JP2009080670A - ストレージ装置、計算機システム及びバックアップ管理方法 - Google Patents

ストレージ装置、計算機システム及びバックアップ管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】帯域が変動するWANを利用したバックアップに必要な時間を予測する。
【解決手段】データが読み書きされる記憶領域を提供し、当該記憶領域に格納されたデータのバックアップがネットワークを介して接続される第2のストレージ装置に格納されるストレージ装置であって、バックアップを作成する指示を受け付けた場合には、記憶領域に格納されたデータを第2のストレージ装置にコピーし、コピーされるデータの容量を記録し、記録されたコピーデータの容量に基づいて将来のコピーデータの容量を予測し、第2のストレージ装置にデータをコピーする時刻のネットワークの可用帯域を記録し、記録されたネットワークの可用帯域に基づいて将来の可用帯域を予測し、予測されたコピーデータの容量及び予測されたネットワークの可用帯域に基づいて、第2のストレージ装置にデータをコピーするために必要な時間を予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、データのバックアップを作成する技術に関し、特に、帯域が変動するネットワークを介してバックアップを作成する技術に関する。
企業では、業務のIT(Information Technology)化にともなって、重要な業務データがストレージ装置に格納されている。そこで、企業は、地震などの大規模災害の危険性に備え、遠隔地に業務データのバックアップを保管するなどの対策を講じている。
しかし、中小企業では、IT投資額は限られているため、遠隔バックアップを安価に実現することが求められる。例えば、拠点間を結ぶWANに、ADSL又はFTTHなどの安価なWANを利用する。
しかし、ADSLなどの安価なWANは、専用線と比較して品質が悪く帯域が保証されていないため、安価なWANを用いた遠隔バックアップがRPO(Recovery Point Objective)要件を満たすかを管理者が事前に判断できないという問題点がある。RPOとは、事故又は障害などが発生した場合に、発生後からどの時点までさかのぼってデータを復旧するかを示す指標である。
そこで、以上の問題点を解決するためには、バックアップ対象のデータの容量(以下、「バックアップデータ量」)及びWANの帯域を予測する必要がある。WANの帯域を予測する技術が必要となるのは、品質の劣るWANは帯域が変動するためである。また、バックアップデータ量を予測する技術としては、過去の業務処理の量(メイン処理量)の履歴からメイン処理量を予測し、メイン処理量の変化に基づいてバックアップを行うか否かを判定する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−171249号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、データベースが格納されている記録媒体と、データベースのバックアップが格納されている記録媒体との間の通信線の帯域が一定であることを前提としている。したがって、特許文献1に開示された技術には、WANの帯域が変動する場合に帯域を予測する技術が含まれていないため、前述の問題を解決することはできない。
本発明の目的は、帯域が変動するWANを利用して遠隔地にデータをバックアップする場合に、バックアップデータ量及びWANの帯域の変動を予測して、バックアップを作成するための要件を満たすか否かを判断するための情報を提供する。
本発明の代表的な一形態によれば、ホスト計算機によって読み書きされるデータを格納する記憶領域を提供し、主ストレージ装置として動作するストレージ装置であって、前記ストレージ装置は、前記記憶領域に格納されたデータのバックアップを格納する第2のストレージ装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークに接続されるインタフェース、前記インタフェースに接続されるプロセッサ、及び、前記プロセッサに接続されるメモリを備え、前記プロセッサは、前記記憶領域に格納されたデータのバックアップを作成する指示を受け付けた場合には、前記記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーし、前記記憶領域から前記第2のストレージ装置にコピーされるデータの容量を記録し、前記記録されたコピーデータの容量に基づいて、将来のコピーデータの容量を予測し、前記記憶領域に格納されたデータが前記第2のストレージ装置にコピーされる時刻における前記ネットワークの可用帯域を記録し、前記記録されたネットワークの可用帯域に基づいて、将来の可用帯域を予測し、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された前記ネットワークの可用帯域に基づいて、前記記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーするために必要な時間を予測する。
本発明の一形態によれば、帯域が変動するWANを利用して遠隔値にデータをバックアップする場合に、データのコピーに必要な時間を帯域の変動を考慮して予測することができる。
以下、図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態のストレージシステムの全体構成を示す図である。
本発明の実施の形態のストレージシステムは、ローカルストレージ装置101、リモートストレージ装置102、管理端末103、及びホスト計算機(以下、「ホスト」)104を備える。ローカルストレージ装置101、リモートストレージ装置102、管理端末103、及びホスト104は、それぞれ一台であってもよいし、複数台であってもよい。
ローカルストレージ装置101とリモートストレージ装置102とは、WAN111を介して接続される。ローカルストレージ装置101と管理端末103とは、管理用ネットワーク112を介して接続される。ローカルストレージ装置101とホスト104とは、SAN113を介して接続される。
ローカルストレージ装置101は、通信線114を介してSAN113に接続される。また、ローカルストレージ装置101は、通信線115を介して管理用ネットワーク112に接続される。リモートストレージ装置102は、通信線114を介してSAN113に接続され、通信線115を介して管理用ネットワーク112に接続される。管理端末103は、通信線115を介して管理用ネットワーク112に接続される。ホスト104は、通信線114を介してSAN113に接続される。WAN111は、通信線114を介してSAN113に接続され、通信線115を介して管理用ネットワーク112に接続される。
なお、通信線114及び115は、例えば、メタルケーブル又は光ファイバケーブルなどの有線として構成される。また、ホスト104とローカルストレージ装置101、ローカルストレージ装置101と管理端末103は、無線で接続してもよい。この場合には、通信線114及び115は使用されない。
ローカルストレージ装置101は、ホスト104によって読み書きされるデータを格納する記憶領域を提供する。
リモートストレージ装置102は、ローカルストレージ装置101に格納されたデータのバックアップデータが格納される。本発明の実施の形態では、リモートストレージ装置102は、ローカルストレージ装置101の設置場所から遠隔地に設置される。
管理端末103は、ローカルストレージ装置101を管理し、ローカルストレージ装置101の構成を変更したり、バックアップを作成するスケジュールを設定したりする。
ホスト104は、業務処理を実行するアプリケーションなどが稼働し、ローカルストレージ装置101にデータを読み書きする。
図2は、本発明の実施の形態のローカルストレージ装置101の構成を示す図である。
ローカルストレージ装置101は、一つ又は複数の記憶デバイスを有する記憶装置システムである。ローカルストレージ装置101は、制御装置201及びディスク装置211を含む。
ディスク装置211は、ホスト104によって読み書きされるデータを格納する。本発明の実施の形態では、ディスク装置211としてハードディスクデバイスを例に挙げるが、フラッシュメモリデバイスなどの他の記憶デバイスを用いてもよい。ディスク装置211は、ファイバチャネルケーブルなどの通信線210を介して制御装置201に接続される。なお、複数のディスク装置211によって、RAID(Redundant Array of Independent Disks)構成としてもよい。
次に、制御装置201の構成を説明する。
制御装置201は、ホスト104から受信したコマンドに従って、ディスク装置211に対するデータの書込み及び読出しを制御する。
