JP2009099700A - 固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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【課題】光導波路側壁部の金属反射膜を損傷、劣化させることなく形成して、高い反射特性を有する反射膜を光導波路内に形成することを可能にする。
【解決手段】入射光を光電変換して電気信号を出力する複数のセンサ部12を有し、前記入射光が前記センサ部12に入射する側に絶縁膜(層間絶縁膜26)が形成される固体撮像装置1の製造方法であって、前記層間絶縁膜26に前記センサ部12上に通じる光導波路孔31を形成する工程と、前記光導波路孔31の側壁に金属を選択成長させるシード層34を形成する工程と、前記光導波路孔31側壁の前記シード層34表面に金属を成長させて金属反射膜35を形成する工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】入射光を光電変換して電気信号を出力する複数のセンサ部12を有し、前記入射光が前記センサ部12に入射する側に絶縁膜(層間絶縁膜26)が形成される固体撮像装置1の製造方法であって、前記層間絶縁膜26に前記センサ部12上に通じる光導波路孔31を形成する工程と、前記光導波路孔31の側壁に金属を選択成長させるシード層34を形成する工程と、前記光導波路孔31側壁の前記シード層34表面に金属を成長させて金属反射膜35を形成する工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光導波路を有する固体撮像装置の製造方法に関するものである。
CCD型やCMOS型固体撮像素子において、画素を構成する例えばフォトダイオードからなる複数の受光センサ部上に、絶縁層を挟んでオンチップマイクロレンズを設けて、その焦点位置がフォトダイオードの受光部近傍にくるように、上記フォトダイオードと上記マイクロレンズとの間の絶縁層の膜厚を設定する方法が主流になっている。しかしながら、画素寸法の縮小化に伴って、また、配線の多層化が進んで絶縁膜の膜厚が厚くなるにつれて、画素の開口部とマイクロレンズとの位置合わせずれや、マイクロレンズのF値の小値化における光路ずれが、受光部の感度に、影響を大きく与えるようになってきている。
近年、この問題を避けるための方法として、絶縁層中の受光センサ部と対応する位置に光導波路を設け、オンチップマイクロレンズを透過した入射光が効率的に受光センサ部へと導かれるようにした構成を有する固体撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1、2および3参照。)。これらは、マイクロレンズを通過した入射光の焦点を光導波路の光入射面近傍に設定し、光導波路によって光を効率的に受光部に導くようにしたものである。これにより、上記問題が解決されるとしている。それとともに、自由度の大きいマイクロレンズおよび平坦化層の設計が可能になるとしている。
ここで、光導波路の側壁は高反射率を有する薄膜で覆われる必要があり、その薄膜としては、アルミニウム、銀、金、銅、およびタングステンなどの材料が挙げられている。成膜方法として、側壁の膜厚が得られるように高カバレッジのCVD法が有効である。
例えば、アルミニウムの化学気相成長法(以下、Al−CVD法と記す)によるアルミニウム膜を反射膜として用いた導波路の製造方法が提案されている(例えば、特許文献4および5参照。)。この製造方法では、光導波路となる孔を形成後に選択性Al−CVD法のための下地膜金属、例えば、窒化チタン膜や窒化タンタル膜を形成し、その上にAl膜をCVD法により成膜している。その後、異方性エッチング法などにより導波路孔底部のアルミニウム膜、および、下地金属膜を除去し、導波路の側壁反射部を形成している。
