量は、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対し、0.1〜100質量部の範囲内が好ましく、1〜50質量部がより好ましい。かかる光学活性化合物としては、例えば下記〔化26〕又は〔化27〕に示す化合物を挙げることができる。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
また、本発明の重合性組成物には、空気界面側に分布する排除体積効果を有する界面活性剤をさらに含有させることができる。該界面活性剤としては、重合性組成物を支持基板等に塗布することを容易にしたり、液晶相の配向を制御したりする等の効果を与えるものが好ましい。かかる界面活性剤としては、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコール及びそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ペルフルオロアルキルスルホン酸塩、ペルフルオロアルキルカルボン酸塩、ペルフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。界面活性剤を使用する場合、その好ましい使用量は、界面活性剤の種類、組成物の成分比等に依存するが、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、0.01〜5質量部の範囲であることが好ましく、0.05〜1質量部の範囲内がより好ましい。
また、本発明の重合性組成物には、必要に応じて添加物をさらに含有させてもよい。重合性組成物の特性を調製するための添加物としては、例えば、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、無機物及び有機物等の微粒子化物、並びにポリマー等の機能性化合物が挙げられる。
上記保存安定剤は、重合性組成物の保存安定性を向上させる効果を付与することができる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、2−ナフチルアミン類、2−ヒドロキシナフタレン類等が挙げられる。これらを添加する場合は、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、1質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以下が特に好ましい。
上記酸化防止剤としては、特に制限がなく公知の化合物を使用することができ、例えば、ヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、トリフェニルホスファイト、トリアルキルホスファイト等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、特に制限がなく公知の化合物を使用することができ、例えば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物又はニッケル錯塩系化合物等によって紫外線吸収能をもたせたものを用いることができる。
上記赤外線吸収剤としては、特に制限なく公知の化合物を使用することができ、例えば、シアニン系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、フタロシアニン化合物、ナフトキノン系色素、ジチオール金属錯体系色素、アゾ化合物等が挙げられる。
上記微粒子化物は、光学(屈折率)異方性(Δn)を調整したり、重合体の強度を上げたりするために用いることができる。上記微粒子化物の材質としては無機物、有機物が挙げられる。凝集防止のため、上記微粒子化物としては、0.001〜0.1μmの粒子径が好ましく、0.001〜0.05μmの粒子径のものがさらに好ましい。また、粒子径の分布がシャープであるものが好ましい。上記微粒子化物を使用する場合は、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、0.1〜30質量部の範囲内で使用することが好ましい。
上記無機物としては、セラミックス、フッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、テニオライト、フッ素バーミキュライト、フッ素ヘクトライト、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト、モンモリロナイト、バイデライト、カオリナイト、フライポンタイト、ZnO、TiO2、CeO2、Al23、Fe23、ZrO2、MgF2、SiO2、SrCO3、Ba(OH)2、Ca(OH)2、Ga(OH)3、Al(OH)3、Mg(OH)2、Zr(OH)4等が挙げられる。また、炭酸カルシウムの針状結晶等の微粒子は光学異方性を有し、このような微粒子によって重合体の光学異方性を調節できる。
上記有機物としては、カーボンナノチューブ、フラーレン、デンドリマー、ポリビニルアルコール、ポリメタクリレート、ポリイミド等が挙げられる。