制御装置201は、不揮発性メモリ220、CPU(Central Processing Unit)203、主メモリ204、キャッシュメモリ205、ホストインタフェース(以下、インタフェースを「I/F」と略記する)206、管理I/F207、及びディスクI/F208を含む。不揮発性メモリ220、CPU203、主メモリ204、キャッシュメモリ205、ホストI/F206、管理I/F207、及びディスクI/F208は、バスなどの通信線202を介して相互に接続される。
不揮発性メモリ220は、書き換え可能な不揮発性のメモリである。不揮発性メモリ220は、例えば、フラッシュメモリである。不揮発性メモリ220は、可用帯域測定プログラム221、更新データ量測定プログラム222、可用帯域予測プログラム223、更新データ量予測プログラム224、管理端末通信制御プログラム225、バックアップ時間算出プログラム226、差分コピー実行LU選択プログラム227、リモートコピープログラム228、可用帯域履歴テーブル229、更新データ量履歴テーブル230、予測可用帯域テーブル231、予測更新データ量テーブル232、及びLUテーブル233を記憶する。
可用帯域測定プログラム221、更新データ量測定プログラム222、可用帯域予測プログラム223、更新データ量予測プログラム224、管理端末通信制御プログラム225、バックアップ時間算出プログラム226、差分コピー実行LU選択プログラム227、リモートコピープログラム228は、不揮発性メモリ220から主メモリ204に転送され、CPU203によって実行される。
可用帯域測定プログラム221は、CPU203に実行されることによって、定期的にWAN111の可用帯域を測定し、測定結果を可用帯域履歴テーブル229に記録する。WAN111の可用帯域の測定間隔は、本発明の実施の形態では30分間隔である。
更新データ量測定プログラム222は、CPU203に実行されることによって、定期的に更新データ量を測定し、測定結果を更新データ量履歴テーブル230に記録する。
可用帯域予測プログラム223は、CPU203に実行されることによって、可用帯域測定プログラム221が実行されることによって記録された測定結果に基づいて、あらかじめ決められた長さの時間帯ごとの可用帯域を予測し、予測結果を予測可用帯域テーブル231に記録する。可用帯域が予測されるあらかじめ決められた長さの時間帯とは、本発明の実施の形態では30分間隔である。
更新データ量予測プログラム224は、CPU203に実行されることによって、更新データ量測定プログラム222が実行されて記録された測定結果に基づいて、あらかじめ決められた長さの時間帯ごとの更新データ量を予測し、予測結果を予測更新データ量テーブルに記録する。あらかじめ決められた長さの時間帯とは、本発明の実施の形態では30分間隔である。
管理端末通信制御プログラム225は、CPU203に実行されることによって、管理用ネットワーク112を介して行なわれる管理端末103との通信を制御する。
バックアップ時間算出プログラム226は、CPU203に実行されることによって、予測可用帯域テーブル231、予測更新データ量テーブル232及びLUテーブル233から必要なデータを読み出し、初期コピー及び差分コピーに要する時間を算出する。
差分コピー実行LU選択プログラム227は、CPU203に実行されることによって、差分コピーを実行する対象のLUを選択する。
リモートコピープログラム228は、CPU203に実行されることによって、ローカルストレージ装置101に格納されたデータをリモートストレージ装置102にコピーする。
可用帯域履歴テーブル229は、WAN111の可用帯域幅の履歴を時間帯ごとに記録される。可用帯域履歴テーブル229の詳細は、図4Aにて後述する。
更新データ量履歴テーブル230は、更新データ量の履歴を時間帯ごとに記録される。更新データ量履歴テーブル230の詳細は、図4Bにて後述する。
予測可用帯域テーブル231は、予測可用帯域を時間帯ごとに記録される。予測可用帯域テーブル231の詳細は、図4Cにて後述する。
予測更新データ量テーブル232は、予測更新データ量を時間帯ごとに記録される。予測更新データ量テーブル232の詳細は、図5Aにて後述する。
LUテーブル233は、後述するLUN(Logical Unit Number)/RPO入力画面1100に入力された情報が記録され、さらに、LUNごとに格納可能なデータ容量が記録される。LUテーブル233の詳細は、図5Bにて後述する。
主メモリ204は、必要に応じて、不揮発性メモリ220に記憶されたプログラム(221〜227)が記憶される。主メモリ204に記憶されたプログラム(221〜227)をCPU203が実行することによって、可用帯域測定処理、更新データ量測定処理、可用帯域予測処理、更新データ量予測処理、管理端末通信制御処理、バックアップ時間算出処理、及び差分コピー実行LU選択処理が実行される。
キャッシュメモリ205は、ホスト104から受信したデータ及びディスク装置211から読み出されたデータを一時的に記憶する。
ホストI/F206は、通信線114及びSAN113を介してホスト104に接続される。
管理I/F207は、通信線115及び管理用ネットワーク112を介して管理端末103に接続される。
ディスクI/F208は、ディスク装置211との間でデータを送受信する。ディスクI/F208は、通信線210を介して、各ディスク装置211に接続される。
ここで、ローカルストレージ装置101の基本的動作について簡単に説明する。
制御装置201は、ホスト104から書き込みコマンドを受信すると、ホスト104から受信したライトデータをキャッシュメモリ205に記憶する。制御装置201は、キャッシュメモリ205に記録されたライトデータをディスクI/F208を介して、ディスク装置211に書き込む。なお、ライトデータがキャッシュメモリ205に記憶された時点で、制御装置201が書き込みコマンドの処理が完了した旨をホスト104に通知してもよいし、ライトデータをディスク装置211に書き込んだ時点で、書き込みコマンドの処理が完了した旨をホスト104に通知してもよい。
制御装置201は、ホスト104から読み出しコマンドを受信した場合には、ホスト104から要求されたデータがキャッシュメモリ205に記憶されているか否かを判定する。制御装置201は、ホスト104から要求されたデータがキャッシュメモリ205に記憶されている場合には、当該データをキャッシュメモリ205から読み出し、ホストI/F206を介してホスト104に送信する。制御装置201は、ホスト104から要求されたデータがキャッシュメモリ205に記録されていない場合には、ディスクI/F208を介してディスク装置211から要求されたデータを読み出し、キャッシュメモリ205に転送する。そして、制御装置201は、キャッシュメモリ205に記憶されたデータをホストI/F206を介してホスト104に送信する。
図3は、本発明の実施の形態の管理端末103の構成を示す図である。
管理端末103は、主メモリ301、バス302、ディスク装置303、CPU304、ポインティング装置305、入力装置306、出力装置307、及び管理I/F308を備える。主メモリ301、ディスク装置303、CPU304、ポインティング装置305、入力装置306、出力装置307、及び管理I/F308はバス302を介して相互に接続される。
ディスク装置303は、UI制御プログラム310及びストレージ通信プログラム311を記録する。
主メモリ301は、ディスク装置303に記憶されたUI制御プログラム310及びストレージ通信プログラム311が実行されるときに転送される。CPU304は、主メモリ301に記憶されたプログラムを実行することによって、UI制御処理及びストレージ通信処理を実行する。
UI制御プログラム310は、CPU304に実行されることによって、LUN/バックアップ開始時間入力画面610、初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620、及びLUN/RPO入力画面1100などの画面を出力装置307に表示する。また、UI制御プログラム310は、CPU304に実行されることによって、ポインティング装置305又は入力装置306を介して、管理者から入力された情報を主メモリ301に記憶する。
ストレージ通信プログラム311は、CPU304に実行されることによって、管理用ネットワーク112を介して、ローカルストレージ装置101と通信する。例えば、UI制御プログラム310が実行されることによって管理者から入力された情報を必要に応じてローカルストレージ装置101に送信する。
ホスト104及びリモートストレージ装置102の構成は、それぞれ従来のホスト計算機及びストレージ装置の構成と同様である。
以下、ローカルストレージ装置101の不揮発性メモリ220に記憶されている各テーブルについて、図4Aから図5Bを参照しながら説明する。
図4Aは、本発明の実施の形態の可用帯域履歴テーブル229の構成を示す図である。
可用帯域履歴テーブル229は、時刻411及び可用帯域412を含む。
