JP2009101128A - 人工爪の製造方法、及び型取り装置、レプリカ固定用装置 - Google Patents

人工爪の製造方法、及び型取り装置、レプリカ固定用装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の人工爪の製造方法では、(1)施術の際にユーザを拘束する時間が長すぎる、(2)ユーザの自爪の形状は千差万別であるため、満足のいくフィット感が得られない、(3)リピート注文に対応できない、などの問題点があった。
【解決手段】 ユーザの自爪101を含む指先部103の周囲を印象材104で型取りして精密印象105を採得する第1の工程と、前記精密印象105に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んでユーザの指先部のレプリカを作製する第2の工程と、前記レプリカの爪部の表面に所望の方法により人工爪を形成後、この人工爪を前記レプリカから分離し、ユーザの自爪に取り付ける第3の工程を有する人工爪の製造方法を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人工爪の製造方法と、この方法に用いる型取り装置、及びレプリカ固定用装置に関する。
従来より、主として女性を中心に、自爪に所望の装飾を施して指先のおしゃれを楽しむことが行われている。
特開2005−230501号公報
例えば、上記特許文献1には、透明部材を湾曲させて爪状の形としたネイルチップと、この透明のネイルチップの内部空間に出し入れ可能な装飾板を取り付けた構成の付け爪が開示されている。このようなネイルチップは、一般に、自爪の先端部付近に接着して用いるタイプのものと、自爪全体に接着して用いるタイプのものがある。
しかし、何れのタイプのネイルチップも、既成のチップの中からユーザの自爪の形状に出来るだけ近いものを選択するものであって、ユーザの自爪の形状と完全には適合しないので、装着時にチップが浮いているような感覚があって、満足のいくフィット感が得られないという問題があった。
そこで、例えば、ネイルサロンでは、自爪の上にアクリルの粉を溶液に溶かした樹脂を直接盛り、人工爪を作る方法や、自爪の上にジェル状の光硬化性の樹脂を直接盛り、形を作ってから紫外線を照射して硬化させる方法などにより、自爪に対して直接施術する方法も採用されている。これらの方法は、ネイルアーティストがユーザの自爪の形状に合わせて一つ一つ装飾を施すため、ネイルチップを貼り付ける方法と比較すると、ユーザの自爪の形状や大小に関係なく自然な仕上がりに出来るという利点がある。
しかしながら、ユーザがネイルサロンなどに出向いて自爪に対して直接施術してもらう場合は、施術時間として数時間程度を要するため、多忙なユーザにとっては、利用し難いという問題があった。また、逆に、ネイルサロンにとっては、例えば10時間以上の工数を掛けて職人的なテクニックを発揮して高度な装飾を施す高級志向の商品を企画したくても、ユーザを拘束できる時間には限界があるため、そのようなこだわりの一品を企画することは、時間の制約上、困難という問題があった。さらに、自爪に直接施術する方法は、溶剤のモノマー臭が強く、爪や皮膚にアレルギーを起こす虞もあった。
また、上記のような自爪に対して直接施術する方法は、表面に樹脂を塗り重ねたり、装飾を取り付けるなど緻密な作業が必要となるため、ネイルアートの技術を習得した人であっても、自分の利き手に対して利き手でない方の手で施術することは困難であった。そのため、従来は、ユーザが自爪に自ら装飾を施したい場合は、前述したネイルチップを用いる方法が主流となっていた。
しかし、ネイルチップを用いた人工爪は、フィット感に欠けるという前述の問題点があることに加え、ユーザの自爪の形状と適合しないため、ユーザの自爪との接着に強力な接着剤を用いる必要があった。そのため、ネイルチップを自爪に装着後、デザインの変更のために剥離するときは、ネイルチップに施した装飾を破壊する必要があり、ユーザが気に入ったデザインであっても、保存して再利用することは困難であった。この問題点は、自爪に対して直接施術するネイルサロン等で行われている方法についても同様である。
なお、下記特許文献2には、所望の指の形を模した石膏製の指型の先端部の表面に、離型性保護膜を形成し、保護膜を形成した爪部分の表面に合成樹脂を塗布して所望の爪形状に合成樹脂層を形成し、この合成樹脂層を指型から剥離して仕上げ加工する人工爪の製造方法は開示されている。