上記ポリマーは、重合体の電気特性や配向性を制御することができる。上記ポリマーとしては、上記溶剤に可溶性の高分子化合物が好ましく使用することができる。かかる高分子化合物としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエポキサイド、ポリエステル、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
以上に述べた本発明の重合性化合物以外の任意成分(但し、液晶化合物、ラジカル重合開始剤及び溶剤を除く)は、特に制限無く、作製される重合体の特性を損なわない範囲で適宜使用することができるが、好ましくは、本発明の重合性化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、全任意成分の合計で好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下となるようにする。
次に、本発明の重合体について説明する。
本発明の重合体は、例えば、上記重合性組成物を溶剤に溶解して溶液とした後、支持基板上に塗布して、重合性組成物中の液晶分子を配向させた状態で脱溶媒し、次いでエネルギー線を照射して重合することにより得ることができる。
上記支持基板としては、特に限定されないが、好ましい例としては、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリカーボネート板、ポリイミド板、ポリアミド板、ポリメタクリル酸メチル板、ポリスチレン板、ポリ塩化ビニル板、ポリテトラフルオロエチレン板、セルロース板、シリコン板、反射板、シクロオレフィンポリマー、方解石板等が挙げられる。このような支持基板上に、後述のようにポリイミド配向膜又はポリビニルアルコール配向膜を施したものが、特に好ましく使用することができる。
上記支持基板に本発明の重合性組成物の溶液を塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、該方法としては、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法及び流延成膜法等が挙げられる。尚、本発明の重合体の膜厚は用途等に応じて適宜選択されるが、好ましくは、0.001〜30μm、より好ましくは0.001〜10μm、特に好ましくは0.005〜8μmの範囲から選択される。
本発明の重合性組成物中の液晶分子を配向させる方法としては、例えば、支持基板上に事前に配向処理を施す方法が挙げられる。配向処理を施す好ましい方法としては、各種ポリイミド系配向膜又はポリビニルアルコール系配向膜からなる液晶配向層を支持基板上に設け、ラビング等の処理を行う方法が挙げられる。また、支持基板上の重合性組成物に磁場や電場等を印加する方法等も挙げられる。
本発明の重合性組成物を重合させる方法は、光、電磁波又は熱を用いる公知の方法を適用できる。光又は電磁波による重合反応としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合、リビング重合等が挙げられる。これらの重合反応によれば、重合性組成物が液晶相を示す条件下で、重合を行なわせることが容易である。また磁場や電場を印加しながら架橋させることも好ましい。支持基板上に形成した液晶(共)重合体は、そのまま使用してもよいが、必要に応じて、支持基板から剥離したり、他の支持基板に転写したりして使用してもよい。
上記光の好ましい種類は、紫外線、可視光線、赤外線等である。電子線、X線等の電磁波を用いてもよい。通常は、紫外線または可視光線が好ましい。好ましい波長の範囲は150〜500nmである。さらに好ましい範囲は250〜450nmであり、最も好ましい範囲は300〜400nmである。光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、またはショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)等が挙げられるが、高圧水銀ランプ又は超高圧水銀ランプを使用することが好ましい。光源からの光はそのまま重合性組成物に照射してもよく、フィルターによって選択した特定の波長(または特定の波長領域)を重合性組成物に照射してもよい。好ましい照射エネルギー密度は、2〜5000mJ/cm2であり、さらに好ましい範囲は10〜3000mJ/cm2であり、特に好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。好ましい照度は0.1〜5000mW/cm2であり、さらに好ましい照度は1〜2000mW/cm2である。光を照射するときの温度は、重合性組成物が液晶相を有するように設定できるが、好ましい照射温度は100℃以下である。100℃以上の温度では熱による重合が起こりうるので良好な配向が得られない場合がある。
本発明の重合体は、光学異方性を有する成形体として利用することができる。この成形体は、例えば、位相差板(1/2波長板、1/4波長板等)、偏光素子、二色性偏光板、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜、視野角補償膜等の光学フィルム等に用いて光学補償に使用することができる。他に、液晶レンズ、マイクロレンズ等の光学レンズ、高分子分散型液晶(PDLC)電子ペーパー、デジタルペーパー等の情報記録材料にも利用することができる。
