JP2009093908A - 通信ケーブル - Google Patents

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正浩 榎本
Tsuneo Yamasaki
恒夫 山▲さき▼
Kenichi Murata
健一 村田
Takeshi Yoshizawa
武志 吉澤
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Abstract

【課題】ギガビットレートの高周波帯域での信号伝送に好適な通信ケーブルを提供する。
【解決手段】本発明による通信ケーブルは、撚対線を収納する4つの収納区域(1a〜1d)を有する介在(1)と、介在の各収納区域内にそれぞれ配置され、撚りピッチがそれぞれ異なる4本の撚対線(2a〜2d)と、前記介在及び4本の撚対線の集合体の外周に螺旋状に巻き付けたライン状スペーサ(3)と、スペーサ及び撚対線の集合体を被覆するシース(4)とを具える。螺旋状のスペーサが撚対線の集合体とシースとの間の距離を規制するため、撚対線の集合体の外周面とシースとの間に空気層(5)が形成される。空気の誘電率は極めて小さいため、多数の通信ケーブルが積み重ねられても、隣接するケーブルの撚対線の集合体間には、3層の空気層が形成される。この結果、高周波帯域で信号伝送を行っても、静電結合が抑制され、エイリアンクロストークが大幅に改善される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、10ギガビットレベルでの信号伝送に好適な通信ケーブル、特にケーブル間のクロストーク(エイリアンクロストーク)が大幅に改善された通信ケーブルに関するものである。
LANの発達に伴い、高速通信に適合した信号伝送用の通信ケーブルの開発が強く要請されている。伝送レートが高速になるにしたがって、通信ケーブルの漏話減衰特性を改善する必要があり、漏話減衰特性が改善された通信ケーブルとして、十字形介在を用いた通信ケーブルが既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の通信ケーブルでは、断面が十字形の介在により規定される4つの収納区域内に、撚りピッチが異なる撚対線がそれぞれ配置され、隣接する撚対線間の漏話減衰特性の改善が図られている。
特開平11−53958号公報
十字形介在を用いた通信ケーブルは、ケーブル内に配置した撚対線間の漏話減衰特性が改善されるため、カテゴリー6に規定される規格値を満足する特性が得られている。しかしながら、現在の通信システムにおいては、100Mbps〜10Gbps程度の高周波帯域で使用される通信ケーブルの開発が強く要請されており、十字形介在を用いた通信ケーブルでは、漏話減衰量の改善に限界があった。すなわち、ギガビットレート以上の高周波帯域の使用では、通信ケーブル内の撚対線間の漏話減衰だけでなく、通信ケーブル間の干渉(漏話)も顕著になるため、エイリアンクロストークも改善する必要がある。
多くの構内情報配線システム(LAN)において、インターネット等の外部ネットワークは、光通信ケーブルを介して、フロアスイッチやスイッチングハブ等の機器に接続され、フロアスイッチは機器ケーブルを介して水平ケーブルに接続され、水平ケーブルはフロアに分散配置したアウトレットに接続されている。水平ケーブルは、各フロアにおける幹線として機能し、多数の配線が積み重ねられ密集配置されている。このため、水平ケーブルにおいて、ケーブル間の漏話であるエイリアンクロストークが発生し易く、特に高周波数帯域においてエイリアンクロストークの発生が顕著になっている。エイリアンクロストークが顕著に発生すると、通信品質が格段に低下するため、エイリアンクロストークの改善が急務の課題となっている。
本発明の目的は、ギガビットレート以上の高周波帯域で使用される通信ケーブルにおいて、エイリアンクロストークが大幅に改善された通信ケーブルを実現することにある。
本発明の別の目的は、LANにおいて水平ケーブルとして好適な通信ケーブルを提供することにある。
本発明による通信ケーブルは、高周波帯域での信号伝送に好適な通信ケーブルであって、撚対線を収納する4つの収納区域を有し断面がほぼ十字形の介在と、介在の各収納区域内にそれぞれ配置され、撚りピッチがそれぞれ異なる4本の撚対線と、前記介在と4本の撚対線との集合体の外周に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられているライン状のスペーサと、ライン状のスペーサが巻き付けられている撚対線の集合体の外周を被覆するシースとを具え、
