JP2009089729A - ミシンの足踏み式コントローラ及びミシンの制御装置 - Google Patents

ミシンの足踏み式コントローラ及びミシンの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】縫製作業を中断することなくミシンの最高縫製速度を選択可能なミシンの足踏み式コントローラを提供することを目的とする。
【解決手段】ミシンの足踏み式コントローラ1は、オペレータの踏み込み動作によって変位可能な踏み板11と、踏み板を変位可能に支持するコントローラスライド土台17と、踏み板11の踏み込み量を検出する可変抵抗操作機構13と、コントローラスライド土台17を回動可能に軸支するコントローラ土台18と、コントローラスライド土台17の回動位置を抵抗値として出力する回転式可変抵抗14と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、オペレータがミシンの縫製速度制御を行うための足踏み式コントローラ及びミシンの制御装置に関する。
従来、踏み込み量に応じてミシンモータの回転数すなわちミシンの縫製速度をコントロール可能なミシンの足踏みペダルには、例えば、図9に示すように、土台108の一端に設けられた支点軸Eを中心に回動自在に軸支された踏み板101と、この踏み板101と土台108とで形成されるペダル内部に設けられた可変抵抗107と、一端がリンク土台109に回動自在に連結されたリンク102と、該リンク102の他端部に一端が回動自在に連結されるとともに他端部が可変抵抗107と摺動自在に接するリンク104と、リンク102の一端とリンク104の他端とに連結された引っ張りばね105とが設けられている。リンク102とリンク104との連結部は、リンク102の一端とリンク104の他端部とが引っ張りばね105によって互いに引き付けられることで上方に移動し、当該連結部に回転自在に設けられたローラ103を介して踏み板101の裏面に圧接されるようになっている。また、ペダル内部には、支点軸Eを中心に踏み板101を土台108から遠ざけるように付勢する圧縮ばね106が設けられており、所定範囲内において離接移動するようになっている。そして、オペレータによって踏み板101が踏み込まれると、リンク104の他端が移動してミシンモータの回転数を決定する抵抗値が変化することにより、縫製速度をコントロールすることができるようになっている。
ところで、上述のミシンの足踏み式ペダルでは、ペダルの踏み込みとミシンモータの回転数すなわちミシンの縫製速度との対応は一定である。つまり、ペダルを最も踏み込んだときにミシンは所定の最高縫製速度となるよう設定されている。このため、例えばミシンの所定の最高縫製速度による縫製速度を超えた縫製速度で縫いを行いたい場合であっても、当該最高縫製速度の設定を切り替えることができないため、縫製速度を上げることはできなかった。また、ミシンの所定の最高縫製速度よりも低い縫製速度で縫製を継続して行いたい場合、ペダルの踏み込み位置を当該縫製速度に対応した位置に保持しなければならない。このため、オペレータは縫製作業中は常にペダルの踏み込み位置を維持しなければならず、オペレータの負担となっていた。
そこで、上述のミシンモータの回転数の最高回転数を調整する最高回転数調整用ボリュームと、上述のリンク104の抵抗値の上限値と最高回転数調整用ボリュームによって設定されたミシンモータの最高回転数との対応関係を切り替える最高回転数切替スイッチとを備えることでミシンの最高縫製速度を選択可能なミシンの制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−261192号公報
しかしながら、上述による従来のミシンの制御装置では一般的に最高回転数調整用ボリュームと最高回転数切替スイッチとはミシンフレームに設けられたボリュームやスイッチによって操作可能に構成されている。このため、縫製作業中にミシンの最高縫製速度を切り替えたい場合、オペレータは縫製作業中に縫製物を支持する手を一度離して当該ボリュームやスイッチを操作する必要があった。つまり、従来技術ではミシンモータの最高回転数即ちミシンの最高縫製速度を切り替えたい場合、縫製作業を中断しなければならないといった問題点があった。
本発明は、上述の問題点に鑑み、縫製作業を中断することなくミシンの最高縫製速度を選択可能なミシンの足踏み式コントローラ及びミシンの制御装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、オペレータの踏み込み動作により変位可能であって、当該変位に応じてミシンモータの回転数を入力する踏み板と、前記踏み板を踏み込み動作可能に支持する踏み板支持部と、前記踏み板の踏み込み量を検出する第1の検出手段と、を備え、前記第1の検出手段の検出値の増減に応じてミシンモータの回転数を増減させるための入力を行うミシンの足踏み式コントローラにおいて、前記踏み板支持部を前記踏み板の踏み込み動作とは異なる動作方向に移動動作可能に支持する土台部と、前記踏み板支持部の移動量を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段の検出値の増減に応じてミシンモータの回転数の上限値を入力することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のミシンの足踏み式コントローラにおいて、前記第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力する設定変更手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のミシンの足踏み式コントローラにおいて、前記踏み板支持部の前記土台部に対する移動後の位置を保持する保持手段を備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1に記載のミシンの足踏み式コントローラの入力に従ってミシンモータを制御するミシンの制御装置であって、前記第1の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数を増減させる制御手段と、前記第2の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる最高速度設定手段とを備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2に記載のミシンの足踏み式コントローラの入力に従ってミシンモータを制御するミシンの制御装置であって、前記第1の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数を増減させる制御手段と、前記第2の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる最高速度設定手段とを備え、前記最高速度設定手段は、前記設定変更手段による入力に従って前記第2の検出手段の検出値からミシンモータの回転数の上限値を決定することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ミシンの足踏み式コントローラは第2の検出手段の検出値に応じたミシンモータの回転数の上限値を入力するので、オペレータは足でミシンの足踏み式コントローラの踏み台支持部を土台部に対して移動させるように操作することでミシンモータの回転数の上限値を入力可能となる。