JP2009100035A - 無線通信装置および無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信品質が変化する場合でも、周波数の利用効率の低下を軽減することが可能な無線通信装置および無線通信システムを提供する。
【解決手段】この発明は、送信タイミングまでの送信時間を決定する時間決定手段(100)と、通信路の状態を検出する検出手段(200)と、通信路の状態に応じてカウントを行うカウント手段(100)と、前記カウント手段が前記送信時間をカウントした場合に、データを送信する送信手段(100,300)とを具備するようにした。
【選択図】図3
【解決手段】この発明は、送信タイミングまでの送信時間を決定する時間決定手段(100)と、通信路の状態を検出する検出手段(200)と、通信路の状態に応じてカウントを行うカウント手段(100)と、前記カウント手段が前記送信時間をカウントした場合に、データを送信する送信手段(100,300)とを具備するようにした。
【選択図】図3
Description
この発明は、無線リソースを複数の無線通信装置が共用する無線通信システムに関する。
例えば、IEEE802.11aなどに代表される無線LANを用いた無線通信システムのMedium Access Control(MAC)技術では、無線アクセス方式に、Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance(CSMA/CA)方式が用いられている。
このCSMA/CA方式では、複数の無線通信装置が同時に送信権を獲得することに起因する衝突を避けるため、無線通信装置毎に予め定められた範囲内でランダムに送信待ち時間(バックオフ)を設定することで送信権が制御されている(例えば、非特許文献1参照)。
より具体的には、各無線通信装置は、制御の基準となる所定の時間間隔に、予め定められた最小値から最大値の範囲内でランダムに決定される整数を乗算することで、それぞれ自己の送信待ち時間を決定する。そして、各無線通信装置において、キャリアセンスにより予め定められた期間に無線チャネル(メディア)が使用されていないアイドル状態であるか否かを判断する。アイドル状態にあると判定した無線通信装置は、決定した送信待ち時間から制御の基準となる所定の時間間隔分を減算し、以後、このような減算を繰り返して、送信待ち時間が0となった場合に、送信権を獲得したものとして、送信を行うようしている。
上記した無線アクセス方式によれば、全ての無線通信装置は均等に送信権を獲得することができる。しかしながら、IEEE802.11aなどに代表される無線LANを用いた無線通信システムでは、通信品質に応じて無線通信の伝送速度が制御されており、一般的に、Carrier to Noise Ratio(CNR)が低いなど通信品質が劣悪な場合は、伝送速度も低くなるよう制御される。このため、通信品質が劣悪な場合は、伝送速度が速い場合と比較して無線チャネルを占有する時間が長くなることから、伝送速度が低い条件下の無線通信装置が送信権を獲得すると、システムの周波数利用効率を低下させる大きな要因となっている。
これに対して従来は、周波数の利用効率を増加させるために、上記送信待ち時間を決定する際に、相対的にCNRが高い場合には、上記した最小値及び最大値を小さくすることで上記送信待ち時間を短くなるように制御し、一方、相対的にCNRが低い場合には、上記した最小値及び最大値を大きくすることで上記送信待ち時間が長くなるように制御することが提案されている(例えば、非特許文献2参照)。このように送信待ち時間を制御することで、相対的にCNRが高い状態の無線通信装置が送信権を獲得しやすくなり、これにより、周波数利用効率を向上させるとされている。
しかし、CNRが高い無線通信装置が優先的に送信権を獲得することで周波数利用効率が高められるものの、上記したように送信待ち時間が決定された後は、全ての無線通信装置がキャリアセンスにより同じように送信待ち時間を減らしていくため、相対的にCNRが低い状態の無線通信装置もいずれは送信権を獲得することとなり、結果として上記した周波数利用効率を増加させる効果が限られてしまう問題があった。
また、送信待ち時間を決定する際にCNRが高かった無線通信装置でも、実際に送信を行うタイミングでは、CNRが低下してしまって低い伝送速度で通信が行われて、周波数利用効率が低下するという問題があった。
またさらに、送信待ち時間を決定する際にCNRが低かった無線通信装置は長い送信待ち時間となるよう制御されることから、キャリアセンスにより送信待ち時間を減らしていく過程にてCNRが高くなったとしても、この場合には優先的に送信権を獲得する効果を享受することはできないため、結果として上記した周波数利用効率を増加させる効果が限られてしまう問題があった。
Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications, ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition. Channel Aware MAC Scheme based on CSMA/CA, Jin-Ghoo C. and Saewoong B., VTC 2004 -Spring, 2004.
Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications, ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition. Channel Aware MAC Scheme based on CSMA/CA, Jin-Ghoo C. and Saewoong B., VTC 2004 -Spring, 2004.