時刻411は、ローカルストレージ装置101によって可用帯域の測定が開始された時刻である。可用帯域412は、ローカルストレージ装置101によって測定された可用帯域である。例えば、図4Aのレコード413は、ローカルストレージ装置101によって「2007年7月1日20時30分」から測定された可用帯域が「8Mbps」であることを示している。
可用帯域履歴テーブル229は、可用帯域測定処理が実行されることによって更新される。以下、可用帯域測定処理について説明する。
CPU203は、可用帯域測定プログラム221を実行し、定期的に(本発明の実施の形態では30分間隔で)WAN111の可用帯域を測定する。CPU203は、測定を開始した時刻を時刻411とし、測定結果を可用帯域412とするレコードを新たに生成し、可用帯域履歴テーブル229に追加する。なお、CPU203は、可用帯域履歴テーブル229に格納されるレコード件数が所定の上限値に達した場合には不要なレコードを削除する。
図4Bは、本発明の実施の形態の更新データ量履歴テーブル230の構成を示す図である。
更新データ量履歴テーブル230は、時刻421、LUN422、及び更新データ量423を含む。
時刻421は、ローカルストレージ装置101によって更新データ量の測定が開始された時刻である。LUN422は、更新されたデータが格納されているLUの識別子である。更新データ量423は、ローカルストレージ装置101によって測定された更新データ量である。例えば、図4Bのレコード424は、ローカルストレージ装置101によって「2007年7月1日20時30分」から、LUNが「2」であるLUの更新データ量の測定が開始され、測定された更新データ量が「2.5GB」であることを示している。
更新データ量履歴テーブル230は、更新データ測定処理が実行されることによって更新される。以下、更新データ量測定処理について説明する。
CPU203は、更新データ量測定プログラム222を実行し、定期的に(例えば、30分ごと)LUごとの更新データ量をあらかじめ決められた期間(例えば、1分)に測定し、測定結果から30分間の更新データ量を計算する。CPU203は、測定を開始した時刻を時刻421、測定対象のLUのLUNをLUN422、計算結果を更新データ量423とするレコードを新たに生成し、更新データ量履歴テーブル230に追加する。
なお、CPU203は、更新データ量履歴テーブル230の行数が所定の上限値に達した場合には不要なレコードを削除する。また、CPU203は、更新データ量測定プログラム222を実行することによって、LUごとの更新データ量を常に測定し、定期的(例えば、30分ごと)に更新データ量履歴テーブル230を更新してもよい。
図4Cは、本発明の実施の形態の予測可用帯域テーブル231の構成を示す図である。
予測可用帯域テーブル231は、時刻431及び予測可用帯域432を含む。
予測可用帯域432には、ローカルストレージ装置101によって予測された時刻431に示される時刻における可用帯域が格納される。例えば、図4Cのレコード433は、「2007年7月8日20時30分」における予測可用帯域が「8Mbps」であることを示している。また、予測可用帯域テーブル231は、時刻431の値が古い順になるようにレコードが整列される。
予測可用帯域テーブル231は、可用帯域予測処理が実行されることによって更新される。以下、可用帯域予測処理について説明する。
CPU203は、可用帯域予測プログラム223を実行して可用帯域測定処理が終了すると、ある一定期間(例えば、1ヶ月分前まで)に含まれる可用帯域を測定した時刻と同じ曜日かつ同じ時刻の可用帯域を可用帯域履歴テーブル229から読み出す。次に、CPU203は、読み出した可用帯域の平均値を算出し、算出された値を将来(例えば、1週間後)の予測可用帯域とする。そして、CPU203は、予測する将来の時刻を時刻431とし、算出された予測可用帯域を予測可用帯域432とするレコードを新たに作成し、予測可用帯域テーブル231に追加する。なお、CPU203は、予測可用帯域テーブル231のレコード数が所定の上限値に達した場合には時刻431の値が現在時刻よりも古いレコードなどを削除する。
図5Aは、本発明の実施の形態の予測更新データ量テーブル232の構成を示す図である。
予測更新データ量テーブル232は、時刻511、LUN512及び予測更新データ量513を含む。
予測更新データ量513には、ローカルストレージ装置101によって予測され、LUN512に示されるLUの時刻511に示される時刻における更新データ量が予測更新データ量513に格納される。例えば、図5Aのレコード514は、「2007年7月8日20時30分」におけるLUNが2のLUの予測更新データ量が、「2.5GB」であることを示している。また、予測更新データ量テーブル232は、時刻511の値が古い順になるようにレコードが整列される。
予測更新データ量テーブル232は、更新データ量予測処理が実行されることによって更新される。以下、更新データ量予測処理について説明する。
CPU203は、更新データ量予測プログラム224を実行して更新データ量測定処理が終了すると、ある一定期間(例えば1か月分前まで)に含まれる更新データ量を測定した時刻と同じ曜日かつ同じ時刻の更新データ量を更新データ量履歴テーブル230から読み出す。次に、CPU203は、読み出した更新データ量の平均値を算出し、算出された値を将来(例えば、1週間後)の予測更新データ量とする。そして、CPU203は、予測する将来の時刻を時刻511、予測対象のLUのLUNをLUN512、算出された予測更新データ量を予測更新データ量513とするレコードを新たに作成し、予測更新データ量テーブル232に追加する。なお、CPU203は、予測更新データ量テーブル232のレコード数が所定の上限値に達した場合には時刻511の値が現在時刻よりも古いレコードなどを削除する。
図5Bは、本発明の実施の形態のLUテーブル233の構成を示す図である。
LUテーブル233は、LUN521、LUサイズ522及びRPO523を含む。
LUN521は、LUを識別するLUNである。LUサイズ522は、当該LUに格納可能なデータの容量である。RPO523は、事故又は障害などが発生した場合に、発生後からさかのぼってデータを復旧する時期を示す指標である。
LUテーブル233の内容は、以下のように更新される。まず、管理端末103のCPU304が、UI制御プログラム310を実行することによって、管理者からのLUN及びLUサイズの入力を受け付けるための画面を表示する。管理端末103のCPU304は、当該画面を用いてLUN及びLUサイズが管理者から入力された後、ストレージ通信プログラム311を実行し、ローカルストレージ装置101に入力されたLUN及びLUサイズを送信する。
次に、ローカルストレージ装置101のCPU203は、管理端末通信制御プログラム225を実行し、管理端末103から送信されたLUN及びLUサイズを受信する。受信したLUN及びLUサイズがそれぞれLUN521及びLUサイズ522に対応し、さらに、RPO523の値を「Not Assigned」としてLUテーブル233にレコードを新たに追加する。
ローカルストレージ装置101及び管理端末103は、以上説明したプログラム及びテーブルを用いて、管理者からバックアップ対象のLUのLUN及びバックアップ開始時刻の入力を受け付け、当該LUの初期コピー時間及び最大差分コピー時間を算出し、出力装置307に表示する。管理者は、バックアップ対象のLUの初期コピー時間及び最大差分コピー時間を把握できるため、帯域が変動するWAN111を介したバックアップを開始する前に、どのタイミングでバックアップを開始すれば一番早くLUのバックアップをリモートストレージ装置102に作成することができるかを判断できる。また、管理者は、LUごとに定めたRPOと最大差分コピー時間とを比較することによって、RPOを満たせるか否かを判定できる。
また、ローカルストレージ装置101は、以上のプログラム及びテーブルを用いて、バックアップ対象のLUが複数存在する場合に、RPO要件の厳しい(すなわち、RPOの値が小さい)LUの差分コピーを優先して実行する。こうすることによって、WAN111の帯域が変動した場合であっても、ローカルストレージ装置101は、RPO要件を満たすように格納されたデータをバックアップすることができる。
ここで、ローカルストレージ装置101及び管理端末103によって、初期コピー時間及び最大差分コピー時間を算出し、管理者に提示する処理について説明する。まず、図6A及び図6Bを参照しながらLUN/バックアップ開始時間入力画面610及び初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620について説明する。
図6Aは、本発明の実施の形態のLUN/バックアップ開始時間入力画面610を示す図である。
LUN/バックアップ開始時間入力画面610は、管理端末103の出力装置307に表示される。LUN/バックアップ開始時間入力画面610は、LUN入力部611、バックアップ開始時刻入力部612、ボタン613及びボタン614を含む。