ここで、前述の特許文献1、特許文献4、特許文献5等で提案されているような固体撮像素子における集光性能向上を目的とした光導波路を形成する場合、光導波路内に金属反射膜を成膜した後、光導波路底部の反射膜を異方性エッチング法やイオンミリング法などを用いて除去する工程では、同時に、光導波路側壁部の金属反射膜を損傷、劣化させるため、その反射性能を低下するという問題がある。具体的には、光導波路の側壁のみに反射膜を形成するため、光導波路の内面に金属膜(例えばアルミニウム膜)を形成し、反応性イオンエッチング法(RIE法)を用いて光導波路底部の金属膜の除去を行って、光導波路の側壁に金属膜を残し、それを反射膜として用いる場合、光導波路の側壁の上記金属膜がエッチングガスによりエッチングされ膜減りを起こす。また、金属膜のエッチング時のプラズマ熱により金属膜の粒成長が促進され凹凸が増加し、反射膜として反射性能が劣化する。これは加工後の残渣除去のためのアッシング処理でも同様のことが起こりえる。また、イオンエッチングによるダメージを防止するため、金属膜を形成した後、光導波路の側壁部にハードマスクとなる酸化シリコン膜を形成してから、金属膜のイオンエッチングを行う方法もあるが、この場合では光導波路底部の開口幅が縮小するため集光効率が劣化するうえ、工程数が増加するという問題がある。
解決しようとする問題点は、光導波路底部の反射膜を異方性エッチング法やイオンミリング法などを用いて除去するときに、光導波路側壁部の金属反射膜を損傷、劣化させるため、反射膜の反射性能を低下させる点である。
本発明は、光導波路側壁部の金属反射膜を損傷、劣化させることなく形成して、高い反射特性を有する反射膜を光導波路内に形成することを可能にする。
本発明は、入射光を光電変換して電気信号を出力する複数のセンサ部を有し、前記入射光が前記センサ部に入射する側に絶縁膜が形成される固体撮像装置の製造方法であって、前記絶縁膜に前記センサ部上に通じる光導波路孔を形成する工程と、前記光導波路孔の側壁に金属を選択成長させるシード層を形成する工程と、前記光導波路孔側壁の前記シード層表面に金属を成長させて金属反射膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明では、光導波路孔の側壁に金属を選択成長させるシード層を形成した後、光導波路孔側壁のシード層表面に金属を選択成長させて金属反射膜を形成することから、金属反射膜を形成してから金属反射膜をエッチングやイオンミリング等によって加工する必要がない。このため、金属反射膜表面は、成膜時の光沢面が維持されるので、高い反射率を有する膜となる。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、選択成長により金属反射膜が形成されるため、金属反射膜表面は、成膜時の光沢面が維持された高い反射率を有する膜となるので、光導波路の導波特性を高めることができるため、固体撮像装置の集光特性の向上が図れるという利点がある。
本発明の固体撮像装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1〜図2の製造工程断面図によって説明する。図1〜図2では、一例として、CMOS型固体撮像装置(CMOSセンサ)に適用した場合を示す。
図1(1)に示すように、半導体基板(もしくは基板上に形成された半導体層)11に入射光を光電変換する複数のセンサ部12が形成されている。以下の説明では一つのセンサ部12に着目し、半導体基板11にセンサ部12が形成された構成で説明する。このセンサ部12は、光電変換機能を有するものであればいかなる構成であってもよく、例えば、フォトダイオードで構成されている。すなわち、この固体撮像装置1は、CCD(Charge Coupled Device)であってもCMOSセンサであっても、どちらにも適用できる。
上記半導体基板11のセンサ部12上には絶縁膜21、絶縁膜23が積層されている。上記絶縁膜21は、例えば、電荷転送部もしくは転送トランジスタのゲート絶縁膜であり例えば酸化シリコン膜で形成され、絶縁膜23は、例えば窒化シリコン膜で形成されている。さらに、上記絶縁膜23上には、平坦化絶縁膜24が形成されている。この平坦化絶縁膜24は、例えばノンドープトシリケートガラス(NSG)で形成されている。上記平坦化絶縁膜24の上部には配線層27が例えば複数層に形成される層間絶縁膜26が形成されている。図面では3層の配線層27を示したが、固体撮像装置1の設計によって、この配線層27の層数は適宜決定される。上記配線層27は、例えば銅配線で形成されている。また上記層間絶縁膜26は、例えば酸化シリコン系の絶縁膜からなり、例えばプラズマTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)で形成されている。そして、最上層の配線層27を被覆するように層間絶縁膜26は形成されている。また、上記配線層27は、上記センサ部12上方には形成されていない。各配線層27上には、エッチングストッパ層(例えば、配線層27の酸化防止、配線材料の染み出しの防止等のバリア膜にもなる)28が形成されている。このエッチングストッパ層28は、例えば窒化シリコン膜もしくは炭化シリコン膜で形成されている。