よって、オペレータは縫製作業中に縫製物から手を離すことなく、縫製作業を継続しながらミシンモータの回転数の上限値を入力することが可能となる。これによって、より効率的な縫製作業を行えるミシンの足踏み式コントローラを提供できる。
また、上述の効果に加えて、ミシンの足踏み式コントローラは踏み板の踏み込み量によってミシンモータの回転数を増減可能である。つまり、オペレータは足で踏み板を踏み込む量を調節することでミシンモータの回転量の増減を調節することが可能であると共に、足で踏み板支持部を土台部に対して移動させることでミシンモータの回転数の上限値の入力とを行うことが可能である。よって、オペレータは足のみでミシンモータの回転数の増減とミシンモータの回転数の上限値の入力とを行うことが可能である。これによって、より快適にミシンを操作できると共に、より効率的な縫製作業を行えるミシンの足踏み式コントローラを提供できる。
さらに、ミシンモータの回転数の上限値を入力するための踏み板支持部は、踏み板の踏み込み動作とは異なる動作方向に移動動作可能に支持されているため、ある速度を維持したい場合に、当該速度を踏み板支持部により上限値として入力すれば、踏む込みストロークの途中位置で踏み板を維持させる必要がなく最大に踏み込んだ状態を維持すれば良いので、ミシンのオペレータの負担を軽減することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、設定切替手段は第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力する。例えば、設定切替手段は第2の検出手段の検出値が最大のときにミシンモータの回転数の上限値が最大になる設定と、第2の検出手段の検出値が最小のときにミシンモータの回転数の上限値が最大になる設定との切替を入力する(無論、対応関係の例はこれら二種類に限られない)。これによって、踏み台支持部の土台部に対する移動方向によって増減する第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力可能となる。つまり、オペレータが任意に踏み台支持部の土台部に対する移動方向とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力可能となる。よって、オペレータに操作しやすい踏み台支持部の土台部に対する移動方向とミシンモータの回転数の上限値との対応関係を設定するための入力が可能となり、より快適な操作が可能なミシンの足踏み式コントローラを提供できる。
請求項3記載の発明によれば、保持手段は踏み板支持部の土台部に対する移動後の位置を保持する。つまり、保持手段は、踏み台支持部の移動によってミシンモータの回転数の上限値が入力された後、徒に踏み台指示部が土台部に対して移動してしまうことによって徒にミシンモータの回転数の上限値が変更されてしまう可能性を低減させる。よって、オペレータの意図しないミシンモータの回転数の上限値の変更が起こる可能性を低減でき、より快適な操作が可能なミシンの足踏み式コントローラを提供できる。
請求項4記載の発明によれば、制御手段は、第1の検出手段の検出値に応じてミシンモータの回転数を増減させる。また、最高速度設定手段は、第2の検出手段の検出値に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる。つまり、制御手段と最高速度設定手段を備えたミシンの制御装置はミシンの足踏み式コントローラによる入力がミシンモータに反映されるようミシンモータを制御する。これによって、ミシンの足踏み式コントローラによる操作通りにミシンモータが制御され、オペレータの入力通りにミシンによる縫製作業が行われる。よって、ミシンの足踏み式コントローラによるミシンの制御がより快適に行える。
請求項5記載の発明によれば、制御手段は、第1の検出手段の検出値に応じてミシンモータの回転数を増減させる。また、最高速度設定手段は、第2の検出手段の検出値に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる。つまり、制御手段と最高速度設定手段を備えたミシンの制御装置はミシンの足踏み式コントローラによる入力がミシンモータに反映されるようミシンモータを制御する。これによって、ミシンの足踏み式コントローラによる操作通りにミシンモータが制御され、オペレータの入力通りにミシンによる縫製作業が行われる。よって、ミシンの足踏み式コントローラによるミシンの制御がより快適に行える。
さらに、最高速度設定手段は、設定変更手段の入力に応じて第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係を切り替えた上でミシンモータの回転数の上限値を決定する。例えば、第2の検出手段の検出値が最大のときにミシンモータの回転数の上限値が最大になるようミシンモータが制御されている状態で、設定変更手段によって第2の検出手段の検出値が最小のときにミシンモータの回転数の上限値が最大になる設定とするよう入力されると、最高速度設定手段は制御手段によって第2の検出手段の検出値が最小のときにミシンモータの回転数の上限値が最大となる制御をされるよう決定する(無論、対応関係の例はこれら二種類に限られない)。つまり、最高速度設定手段は、設定変更手段による入力によって第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替入力をミシンに設定する。これによって、設定変更手段による入力通りにミシンモータが制御される。即ち、オペレータに操作しやすい踏み台支持部の土台部に対する移動方向とミシンモータの回転数の上限値との対応関係に基づいてミシンの足踏み式コントローラによるミシンの制御が可能となる。よって、ミシンの足踏み式コントローラによるミシンの制御がより快適に行える。
(ミシンの足踏み式コントローラの実施例の全体構成)
