JP2009094719A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、参照ドット同士の距離が固定値でなくても、情報の読み出しが可能となる画像処理装置を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、複数の参照ドット及び複数の情報ドットを含むドット群から、複数の情報ドットにより表現される情報を抽出する画像処理装置であって、ドット群に含まれるドットの配置位置を検知する配置位置の検知手段と、ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別する判別手段と、参照ドットであると判別された複数のドットの配置位置から、情報ドットであると判別された複数のドットの基準位置を特定する特定手段と、情報ドットであると判別された複数のドットにおける各ドットの基準位置に対する検知された配置位置により、情報ドットであると判別された複数のドットにより表現される情報を抽出する抽出手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図11

Description

本発明は、機密情報を含んだ画像の情報漏えいを防ぐための画像処理装置及び画像処理方法に関する。
例えば、特許文献1は、情報漏洩対策のためのシステムに適用可能な技術として、参照ドットと情報ドットとを用いて情報を埋込むための技術を開示している。
特許文献1の図4(FIG4)におけるドットのうち上二つのドットが参照ドットであり位置決めの役割を果している。そして、これら上二つのドットの間には、18.124mmの距離が存在する。一方、下五つのドットが情報ドットであり、情報の埋込む役割を果している。
ここで、上記の下五つのドット(情報ドット)の夫々は、各円の中心点からの配置方向によって情報を埋込んでいる。また、上記の上二つのドット(参照ドット)の夫々は、各円の中心点を定義している。
このため、この特許文献1で、情報ドットから情報を読み出す時には以下のような処理が行われる。
即ち、互いに18.124mmだけ離れている二つのドットを見つけ出し、この見つけ出した二つのドットを参照ドットと決定する。さらに、二つの参照ドットから、二つの参照ドットと所定の位置関係を有するはずの五つの円の中心点を見つけ出し、さらに、五つの円の各中心点に対する各情報ドットの配置方向を判別する。そして、この判別結果を情報ドットに埋込まれた情報として読み出す。
米国特許4835544号公報
しかし、上述の従来技術では、参照ドット同士の距離が固定値(18.124mm)でなくては、情報の読み出しができない。
そこで、本発明は、参照ドット同士の距離が固定値でなくても、情報の読み出しを可能とする画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、複数の参照ドット及び複数の情報ドットを含むドット群から、複数の情報ドットにより表現される情報を抽出する画像処理装置であって、ドット群に含まれるドットの配置位置を検知する配置位置の検知手段と、ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別する判別手段と、参照ドットであると判別された複数のドットの配置位置から、情報ドットであると判別された複数のドットの基準位置を特定する特定手段と、情報ドットであると判別された複数のドットにおける各ドットの基準位置に対する検知された配置位置により、情報ドットであると判別された複数のドットにより表現される情報を抽出する抽出手段とを備え、判別手段は、複数の参照ドットの配置位置と複数の参照ドットの配置位置との位置関係から、注目ドットから定まる近隣ドットにもとづいて、ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別することを特徴とする。
本発明によれば、参照ドット同士の距離が固定値でなくても、情報の読み出しが可能となる。
以下で、本発明に係る実施形態を説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明に係る一実施形態における画像処理装置の全体配置を説明する図である。図1に示されているように、本実施形態に係る画像処理装置は、クライアントPC11、12は、プリントサーバ21、複写機およびプリンタの機能を持つ画像形成装置31、32を含む。
符号11、12、21、31、32で指し示される装置群は、LAN40によって相互に接続されており、LAN40を介して通信する機能を持つ。
ユーザがクライアントPC11あるいは12を操作することにより、クライアントPC11あるいは12は,印刷データを生成し、プリントサーバ21に、印刷データを送付する。
プリントサーバ21は、クライアントPC11あるいは12から受信した印刷データを画像形成装置31あるいは32に再送する。
画像形成装置31あるいは32は、受信した印刷データを解釈して画像に変換し、それを紙に印刷することで印刷物を生成する。
なお、上記の実施形態は、一例であり、プリントサーバ21が、画像処理装置に含まれていなくても良い。その場合、クライアントPC11あるいは12が、直接画像形成装置31あるいは32に印刷データを送付する。この場合、LAN40ではなくIEEE1284,USB(ユニバーサルシリアルバス)などの既知のローカルインターフェイスを用いて接続されていても良い。
<情報の埋め込み指示及び複写制限動作>
以下で、まず、本実施形態に係る画像処理装置の全体動作について簡単に説明する。
図1に示された画像処理装置において、ユーザがクライアントPC11あるいは12を操作する際に、印刷物に付加情報を埋め込む旨を指示したとする。この場合、画像形成装置31あるいは32は、生成する印刷物に、背景画像として付加情報を埋め込んで印刷物を生成する。
ここで、付加情報とは、複写禁止であることを示す複写禁止情報や、印刷物を追跡するための追跡情報である。
なお、本実施形態では、付加情報が埋込まれた背景画像のことを、情報埋込情報埋込背景画像と称する。
その情報埋込情報埋込背景画像を含んだ印刷物の例を図2に示す。図2に関する詳細な説明は後ほど行う。
また、ユーザの操作から始まって印刷物が生成されるまでの具体的な動作については、図3および図4を用いて後ほど説明する。
図2に示したように付加情報として複写禁止情報を含んだ原稿を、ユーザが画像形成装置31あるいは32を用いて複写しようとすると、画像形成装置31あるいは32は原稿に複写禁止情報が含まれていることを検知し、複写動作を中止する。これによって重要な文書が複写されることを防止する。