上記構成の層間絶縁膜26の上記センサ部12の上方に光導波路孔31を形成する。この光導波路孔31は、例えば上記絶縁膜23上もしくは絶縁膜23の内部に入り込むように形成する。この光導波路孔31は、例えば、上記層間絶縁膜26上にレジスト膜(図示せず)を形成し、リソグラフィー技術によってレジスト膜の上記センサ部12の上方に開口部を形成してレジストマスクとし、このレジストマスク(図示せず)を用いた異方性ドライエッチングにより形成される。光導波路孔31を形成した後、上記レジストマスクを除去する。
次に、図1(2)に示すように、上記光導波路孔31の側壁に金属を選択成長させるシード層32を形成する。まず、上記光導波路孔31内面を含む上記層間絶縁膜26上にシード層となる材料層33を形成する。この材料層33は、例えば、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ルテニウム、コバルト、ニッケルもしくは、クロム、またはこれらの金属元素を主成分とした窒化物、またはこれら金属元素を主成分とした合金膜、積層膜で形成される。この成膜方法は、例えば、スパッタ法、化学気相成長(CVD)法もしくは原子層蒸着(ALD(Atomic Layer Deposition))法がある。
例えば、上記材料層33として、例えばCVD法によって窒化チタン膜を成膜する。膜厚は、光導波路孔31の側壁部において3nm〜10nm程度の厚さに成膜される程度が適当である。また、光導波路孔31のアスペクト比が高い場合は、遠距離スパッタ法やイオン化スパッタ法などの指向性に優れたスパッタ法を使用することが適当である。
スパッタ法にてチタン膜を成膜する場合の成膜条件の一例を示す。ターゲットには、チタンターゲットを用いる。成膜する材料によってタングステンターゲット、タンタルターゲット等の成膜材料に適したターゲットを用いる。プロセスガスにはアルゴンを用い、例えば8cm3/minの流量で成膜雰囲気に供給する。ターゲットのDCパワーは、例えば15kW、基板温度は200℃以下として、膜厚が10nm〜30nmになるように、成膜を行った。窒化チタン膜を形成する場合には、ターゲットにチタンターゲットを用い、ターゲット・基板間距離を例えば280mm〜300mmに設定する。また、プロセスガスには、アルゴン(Ar)(流量は例えば15cm3/min)と、窒素(N2)(流量は例えば70cm3/min)を用い、成膜雰囲気の圧力を0.4Pa以下、DCパワー(ターゲットパワー)を30kW、基板RFバイアスパワーを13.56MHzで700W、基板温度を200℃以下に設定し、膜厚が10nm〜50nmになるように、成膜を行った。
次に、図1(3)に示すように、上記光導波路孔31の底部の上記材料層33を除去する。これによって、上記光導波路孔31の側壁に上記材料層33を残すことで、金属を選択成長させるシード層34が形成される。なお、上記エッチングは、異方性ドライエッチングである高指向性の反応性イオンエッチング(RIE)により行い、光導波路孔31底部の材料層33を選択的に除去する。同時に、層間絶縁膜26上の材料層33も除去される。ここで、RIEでなく、スパッタエッチングにより物理的に除去してもよい。