従来は、CNRが高く優先的に送信権を獲得する無線通信装置でも、実際に送信を行うタイミングでは、CNRが低下してしまって低い伝送速度で通信が行われて、周波数利用効率が低下するという問題があった。
この発明は上記の問題を解決すべくなされたもので、CNRなどの通信品質が変化する場合でも、周波数の利用効率の低下を軽減することが可能な無線通信装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は、送信タイミングまでの送信時間を決定する時間決定手段と、通信路の状態を検出する検出手段と、通信路の状態に応じてカウントを行うカウント手段と、カウント手段が送信時間をカウントした場合に、データを送信する送信手段とを具備して構成するようにした。
この発明によれば、通信品質が変化する場合でも、周波数の利用効率の低下を軽減することが可能な無線通信装置および無線通信システムを提供できる。
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用する無線通信システムの構成例を示したものである。アクセスポイントAPは、図示しないネットワークに収容される無線通信装置であって、その無線通信エリア内には、当該アクセスポイントAPとの間で相互に無線通信を行う無線通信装置であるステーションSTA1〜STA3が存在している。なお、図1では、説明を簡明にするために、3台のステーションSTAを示しているが、この3台に限ったものではなく、任意の台数でシステムを構成することが可能である。
図1は、本発明を適用する無線通信システムの構成例を示したものである。アクセスポイントAPは、図示しないネットワークに収容される無線通信装置であって、その無線通信エリア内には、当該アクセスポイントAPとの間で相互に無線通信を行う無線通信装置であるステーションSTA1〜STA3が存在している。なお、図1では、説明を簡明にするために、3台のステーションSTAを示しているが、この3台に限ったものではなく、任意の台数でシステムを構成することが可能である。
図1に示したアクセスポイントAPとステーションSTA1〜STA3の間の無線通信に適用される無線アクセス方式の概要について説明する。この無線通信システムでは、無線アクセス方式としてCSMA/CA方式を採用するものとする。この方式は、複数の無線通信装置が同時に送信権を獲得する衝突を避けるため、無線通信装置毎に予め定められた範囲内でランダムに送信待ち時間(バックオフ)を設定する送信権の制御が行われている。このような送信権の制御を図2に示す。
各無線通信装置、すなわちアクセスポイントAPと、ステーションSTA1〜STA3との間には、予め制御の基準となる時間間隔T1が定められており、各無線通信装置は、それぞれこの時間間隔T1基づいて、送信待ち時間の制御を行う。
図2では、ステーションSTA1が送信権を獲得し、データの送信を行った後の送信待ち制御を例示している。したがって、まず、ステーションSTA1は、アクセスポイントAPに対してデータD1の送信を行い、アクセスポイントAPは当該ステーションSTA1に対してAckA1を返信することとなる。
この後、全ての無線通信装置(アクセスポイントAPおよびステーションSTA1〜STA3)は、時間間隔T1を基に予め定められた時間間隔(T2)の間、無線チャネルが擬似的に使用状態(ビジー)であるものと見なして、一切の送信処理を行わない。その後、T2が経過すると、送信待ち制御に移行する。
この送信待ち制御では、無線通信装置毎に、予め定められた最小値(W_min)から最大値(W_max)の範囲内でランダムに決定される整数を、T1に対して乗算した送信待ち時間T3が定められている。図2の例では、アクセスポイントAPの送信待ち時間はT1×7、ステーションSTA1はT1×9、ステーションSTA2はT1×5、ステーションSTA3はT1×13である。
ここで、各無線通信装置は、それぞれキャリアセンスにより無線チャネルの使用状態を確認し、予め定められた期間に無線チャネルが使用されていない状態であると判断すると、送信待ち時間T3をT1分減算する。このような処理を繰り返し実行し、やがて送信待ち時間T3が0になると、送信権を獲得したものとみなして、データ送信を行う。
図2の例では、送信待ち時間T3が最も短いステーションSTA2が、初めに送信権を獲得することとなる。ステーションSTA2がアクセスポイントAPに対してデータD2の送信を行うと、他の無線通信装置は、キャリアセンスにより無線チャネルが使用状態(ビジー)にあることを検出するので、送信待ち時間T3の減算を停止し、その時点までの送信待ち時間T3を保持する。すなわち、図2の例では、アクセスポイントAPの送信待ち時間はT1×2、ステーションSTA1はT1×4、ステーションSTA3はT1×8となる。アクセスポイントAPは、ステーションSTA2に対してAckA2を返信する。
その後、同様にして、再び時間間隔(T2)の間、無線チャネルが擬似的に使用状態(ビジー)であるものと見なして、一切の送信処理を行わない。その後、T2が経過すると、送信待ち制御に移行する。その際、ステーションSTA2は、再びランダムに決定される整数をT1に対して乗算した時間を、新たな送信待ち時間T3として設定する。一方、アクセスポイントAPはT1×2、ステーションSTA1はT1×4、ステーションSTA3はT1×8を、それぞれ送信待ち時間T3とする。
次に、図1に示した無線通信システムの無線通信装置の構成について説明する。無線通信装置、すなわちアクセスポイントAPおよびステーションSTA1〜STA3は、それぞれ図3に示す構成を備えた同様の構成から成り、少なくともアンテナ1と、制御部100と、受信部200と、送信部300とを備える。また受信部200は、通信路状態測定部201と電力測定部202とを備える。
受信部200は、制御部100からの指示にしたがって、他の無線通信装置が送信した無線信号を受信するものであり、無線信号に各種無線処理、同期処理、復調処理および復号処理などを順次行い、これにより復号された受信フレームを制御部100に出力する。