以上、画像処理装置の動作について簡単に説明した。以下の説明において、これら一連の動作がどのようになされるのか、より具体的に説明する。
<設定情報の指定>
上記で説明した各種の設定情報は、ユーザが図5に示されているOKボタン506を押下することによって、後ほど図3を用いて説明する付加情報保持部304に格納される。
一方、パスワード入力が失敗した場合には、複写動作が中止される。
<印刷物の生成>
図3および図4を用いて、図1に示された画像処理装置において、付加情報が埋め込まれた印刷物が生成される様子を、以下でより詳細に説明する。
情報埋込情報埋込背景画像の生成する方法には、以下の2種類がある。すなわち、情報埋込背景画像をクライアントPCで生成する方法と、画像形成装置で生成する方法の2種類である。図3を用いて前者の方法を説明し、図4を用いて後者の方法を説明する。
なお、図3および図4は、クライアントPCおよび画像形成装置におけるデータ処理の流れを示す図である。そのため、それぞれのブロックはクライアントPCあるいは画像形成装置における物理的な要素と、必ずしも一対一に対応するものではない。以下で説明する処理において、本発明に係る画像処理装置に含まれるCPUが判断と実行を行う。
図3は、情報埋込情報埋込背景画像をクライアントPCで生成する実装方法を採った場合の印刷物の生成を示すデータフローダイアグラムである。
図3において、図の上半分はクライアントPC11を示す。クライアントPC11において、ユーザが印刷指示操作をおこなうことにより、印刷データ生成部301が起動される。この印刷データ生成部301は、プリンタドライバおよびOSが協調して動作する印刷サブシステムによって実現される。印刷データ生成部301は、ユーザが印刷を指示したドキュメント(このドキュメントには付加情報は含まれない)を、画像形成装置への描画命令の集まりに変換する。より具体的には、例えばPDL(Page Description Language(ページ記述言語))を生成することによって実現される。印刷データ生成部301は、生成した印刷データを画像合成部302に送る。
一方、付加情報保持部304は、付加情報を、情報埋込背景画像生成部305に送る。
メタ情報情報埋込情報埋込背景画像生成部305では、付加情報保持部304から受け取った付加情報をもとに、その付加情報を含む情報埋込情報埋込背景画像を生成する。この情報埋込情報埋込背景画像の作成方法としては、例えばLVBC(Low Visibility Barcode)を用いる方法がある。LVBCについては、後ほど説明する。情報埋込情報埋込背景画像生成部305は、生成された情報埋込情報埋込背景画像を画像合成部302に送る。
画像合成部302は、印刷データ生成部301から受け取った印刷データおよび情報埋込情報埋込背景画像生成部305から受け取った情報埋込情報埋込背景画像を合成する。そして、画像合成部302は、印刷データのそれぞれのページに情報埋込情報埋込背景画像が合成されるように、画像形成装置への命令を作成する。画像合成部302は、合成により得られた印刷データをデータ送信部303に送る。
データ送信部303は、ネットワークインタフェースを制御して、合成により得られた印刷データをプリントサーバ21あるいは画像形成装置31あるいは32に送る。図3には、データの論理的な流れが記載されており、データの処理の途中で、プリントサーバ21が介する場合もある。
次に、図3の下半分に示されている画像形成装置の動きについて説明する。
データ受信部311は、ネットワークインタフェースを制御することにより、LAN40からのデータを待ち受けている。データ受信部311は、LAN上の他のノードからデータが送付されたことを検知して、そのデータの種別によって適切なサブシステムに受信したデータを受け渡す。データ種別の識別は、例えば通信方式がTCP/IPである場合には、ポート番号によって識別することが一般的である。一般的なポート番号としてはlpr(Line PRinter deamon)で用いられる515番、あるいはrawで用いられる9100番が用いられる。
本実施形態においては、受信したデータは画像形成装置への印刷命令を含む印刷データである。データ受信部311は、受信したデータが印刷データであることを識別した上で、データ解析部312にそのデータを受け渡すものとする。
データ解析部312は、データ受信部311から受け取ったデータ(印刷データ)を解釈して中間データを生成する。データ解析部312は、生成した中間データを、順次、画像生成部313に送る。
画像生成部313は、RIP(ラスターイメージプロセッサ)を制御して、データ解析部312から受け取った中間データをビットマップ画像に変換する。画像生成部313は、そのビットマップ画像を、圧縮部329を用いて圧縮した後、順次、印刷部314に送る。
印刷部314は、伸長部、プリンタ画像処理部、プリンタI/F(インターフェース)およびプリンタ部を制御して、画像生成部313から受け取ったビットマップ画像をシートに印刷する。
図4は、印刷物の情報埋込情報埋込背景画像を画像形成装置で生成する実装方法を採った場合の印刷物の生成を示すデータフローダイアグラムである。
図4において、図の上半分はクライアントPC11を示す。クライアントPC11において、ユーザが印刷指示操作をおこなうことにより、印刷データ生成部401が起動される。印刷データ生成部401の動作は、図3における印刷データ生成部3001と同様であるので、これ以上の説明を省略する。印刷データ生成部401は、生成した印刷データをデータ送信部402に送る。
一方、付加情報保持部403は、ユーザが図5のセキュリティ設定ダイアログを操作した結果として保持している付加情報を、データ送信部402に送る。
データ送信部402は、印刷データ生成部401から受け取った印刷データと、付加情報保持部403から受け取った付加情報をひとつにまとめて画像形成装置への印刷指示データとする。さらに、データ送信部402は、ネットワークインタフェースを制御して、印刷指示データをプリントサーバ21あるいは画像形成装置31あるいは32に送る。図4では、データの論理的な流れが記載されており、データ処理の途中でプリントサーバ21が介する場合もある。
次に、図4の下半分に示されている画像形成装置の動きについて説明する。
データ受信部411の動作は、図3におけるデータ受信部311と同様であるので説明を省略する。