特開昭62−261359号公報
しかしながら、上記特許文献2の人工爪の製法は、石膏製の指型を使用するもので、型取りのための硬化時間に40〜60分程度の時間を要すると考えられ、その間ユーザを拘束するため、忙しいユーザにとっては、利用し難いという問題点を解決するものではなかった。
また、石膏製の指型では、ユーザの爪の微細な形状を復元できないので、ネイルチップを用いた場合と同様、満足のいくフィット感が得られないという問題点も残っていた。さらに、石膏製の指型では、使用後に破損や亀裂を生じる可能性が高いので、指型を保存しておいてリピート注文を受けることは困難であった。
解決しようとする課題は、従来の人工爪の製造方法では、(1)施術の際にユーザを拘束する時間が長すぎること、(2)ユーザの自爪の形状は千差万別であるため、満足のいくフィット感が得られないこと、さらに、(3)リピート注文に対応できないこと、及びユーザが気に入った装飾であっても、再利用は困難であること、などの点である。
上記した課題を解決するために、本発明の人工爪の製造方法は、
ユーザの自爪を含む指先部の周囲又はその一部を印象材で型取りして精密印象を採得する第1の工程と、前記精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んでユーザの指先部又はその一部のレプリカを作製する第2の工程と、前記レプリカの爪部の表面に所望の方法により人工爪を形成後、この人工爪を前記レプリカから分離し、ユーザの自爪に取り付ける第3の工程を有することを最も主要な特徴点としている。
本発明によれば、ユーザの指先部又はその一部のレプリカを常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂で作製するので、ユーザを拘束する時間を大幅に短縮することができる。また、ユーザの指先部から採得した精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んで作製したレプリカに対して人工爪を形成するので、得られる人工爪はユーザの自爪の形状に完全に適合したものとなる。また、常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂で作製したレプリカは、破損や亀裂を生じることがないので、リピート注文にも対応できる上、自爪に完全にフィットする本発明の人工爪は、強力な接着剤で接着させる必要がないので、装飾を壊すことなく自爪から取り外すことができる。したがって、ユーザが気に入った装飾は、残しておいて再利用することができる。
また、本発明によれば、ユーザの指先部又はその一部から採得した精密印象に基づいて作製したレプリカに対して施術するので、ネイルサロン等の店舗は、ユーザがその場にいなくても長時間を掛けて高度のテクニックを施すことができる。また、自爪に直接施術しないので、爪や皮膚にアレルギーを起こす危険性もない上、レプリカに対して両手を使って施術できるので、自分でネイルアートしたい一般ユーザにも適したものとなる。
以下、本発明の実施形態の一例を、図1〜図12を用いて説明する。図1〜図3は、本実施例の人工爪の製造方法の各工程を説明する図である。
本発明の人工爪の製造方法は、ユーザの自爪を含む指先部の周囲又はその一部を印象材で型取りして精密印象を採得する第1の工程(図1(a)乃至(d))と、前記精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んでユーザの指先部又はその一部のレプリカを作製する第2の工程(図2(a)乃至(b))と、前記レプリカの爪部の表面に所望の方法により人工爪を形成後(図2(c))、この人工爪を前記レプリカから分離し(図3(a))、ユーザの自爪に取り付ける第3の工程(図3(b))を有するものである。
第1の工程では、先ず、図1(a)〜(c)に示すように、ユーザの自爪101及びその周辺部102を含む指先部103の周囲を印象材104で型取りして、ユーザの指先部103の精密印象105(ユーザの指先部の形状に対する陰型)を採得する。印象材104としては、例えば、シリコーン印象材、アルジネート印象材、寒天印象材などが挙げられるが、印象精度、操作の容易さ、寸法安定性などの点で、シリコーン印象材を用いることが望ましい。なお、印象材104として、ワックス印象材を使用しても良い。