通信路状態測定部201は、制御部100からの指示にしたがって、復号された受信フレームに対応する通信路状態(CNRや受信電力など)を測定する。なお、以下の説明では、通信路状態測定部201は、一例として受信電力を測定することで上記状態を測定するものとする。また、通信路状態測定部201は、測定した通信路状態と、過去に測定した複数サンプルの測定結果(もしくは過去に求めた平均のデータ)に基づいて、通信路状態の平均値(以下、平均データと称する)を求める。
電力測定部202は、制御部100からの指示にしたがって、受信電力を測定する。なお、受信電力の測定結果は、図2で説明したキャリアセンスに対応するために、制御部100からの指示にしたがって、所定の周期T1で測定が行われて、制御部100に通知される。
送信部300は、制御部100から与えられる制御データおよび送信フレームに基づいて、他の無線通信装置に対して送信する無線信号を生成し、送信するものである。送信部300は、制御部100より入力された送信フレームに対して、符号化処理、変調処理及び各種無線処理等を順次施し、これにより生成された無線信号をアンテナ1より送信する。無線信号の生成に関わるパラメータ、例えば符号化率、変調方式及び送信フレーム長などは制御データとして、制御部100より通知される。
次に、図4を参照して、制御部100の構成について説明する。制御部100は、少なくとも、フレーム誤り判定部101と、通信装置識別部102と、通信路状態記憶部103と、通信路監視部104と、送信待ち時間制御部105と、フレーム生成部106と、送信方法制御部107とを備える。
フレーム誤り判定部101は、受信部200より受信フレームが入力されているかを確認する。またフレーム誤り判定部101は、受信フレームが入力されている場合に、受信フレームのチェックビットなどに基づいて、当該受信フレームが正常に受信されているかを確認する。そして、正常に受信されている場合には、当該受信フレームを通信装置識別部102に出力する。
通信装置識別部102は、フレーム誤り判定部101より入力された受信フレームに含まれる送信元の無線通信装置を識別する識別子と、宛先となる無線通信装置を識別する識別子を検出し、これらを確認する。
この確認の結果、送信元を示す識別子が所望の通信相手である無線通信装置を示している場合には、通信路状態測定部201より通知されている無線通信路の測定結果により通信路状態記憶部103がすでに記憶している過去の無線通信路の測定結果を更新する。また通信装置識別部102は、宛先を示す識別子が当該無線通信装置を示している場合には、当該受信フレームから受信データを抽出し、上位レイヤのデータ処理を実施するデータ処理部(図示しない)へ出力する。
通信路状態記憶部103は、図5に示すように、当該無線通信装置と無線通信を行う相手となる無線通信装置の識別子103aと、通信路状態測定部201で得られた、相手無線通信装置が送信した送信フレームを受信した際の通信路状態の測定結果(受信電力)103bと、その平均データ103cとを記憶している。
受信部200で、上記平均データを求める方法としては、例えば下式(1)に示すような方法を用いることができる。下式(1)において、MEAS(N)は当該時点で測定した通信路状態の測定結果であり、AVE(N)は当該時点で求める通信路状態の測定結果の平均であり、AVE(N−1)は前回の測定結果に基づいて求めた通信路状態の測定結果の平均(前回の平均データ)であり、αは所定の係数である。
通信路監視部104は、受信部の電力測定部202より所定の周期毎に通知された電力測定結果に基づいて、無線通信路が未使用状態(アイドル状態)か、使用中状態(ビジー状態)かを判定する。この結果、無線通信路が未使用であると判定した場合には、その旨を送信待ち時間制御部105へと通知する。
送信待ち時間制御部105は、送信すべき送信フレームの有無を判定し、そして通信路監視部104から無線通信路が未使用であると通知され、かつ送信フレームが有る場合に、通信路状態記憶部103を参照し、後に詳述する送信待ち時間制御処理を実施して、送信待ち時間が経過した際にフレーム生成部106および送信方法制御部107に送信待ち時間の経過を通知する。
フレーム生成部106は、送信データを生成する上位レイヤのデータ処理部から入力された送信データを一時的に記憶するバッファを備え、送信待ち時間制御部105から送信待ち時間が経過したことを通知されると、上記バッファに記憶しておいた送信データを用いて所定のフォーマットにしたがった送信フレームを生成し、これを送信部300へと出力する。
送信方法制御部107は、送信待ち時間制御部105から送信待ち時間が経過したことを通知されると、通信路状態記憶部103が記憶する情報を参照し、この情報に基づいて変調方式や符号化率などの無線通信に関わるパラメータを決定し、このパラメータを制御データとして送信部300に通知する。
次に、上記構成の無線通信装置の動作について説明する。図6は、制御部100による制御フローを示すフローチャートであって、当該無線通信装置の電源が投入されると、電源が切られるまで繰り返し実行される。制御部100は、自己の記憶部(図示しない)に記憶する制御プログラムや制御データにしたがって動作することにより、この制御フローにしたがった処理を実施する。
まずステップ6aにおいて制御部100は、電力測定部202が受信電力を測定するように制御する。具体的には、前回の受信電力測定から、図2で示した時間間隔T1が経過したタイミングで受信電力の測定を行うように制御する。なお、初回の測定の場合には、タイミングを待たずに即座に測定するように制御することはいうまでもない。これにより電力測定部202は、図2で示した時間間隔T1毎に受信電力を測定し、この測定結果に基づいて通信路監視部104は、周期的に無線通信路の使用状態を判定する。
ステップ6bにおいて通信路監視部104は、電力測定部202から測定結果を取得し、この測定結果に基づいて、無線通信路が未使用状態(アイドル状態)か、使用中状態(ビジー状態)かを判定する。ここで、無線通信路が未使用状態の場合には、ステップ6cに移行し、一方、使用中状態の場合には、ステップ6dに移行する。
ステップ6cにおいて制御部100は、後に詳述する送信処理を実行し、送信処理が終了すると、ステップ6kに移行する。
ステップ6cにおいて制御部100は、後に詳述する送信処理を実行し、送信処理が終了すると、ステップ6kに移行する。
