JP2009087566A - イオン発生装置およびそれを備える電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン発生素子用充填樹脂の充填を必要とすることなく組み立てが簡単に行なえる、イオン発生装置およびこれを備えた電気機器を提供する。
【解決手段】回路基板5を内部に格納するハウジング6を備え、イオン発生素子2が、ハウジング6に設けられたイオン発生素子装着部6aにシール部材7により固定され、シール部材7はイオン発生素子2とイオン発生素子装着部6aとの隙間を塞ぐようにイオン発生素子2の表面側に貼り付けてイオン発生素子2をハウジング6に保持させている。
【選択図】図1
【解決手段】回路基板5を内部に格納するハウジング6を備え、イオン発生素子2が、ハウジング6に設けられたイオン発生素子装着部6aにシール部材7により固定され、シール部材7はイオン発生素子2とイオン発生素子装着部6aとの隙間を塞ぐようにイオン発生素子2の表面側に貼り付けてイオン発生素子2をハウジング6に保持させている。
【選択図】図1
Description
本発明は、高電圧を印加することによりイオンを発生させるイオン発生素子を有するイオン発生装置、および、そのイオン発生装置を備える空気調和機、冷蔵庫、ファンヒータ、殺菌装置などの電気機器に関するものである。
従来のイオン発生装置の一例を図8に示す。図8(a)は従来のイオン発生装置の外観図であり、図8(b)はその内部構成を示す断面図である。従来のイオン発生装置101において、ハウジング102の開口部はカバー103によって閉塞されており、イオン発生素子104はカバー103に埋設されている。カバー103には充填樹脂の注入口105が設けられている。電源供給用等の電線(被覆線)106およびコネクタ107は、イオン発生素子104に高電圧を印加する電圧印加回路に外部電源から電力を供給するためのものであり、電線106がハウジング102を貫通するため、その貫通部分から硬化前の充填樹脂が漏れないようにシールするゴムブッシュ108が設けられている。従来のイオン発生装置101は、この様な構造でハウジング102とカバー103で囲まれた筐体の内部ほぼ全てに充填樹脂(図示せず)が充填される。このような構造を有する従来のイオン発生装置は、たとえば特許文献1に開示されている。
特開2005−317204号公報
上述した従来のイオン発生装置101は、電線106がハウジング102を貫通するようにし、ゴムブッシュ108を設け、電線106の一端にコネクタ107を接続する構成であるため、組み立てに手間がかかっていた。また、イオン発生素子104を配置した部分には、高圧の絶縁と耐湿性向上を兼ねてカバー103の一部内側にイオン発生素子用充填樹脂103Aを充填している。このイオン発生素子用充填樹脂103Aは充填樹脂の注入口105より上方にあることから、注入口105から充填樹脂を充填してもイオン発生素子104まで充填樹脂が到達しない。そのため、注入口105からハウジング102に充填樹脂を充填するより先に、カバー103のイオン発生素子104の取付け部分にイオン発生素子用充填樹脂103Aの充填加工を実施し、熱硬化等の工程を完了した後に、ハウジング102に組み込んでいた。
このため、イオン発生素子用充填樹脂103Aの充填および熱硬化と、ハウジング102とカバー103で囲まれた筐体の内部ほぼ全てにおける充填樹脂(図示せず)の充填および熱硬化の工程を別々で行なう必要があり手間のかかるものであった。
本発明は、上記従来の問題点を解消するため、組み立てが簡単な構成のイオン発生装置およびこれを備えた電気機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るイオン発生装置は、高電圧の印加によりイオンを発生させるイオン発生素子と、高電圧をイオン発生素子に印加する高電圧印加回路と、高電圧印加回路に電源を入力するため接続されるコネクタと、高電圧印加回路を構成する回路部品の一部又は全部およびコネクタが実装される回路基板と、回路基板を内部に格納するハウジングとを備え、イオン発生素子は、ハウジングに設けられたイオン発生素子装着部にシール部材により固定され、シール部材はイオン発生素子とイオン発生素子装着部との隙間を塞ぐようにイオン発生素子の表面側に貼り付けてイオン発生素子をハウジングに保持させた構成を有する。