LUN入力部611は、管理者からバックアップ対象のLUNの入力を受け付ける。バックアップ開始時刻入力部612は、管理者からバックアップを開始する時刻の入力受け付ける。
ボタン613は、管理者によって操作されると、LUN/バックアップ開始時間入力画面610に入力された情報が確定され、ローカルストレージ装置101に入力された情報が送信される。ボタン614は、管理者によって操作されると、LUN/バックアップ開始時間入力画面610への入力が取り消される。
管理端末103のCPU304は、管理者によってボタン613が操作されると、ストレージ通信プログラム311を実行し、管理者によって入力されたLUN及びバックアップ開始時刻をローカルストレージ装置101に送信する。ローカルストレージ装置101のCPU203は、管理端末通信制御プログラム225を実行し、管理端末103から送信されたLUN及びバックアップ開始時刻を受信した後、バックアップ時間算出処理を実行する。バックアップ時間算出処理の手順については、図7及び図8にて後述する。
図6Bは、本発明の実施の形態の初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620を示す図である。
初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620は、管理端末103の出力装置307に表示される。初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620には、初期コピー時間出力部621、最大差分コピー時間出力部622、及びボタン623を含む。
初期コピー時間出力部621は、ローカルストレージ装置101によって算出された初期コピー時間が出力される。最大差分コピー時間出力部622は、ローカルストレージ装置101によって算出された最大差分コピー時間が出力される。ボタン623は、管理者によって初期コピー時間及び最大差分コピー時間が確認された後、本画面の表示を終了する場合に操作される。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、バックアップ時間算出処理が終了した後に、管理端末通信制御プログラム225を実行し、初期コピー時間及び最大差分コピー時間を管理端末103に送信する。管理端末103のCPU304は、ストレージ通信プログラム311を実行し、ローカルストレージ装置101から初期コピー時間及び最大差分コピー時間を受信する。そして、UI制御プログラム310を実行し、初期コピー時間及び最大差分コピー時間を初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620に表示する。
続いて、バックアップ時間を算出する処理について説明する。バックアップ時間には、初期コピー時間及び最大差分コピー時間が含まれる。初期コピー時間とは、ローカルストレージ装置101に格納されたバックアップ対象のLUに格納されたデータをすべてバックアップするために必要な時間である。最大差分コピー時間は、初期コピーが実行されている間に更新されたデータを差分データとしてバックアップするために必要な時間である。バックアップ時間算出処理は、ローカルストレージ装置101のCPU203によってバックアップ時間算出プログラム226が実行されることによって処理される。
図7及び図8にバックアップ時間を算出する手順を示すフローチャートを示し、本フローチャートを参照しながら処理の詳細を説明する。なお、各フローチャートの説明ではステップを「S」と略記する。
図7は、本発明の実施の形態のバックアップ時間算出処理に含まれる初期コピー時間を算出する手順を示すフローチャートである。
管理端末103に表示されたLUN/バックアップ開始時間入力画面610に必要な情報が入力されてボタン613が操作されると、ローカルストレージ装置101に入力された情報が送信され、バックアップ時間算出処理が開始される。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「初期コピー時間」の初期値として更新データ量予測間隔(本発明の実施の形態では30分)を設定する。同様に、「コピー対象データ量」の初期値として「0」Byteを、「更新データ量合計」の初期値として「0」Byteを、「差分コピー回数」の初期値として「1」を、「差分コピー最大時間」の初期値として「0」分をそれぞれ設定する(S710)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、LUN/バックアップ開始時間入力画面610のLUN入力部611に入力されたLUNの値とLUN521の値が一致するレコードをLUテーブル233から検索する。そして、検索されたレコードのLUサイズ522の値を「コピー対象データ量」とする(S711)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、LUN/バックアップ開始時間入力画面610のバックアップ開始時刻入力部612に入力されたバックアップ開始時刻の値と時刻431の値が一致するレコードを予測可用帯域テーブル231から検索する。そして、検索されたレコードの予測可用帯域432の値を取得する(S712)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、LUN入力部611に入力されたLUN及びバックアップ開始時刻入力部612に入力されたバックアップ開始時刻の値が、LUN512の値及び時刻511の値と一致するレコードを予測更新データ量テーブル232から検索する。そして、検索されたレコードの予測更新データ量513の値を「更新データ量合計」の値に加算する(S713)。「更新データ量合計」は、初期コピー実行中に指定されたLUにおけるデータ更新量である。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」の値が、S712又はS722の処理で読み出された予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きいか否かを判定する(S714)。予測可用帯域432の値と予測間隔の積は、バックアップ可能なデータ容量に該当する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」が予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きくない場合には(S714の結果が「No」)、S720の処理を実行する。S720の処理では、「コピー対象データ量」の値を、「コピー対象データ量」から予測可用帯域432の値と予測間隔の積を減算した値に設定する。S720からS723の処理では、「初期コピー時間」を次の予測間隔まで延長するための処理を実行する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「初期コピー時間」の値を「初期コピー時間」の値に予測間隔を加算した値とする(S721)。すなわち、初期コピー時間を予測間隔分だけ延長する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、予測可用帯域テーブル231の次のレコードの予測可用帯域432の値を取得する(S722)。すなわち、延長された初期コピー時間における予測可用帯域432の値を取得する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、予測更新データ量テーブル232の次のレコードの予測更新データ量513の値を読み出し、「更新データ量合計」に読み出した予測更新データ量513の値を加算する(S723)。すなわち、延長された初期コピー時間における予測更新データ量513の値を取得し、「更新データ量合計」に加算する。
S720からS723の処理が終了すると、S714の処理を再び実行する。「コピー対象データ量」の値は、S720の処理によって、直前までにコピーされたデータ量が減算されているため、延長された予測間隔でコピーされる対象のデータ量となっている。したがって、可用帯域の値と予測間隔の積を比較することによって、延長された時間でコピーされる対象のデータをすべてコピーできるか否かを判定することができる。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」が予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きい場合には(S714の結果が「Yes」)、初期コピー時間の算出が完了したため、最大差分コピー時間を算出する処理を実行する。最大差分コピー時間を算出する処理は、図8を参照しながら説明する。
