JP2009092953A - 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】大径部13aの硬度より低硬度なゴム材で大径部13aの軸方向長さより僅かに長い幅で略板状に形成した清掃体21と、他端側が清掃体21の上面に止着し清掃体21を大径部13aに付勢する板バネ23とを備えて清掃部2を構成する。そして、この清掃部2を、清掃体21の先端が大径部13aの回転方向と逆方向に向くように、かつ、帯電ローラ1に形成した大径部13aの外周面のうち、感光体ドラム3と大径部13aとの当接位置と反対側で、感光体の中心と大径部13aの中心とを結ぶ垂直線Y上の位置またはその近傍の位置に、清掃体21の底面先端部21aが位置するように設ける。
【選択図】図1
Description
また、この帯電装置は、ギャップ管理部材の曲率と略同じ曲率で凹湾曲面が形成されると共に、その凹湾曲面内にシート状の清掃部材を設けたブロック状の加圧部材を備えており、清掃部材を介して、ギャップ管理部材の周面一部と凹湾曲面とを摺接可能に係合させ、圧縮スプリングの段発力でギャップ管理部材を感光体に押圧させている(例えば特許文献1参照)。
すなわち、上述の帯電装置は、加圧部材の凹湾曲面内にシート状の清掃部材を設けた構成(ドラムブレーキと同じような構成)であることから、清掃部材とギャップ管理部材とが面接触して回転抵抗が増加したり、また、長期に亘る稼動によりシート状の清掃部材が剥離して、ギャップ管理部材と加圧部材の間に巻き込まれる恐れがあったり、また、所定の精度で凹湾曲面を形成させる必要があることから加圧部材の歩留まりの問題(生産性)等があった。
また、清掃部材とギャップ管理部材との間で異物を保持する構成にすると、キャリアなどの高硬度の異物が清掃部材とギャップ管理部材との間に保持されることによって、異物がギャップ管理部材に圧接し、ギャップ管理部材を傷つけてしまうことがあった。また、清掃部材とギャップ管理部材との間に混入した異物が、清掃部材に保持されずに清掃部材とギャップ管理部材との間を通過し、ギャップ管理部材と感光体との当接面の間を通過することにより、帯電部材と感光体との間のギャップ変動を生じさせ、さらに、ギャップ管理部材を傷つけてしまうことがあった。
そこで本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決できる帯電装置、及び、画像形成装置を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1にかかる帯電装置は、両端部に大径部が形成され、感光体を一様に帯電させる帯電ローラを、前記感光体と前記大径部とが当接可能に軸着させて前記帯電ローラの中間部と前記感光体との間に微小間隙を形成させると共に、前記大径部に一端部が圧接され前記大径部の回転により前記外周面を清掃させる板状の清掃体を設けたことを特徴とする。
請求項2にかかる帯電装置は、請求項1において、前記清掃体は、その先端が前記大径部の回転方向と逆方向に向くように設けられていることを特徴とする。
請求項3にかかる帯電装置は、請求項1または2において、前記清掃体は、前記大径部より低硬度の部材で構成されていることを特徴とする。
請求項5にかかる帯電装置は、請求項1乃至4の何れか1項において、前記清掃体を支持させるブロック状の支持体が、前記大径部との圧接側と反対側の面に止着されていることを特徴とする。
請求項6にかかる帯電装置は、請求項1乃至5の何れか1項において、前記清掃体は、ゴム材で構成されていることを特徴とする。
請求項7にかかる帯電装置は、請求項1乃至6の何れか1項において、前記帯電ローラを、前記感光体へ付勢させる付勢手段を備えていることを特徴とする。
請求項8にかかるプロセスカートリッジは、請求項1乃至7の何れか1項に記載の帯電装置と前記感光体とを備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に一体的に構成されていることを特徴とする。
請求項9にかかる画像形成装置は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の帯電装置または請求項8に記載のプロセスカートリッジと、二成分現像剤を用いて前記感光体に形成された潜像をトナー像に現像させる現像装置とを備えたことを特徴とする。
本実施の形態にかかる帯電装置は、電子写真方式の画像形成装置において、潜像及びトナー像が形成される感光体ドラム3を一様に帯電させるもので、図1及び図2に示すように、帯電ローラ1と、清掃部2とを備えて構成される。