次に、図1(4)に示すように、アルミニウムの選択CVD法により、光導波路孔31の側壁に形成されシード層34の表面のみにアルミニウムを堆積して金属反射膜35を形成する。上記CVD法を行う前に、上記シード層34の表面を化学的ドライトリートメント処理により清浄化を行なうことで、良質なアルミニウム膜を形成することができる。上記アルミニウムの選択CVD法では、一例として、反応ガスにMPA(メチルピロリダインアラン)を使用する。他に反応ガスとして、DMAH(ジメチルアルミニウムハイドライド)、TMA(トリメチルアルミニウム)、DMEAA(ジメチルエチルアミンアラン)を使用することも可能である。そして、成膜雰囲気の圧力を30Pa、基板温度を90℃〜150℃に設定して、アルミニウム膜の膜厚が例えば40nm〜120nmになるように成膜を行う。ここで、層間絶縁膜26上のアルミニウム膜が40nm〜120nmの膜厚で形成されることにより、光導波路孔31の側壁には、30nm〜120nmの膜厚で形成することができる。上記金属反射膜35の膜厚は、入射光に対して例えば90%以上の反射率が得られるように30nmの膜厚があれば十分である。また、光導波路孔31の口径にもよるが、光導波路孔31内の光導波路が確保されるように、上限は例えば120nm程度とする。
上記アルミニウムの選択CVD法は、初期段階において、シード層34からの電荷供給により化学吸着し核形成が行われる。その後、アルミニウム膜を電荷供給源として連続的にアルミニウム膜が堆積されていく。シード層34を形成する材料層33を、上記スパッタ法で層間絶縁膜26表面上と光導波路孔31の側壁にのみ形成することで、光導波路孔31底部は絶縁膜23で、光導波路孔31の底部以外はシード層34となることで、その後のアルミニウムの選択CVD法でアルミニウム膜を形成することで、電荷供給のない光導波路孔31の底部以外にアルミニウム膜からなる金属反射膜35を形成することができる。
上記説明したように、上記金属反射膜35を低温(例えば200℃以下)領域中で成膜することが可能となり、表面荒れ等のない表面様相の良好な金属反射膜35を形成することができる。また、形成された金属反射膜35は、一定の膜厚で形成された被覆性の良い金属反射膜35が得られる。また、例えば入射してきた光が穴の開口部に形成されたオーバーハングにより遮られる心配もない。また、シード層34との密着性の良い金属反射膜35が得られる。
上記説明したように、上記金属反射膜35を低温(例えば200℃以下)領域中で成膜することが可能となり、表面荒れ等のない表面様相の良好な金属反射膜35を形成することができる。また、形成された金属反射膜35は、一定の膜厚で形成された被覆性の良い金属反射膜35が得られる。また、例えば入射してきた光が穴の開口部に形成されたオーバーハングにより遮られる心配もない。また、シード層34との密着性の良い金属反射膜35が得られる。
上記金属反射膜35を形成するには、上記シード層34の表面に銅膜を選択的にCVDしてもよい。銅を選択成長させる条件の一例を以下に説明する。
プリカーサにCu(thd)2(ただしthdは2,2,6,6-tetramethyl-3,5-heptanedionatoである)を用い、基板温度を350℃、蒸発温度を120℃、キャリアガスにアルゴン(Ar)と水素(H2)とを用い、総リアクター圧力を1.33kPaに設定する。この銅の選択CVD法は、例えば、Sukanya Mukhopadhyay, K Shalini, Anjana Devi and S A Shivashankar, ”Thermodynamic investigation of the MOCVD of copper films from bis(2,2,6,6-tetoramethyl-3,5-heptadionato)Copper(II)” Bull. Mater. Sci., Vol.25, No.5, October 2002, pp.391-398に開示されている。
または、プリカーサにCu(tbaoac)2(ただしtbaoacはトリ−ブチルアセトアセテート:t-butylacetoacetateである)を用い、基板温度を225℃、蒸発温度を90℃、キャリアガスにアルゴン(Ar)を用い、キャリアガス流量を50cm3/minに設定し、総リアクター圧力を1.33kPaに設定する。この銅の選択CVD法は、例えば、Anjana Devi, J.Goswami, R.Lakshmi,and S.A.Shivashankar, ”A novel Cu(II) chemical vaper deposition precursor: Synthesis, characterization, and chemical vaper deposition” J. Mater. Res., Vol.13, No.5, 1998, pp.687-692に開示されている。