図8は、本発明の実施の形態のバックアップ時間算出処理に含まれる最大差分コピー時間を算出する手順を示すフローチャートである。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、初期コピー時間の算出が完了すると、「コピー対象データ量」に「更新データ量合計」、「更新データ量」の初期値に0Byte、「差分コピー時間」の初期値にコピーサイクル時間を設定する(S810)。コピーサイクル時間とは、ローカルストレージ装置101が差分コピーを実行する間隔のことである。本発明の実施の形態では、予測間隔と同じ30分とする。
なお、S810の処理が実行される時点では、予測可用帯域テーブル231及び予測更新データ量テーブル232は、初期コピー完了時点のレコードが参照されている。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、予測可用帯域テーブル231の次のレコードの予測可用帯域432の値を取得する(S811)。
次に、ローカルストレージ装置101のCPU203は、予測更新データ量テーブル232の次のレコードの予測更新データ量513の値を読み出し、読み出した値を「更新データ量合計」に加算する(S812)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」が、予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きいか否かを判定する(S813)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」が予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きくない場合には(S813の結果が「No」)、「コピー対象データ量」から読み出された予測可用帯域432の値と予測間隔の乗算を減算した値を、「コピー対象データ量」に設定する(S820)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー時間」に予測間隔を加算した値に、「差分コピー時間」を設定する(S821)。そして、S820及びS821の処理が終了すると、S811の処理を再び実行する。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「コピー対象データ量」が予測可用帯域432の値と予測間隔の積よりも大きい場合には(S813の結果が「Yes」)、「差分コピー回数」が1か否かを判定する(S814)。すなわち、初期コピー完了直後の予測間隔で、差分コピーが完了するか否かを判定する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー回数」が1である場合には(S814の結果が「Yes」)、「差分コピー回数」に1を加算する(S817)。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー回数」が1でない場合には(S814の結果が「No」)、「差分コピー時間」が「差分コピー最大時間」よりも大きいか否かを判定する(S815)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー時間」が「差分コピー最大時間」よりも大きくない場合には(S815の結果が「No」)、「差分コピー回数」に1を加算する(S817)。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー時間」が「差分コピー最大時間」よりも大きい場合には(S815の結果が「Yes」)、「差分コピー最大時間」に「差分コピー時間」の値に設定する(S816)。さらに、「差分コピー回数」に1を加算する(S817)。
差分コピー時間よりもすべてのデータをコピーする初期コピー時間のほうが長くなるため、初期コピー時間に更新されたデータをコピーする1回目の差分コピーに要する時間がほとんどの場合で最大差分コピー時間となる。そこで、本発明の実施の形態では、差分コピーを2回以上実行するものとして、1回目の差分コピーを最大差分コピー時間を算出する対象から除外し、可用帯域の変動に影響を受けやすい2回目以降の差分コピーを対象に最大差分コピー時間を算出する。
さらに、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー回数」があらかじめ定められた差分コピー回数の上限値よりも大きいか否かを判定する(S818)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー回数」が上限値よりも大きくない場合には(S818の結果が「No」)、S810の処理を実行する。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー回数」が上限値よりも大きい場合には(S818の結果が「Yes」)、図6Bにて説明したように、管理端末通信制御プログラム225を実行し、管理端末103に「初期コピー時間」及び「最大差分コピー時間」を送信する。
管理端末103のCPU304は、ストレージ通信プログラム311を実行し、「初期コピー時間」及び「最大差分コピー時間」を受信する。最後に、管理端末103のCPU304は、UI制御プログラム310を実行し、初期コピー/最大差分コピー時間表示画面620を表示し、初期コピー時間出力部621に「初期コピー時間」を、最大差分コピー時間出力部622に「最大差分コピー時間」を表示する(S819)。
なお、本発明の実施の形態では、初期コピーの実行後に差分コピーを実行する場合について説明したが、初期コピーを一度実行した後には、差分コピーのみを実行するようにしてもよい。この場合には、最大差分コピー時間のみを算出する処理を用意してもよい。具体的には、図8に示した手順に初期化処理を追加すればよい。
続いて、ローカルストレージ装置101が、RPOに基づいてLUの差分コピーを実行する処理について、図9Aから図12の各図を用いて説明する。
図9Aは、本発明の実施の形態のWAN111の時間帯による可用帯域911の変化の一例を示す図である。
図9Aに示すように、本発明の実施の形態の対象となるような安価なWANでは、可用帯域991が時間帯によって変化するため、伝送可能なデータ量が時間帯によって一定でない。そのため、効率よくバックアップを作成するためには、前述した方法などによって、各時間帯のバックアップ可能なデータ容量をあらかじめ把握しておく必要がある。さらに、バックアップはRPOを満たすようにスケジュールされる必要がある。以下、図9Bを参照しながら、時間帯による可用帯域の変化を考慮せずに差分コピーを実行してバックアップを作成した場合について説明する。そして、図10を参照しながら時間帯による可用帯域の変化を考慮し、RPOを満たすようにバックアップを作成する方法について説明する。
図9Bは、本発明の実施の形態の可用帯域の変化を考慮せずに差分コピーを実行してバックアップを作成する場合の一例を説明する図である。
可用帯域の変化を考慮せずにバックアップを作成する場合には、可用帯域の理論値又は平均値などに基づいて、バックアップに要する時間を算出する方法が考えられる。そこで、可用帯域の変化を考慮せずにバックアップ処理を実行する場合には、LU1の1回目の差分コピーを実行し、次にLU2の1回目の差分コピーを実行する。そして、その次にLU1の2回目の差分コピーを実行する。それぞれの差分コピーが終了する時間は、T1、T2、T4である。なお、LU1及びLU2のRPOは、それぞれ1時間及び1日とする。
ここで、LU1の2回目の差分コピーは、LU1の1回目の差分コピーが終了してからLU1のRPO(927)で示される時間が経過するまで(T3)に終了しなければならない。すなわち、T3>T4を満たす必要がある。
しかし、図9Bに示すように、LU2の差分コピーを実行する時間帯には、可用帯域が小さくなっているため、可用帯域の平均値などに基づいて差分コピー時間925を算出した場合には、算出された所要時間よりも大きくなってしまう。そのため、LU2の差分コピーが終了してからLU1の2回目の差分コピーを実行すると、図9Bに示すように、LU1の1回目の差分コピーが終了してから2回目の差分コピーが終了するまでの時間間隔が、LU1に格納されたデータのRPOよりも大きくなってしまう。この場合には、RPO要件を満たすことができない。
図10は、本発明の実施の形態の可用帯域の変化を考慮して差分コピーを実行することによってバックアップを作成する処理を説明する図である。
WAN111の可用帯域は、図9Aで示した可用帯域911のように変化している。なお、LU1及びLU2のRPOは、前述のように、それぞれ1時間及び1日とする。