以下、図を参照して本発明のミシンの足踏み式コントローラの実施例を詳細に説明する。本発明によるミシンの足踏み式コントローラ1は、ミシンモータの回転数を増減させ、またミシンモータの回転数の上限値の入力を行うことでミシンの縫製速度制御を行うための足踏み式コントローラである。
図1は本発明のミシンの足踏み式コントローラ1の分解斜視図、図2はミシンの足踏み式コントローラ1を上方から見た説明図、図3はミシンの足踏み式コントローラを側面から見た断面図である。
ミシンの足踏み式コントローラ1は、図1及至図3に示すように、オペレータの踏み込み動作により変位可能な踏み板11と、踏み板11を変位可能に支持する「踏み板支持部」としてのコントローラスライド土台17と、踏み板11とコントローラスライド土台17との間に設けられて踏み板11に対して上向きの弾力を加える圧縮ばね12と、踏み板11の踏み込み位置に応じて図示しないミシンモータの回転数を増減させる「第1の検出手段」としての可変抵抗操作機構13と、コントローラスライド土台17を回動可能に設置する「土台部」としてのコントローラ土台18と、ミシンモータの回転数の上限値を増減させる「第2の検出手段」としての回転式可変抵抗14と、コントローラ土台18の回転軸18aに固定されることでコントローラスライド土台17と摺動可能に係合すると共に、回転式可変抵抗14のシャフト部が固定される回転軸固定板16と、コントローラスライド土台17に固定されることでコントローラ土台18のスライドレール部18bと摺動可能に係合する「保持手段」としてのスライド部固定板20と、コントローラ土台18とスライド部固定板20との間に設けられてコントローラスライド土台17のコントローラ土台18に対する位置を保持する「保持手段」としての板ばね19と、コントローラ土台18に設けられた溝18cあるいは溝18dに着脱可能な「設定変更手段」としての操作方向規制ブロック21と、溝18cにおける操作方向規制ブロック21の着脱を検出する「設定変更手段」としての接触スイッチ22と、溝18dにおける操作方向規制ブロック21の着脱を検出する「設定変更手段」としての接触スイッチ23と、コントローラスライド土台17に固定されて設けられ、可変抵抗操作機構13、コントローラスライド土台14、接触スイッチ22及び接触スイッチ23から出力される各種の信号を統括制御するコントローラ基板15と、コントローラ基板15から延設されてミシンと接続する端子部を備える接続コード24と、を備えている。
また、接続コード24を介してミシンの足踏み式コントローラ1が接続されたミシンは、図示しないミシンの主軸を回転させる図示しないミシンモータと、ミシンの各種の動作制御を行う制御装置と、ミシンモータの回転によって回転する図示しない主軸と、図示しない上下動機構を介して主軸の回転に連動して上下動し縫い針を保持する図示しない針棒と、主軸の回転に連動して回転する図示しない釜部と、主軸の回転を針板上の縫製物の布送り運動に変換して縫製物に伝達する図示しない布送り機構と、を備えている。ミシンモータが回転すると、主軸の回転に連動して針棒が上下動すると共に釜部が回転し、布送り機構が縫製物を移動させることにより、周知のように縫製が行われる。
さらに、ミシンの制御装置は、可変抵抗操作機構13の可変抵抗の抵抗値に基づいてミシンモータの回転数を増減させる「制御手段」として機能すると共に、回転式可変抵抗14の抵抗値に基づいてミシンモータの回転数の上限値を増減させる「最高速度設定手段」として機能するようになっている。
また、制御装置は接触スイッチ22及び接触スイッチ23の検出結果に基づいて、回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係を切り替える。制御装置の詳細については後述する。
なお、ミシンモータの回転によるミシンの主軸の回転速度[rpm]は、ミシンモータの回転数の上限値の設定変更により、1000[rpm]〜2000[rpm]の間で変更可能である。
(ミシンモータの回転数を増減させる構成)
まず、ミシンモータの回転数を増減させる構成について詳細に説明する。
踏み板11は、コントローラスライド土台17の両側面に設けられた水平方向に沿った支軸17aにより上下に回動可能に支持されている。これによって、踏み板11はオペレータの踏み込み動作によってコントローラスライド土台17に対してその位置が変位する。また、踏み板11は圧縮ばね12によって上方に押し上げられており、踏み板11がオペレータの踏み込みを受けていない場合は、図3に示す踏み板11の位置となるようになっている。
圧縮ばね12は踏み板11とコントローラスライド土台17の間に設けられ、踏み板11及びコントローラスライド土台17の所定位置に設けられた突起によってその設置位置を保持されている。
可変抵抗操作機構13は少なくとも、ミシンモータの回転数を決定する抵抗値を可変に設定可能なスライド式可変抵抗13aと、スライド式可変抵抗13aの上面に固定されたリンク土台13bと、リンク土台13bによって一端が回動可能に軸支されるリミット板13cと、リミット板13cの他端に回転可能に軸支されて踏み板11の下面に回転可能に接触するローラ13dと、一端がリミット板13cの他端に回転可能に軸支され他端がスライド式可変抵抗13aのスライド部に回転可能に軸支されたスライド板13eと、リミット板13cの一端とスライド板13eの他端とを接続するように設けられてリミット板13cの一端とスライド板13eの他端との間隔を所定の間隔に保とうとする引っ張り力を付与する引張りばね13fと、を備える。
スライド式可変抵抗13aはその底部がコントローラ基板15に固定されている。また、スライド式可変抵抗13aとコントローラ基板15とは電気的に接続されており、スライド式可変抵抗の抵抗値はコントローラ基板15に出力される。
また、スライド式可変抵抗13aの抵抗値はスライド部の位置が変わることで変化し、スライド部が図3の矢印D方向に移動した場合は抵抗値が低減し、スライド部が図3の矢印B方向に移動した場合は抵抗値が増加する。
また、後述する制御装置によって、スライド式可変抵抗13aの抵抗値が増加するとミシンモータの回転数が増加し、スライド式可変抵抗13aの抵抗値が減少するとミシンモータの回転数が減少するようになっている。
なお、スライド式可変抵抗13aのスライド部が図3に示す位置にあるとき、ミシンモータの回転数は0になるよう設定されており、スライド式可変抵抗13aのスライド部が図3に示す位置から矢印B方向に移動することでミシンモータが回転する。