また、硬化成形された精密印象105からの剥離を容易にするために、第1の工程の最後に、精密印象105の内表面に、図1(d)に示すように離型剤106を塗布しておく方がより望ましい。離型剤106としては、例えば、アルギン酸塩溶液など使用することができる。
なお、図1では、ユーザの指先部103の周囲の全部を印象材104で型取りする場合の例を図示しているが、本発明の人工爪の製造方法は、指先部103の周囲の一部(例えばユーザの自爪側の面のみ)を印象材104で型取りしても良い。
次に、第2の工程では、第1の工程で型取りした精密印象105に、図2(a)に示すように、常温硬化型樹脂107を流し込んで硬化させ、図2(b)に示すように、ユーザの指先部のレプリカ108を作製する。なお、常温硬化型樹脂107に替えて、加熱溶融型樹脂を使用しても良い。
常温硬化型樹脂としては、印象材として一般に使用されているシリコーン印象材、アルジネート印象材、寒天印象材などを使用することができる。簡便な方法としては、印象材として使用した樹脂と同じものを使用しても良い。加熱溶融型樹脂としては、ワックス印象材などを使用することができる。
本発明の人工爪の製造方法は、常温硬化型樹脂、加熱溶融型樹脂の何れでも使用することができるが、特に、2種類のシリコーン印象材を混合することにより硬化が開始され、可使時間が2分程度で、10〜15分で硬化が完了するパテ状のシリコーン印象材を使用して精密印象105を型取りし、レプリカ108を作製するための常温硬化剤107についても、同じくパテ状のシリコーン印象材を使用すれば、ネイルサロン等の店舗においても、ユーザを待たせることなく手早く型取りができるので、極めて好適である。
なお、図2では、ユーザの指先部103の全部のレプリカ108を作製する場合の例を図示しているが、指先部103の周囲の一部を印象材104で型取りした場合は、指先部103の一部(例えばユーザの自爪側の部分のみ)のレプリカ108を作製することとなる。
続いて、第3の工程では、図2(c)に示すように、レプリカ108の爪部109の表面に所望の方法により人工爪110を形成する。所望の方法とは、例えば、レプリカ108の爪部109の上にアクリル樹脂を直接盛って装飾を作る方法や、爪部109の上にジェル状の光硬化性の樹脂を直接盛り、形を作ってから紫外線を照射して硬化させる方法などである。また、一部にネイルチップを使用する方法であってもよい。
また、人工爪に適宜着色を施すことも可能であり、さらに、図3(a)に示すように、宝石の粒等の装飾111を硬化前の人工爪に埋込むことも可能で、これにより、爪の装飾効果をさらに向上させることができる。成形された人工爪110は、ヤスリ、ブラシなどの研磨用具を用いて仕上げ処理を行う。
その後、図3(a)〜(b)に示すように、人工爪110をレプリカ108から分離して、ユーザの指先部103の自爪101に取り付けを行う。本発明の人工爪の製造方法では、常温硬化型樹脂で作製したレプリカは、破損や亀裂を生じることがなく、同じ顧客から再注文が入ったときは前回作製したレプリカを再利用することができるので、リピート注文に対しても迅速に対応できる。
また、人工爪110は、ユーザの自爪101の湾曲形状に正確に適合しているので、従来のネイルチップを用いた場合のように、強力な接着剤で接着させる必要はなく、剥離が容易に行える両面テープや市販の粘着剤で簡単に自爪101の上に装着できる。また、図3(c)に示すように、ユーザの自爪からの分離も簡単に行なえるので、人工爪110に施した装飾111を破壊することもない。したがって、本発明の人工爪の製造方法では、ユーザが気に入った装飾は、コレクションとして残しておいて、後日、再利用することもできる。
次に、本発明の最良の実施形態を、図4〜図12を用いて説明する。図4は、ユーザの自爪を含む指先部の周囲を印象材で型取りして精密印象を採得する本発明の型取り装置の第1実施例の構成を説明する斜視図であり、図5(a)は、同装置の平面図、(b)は同装置の正面図、(c)は同装置の側面図である。
第1実施例の型取り装置Kは、図4〜図5に示すように、ユーザの指先部の腹側の印象を採得するため、一方の面1aに所要のサイズに切り欠かれた窪み部1bを設けた指先載置部1と、ユーザの自爪側の印象を採得するため、窪み部1bと対向する面2aに所要のサイズに切り欠かれた第2窪み部2bを設けた覆い部2を備えるとともに、覆い部2の第2窪み部2bを指先載置部1の窪み部1b上方の位置に水平動させるためのスライド機構(ガイド板3)を設けた構成である。
