以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第一種パチンコ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、他の弾球遊技機(例えば、始動口への入球に基づき特別遊技移行抽選が行われる、従来の第三種や一般電役といったパチンコ遊技機)に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。更に、上球皿110には、後述する球演出装置2150の第1貯留部2151(図2参照)内に貯留されている遊技球を当該遊技機外へ排出する正面側第1貯留部排出ボタン196と、後述する球演出装置2150の第2貯留部2152(図2参照)内に貯留されている遊技球を当該遊技機外へ排出する正面側第2貯留部排出ボタン197とが備えられている。ここで、遊技者が正面側第1貯留部排出ボタン196(正面側第2貯留部排出ボタン197)を短い時間(例えば3秒未満)押すと、第1貯留部2151(第2貯留部2152)から遊技球が1球だけ当該遊技機外へ排出され、長い時間(例えば3秒以上)押すと、第1貯留部2151(第2貯留部2152)から遊技球が全球当該遊技機外へ排出される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。ここで、「遊技領域」とは、遊技球が転動可能な領域であり、かつ、当該転動の結果、遊技者に対して利益が付与され得る領域を指す。したがって、例えば、後述する球演出装置内は、内部で遊技球が転動可能であるが、当該転動の結果が遊技者に対して付与される利益とは関係無いので、当該球演出装置内は「遊技領域」には該当しない。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図入賞口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、画像演出装置2140(後述する球演出装置2150内部に配置)、普通図柄表示装置2220、アウト口142及び本発明の特徴的要素である、遊技球(アウト球)を用いて機械的演出(球演出)を実行する球演出装置2150が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、特図始動口2110は、球演出装置2150の真上に位置した、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。尚、後述するが、特図始動口2110に入球した遊技球(アウト球)は、遊技領域120外である球演出装置2150内に入球する。
次に、普図入賞口2210は、入球検出装置2211を備える。ここで、入球検出装置2211は、普図入賞口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図入賞口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置2121と、電動役物2122と、電動役物2122を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330とを備える。ここで、入賞検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及び「−」で表示される。
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する画像演出装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、画像演出装置2140は、主として、特別図柄と連動して変動・停止する演出画像の変動表示が行われる。具体的構成としては、画像演出装置2140は、画像演出表示部2141と、保留表示部2142とを備える。尚、画像演出装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、球演出と連動した演出を行うことが可能である限り、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄の変動数)に相当する。
最後に、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域外に設けられ、点滅等することで演出及びエラー報知の役割を果たす。
ここで、図2を参照しながら、本発明の特徴的要素である球演出装置2150の構成について詳述する。ここで、当該球演出装置2150は、概略、遊技領域120からのアウト球(正確には特図始動口2110に入球した遊技球)を球演出が実行されるまで貯留しておく箇所(2個の貯留部)と、球演出を実行する舞台となる箇所(アウト球演出領域)とから構成される。以下、当該装置2150を詳述する。
まず、球演出装置2150は、特図始動口2110に入球した遊技球を2個の貯留部に導くに際しての2本の誘導路を有している。具体的には、当該誘導路は、特図始動口2110を介して当該球演出装置2150の内部に入球した遊技球(アウト球)を後述する第1貯留部2151まで誘導する第1誘導路2150aと、第1貯留部2151内の遊技球が満タンの場合に、遊技球(第1貯留部2151からあふれた遊技球)を後述する第2貯留部2152まで誘導する第3誘導路2150dと、から構成される。尚、第2貯留部2152でも遊技球が満タンの場合に更に当該球演出装置2150内にアウト球が入球したときには、いずれの貯留部で貯留されることなく、図示しない別の誘導路を介してそのまま遊技機外へ排出される。