前記撚対線の集合体の外周面とシースとの間に、ライン状のスペーサが位置する部位を除き、ほぼ全周にわたって空気層が形成されていることを特徴とする。
本発明者がギガビットレート以上の高周波帯域で使用される通信ケーブルの漏話減衰特性について種々の実験及び解析を行った結果、ケーブル間で発生する静電結合が強く作用していることが判明した。例えば、データセンタ等においては多数の水平ケーブルが積み重ねられた状態で密集配置されているため、隣接するケーブル同士に静電結合が生じ、エイリアンクロストークが発生してしまう。静電結合を防止するためには、隣接するケーブル同士の距離を大きくすることが想定される。この場合、通信ケーブルの外被であるシースの厚さを厚くすることが考えられる。しかし、シース材料は比較的大きな誘電率を有するため、単にシースを厚くしただけでは、エンリアンクロストークを改善することはできなかった。そこで、本発明者がさらに実験を重ねた結果、撚対線の集合体とシースとの間に空気層を形成することが極めて有効であることが判明した。すなわち、空気の誘電率はシース材料の誘電率よりもはるかに小さいため、撚対線の集合体とシースとの間に空気層を形成すれば、多数のケーブルが積層され隣接するケーブルのシース同士が接触しても、隣接するケーブルの撚対線の集合体間には誘電率の小さい空気層が介在するため、静電結合の発生を有効に防止することが可能になる。
本発明者がさらに実験を行った結果、撚対線の集合体とシースとの間に空気層を形成する方法として、十字介在と撚対線の集合体の外周にライン状のスペーサを螺旋状に巻回し、スペーサが巻回された撚対線の集合体の外周をシースで被覆することにより、ケーブルのほぼ全周にわたってシースと撚対線の集合体との間に空気層を形成することができる。この際、ライン状のスペーサが存在する部位には空気層が形成されないが、線状のスペーサが占める割合は極めて小さいため、ケーブルのほぼ全周にわたって空気層が形成される。空気の誘電率は、通信ケーブルのシース部材として用いられる誘電体材料の誘電率よりもはるかに小さいため、隣接する通信ケーブル間の静電結合が抑制され、エイリアンクロストークが大幅に改善される。さらに、ライン状のスペーサは、複数の通信ケーブルを積み重ねた場合、隣接する通信ケーブル間の隣接距離を規制するスペーサとしても機能するので、隣接する通信ケーブルのシース間にも空気層が形成されるので、エイリアンクロストークを一層改善する作用効果が達成される。
本発明による通信ケーブルの好適実施例は、線状のスペーサは、円柱状又は中空円筒状の誘電体材料で構成したことを特徴とする。ここで、中空円筒状のスペーサは、スペーサ自身の誘電率が一層小さくなるいため、エイリアンクロストークの改善に一層有効である。
本発明による通信ケーブルの別の好適実施例は、導体サイズAWG23を用い、線状のスペーサとして、直径が1.6〜2.0mmのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、又はセルロース繊維の集合体で構成される線状のスペーサを用い、当該線状のスペーサを20〜40mmの撚りピッチで撚対線の集合体の外周に螺旋状に巻き付けたことを特徴とする。
本発明による多対型の通信ケーブルは、複数本の通信ケーブルの集合体と、当該通信ケーブルの集合体の外周を被覆するシース部材とを有する多対型通信ケーブルにおいて、
前記複数本の通信ケーブルは、撚対線を収納する4つの収納区域を有し断面がほぼ十字形の介在と、介在の各収納区域内にそれぞれ配置され、撚りピッチがそれぞれ異なる4本の撚対線と、前記介在と4本の撚対線との集合体の外周に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられているライン状のスペーサと、ライン状のスペーサが巻き付けられている撚対線の集合体の外周を被覆するシースとを具え、前記撚対線の集合体の外周面とシースとの間に、ライン状のスペーサが位置する部位を除き、ほぼ全周にわたって空気層が形成されていることを特徴とする。
本発明により通信ケーブルは、撚対線の集合体とシースとの間に空気層が介在するので、多数の通信ケーブルが集合された多対型の通信ケーブルとして構成される場合であっても、各撚対線の集合体の外周には空気層が存在するので、ケーブル間干渉が抑制され、エイリアンクロストークが改善された多対型通信ケーブルが実現される。
本発明では、撚対線の集合体とシースとの間に空気層がほぼ全周にわたって存在するので、多数本の通信ケーブルを積み重ねて配置しても、隣接するケーブルの撚対線間に空気層が形成されるので、静電結合が発生する不具合が防止され、エイリアンクロストークが大幅に改善される。この結果、10ギガビットレート又はそれ以上の信号伝送に有益な通信ケーブルが実現される。
