JP2009094937A - 狭指向性コンデンサマイクロホンユニット - Google Patents

狭指向性コンデンサマイクロホンユニット Download PDF

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Abstract

【課題】
コンデンサマイクロホンユニット内の内蔵部品を固定する構造を工夫し、有効容量が大きいコンデンサマイクロホンユニットを得る。
【解決手段】
複数の圧子90−2を有した固定部材90と座金100とを締め付ける複数のねじ110を有し、第1クッションリング80−1が、固定部材90と座金100との間で圧縮されることで弾性変形し、ユニットケース10の内壁に圧着して内蔵部品をユニットケース内に固定する。第1クッションリング80−1の圧縮により固定部材90の圧子90−2が押圧されて傾き第2クッションリング80−2を押圧し、第2クッションリング80−2は背極板支持体50をユニットケース10に押圧する。
【選択図】図1

Description

本発明は、狭指向性コンデンサマイクロホンユニットに関するもので、特に、内蔵部品を固定する構造に関するものである。
コンデンサマイクロホンは、その特性からマイクロホンユニットを小型化、および、薄型化することに適しており、ラベリアマイクロホンともいわれるピン型マイクロホン、ショットガンマイクロホンなどに利用されている。ラベリアマイクロホンは、衣類にピンなどで留めて使用し、手に持たなくても音声を集音することができる。一方、ショットガンマイクロホンは、周囲の音声が集音されることを極力減らして、目標の音声のみを集音するため狭指向性に設定されている。
一般的に知られているコンデンサマイクロホンユニットは円筒状で、ユニットケース内にその直径より僅かに小さい径で、円形の振動板、背極板、リング状のスペーサなどを備えている。ユニットケース内部において、振動板と背極板との間にスペーサが介在しており、振動板が背極板に吸着しないように構成され、また、振動板と背極板との間でコンデンサが構成されている。外部からの音声は、ユニットケース内の振動板を振動させ、背極板との距離が機械的に変位することにより上記コンデンサの静電容量が変化する。この静電容量の変化を電気的な信号として音声信号に変換して出力する。しかしながら、上記コンデンサの出力インピーダンスは極めて高いため、インピーダンスを低くするためのインピーダンス変換素子が必須である。インピーダンス変換素子は通常ユニットケース内に設置される。加えて、ユニットケース内には、音声が通る音響空間が必要であるとともに、ユニットケース内部の内蔵部品の固定構造によっては、内蔵部品を固定する為の接合部材を介在させるための空間が必要となる。
コンデンサマイクロホンは、S/N比(信号対雑音比ともいう)の値が大きいほど良質の音声信号が得られる。S/N比を大きくするには、背極板が有効に作用する面積を大きくすることが必要である。例えば背極板に上記スペーサが接触する部分では電気的な信号を得ることができないから、この部分の静電容量は無効静電容量(「ストレー容量」ともいう)となる。一方、背極板とスペーサが非接触の部分で、かつ、振動板と背極板が僅かな空間的余裕をもって対向する部分の静電容量は、振動板が振動することで変化し音声信号をえることができるため有効静電容量となる。上記無効静電容量に対して上記有効静電容量を大きくすることで、ノイズが少なく、S/N比が良質なコンデンサマイクロホンを得ることができる。上記S/N比を大きくするには、コンデンサマイクロホン内部の有効容量を大きくすることも必要となる。従来のコンデンサマイクロホンは様々な方法で、S/N比を大きくする工夫がなされている。
コンデンサマイクロホンユニットの第1の従来例について図を参照しながら説明する。図8において、符号10は円筒状のユニットケースを示す。ユニットケース10内には、背極板20、振動板30、振動板保持リング32、スペーサ40、絶縁ブロック120、回路基板130などを備えている。この従来例は、ユニットケース10を塑性加工可能な材料で作成し、カーリングでユニットケース10の開放端部(図8において下側)を塑性変形させて上記内蔵部品を固定する構造を採用している。すなわち、上記ケースのカーリング部が、回路基板130、絶縁ブロック120、背極板20、スペーサ40、振動板30、振動板保持リング32を、この順に、上記ケース10の天井面に向かって押圧し、これら内蔵部品をケース10内に固定している。しかし、ユニットケース10、および、ユニット内蔵部品にはそれぞれに寸法誤差などの個差があるため、上記のようなユニットケース10の開放端部のカーリングによってユニット内蔵部品を固定する構造では、内装部品に加わる内部応力を均一に保つことが困難である。例えば、ユニット内蔵部品の軸方向の積み上げ公差が大きい時には内部応力が高くなり、ときには振動板リングが変形し、振動板の張力が変化する。また、上記積み上げ公差が小さいときには内部応力が小さくなり、ときにはユニット内蔵部品ががたついてしまうことがある。