踏み板11が踏み込まれることで図3の矢印A方向に変位すると、踏み板11の変位に伴ってローラ13dが踏み板11の下面に沿って回転しながら矢印A方向へ変位する。これに伴い、リミット板13c及びスライド板13eの位置も変位し、スライド板13eの他端が図3の矢印B方向へと変位する。これによってスライド式可変抵抗13aのスライド部が矢印B方向へと移動する。これによってスライド式可変抵抗13aの抵抗値が増加し、ミシンモータが回転する。また、踏み板11の踏み込みが深くなればなるほどスライド式可変抵抗13aのスライド部の矢印B方向への移動量は大きくなり、ミシンモータの回転数は増加する。
また、踏み板11の踏み込みが行われなくなると、圧縮ばね12によって踏み板11は図3の矢印C方向へと変位し、図3に示す踏み板11の位置に押し戻される。これに伴い、引張りばね13fの引張り力によってスライド式可変抵抗13aのスライド部が図3の矢印D方向に引張られる。これによって、スライド式可変抵抗13aの抵抗値が減少し、スライド部が図3に示す位置になるとミシンモータの回転が止まる。また、これに伴い、リミット板13c、ローラ13d、スライド板13eが図3に示す位置に戻る。
つまり、踏み板11の踏み込み量を可変抵抗操作機構13が検出し、ミシンモータの回転数を増減させる抵抗値の増減として出力する。よって可変抵抗操作機構13は「第1の検出手段」として機能する。
(ミシンモータの回転数の上限値を増減させる構成)
次に、ミシンモータの回転数の上限値を増減させる構成について詳細に説明する。
コントローラスライド土台17は上述の踏み板11を変位可能に支持する「踏み台支持部」として機能する。また、コントローラ基板15はコントローラスライド土台17にネジ止めされて固定されている。また、上述のように圧縮ばね12を踏み板11との間の所定位置に保持している。
また、コントローラスライド土台17はコントローラ土台18上面に垂直に立設された回転軸18aを軸としてコントローラ土台18に対して垂直軸回りに回動可能に設置されている。これにより、スライド土台17は、踏み台11の操作方向と直交する方向に操作が行われるようになっている。また、コントローラスライド土台17の底部にはコントローラ土台18の円弧状のスライドレール部18bと摺動可能に係合する溝部17bが設けられている。つまり、コントローラスライド土台17がコントローラ土台18に対して回動する場合、コントローラ土台18の回転軸18aを軸とし、コントローラ土台18のスライドレール部18bにコントローラスライド土台17の溝部17bが摺動して回動する。
なお、踏み板11の側部にはオペレータがコントローラスライド土台17の回動操作を行う際に足を引っ掛けやすいようにするための係合部11aが設けられており、オペレータは係合部11aにオペレータの足の側部を当接させ、コントローラスライド土台17を回動させる。
また、図3に示すように、コントローラスライド土台17の溝部17bの下側にはスライド部固定板20が固定されている。また、スライド部固定板20とコントローラ土台18のスライドレール部18bとの間には板ばね19が設けられている。なお、板ばね19はスライド部固定板20に保持されている。
板ばね19は、当該板バネ19と溝部17bの内底面との間でコントローラ土台18のスライドレール部18bを押圧挟持し、押圧摩擦力によりスライドレール部18bを保持している。これによって、コントローラスライド土台17は一定以上の力が加わらない限りコントローラ土台18に対して回動しないよう保持されている。即ち板ばね19及びスライド部固定板20は「保持手段」として機能する。
また、コントローラ土台18の回動軸18aの上端面にはボリュームつまみ固定板16がネジ止め固定されている。ボリュームつまみ固定板16の中央部には、コントローラ基板15の下面に設けられた回転式可変抵抗14のシャフト部の先端と係合する穴が設けられており、回転式可変抵抗14のシャフト部の先端と回動軸18aとが供回り可能となるように連結されている。また、ボリュームつまみ固定板16は、回動軸18aよりも外径が大きく設定されており、コントローラ土台18からコントローラスライド土台17が抜け落ちないようになっている。
回転式可変抵抗14は少なくともコントローラ基板15の下面に固定支持された基部と、基部に対して回転可能に設けられたシャフト部とを有する。回転式可変抵抗14はシャフト部が基部に対してその回転角度を変位させると抵抗値が変化する可変抵抗である。回転式可変抵抗14はコントローラ基板15と電気的に接続され、回転式可変抵抗14の抵抗値はコントローラ基板15に出力される。
コントローラスライド土台17がコントローラ土台18に対して回動すると、コントローラ基板15を介してコントローラスライド土台17に固定支持されている回転式可変抵抗14の基部はコントローラ土台18に対して回動することとなる。一方、回転式可変抵抗14のシャフト部の先端は上述のようにボリュームつまみ固定板16の中央部の穴に係合している。このため、ボリュームつまみ固定板16と係合することでコントローラ土台18に支持されている回転式可変抵抗14のシャフト部はコントローラスライド土台17の回動に関係なく所定の向きを保持する。つまり、コントローラスライド土台17がコントローラ土台18に対して回動することで、回転式可変抵抗14のシャフト部は基部に対して回転する。これによって回転式可変抵抗14の抵抗値が変化する。即ち、コントローラスライド土台17のコントローラ土台18に対する回動位置の変位は、回転式可変抵抗14の抵抗値の変化として検出される。
また、後述する制御装置によって、回転式可変抵抗14が示す抵抗値はミシンモータの回転数の上限値に換算される。このとき、ミシンモータの回転数の上限値は回転式可変抵抗14の抵抗値によって変化するよう設定されている。つまり、オペレータによってコントローラスライド土台17がコントローラ土台18に対して回動するよう操作されると、回転式可変抵抗14の抵抗値が変化することによってミシンモータの回転数の上限値の設定が変更される。即ち、回転式可変抵抗14はミシンモータの回転数の上限値を入力する「第2の検出手段」として機能する。
また、コントローラスライド土台17の回動操作はミシンモータの回転数の上限値すなわちミシンの主軸の回転速度における最高速度(以降、ミシンの最高速)を設定する。このとき、コントローラスライド土台17をその回動範囲の両端のいずれか一方に回動したとき、ミシンの最高速が最高(2000[rpm])になるよう設定され、他方に回動したとき、ミシンの最高速が最低(1000[rpm])になるよう設定される。また、踏み板11の踏み込み位置に対応したミシンモータの回転数の増減は、上述の最高速の設定の範囲で行われる。つまり、ミシンの最高速が最高(2000[rpm])になるよう設定されている場合に踏み板11をいっぱいまで踏み込んだ場合、ミシンの主軸の回転速度が2000[rpm]となるようミシンモータが回転する。また、ミシンの最高速が最低(1000[rpm])になるよう設定されている場合に踏み板11をいっぱいまで踏み込んだ場合、ミシンの主軸の回転速度が1000[rpm]となるようミシンモータが回転する。