図1は本発明による通信ケーブルの一例を示すものであり、図1Aはケーブルの中心軸線と直交する面で切った断面図であり、図1Bはケーブルの中心軸線を含み図1AのI−I線で切って示す線図的断面図であり、図1Cは2本の通信ケーブルを積み重ねた状態を示す線図的断面図である。ケーブルの中心には、断面が十字形状の介在1を配置する。介在1は、4つの収納区域1a〜1dを有し、各収納区域1a〜1dには、それぞれ撚りピッチの異なる撚対線2a〜2dをそれぞれ配置する。一例として、撚対線2a〜2dの撚りピッチは、6mm,7mm,8mm,9mmにそれぞれ設定する。介在1と4本の撚対線2a〜2dは、所定のピッチで撚り込まれ、その集合体の外周にはライン状のスペーサ3を所定のピッチで螺旋状に巻き付ける。スペーサ3が巻き付けられた撚対線の集合体の外周をシース4により被覆する。
ライン状のスペーサ3は、介在を含む撚対線の集合体とシース4との間に空気層を形成するスペーサ部材として機能する。当該スペーサ3は、円柱状(充実型)又は中空円筒状のフレキシブルな線状体で構成され、例えばポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)又はセルロース繊維の集合体等の誘電体材料で構成する。ライン状スペーサの直径は1.6〜2.0mmとし、螺旋状に巻回するピッチは20〜40mmに設定する。
ライン状スペーサ3は、例えば直径が1.6〜2.0mmの断面が円形のポリエチレン紐で構成することができる。このポリエチレン紐は適当な硬度と柔軟性を有するので、既存の巻付け機を用いて撚対線の集合体を走行させながら所定のピッチで螺旋状に巻き付けることが可能である。撚対線の集合体の外周にポリエチレン紐を巻付け、その後シースで被覆すれば、図1Bに示すように、ポリエチレン紐が撚対線の集合体とシースとの間の間隔を制御するスペーサとしての機能を果たし、撚対線の集合体とシースとの間に空気層5が形成される。この空気層は、スペーサ3が位置する部位を除き、撚対線の集合体のほぼ全周にわたって形成される。また、ポリエチレン紐は適度な硬度を有するので、多数の通信ケーブルが積み重ねられても、潰れたりせずスペーサとしての機能が維持され、撚対線の集合体の外周に形成した空気層を維持することが可能である。
図1Cは、本発明による2本の通信ケーブル10と11とを積み重ねた状態を示す。ライン状のスペーサは、適度な硬度を有すると共にシースの外周に螺旋状に延在する突条としても機能するので、複数の通信ケーブルを積み重ねた場合、隣接する通信ケーブル間の間隔を制御する役割を果たす。従って、図1Cに示すように、隣接する2本の通信ケーブル10と11との間には、別の空気層12が形成され、この空気層はスペーサが位置する部位を除き、通信ケーブルのほぼ全周にわたって形成される。従って、積み重ねられた2本の通信ケーブルの隣接する撚対線の集合体間には総計で3層の空気層が介在するので、2本ケーブル間に静電結合が形成されにくくなり、エイリアンクロストークが大幅に改善される。
次に、エイリアンクロストークの改善効果について説明する。図2はエイリアンクロストークの測定実験に用いた試験用のケーブルを示す。試験用のケーブルは、中心に配置した測定用ケーブル20と、その周囲に6本のケーブルを配置して集合したものである。これら7本のケーブルは同一構造とし、中心に配置した測定用ケーブル20への周囲に配置したケーブル21a〜21fからのエイリアンクロストークをそれぞれ測定し、加算したデータを測定した。
図3はエイリアンクロストークの実験結果を示すグラフである。図3において、縦軸はパワーサムエイリアンNEXT(Power Sum Alien Near End Cross Talk)を示し、横軸は周波数を示す。図中において、太い実線は撚対線の集合体に直径2.0mmのライン状のスペーサを巻き付けた通信ケーブルのデータを示し、中間の太さの実線は直径が1.6mmのライン状のスペーサを巻き付けた通信ケーブルのデータを示し、一番細い実線はスペーサが存在せずシースが撚対線の集合体に外周面を直径被覆する通信ケーブルのデータを示す。ライン状のスペーサが存在せずシースが撚対線の集合体の外周面を直接被覆する通信ケーブルの場合、約150MHzを超える周波数帯域においてパーマネントリンク規格から大きく外れたエイリアンクロストークが測定された。これに対して、直径が1.6mmのライン状のスペーサを巻き付けた通信ケーブルでは、高周波帯域においてもパーマネント規格を十分に満たす特性が測定された。さらに、直径が2.0mmのライン状スペーサが巻き付けられた通信ケーブルの場合、500MHzにおいても規格値を十分に満足するデータが測定された。当該実験結果より、撚対線の集合体の外周にライン状のスペーサを螺旋状に巻回することにより、撚対線の集合体のほぼ全周に空気層が形成され、エイリアンクロストークが大幅に改善されることが実証された。