上記金属反射膜35は、アルミニウム、銅以外に、入射光を反射するような金属材料であれば、いかなる金属材料も用いることができる。例えば、銀を用いることもできる。また、下地に金属材料のシード層34を形成することで、シード層34表面に選択的にめっきする選択めっき法による形成も可能となる。
この結果、光導波路孔31の側壁に、上記シード層34を介して十分な膜厚の金属反射膜35が形成される。その後、上記光導波路孔31に入射光に対して十分に透明な光透過性材料36を埋め込む。この光透過性材料36には、例えば酸化シリコンを用いる。例えば公知のプラズマ法や高密度プラズマ法(HDP法)等を用いて、透明な光透過性材料36を光導波路孔31内に埋め込む。もしくは、塗布法を用いて、例えばSOG(Spin on Glass)やSOD(Spin on Dielectric)を光導波路孔31内に埋め込む。その後、上記層間絶縁膜26上に形成された光透過性材料36を除去してもよい。また、層間絶縁膜26上に光透過性材料36の一部が残されていても差し支えない。このようにして、光導波路孔31の内部に形成された金属反射膜35および光透過性材料36からなる光導波路37が形成される。
次に、図2(5)に示すように、層間絶縁膜26上に絶縁膜41、平坦化絶縁膜42を順に形成する。これらの絶縁膜は入射光を透過する絶縁材料であればよく、例えば酸化シリコン系材料、窒化シリコン系材料を用いることができる。次いで、上記平坦化絶縁膜42条にカラーフィルター層を形成する。
通常、各センサ部12の上方に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のいずれかのカラーフィルター層43が形成される。上記カラーフィルター層43は上記3原色の補色(例えば、シアン、マゼンダ、イエロー)を用いてもよく、また上記3原色以外のカラーフィルター層を形成し、4色以上の構成とすることもできる。さらに、上記各センサ部12の上方(入射光の入射側)のカラーフィルター層43上に集光レンズ45を形成する。このようにして、固体撮像装置1が完成する。
上記固体撮像装置の製造方法(第1実施例)では、光導波路孔31の側壁に金属を選択成長させるシード層34を形成した後、光導波路孔31側壁のシード層34表面に金属を選択成長させて金属反射膜35を形成することから、金属反射膜35を形成してから金属反射膜35をエッチングやイオンミリング等によって加工する必要がない。このため、金属反射膜35表面は、成膜時の光沢面が維持されるので、高い反射率を有する膜となる。よって、光導波路37の導波特性を高めることができるため、固体撮像装置1の集光特性の向上が図れ、高感度な固体撮像装置を形成することができるという利点がある。
次に、本発明の固体撮像装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を、図3〜図4の製造工程断面図によって説明する。
図3(1)に示すように、半導体基板(もしくは基板上に形成された半導体層)11に入射光を光電変換する複数のセンサ部12が形成されている。以下の説明では一つのセンサ部12に着目し、半導体基板11にセンサ部12が形成された構成で説明する。このセンサ部12は、光電変換機能を有するものであればいかなる構成であってもよく、例えば、フォトダイオードで構成されている。すなわち、この固体撮像装置1は、CCD(Charge Coupled Device)であってもCMOSセンサであっても、どちらにも適用できる。
上記半導体基板11のセンサ部12上には絶縁膜21、絶縁膜23が積層されている。上記絶縁膜21は、例えば、電荷転送部もしくは転送トランジスタのゲート絶縁膜であり例えば酸化シリコン膜で形成され、絶縁膜23は、例えば窒化シリコン膜で形成されている。さらに、上記絶縁膜23上には、平坦化絶縁膜24が形成されている。この平坦化絶縁膜24は、例えばノンドープトシリケートガラス(NSG)で形成されている。上記平坦化絶縁膜24の上部には配線層27が例えば複数層に形成される層間絶縁膜26が形成されている。図面では3層の配線層27を示したが、固体撮像装置1の設計によって、この配線層27の層数は適宜決定される。