また、シール部材はイオン発生素子の放電電極の先鋭端部を覆わない形状としてもよく、シール部材を導電性材料により構成したり、シール部材を非導電性の材料と導電性の材料の張り合わせたシートに構成し、導電性の材料の面をイオン発生素子の表面側に対向させた構成としてもよい。さらにシール部材をイオン発生素子の表面に固定するのに導電性材料の接着用部材を用いてもよく、シール部材の一部にイオン発生素子の放電電極および誘導電極と交差する部分を設けたてもよい。またさらに、シール部材の一部に放電用の電界を集中させる先鋭部を設け、先鋭部をイオン発生素子の放電電極または誘導電極に近接もしくは一部が放電電極または誘導電極を覆う位置まで延出させて配置してもよい。
また、上記目的を達成するための本発明に係るイオン発生装置は、以上に記載のイオン発生装置を備えた構成を有する。
また、上記目的を達成するための本発明に係るイオン発生装置は、以上に記載のイオン発生装置を備えた構成を有する。
本発明によれば、イオン発生素子は、ハウジングに設けられたイオン発生素子装着部にシール部材により固定され、シール部材はイオン発生素子とイオン発生素子装着部との隙間を塞ぐようにイオン発生素子の表面側に貼り付けてイオン発生素子をハウジングに固定させた構成を有するので、イオン発生素子用充填樹脂の充填を特別必要としないので、組み立てが簡単に行える。
(本発明の実施の形態)
本発明の一実施の形態のイオン発生装置について図1ないし4を参照して以下に説明する。図1は本実施の形態のイオン発生装置の分解斜視図である。イオン発生装置1は、高電圧の印加によりイオンを発生させるイオン発生素子2と、高電圧をイオン発生素子2に印加する高電圧印加回路3と、高電圧印加回路3に電源を入力するため接続されるコネクタ4と、高電圧印加回路3を構成する各部品およびコネクタ4が実装された回路基板5と、回路基板5を内部に格納するハウジング6とを備え、イオン発生素子2は、ハウジング6に設けられたイオン発生素子装着部6aにシール部材7により固定され、シール部材7はイオン発生素子2とイオン発生素子装着部6aとの隙間を塞ぐようにイオン発生素子2の表面側に貼り付けてイオン発生素子2をハウジング6に固定させる構成となっている。また、シール部材7はイオン発生素子2の放電電極2Cの先鋭端部2Caを覆わない中空の形状7aとしている。このイオン発生装置1は、ハウジング6の開口部6bを閉塞するようにカバー8を備えている。また、ハウジング6には、イオン発生装置1を電気機器の所定の箇所に取り付けるための取付け足9、10が設けられている。また、カバー8には、充填樹脂(図示せず)の注入口8aが設けられている。コネクタ4は、イオン発生素子2に高電圧を印加する高電圧印加回路3に外部電源から電力を供給するためのものであり、高電圧印加回路3の入力端(図示ぜず)に接続されている。
本発明の一実施の形態のイオン発生装置について図1ないし4を参照して以下に説明する。図1は本実施の形態のイオン発生装置の分解斜視図である。イオン発生装置1は、高電圧の印加によりイオンを発生させるイオン発生素子2と、高電圧をイオン発生素子2に印加する高電圧印加回路3と、高電圧印加回路3に電源を入力するため接続されるコネクタ4と、高電圧印加回路3を構成する各部品およびコネクタ4が実装された回路基板5と、回路基板5を内部に格納するハウジング6とを備え、イオン発生素子2は、ハウジング6に設けられたイオン発生素子装着部6aにシール部材7により固定され、シール部材7はイオン発生素子2とイオン発生素子装着部6aとの隙間を塞ぐようにイオン発生素子2の表面側に貼り付けてイオン発生素子2をハウジング6に固定させる構成となっている。