図4は本発明による多対型通信ケーブルの構成を示す線図である。ケーブルの中心に通信ケーブル30aを配置し、その周囲に等間隔に6本の通信ケーブル30b〜30gを集合する。これら7本の通信ケーブルの集合体の外周をシース部材31により被覆する。7本の通信ケーブルは、図1に示す通信ケーブルで構成する。このような多対型のケーブルであっても、各通信ケーブルの撚対線の集合体の外周には空気層が形成されているので、図1Cに示すように、隣接する通信ケーブルの撚対線の集合体間には3層の空気層が介在し、その結果エイリアンクロストークが大幅に改善された多対型の通信ケーブルが実現される。尚、中心に配置した通信ケーブル30aの代わりにPEの介在を配置することも可能である。
本発明による通信ケーブルの一例を示す線図的断面図である。 エイリアンクロストークの測定実験に用いたケーブルの構造を示す線図的断面図である。 本発明による通信ケーブルのエイリアンクロストークの測定結果を示すグラフである。 本発明による多対型の通信ケーブルの構成を示す線図的断面図である。
符号の説明
1 介在
2a〜2d 撚対線
3 ライン状スペーサ
4 シース
5,12 空気層
10,11 通信ケーブル
20 測定用ケーブル
20a〜20f ケーブル
30a〜30g 通信ケーブル
31 シース部材

Claims (4)

  1. 高周波帯域での信号伝送に好適な通信ケーブルであって、撚対線を収納する4つの収納区域を有し断面がほぼ十字形の介在と、介在の各収納区域内にそれぞれ配置され、撚りピッチがそれぞれ異なる4本の撚対線と、前記介在と4本の撚対線との集合体の外周に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられているライン状のスペーサと、ライン状のスペーサが巻き付けられている撚対線の集合体の外周を被覆するシースとを具え、
    前記撚対線の集合体の外周面とシースとの間に、ライン状のスペーサが位置する部位を除き、ほぼ全周にわたって空気層が形成されていることを特徴とする通信ケーブル。
  2. 請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、導体サイズAWG22〜AWG26の場合、前記線状のスペーサは、円柱状又は中空円筒状の誘電体材料で構成したことを特徴とする通信ケーブル。
  3. 請求項2に記載の通信ケーブルにおいて、前記線状のスペーサとして、直径が1.6〜2.0mmのポリエチレン、ポリ塩化ビニル、又はセルロース繊維の集合体で構成される線状のスペーサを用い、当該線状のスペーサを20〜40mmの撚りピッチで撚対線の集合体の外周に螺旋状に巻き付けたことを特徴とする通信ケーブル。
  4. 複数本の通信ケーブルの集合体と、当該通信ケーブルの集合体の外周を被覆するシース部材とを有する多対型通信ケーブルにおいて、
    前記各通信ケーブルは、撚対線を収納する4つの収納区域を有し断面がほぼ十字形の介在と、介在の各収納区域内にそれぞれ配置され、撚りピッチがそれぞれ異なる4本の撚対線と、前記介在と4本の撚対線との集合体の外周に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられているライン状のスペーサと、ライン状のスペーサが巻き付けられている撚対線の集合体の外周を被覆するシースとを具え、前記撚対線の集合体の外周面とシースとの間に、ライン状のスペーサが位置する部位を除き、ほぼ全周にわたって空気層が形成されていることを特徴とする多対型通信ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012203988A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Tonichi Kyosan Cable Ltd 多対lanケーブル
CN111986848A (zh) * 2020-08-19 2020-11-24 安徽天康集团数据线缆有限公司 一种抗干扰数据通信线缆

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