まず、ローカルストレージ装置101は、差分コピー実行LU選択プログラム227を実行することによって、LU1及びLU2の1回目の差分コピーを実行する前に、LU1及びLU2の1回目の差分コピーの時間と、RPOの小さいLU1の2回目の差分コピー時間を予測する。そして、ローカルストレージ装置101は、LU2の1回目の差分コピー時間にLU1の2回目の差分コピー時間を加算した時間(図9BのT2)をLU1のRPOと比較して、LU1のRPOよりも大きい場合は、図10に示すように、LU1の2回目の差分コピーをLU2の1回目の差分コピーよりも先に実行する。このように差分コピーの実行順序を決定することによって、LU1の2回目の差分コピーは時刻T2’に完了し、LU1のRPO要件を満たすことができる。
図11は、本発明の実施の形態のLUN/RPO入力画面1100の一例を示す図である。
LUN/RPO入力画面1100は、管理端末103の出力装置307に表示される画面である。LUN/RPO入力画面1100には、LUN入力部1101、RPO入力部1102、ボタン1103及びボタン1104が含まれる。
LUN入力部1101は、管理者によってLUのLUNが入力される。RPO入力部1102は、同じく管理者によって、LUのRPOが入力される。ボタン1103は、管理者によって操作されると、LUN/RPO入力画面1100に入力された情報を確定し、ローカルストレージ装置101に入力された情報を送信する。ボタン1104は、管理者によって操作されると、LUN/RPO入力画面1100への入力が取り消される。なお、本発明の実施の形態では、前提として、LUのRPOは、少なくともコピーサイクル時間以上の時間となっている。
管理端末103のCPU304は、ボタン1103が操作されると、ストレージ通信プログラム311を実行することによって、管理者によって入力されたLUN及びRPOをローカルストレージ装置101に送信する。ローカルストレージ装置101のCPU203は、管理端末通信制御プログラム225を実行することによって、管理端末103から送信されたLUN及びRPOを受信した後、受信したLUNとLUN521の値が一致するレコードをLUテーブル233から検索し、検索されたレコードのRPO523に受信したRPOを書き込む。
図12は、本発明の実施の形態のRPOを考慮しながら差分コピーを実行するLUを選択する処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、ローカルストレージ装置101のCPU203によって、差分コピー実行LU選択プログラム227が実行されることによって処理される。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、初期値として、「調査対象LUグループ」に、差分コピーを実行するすべてのLUを設定する。また、「RPO最小LU」に、「調査対象LUグループ」に属するLUの中で最もRPOの小さいLUを設定する。さらに、「差分コピー実行LUグループ」は空とする(S1201)。
「調査対象LUグループ」とは、ローカルストレージ装置101がRPO要件を満たすか否かを判定する対象のLUが属するグループである。また、「差分コピー実行LUグループ」とは、ローカルストレージ装置101による差分コピーの実行が確定したLUが属するグループである。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、現時点における「調査対象LUグループ」に属するすべてのLUの差分コピー時間を、予測更新データ量テーブル232及び予測可用帯域テーブル231に格納された情報に基づいて予測する(S1202)。具体的には、図7及び図8にて前述した手順に基づいて、差分コピー時間を予測する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」に属するすべてのLUの差分コピー時間を加算し、当該値を「合計差分コピー時間」とする(S1203)。
そして、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「合計差分コピー時間」がコピーサイクル時間よりも大きいか否かを判定する(S1204)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「合計差分コピー時間」がコピーサイクル時間よりも大きくない場合には(S1204の結果が「No」)、「差分コピー実行LUグループ」に「調査対象LUグループ」に属するすべてのLUを追加する(S1210)。次に、リモートコピープログラム228を実行し、「差分コピー実行LUグループ」に属するLUの差分コピーをRPOが小さいLUから順に実行する(S1211)。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「合計差分コピー時間」がコピーサイクル時間よりも大きい場合には(S1204の結果が「Yes」)、RPO最小LUの今回のコピーサイクル時間中に発生する更新データ量を予測更新データ量テーブル232に記憶された情報に基づいて予測する。そして、当該予測結果及び予測可用帯域テーブル231に記憶された情報に基づいて、RPO最小LUの次回の差分コピー時間を予測する(S1205)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、RPO最小LUの今回の差分コピーが完了してから、次回の差分コピーが完了するまでの時間をS1202及びS1204の処理結果に基づいて算出し、算出結果がRPO最小LUのRPOを満たすか否かを判定する(S1206)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、RPO最小LUの今回の差分コピーが完了してから、次回の差分コピーが完了するまでの時間がRPOを満さない場合には(S1206の結果が「No」)、「調査対象LUグループ」に属するLUの中で最もRPOが大きいLUを「調査対象LUグループ」から除外する(S1207)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」が空であるか否かを判定する(S1208)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」が空でない場合には(S1208の結果が「No」)、S1203の処理を実行する。一方、「調査対象LUグループ」が空である場合には(S1208の結果が「Yes」)、S1209の処理を実行する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、図6Bにて説明したように、管理端末通信制御プログラム225を実行することによって、管理端末103にRPO要件を満たすことができない旨を通知する。次に、管理端末103のCPU304は、ストレージ通信プログラム311を実行することによって送信された通知を受信する。最後に、管理端末103のCPU304は、UI制御プログラム310を実行することによって、管理画面にRPO要件を満たすことができない旨のメッセージを提示する(S1209)。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、RPO最小LUの今回の差分コピーが完了してから、次回の差分コピーが完了するまでの時間がRPOを満たすと判定された場合には(S1206の結果が「Yes」)、S1220の処理を実行する。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「差分コピー実行LU」に「RPO最小LU」を追加する。また、「調査対象グループ」から「RPO最小LU」を除外する(S1220)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」が空であるか否かを判定する(S1221)。
ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」が空である場合には(S1221の結果が「Yes」)、差分コピー実行LUグループに属するLUをRPOが小さいLUから順に実行する(S1211)。
一方、ローカルストレージ装置101のCPU203は、「調査対象LUグループ」が空でない場合には(S1221の結果が「No」)、再びS1205の処理を実行し、調査対象LUグループが空になるまで本処理を実行する。
本発明の実施の形態によれば、帯域が変動する安価なWANを利用した遠隔バックアップについて、バックアップに必要な時間を管理者に提示することができる。管理者は、提示されたバックアップに必要な時間に基づいて、効率的にバックアップ計画を策定することができる。
また、本発明の実施の形態によれば、差分コピーによるバックアップ作成時に、RPO要件が高いLUの差分コピーを優先的に実行することによって、RPO要件を満たすように差分コピーの実行順序を決定することができる。