また、シール部材7はイオン発生素子2の放電電極2Cの先鋭端部2Caを覆わない中空の形状7aとしている。このイオン発生装置1は、ハウジング6の開口部6bを閉塞するようにカバー8を備えている。また、ハウジング6には、イオン発生装置1を電気機器の所定の箇所に取り付けるための取付け足9、10が設けられている。また、カバー8には、充填樹脂(図示せず)の注入口8aが設けられている。コネクタ4は、イオン発生素子2に高電圧を印加する高電圧印加回路3に外部電源から電力を供給するためのものであり、高電圧印加回路3の入力端(図示ぜず)に接続されている。
続いて、本イオン発生装置1の内部構成を図2に、全体構成を図3に示す。図2(a)は正面断面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIB−IIB線断面における拡大部分断面図、図2(c)は回路基板5とイオン発生素子2との関係を示す、図2(b)内の円A内の要部拡大断面図、図2(d)は高電圧印加回路を実装した回路基板の正面図である。図3(a)〜(c)はそれぞれ、イオン発生装置1の平面図、正面図、および底面図である。回路基板5上にはイオン発生素子2に印加する高電圧発生のための高電圧印加回路3を構成する回路部品群が実装されている。これらを詳細に示すと、回路基板5上には、コネクタ4、昇圧コイル11、スイッチング素子12、その他必要な電子部品13(一部のみ図示)が実装されている。また、回路基板5上に実装される部品であって放射ノイズを発生する部品、すなわち昇圧コイル11、スイッチング素子12等は、シールドケース14によって覆われる。シールドケース14は昇圧コイル11、スイッチング素子12等を覆うように回路基板5に差し込みが可能な矩形の開口14aを備え、図2(d)に示す矢印Y方向から差し込まれている。回路基板5は、ハウジング6内部に格納され、ハウジング6の基板保持部6c(複数)により保持されている。
次に、イオン発生素子2の保持構造について図2(c)により説明する。イオン発生素子2は、ハウシング6のイオン発生素子装着部6aとイオン発生素子2をシール部材7の間にはさみこまれて保持されている。シール部材7は、イオン発生素子2に接する面に接着用部材が塗布されており、ハウジング6とイオン発生素子2との両方に密着して、ハウジング6に充填される充填樹脂15が充填されてから硬化するまでの間、充填樹脂15の漏洩を防止するシール効果を発揮する。接着性の物質は塗料を塗布するかまたは、両面テープ状のものが考えられる。充填樹脂15は、ハウジング6内の一部(回路基板5の上面少し上の位置まで)に充填される(図2(a)を参照)。イオン発生素子2が例えば冷房装置の送風部分に配置された場合、冷風でイオン発生素子2が冷却されて、熱伝導でハウジング6内部が冷やされ、ハウジング6内部で結露が発生するおそれがあるが、充填樹脂15は、結露が回路基板5上に実装される各種の回路部品に悪影響を与える事を防止する。
ハウシング6内には、接続端子ガイド16が設けられており、その設置位置は、イオン発生素子2の放電電極接点2Aおよび誘導電極接点2Bと、電極部加熱手段17の一対の接続端子18および19の位置の四点にそれぞれ対応している(図2(b)を参照)。
次に、図4を参照してイオン発生素子2の構造について詳細に説明する。図4(a)はイオン発生素子の正面図であり、図4(b)は同縦断面図であり、図4(c)は、同横断面図、図4(d)は背面図である。イオン発生素子2は、放電電極接点2Aと、誘導電極接点2Bと、放電電極2Cと、誘導電極2Dと、コーティング層(保護層)2Eと、誘電体2Fとを有しており、放電電極2Cと誘導電極2Dとの間の電位差に基づいて発生する放電(例えば放電電極2C付近でのコロナ放電)により、イオン(例えば、正負両イオン)を発生させるものである。