なお、コントローラスライド土台17の回動動作位置とミシンの最高速との対応関係については後述する。
(操作方向規制ブロック)
次に、操作方向規制ブロック21について詳細に説明する。
コントローラ土台18は上述のようにコントローラスライド土台17を回動可能に設置する「土台部」として機能する。また、コントローラ土台18のスライドレール部18bの外周側に位置するコントローラ土台18の両端部には、操作方向規制ブロック21を着脱可能に設置する溝18c、18dが設けられている。
操作方向規制ブロック21は少なくとも、コントローラ土台18の溝18c、18dに嵌合する係合部21aと、コントローラスライド土台17の側部と当接する操作方向規制部21bとを有する。操作方向規制ブロック21の係合部21aがコントローラ土台18の溝18c,18dのいずれか一方に嵌合するようにして設置されると、当該溝18c,18dが設けられた側のコントローラ土台18の端部に操作方向規制ブロック21の操作方向規制部21が保持される。このとき、コントローラ土台18のスライドレール部18bに沿って回動するコントローラスライド土台17は、操作方向規制ブロック21が保持された側への回動について、コントローラスライド土台17の側部と操作方向規制ブロック21の操作方向規制部の側部とが当接することにより、回動が抑止される。つまり、操作方向規制ブロック21が取り付けられた側の溝18c,18dのいずれか一方の側についてはコントローラスライド土台17はコントローラ土台18に対する回動範囲が狭くなる。
また、溝18c、18dにはそれぞれ操作方向規制ブロック21の着脱の状態を検出するための接触スイッチ22、23が設けられている。接触スイッチ22、23は導線によってコントローラ基板15と電気的に接続され、接触スイッチ22,23によって検出された操作方向規制ブロック21の着脱状態はコントローラ基板15に出力される。
(制御装置)
次に、ミシンの制御装置について、主に上記足踏み式コントローラ1の入力操作に関連する処理について詳細に説明する。
制御装置は図示しないミシンフレームの所定位置に設けられ、ミシンの縫製動作に関する各種の制御を行う。また、制御装置とミシンの足踏み式コントローラ1とは接続コード24を介して電気的に接続される。また、コントローラ基板15に出力されたスライド式可変抵抗13aの抵抗値、回転式可変抵抗14の抵抗値及び操作スイッチ22,23の検出結果は接続コード24を介して制御装置に出力される。
制御装置は、スライド式可変抵抗13aの抵抗値に応じてミシンモータの回転数を増減させる。よって、制御装置は「制御手段」として機能する。また、制御装置は回転式可変抵抗14の抵抗値に基づいてミシンモータの回転数の上限値を増減させる。よって、制御装置は「最高速度設定手段」として機能する。このとき、制御装置は、回転式可変抵抗14の抵抗値により定まる回転数の上限値を上限として、スライド式可変抵抗13aから入力される抵抗値に応じて比例的にミシンモータの回転数を変化させる制御を行う。
また、制御装置は操作スイッチ22,23の検出結果に応じて上述の回転式可変抵抗14の抵抗値に基づくミシンモータの回転数の上限値すなわちミシンの最高速の増減について所定の関係を適用する。
(操作方向規制ブロックの取り付け位置とミシンの最高速との関係)
次に、操作方向規制ブロック21の取り付け位置と回転式可変抵抗14の抵抗値に基づくミシンの最高速との関係について図4を用いて詳細に説明する。
図4は操作方向規制ブロック21の取り付けの有無と、コントローラスライド土台17の回動範囲と、コントローラスライド土台17の回動位置に対する回転式可変抵抗14の抵抗値の関係と、接触スイッチ22,23の検出の有無と、回転式可変抵抗14の抵抗値に対するミシンの最高速の関係との対応関係を示す表である。
まず、操作方向規制ブロック21が溝18c,18dのいずれにも取り付けられていない場合について説明する。このとき、コントローラスライド土台17はコントローラ土台18のスライドレール部18bの全範囲すなわち回動位置Pから回動位置Rの間を回動可能となる。このとき、図4に示すコントローラスライド土台の回動位置PからRへの位置変化に対して回転式可変抵抗14の抵抗値は右肩上がりとなる。即ち、コントローラスライド土台17がPの位置にある場合に回転式可変抵抗14の抵抗値は最小となり、コントローラスライド土台17がRの位置にある場合に回転式可変抵抗14の抵抗値は最大となる。また、このとき操作方向規制ブロック21は溝18c,18dのいずれにも取り付けられていないので、接触スイッチ22,23の検出はいずれもない(OFF)。このとき、制御装置は回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との関係を所定の正の比例関係と判断する。つまり、コントローラスライド土台17がPの位置にあるときミシンの最高速は最低(1000[rpm])となり、コントローラスライド土台17がRの位置にあるときミシンの最高速は最高(2000[rpm])となる。
次に、操作方向規制ブロック21が溝18cに取り付けられている場合について説明する。このとき、コントローラスライド土台17は回動位置Pから回動位置Qの間を回動可能となる。一方、コントローラスライド土台17の回動位置と回転式可変抵抗14の抵抗値との関係は一意である。よって回転式可変抵抗14から得られる抵抗値の範囲は、ブロック21がない場合の範囲の前半分のみとなる。また、このとき操作方向規制ブロックは溝18cに取り付けられているので、接触スイッチ22が操作方向規制ブロック21の設置を検出し(ON)、接触スイッチ23は検出しない(OFF)。このとき、制御装置は回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との関係を上述の所定の正の比例関係の傾きを2倍した比例関係とする。つまり、コントローラスライド土台17がPの位置にあるときミシンの最高速は最低(1000[rpm])となり、コントローラスライド土台17がQの位置にあるときミシンの最高速は最高(2000[rpm])となる。