データ解析部412は、データ受信部411から受け取ったデータの中から付加情報と描画命令(PDL)とをそれぞれ取り出す。データ解析部412は、取り出した付加情報については、情報埋込情報埋込背景画像生成部416に送る。
一方、データ解析部412が取り出した描画命令を処理する動作については、図3におけるデータ解析部312と同様であるので、これ以上の説明を省略する。
画像生成部413は、図3における画像生成部413と同様であるので、説明を省略する。ただし、生成したビットマップについては、画像生成部413は、画像合成部414に送る。
情報埋込情報埋込背景画像生成部416は、データ解析部412から受け取った付加情報を解釈し、画像に情報を埋め込むための、例えば、LVBCなどの技術を用いることによって、その付加情報に応じた情報埋込情報埋込背景画像を生成する。情報埋込情報埋込背景画像生成部416は、生成した情報埋込情報埋込背景画像を画像合成部414に送る。
画像合成部414は、画像生成部413から受け取ったビットマップと、情報埋込情報埋込背景画像生成部416から受け取った情報埋込情報埋込背景画像を合成し、合成した結果のビットマップを印刷部415に送る。
印刷部415の動作は、図3の印刷部314の動作と同様なので、説明を省略する。
<複写制限動作>
図6は、画像形成装置における複写中止動作を説明するブロック図である。
なお、複写制限条件(複写動作を中止させるための条件であって、例えば、日時やユーザ認証情報)などは、あらかじめ設定されて設定情報保持部606に保持されているものとする。
ユーザが付加情報を含む原稿をスキャナ部に載せて、操作部を操作して複写開始を指示すると、画像読み取り部601が起動され、複写動作が開始される。画像読み取り部601は、スキャナ部、スキャナI/F(インターフェース)、スキャナ画像処理部および圧縮部を制御して原稿画像を読み取って、その画像データを画像処理部602に送るともに、画像解析部604にも送る。
画像解析部604は、復号部を制御して、画像読み取り部601から受け取った画像に埋め込まれる付加情報を取り出す。画像解析部604は、取り出した付加情報をジョブ制御判断部605に送る。
ジョブ制御判断部605は、画像解析部604から受け取った付加情報と、設定情報保持部606が保持している複写制限条件とを比較して、複写動作を中止すべきかどうかを判断する。
例えば、図5に示されている印刷セキュリティ設定画面501のラジオボタン502が複写を許可するに設定されていた、あるいは複写可能な条件を設定されていたとする。このとき、OKボタン506が押下げられると、テキストボックス503に入力されたパスワード文字列と、図8に示されている画面801のダイアログ802に入力されたパスワード文字列が一致した場合に、印刷が継続される。この場合、原稿に元々含まれていた背景画像はそのまま保持された状態で複写先のシートに複写されることになる。
また、図5に示されている印刷セキュリティ設定画面501において、チェックボックス504がチェックされると、ユーザ名が追跡情報(複写制限条件)として用いられる。また、同様に、チェックボックス505がチェックされると、時刻が追跡情報(複写制限条件)として用いられる。
また、図5に示されている印刷セキュリティ設定画面501において、キャンセルボタン507が押下げられると、印刷セキュリティの設定が中断される。
もしジョブ制御判断部605が複写動作を中止すべきであると判断した場合には、ジョブ制御判断部605は、動作を中止する命令を印刷部603に送る。そして操作部I/F(インターフェース)を制御して、図7あるいは図8に示されているメッセージが操作部に表示される。
図7に示されている画面701のダイアログ702には、印刷ジョブを中止する旨が表示されている。
印刷部603は、画像処理部602から受け取った画像データを紙に印刷することにより印刷物を生成するが、ジョブ制御判断手段から動作中止する命令を受け取った場合には、ジョブの途中であっても印刷動作を中止する。
ここで、情報埋め込み手段は、画像形成装置において、用紙や透明シートなどの画像形成媒体(以下、シートとする。)に本来印刷する画像の他に、本発明に係る画像処理装置として付加情報を付加して印刷する手段である。
図2は、付加情報が埋め込まれた原稿の一例を示すイメージ図である。
符号201は、シート全体を示し、符号202は、シート全体201の拡大イメージを示す。拡大イメージ202によれば、原稿に本来描画されるイメージの他に、一見ランダムに埋め込まれた多数のドット(例えばドット203)が見える。このドットに付加情報が埋め込まれる。
<情報埋込情報埋込背景画像の生成方法>
次に、情報埋込情報埋込背景画像の生成方法について説明する。
情報埋込情報埋込背景画像は、コンテンツ画像(付加情報を含まないドキュメント)に対して、付加情報を埋め込まれる画像である。図2においてドット203は、情報埋込情報埋込背景画像を構成する1ドットを示している。ドットは2種類あり、グリッド(格子線)を示すための参照ドット、および実際に情報を埋め込む情報ドットがある。
ここで参照ドットとは、グリッドの交点(格子点)に配置されるドットであり、グリッドの検出を正確に行うために配置されるドットである。
また、情報ドットは、グリッドの交点からわずかに変位する(ずれる)ことによって付加情報を埋め込むために使用されるドットである。
ドットが配置される位置を、配置位置という。
図9は、参照ドットと情報ドットを説明するための模式図である。図9において、淡色で示された901は、参照ドットを示し、濃色で示された902は情報ドットを示す。さらに903で示されるラインをグリッドと呼ぶ。ここで参照ドット901が淡色で表示されているが、参照ドット901も情報ドット902も濃淡の差がなくても良い。また、グリッド903も原稿に、なくても良い。図9によれば、情報ドットと参照ドット901はグリッドのライン上近隣に縦横につき一個おきに出現することがわかる。
また、参照ドット901同士を、情報ドット902を挟んで1個おきに結ぶラインを生成すると、そのラインがグリッドと一致することが図9よりわかる。
セキュリティ付加情報はバイナリ(2値)データとして入力される。付加情報は、格子点から情報ドット902を上下左右8方向に変位(中心点からずれること)させることによって埋込まれている。
図10は、付加情報として、010111110011bというバイナリデータが埋め込まれている例を示す図である。図10において、縦横の線1001は、グリッドの位置を示す仮想的なガイドラインを示す(線1001は、実際に印刷されていなくても良い。)。また、符号1002は、グリッドの交点を指し示している。ドット1004のようにR(Reference)で示されたドットは参照ドット901を示し、格子点の位置に配置する。参照ドットは解析の際にグリッドを検出するために用いられ、それ自体は、情報ドットと違って、情報を埋め込むことができない。