誘電体2Fは、略直方体形状の上部誘電体2Faと下部誘電体2Fbとを貼り合わせた平板状で構成されている。誘電体2Fの材料としては、有機物であれば耐酸化性に優れた材料が好適であり、例えばポリイミドまたはガラスエポキシ等の樹脂を使用することができる。また、誘電体2Fの材料として無機物を選択するのであれば、純度の高いアルミナ、結晶化ガラス、フォルステライト、ステアタイト等のセラミックを使用することができる。なお、耐食性の面を考えれば、誘電体2Fの材料として無機系のもののほうが望ましく、さらに、成形性や後述する電極形成の容易性を考えれば、セラミックを用いて成形することが好ましい。また、放電電極2Cと誘導電極2Dとの間の絶縁抵抗が均一であることが望ましいため、材料内部の密度バラツキが少なく、誘電体2Fの絶縁率が均一であればあるほど好適である。
次に、イオン発生素子2の放電電極2Cの形状について説明する。放電電極2Cは上部誘電体2Faの上部に形成されている。位置関係をわかりやすくするために、図4(a)では、誘導電極2Dは実際には見えないが、見えるように破線で表示している。放電電極2Cは、上部誘電体2Fa上において両刃ノコ状に形成されている。より詳しく説明すると、放電電極2Cは、誘電体2F(上部誘電体2Fa)の中心部に両刃ノコ状に形成され、連続的に鋸刃状に形成される複数の先鋭端部2Caと、端子部2Cbとで構成されている。放電電極2Cの端子部2Cbと上述の放電電極接点2Aとは接続経路2Gを介して接続されている。
続いて、イオン発生素子2の誘導電極2Dについて説明する。誘導電極2Dは、誘電体2Fの内部(上部誘電体2Faと下部誘電体2Fbとの間)に形成され、放電電極2Cと対向して配置されている。ここでは、放電電極2Cと誘導電極2Dとの間の絶縁抵抗は均一であることが望ましく、放電電極2Cと誘導電極2Dとは平行であることが望ましいからである。このような配置により、放電電極2Cと誘導電極2Dとの距離が一定となるので、放電電極2Cと誘導電極2Dとの間の放電状態が安定し、イオン(例えば、正負両イオン)を好適に発生させることが可能となる。
次に、電極部過熱手段17の詳細について説明する。電極部過熱手段17は、イオン発生素子2の誘電体2F(下部誘電体2Fb)の外面側中央部に設けられ、電極部過熱手段17には、電極部過熱手段17に外部電源から電力を供給するための接続端子18および19が接続され、導電パターン18a、および19aで電極部過熱手段17に接続されている。電極部を過熱する目的は、電極部への結露や吸湿により、放電が不安定となったり、イオンが減少するのを防止するためである。電極部過熱手段17としては、抵抗、ヒータ、正特性の抵抗等が挙げられる。
次に、図1を参照して本イオン発生装置1の具体的な組み立ての手順について説明する。まず、接続端子20a、20b、21a、および21bをハウジング6の接続端子ガイド16(図1において一部図示せず)それぞれに挿入し、接続端子20a、20b、21a、および21bをハウジング2の接続端子ガイド16にそれぞれ保持させる。次にイオン発生素子装着部6aにイオン発生素子2をはめ込み、その上からシール部材7を重ねて、ハウジング6にイオン発生素子2を少し押さえた状態で、貼り付ける。次にハウジング6の開口部6bからイオン発生素子2の放電電極接点2Aおよび誘導電極接点2B並びに電極部加熱手段17の一対の接続端子18および19(図1において図示せず)と接続端子20a、20b、21a、および21bとをそれぞれハンダ付けする。ハンダ付けが完了した時点でイオン発生素子2は接続端子20a、20b、21aおよび21bで保持されるので、後で述べる充填樹脂15を充填する場合の圧力に耐えることができる。