指先載置部1は、概略、方形状の部材からなり、設置した状態において上側となる面1aには、指先部の腹側の印象を採得するため、ユーザの指先部が余裕をもって収まる程度の大きさに半円柱状に切り欠かれた窪み部1bが設けられている。
覆い部2は、概略、方形状の部材からなり、その幅(ユーザが指を載置する向きと直交する方向の長さ)は、指先載置部1と同じとされている。覆い部2の、窪み部1bと対向する面(下側の面)には、自爪側の印象を採得するため、ユーザの指先部が余裕をもって収まる程度の大きさに半円柱状に切り欠かれた窪み部2bが設けられている。なお、窪み部1bと第2窪み部2bのサイズ並びに形状は同じとされている。
そして、指先載置部1の幅方向(指先を載置する方向と直交する方向)の両側面には、覆い部2の第2窪み部2bを、指先載置部1の窪み部1の上方の位置に水平動させるためのガイド板3(第1実施例におけるスライド機構)が夫々取り付けられている。
このように、本発明の型取り装置において「スライド機構」とは、指先載置部1の窪み部1bを設けた面と、覆い部2の第2窪み部2bを設けた面を、密着させた状態で、覆い部2を一定の方向に水平動させて、第2窪み部2bを窪み部1の上方の位置まで移動させるための機構をいう。
第1実施例では、スライド機構の一例としてガイド板3を採用している。ガイド板3の高さは、指先載置部1の高さの約2倍とされているので、覆い部2は、2枚のガイド板3の間に両側面を挟まれて、指先載置部1の上を、図5(a)の紙面で言えば左右方向に、自在にスライドさせることができる。
図6〜図7は、上記のような構成の第1実施例の型取り装置Kを用いて、本発明の人工爪の製造方法の第1の工程を実施する手順を説明する図である。
作業者は、先ず、指先載置部1の窪み部1bと、覆い部2の第2窪み部2bの双方に、硬化前の柔らかい状態の印象材104を夫々埋め込む。ユーザは、例えば人差し指の印象を型取りするときは、図6(a)に示すように、人差し指の腹側を下に向けた状態で、指先載置部1の窪み部1bに埋め込んだ印象材104の上に載置する。
次に、作業者は、図6(b)に示すように、第2窪み部2bが、窪み部1bの上方に位置するように、覆い部2を、図6の紙面左側から右側に向けてスライドする。そして、この状態で、印象材104が硬化して形状が安定するのを待つ。印象材としてシリコーン印象材を使用した場合は、硬化時間は10〜15分程度である。
印象材104が完全に硬化すると、図6(c)に示すように、覆い部2を取り外し、採得された精密印象105を型取り装置Kから取り出す。そして、得られた精密印象105に常温硬化型樹脂107として例えばシリコーン印象材を流し込み、ユーザの指先部のレプリカ108を作製する。なお、レプリカ108を精密印象105から取り出すときは、図7(a)の点線の位置で、精密印象105に水平方向に切り込みを入れると取り出し易い。レプリカ108の爪部を傷付けないようにするためには、指先側においては、上下方向の中央の位置よりも下側寄りの位置を切るようにすると良い。図7(b)は、取り出されたレプリカ108を示している。
第1実施例の型取り装置Kの最大の特徴は、上記のように、第2窪み部2bを窪み部1bの上方の位置に水平動させるためのスライド機構を設けたので、型取りを行う際に、ユーザの自爪を垂直方向に押さえ付けることがない点である。例えば、蝶番方式で覆い部2を取り付けると、ユーザの自爪を下向きに押さえ付けるため、自爪の形状が変形し、自然な状態の精密印象を型取りすることができない。しかし、本発明の型取り装置は、上記のように覆い部2を水平方向に動作させるためのスライド機構を設けたので、ユーザの自爪の形状を変形させることがなく、自然な状態における精密印象を正確に型取りできるので、好適である。
また、第1実施例の型取り装置Kでは、ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けて前記覆い部がスライド可能となるように、指先載置部1の両側面にガイド板3を取り付けてスライド機構としたので、型取りの際にユーザの指が動くことがない。例えば、ユーザの指の向きと直交する方向にスライド可能となるように、スライド機構を設けることもできるが、横方向から覆い部2がスライドするとユーザの指が回動し易いので、捩れた状態で型取りされてしまうおそれがある。しかし、本実施例の型取り装置Kは、上記のように、ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けてスライドするように構成したので、ユーザの指が捩れた状態となることはなく、より自然な状態で精密印象を正確に型取りできるので、好適である。