一方、参照ドット901と交互に置かれる情報ドット902は格子点からわずかに変位した位置にドットが置かれる。変位は上下左右に8方向に8パターンあり、ここに8=23であるため、1つの情報ドットに対して3bitの情報を埋め込むことが可能である。
ここで、010111110011bは、3ビットずつ分解され、010、111、110、011に分けられる。さらに、各3ビットに対してデシマル変換を行い、2、7、6、3に変換される。この場合、2、7、6、3を、それぞれ右上、右下、下、左に変位することによって情報ドットに情報を埋め込むことが可能である。例えば、情報ドット1003には、2という情報が埋め込まれている。
上記のような処理の繰り返しによって、情報埋込情報埋込背景画像では高々1000バイト程度の付加情報をA4サイズの1枚のシートに埋め込むことが可能である。さらに付加情報を埋め込むためのドット群をドキュメント(コンテンツ)に対して何度も合成することによって冗長性が増し、画像イメージとの誤認識やシートに対する汚れ、しわ、部分的破壊に対して信頼性を向上することができる。解析の詳細については情報埋込情報埋込背景画像の解析方法で説明する。
以上のように、付加情報から、情報埋込情報埋込背景画像生成部416が、情報埋込情報埋込背景画像を生成する。
ここで、生成された情報埋込情報埋込背景画像は、コンテンツと画像合成部414で合成され、印刷部415で印刷される。
<情報埋込情報埋込背景画像の解析方法>
次に、情報埋込情報埋込背景画像の解析方法について説明する。
図11は、情報埋込情報埋込背景画像の解析を行うデータ解析部1101のブロック図を示す。
データ解析部1101は、図3のデータ解析部312、図4のデータ解析部412と等価である。データ解析部1101は、さらにサブモジュールを有する。
図11において、ドット検知部1102は、付加情報が埋め込まれた画像(コンテンツ画像と情報埋込情報埋込背景画像とが含まれている画像)から全てのドットを抽出して絶対座標に変換する。
ドット解析部1103は、ドット検知部1102が検知したドットから、情報埋込情報埋込背景画像を構成するドット(情報ドットや参照ドット)以外のドットを除去する。
絶対座標リスト記憶部1104は、ドット解析部1103が解析した出力結果である複数のドットの絶対座標のリストを格納する。
ドット判別部1105は、絶対座標リスト記憶部1104が格納しているドットの絶対座標のリストから、同種(情報ドットあるいは参照ドット)のドット間の回転角、グリッド間隔を検出して統計的手法により情報ドットと参照ドットを判別する。
情報ドット絶対座標リスト記憶部1109は、ドット判別部1105により判別された情報ドットの絶対座標のリストを格納する。また、参照ドット絶対座標リスト記憶部1110は、ドット判別部1105により判別された参照ドットの絶対座標のリストを格納する。
グリッド検出部1112は、参照ドット絶対座標リスト記憶部1110に格納された参照ドットの絶対座標のリストからグリッドを検出する。
情報ドット変換部1111は、グリッド検出部1112で検知されたグリッドと情報ドット絶対座標リスト記憶部1109に格納された情報ドットの絶対座標リストとを用いて、グリッドに対する情報ドットの位置とを抽出して相対座標に変換する。ここで、グリッドに対する情報ドットの位置は、例えば、グリッドと情報ドットとの距離、グリッドに対する情報ドットの位置の角度によって抽出される。
情報ドット相対座標リスト記憶部1106は、情報ドット変換部1111が解析した複数の情報ドットの、交点からの相対座標を格納する。
復号部1107は、情報ドットの相対座標から付加情報を計算する。
<ドット検知部>
次に、ドット検知部1102の説明を行う。
ドット検知部1102は、光学スキャナが読み込んだ画像を多値モノクロイメージの形式で受信する。情報埋込情報埋込背景画像は、印刷時にはモノクロ2値の画像であるが、スキャナが読込む際には、鈍った状態の画像となってしまっている。このため、ドット検知部1102は、これらの影響を除去するために、受信したドットから情報埋込情報埋込背景画像を構成するドットを選び出して、検知する。そして、ドット検知部1102は、検知した各ドットの重心位置を、そのドットの座標位置(配置位置)と認識することにより抽出精度を高めている。
図12は、ドット検知部1102におけるドットの検知を説明するための概念図である。イメージ上の孤立点であることを検査するために、イメージに対して4方向からギャップの検査が実行される。符号1201〜1204は、それぞれ孤立点の有無の検査を行なう方向を指し示している。例えば、縦方向1201の検査結果が、「白」「白」「黒」「黒」「白」「白」と検査された場合は黒の部分が孤立点である可能性がある。しかしこれだけでは横方向のラインである可能性も否定できない。同様に、横方向1202の検査のみで孤立点である可能性があると判定した場合でも、実際には縦方向のラインである可能性もある。本実施形態では、ドット検知部1102は、4つの方向1201〜1204のそれぞれに対して孤立点の検査を行なうことで検査精度を向上させている。もし、ある領域において方向1201〜1204のすべてが同時に成り立つ場合はこの位置に孤立点があると識別することが可能である。
<ドット解析部>
次に、ドット解析部1103の処理を説明する。ドット検知部1102で検知されたドットが、情報埋込情報埋込背景画像を構成するドット以外のドットである場合もある。例えば、元々、ドキュメントに含まれていた網点領域内のドットや、孤立点(例えば平仮名の濁点など)等が、そのようなドット(情報埋込情報埋込背景画像を構成するドット以外のドット)に該当する。こうした情報埋込情報埋込背景画像を構成するドット以外のドットを削除するための処理が、ハーフトーン除去である。
図13は、ハーフトーン除去を説明するためのグラフである。図13のグラフは、縦軸にドットの粒形、横軸に濃度、さらにポイントの濃度にドットの頻度を示すヒストグラムを示している。ドットの濃度が濃い(より黒い)ほど、出現頻度が高いことをしめしている。ここで、情報埋込情報埋込背景画像のドットは、ドットの大きさ、形、および濃度がそろえられている。このため、図13の符号1301で指し示されているように、情報埋込情報埋込背景画像のドットの出現頻度は、グラフの狭い位置にピークが現れる。一方、図13の符号1302で指し示されているように、その他のドットの場合は大きさ、形、濃度そろっていないため、グラフの広い位置にまばらに出現し、頻度も比較的少ない。