続いて、実装済みの完成された回路基板5にシールドケース14を差し込む。そして、シールドケース14が差し込まれた状態の回路基板5を、ハウジング6の開口部6bからハウジング2内に挿入して、回路基板5をハウシング6の基板保持部6C(複数)(図4において図示せず。図2(a)を参照)にはめ込む。基板保持部6Cは、回路基板5をそのまま挿入すれば、最終段階できっちりとはまり込む設計にしているので、回路基板5を押し込むだけでよい。その後、回路基板5の接続部5a、5b、5c、および5dには接続端子20a、20b、21a、および21bがそれぞれ挿入される。回路基板5の接続部5a、5b、5c、および5dに挿入された接続端子20a、20b、21a、および21bはそれぞれハンダ付けで回路基板5と接続される。最後に、カバー8をハウジング6にはめ込む。カバー8の4箇所の突出部8bは、ほぼ回路基板5に届く位置まではいる。以上で組み立ては完了する。次にカバー8の注入口8aから充填樹脂15を充填する。充填樹脂15が充填されると、コネクタ4の穴部4aに充填樹脂15が浸入して、コネクタ4と回路基板5とを接着する。コネクタ4はこの様に構成されているので、コネクタ4に外部電源を接続する場合に押圧が加わってもコネクタ4はコネクタ支持部5Eによって支持されているので、コネクタ4を回路基板5に接続しているハンダ付け部にかかる応力を低減することができる。また、カバー8の突出部8a〜8dの先端が充填樹脂15に浸かるので、ハウシング6との接触面から充填樹脂15が吸い上がり、カバー8とハウジング6とを接着する。その後、恒温槽に入れて充填樹脂15を熱硬化させる。
上記各構成のイオン発生装置においては、ハウジング6内の下部空間が充填樹脂15により充填され、ハウジング6内の上部空間は充填樹脂15により充填されていない。コネクタ4が穴部4aを有し、その穴部4aに、充填樹脂15が、硬化前に侵入するようになっている。イオン発生素子2は、ハウシング6のイオン発生素子装着部6aとイオン発生素子2をシール部材7の間にはさみこまれて保持されている。シール部材7は、イオン発生素子2に接する面に導電性材料の接着用部材が塗布されており、ハウジング6とイオン発生素子2との両方に密着して、ハウジング6に充填される充填樹脂15が充填されてから硬化するまでの間、充填樹脂15の漏洩を防止するシール効果を発揮する。これにより、硬化前の充填樹脂15がイオン発生素子2とイオン発生素子装着部6aとの間から漏れることを防止することができる。このような構成の場合、シール部材7によるシールを確実にするために、高電圧印加回路3とイオン発生素子2とを電気的に接続するための接続端子を備え、イオン発生素子2に接続された接続端子をハウジング6が保持するようにしてもよい。
ハウジング6内の下部空間が充填樹脂15により充填される各構成のイオン発生装置において、ハウジング6が上部に開口部を有し、開口部を覆うカバー8の下端に複数の突出部を設け、複数の突出部の先端が、下部空間と上部空間との境界面よりも下方に位置するようにしてもよい。これにより、充填樹脂15の使用量を増加させることなく、カバー8の保持も可能となる。シール部材7をイオン発生素子2の表面に固定するのに導電性材料の接着用部材を用いてもよい。また、本イオン発生装置1は、放射ノイズの発生源である昇圧コイル11、スイッチング素子12等を導電性のシールドケース14で覆っているので、放射ノイズを低減することができる。
なお、充填樹脂15は、イオン発生装置1が用済みになって廃棄される場合の環境問題を考えると、使用量を抑える必要がある。本イオン発生装置1の構成であれば、回路基板5の上面まで充填樹脂15を充填すれば、回路基板5、カバー8をハウジング6に保持させる部分およびコネクタ4を保持させる部分の接触面に充填樹脂15が表面張力で浸入して硬化後に接着効果をもたらす。通常は充填樹脂15がハウジング6の上部まで充填される必要があるが、表面張力を利用して充填樹脂15の界面より上の位置まで充填樹脂15を吸い上げることにより、充填樹脂15の使用量に抑えることが可能となる。
本イオン発生装置1は、イオン発生素子2とハウジング6の勘合部分からの充填樹脂15の漏出をシール部材7の貼付けで防止することが可能であり、従来のような接着剤を塗布して張り付けて、さらに硬化させる時間(オープンタイムまたは熱硬化時間等)が不要となる。シール部材7はイオン発生素子2とハウジング6の勘合部から充填樹脂15の充填時の漏出を防止する役目と、イオン発生素子2に接続端子20a、20b、21a、および21bを接続するまでのイオン発生素子2を保持する役目を持っているが、接続端子20a、20b、21a、および21bが接続されるとイオン発生素子2の保持は問題なくなるので、主目的は充填樹脂15充填時の漏出を防止することとなる。