本発明の実施の形態のストレージシステムの全体構成を示す図である。 本発明の実施の形態のローカルストレージ装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態の管理端末の構成を示す図である。 本発明の実施の形態の可用帯域履歴テーブルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の更新データ量履歴テーブルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の予測可用帯域テーブルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の予測更新データ量テーブルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態のLUテーブルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態のLUN/バックアップ開始時間入力画面を示す図である。 本発明の実施の形態の初期コピー/最大差分コピー時間表示画面を示す図である。 本発明の実施の形態のバックアップ時間算出処理に含まれる初期コピー時間を算出する手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態のバックアップ時間算出処理に含まれる最大差分コピー時間を算出する手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態のWANの時間帯による可用帯域の変化の一例を示す図である。 本発明の実施の形態の可用帯域の変化を考慮せずに差分コピーを実行してバックアップを作成する場合の一例を説明する図である。 本発明の実施の形態の可用帯域の変化を考慮して差分コピーを実行することによってバックアップを作成する処理を説明する図である。 本発明の実施の形態のLUN/RPO入力画面の一例を示す図である。 本発明の実施の形態のRPOを考慮しながら差分コピーを実行するLUを選択する処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
101 ローカルストレージ装置
102 リモートストレージ装置
103 管理端末
104 ホスト計算機
111 WAN
112 管理用ネットワーク
113 SAN
114 通信線
115 通信線
201 制御装置
202 通信線
203 CPU
204 主メモリ
205 キャッシュメモリ
206 ホストI/F
207 管理I/F
208 ディスクI/F
210 通信線
211 ディスク装置
220 不揮発性メモリ
221 可用帯域測定プログラム
222 更新データ量測定プログラム
223 可用帯域予測プログラム
224 更新データ量予測プログラム
225 管理端末通信制御プログラム
226 バックアップ時間算出プログラム
227 差分コピー実行LU選択プログラム
228 リモートコピープログラム
229 可用帯域履歴テーブル
230 更新データ量履歴テーブル
231 予測可用帯域テーブル
232 予測更新データ量テーブル
233 LUテーブル
301 主メモリ
302 バス
303 ディスク装置
304 CPU
305 ポインティング装置
306 入力装置
307 出力装置
308 管理I/F
310 UI制御プログラム
311 ストレージ通信プログラム

Claims (19)

  1. ホスト計算機によって読み書きされるデータを格納する記憶領域を提供し、主ストレージ装置として動作するストレージ装置であって、
    前記ストレージ装置は、
    前記記憶領域に格納されたデータのバックアップを格納する第2のストレージ装置とネットワークを介して接続され、
    前記ネットワークに接続されるインタフェース、前記インタフェースに接続されるプロセッサ、及び、前記プロセッサに接続されるメモリを備え、
    前記プロセッサは、
    前記記憶領域に格納されたデータのバックアップを作成する指示を受け付けた場合には、前記記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーし、
    前記記憶領域から前記第2のストレージ装置にコピーされるデータの容量を記録し、
    前記記録されたコピーデータの容量に基づいて、将来のコピーデータの容量を予測し、
    前記記憶領域に格納されたデータが前記第2のストレージ装置にコピーされる時刻における前記ネットワークの可用帯域を記録し、
    前記記録されたネットワークの可用帯域に基づいて、将来の可用帯域を予測し、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された前記ネットワークの可用帯域に基づいて、前記記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーするために必要な時間を予測することを特徴とするストレージ装置。
  2. 前記プロセッサは、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記記憶領域に格納されたデータであって前記第2のストレージ装置にコピーされていないデータを、前記第2のストレージ装置にコピーする差分コピーを実行するために必要な時間を予測することを特徴とする請求項1に記載のストレージ装置。
  3. 前記ストレージ装置は、前記ホスト計算機に複数の記憶領域を提供し、
    前記プロセッサは、
    前記各記憶領域で実行される差分コピーに必要な時間を予測し、
    前記予測された記憶領域ごとの差分コピーに必要な時間に基づいて、前記各記憶領域における差分コピーが実行可能であるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載のストレージ装置。
  4. 前記プロセッサは、前記記憶領域ごとに予測された差分コピーに必要な時間に基づいて、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項3に記載のストレージ装置。
  5. 前記プロセッサは、
    前記記憶領域に格納されたデータを復旧させるまでの目標時間である目標復旧時点の入力を前記記憶領域ごとに受け付け、
    前記入力された目標復旧時点に基づいて、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項4に記載のストレージ装置。
  6. 前記プロセッサは、前記目標復旧時点の値が小さい記憶領域を優先して差分コピーを実行することを特徴とする請求項5に記載のストレージ装置。
  7. 前記プロセッサは、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記記憶領域に格納されたすべてのデータを前記第2のストレージ装置にコピーする初期コピーを実行するために必要な時間を予測することを特徴とする請求項1に記載のストレージ装置。
  8. 前記ストレージ装置は、前記ホスト計算機に複数の記憶領域を提供し、
    前記プロセッサは、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記記憶領域に格納されたすべてのデータを前記第2のストレージ装置にコピーする初期コピーを実行するために必要な時間を予測し、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記初期コピーが実行されている間に、前記記憶領域に格納されたデータが前記ホスト計算機によって更新された場合に、前記更新されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーする差分コピーを実行するために必要な時間を予測し、
    前記記憶領域に格納されたデータを復旧させるまでの目標時間である目標復旧時点の入力を前記記憶領域ごとに受け付け、
    前記予測された差分コピーに必要な時間及び前記目標復旧時点に基づいて、前記各記憶領域における差分コピーが実行可能であるか否かを判定し、
    前記記憶領域における差分コピーが実行可能である場合には、前記予測された差分コピーに必要な時間及び前記目標復旧時点に基づいて、前記目標復旧時点の値が小さい記憶領域を優先して差分コピーを実行するように、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項1に記載のストレージ装置。
  9. ホスト計算機とネットワークを介して接続される第1のストレージ装置と、前記第1のストレージ装置に接続される第2のストレージ装置と、前記第1のストレージ装置及び前記第2のストレージ装置にアクセス可能な管理端末と、を含む計算機システムであって、
    前記第1のストレージ装置は、前記ネットワークに接続される第1インタフェースと、前記第1インタフェースに接続される第1プロセッサと、前記第1プロセッサに接続される第1メモリと、を備え、データが読み書きされる第1の記憶領域を前記ホスト計算機に提供し、