また、第1実施例の型取り装置Kでは、図4〜図5に示すように、窪み部1bの縁部の所要位置に、位置決め用の凹部1cを設ける方が、より望ましい。このようにすれば、型取りを行う際に、印象材104の回転やずれを防止し、位置決めされて固定し易くなるからである。なお、凹部を設ける位置や数は、適宜決定すれば良いが、本実施例の型取り装置Kでは、図4〜図5に示すように、指先側の中央部に1個と、窪み部1bを挟んで両サイドに各1個で、合計3個の凹部1cを設けている。印象材104の回転やずれを防止するという目的のためには、本実施例の配置で充分である。
また、第1実施例の型取り装置Kでは、図4〜図5に示すように、ガイド板3に孔を設けて螺子3aを挿通し、この螺子3aのガイド板3からの突出部と係合するように、覆い部2の側面にガイド用溝2cを設ける方がより望ましい。型取りを行う際に、覆い部2をスライドさせると、スライドに伴って、印象材に押し上げられて、覆い部2が浮いた状態となり易いのであるが、浮いた状態の覆い部2を上方から押し下げることは、爪を垂直方向に押さえ付けることになるので、精密な型取りに支障をきたす虞がある。しかし、本実施例の型取り装置Kのように、ガイド板3に設けた孔に挿通させた螺子3aの突出部と係合するガイド用溝2cを覆い部2の側面に設ければ、スライド開始から終了までの全範囲に亘って、覆い部2を確実に水平動させることができるので、好適である。
また、本発明の型取り装置では、図4〜図5に示すように、第2窪み部2bが窪み部1bの上方に完全に重なる位置には、ガイド用溝2cに、螺子3aと係合する螺子孔2dを設ける方がより望ましい。このようにすれば、印象材104が完全に固まるまでの間は、螺子3aを螺子孔2dにねじ込むことにより、覆い部2が不用意に離脱しないように、覆い部2とガイド板3を確実に固定できるからである。
第1実施例の型取り装置Kは、上記のような種々の構成を採用したことにより、パテ状のシリコーン印象材の使用が可能となっており、パテ状のシリコーン印象材を練り上げて窪み部1b及び第2窪み部2bに埋め込み、覆い部2をスライドさせるだけで、手早くユーザの指先部の型取りができるので、極めて好適である。
図8は、本発明の人工爪の製造方法の第3の工程において、レプリカの爪部の表面に人工爪を形成する際に使用するレプリカ固定用装置Rの構成を説明する図である。なお、(a)は同装置の斜視図であり、(b)は同装置の一部切り欠き断面図である。
本実施例のレプリカ固定用装置Rは、図8に示すように、ユーザの指先部から採得した精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んで作製したユーザの指先部のレプリカ108を載せる支持部11と、前記レプリカ108の上側を覆って前記支持部11との間で前記レプリカ108を挟持するとともに、内面側に断面が鋸刃状の滑り止め部12bを設けたカバー部12を備えた構成である。なお、13は、支持部11を固定するための台を、12aはカバー部12を支持部11に着脱するための取付け螺子を示している。
支持部11は、人工爪110を製作する作業を行う際に邪魔にならないようにするために、本実施例のレプリカ固定用装置Rの支持部11のように、レプリカ108の指の幅と同一か、それよりも細幅とする方が望ましい。
本発明のレプリカ固定用装置Rは、支持部11と、レプリカ108の爪部109以外の部分を覆うカバー部12の間でレプリカ108を挟持するとともに、カバー部12の内面側に、断面が鋸刃状の滑り止め部12bを設けたので、レプリカ108を所望の位置でしっかりと固定することができる。したがって、人工爪110の製作作業において、レプリカ108が不用意に回転したり、位置がずれることがないので、好適である。
次に、図9〜図12を参照しながら、本発明の型取り装置の他の実施例について説明する。図9は、ユーザの指先部の周囲の一部を印象材で型取りして精密印象を採得する第2実施例の型取り装置K2の構成を説明する斜視図であり、図10(a)は、同装置の平面図、(b)は同装置の側面図、(c)は同装置の正面図である。
第2実施例の型取り装置K2は、図9〜図10に示すように、ユーザの指先部を載せる載置面4aを有する指先載置部4と、印象材を盛るための凹状部5aを有し、この凹状部5aが開口している面5bを下側にして載置面4aの上に伏せ置きする覆い部5とを備えた構成である。覆い部5は指先載置部4から自在に分離することができる。