ステップ6dにおいてフレーム誤り判定部101は、受信部200で復号された受信フレームが入力されているか否かを判定し、受信フレームが入力されている場合には、受信を行うための処理を実施するためにステップ6eに移行し、一方、受信フレームが入力されていない場合には、ステップ6kに移行する。
ステップ6eにおいて制御部100は、タイマ1のタイムアウト時間としてT2を設定し、ステップ6fに移行する。
ステップ6fにおいてフレーム誤り判定部101は、受信フレームが正常に受信されたか否かを確認し、正常に受信された場合には、受信フレームを通信装置識別部102に出力してステップ6gに移行し、一方、受信フレームにエラーが生じるなどして正常に受信されていなかった場合には、ステップ6kに移行する。
ステップ6fにおいてフレーム誤り判定部101は、受信フレームが正常に受信されたか否かを確認し、正常に受信された場合には、受信フレームを通信装置識別部102に出力してステップ6gに移行し、一方、受信フレームにエラーが生じるなどして正常に受信されていなかった場合には、ステップ6kに移行する。
ステップ6gにおいて通信装置識別部102は、上記受信フレームから送信元を示す識別子を検出するとともに、この検出した送信元の識別子と通信路状態記憶部103の情報103aと比較して、送信元が所望の相手であるかを確認し、送信元を示す識別子が所望の通信相手であることが確認された場合には、ステップ6hに移行し、一方、所望の通信相手ではないことが確認されなかった場合には、ステップ6kに移行する。
ステップ6hにおいて制御部100は、通信路状態測定部201の測定結果、すなわち所望の通信相手からの受信フレームから求めた測定結果で通信路状態記憶部103がすでに記憶している情報103bおよび103cを更新し、ステップ6iに移行する。
ステップ6iにおいて通信装置識別部102は、上記受信フレームから宛先を示す識別子を検出するとともに、この検出した宛先の識別子が当該無線通信装置であるかを確認し、宛先を示す識別子が当該無線通信装置であることが確認された場合には、ステップ6jに移行し、一方、当該無線通信装置ではないことが確認された場合には、ステップ6kに移行する。
ステップ6jにおいて通信装置識別部102は、当該受信フレームから受信データを抽出し、上位レイヤのデータ処理を実施するデータ処理部(図示しない)へ出力し、ステップ6kに移行する。
ステップ6kにおいて制御部100は、当該処理を終了すべきかを判定し、終了すべき場合には、当該処理を終了し、一方、終了すべき状態に至っていない場合には、再びステップ6aに移行して、次の周期T1にて無線通信路の使用状況について観測とそれについての処理を実施する。
ステップ6kにおいて制御部100は、当該処理を終了すべきかを判定し、終了すべき場合には、当該処理を終了し、一方、終了すべき状態に至っていない場合には、再びステップ6aに移行して、次の周期T1にて無線通信路の使用状況について観測とそれについての処理を実施する。
次に、図7を参照して、制御部100によりステップ6cで実施される送信処理について説明する。この図に示す処理も図6に示した処理と同様に、制御部100が、自己の記憶部に記憶する制御プログラムや制御データにしたがって動作することにより実現する。
ステップ7aにおいて制御部100は、ステップ6eでT2が設定されたタイマ1がタイムアウトしているか否かを判定する。ここで、タイマ1がタイムアウトしている場合、すなわち最後にビジー状態が確認されてからT2以上が経過している場合には、ステップ7cに移行し、一方、タイムアウトしていない場合、すなわち最後にビジー状態が確認されてからT2以上が経過していない場合には、ステップ7bに移行する。
ステップ7bにおいて制御部100は、タイマ1の値をT1だけ減じた値に再設定し、送信は行わずに当該処理を終了して、ステップ6kに移行する。
ステップ7cにおいて制御部100は、フレーム生成部106のバッファに送信データが蓄えられているか否か、すなわち送信すべきデータが準備されているか否かを判定する。ここで、上記バッファに送信データが蓄えられている場合には、ステップ7dに移行し、一方、蓄えられていない場合には、当該処理を終了して、ステップ6kに移行する。
ステップ7cにおいて制御部100は、フレーム生成部106のバッファに送信データが蓄えられているか否か、すなわち送信すべきデータが準備されているか否かを判定する。ここで、上記バッファに送信データが蓄えられている場合には、ステップ7dに移行し、一方、蓄えられていない場合には、当該処理を終了して、ステップ6kに移行する。
ステップ7dにおいて制御部100は、送信待ち時間制御部105によって、通信路状態測定部201により測定された受信電力と平均受信電力とに応じた速度で、送信待ち時間を示すタイマ2(図2に示したT3)を減ずる送信待ち時間制御を行い、ステップ7eに移行する。この送信待ち時間制御については、後に詳述する。
ステップ7eにおいて制御部100は、上記タイマ2がタイムアウトしているか否かを判定する。ここで、タイマ2がタイムアウトしている場合、すなわち送信タイミングが到来している場合には、ステップ7fに移行し、一方、タイムアウトしていない場合、すなわち送信タイミングが到来していない場合には、当該処理を終了して、ステップ6kに移行する。
ステップ7fにおいて送信方法制御部107は、ステップ6hで更新した情報103cなどに基づいて、変調方式や符号化率などの無線通信に関わるパラメータを決定し、これを送信部300に制御データとして通知し、ステップ7gに移行する。
ステップ7gにおいてフレーム生成部106は、バッファに記憶しておいた送信データを用いて所定のフォーマットにしたがった送信フレームを生成し、これを送信部300へと出力し、ステップ7hに移行する。
ステップ7hにおいて制御部100は、タイマ2に新たな時間を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、当該処理を終了して、ステップ6kに移行する。
次に、ステップ7dで実施する送信待ち時間制御について説明する。送信待ち時間制御は、図8乃至図11に示すように、種々の手法が考えられる。まず、図8を参照して、第1の送信待ち時間制御について説明する。