    前記第2のストレージ装置は、前記第1のストレージ装置に接続される第2インタフェースと、前記第2インタフェースに接続される第2プロセッサと、前記第2プロセッサに接続される第2メモリと、を備え、前記第1の記憶領域に格納されたデータのバックアップを格納し、
    前記第1のストレージ装置は、
    前記第1の記憶領域に格納されたデータのバックアップを作成する指示を受け付けた場合には、前記第1の記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーし、
    前記第1の記憶領域から前記第2のストレージ装置にコピーされるデータの容量を記録し、
    前記記録されたコピーデータの容量に基づいて、将来のコピーデータの容量を予測し、
    前記第1の記憶領域に格納されたデータが前記第2のストレージ装置にコピーされる時刻における前記ネットワークの可用帯域を記録し、
    前記記録されたネットワークの可用帯域に基づいて、将来の可用帯域を予測し、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された前記ネットワークの可用帯域に基づいて、前記第1の記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーするために必要な時間を予測することを特徴とする計算機システム。
  10. 前記第1のストレージ装置は、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記第1の記憶領域に格納されたデータであって、前記第2のストレージ装置にコピーされていないデータを、前記第2のストレージ装置にコピーする差分コピーを実行するために必要な時間を予測することを特徴とする請求項9に記載の計算機システム。
  11. 前記第1のストレージ装置は、
    前記ホスト計算機に複数の第1の記憶領域を提供し、
    前記各第1の記憶領域で実行される差分コピーに必要な時間を予測し、
    前記各第1の記憶領域における予測された差分コピーに必要な時間に基づいて、前記各第1の記憶領域における差分コピーがそれぞれ実行可能であるか否かを判定することを特徴とする請求項10に記載の計算機システム。
  12. 前記第1のストレージ装置は、前記第1の記憶領域ごとに予測された差分コピーに必要な時間に基づいて、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項11に記載の計算機システム。
  13. 前記管理端末は、
    前記第1の記憶領域に格納されたデータを復旧させるまでの目標時間である目標復旧時点の入力を前記第1の記憶領域ごとに受け付け、
    前記入力された目標復旧時点を前記第1のストレージ装置に送信し、
    前記第1のストレージ装置は、前記送信された第1の記憶領域ごとの目標復旧時点に基づいて、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項12に記載の計算機システム。
  14. 前記第1のストレージ装置は、前記目標復旧時点の値が小さい第1の記憶領域を優先して差分コピーを実行することを特徴とする請求項13に記載の計算機システム。
  15. 前記管理端末は、
    バックアップを作成する前記第1の記憶領域の指定を受け付け、
    前記指定された第1の記憶領域を前記第1のストレージ装置に通知し、
    前記第1のストレージ装置は、
    前記管理端末から通知された第1の記憶領域のバックアップを作成するために必要な差分コピーに必要な時間を予測し、
    前記予測された差分コピーに必要な時間を前記管理端末に通知し、
    前記管理端末は、前記通知された差分コピーに必要な時間を提示することを特徴とする請求項11に記載の計算機システム。
  16. 前記第1のストレージ装置は、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記第1の記憶領域に格納されたすべてのデータを前記第2のストレージ装置にコピーする初期コピーを実行するために必要な時間を予測することを特徴とする請求項9に記載の計算機システム。
  17. 前記管理端末は、
    バックアップを作成する前記第1の記憶領域の指定を受け付け、
    前記指定された第1の記憶領域を前記第1のストレージ装置に通知し、
    前記第1のストレージ装置は、
    前記管理端末から通知された第1の記憶領域のバックアップを作成するために必要な初期コピー時間を予測し、
    前記予測された初期コピー時間を前記管理端末に通知し、
    前記管理端末は、前記通知された初期コピー時間を提示することを特徴とする請求項16に記載の計算機システム。
  18. 前記第1のストレージ装置は、前記ホスト計算機に複数の第1の記憶領域を提供し、
    前記管理端末は、
    バックアップを作成する前記第1の記憶領域の指定を受け付け、
    前記指定された第1の記憶領域を前記第1のストレージ装置に通知し、
    前記第1のストレージ装置は、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記第1の記憶領域に格納されたすべてのデータを前記第2のストレージ装置にコピーする初期コピーを実行するために必要な時間を予測し、
    前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された可用帯域に基づいて、前記初期コピーが実行されている間に、前記第1の記憶領域に格納されたデータが前記ホスト計算機によって更新された場合に、前記更新されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーする差分コピーを実行するために必要な時間を予測し、
    前記予測された初期コピー時間及び予測された差分コピーに必要な時間を前記管理端末に通知し、
    前記管理端末は、前記通知された初期コピー時間及び前記通知された差分コピーに必要な時間を提示し、
    前記第1のストレージ装置は、
    前記第1の記憶領域に格納されたデータを復旧させるまでの目標時間である目標復旧時点の入力を前記第1の記憶領域ごとに受け付け、
    前記予測された差分コピーに必要な時間及び前記目標復旧時点に基づいて、前記第1の記憶領域ごとに実行される差分コピーが実行可能であるか否かを判定し、
    前記第1の記憶領域ごとに実行される差分コピーが実行可能である場合には、前記予測された差分コピーに必要な時間及び前記目標復旧時点に基づいて、前記目標復旧時点の値が小さい第1の記憶領域を優先して差分コピーを実行するように、前記差分コピーの実行順序を決定することを特徴とする請求項9に記載の計算機システム。
  19. ホスト計算機とネットワークを介して接続される第1のストレージ装置と、前記第1のストレージ装置に接続される第2のストレージ装置と、前記第1のストレージ装置及び前記第2のストレージ装置にアクセス可能な管理端末と、を含む計算機システムにおけるバックアップ管理方法であって、
    前記第1のストレージ装置は、前記ネットワークに接続される第1インタフェースと、前記第1インタフェースに接続される第1プロセッサと、前記第1プロセッサに接続される第1メモリと、を備え、データが読み書きされる第1の記憶領域を前記ホスト計算機に提供し、
    前記第2のストレージ装置は、前記ネットワークに接続される第2インタフェースと、前記第2インタフェースに接続される第2プロセッサと、前記第2プロセッサに接続される第2メモリと、を備え、前記第1の記憶領域に格納されたデータのバックアップを格納し、
    前記バックアップ管理方法は、
    前記第1の記憶領域に格納されたデータのバックアップを作成する指示を受け付けた場合には、前記第1プロセッサが、前記第1の記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーし、
    前記第1プロセッサが、前記第1の記憶領域から前記第2のストレージ装置にコピーされるデータの容量を記録し、
    前記第1プロセッサが、前記記録されたコピーデータの容量に基づいて、将来のコピーデータの容量を予測し、
    前記第1プロセッサが、前記第1の記憶領域に格納されたデータが前記第2のストレージ装置にコピーされる時刻における前記ネットワークの可用帯域を記録し、
    前記第1プロセッサが、前記記録されたネットワークの可用帯域に基づいて、将来の可用帯域を予測し、
    前記第1プロセッサが、前記予測されたコピーデータの容量及び前記予測された前記ネットワークの可用帯域に基づいて、前記第1の記憶領域に格納されたデータを前記第2のストレージ装置にコピーするために必要な時間を予測することを特徴とするバックアップ管理方法。
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