図9は、コンデンサマイクロホンユニットの第2の従来例を示している。符号10はユニットケースを、符号12はロックリングを示す。有底円筒状のユニットケース10内には、背極板20、振動板30、振動板保持リング32、スペーサ40、絶縁体121などが内蔵されている。ユニットケース10の内周には開口端部から中央部にかけて、雌ねじ10−5が形成されている。ロックリング12の外周には雄ねじが形成されている。絶縁体121の背極板20側の面には、外周縁に形成された円形の突堤が形成されていて、この突堤に囲まれた窪みに背極板20が嵌められている。背極板20の一面側は絶縁体121の上記突堤から突出していて、この突出面の外周縁部と振動板30の外周縁部との間にスペーサ40が介在している。これらの内蔵部品をユニットケース10に収め、ユニットケース10の内ねじ10−5にロックリング12がねじ込まれている。ロックリング12は、絶縁体121、背極板20、スペーサ40、振動板30、振動板保持リング32をこの順に、上記ケース10の天井面に向かって押圧し、これら内蔵部品をケース10内に固定している。この従来例では内蔵部品の公差を吸収して安定した内部応力をユニット内蔵部品に加えることができる。しかし、ユニットケース10の径方向に、ロックリング12をねじ込むためのねじ代が必要で、その分だけユニットケースの厚みを増やさなければならず、ユニットケース内部の有効容量を減らすことになる。
特許文献1には、コンデンサマイクロホンの他の例が記載されている。特許文献1記載のコンデンサマイクロホンは、所期の音響特性を維持しながら、マイクロホンの薄型化を図ったものである。円筒状に形成された金属製のハウジングに対して、振動膜(振動板)の外径を楕円形にすることで、ハウジング内においてコンデンサ構造部の専有面積を、従来よりも大きく得ることができる、というものである。
コンデンサマイクロホンユニットには、音声信号出力に寄与する有効静電容量と、音声信号出力に寄与しない無効静電容量とがあり、前述のとおり、無効静電容量に比して有効静電容量が大きいほどS/N比が大きく良好なコンデンサマイクロホンを得ることができる。上記無効静電容量は、背極板にスペーサが接触する面積などに比例して大きくなる。特許文献2記載の発明は、コンデンサマイクロホンにおいて無効静電容量を可及的に小さくする技術に関するものである。背極板に接触するスペーサは、円筒状でありその上端部は等間隔で複数の突起を形成しており、各突起は中心方向に直角に折り曲げられている。上記の突起が振動板と背極板の間に介在して、背極板とスペーサとの接触面積を可及的小さくしている。有効静電容量に対して、無効静電容量を相対的に小さく設計することで、S/N比が大きく、雑音の少ないコンデンサマイクロホンの構成を得ることができるというものである。
特許文献3記載の考案は、コンデンサマイクロホンの背極板の形を工夫することにより、背極板とスペーサの接触面積を少なくすることで、無効静電容量を低減させることを目的としている。コンデンサマイクロホンユニットで使用する背極板の形は多弁梅花形で、この花弁状の部分は、キャンバ筒の内側に設けられた樹脂からなる突堤に当接する。花弁状の部分に対する窪み部は、背極板の後側との空間を連通させる役割を果たしており、新たに孔を形成する必要がない。また、花弁状の部分の後側には振動板に向かって背極板を押し上げるための板ばねが備えられており、背極板に対して均等に圧力をかけて、有効な静電容量を得ている。
特開2006−19884号公報 特開2003−209899号公報 実用新案登録第3103711号公報
図8に示す従来例は、前述のとおり、内蔵部品の積み上げ公差が増加すると振動板の張力が変化して良質なS/N比が得られない。また、積み上げ公差が減少するとユニットケース内の内蔵部品ががたつき、所期の音響特性を損なう恐れがある。図9の従来例は、ユニットケース内周に内ねじを形成するため、周壁に厚みを増やす必要がある。そのため、ユニットケースの小型化に限界があるとともに、ユニットケース内の有効容量を減少させてしまうことになる。