ステップ8aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ8bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ8cに移行する。
ステップ8bにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2に新たな時間T3を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ8cに移行する。
ステップ8cにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ8dに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、ステップ8eに移行する。
ステップ8dにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1×2だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1×2だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
一方、ステップ8eにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。よって、上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合に比べて、2倍の速度でタイマ2が減じられることになる。
一方、ステップ8eにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。よって、上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合に比べて、2倍の速度でタイマ2が減じられることになる。
図9を参照して、第2の送信待ち時間制御について説明する。
ステップ9aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ9bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ9cに移行する。
ステップ9aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ9bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ9cに移行する。
ステップ9bにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2に新たな時間T3を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ9cに移行する。
ステップ9cにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ9dに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ9dにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1×2だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1×2だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。よって、上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合にだけ、タイマ2が減じられることになる。
図10を参照して、第3の送信待ち時間制御について説明する。
ステップ10aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ10bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ10cに移行する。
ステップ10aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ10bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ10cに移行する。
ステップ10bにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2に新たな時間T3を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ10cに移行する。
ステップ10cにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ10dに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、ステップ10eに移行する。
ステップ10dにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1×2だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1×2だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ10eにおいて送信待ち時間制御部105は、上記受信電力から、上記平均受信電力を減算した値が、予め設定した閾値P_Thよりも小さいか否かを判定する。ここで閾値P_Th以上の場合には、ステップ10fに移行し、一方、閾値P_Thよりも小さい場合には、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ10fにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。よって、上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合は、上記受信電力から上記平均受信電力を減算した減算値が閾値P_Th以上の場合に比べて、2倍の速度でタイマ2が減じられ、上記減算値が閾値P_Th未満の場合には減じられない。