帯電ローラ1は、金属の丸棒からなる芯金11と、その芯金11の両端部を除いた外周面に被着された導電性ゴム材12と、その導電性ゴム材12の外径より僅かに大きい所要の外径からなると共に両端部の夫々の長さより短い所要長さの筒状に形成され、芯金11の両端部に導電性ゴム材12と隣接するように挿嵌されたギャップ管理部材13とを備えてなる。このギャップ管理部材13が両端部に挿嵌されることで、導電性ゴム材12が被着された被着部12aより拡径されて、帯電ローラ1の両端部に大径部13aが形成される。
また、帯電ローラ1に電圧が印加されると共に、感光体ドラム3の回転に伴って帯電ローラ1が回転することで、その微小間隙Cを介して導電性ゴム材12を被着させた被着部12aに対面した感光体ドラム3が一様に帯電されるようになっている。
清掃部2は、大径部13aの硬度より低硬度なゴム材からなり、大径部13aの軸方向長さより僅かに長い幅で略板状に形成された清掃体21と、略L字アングル状に形成され一方の外面がカートリッジケースa1に取着された基部22と、その基部22の他方の外面に一端側が止着され他端側が清掃体21の上面に止着された板バネ23とを備えて構成されている。
なお、清掃体21の上面全体を板バネ23で止着することで、環境変化によってゴム材の硬度が多少落ちても、ある程度の剛性を確保して、当接角θを一定にするから、異物塞き止め能力を最大限発揮できる。この当接角θは、実際の評価から、75°以上90°未満が好適であることが知見されている。
さらにこの清掃部2は、板バネ23によって、清掃体21の底面先端部21aと大径部13aとが線接触又は線に近い面接触となるように清掃体21の底面先端部21aを大径部13aに圧接させるように設けられており、帯電ローラ1を感光体ドラム3に付勢させると同時に、清掃体21の底面先端部21aと大径部13aとを常に密着させている。清掃体21を帯電ローラ1へ押圧させる手段として板バネ23を用いていることで、従来の圧縮スプリングを用いる構成に比べ機構部の大型化を防止できる。
したがって、帯電ローラ1を感光体ドラム3に付勢させる手段として、板バネ23とは別に、帯電ローラ1を感光体ドラム3へ付勢させる付勢手段4(図5参照)を設けて、夫々を独立した構成にすることが極めて好適である。この付勢手段4は、圧縮スプリングを用いた周知構成のもので良い。
すなわち、清掃体21の先端がカウンタ方向となるように、かつ、大径部13aの水平線X上の位置またはその近傍の位置に、清掃体21の底面先端部21aが位置するように、かつ、水平Xと清掃体21との挟む角度である当接角θが90°に近い緩斜面状となるように、清掃部2を設ける。なお、図5は、上述した条件を満たした図中左方に清掃部2を設けたものを例示しているが図中右方に設けても良い。
このプロセスカートリッジAは、例えば、中間転写ベルトを備え、4色分解(4色;シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)によるフルカラータイプの画像形成装置の場合、その配設数はその色数である4つであり、夫々独立して着脱可能に、中間転写ベルトに沿うように並設される。なお、カートリッジケースa1の形状や、着脱機構自体は周知であり、かかる詳細な説明は省略する。
このとき、現像装置による現像プロセス(潜像をトナー像に現像)によって、トナーやキャリア(トナーを帯電さるための金属粉)等の異物が、感光体ドラム3と大径部13aとの間に入ってしまうと、帯電性能の兼ね合いから、概ね100μmを越えない程度の微小間隙Cが大きくなって帯電性能を低下させてしまう恐れが生じる。しかしながら、大径部13aの外周面に圧接した清掃体21が、大径部13aの回転によりその外周面を清掃して微小間隙Cを一定に維持するから、帯電性能の低下を防止しつつ、感光体や帯電ローラ1の汚れを防止できる。
しかも、清掃体21を板状にしたことで、加圧部材の凹湾曲面内にシート状の清掃部2材を設けた従来技術のものと比べ、清掃体21と大径部13aとが線接触又は線に近い面接触となり、清掃体21による回転抵抗の増加を防止でき、ギャップ管理部材13と加圧部材の間に清掃体21が巻き込まれる恐れがない。また、清掃体21を簡素な板状にしたから、清掃体21の歩留まりが向上できる。
また、仮に、清掃体21と大径部13aとの間を異物が通過しても、清掃体21と大径部13aとが線に近い面接触で異物との接触面積が小さいことから、加圧部材の凹湾曲面内にシート状の清掃部2材を設けた従来技術のものと比べ、清掃体21や大径部13aに傷付く恐れや、異物がフィルミングしてしまう恐れを大幅に低減できる。