次に、操作方向規制ブロック21が溝18dに取り付けられている場合について説明する。このとき、コントローラスライド土台17は回動位置Qから回動位置Rの間を回動可能となる。一方、コントローラスライド土台17の回動位置と回転式可変抵抗14の抵抗値との関係は一意である。よって回転式可変抵抗14から得られる抵抗値の範囲は、ブロック21がない場合の範囲の後半分のみとなる。また、このとき操作方向規制ブロックは溝18dに取り付けられているので、接触スイッチ23が操作方向規制ブロック21の設置を検出し(ON)、接触スイッチ22は検出しない(OFF)。このとき、制御装置は回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との関係を所定の負の比例関係とする。つまり、コントローラスライド土台17がRの位置にあるときミシンの最高速は最低(1000[rpm])となり、コントローラスライド土台17がQの位置にあるときミシンの最高速は最高(2000[rpm])となる。
つまり、操作方向規制ブロック21の取り付け位置に応じてコントローラスライド土台17の回動範囲が変わると共に、接触スイッチ22,23が検出する操作方向規制ブロック21の取り付け位置に応じて制御装置が回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との対応関係を切り替える。これによってオペレータは任意に操作方向規制ブロック21の取り付け位置を変更し、操作しやすいコントローラスライド土台17の回動動作とミシンの最高速との対応関係を選択可能となる。よって、コントローラスライド土台17の回動動作とミシンの最高速との対応関係を切替可能にする操作方向規制ブロック21及び接触スイッチ22,23は「設定変更手段」として機能する。
なお、図示しないが、上述のコントローラスライド土台17の回動操作によって設定されるミシンの最高速はミシンに設けられたディスプレイ部や、縫製速度確認窓等の表示部に表示される。つまりオペレータは当該表示部を確認しながらコントローラスライド土台17を回動させ、ミシンの最高速を設定するようになっている。
また、上述の回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との対応関係はあくまで一例であることは言うまでもない。例えば、上述の対応関係について、ミシンの最高速が最高となる場合と最低となる場合を入れ替えても良い。
(ミシンの足踏み式コントローラによるミシンの操作)
次に、ミシンの足踏み式コントローラ1による実際のミシンの操作について説明する。
まず、接続コード24をミシンに接続する。このとき、あらかじめ操作方向規制スイッチ21をコントローラ土台18の溝18c,18dのいずれか一方に取り付けておいてもよい。次いで、ミシンの電源を投入する。
次に、上述の表示部を確認しながらコントローラスライド土台17を回動させ、ミシンの最高速を設定する。その後、縫製物をミシンの針板状に設置して踏み板11を踏み込み、周知のように縫製動作を行う。
このとき、縫製動作中に最高速度を変更したい際には再びコントローラスライド土台17を回動させてミシンの最高速を変更する。なお、コントローラスライド土台17の回動操作は踏み板11を踏み込んだまま、すなわちミシンによる縫製動作を行いながら行ってもよいし、踏み板11の踏み込みをやめ、ミシンの縫製動作を停止させてから行ってもよい。このとき、ミシンの縫製動作を継続しながらコントローラスライド土台17の回動操作を行うと、コントローラスライド土台17の回動操作に応じたミシンの最高速がリアルタイムでミシンの縫製速度に反映されるので、オペレータは希望するミシンの最高速を設定しやすくなる。
また、コントローラスライド土台17の回動動作範囲の変更を行う場合は、一度踏み板11の踏み込みをやめ、ミシンの縫製動作を停止させてから操作方向規制スイッチ21の着脱を行う。その後、当該着脱に伴うコントローラスライド土台17の回動位置とミシンの最高速との対応関係の設定切替に応じたコントローラスライド土台17の回動操作を行い、ミシンの最高速を設定する。
(上述の実施例によるミシンの足踏み式コントローラの効果)
上述の実施例によれば、オペレータは足でミシンの踏み板11の踏み込み量によってミシンモータの回転数を増減させながら、かつ、コントローラスライド土台17をコントローラ土台18に対して回動させるように操作することで、オペレータは縫製作業中に縫製物から手を離すことなく、縫製作業を継続しながらミシンモータの回転数及びその上限値を入力することが可能となる。これによって、より効率的な縫製作業を行えるミシンの足踏み式コントローラ1を提供できる。
さらに、ミシンモータの回転数の上限値を入力するためのコントローラスライド土台17は、踏み板11の踏み込み動作とは直交する動作方向に移動動作可能に支持されているため、ある速度を維持したい場合に、当該速度をコントローラスライド土台17により上限値として入力すれば、踏む込みストロークの途中位置で踏み板11を維持させる必要がなく最大に踏み込んだ状態を維持すれば良いので、ミシンのオペレータの負担を軽減することが可能となる。
さらに、制御装置は、スライド式可変抵抗13aの抵抗値に応じてミシンモータの回転数を増減させると共に、回転式可変抵抗14の抵抗値に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる。これによって、ミシンモータが制御され、オペレータのミシンの足踏み式コントローラ1による操作通りにミシンによる縫製作業が行われる。よって、ミシンの足踏み式コントローラ1によるミシンの制御がより快適に行える。
さらに、操作方向規制ブロック21によって、回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力可能となる。また、制御装置は、接触スイッチ22,23の検出のON,OFFの入力に従って回転式可変抵抗14の抵抗値からミシンモータの回転数の上限値を決定する。これによって、オペレータが好むコントローラスライド土台17の回動方向とミシンモータの回転数の上限値との対応関係に基づいてミシンの足踏み式コントローラ1によるミシンの制御が可能となる。よって、ミシンの足踏み式コントローラ1によるミシンの制御がより快適に行える。
さらに、ミシンの足踏み式コントローラ1は接続コード24の端子部によってミシンと着脱可能に設けられているので、ミシンを使用しない際にミシンの足踏み式コントローラ1を取り外しておくことでミシンの誤動作を防止できる。よって、より安全性の高いミシンの足踏み式コントローラを提供できる。また、ミシン側の接続インターフェイスを統一することでミシンの足踏み式コントローラ1を複数の種類のミシンで共用可能となる。よって、ミシンの部品共通化による製造コストの低減を図ることが可能となり、より安価にミシンの足踏み式コントローラ1を提供できる。
(第2の実施例)
次に、上述の実施例とは異なる第2の実施例について、図5及び図6を用いて詳細に説明する。先の実施例と同じ構成については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