図11を参照して、第4の送信待ち時間制御について説明する。
ステップ11aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ11bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ11cに移行する。
ステップ11aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ11bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ11cに移行する。
ステップ11bにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2に新たな時間T3を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ11cに移行する。
ステップ11cにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bから、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力を減算した値が、予め設定した閾値P_Th1よりも大きいか否かを判定する。ここで閾値P_Th1よりも大きい場合には、ステップ11dに移行し、一方、閾値P_Th1以下の場合には、ステップ11eに移行する。
ステップ11dにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1×2だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1×2だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ11eにおいて送信待ち時間制御部105は、上記受信電力から、上記平均受信電力を減算した値が、予め設定した閾値P_Th2(<P_Th1)よりも小さいか否かを判定する。ここで閾値P_Th2以上の場合には、ステップ11fに移行し、一方、閾値P_Th2よりも小さい場合には、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ11fにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。よって、上記受信電力から上記平均受信電力を減算した減算値が閾値P_Th1よりも大きい場合は、上記減算値が閾値P_Th1未満、閾値P_Th2以上の場合に比べて、2倍の速度でタイマ2が減じられ、上記減算値が閾値P_Th2未満の場合には減じられない。
なお、図8乃至図11で説明した送信待ち時間制御処理では、無線通信路状態として、受信フレームを受信した際の受信電力を用いて説明しているが、これ以外の無線通信路状態を用いても同様の制御が可能である。また、特定の条件下においてタイマ2の値をT1×2だけ減じているが、これはT1×N(Nは2以上の任意の整数)としても構わない。
またさらに、上記の説明では、無線通信装置が自律的に送信待ち時間制御を実施して、タイマ2を減少させる処理の動作を制御(決定)する例について説明したが、タイマ2を減少させる処理は、複数の無線通信装置の間で一方が他方に対して指示するようにしてもよい。例えば、複数の無線通信装置の間で予め制御方法をパラメータとして定義しておき、アクセスポイントAPが各ステーションSTA1〜STA3に対して、上記パラメータを通知することでどの制御方法を適用するかを通知することも可能であり、また、予めアクセスポイントAPが各ステーションSTA1〜STA3に対して複数の制御方法を通知し、さらに各ステーションSTA1〜STA3に対してどの制御方法を適用するかを通知することも可能である。
次に、上述したような送信待ち時間制御処理によって、送信タイミングが制御される様子について説明する。ここでは、図8および図9で説明した送信待ち時間制御処理について説明する。図12は、図8で説明した送信待ち時間制御処理を説明するものであり、また図13は、図9で説明した送信待ち時間制御処理を説明するものである。
図12(a)は、あるチャネルにおける受信電力の変動を示している。このように受信電力が変動する状況下において、受信電力が平均受信電力以下の場合、すなわち受信環境が良好でない場合には、ステップ8eによって、図12(b)に示すように、タイマ2の値がT1ずつ減じられる。
一方、受信電力が平均受信電力を上回る場合、すなわち、受信環境が良好な場合には、ステップ8dによって、図12(c)に示すように、タイマ2の値がT1×2ずつ減じられて、送信タイミングが早く到来することになる。
一方、受信電力が平均受信電力を上回る場合、すなわち、受信環境が良好な場合には、ステップ8dによって、図12(c)に示すように、タイマ2の値がT1×2ずつ減じられて、送信タイミングが早く到来することになる。
また図13(a)に示すように、あるチャネルの受信電力が変動する状況下において、図9で説明した送信待ち時間制御処理を実施すると、受信電力が平均受信電力以下の場合、すなわち受信環境が良好でない場合には、タイマ2の値は減じられず、一方、受信電力が平均受信電力を上回る場合、すなわち、受信環境が良好な場合には、ステップ9dによって、図13(c)に示すように、タイマ2の値がT1×2ずつ減じられて、送信タイミングが早く到来することになる。
したがって、受信環境が良好な無線通信装置ほど、タイマ2の値が早くタイムアウトすることになるので、相対的に通信品質が良好な無線通信装置で送信権を獲得しやすくなり、反対に、相対的に通信品質が良好でない無線通信装置ではタイムアウトが遅れるため送信権を獲得しにくくなる。