上記配線層27は、例えば銅配線で形成されている。また上記層間絶縁膜26は、例えば酸化シリコン系の絶縁膜からなり、例えばプラズマTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)で形成されている。そして、最上層の配線層27を被覆するように層間絶縁膜26は形成されている。また、上記配線層27は、上記センサ部12上方には形成されていない。各配線層27上には、エッチングストッパ層(例えば、配線層27の酸化防止層にもなる)28が形成されている。このエッチングストッパ層28は、例えば窒化シリコン膜もしくは炭化シリコン膜で形成されている。
上記構成の層間絶縁膜26の上記センサ部12の上方に光導波路孔31を形成する。この光導波路孔31は、例えば上記絶縁膜23上もしくは絶縁膜23の内部に入り込むように形成する。この光導波路孔31は、例えば、上記層間絶縁膜26上にレジスト膜(図示せず)を形成し、リソグラフィー技術によってレジスト膜の上記センサ部12の上方に開口部を形成してレジストマスクとし、このレジストマスク(図示せず)を用いた異方性ドライエッチングにより形成される。光導波路孔31を形成した後、上記レジストマスクを除去する。
次に、図3(2)に示すように、上記光導波路孔31内面を含む上記層間絶縁膜26上にシリサイド層を形成するためのシリコン層51を形成する。このシリコン層51は、例えば、ポリシリコンもしくはアモルファスシリコンで形成される。この成膜方法は、例えば、成膜温度が600℃以下の低温CVD法、もしくは成膜温度が400℃以下のCat−CVD法(または触媒CVD法ともいう)がある。例えば、上記配線層27に銅が用いられている場合、配線の信頼性上、およそ400℃以下の加熱に止める必要があり、この場合には、Cat−CVD法などの成膜温度が400℃以下の成膜方法を選択することが好ましい。
次に、図3(3)に示すように、上記光導波路孔31の底部の上記シリコン層51を除去する。これによって、上記光導波路孔31の側壁に上記シリコン層51を残す。なお、上記エッチングは、異方性ドライエッチングである高指向性の反応性イオンエッチング(RIE)により行い、光導波路孔31底部のシリコン層51を選択的に除去する。同時に、層間絶縁膜26上のシリコン層51も除去される。ここで、RIEでなく、スパッタエッチングにより物理的に除去してもよい。
次に、図3(4)に示すように、上記光導波路孔31内面を含む上記層間絶縁膜26上にシード層となる金属シリサイド層を形成するための金属材料層52を形成する。この金属材料層52は、例えば、タングステン、モリブデン、チタンもしくはタンタルで形成される。この成膜方法は、例えば、スパッタ法、化学気相成長(CVD)法もしくは原子層蒸着(ALD(Atomic Layer Deposition))法がある。
例えば、上記金属材料層52として、例えばCVD法によってチタン膜を成膜する。膜厚は、光導波路孔31の側壁部において3nm〜10nm程度の厚さに成膜される程度が適当である。また、光導波路孔31のアスペクト比が高い場合は、遠距離スパッタ法やイオン化スパッタ法などの指向性に優れたスパッタ法を使用することが適当である。
スパッタ法にて成膜する場合の成膜条件の一例を示す。ターゲットには、チタンターゲットを用いる。成膜する材料によってタングステンターゲット、タンタルターゲット等を用いる。プロセスガスにはアルゴンを用い、例えば8cm3/minの流量で成膜雰囲気に供給する。ターゲットのDCパワーは、例えば15kW、基板温度は200℃以下として、膜厚が10nm〜30nmになるように、成膜を行った。
次に、図4(5)に示すように、アニール処理を行い、上記シリコン層51と上記金属材料層52(前記図3(4)参照)とをシリサイド反応させて、金属シリサイド層からなるシード層54を形成する。上記金属材料層がチタン膜の場合、金属シリサイド層としてチタンシリサイド層が形成される。その後、未反応な金属材料層52を、例えばウエットエッチングにより選択的に除去する。この図面では、金属材料層52を除去した後の状態を示した。この結果、光導波路孔31の側壁部分にのみ、金属シリサイド層からなるシード層54が形成される。