指先載置部4は、図9〜図10に示すような板状の部材で構成され、設置した状態において上側となる面は平坦な載置面4とされている。第2実施例の型取り装置は、ユーザの指先部の自爪側のみの型取りを行う装置であるため、載置面4の方には印象材は盛られない。
覆い部5は、図9〜図10に示すような形状の部材で構成され、下側の面5bには印象材を盛るためにアーチ状に切り欠かれた凹状部5aが設けられている。凹状部5aのサイズは、ユーザの指先部が余裕をもって収まる程度の大きさとされている。
第2実施例の型取り装置K2は、凹状部5aに印象材を埋め込んだ後、載置面4の上に指を載せ、その上から覆い部5を伏せ置きし、印象材が固まるまで待つだけで、ユーザの指先部の自爪側の型取りができる。また、印象材が固まるまで待つ間は、覆い部5により印象材の型崩れが防止できるので、好適である。したがって、個人ユーザでも、自宅で簡単に型取りが行える。
また、第2実施例の型取り装置K2は、指先載置部4の幅方向(指先を載置する方向と直交する方向)の両端部に載置面4aの厚みのほぼ2倍の高さのガイド部4bを設けている。そして、ガイド部4b間の幅は、覆い部5の幅と同じとされている。したがって、載置面4aと覆い部5の下側の面5bを密着させた状態のまま、ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けて、ユーザの指先部の位置まで覆い部5を水平動させて型取りを行うこともできる。この場合は、ユーザの自爪の形状を変形させることがなく、自然な状態における精密印象を正確に型取りできるという利点がある。
すなわち、第2実施例の型取り装置K2は、ユーザの指先部の上に覆い部5を被せるように置くだけで簡単に型取りが行える簡易方式と、ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けて覆い部5をスライドさせて型取りを行うスライド方式を、必要に応じて使い分けすることができる装置である。
なお、ガイド部4b間の幅は、図10(a)に示すように、左端から右端までの長さの約2/3程度の位置で幅を狭めており、ストッパー4cを形成している。ストッパー4cは、覆い部5の水平動を所定の位置で止めるためのものである。
図11〜図12は、第2実施例の型取り装置K2を用いて、本発明の人工爪の製造方法の第1の工程を実施する手順(スライド方式を用いる場合)を説明する図である。
作業者は、先ず、覆い部5の凹状部5aに、硬化前の柔らかい状態の印象材104を埋め込む。ユーザは、例えば右手の人差し指の印象を型取りするときは、図11(a)に示すように、右手の人差し指の腹側を下に向けた状態で、指先載置部4の載置面4aの上に指先部103を載置する。
次に、作業者は、覆い部5の上部を左手の親指と人差し指で摘んで持ち、載置面4aと覆い部5の下側の面5bを密着させた状態のまま、図11(a)〜(b)に示すように、覆い部5を、ユーザの指先部が凹状部5aの内部に挿入される位置まで水平動させる。そして、この状態で、印象材104が硬化して形状が安定するのを待つ。
印象材104が完全に硬化すると、図11(c)に示すように、覆い部5を取り外し、採得された精密印象105を得る。そして、得られた精密印象105に常温硬化型樹脂107として例えばシリコーン印象材を流し込み、図12(a)に示すように、ユーザの指先部の一部(自爪側の面のみ)のレプリカ108を作製する。図12(b)は、取り出されたレプリカ108を示している。
このようにスライド方式を用いた場合は、簡易方式を用いた場合と比較すると、上からの押え付けによってユーザの自爪の形状を変形させることがないので、自然な状態により近い正確な精密印象を型取りできるという利点がある。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範囲内で、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。例えば、実施例では、窪み部と第2窪み部を、共に円柱を半割りにした形状に切り欠いたものとする例を開示しているが、これらは方形状に切り欠かれていても良い。
本発明の人工爪の製造方法と、この方法に用いる型取り装置、及びレプリカ固定用装置は、ネイルサロンなどの専門店に限らず、ネイルアートを楽しむ一般ユーザにも適用できるものである。