特許文献1記載の発明は、コンデンサマイクロホンユニットケースを薄型化することが目的であり、本発明の主旨とは異なる。特許文献2および3記載の発明は、それぞれスペーサおよび背極板の形状に着目し、無効静電容量に対して有効静電容量を増加させ、良好なS/N比のコンデンサマイクロホンを得ることが目的である。しかし、本発明のように、ユニットケース内の内蔵部品を均等な押圧によって固定する手法には着目していない。
本発明は、以上述べたような従来技術に鑑み、ユニットケース内での部品の固定構造を工夫することにより、ユニットケース内における内蔵部品収容空間を効率よく確保すること、および、ユニットケース内の背極板に対しての応力を調整可能にかつ応力が均等にかかるように構成を工夫することで、無効静電容量に対する有効静電容量の比率を高めることができるコンデンサマイクロホンユニットを提供することを目的としている。
本発明は、音声によって振動する振動板と、振動板に対向して固定された背極板と、振動板と背極板の間に介在するスペーサと、を円筒形のユニットケース内部に備えたコンデンサマイクロホンユニットであって、上記背極板とともに一体に結合された背極板支持体と、上記ユニットケース内に上記振動板、スペーサ、背極板支持体を含む内蔵部品を固定するための部材であって外周部から中心軸線と平行な方向に伸びる複数の圧子が形成された固定部材と、上記固定部材の上記圧子形成側とは逆の面に付設される座金と、上記固定部材と上記座金の間に介在する第1クッションリングと、上記固定部材の圧子の端部と上記背極板支持体の間に介在する第2クッションリングと、上記固定部材と上記座金とを締め付ける複数のねじ部材を有しており、上記第1クッションリングは、上記固定部材と上記座金との間で圧縮されることで弾性変形して外周方向に向けて突出し、ユニットケースの内壁に圧着して内蔵部品をユニットケース内に固定し、上記固定部材の圧子は、上記第1クッションリングの圧縮に伴い押圧されて上記第2クッションリングを押圧し、第2クッションリングは上記背極板支持体を上記振動板の外周部に向かって押圧していることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、上記背極板支持体は、上記複数のねじ部材を締めることで、第1クッションリングが弾性変形して外周方向に突出し、ユニットケースの内壁を押圧して固定している。従ってユニットケースの内壁は、第1クッションリングが圧縮されることによる押圧に耐えうるだけの厚みを有していればよい。また、圧縮された第1クッションリングは、背極板支持体に形成された圧子を中心軸線方向に傾け、圧子の端部は第2クッションリングを介して、ユニットケース内の内蔵部品を均等な力で、振動板の方向に押圧することで内蔵部品を固定している。さらに、複数の圧子が均等な力で内蔵部品を固定することで無効な静電容量を減少させ、有効な静電容量を得ることができる。
以下、本発明の実施例に関して図を参照しながら説明する。図1において、符号10はユニットケースを示している。ユニットケース10は、円筒形状に形成されていて、上端部内周側には内向きフランジ10−1が形成され、内向きフランジ10−1の内周縁部は中心軸線方向と平行に上部へ突出している。ユニットケース10内には、上記フランジ10−1側から順に、振動板保持リング32、この振動板保持リング32の一端面に外周縁部が固着された振動板30、スペーサ40、背極板20、この背極板20とともに一体に結合された背極板支持体50、電極カバー72、第2クッションリング80−2、第1クッションリング80−1、固定部材90などが組み込まれている。振動板30は円形で、振動板保持リング32に適度な張力を保持して貼付されている。振動板保持リング32はユニットケース10内の上部に、振動板30の貼付面を下側にして収容されている。振動板保持リング32は、ユニットケース10の上記フランジ10−1に支持されることで上側から、ユニットケース10の外部に抜け出ないように構成されている。振動板30の下側には、振動板保持リング32と略同径のリング状で、かつ、僅かな厚みを有した絶縁体からなるスペーサ40が設置されている。このスペーサ40の下側には、扁平な円盤形の背極板20と、背極板20を支持する背極板支持体50が配置されている。