上記の特性を用いて、出現頻度が狭くピークを示している位置が、情報埋込情報埋込背景画像を構成するドットの位置と識別され、絶対座標リスト記憶部1104に格納される。そして、それ以外のドットは削除される。この処理によって絶対座標リスト記憶部1104には、ほぼ情報埋込情報埋込背景画像を構成するドットのみが格納されることになる。
<ドット判別部>
次に、ドット判別部1105の処理を説明する。
上記で示したように、情報埋込情報埋込背景画像では参照ドットと情報ドットとが混在しているが、正確な情報の抽出のためには、参照ドットと情報ドットを区別する必要がある。ここでは、参照ドットと情報ドットの特性の違いを利用して判別する方法について説明する。
図14は、参照ドットと情報ドットが混在して埋め込まれた原稿の模式図を示す。参照ドット1401は、淡色、情報ドット1402は、濃色で表現されているが、どちらも同じ色(例えば、黒色)で印刷されても良い。また、グリッド1403も説明を助けるために描画されているが、実際に印刷されていなくても良い。
参照ドット1401と情報ドット1402は、縦横に1個おきに交互に印刷されているため、注目ドットとその斜め下のドットは、参照ドットどうしあるいは情報ドットどうしである。ここで、もし参照ドットどうしを斜め方向にラインで結ぶ(実線1404)ことが出来たならば、そのラインの角度と距離は、非常に相関が高い(他の参照ドットどうしを斜め方向にラインで結んだときのそのラインの角度と距離に統計的に非常に近くなる)。一方、情報ドットどうしを斜め方向にラインで結んでも(破線1405)、そのラインの角度と距離は相関が低い。情報ドットは、交点から、夫々別の方向にずれているからである。
ここで、注目ドットの斜め下のドットを調べる方法を以下に述べる。
斜め下のドットを検出するためには、すべての絶対座標リストから、例えば右の近隣ドットを探し、さらにその下の近隣ドットを検索すればよい。
図15は、近隣のドットを測定する手法を説明した模式図である。
注目ドットから最も近い点は上下左右の4箇所あるが、計算を軽くするために、注目ドット1501から右側90度の範囲だけが、最も近い点の検索対象とされる。具体的には注目ドット(x,y)以外の任意のドット(a,b)において、
Figure 2009094719
または
Figure 2009094719
ならドット(a,b)は、計算対象外とされる。そして、注目ドット(x,y)とドット(a,b)との間の距離が最小となるドット(a,b)を近隣ドットとする。つまり、図16の斜線部分に存在するようなドットのうち、最も近いドットを近隣ドットとする。例えば、図15において、ドット1502が近隣ドットとなる。この場合、注目ドットが参照ドットのときに、近隣ドットは、情報ドットとされ、注目ドットが情報ドットのときに、近隣ドットは、参照ドットとされる。
さらに、近隣ドットから下側90度の範囲だけが、最も近い点の検索対象とされる。具体的には近隣ドット(a,b)以外の任意のドット(a2,b2)において、
Figure 2009094719
または
Figure 2009094719
ならドット(a2,b2)は計算対象外とされる。そして、近隣ドット(a,b)とドット(a2,b2)との間の距離が最小となるドット(a2,b2)が右斜め下のドットとされる。
つまり、図17の斜線の領域に存在するドットのうち、上記の条件を満たすドット(a2,b2)が、距離が最小のドットとなる。この場合、注目ドットが参照ドットのときに、右斜め下の距離が最小のドットも参照ドットとされ、注目ドットが情報ドットのときに、右斜め下の距離が最小のドットも情報ドットとされる。
上記のような統計的手法により、注目ドットから斜め下のドットまでの角度と距離との統計を全てのドットに対して行い、ヒストグラムが作成される。図18は、注目ドットの2次元ヒストグラムを示している。横軸aのラインは角度(angle)を示しており、縦軸dのラインは距離(distance)を示している。図18において、範囲1801は、参照ドット間の距離および角度のヒストグラムをとった場合に集中する範囲を指し示している。参照ドットは、ドット間の距離、角度が理論上同一であるため、ヒストグラムのピークに近い範囲1801に集中する可能性が高い。一方、範囲1802は、情報ドット間の距離および角度のヒストグラムをとった場合に集中する範囲を指し示している。情報ドットはグリッドの中心点に対して変位して打たれるため、ドット間の距離、角度の相関が低いという傾向がある。
上記のような統計的手法によれば、距離の平均値と角度の平均値が、グリッドの角度とグリッド間距離を示すことがわかる。さらに、平均値のピーク近辺は参照ドットが入っている確率が高い。したがって、参照ドットと情報ドットの出現確率は、それぞれ50%であるので、ヒストグラムの平均値のピークから50%以内に収まるドットは参照ドットと見なされる。そして、参照ドットの座標が参照ドット絶対座標リスト記憶部1110に格納される。一方、ヒストグラムのピークから50%以内に収まらないドットは情報ドットと見なされる。そして、情報ドットの座標が情報ドット絶対座標リスト記憶部1109に格納される。
図19は、以上説明したドット判別部1105の動作を詳細に説明するフローチャートである。参照ドットと情報ドットの区別を行う必要があるときに、ドット判別部1105が呼び出されて、動作する。
図19において、ステップS1901において、絶対座標リスト記憶部1104に格納された座標リストから1つの注目ドット(x,y)が取り出される。次に、ステップS1902において、注目ドット(x,y)に対して、右側の近隣ドット(a,b)の検索が行われる。さらに、ステップS1903において、近隣ドット(a,b)の下側の近隣ドット(a2,b2)が検索される。ステップS1904において、注目ドット(x,y)と右下の近隣ドット(a2,b2)との距離と角度が算出される。
ここで距離は、
Figure 2009094719
で求められ,角度は、θ=atan2(b2−y,a2−x)で求められる。
ここで、atan2(Y,X)は、以下のように定義される。すなわち、Xが0以上の場合は、atan2(Y,X)=atan(Y/X)であり、Xが0以下の場合は、atan2(Y,X)=πsgn(Y)+atan(Y/X)である。ここで、atanは、アークタンジェント関数であり、sgn(Y)は、Yの符号を返す関数である。