以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1−1](化合物No.1)の製造
Figure 2009102245
100mL四つ口フラスコに窒素雰囲気下6−ブロモ−2−ナフトール8.92g、1−エチニル−4−フルオロベンゼン4.8g、トリエチルアミン20.24g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(以下BTPPCと称す)0.140g、ヨウ化銅(I)0.0381g、トリフェニルホスフィン0.105gを仕込み攪拌、80〜90℃で4時間反応した。GCチェックの後冷却、酢酸エチル、35%塩酸21g、水を加え分離後、中性まで水洗しその後、油層を硫酸マグネシウムで脱水、ろ過、減圧濃縮して茶色固体16.27gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製後、茶色固体9.08gを得た。更にトルエン50gで再結晶し、目的物の茶色固体4.78gを得た。収率46%。GC純度 99%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
[実施例1−2](化合物No.2)の製造
Figure 2009102245
30mL二口フラスコに上記化合物No.1の3.41g、トリエチルアミン5.93g、トルエン12gを仕込み攪拌、室温でアクリル酸クロリド3.34gを15分で滴下後、更に50℃で15時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで中性まで水洗した。油層を硫酸マグネシウムで脱水、ろ過、減圧濃縮して淡黄色固体3.81gを得た。これをトルエン18gで再結晶し、目的物の白色固体2.74gを得た。収率67%。HPLC(ODS)純度97%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
[実施例1−3](化合物No.3)の製造
Figure 2009102245
窒素雰囲気下の反応フラスコにアクリル酸4−ヒドロキシブチル0.86g、化合物No.1の1.3g、トリフェニルホスフィン1.5g、t−ブチルメチルエーテル5gを加え水冷下撹拌した。そこへ、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(以下DIPADと称す)1.3g(6.4mmol)を10分で滴下した。滴下1時間後にLCで分析し、原料の消失を確認後、BHTを10mg加えて脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマト(シリカ10wt、展開溶媒トルエン)、晶析(メタノール3倍wt、トルエン2倍混合溶媒)で、精製して目的を1g得た。収率38%。HPLC(ODS)純度99.5%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
[実施例1−4](化合物No.4)の製造
Figure 2009102245
30mL二口フラスコに中間体No.1の2.89g、1,6−ヘキサンジオール5.20g、トリフェニルホスフィン(純度97%)3.27g、トルエン12gを仕込み攪拌、水冷下DIPAD(純度95%)2.58gを10分で滴下後、室温で1時間反応した。GCチェックし、原料の消失を確認後、固体をろ別し、ろ液を減圧濃縮して茶色固体13.75gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル=5/1)で処理し、30mL二口フラスコに上記化合物No.4の4.31g、トリエチルアミン2.5g、トルエン10gを仕込み攪拌、室温でアクリル酸クロリド1.11gを5分で滴下後、室温で1時間反応させた。HPLCチェックの後、酢酸エチルで水洗し、油層を硫酸マグネシウムで脱水、ろ過、減圧濃縮して黄色固体5.55gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンのみ)で精製し、淡黄色固体2.65gを得た。更にトルエン/メタノール=1/3、12g)で再結晶し、目的物の白色固体2.163gを得た。収率63%。HPLC(ODS)純度99%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
[実施例1−5](化合物No.5)の製造
Figure 2009102245
200mL四つ口フラスコに窒素雰囲気下6−ブロモ−2−ナフトール 16.89g、トリエチルアミン38.20g、BTPPC0.266g、ヨウ化銅(I)0.072g、トリフェニルホスフィン0.199gを仕込み攪拌、室温で1−エチニル−4−メトキシベンゼン10.00gを5分で滴下後、70℃で7時間反応した。GCチェックの後冷却、酢酸エチル80g、35%塩酸31.6g、水40gを加え分離した後、中性まで水洗した。油層を硫酸マグネシウムで脱水、ろ過、減圧濃縮して茶色固体30.66gを得た。これをトルエン100gで再結晶し、目的物の茶色固体7.24gを得た。収率35%。GC純度98%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