(本発明の実施の形態の変形例)
上述した実施の形態では、シール部材7の機能はイオン発生素子2の保持と充填樹脂15の充填時の漏出防止であるが、別途の機能を持たせることも可能である。以下にその内容を説明する。図5はイオン発生素子とシール部材の各種形状との関係を示す説明図である。まず基本的な実施の形態1における形状は、図5(a)に示すものであり、シール部材7の中央部はくりぬいて中空部7aが形成されている。放電電極2Cの複数の先鋭端部2Caでの放電に対して、シール部材7を影響させない形状である。この場合のシール部材7は導電性の材料である必要はない。次に図5(b)に示す変形例1では、放電電極2Cの中心線c−cに沿って中央部に橋状のリブ7bを設けたものである。この場合シール部材7はリブ7bにおいて放電電極2Cと重なり、且つ誘導電極2Dと交差することになる。この場合のシール部材7は導電性の材料を使用する。材料は例えばステンレス等の耐候性のいいものが適している。
上述した実施の形態では、シール部材7の機能はイオン発生素子2の保持と充填樹脂15の充填時の漏出防止であるが、別途の機能を持たせることも可能である。以下にその内容を説明する。図5はイオン発生素子とシール部材の各種形状との関係を示す説明図である。まず基本的な実施の形態1における形状は、図5(a)に示すものであり、シール部材7の中央部はくりぬいて中空部7aが形成されている。放電電極2Cの複数の先鋭端部2Caでの放電に対して、シール部材7を影響させない形状である。この場合のシール部材7は導電性の材料である必要はない。次に図5(b)に示す変形例1では、放電電極2Cの中心線c−cに沿って中央部に橋状のリブ7bを設けたものである。この場合シール部材7はリブ7bにおいて放電電極2Cと重なり、且つ誘導電極2Dと交差することになる。この場合のシール部材7は導電性の材料を使用する。材料は例えばステンレス等の耐候性のいいものが適している。
図5(c)に示す変形例2では、誘導電極2Dとの交差点(A)に先鋭形状部7cを設けてそこで電界集中が起きやすくしたものである。また、図5(d)に示す変形例3では、シール部材7の中央部の橋状のリブ7bを設ける代わりに、誘導電極2Dとの交差点Aに先鋭部7dを設けてそこで電界集中が起きやすくしたものである。このように、変形例1、2、3の構成とすることで放電電極2Cと誘導電極2Dの間に第2の放電経路を構成することができる。第2の放電経路は、図4(c)を参照して次のような経路となる。放電電極2C→コーティング層(保護層)2E→導電性のシール部材7(図示せず)→コーティング層(保護層)2E→上部誘導体2Fa→誘導電極2D。この場合「シール部材→コーティング層(保護層)2E」の部分のコーティング層(保護層)2Eを有しない構成とすることも可能である。
この第2の放電経路となるシール部材7は、コーティング層2Eに被覆されることなく空気中に露出しているので、電界が発生した場合には放電が発生しやすく、放電電極2Cの5箇所の先鋭端部2Caからの放電よりも早く放電が発生し、先鋭端部2Caでの放電を誘発させる効果があり全体的な放電の安定性を向上させる効果がある。
また、シール部材7の構成において、1層構造の場合は、例えば導電性の接着シート等のような、シール部材7が導電性と接着性を併せ持ったものにより構成される。また、2層で構成する場合には、1層目はシール部材7自体をイオン発生素子装着部6aに保持させる目的で、例えば両面テープ等による構成が考えられる。2層目は、例えば金属板、箔等のような、導電性のシートによる構成が考えられる。また、別の2層構成の例として、1層目はシート自体をイオン発生素子装着部6aに保持させ、かつ導電性を持った接着シートとし、2層目はシート自体の強度を持たせるための構造体(例えば樹脂シート等)で構成することが可能である。