次に、図4(6)に示すように、アルミニウムの選択CVD法により、光導波路孔31の側壁に形成されシード層54の表面のみにアルミニウムを堆積して金属反射膜35を形成する。上記CVD法を行う前に、上記シード層54の表面を化学的ドライトリートメント処理により清浄化を行なうことで、良質なアルミニウム膜を形成することができる。上記アルミニウムの選択CVD法では、一例として、反応ガスにMPA(メチルピロリダインアラン)を使用する。他に反応ガスとして、DMAH(ジメチルアルミニウムハイドライド)、TMA(トリメチルアルミニウム)、DMEAA(ジメチルエチルアミンアラン)を使用することも可能である。そして、成膜雰囲気の圧力を30Pa、基板温度を100℃〜120℃に設定して、アルミニウム膜の膜厚が例えば70nm〜120nmになるように成膜を行う。上記金属反射膜35の膜厚は、入射光に対して例えば90%以上の反射率が得られるように50nmの膜厚があれば十分である。また、光導波路孔31の口径にもよるが、光導波路孔31内の光導波路が確保されるように、上限は例えば120nm程度とする。
上記金属反射膜35を形成するには、上記シード層54の表面に銅膜を選択的にCVDしてもよい。銅を選択成長させる条件の一例を以下に説明する。
プリカーサにCu(thd)2(ただしthdは2,2,6,6-tetramethyl-3,5-heptanedionatoである)を用い、基板温度を350℃、蒸発温度を120℃、キャリアガスにアルゴン(Ar)と水素(H2)とを用い、総リアクター圧力を1.33kPaに設定する。この銅の選択CVD法は、例えば、Sukanya Mukhopadhyay, K Shalini, Anjana Devi and S A Shivashankar, ”Thermodynamic investigation of the MOCVD of copper films from bis(2,2,6,6-tetoramethyl-3,5-heptadionato)Copper(II)” Bull. Mater. Sci., Vol.25, No.5, October 2002, pp.391-398に開示されている。
または、プリカーサにCu(tbaoac)2(ただしtbaoacはトリ−ブチルアセトアセテート:t-butylacetoacetateである)を用い、基板温度を225℃、蒸発温度を90℃、キャリアガスにアルゴン(Ar)を用い、キャリアガス流量を50cm3/minに設定し、総リアクター圧力を1.33kPaに設定する。この銅の選択CVD法は、例えば、Anjana Devi, J.Goswami, R.Lakshmi,and S.A.Shivashankar, ”A novel Cu(II) chemical vaper deposition precursor: Synthesis, characterization, and chemical vaper deposition” J. Mater. Res., Vol.13, No.5, 1998, pp.687-692に開示されている。
上記金属反射膜35は、アルミニウム、銅以外に、入射光を反射するような金属材料であれば、いかなる金属材料も用いることができる。例えば、銀を用いることもできる。また、下地に金属材料のシード層54を形成することで、シード層54表面に選択的にめっきする選択めっき法による形成も可能となる。
この結果、光導波路孔31の側壁に、上記シード層54を介して十分な膜厚の金属反射膜35が形成される。その後、上記光導波路孔31に入射光に対して十分に透明な光透過性材料36を埋め込む。この光透過性材料36には、例えば酸化シリコンを用いる。その後、上記層間絶縁膜26上に形成された光透過性材料36を除去してもよい。また、層間絶縁膜26上に光透過性材料36の一部が残されていても差し支えない。このようにして、光導波路孔31の内部に形成された金属反射膜35および光透過性材料36からなる光導波路37が形成される。