図5は第2の実施例によるミシンの足踏み式コントローラ1Aを上方から見た説明図、図6はミシンの足踏み式コントローラ1Aを側面から見た断面図である。
ミシンの足踏み式コントローラ1Aは、踏み板11を変位可能に支持するコントローラスライド土台17Aと、コントローラスライド土台17Aを踏み板11の踏み込み方向と直交した左右の水平方向に移動可能に設置する「土台部」としてのコントローラ土台18Aと、コントローラスライド土台17Aのコントローラ土台18Aに対する移動に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる「第2の検出手段」としてのスライド式可変抵抗14Aと、コントローラ土台18Aのスライドレール部18eに固定されることでコントローラスライド土台17Aと摺動可能に係合すると共に、スライド式可変抵抗14Aのスライド部が固定される固定板16Aと、コントローラスライド土台17Aに固定されることでコントローラ土台18Aのスライドレール部18fと摺動可能に係合する「保持手段」としてのスライド部固定板20Aと、コントローラ土台18Aとスライド部固定板20Aとの間に設けられてコントローラスライド土台17Aのコントローラ土台18Aに対する位置を保持する「保持手段」としての板ばね19Aと、を備える。
コントローラスライド土台17Aの底部には、コントローラ土台18Aの上面において踏み板11の踏み込み方向と直交した水平な左右方向に沿って設けられたスライドレール部18e、18fと摺動可能に係合する溝部17c,17dが設けられている。これによって、コントローラスライド土台17Aは、コントローラ土台18Aに対して踏み板11の踏み込み方向と直交した方向に移動可能に設置されている。
また、コントローラ基板15の下部にはスライド式可変抵抗14Aが設けられている。スライド式可変抵抗14Aは少なくとも、コントローラ基板15の下面に固定支持された基部と、基部に対して直線移動可能に設けられたスライド部とを有する。スライド式可変抵抗14Aは、基部に対してスライド部が移動すると抵抗値が変わる可変抵抗であり、スライド式可変抵抗14Aの抵抗値はコントローラ基板15に出力される。
また、コントローラ土台18のスライドレール部18eの中央部には固定板16Aがネジ止め固定されている。固定板16Aの中央部には、スライド式可変抵抗14Aのスライド部の先端部と係合するための穴が設けられており、これによって固定板16Aとスライド式可変抵抗14Aのスライド部の先端部とは係合している。このため、コントローラスライド土台17Aがコントローラ土台18Aに対してスライドレール18e、18fに沿って移動すると、固定板16Aを介してコントローラ土台18Aに固定されたスライド式可変抵抗14Aのスライド部に対して、コントローラ基板15を介してコントローラスライド土台17Aに固定されたスライド式可変抵抗14Aの基部が相対移動する。つまり、オペレータの操作によってコントローラスライド土台17Aがコントローラ土台18Aのスライドレール部18e,18fに沿って移動すると、スライド式可変抵抗14Aの抵抗値が変化する。
また、スライド式可変抵抗14Aの抵抗値がコントローラ基板を介してミシンに出力されると、ミシンの制御装置はスライド式可変抵抗14Aの抵抗値に応じてミシンモータの回転数の上限値即ちミシンの最高速を増減させる。よって、スライド式可変抵抗14Aは「第2の検出手段」として機能する。
また、コントローラスライド土台17Aの溝部の一方には、コントローラ土台18Aのスライドレール部18fを挟んでスライド部固定板20Aがネジ止め固定されている。また、スライド部固定板20Aの上面には板ばね19Aが設けられており、コントローラスライド土台17Aと板ばね19Aとによってコントローラ土台18Aのスライドレール部18fを挟み込むようになっている。これによって、コントローラスライド土台17Aが徒にコントローラ土台18に対して移動しないよう保持されている。よって、板ばね19A及びスライド部固定板20Aは「保持手段」として機能する。
また、図示しないが、コントローラ土台18Aに第1の実施例と同様の溝18c,18dを設けてもよい。この場合、溝18c,18dに取り付けられた操作方向規制ブロック21はコントローラスライド土台17Aの側部と当接することで、コントローラスライド土台17Aの移動範囲を規制する。また、操作方向規制ブロック21の取り付けを検出する接触スイッチ22,23の検出結果(ON,OFF)と、スライド式可変抵抗14Aの抵抗値とミシンの最高速との対応関係の切替についても第1の実施例と同様の仕組みで設けてもよい。
(第2の実施例によるミシンの足踏み式コントローラの作用効果)
第2の実施例によれば、第1の実施例の作用効果に加え、コントローラスライド土台17Aは回動しないので、踏み板11はコントローラスライド土台17Aの位置に関らず常に一定の踏み込み向きの角度となる。つまり、オペレータは踏み板11を常に同じ角度で踏み込むことが可能となり、より踏み板11の操作がしやすいミシンの足踏み式コントローラ1Aを提供できる。
(第3の実施例)
次に、第1の実施例及び第2の実施例とは異なる第3の実施例について、図7及び図8を用いて詳細に説明する。先の実施例と同じ構成については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
図7は第3の実施例によるミシンの足踏み式コントローラ1Bを上方から見た説明図、図8はミシンの足踏み式コントローラ1Bを側面から見た断面図である。
ミシンの足踏み式コントローラ1Bは、コントローラ土台18Bに設けられた円弧状のスライドレール部18bの外周側に位置するコントローラ土台18Bの両端部に、ノック式のスイッチ22B,23Bを備える。
スイッチ22B,23Bはノック式のボールペン等に適用されている周知の復帰機構であり、押し込み操作を繰り返すことによりその上部がコントローラ土台18Bの上面部に対して突出した状態と突出しない状態とが交互に切り替えられるようになっている。スイッチ22B,23Bがコントローラ土台18Bの上面部に対して突出していない状態において、スイッチ22B,23Bの上部から押圧力を加えた後に開放すると、その上部がコントローラ土台18Bの上面部に対して突出する。かかる状態でスイッチ22B,23Bの上部がコントローラ土台18Bの上面部よりも下に位置するよう押し込むと、スイッチ22B,23Bの上部はコントローラ土台18Bの上面部に対して突出しない位置を維持する。