次にシール部材7を3層の構成とする例として、1層目はシート自体をイオン発生素子装着部6aに保持させる目的で例えば両面テープ等とし、2層目は導電性のシート例えば金属箔等とすることが考えられる。シール部材7の表面が導電性の場合に、イオン発生素子2で発生したイオンがシール部材7の表面の電荷により吸着されて、総発生イオン量が減少する可能性があるため、よりイオン発生の効率を上げるためにさらに第3層として非導電性のシート(樹脂シート等)を張り合わせることが考えられる。
(本発明の実施の形態の電気機器への適用例)
本発明のイオン発生装置の電気機器への一つの適用例として、本発明のイオン発生装置を掃除機に適用した例を図6により説明する。掃除機40は、イオン発生装置41と送風機42とを備えている。なお、図中のイオン発生装置41は、本発明の上記実施の形態のけるイオン発生装置1を模式的に板状に示したものであって、ファン43の風を受ける上表面側に、上記実施の形態と同様の、シール部材によるハウジングへの固定構造を有するイオン発生素子が配置されている。送風機42は、イオン発生装置41にて発生した正負両イオンを空気中に送出する送出手段を構成している。この送風機42は、ファン43と、ファン43を回転するモータ44と、このモータ44のモータ駆動回路45とで構成されている。また、イオン発生装置41と送風機42との間には、微粒子を除去するためのフィルタ46が配置されている。
本発明のイオン発生装置の電気機器への一つの適用例として、本発明のイオン発生装置を掃除機に適用した例を図6により説明する。掃除機40は、イオン発生装置41と送風機42とを備えている。なお、図中のイオン発生装置41は、本発明の上記実施の形態のけるイオン発生装置1を模式的に板状に示したものであって、ファン43の風を受ける上表面側に、上記実施の形態と同様の、シール部材によるハウジングへの固定構造を有するイオン発生素子が配置されている。送風機42は、イオン発生装置41にて発生した正負両イオンを空気中に送出する送出手段を構成している。この送風機42は、ファン43と、ファン43を回転するモータ44と、このモータ44のモータ駆動回路45とで構成されている。また、イオン発生装置41と送風機42との間には、微粒子を除去するためのフィルタ46が配置されている。
このような構成により、モータ駆動回路45によってモータ44が駆動されると、ファン43が回転し、空気の流れが生じる。イオン発生装置41にて発生した正負両イオンは、この空気の流れにのって、掃除機40の排出口47から外部に放出される。また、掃除機40によって吸引した空気を、直接、送風機42に送り込む構成としてもよい。この場合、吸引した空気は送風機42によってイオン発生装置41に運ばれ、イオン発生装置41が発生する正負両イオンにより、空気中の浮遊物質および有害物質が除去され、清浄化された空気が掃除機40の外部に放出される。したがって、このような構成とすれば、掃除機40の使用に伴う空気の汚れを効果的に除去することができる。
本発明のイオン発生装置の電気機器への他の適用例として、本発明のイオン発生装置を冷蔵庫に適用した例を図7により説明する。なお、図6に示した適用例と同じ構成については、同一の番号を付し説明を略する。冷蔵庫50は、イオン発生装置41と、送風機42とを備えている。モータ駆動回路45によってモータ44が駆動されと、ファン43が回転し、空気の流れが生じる。イオン発生装置41にて発生した正負両イオンは、この空気の流れにのって、冷蔵庫50の庫内送出口51から冷蔵庫50内部の空間に放出される。なお、冷蔵庫50内の空気を吸引して、この吸引した空気を送風機42に直接送り込む構成としてもよい。この場合、冷蔵庫50の内部に正負両イオンを送り込む前段階で空気を清浄化することとなるが、この場合も清浄化した空気を冷蔵庫50の内部に送り込むこと構成となっている。
このような電気機器においては、機器本来の機能に加えて、搭載したイオン発生装置および送出手段でイオン(例えば、正負両イオン)を電気機器外部の空気中に放出することができる。