ステップS1905において、算出された距離と角度が2次元ヒストグラムテーブルに登録される。ステップS1906において、すべての注目ドット(x,y)について距離と角度が算出されたかが調べられる。そして、すべての注目ドット(x,y)についての距離と角度の算出がまだ完了していないときは、ステップS1901に処理が移行する。また、すべての注目ドット(x,y)についての距離と角度の算出が完了したらステップS1907に処理が移行する。
ステップS1907において、すべてのドットが格納された2次元ヒストグラムテーブルから、距離と角度の平均値が算出される。ここで、情報ドットを削除した分が加味されるので、距離は、グリッド間隔の2倍を示し、角度は、グリッドの補正角度を示す。
さらに、ステップS1908において、ヒストグラムから参照ドットに分類されるのか、情報ドットに分類されるのかの閾値が決定される。参照ドットと情報ドットのそれぞれの出現確率がおおよそ50%であるため、ヒストグラムの平均値のピークから50%の範囲が閾値と決定される。すなわち、ヒストグラムの平均値のピークから50%以内に収まるドットは参照ドットと見なされる。一方、ヒストグラムのピークから50%以内に収まらないドットは情報ドットと見なされる。
さらに、ステップS1909において注目ドット(x,y)が再度取得され、ステップS1910において注目ドット(x,y)が閾値の内側にあるか外側にあるか判定される。注目ドット(x,y)が閾値の内側にあると判定された場合には、ステップS1911において、当該注目ドットの座標が参照ドット絶対座標リスト記憶部1110に登録される。一方、注目ドット(x,y)が閾値の内側にないと判定された場合は、ステップS1912において、当該注目ドットの座標が情報ドット絶対座標リスト記憶部1106に登録される。ステップS1913において、すべての注目ドットについて判定が行われたかどうか判定される。ここで、すべての注目ドットについて判定が完了していない場合には、ステップS1909に処理が移行する。一方、すべての注目ドットについて判定が完了した場合には、処理が完了する。
<グリッド検出部>
次に、グリッド検出部1112の動作を説明する。印刷時点で、情報埋込情報埋込背景画像のドットの角度と、スキャンされたイメージの角度では、スキャナに配置した向きの違いやアナログレベルでの微細な角度のズレによって異なる。このため、回転角の検知と補正が行われる必要がある。また、情報埋込情報埋込背景画像では、情報ドットが属する交点(情報ドットから最も近い交点)に対する情報ドットの位置で情報が埋込まれて入るため、グリッドを再現する必要がある。そして、その前段として、グリッドの間隔が正確に決定される必要がある。本実施形態では、グリッドの検出は、参照ドットだけを用いて実行される。
グリッドは、参照ドット絶対座標リスト記憶部1110に格納された参照ドットの絶対座標リストから検出される。グリッドの角度やグリッド間隔を検出するために、注目する参照ドット(注目ドット)から、例えば右側の参照ドットが探され、その距離と角度の統計が取られる。
図20は、注目する参照ドットから右側の参照ドットを探すための模式図である。
注目する参照ドットから右側の参照ドットを探すために、情報ドットと参照ドットの判別で使用した方法と同様に、近隣のドットのさらに近隣のドットが検索される。この場合、図20の符号2001に指し示されているように、右下で最も近隣の参照ドットが検索される。さらに、図20の符号2002に指し示されているように、そこから右上で最も近隣の参照ドットが検索される。最終的に、図20の符号2003に指し示されているように、注目する参照ドットから右側の参照ドットが探し出される。具体的な検索手法については、情報ドットと参照ドットの判別で使用した方法と同様であるため、説明を割愛する。
図21は、グリッドの回転角度の補正を説明する図である。参照ドットはグリッド上の中心点に打たれるため、基本的に同じ角度、距離に配置される。しかし、印刷およびスキャン時の微細なズレや斜行の要因によって、誤差が発生する可能性がある。このため、グリッドの回転角度に対して補正が行われる必要がある。
グリッドの回転角度に対する補正のために、まず、符号2101に指し示されている対象において、すべての参照ドットについて、右側の参照ドットまでの角度が測定される。
本来、注目ドットからの近隣ドットの角度は0度、90度、180度、270度のいずれかであるため、測定した角度のズレを補正することにより回転角度が決定される。この場合も個々の注目ドットから近隣ドットの角度は、注目ドットと近隣ドットからなるベクトルを(dx,dy)とすると、角度θは、下記の式であらわされる。
Figure 2009094719
矢印2102は、それぞれの右側点までのベクトルを示している。しかし、実際には参照ドットの誤差があるため、すべての注目ドットにおいてθが計測される。符号2103は、いくつかの点のベクトルを表示したものを指し示しており、この角度が重ね合わされたものが、グリッドの回転角度に近似される。
具体的には個々の注目ドットのθに対して再度基準ベクトルを算出し、すべての基準ベクトルの合計結果から、トータルの角度φを求める。基準ベクトルの合計結果を(A,B)とすると、
Figure 2009094719
Figure 2009094719
となり、グリッドの回転角度φは、
Figure 2009094719
によって近似することが可能である。
ここで、回転角度の補正は、90度単位には絞り込まれているが、実際には、厳密に、0度、90度、180度、270度の4つに絞り込まれていない。この絞込みに関しては後述する。
図22は、回転の補正結果およびグリッド位置を求めた説明図である。
図22において、絶対座標リスト2201は、回転の補正が完了した情報埋込情報埋込背景画像ドットの絶対座標リストを示している。さらに、ドット判別部1105で求められたドットの間隔毎に仮想的な直線をX方向、Y方向それぞれに引き、これら直線の交点を交点とすることにより、グリッド2202が求められる。グリッド2202において、情報ドットに最も近い交点の位置が、情報ドットの基準位置として、特定される。
図9、22に示されているように、グリッド2202には、以下のような特徴がある。
例えば、注目ドットがドット905であったとすると、注目ドット905から定まる近隣ドットは、注目ドット905から二番目に近いドット群910〜913のいずれか一つのドットである。