上記背極板支持体50は電気絶縁体からなるほぼ円盤状の部材で、背極板20側の端面には周縁部に沿って円形の突堤50−1が形成され、この突堤50−1で囲まれた窪みに背極板20が落とし込まれている。背極板支持体50には中心孔が開けられていて、この中心孔の周縁に沿って円筒状の突起50−2が上記突堤50−1の形成面側に形成されている。背極板支持体50にはさらに、突堤50−1よりも内周側にかつ突堤50−1の形成面側に突堤50−3が突堤50−1および突起50−2と同心の円上に形成されている。上記突堤50−1の図1において上面が上記スペーサ40に当接している。背極板20は中心孔を有していて、この中心孔には電極60が挿入されている。電極60はビスないしはボルトと同様の形をしていて、頭部60−1を有するとともに本体部分の外周に雄ねじ60−2が形成され、この雄ねじ60−2が背極板支持体50の中心孔に挿通されている。
上記電極60は背極板支持体50を貫通して図1において背極板支持体50の下面から下方に突出している。この電極60の突出部に電極端子65がねじ込まれている。電極端子65は棒状で導電体からなり、上部は外径が大きくなっていて、この上部に縦方向の穴を有している。この縦穴に雌ねじ65−1が形成され、この雌ねじ65−1を上記電極60の雄ねじ60−2にねじ込むことにより、電極60の頭部60−1と電極端子65で背極板20と背極板支持体50が狭持されている。これにより背極板20が背極板支持体50で支持され、さらに背極板支持体50と電極端子65が一体に結合されている。背極板20の外径は突堤50−1の内径よりも小さく、背極板20は背極板支持体50の突起50−2と突堤50−3の上面に当接して背極板支持体50により支持されている。このようにして支持されている背極板20は、背極板支持体50の上記窪みに落とし込まれることにより、振動板30との間に僅かな間隙が生じていて、振動板30との間でコンデンサを構成している。上記背極板支持体50には、突堤50−2と上記突堤50−3の間において複数の貫通孔50−4が形成されている。
上記背極板支持体50の図1において下面側には、その外周面と同心の円に沿って突堤50−5が形成されている。背極板支持体50の下面には、突堤50−5よりも内周側に上記貫通孔50−4を塞いで音響抵抗体70が貼付され、突堤50−5よりも外周側に第2クッションリング80−2が配置されている。電極端子65の長さ方向の略中央部には、雄ねじ65−2が形成されており、電極端子65の下部はユニットケース10の下端よりもさらに外部にまで延在している。電極端子65はマイクロホンユニットの出力として外部回路、例えばインピーダンス変換回路に接続される。
電極端子65の外周には、その下端側から電極カバー72が嵌められている。電極カバー72は絶縁体からなり、ほぼ円筒形状になっていて、上部にフランジ72−1を有している。電極カバー72の下半部には雌ねじ72−2が形成されており、この雌ねじ72−2は上記電極端子65の雄ねじ65−2にねじ込まれている。電極カバーのフランジ72−1の上面に、音響抵抗体70が当接している。
上記のように、電極端子65と電極60を互いに締め付けることにより、電極60の頭部60−1と電極端子65の間に背極板20と背極板支持体50が狭持され、背極板20を背極板支持体50に固定している。また、電極端子65に対して電極カバー72を締め付けることで、電極カバー72のフランジ72−1と背極板支持体50との間で音響抵抗体70を圧縮する。この圧縮力を調整することにより、ユニットケース10外部から音響抵抗値を調節することが可能である。
本実施例のより特徴的な構成部分は、これまで説明してきた構成部品を含む内蔵部品をユニットケース10に固定する構造にある。以下、この固定構造について説明する。図4(a)および図4(b)において、符号90は固定部材を示している。固定部材90は主体をなす部分が円筒部90−4になっていて、その中心孔90−1に電極カバー72を挿入することによって固定部材90をユニットケース10に挿入するようになっている。固定部材90の円筒部90−4には中心軸線と平行な方向に複数のねじ孔90−3が周方向に等間隔で形成されている。図4(b)に示すように、固定部材90の円筒部90−4の上部は下方に向かって連続的に径が大きくなるテーパー状に形成されていて、ねじ孔90−3は上記テーパー面を貫いて形成されている。上記円筒部90−4の外周面からは、半径方向外方に向かって複数のアーム90−5が伸び出ている。これらのアーム90−5は円筒部90−4の中心軸線と平行に、図4(b)において上方に向かい直角に折り曲げられた形に伸び出ていて、この中心軸線と平行に伸び出た部分は圧子90−2となっている。圧子90−2の機能については後で説明する。