なお、今回、開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は上記の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
本発明は、空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などの電気機器に利用可能である。また、本発明の電気機器は、主に、家屋の室内、ビル内の一室、病院の病室若しくは手術室、車内、飛行機内、船内、倉庫内、冷蔵庫の庫内等に配置利用可能である。
1 イオン発生装置、2 イオン発生素子、2C 放電電極、2Ca 先鋭端部、2D 誘導電極、3 高電圧印加回路、4 コネクタ、5 回路基板、6 ハウジング、6a イオン発生素子装着部、7 シール部材、7a 中空部、7b リブ、7c 先鋭形状部、7d 先鋭部、15 充填樹脂、40 掃除機、50 冷蔵庫。
Claims (8)
- 高電圧の印加によりイオンを発生させるイオン発生素子と、
前記高電圧を前記イオン発生素子に印加する高電圧印加回路と、
前記高電圧印加回路に電源を入力するため接続されるコネクタと、
前記高電圧印加回路を構成する回路部品の一部又は全部および前記コネクタが実装される回路基板と、
前記回路基板を内部に格納するハウジングと、を備え、
前記イオン発生素子は、前記ハウジングに設けられたイオン発生素子装着部にシール部材により固定され、前記シール部材は前記イオン発生素子と前記イオン発生素子装着部との隙間を塞ぐようにイオン発生素子の表面側に貼り付けて前記イオン発生素子を前記ハウジングに保持させた構成を有する、イオン発生装置。 - 前記シール部材は前記イオン発生素子の放電電極の先鋭端部を覆わない形状とした請求項1に記載のイオン発生装置。
- 前記シール部材を導電性材料より構成した、請求項2に記載のイオン発生装置。
- 前記シール部材を非導電性の材料と導電性の材料の張り合わせたシートに構成し、導電性の材料の面をイオン発生素子の表面側に対向させた請求項2に記載のイオン発生装置。
- 前記シール部材を前記イオン発生素子の表面に固定するのに導電性材料の接着用部材を用いた、請求項2に記載のイオン発生装置。
- 前記シール部材の一部にイオン発生素子の放電電極および誘導電極と交差する部分を設けた請求項2に記載のイオン発生装置。
- 前記シール部材の一部に放電用の電界を集中させる先鋭部を設け、前記先鋭部を前記イオン発生素子の放電電極または誘導電極に近接もしくは一部が放電電極または誘導電極を覆う位置まで延出させて配置した、請求項1に記載のイオン発生装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載のイオン発生装置を備える電気機器。
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---|---|---|---|
JP2007251994A JP2009087566A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | イオン発生装置およびそれを備える電気機器 |
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WO2012034845A3 (en) * | 2010-09-15 | 2012-12-13 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Refrigerator and ion generator assembly thereof |
-
2007
- 2007-09-27 JP JP2007251994A patent/JP2009087566A/ja not_active Withdrawn
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