さらに図9乃至図11の送信待ち時間制御処理では、受信環境が良好でない無線通信装置では、タイマ2の値が減じられないので、通信品質が劣悪な無線通信装置ではタイムアウトが実現できずに送信権を獲得できない。このため、結果として、無線通信システムの周波数利用効率を増加させることが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その一例として例えば、上記実施の形態では、無線通信路の状態を監視する指標として、受信電力とその平均値を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えばSNR(Signal to Noise Ratio)などの受信品質とその平均値との比較結果に応じて、タイマ2を減じるようにしてもよい。
また上記実施の形態では、無線通信路の状態に応じて、タイマ2を減じる速度を速めたり、あるいは減じることを停止するようにしたが、無線通信路の状態が予め設定した閾値よりも悪い場合には、タイマ2による送信待ち時間を延長するようにしたり、あるいは通常のT1より小さい値ずつ減じるようにしてもよい。
そしてまた上記実施の形態では、送信待ち時間制御処理の例として、図8乃至図11を示したが、図14に示すような処理を実施してもよい。以下、この図に示す処理について説明する。
ステップ14aにおいて送信待ち時間制御部105は、上記タイマ2が設定されているか否かを判定する。ここで、タイマ2が設定されていない場合には、ステップ14bに移行し、既に設定されている場合には、ステップ14cに移行する。
ステップ14bにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2に新たな時間T3を設定するべく、最小値(W_min)から最大値(W_max)までの範囲内で整数(RV( ))をランダムに発生させ、これに上記時間間隔T1を乗じた送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ14cに移行する。
ステップ14cにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値がT1よりも大きいか否かを判定する。ここで、タイマ2の値がT1よりも大きい場合には、ステップ14dに移行し、一方、タイマ2の値がT1以下の場合には、ステップ14eに移行する。
ステップ14dにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ14eにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ14fに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ14eにおいて送信待ち時間制御部105は、この時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ14fに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
ステップ14fにおいて送信待ち時間制御部105は、タイマ2の値をT1だけ減じた値に再設定する。すなわち、タイマ2の値をT1だけ減じ、当該処理を終了して、ステップ7eに移行する。
すなわち、図14に示すような送信待ち時間制御処理では、タイマ2の値がT1よりも大きいか、あるいは上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合にだけ、タイマ2を減じ、それ以外の場合には、減じないので、タイマ2を減じても、上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合に限って送信タイミングが到来することになり、これにより、受信環境が良好な無線通信装置が優先的に送信を行えることになる。この結果、無線通信システムの周波数利用効率を増加させることが可能となる。
また図6に示した制御フローに代わって、図15に示す制御フローを制御部100によって実施するようにしてもよい。図15に示す制御フローは、図6に示した制御フローにおいて、ステップ6hとステップ6iの間に、ステップ15aとステップ15bを追加したものである。
ステップ15aにおいて制御部100は、送信待ち時間制御部105により、ここの時点で通信路状態記憶部103に記憶されている受信電力103bが、通信路状態記憶部103に記憶されている平均データ103cの平均受信電力よりも大きいか否かを判定する。ここで上記受信電力が上記平均受信電力よりも大きい場合には、ステップ15bに移行し、一方、上記受信電力が上記平均受信電力以下の場合には、ステップ6i移行する。
ステップ15bにおいて制御部100は、ステップ7hで用いる最大値(W_max)に上記時間間隔T1を乗じ、さらに予め設定した所定時間Cを加えた値である送信時間T3をタイマ2に設定し、ステップ6iに移行する。
すなわち、受信電力レベルが低く、受信環境が良好でない場合には、タイマ2に長い待ち時間を設定するようにする。これにより相対的に受信環境が良好な場合に、送信タイミングが早く到来するようにし、結果として、無線通信システムの周波数利用効率を増加させることが可能となる。
また図4に制御部100の構成を示したが、図16に示すように構成してもよい。
図9乃至図11、図14および図15のフローチャートに示したように、相対的に通信品質が劣悪な条件下では送信権を獲得できにくいよう制御することで無線通信システムの周波数利用効率を増加させることが可能となる。
図9乃至図11、図14および図15のフローチャートに示したように、相対的に通信品質が劣悪な条件下では送信権を獲得できにくいよう制御することで無線通信システムの周波数利用効率を増加させることが可能となる。
しかし、このような効果は、アクセスポイントAPの無線通信エリア内に存在するステーションSTAの数が多く、かつ各ステーションSTAが送信するデータの量が多いほどより顕著現れる。逆に、アクセスポイントAPの無線通信エリア内に存在するステーションSTAの数が少なく、かつ各ステーションSTAが送信するデータの量が少ない場合、必要以上に送信権の獲得を制限してしまうことにより、無線通信システムの周波数利用効率が低下してしまうことも考えられる。
このため、アクセスポイントAPの無線通信エリア内のトラフィック(STA数×各STAが送信する平均のデータ量)を考慮して、送信タイミングを司るタイマ2を制御するようにしてもよい。