また、参照ドット905とその他の参照ドット901、910〜913との距離は、参照ドット905と参照ドット905に最も近い情報ドット群906〜909に含まれるドットとの距離よりも長い。
また、情報ドット908の配置位置と、情報ドット908の基準位置α3との距離は、情報ドット908の基準位置α3と参照ドット905の配置位置との距離の差よりも小さい。情報ドット906、907、および909の基準位置α1、α2、およびα4についても同様である。
<情報ドット変換部>
情報ドット変換部1111は、各交点からの各情報ドットの位置(以下、各情報ドットの相対位置と称する)を算出し、その算出結果を情報ドット相対座標リスト記憶部1106に送る。
<復号>
次に、情報ドット相対座標リスト記憶部1106に格納されている各情報ドットの相対位置から復号を説明する。
以下で説明するように、復号は、本実施形態において、距離の最頻値の計算、情報の抽出、付加情報の取得からなる。
<最頻値の計算>
ここで、単一の領域の情報ドットの相対位置のみから復号すると、計測誤差やノイズによる誤判定する可能性がある。このため、本実施形態では、すべての第1の領域の情報ドットの相対位置から復号する場合に、まず、情報埋込情報埋込背景画像を構成する情報ドットの相対位置の集計が行われる。この集計では、距離の最頻値が採用され、その値の生起確率が計算される。
図23は、その集計を説明するための模式図である。図23において、画像2301〜2303は、異なる位置に存在する情報埋込情報埋込背景画像のうちの一部分を示している。これらを重合した結果が、画像2304である。ノイズや誤差によるズレがあるが、すべての領域の集計結果によって距離の最頻値が決まる。ここで、距離の最頻値の生起確率が閾値以上である場合に、この距離の最頻値を、次に述べる<情報の抽出>で利用することができる。
<情報の抽出>
図24は、情報ドットの相対位置から情報を抽出する処理を説明するための説明図である。
なお、本実施形態において、情報ドットから情報を抽出するとは、「情報ドットの相対位置の、グリッドに対する方向を、正しい実際のデータに変換する」処理のことである。
まず、本実施形態では、情報ドットの相対位置の距離が、距離の最頻値から所定値以上離れている場合に、その情報ドットは、情報ドットでないものとみなされる。即ち、この場合、ドット判別部及びドット解析部において情報ドットと判別されたものは、情報埋込情報埋込背景画像を構成するドット(情報ドット及び参照ドット)以外のドットであったものとみなされる。この処理により、正しい情報ドットが選別される。
さらに、選別された各情報ドットの相対位置の、グリッドに対する方向が夫々、0〜7の情報で表現される。図24の場合、各情報ドットから、2,7,6,3が抽出されるため、これを3bitずつ集め、010111110011が情報ドットから抽出される。
<付加情報の取得>
この段階においてノイズや誤差による影響が拭えないため、抽出した情報に対してエラー訂正処理を施して復号が行われる。そして、これにより、付加情報が取得される。なお、本実施形態においては、抽出した情報内には、付加情報に加えて、データの破壊を検知、可能なら修復するエラー訂正符号が存在している。
エラー訂正符号を行うために、既知の技術を用いることができる。ここでは、エラー訂正符号を行うために、LDPC(Low Density Parity Check)方式を用いる。LDPCは、誤り訂正能力が非常に高く、シャノン限界に近い特性を示すことで知られている。LDPCの詳細な説明に関しては省略する。また、LDPC以外であっても、エラー訂正符号の特性を持つ方式であればどのような方式であっても良い。
エラー訂正符号を用いることで、抽出した情報にある程度の間違いがあったとしても、付加情報を正確に取得することが可能である。
さらに、回転角度の補正で説明したとおり、回転角度の補正処理は90度単位で行うため、ここで抽出されたデータは正しいデータか、正しいデータを90度回転したものか、180度回転したものか、270度回転したものかの4通りが存在する。そこで、抽出した情報に対して、回転なし、90度回転、180度回転、270度回転し、その回転なしの結果及び回転後の結果に対して、それぞれエラー訂正を行った復号が実行される。この復号においては、正しい回転角度の場合にのみ、エラー訂正符号が機能し、正常に付加情報を取得することが可能である。
図25は、回転を考慮し、エラー訂正を行った復号の処理を説明するための説明図である。
図25において、この例では正しい方向から270度回転した方向で情報が抽出されたとする。この場合、まず画像2501において最初に抽出された情報に対してそのままエラー訂正処理が実行される。しかし、抽出された情報は、回転することによって意味のないデータになってしまっているため、エラー訂正することができない。次に、画像2502において、画像2501に対して90度回転が施されたデータに対してエラー訂正処理が実行される。同様に、エラー訂正に失敗するため、付加情報を取得することができない。次に、画像2503において、画像2502に対して90度回転が施されたデータに対してエラー訂正処理が実行される。同様に、エラー訂正に失敗するため、付加情報を取得することができない。最後に、画像2504において、画像2503に対して90度回転が施された情報(最初に抽出した情報に対して270度回転した情報)に対してエラー訂正処理が実行される。これは、正しいデータであるため、エラー訂正処理に成功し、この270度回転した情報を、正しい情報として採用することが可能である。そして、この270度回転した情報に対して行ったエラー訂正処理の結果が、付加情報とされる。
なお、誤差やノイズが多い場合には、情報の抽出の時点で失敗したものとみなされる。
なお、上記で説明した発明に係る文書処理装置で実行される文書処理方法を、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして、コンピュータで読取可能な記憶媒体に記録して用いても良い。