このとき、それぞれのスイッチ22B,23Bの上部がコントローラ土台18Bの上面部に対して突出していると、コントローラスライド土台17は回転軸18aを軸とするスライドレール部18bに沿った回動運動について、当該突出したスイッチ側への回動が規制される。また、スイッチ22B,23Bはコントローラ基板と電気的に接続されており、その突出状態を検出して出力する。このとき、スイッチ22B,23Bがコントローラ土台18Bに対して突出している場合をON,突出していない場合をOFFとして出力する。また、ミシンの足踏み式コントローラ1Bが接続されたミシンの制御装置は、スイッチ22B、23BのON,OFFに応じて回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との対応関係の切替を行う。即ち、スイッチ22B,23Bの突出状態のON,OFFは第1の実施例におけるコントローラ土台18の溝18c,18dへの操作方向規制ブロック21の取り付け及び接触スイッチ22,23の検出に相当する。よってスイッチ22B,23Bは「設定変更手段」として機能する。
なお、スイッチ22B、23Bの構成を第2の実施例に適用してもよい。また、スイッチ22B,23Bの両方を突出させることでコントローラスライド土台17を回動不可能に固定してもよい。この場合、ミシンの最高速は自動的に2000[rpm]に設定される。
(第3の実施例によるミシンの足踏み式コントローラの作用効果)
第3の実施例によれば、第1の実施例の作用効果に加え、スイッチ22B,23Bは上方から押圧力を加えることによってコントローラ土台18Bから突出するかどうかを選択できる。これによって、オペレータは足の先でスイッチ22B,23Bを押すだけでスイッチ22B,23Bを操作することが可能となる。つまり、コントローラスライド台17の回動動作範囲の選択及びスイッチ22B,23BのON,OFFに伴うコントローラスライド台17の回動位置とミシンの最高速との対応関係の切替についても足で行うことが可能となる。よって、オペレータはミシンモータの回転数及びミシンモータの回転数の上限値(ミシンの最高速)の操作に関するすべての操作を足のみで行うことが可能となり、オペレータは縫製物から手を離すことで縫製作業を中断する必要がなくなる。よって、より快適かつ効率的なミシンの操作が可能なミシンの足踏み式コントローラ1Bを提供できる。
(その他)
なお、上述のミシンの最高速の範囲すなわちミシンの主軸の回転数の範囲は一例であり、上述の実施例に限定されないことは言うまでもない。
また、上述の実施例及び図面に示した実施例の構成はあくまで一例であり、本発明の特徴を逸脱しない範囲であれば他の形態をとってもよい。
また、実施例1及び実施例3はいずれも設定変更手段がコントローラスライド土台17の回動範囲を制限すると共に回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との対応関係の切替を入力しているが、単にコントローラスライド土台17の回動範囲を規制する部材と回転式可変抵抗14の抵抗値とミシンの最高速との対応関係の切替を入力するスイッチ等の切替手段とを別々に設けてもよい。
本発明のミシンの足踏み式コントローラの分解斜視図である。 ミシンの足踏み式コントローラを上方から見た説明図である。 ミシンの足踏み式コントローラを側面から見た断面図である。 操作方向規制ブロックの取り付けの有無と、コントローラスライド土台の回動範囲と、コントローラスライド土台の回動位置に対する回転式可変抵抗の抵抗値の関係と、接触スイッチの検出の有無と、回転式可変抵抗の抵抗値に対するミシンの最高速の関係との対応関係を示す表である。 第2の実施例によるミシンの足踏み式コントローラを上方から見た説明図である。 ミシンの足踏み式コントローラを側面から見た断面図である。 第3の実施例によるミシンの足踏み式コントローラを上方から見た説明図である。 ミシンの足踏み式コントローラを側面から見た断面図である。 従来のミシンの足踏み式コントローラの構成を示す説明図である。
符号の説明
11 踏み板
13 可変抵抗操作機構
14 回転式可変抵抗
15 コントローラ基板
17 コントローラスライド土台
18 コントローラ土台
18a 回転軸
18b スライドレール部
18c,18d 溝
19 板ばね
20 スライド部固定板
21 操作方向規制ブロック
22,23 接触スイッチ

Claims (5)

  1. オペレータの踏み込み動作により変位可能であって、当該変位に応じてミシンモータの回転数を入力する踏み板と、
    前記踏み板を踏み込み動作可能に支持する踏み板支持部と、
    前記踏み板の踏み込み量を検出する第1の検出手段と、を備え、
    前記第1の検出手段の検出値の増減に応じてミシンモータの回転数を増減させるための入力を行うミシンの足踏み式コントローラにおいて、
    前記踏み板支持部を前記踏み板の踏み込み動作とは異なる動作方向に移動動作可能に支持する土台部と、
    前記踏み板支持部の移動量を検出する第2の検出手段と、
    前記第2の検出手段の検出値の増減に応じてミシンモータの回転数の上限値を入力することを特徴とするミシンの足踏み式コントローラ。
  2. 前記第2の検出手段の検出値とミシンモータの回転数の上限値との対応関係の切替を入力する設定変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシンの足踏み式コントローラ。
  3. 前記踏み板支持部の前記土台部に対する移動後の位置を保持する保持手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの足踏み式コントローラ。
  4. 請求項1に記載のミシンの足踏み式コントローラの入力に従ってミシンモータを制御するミシンの制御装置であって、
    前記第1の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数を増減させる制御手段と、前記第2の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる最高速度設定手段とを備えることを特徴とするミシンの制御装置。
  5. 請求項2に記載のミシンの足踏み式コントローラの入力に従ってミシンモータを制御するミシンの制御装置であって、
    前記第1の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数を増減させる制御手段と、前記第2の検出手段の検出量に応じてミシンモータの回転数の上限値を増減させる最高速度設定手段とを備え、
    前記最高速度設定手段は、前記設定変更手段による入力に従って前記第2の検出手段の検出値からミシンモータの回転数の上限値を決定することを特徴とするミシンの制御装置。
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