図16に示す制御部100は、図4で示した制御部100にトラフィック監視部108を追加したものである。トラフィック監視部108は、正常に受信された受信フレームと、通信装置識別部102より通知された当該受信フレームを送信した無線通信装置の識別子を用いて、無線通信装置毎の平均的な送信データ量(送信フレーム長)を算出し、これを用いてトラフィックを算出する。
これに対して送信待ち時間制御部105は、トラフィック監視部108が求めたトラフィックを、予め設定した閾値と比較し、トラフィックが上記閾値を超えている場合には図9乃至図11、図14および図15を用いて説明したようなタイマ2の制御を実施し、一方、トラフィックが上記閾値以下の場合には、タイマ2の延長や、高速に減じることを行わずに、通常のペースでT1ずつ減じる。
これによれば、トラフィックに応じて、タイマ2がタイムアウトする時間を制御できるので、トラフィックが低い場合でも、無線通信システムの周波数利用効率が低下してしまうことを防止できる。
なお、図16では、無線通信装置毎に独立にトラフィックを監視し、その結果を用いて送信待ち時間制御方法を切り替えることについて説明したが、アクセスポイントAPがトラフィックを監視し、各ステーションSTAに対して送信待ち時間制御の方法を通知するようにしてもよい。
この場合、図17に示すように、アクセスポイントAPは、各ステーションSTAに対して、予め送信待ち時間制御方法の種別を通知しておく(S1)。この種別とは、例えば、従来のように、T1ずつ減じるもの、図9乃至図11、図14および図15のいずれか用いて、減じるものが考えられる。そして、まず、デフォルトの種別を通知する(S2)。
以後、アクセスポイントAPは、検出したトラフィックに応じて、いずれの種別を用いるかを決定し(S3)、これを各STAに対して通知する(S4)。これに対して、通知を受けた各ステーションSTAは、上記通知に基づいてタイマ2を減じる処理を実施する。なお、このような制御は、周期的に実施しても、制御方法変更時にのみ実施するようにしてもよい。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
1…アンテナ、100…制御部、101…フレーム誤り判定部、102…通信装置識別部、103…通信路状態記憶部、103a…通信装置の識別子、103b…通信路状態の判定結果、103c…通信路状態の平均データ、104…通信路監視部、105…送信待ち時間制御部、106…フレーム生成部、107…送信方法制御部、108…トラフィック監視部、200…受信部、201…通信路状態測定部、202…電力測定部、300…送信部、AP…アクセスポイント、STA1〜STA3…ステーション。
Claims (13)
- 送信タイミングまでの送信時間を決定する時間決定手段と、
通信路の状態を検出する検出手段と、
通信路の状態に応じてカウントを行うカウント手段と、
前記カウント手段が前記送信時間をカウントした場合に、データを送信する送信手段とを具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記カウント手段は、通信路の状態が良好であるほど、早い周期でカウントを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、通信路の状態が予め設定した閾値よりも良い場合は、予め設定した値よりも大きな値でカウントを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、通信路の状態が予め設定した閾値よりも悪い場合は、予め設定した値よりも小さい値でカウントを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、通信路の状態が予め設定した閾値よりも悪い場合は、カウントを停止することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、通信路の状態が予め設定した閾値よりも悪い場合は、前記送信時間を増やすことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- さらに、前記通信路のトラフィックを監視する監視手段を備え、
前記カウント手段は、前記トラフィックが予め設定した閾値を超える場合に、前記通信路の状態に応じたカウントを行い、一方、前記トラフィックが前記閾値以下の場合には、予め設定したカウントを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記検出手段は、前記通信路の状態として受信電力を検出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記検出手段は、前記通信路の状態として信号電力対雑音電力比を検出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、前記通信路の状態とその平均とを比較した結果に応じてカウントすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記カウント手段は、前記通信路の状態とその平均との差に応じてカウントすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 第1の無線通信装置と第2の無線通信装置を備える無線通信システムにおいて、
前記第1の無線通信装置が送信を行う送信タイミングまでの送信時間を決定する時間決定手段と、
通信路の状態を検出する検出手段と、
通信路の状態に応じてカウントを行うカウント手段と、
前記カウント手段が前記送信時間をカウントした場合に、データを送信する送信手段とを具備することを特徴とする無線通信システム。 - 前記第2の無線通信装置は、前記カウント手段によるカウントの方法を決定する決定手段を備え、
前記カウント手段は、前記方法に基づくアルゴリズムで、前記通信路の状態に応じたカウントを行うことを特徴とする請求項12に記載の無線通信システム。
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-
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