JP2009087849A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アノードに水素が、カソードに空気が供給されることで発電する燃料電池スタック20と、水素タンク31から燃料電池スタック20に供給される燃料ガスが流れる燃料ガス供給配管と、燃料電池スタック20のアノードから排出されたアノードオフガスを、燃料ガス供給配管に戻し、水素を循環させる燃料ガス循環配管と、燃料ガス循環配管に配置され、アノードオフガス中の水分を分離させる気液分離器34と、燃料電池スタック20と気液分離器34との間における燃料ガス循環配管の内面から、内側に向かって突出した突状部11と、を備える燃料電池システム1である。
【選択図】図2
Description
そうすると、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体で構成されるアノードの細孔に、水分が付着し、細孔を塞いでしまう虞がある。そして、このように細孔が塞がれてしまうと、燃料電池の発電性能(電流−電圧特性)が低下する虞がある。
なお、アノードオフガスの流通方向において、複数の突状部を備えてもよく、このように複数の突状部を備える場合、気液分離器に向かって、隣り合う突状部の間隔を徐々に狭くし、突出高さを徐々に大きくしてもよい。
また、複数のリング状の突状部を、アノードオフガスの流通方向において、適宜な間隔を隔てて配置すれば、複数のリング状の突状部によって、燃料電池と気液分離器との間における燃料ガス循環配管の強度(疲労強度)を高めることができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック20と、燃料電池スタック20のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック20のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、を備えている。
燃料電池スタック20は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層して構成されたスタックであり、複数の単セルは直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソード(電極)とを備えている。
アノード系は、水素タンク31(燃料ガス源)と、遮断弁32と、エゼクタ33と、気液分離器34と、パージ弁35と、ドレン弁36とを備えている。
水素タンク31は、配管31a、遮断弁32、配管32a、エゼクタ33、配管33aを介して、アノード流路21の入口に接続されている。そして、図示しないECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)によって遮断弁32が開かれると、水素が、水素タンク31から、遮断弁32等を経由して、アノード流路21に供給されるようになっている。
すなわち、本実施形態では、水素タンク31(燃料ガス源)から燃料電池スタック20に供給される水素(燃料ガス)が流れる燃料ガス供給配管は、配管31a、32a、33a、エゼクタ33等を備えて構成されている。
すなわち、本実施形態では、アノードオフガスを、配管31a等で構成される燃料ガス供給配管に戻し、水素(燃料ガス)を循環させる燃料ガス循環配管は、配管10Aと、配管34aとを備えて構成されている。そして、気液分離器34は、配管10A、34aから構成される燃料ガス循環配管に配置されている。
カソード系は、コンプレッサ41(酸化剤ガス供給手段)と、希釈器42(希釈装置)とを備えている。
コンプレッサ41は、配管41aを介してカソード流路22の入口に接続されている。そして、コンプレッサ41は、ECU(図示しない)の指令よって作動すると、酸素を含む空気を取り込み、カソード流路22に供給するようになっている。なお、配管41aには、カソード流路22に向かう空気を適宜に加湿する加湿器(図示しない)が設けられている。
希釈器42は、パージ弁35が開かれることでアノード系から導入されるアノードオフガスと、カソード流路22から排出されたカソードオフガス(酸化剤ガス、希釈用ガス)とを混合し、アノードオフガス中の水素を希釈する機器であり、これらガスを混合し、水素を希釈するための希釈空間を備えている。そして、希釈器42で希釈された後のガスは、配管42bを介して、車外(外部)に排出されるようになっている。
次に、アノード流路21と気液分離器34とを接続する配管10Aについて、図2、図3を参照して説明する。
配管10Aは、合成樹脂製の筒状体であって、その内面から中心側(内側)に向かって突出したリング状(環状)の突状部11を複数備えている。複数の突状部11は、中子、内型等によって配管10Aの内面に一体成形されたものである。ただし、配管10Aは合成樹脂製に限らず、その他に例えば、金属製でもよい。
なお、突状部11によって生成した結露水が気液分離器34に容易に流れ込むように、高さ方向において、気液分離器34のアノードオフガス入口を、アノード流路21の出口よりも低く配置し、配管10Aを気液分離器34に向かって徐々に下がるように斜めに構成してもよい。
このような燃料電池システム1によれば、アノード流路21の出口と気液分離器34とを接続する配管10Aによって、アノードオフガス中の水蒸気を結露させ、分離することができる。すなわち、気液分離器34を大型化せずに、アノードオフガス中の水分を分離することができ、燃料電池システム1が大型化することもない。これにより、搭載スペース等が制限される車両等に燃料電池システム1を容易に搭載することができる。
さらに、複数の突状部11によって、配管10Aの強度を高めることができる。このため、走行する燃料電池自動車から受ける振動によって、配管10Aが破損しにくくなる。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は第1実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変形することができる。なお、変形例に係る構成、後記する第2実施形態の構成等を適宜に組み合わせてもよい。
ただし、フィン16(熱交換用突状部)の形状はこれに限定されず、その他棒状等であってもよい。
次に、本発明の第2実施形態について、図10から図12を参照して説明する。
第2実施形態に係る燃料電池システムは、配管10Aに代えて、配管10Gを備えている。配管10Gの内周面には、アノードオフガスの流通方向に沿って延びた2本の突状部17が形成されている。2本の突状部17は、配管10Gの内周面の鉛直上下位置に形成されている。ただし、突状部17の数はこれに限定されず、例えば4本にし、周方向において等間隔(90°)で配置してもよい。
このような配管10Gによれば、突状部17において生成した結露水を、アノードオフガスの流れに沿って延びた突状部17によって、ガイドしながら排出することができる。
前記した第2実施形態では、突状部17がアノードオフガスの流通方向と平行である場合を例示したが、突状部18がアノードオフガスの流通方向に沿って延びつつ、やや斜めに形成された配管10Hでもよい(図13参照)。
また、突状部19がアノードオフガスの流通方向に沿って延びつつ、蛇行して形成された配管10Iでもよい(図14参照)。
10A〜10I 配管(燃料ガス循環配管)
11〜12、14〜15、17〜19 突状部
13 突起(突状部)
15a 切欠部
16 フィン(熱交換用突状部)
20 燃料電池スタック
31 水素タンク(燃料ガス源)
31a、32a、33a 配管(燃料ガス供給配管)
34 気液分離器
34a 配管(燃料ガス循環配管)
Claims (6)
- アノードに燃料ガスが、カソードに酸化剤ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
燃料ガス源から前記燃料電池に供給される燃料ガスが流れる燃料ガス供給配管と、
前記燃料電池のアノードから排出されたアノードオフガスを、前記燃料ガス供給配管に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環配管と、
前記燃料ガス循環配管に配置され、アノードオフガス中の水分を分離させる気液分離器と、
前記燃料電池と前記気液分離器との間における前記燃料ガス循環配管の内面から、内側に向かって突出した突状部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記突状部は、リング状であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記突状部は、螺旋状であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記突状部の鉛直下部分は、生成した結露水がアノードオフガスの流通方向に沿って流れるように、切り欠かれていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記突状部は、アノードオフガスの流通方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池と前記気液分離器との間における前記燃料ガス循環配管の外周面に、前記突状部と外部との間で熱交換するように熱交換用突状部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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