図3は、上記実施例の、ユニットケース10に内蔵される部品のうち、上記第2クッションリングと、上記固定部材90と、それ以外の部品とを分離した状態を示している。図3において、固定部材90の圧子90−2の先端は、前記第2クッションリング80−2に当接している。固定部材90の突起90−5の下面側には、第1クッションリング80−1が配置され、この第1クッションリング80−1を下側から支えるようにして、座金100が配置されている。図5に示すように、座金100は円形であり、上記固定部材90の中心孔90−1と同径の中心孔100−1が形成され、周方向に等間隔で複数の孔100−2が形成されている。図6に符号80を付して示す部材はクッションリングであって、このクッションリング80は、第1クッションリング80−1および第2クッションリング80−2として使用される。すなわち本実施例では、第1クッションリング80−1と第2クッションリング80−2は、同じ寸法のものを想定している。図3において、符号110はねじを示しており、上記ねじ110は、座金100の孔100−2を通り、固定部材90のねじ孔90−3にねじ込まれている。第1クッションリング80−1は座金100と固定部材90の下面(より具体的には、固定部材90の突起90−5の下面)との間に狭持されている。
図3からもわかるように、固定部材90を主体としてこれに第1クッションリング80−1、座金100がねじ110によって組み込まれ、固定部材アセンブリが構成されている。この固定部材アセンブリは、図1に示すように、固定部材90の中心孔に絶縁体である電極カバー72を挿入しながらユニットケース10内に挿入され、後で説明する手順に従いユニットケース10内に固定される。したがって、絶縁体としての電極カバー72の外周とユニットケース10の内周との間に固定部材が嵌っている。
図7(a)(b)(c)は、固定部材90にねじ110を締め付けたときの第1クッションリング80−1、第2クッションリング80−2の動作および固定部材90の圧子90−2の動きを連続的に示している。図7(a)において、ねじ110を締め付けると、座金100が固定部材90の突堤90−5に接近し、この間に介在する第1クッションリング80−1が圧縮されて弾性変形する。第1クッションリング80−1が配置されている空間は、固定部材90および座金100の外周側が開放しているため、図7(b)に符号81で示すように、圧縮された第1クッションリング80−1は、固定部材90および座金100の外周面よりもさらに外周側に向かってはみ出そうとする。この第1クッションリング80−1が固定部材90の外周からはみ出そうとする部分81は、ユニットケース10の内壁を外側に向かって押圧し、この押圧力によって固定部材90をユニットケース10内に固定する。
このように、第1クッションリング80−1は、圧縮されることによって弾性変形し、外周方向にはみ出すことによって蓄勢力を開放しようとするが、ユニットケース10の内周壁によってはみ出しが規制され、第1クッションリング80−1に反発力が蓄勢される。この蓄勢された反発力は、図7(c)に示すように、固定部材90の各突起90−5を押し上げる力として働く。この押し上げ力により、各突起90−5が撓み、各突起90−5に連続して一体に形成されている圧子90−2が固定部材90の中心方向に向かって傾く。上記各突起90−5が上方に向かって撓むとともに圧子90−2が傾くことによって圧子90−2の端面が第2クッションリング80−2を圧縮する。この第2クッションリング80−2の圧縮力により第2クッションリング80−2が背極板支持体50を押圧する。この押圧力は、前記振動板30、背極板20、背極板支持体50などの内蔵部品をユニットケース10内に固定するための力として作用する。上記突起90−5および圧子90−2は周方向に等間隔に複数設けられており、複数の圧子90−2と第2クッションリング80−2を介して、背極板支持体50を押圧するため、背極板支持体50は均等に押圧される。
上記各ねじ110は、個々に締め付け力を調整することにより、第1クッションリング80−1によるユニットケース10の内壁に対する押圧力、および、固定部材90の圧子90−2による第2クッションリング80−2の押圧力を調整することができる。