本発明の人工爪の製造方法の第1の工程を説明する図である。 本発明の人工爪の製造方法の第2の工程及び第3の工程の一部を説明する図である。 本発明の人工爪の製造方法の第3の工程を説明する図である。 第1実施例の型取り装置の構成を説明する斜視図である。 (a)は、第1実施例の型取り装置の構成を説明する平面図、(b)は、同装置の正面図、(c)は、同装置の側面図である。 第1実施例の型取り装置を使用して、本発明の第1の工程を実施する手順を説明する図である。 第1実施例の型取り装置を使用して、本発明の第2の工程を実施する手順を説明する図である。 第3の工程で使用するレプリカ固定用装置の構成を説明する図である。 第2実施例の型取り装置の構成を説明する斜視図である。 (a)は、第2実施例の型取り装置の構成を説明する平面図、(b)は、同装置の正面図、(c)は、同装置の側面図である。 第2実施例の型取り装置を使用して、本発明の第1の工程を実施する手順を説明する図である。 第2実施例の型取り装置を使用して、本発明の第2の工程を実施する手順を説明する図である。
符号の説明
101 ユーザの自爪
103 指先部
104 印象材
105 精密印象
107 常温硬化型樹脂
108 レプリカ
109 レプリカの爪部
110 人工爪
K,K2 型取り装置
1 指先載置部
1b 窪み部
1c 位置決め用の凹部
2 覆い部
2b 第2窪み部
3 ガイド板(スライド機構)
4 指先載置部
4a 載置面
4b ガイド部
5 覆い部
5a 凹状部
5b 凹状部が開口している面
R レプリカ固定用装置
11 支持部
12 カバー部

Claims (7)

  1. ユーザの自爪を含む指先部の周囲又はその一部を印象材で型取りして精密印象を採得する第1の工程と、前記精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んでユーザの指先部又はその一部のレプリカを作製する第2の工程と、前記レプリカの爪部の表面に所望の方法により人工爪を形成後、この人工爪を前記レプリカから分離し、ユーザの自爪に取り付ける第3の工程を有することを特徴とする人工爪の製造方法。
  2. 請求項1記載の人工爪の製造方法の第1の工程で使用する型取り装置であって、
    ユーザの指先部の腹側の印象を採得するため、一方の面に所要のサイズに切り欠かれた窪み部を設けた指先載置部と、ユーザの自爪側の印象を採得するため、前記窪み部と対向する面に所要のサイズに切り欠かれた第2窪み部を設けた覆い部を備えるとともに、
    前記第2窪み部を前記窪み部の上方の位置に水平動させるためのスライド機構を設けたことを特徴とする型取り装置。
  3. ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けて前記覆い部がスライド可能となるように、前記指先載置部の両側面にガイド板を取り付けて前記スライド機構としたことを特徴とする請求項2記載の型取り装置。
  4. 前記窪み部の縁部の所要位置に、位置決め用の凹部を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の型取り装置。
  5. 請求項1記載の人工爪の製造方法の第1の工程で使用する型取り装置であって、
    ユーザの指先部を載せる載置面を有する指先載置部と、印象材を盛るための凹状部を有し、この凹状部が開口している面を下側にして前記載置面の上に伏せ置きする覆い部とを備えたことを特徴とする型取り装置。
  6. ユーザの指の先端側からユーザの指の付け根側に向けて前記覆い部がスライド可能となるように、前記指先載置部のスライド方向と直交する向きの両端部に所要の高さのガイド部を設けたことを特徴とする請求項5記載の型取り装置。
  7. 請求項1記載の人工爪の製造方法の第3の工程で使用するレプリカ固定用装置であって、ユーザの指先部から採得した精密印象に常温硬化型樹脂又は加熱溶融型樹脂を流し込んで作製したユーザの指先部のレプリカを載せる支持部と、前記レプリカの上側を覆って前記支持部との間で前記レプリカを挟持するとともに、内面側に断面が鋸刃状の滑り止め部を設けたカバー部を備えたことを特徴とするレプリカ固定用装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4565419B1 (ja) * 2009-11-09 2010-10-20 谷丸 弘光 光硬化型樹脂を用いた付け爪の製造方法。

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