なお、上述した実施の形態では、大径部13aの硬度より低硬度なゴム材からなる清掃体21の上面に板バネ23の一端を止着させたものを例示しているが、図4に示すように、大径部13aの硬度より低硬度なゴム材からなる清掃体21の上面に、その清掃体21を支持させるブロック状の支持体24を止着させて、その支持体24に板バネ23の一端を止着させても良いものである。この場合、この支持体24が、環境変化によってゴム材の硬度が多少柔らかくなってもある程度の剛性を確保していることから、支持体24上面全体を板バネ23で止着しなくても良い。
次に実施例を説明する。
本実施例にかかる帯電ローラ1は、SUM−Niメッキ(鋼の表面をニッケルメッキ仕上げ)で外径をφ9mm程度に形成した芯金11の外周面の両端部を除く部分に、肉圧が1.5mm、体積固有抵抗値を1×103〜1×108Ω・cmとしたエピクロルヒドリンゴムを被着させて導電性ゴムローラ部(直径φ12mm)を形成している。なお、その導電性ゴムローラ部は、ゴム硬度が旧JIS−Aにて77度ぐらいで、ゴム自体のテストピース硬度が50度以上のものを使用した。
大径部13aを形成するギャップ管理部材13は、感光体ドラム3の表面硬度よりも低い樹脂で、擦動性の高い材質であるポリアセタール樹脂であり、その外経がφ12.08のものを使用し、帯電ローラ1と感光体ドラム3とのギャップは80μmになるようにした。
清掃部2は、例えばFe材やリン青銅材等で0.05〜0.3mm程度の薄板からなるバネ材で大径部13aとの清掃体21との当接圧が10〜30g/cmとなるように調整し、当接角θは75〜89°、清掃体21は、ポリウレタンゴム、ニトリルブタジエンゴム、EPDMゴム等のゴム材であり、その稜角部分をR面とし、その半径Rを3μm以下、清掃体21の各構成面の面粗度(表面粗さ)10μm以下、各構成面同士の真直度100μm以下になっている。
本実施例で用いた現像剤は、トナーとキャリアを有した二成分現像剤であり、トナーは、ポリエステル樹脂を基体としたトナーを粉砕式及び重合法で体積平均粒径7〜10μmに形成したものを用い、またキャリアは、鉄粉のごとき磁性体の上に30〜90重量%のスチレン分を有するスチレン−アクリル共重合体をコーティングし、50〜100μmの大きさの球形にしたものを用いた。
以上の条件で、帯電性能の低下も無く、感光体や帯電ローラ1の汚れも無い、極めて良好な効果を得ることができる。
なお、本実施の形態、本実施例では、帯電装置として説明したが、上述したように、その帯電装置を備えたプロセスカートリッジ、または、そのプロセスカートリッジを用いた画像形成装置でも良い。
Claims (9)
- 両端部に大径部が形成され、感光体を一様に帯電させる帯電ローラを、前記感光体と前記大径部とが当接可能に軸着させて前記帯電ローラの中間部と前記感光体との間に微小間隙を形成させると共に、前記大径部に一端部が圧接され前記大径部の回転により前記外周面を清掃させる板状の清掃体を設けたことを特徴とする帯電装置。
- 前記清掃体は、その先端が前記大径部の回転方向と逆方向に向くように設けられていることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
- 前記清掃体は、前記大径部より低硬度の部材で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電装置。
- 前記清掃体を前記大径部に付勢させる板バネを備えてなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の帯電装置。
- 前記清掃体を支持させるブロック状の支持体が、前記大径部との圧接側と反対側の面に止着されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の帯電装置。
- 前記清掃体は、ゴム材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の帯電装置。
- 前記帯電ローラを、前記感光体へ付勢させる付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の帯電装置。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の帯電装置と前記感光体とを備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に一体的に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の帯電装置または請求項8に記載のプロセスカートリッジと、二成分現像剤を用いて前記感光体に形成された潜像をトナー像に現像させる現像装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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