図2(a)と図2(b)は、本発明にかかるコンデンサマイクロホンユニットを音響管に設置した狭指向性コンデンサマイクロホンの実施例を示す。符号5は音響管を示す。音響管5の長さ方向の略中央部に上記のように構成されたマイクロホンユニットが設置されている。図2(a)において、マイクロホンユニットの開口部は右側を向いており、音声は、音響管の右端部から集音されて、マイクロホンユニットに音声が届く。
以上のとおり、本発明によれば、クッションリングを圧縮変形させて蓄勢し、この蓄勢力を利用して内蔵部品をユニットケース内に固定するようにしたため、内蔵部品に無理な力がかかることなく、内蔵部品を均等に、したがって安定に押圧することができる。また、ユニットケースの厚みを薄くしても内蔵部品を固定することができるため、無効な静電容量に対する有効な静電容量の比率を高めることができ、良好なS・N比を得ることができる。
本発明にかかるコンデンサマイクロホンユニットの実施例を示す断面図である。 上記コンデンサマイクロホンユニットを用いた狭指向性コンデンサマイクロホンの例を示す(a)は概略断面図、(b)は概略図である。 上記コンデンサマイクロホンユニットの実施例を示す分解断面図である。 上記実施例中の固定部材を示す(a)は平面図、(b)は断面図である。 上記実施例中の座金を示す(a)は平面図、(b)は断面図である。 上記実施例中のクッションリングを示す(a)は平面図、(b)は断面図である。 上記実施例中の固定部材およびクッションリングによる内蔵部品固定動作を(a)(b)(c)の順に示す縦断面図である。 従来のコンデンサマイクロホンユニットの例を示す断面図である。 従来のコンデンサマイクロホンユニットの別の例を示す断面図である。
符号の説明
10 ユニットケース
12 ロックリング
20 背極板
30 振動板
32 振動板リング
40 スペーサ
50 背極板支持体
60 電極
65 電極端子
70 音響抵抗体
72 電極カバー
90 固定部材
100 座金
110 ねじ部材
80−1 第1クッションリング
80−2 第2クッションリング
90−2 圧子

Claims (6)

  1. 音声によって振動する振動板と、振動板に対向して固定された背極板と、振動板と背極板の間に介在するスペーサと、を円筒形のユニットケース内部に備えたコンデンサマイクロホンユニットであって、
    上記背極板を一体的に支持する背極板支持体と、
    上記ユニットケース内に上記振動板、スペーサ、背極板支持体を含む内蔵部品を固定するための部材であって外周部から中心軸線と平行な方向に伸びる複数の圧子が形成された固定部材と、
    上記固定部材の上記圧子形成側とは逆の面に付設される座金と、
    上記固定部材と上記座金の間に介在する第1クッションリングと、
    上記固定部材の圧子の端部と上記背極板支持体の間に介在する第2クッションリングと、
    上記固定部材と上記座金とを締め付ける複数のねじを有しており、
    上記第1クッションリングは、上記固定部材と上記座金との間で圧縮されることで弾性変形して外周方向に向けて突出し、ユニットケースの内壁に圧着して内蔵部品をユニットケース内に固定し、
    上記固定部材の圧子は、上記第1クッションリングの圧縮に伴い押圧されて上記第2クッションリングを押圧し、第2クッションリングは上記背極板支持体を上記振動板の外周部に向かって押圧しているコンデンサマイクロホンユニット。
  2. 上記固定部材の各圧子は、上記第1クッションリングに押圧されることで、半径方向中心に向かって傾き、上記第2クッションリングを押圧する請求項1記載のコンデンサマイクロホンユニット。
  3. 上記ねじは、締め付け力を調整することにより、上記ユニットケースの内壁に対する押圧力、および、上記固定部材の圧子による第2クッションリングの押圧力を調整することができる請求項1記載のコンデンサマイクロホンユニット。
  4. 背極板支持体は、背極板と、ねじと、導電体を備え、上記ねじが上記背極板を貫通しかつ上記導電体にねじ込まれることによりこれらの部品が一体に締結されている請求項1記載のコンデンサマイクロホン。
  5. 導電体の外周には絶縁体がねじ込まれ、絶縁体は背極板支持体に一体に結合されている請求項4記載のコンデンサマイクロホン。
  6. 絶縁体の外周とユニットケースの内周との間に固定部材が嵌っている請求項5記載のコンデンサマイクロホン。
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