本発明の一実施形態における画像処理装置を示す図である。 情報埋込情報埋込背景画像が埋め込まれた原稿の一例を示す図である。 複写禁止情報を含む画像の生成を示すデータフロー図である。 複写禁止情報を含む画像の生成を示すデータフロー図である。 プリンタドライバの設定画面の一例を示す図である。 画像形成装置における複写制限動作を説明するブロック図である。 画像形成装置が複写動作を中止した際の画面例を示す図である。 画像形成装置が複写動作を中断した際の画面例を示す図である。 参照ドットと情報ドットを示す図である。 付加情報として、010111110011bというバイナリデータを埋め込む例を示す図である。 情報埋込情報埋込背景画像の解析を行う埋め込み情報解析部1101のブロック図である。 ドット検知部1102におけるドットの検知を説明するための概念図である。 ハーフトーン除去を説明するための図である。 参照ドットと情報ドットが混在して埋め込まれた原稿を示す図である。 近隣のドットを測定する手法を示す図である。 ドットの領域を示す図である。 ドットの領域を示す図である。 注目ドットの2次元ヒストグラムを示す図である。 ドット判別部1105の実行する処理を示す図である。 注目する参照ドットから右側の参照ドットを探す処理を示す図である。 グリッドの回転角度の補正を示す図である。 回転の補正結果およびグリッドを示す図である。 集計を説明するための図である。 情報ドットの相対位置から情報を抽出する処理を示す図である。 回転を考慮し、エラー訂正を行った復号の処理を示す図である。
符号の説明
11 クライアントPC
12 クライアントPC
21 プリントサーバ
31 画像形成装置
32 画像形成装置
40 LAN

Claims (14)

  1. 複数の参照ドット及び複数の情報ドットを含むドット群から、前記複数の情報ドットにより表現される情報を抽出する画像処理装置であって、
    前記ドット群に含まれるドットの配置位置を検知する配置位置の検知手段と、
    前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別する判別手段と、
    参照ドットであると判別された複数のドットの配置位置から、情報ドットであると判別された複数のドットの基準位置を特定する特定手段と、
    情報ドットであると判別された複数のドットにおける各ドットの前記基準位置に対する前記検知された配置位置により、
    情報ドットであると判別された複数のドットにより表現される情報を抽出する抽出手段とを備え、
    前記判別手段は、前記複数の参照ドットの配置位置と前記複数の参照ドットの配置位置との位置関係から、注目ドットから定まる近隣ドットにもとづいて、前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記注目ドットから定まる近隣ドットは、前記注目ドットから二番目に近いドット群のいずれか一つのドットであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 参照ドットとその他の参照ドットとの距離は、参照ドットと前記参照ドットに最も近い情報ドット群に含まれるドットとの距離よりも長いことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 情報ドットの配置位置と、情報ドットの基準位置との距離は、前記情報ドットの基準位置と参照ドットの配置位置との距離の差よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記注目ドットと前記近隣ドットとの距離と角度についてのヒストグラムの平均値を算出する算出手段をさらに備え、前記ヒストグラムの平均値にもとづいて、前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記注目ドットの右側90度の範囲にあるドットを、前記近隣ドットとすることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記注目ドットの下側90度の範囲にあるドットを、前記近隣ドットとすることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 複数の参照ドット及び複数の情報ドットを含むドット群から、前記複数の情報ドットにより表現される情報を抽出する画像処理方法であって、
    前記ドット群に含まれるドットの配置位置を検知する配置位置の検知ステップと、
    前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別する判別ステップと、
    参照ドットであると判別された複数のドットの配置位置から、情報ドットであると判別された複数のドットの基準位置を特定する特定ステップと、
    情報ドットであると判別された複数のドットにおける各ドットの前記基準位置に対する前記検知された配置位置により、
    情報ドットであると判別された複数のドットにより表現される情報を抽出する抽出ステップとを備え、
    前記判別ステップは、前記複数の参照ドットの配置位置と前記複数の参照ドットの配置位置との位置関係から、注目ドットから定まる近隣ドットにもとづいて、前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別することを特徴とする画像処理方法。
  9. 前記注目ドットから定まる近隣ドットは、前記注目ドットから二番目に近いドット群のいずれか一つのドットであることを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 参照ドットとその他の参照ドットとの距離は、参照ドットと前記参照ドットに最も近い情報ドット群に含まれるドットとの距離よりも長いことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 情報ドットの配置位置と、情報ドットの基準位置との距離は、前記情報ドットの基準位置と参照ドットの配置位置との距離の差よりも小さいことを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 前記注目ドットと前記近隣ドットとの距離と角度についてのヒストグラムの平均値を算出する算出ステップをさらに備え、前記ヒストグラムの平均値にもとづいて、前記ドット群に含まれるドットが、参照ドットであるか情報ドットであるかを判別することを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
  13. 前記注目ドットの右側90度の範囲にあるドットを、前記近隣ドットとすることを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 前記注目ドットの下側90度の範囲にあるドットを、前記近隣ドットとすることを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
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