次に、図4(7)に示すように、層間絶縁膜26上に絶縁膜41、平坦化絶縁膜42を順に形成する。これらの絶縁膜は入射光を透過する絶縁材料であればよく、例えば酸化シリコン系材料、窒化シリコン系材料を用いることができる。次いで、上記平坦化絶縁膜42条にカラーフィルター層を形成する。通常、各センサ部12の上方に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のいずれかのカラーフィルター層43が形成される。上記カラーフィルター層43は上記3原色の補色(例えば、シアン、マゼンダ、イエロー)を用いてもよく、また上記3原色以外のカラーフィルター層を形成し、4色以上の構成とすることもできる。さらに、上記各センサ部12の上方(入射光の入射側)のカラーフィルター層43上に集光レンズ45を形成する。このようにして、固体撮像装置2が完成する。
上記固体撮像装置の製造方法(第2実施例)では、光導波路孔31の側壁に金属を選択成長させるシード層54を形成した後、光導波路孔31側壁のシード層54表面に金属を選択成長させて金属反射膜35を形成することから、金属反射膜35を形成してから金属反射膜35をエッチングやイオンミリング等によって加工する必要がない。このため、金属反射膜35表面は、成膜時の光沢面が維持されるので、高い反射率を有する膜となる。よって、光導波路37の導波特性を高めることができるため、固体撮像装置2の集光特性の向上が図れ、高感度な固体撮像装置を形成することができるという利点がある。
上述した実施の形態では、本発明をCMOS型固体撮像素子に適用した場合について説明したが、本発明はその他の固体撮像素子、例えばCCD固体撮像素子においても適用できるものである。
1…固体撮像装置、12…センサ部、26…層間絶縁膜、31…光導波路孔、34…シード層、35…金属反射膜
Claims (8)
- 入射光を光電変換して電気信号を出力する複数のセンサ部を有し、前記入射光が前記センサ部に入射する側に絶縁膜が形成される固体撮像装置の製造方法であって、
前記絶縁膜に前記センサ部上に通じる光導波路孔を形成する工程と、
前記光導波路孔の側壁に金属を選択成長させるシード層を形成する工程と、
前記光導波路孔内部の前記シード層表面に金属を選択成長させて金属反射膜を形成する工程と
を有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 前記シード層は、前記光導波路孔内面にシード層となる材料層を形成した後、前記光導波路孔の底部の前記材料層を除去することによって、前記光導波路孔側壁に前記材料層を残すことで形成される
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記金属反射膜を形成した後に前記光導波路孔の内部を光透過性材料で埋め込む
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記シード層はタングステン、モリブデン、チタンもしくはタンタル、またはこれらの金属窒化物で形成され、
前記金属反射膜はアルミニウムもしくは銅を選択成長させて形成される
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記絶縁膜に前記光導波路孔を形成した後に、
前記光導波路孔の内部にシリコン層を形成する工程と、
前記光導波路孔の底部に形成された前記シリコン層を除去する工程とを行い、
次いで、前記光導波路孔の内面にシリサイド化反応させる金属層を形成する工程と、
前記金属層と前記シリコン層とをシリサイド化反応させて、前記シード層を形成する工程と、
前記シリサイド化反応で未反応な前記金属層を除去する工程とを行い、
その後、前記光導波路孔内部の前記シード層表面に金属を成長させて金属反射膜を形成する工程を行う
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記シリコン層はポリシリコンで形成される
ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記シリサイド化反応で未反応な前記金属層をウエットエッチングにより除去する
ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記金属層はタングステン、モリブデン、チタンもしくはタンタルで形成される
ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置の製造方法。
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