[実施例1−6](化合物No.6)の製造
Figure 2009102245
30mL二口フラスコに上記で合成した化合物2.74g、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1.44g、トリフェニルホスフィン2.97g(97%)、トルエン12gを仕込み攪拌、水冷下DIPAD2.34g(95%)を10分で滴下後、室温で1.5時間反応した。HPLCチェックの後、固体をろ別し、ろ液を減圧濃縮して茶色固体8.32gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンのみ)で精製し、淡黄色固体3.41gを得た。更にトルエン/メタノール=1/1、12gで再結晶し、目的物の白色固体2.332gを得た。収率58%。HPLC(ODS)純度99.9%。尚、化合物の同定はIR及び1H−NMRで行なった。結果を表1及び表2に示す。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
熱転移挙動は、得られた化合物について、示差走査熱量分析装置(DSC7;パーキンエルマー社製)にて、窒素雰囲気下(50ml/min)、5℃/minの昇温速度で25℃から180℃まで測定した結果、下記の熱転移挙動を確認した。さらに、液晶相の種類はガラス板で挟んだ試料を、ホットステージ上で温度を上げ、偏光顕微鏡にて光学組織を観察することで同定した。結果を表3に示す。尚、下記〔化34〕に示す比較化合物No.1については、上記非特許文献1に記載の値を示した。
Figure 2009102245
Figure 2009102245
上記表3において、化合物No.4と比較化合物No.1との熱転移挙動を比較すると、本発明のアクリロイル基を有する化合物は、メタクロイル基を有する比較化合物に比べて、液晶相を示す温度範囲が広いことが明らかである。
[実施例2]塗工膜及び重合体の作成
表4に記載の重合性組成物について、下記の手順([1]重合性組成物溶液の調製、[2]ガラス基板への塗布)に従い、厚みが約1μmの塗工膜を作製した。
[1]重合性組成物溶液の調製
上記実施例1−2、1−3、1−4、1−6で得た化合物No.2、No.3、No.4、No.6それぞれを1質量部、下記〔化35〕に示す液晶化合物No.1の4質量部をメチルエチルケトン10質量部に溶解させ、0.45μmフィルターでろ過後、重合開始剤N−1919((株)ADEKA製)を0.02質量部添加し、重合性組成物溶液をそれぞれ調製した。また液晶化合物No.1の5質量部を溶媒(メチルエチルケトン)10質量部に添加して溶解し、0.45μmフィルターでろ過処理を実施し、光重合開始剤N−1919を0.02質量部添加し、比較用の重合性組成物溶液を調製した。
Figure 2009102245
[2]塗工膜及び重合体の作成
上記[1]で調製した重合性組成物溶液を、ポリイミドを塗布し、ラビングを施したガラス基板上にスピンコーターで塗工した。塗工は、膜厚が約1μmになるように、スピンコーターの回転数を調整し、実施した。塗工後、ホットプレートを用いて100℃で3分間乾燥、室温にて3分冷却し、高圧水銀灯(120W/cm2)を20秒間照射し、塗工膜を硬化させて重合体及び比較用の重合体を得た。
[実施例3]光学(屈折率)異方性(Δn)の測定
上記実施例2で得られた重合体について、物性(リターデーション、膜厚、光学(屈折率)異方性(Δn))の評価を以下のようにして実施した。また、これらの測定結果を下記表4に示す。
(1)リターデーション(R)
上記の方法で得られた重合体に対して、偏光顕微鏡を用いてセナルモン法に基づく複屈折測定法に従い、室温25℃で波長546nmにおけるリターデーション(R)を測定した。
(2)膜厚(d)
上記の方法で得られた重合体に対して、触針式表面形状測定器(Dektak6M;(株)アルバック製)を用いて室温25℃で膜厚(d)を測定した。
(3)光学(屈折率)異方性(△n)
上記の方法で得られた重合体の光学(屈折率)異方性(△n)は、下記の方法によって測定した。
下記の関係式において上記のリターデーション(R)及び膜厚(d)を代入して、重合体の光学(屈折率)異方性(Δn)を算出した。
光学(屈折率)異方性(Δn)=リターデーション(R)/膜厚(d)
上記で測定された光学(屈折率)異方性(Δn)から、液晶化合物No.1のみからなる比較用の重合体のΔn測定値0.245に対する、本発明の重合性化合物を含有する重合体のΔn向上率を算出した。この結果を表4に示す。
Figure 2009102245
上記表4の結果より、以下のことが明らかである。
本発明の重合性化合物No.3、No.4又はNo.6を液晶性化合物に添加することで、Δnは向上し、光学性能は向上することを確認した。
[実施例4]溶液安定性の測定
化合物No.5又はNo.7のそれぞれと、液晶化合物No.1との重量比2/8の重合性組成物1.0g、又は液晶化合物No.1の1.0gを、メチルエチルケトン1.0gに添加して、40℃に加温攪拌し、溶解させ、25℃で静置後、目視で結晶の有無を観察した。5時間経過後も結晶が析出しなかった場合を◎、30分経過まで結晶が析出しなかった場合を○、15分以内で結晶が析出した場合を△とした。この観察結果を表5に示す。