次に、2個の貯留部を説明する。当該貯留部は、所定球数(例えば4個)のアウト球を貯留可能であると共に球演出の際にアウト球演出領域側に当該アウト球を排出可能である、球演出装置2150の左側に配されている第1貯留部2151と、所定球数(例えば4個)のアウト球を貯留可能であると共に球演出の際にアウト球演出領域側に当該アウト球を排出可能である、球演出装置2150の右側に配されている第2貯留部2152と、から構成される。以下、各貯留部の詳細構成を説明する。
まず、第1貯留部2151は、第1誘導路2150aからの遊技球を第1貯留部2151の内部に入球させるための球流入口(図示せず)と、第1貯留部2151内に貯留されているアウト球をアウト球演出領域側に排出させるための球排出口(図示せず)と、当該球排出口を開状態と閉状態に切り替える球排出口シャッター(図示せず)と、球流入口の近傍に配置されており、第1貯留部2151内の遊技球が満タンであるか否かを検知する第1貯留部満タン検知センサ2151a(図示せず)と、球流入口の近傍に配置されており、当該箇所を遊技球が通過した場合に当該遊技球の通過を検知する第1貯留部遊技球通過検知センサ2151bと、前記球排出口シャッターの開閉駆動を実行する第1貯留部駆動手段2151cと、を有している。
次に、第2貯留部2152は、第3誘導路2150dからの遊技球を第2貯留部2152の内部に入球させるための球流入口(図示せず)と、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球をアウト側演出領域側に排出させるための球排出口(図示せず)と、当該球排出口を開状態と閉状態に切り替える球排出口シャッター(図示せず)と、球流入口の近傍に配置されており、第2貯留部2152内の遊技球が満タンであるか否かを検知する第2貯留部満タン検知センサ2152a(図示せず)と、球流入口の近傍に配置されており、当該箇所を遊技球が通過した場合に当該遊技球の通過を検知する第2貯留部遊技球通過検知センサ2152bと、前記球排出口シャッターの開閉駆動を実行する第2貯留部駆動手段2152cと、を有している。
ここで、前述のように、第1貯留部2151及び第2貯留部2152共、球演出可能なアウト球数を把握するために、(1)アウト球の通過を検知し、当該検知の度にメモリのカウンタ値を1ずつインクリメントするためのセンサと、(2)所定位置にアウト球が存在するか否か(本最良形態では最大数に達したか否か)を感知するセンサ、の二つがそれぞれ設置されている。このような構成を採る場合、センサの数を少なく抑えることができコストパフォーマンスに優れるというメリットがある反面、後述するように、電断時にはメモリの内容が消えてしまうので所定球数以上であるという情報を除き(本最良形態では最大数貯留されているという情報を除き)貯留数が電断回復時に分からなくなったり、チャタリングにより誤った数をカウントしてしまう、といったデメリットがある。これらデメリットを回避するために、例えば、センサの数を増やす{例えば、保留球数分だけセンサを設置する(これをすれば前記のデメリットは完全に回避できる)、所定の保留球数の位置にセンサを設置する(例えば、保留球1個と保留球3個のところにセンサを設置すれば、少なくとも貯留があるか否かや保留球数が3個以上あるか否かは分かる)}という構成を採ってもよい。但し、最初の問題点については本最良形態で別の手法で回避し、二番目の問題点については本変更例で別の手法で回避している。これについては後述する。
次に、アウト球演出領域を説明する。当該領域は、(第1貯留部側の要素)第1貯留部2151の前記球排出口から排出された遊技球を受け入れる第1役物2153と、第1役物2153が第一態様(後述する「右傾斜」)で変位することにより当該役物から排出される遊技球を受け入れる第1球受け部2150bと、第1役物2153が第二態様(後述する「左傾斜」)で変位することにより当該役物から排出される遊技球を、遊技機外へアウト球として排出する第1排出穴2150xと、第1球受け部2150bで受け入れられた遊技球を下流に誘導する第2誘導路2150cと、(第2貯留部側の要素)第2貯留部2152の前記球排出口から排出された遊技球を受け入れる第4役物2156と、第4役物2156が第一態様(後述する「長軸回りの自転」)で変位することにより当該役物から排出される遊技球を受け入れる第2球受け部2150eと、第4役物2156が第二態様(後述する「手前に向けての約45度の公転の後、長軸回りの自転」)で変位することにより当該役物から排出される遊技球を、遊技機外へアウト球として排出する第2排出穴2150yと、第2球受け部2150eで受け入れられた遊技球を下流に誘導する第4誘導路2150fと、(第1貯留部及び第2貯留部の共通要素)一穴の擬似特定領域2155bと七穴の擬似通常領域2155cとを有しており、周囲が外壁で囲まれており中央部からのみ遊技球が入球可能に構成された、第1貯留部側の第2誘導路2150c又は第2貯留部側の第4誘導路2150fからの遊技球を前記領域のいずれかに振分けるための第3役物2155と、前記擬似特定領域2155b及び前記擬似通常領域2155cに入球した遊技球を、遊技機外へアウト球として排出する第3排出穴と、第3役物2155の前記中央部を開状態と閉状態に切り替えるシャッター部材として機能する、突出位置と退去位置に移動可能な第2役物2154と、から構成される。以下、説明を追加すべき各要素について詳述する。
(第1貯留部側要素)
まず、第1役物2153は、第1貯留部2151から排出された遊技球を所定球数(最大4個)収納することが可能なトロッコ状容器を有する。更に、第1役物2153は、当該トロッコ状容器に振動を与えたり左右に傾斜させるよう駆動する第1役物駆動手段2153aを有している。ここで、前述の「第一態様」は、トロッコ状容器を右に傾斜させた場合であり、前述の「第二態様」は、トロッコ状容器を左に傾斜させた場合である。そして、前述のように、第1役物2153のトロッコ状容器内に遊技球が搭載されている状況下で「第一態様」に変位した場合、当該遊技球は、アウト球演出領域の更に下流(第1球受け部2150b側)に誘導される。他方、前述のように、第1役物2153のトロッコ状容器内に遊技球が搭載されている状況下で「第二態様」に変位した場合、当該遊技球は、第1排出穴2150xを介して当該遊技機外に排出されることになる。