Figure 2009102245
上記表5より、本発明の重合性化合物を用いない場合、重合体の膜表面に結晶が発生したり、配向が不均一であったりして、満足できる重合体が得られなかった。これに対し、本発明の化合物No.4又はNo.6を添加することで、重合性組成物の溶液安定性は向上し、製造工程上の改善ができることを確認した。
以上より、本発明の重合性化合物を含有する本発明の重合性組成物を光硬化して得られる重合体は、配向制御性及び光学特性に優れ、光学偏光子、位相差板、視角補償フィルム、輝度向上フィルム及び反射膜等の光学フィルムとして有用であることが確認できた。

Claims (12)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物。
    Figure 2009102245
    (式中、環A及び環Bはベンゼン環又はナフタレン環であり、環Aと環Bの少なくとも一方がナフタレン環であり、Xはハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
  2. 下記一般式(II)で表される重合性化合物。
    Figure 2009102245
    (式中、環A、環B、及びXは、上記一般式(I)と同一であり、Rは下記一般式(III)で表される置換基である。)
    Figure 2009102245
    (式中、Z1は、直接結合、−L0−、−OL0CO−、−OL1−又は−OL1OCO−であり、L0は分岐を有してもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、L1は分岐を有してもよい炭素原子数2〜18のアルキレン基を表し、アルキレン基のメチレン部分はO、S、COO、OCO、OCOO又はCH(OH)の1種または2種以上で1〜3回中断されていてもよい。但し、中断される基は隣接しない。)
  3. 上記一般式(III)中、Z1が直接結合又は−OL1−である請求項2に記載の重合性化合物。
  4. 上記一般式(I)又は(II)中、環Aがナフタレン環であり、環Bがベンゼン環である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又は重合性化合物。
  5. 上記一般式(I)又は(II)中、Xがハロゲン原子である請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又は重合性化合物。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の重合性化合物を含有する重合性組成物。
  7. さらに、少なくとも1種の液晶化合物を含有する請求項6に記載の重合性組成物。
  8. 上記重合性化合物の含有量と上記液晶化合物の含有量との合計を100質量部としたとき、上記重合性化合物の含有量が1〜30質量部である請求項7に記載の重合性組成物。
  9. 上記液晶化合物が下記一般式(IV)で表される重合性液晶化合物である請求項7又は8に記載の重合性組成物。
    Figure 2009102245
    (式中、E1及びE2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Z2は、直接結合、−L2−、−L2O−、−L2O−CO−、−L2CO−O−又は−L2O−CO−O−を表し、Z3は、直接結合、−L3−、−OL3−、−O−COL3−、−CO−OL3−又は−O−CO−OL3−を表し、L2及びL3は分岐を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、Y1及びY2は、各々独立に、直接結合、エステル結合、エーテル結合、分岐を有してもよく不飽和結合を有していてもよい炭素原子数2〜8のアルキレン基、又は、これらの組み合わせからなる連結基を表し、環C、D及びEは、各々独立に、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、2,6−ナフチレンからなる群から選択される環構造を表し、該環構造は置換基を有していてもよく、該置換基とは、ハロゲン原子、−R1、−OR1、−CO−O−R1、−O−CO−R1又は−CO−R1であり、R1は分岐を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表し、mが2以上の場合、複数あるY2及び環Eは各々異なるものであってもよい。)
  10. さらに、ラジカル重合開始剤を含有する請求項6〜9のいずれかに記載の重合性組成物。
  11. 請求項6〜10のいずれかに記載の重合性組成物を光重合させることにより作成された重合体。
  12. 請求項11に記載の重合体を使用してなるディスプレイ用光学フィルム。
JP2007274053A 2007-10-22 2007-10-22 重合性化合物及び重合性組成物 Pending JP2009102245A (ja)

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