次に、第1球受け部2150b及び第2誘導路2150cは、球が移動可能なように相互に連絡している。更に、第1球受け部2150b及び第2誘導路2150cは、アウト球演出領域の更に下流(第3役物2155側)に当該遊技球を誘導するために、第3役物2155に向かって下り傾斜を有する。
(第2貯留部側要素)
まず、第4役物2156は、第2貯留部2152から排出された遊技球を所定球数(1個)収納することが可能なスコップ状容器を有する。更に、第4役物2156は、当該スコップ状容器を回転させるよう駆動する第4役物駆動手段2156a(図示せず)を有している。ここで、前述の「第一態様」は、スコップ状容器を長軸回りに回転させた場合であり、前述の「第二態様」は、スコップ状容器を手前側(反時計回り)に約45度程公転させた後、第一態様と同様にスコップ状容器を長軸回りに回転させた場合である。そして、前述のように、第4役物2156のスコップ先端内に遊技球が停留した状況下で「第一態様」に変位した場合、当該遊技球は、アウト球演出領域の更に下流(第2球受け部2150e側)に誘導される。他方、前述のように、第4役物2156のスコップ状容器内に遊技球が停留した状況下で「第二態様」に変位した場合、当該遊技球は、第2排出穴2150yを介して当該遊技機外に排出されることになる。
次に、第2球受け部2150e及び第4誘導路2150fは、球が移動可能なように相互に連絡している。更に、第2球受け部2150e及び第4誘導路2150fは、アウト球演出領域の更に下流(第3役物2155側)に当該遊技球を誘導するために、第3役物2155に向かって下り傾斜を有する。
(第1貯留部及び第2貯留部の共通要素)
まず、第2役物2154は、前述のように、第3役物2155を囲む外壁が部分的に開口した中央部に配されている。ここで、第2役物2154は、前記中央部を開状態にしたり閉状態にする、突出位置と退去位置に移動可能なシャッター部材と、当該シャッター部材を駆動するための第2役物駆動手段2154aを有している。そして、当該シャッター部材が閉状態の場合には、第1貯留部側又は第2貯留部側から流下してきた遊技球が第3役物2155側に誘導されることが妨害される結果、当該遊技球は当該シャッター部材の前で入球を待機することとなる(複数球の場合は連なって待機する)。他方、当該シャッター部材が開状態の場合には、第1貯留部側又は第2貯留部側から流下してきた遊技球が第3役物2155側に誘導される結果、当該遊技球は擬似特定領域2155b及び擬似通常領域2155cのいずれかに振分けられることとなる。
次に、第3役物2155は、一穴の擬似特定領域2155bと七穴の擬似通常領域2155cとが側面で開口した円盤部と、当該円盤部を回転させるための第3役物駆動手段2155aと、擬似特定領域2155bの内部に設置された、当該擬似特定領域2155bへの遊技球の入球を検出する擬似特定領域入球検出装置2155b−1と、を有している。尚、制御の欄で詳述するように、球演出は単なる演出であり、当該結果如何で遊技者の利益状態が変わるものでは無い。したがって、アウト球が擬似特定領域2155bに入球したとしても、内部的に大当たりの場合を除き、特別遊技状態に移行することは無い。そして、球演出装置2150における各構成要素の故障や遊技者による不正行為(典型的には、遊技機を叩いたり揺らしたりする行為)が無き限り、内部的に大当たりの場合にのみアウト球が擬似特定領域2155bに入球するよう各種駆動手段の駆動タイミングや駆動態様等を制御するよう構成されている。
尚、本最良形態においては、特図始動口2110に入球した遊技球(アウト球)が球演出装置2150内に入球し、当該遊技球を球演出に用いるような構成を採っているが、これに限定されず、例えば、遊技領域120から球演出装置2150側に誘導される入球口(アウト口)を設ける等して、当該入球した遊技球を球演出用として利用するよう構成してもよい。
次に、図3を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する画像演出表示部2141上での各種演出に係る画像表示制御と球演出装置2150内での球演出に係る球演出制御を行うサブ制御手段2160と、画像演出及び球演出が実行される画像演出装置2140・球演出装置2150、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292と、が前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
加えて、本発明と関連する要素として、前枠104裏面には、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球を当該遊技機外へ強制的に排出する背面側第1貯留部排出ボタン194と、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球を当該遊技機外へ強制的に排出する背面側第2貯留部排出ボタン195と、主制御装置1000側(例えば、遊技状態一時記憶手段1190等)に一時記憶されている遊技関連情報をクリアするRAMクリアスイッチ198とが、更に設けられている。ここで、操作者(例えばホールスタッフ)が背面側第1貯留部排出ボタン194(背面側第2貯留部排出ボタン195)を短時間(例えば3秒未満)押圧すると、第1貯留部2151(第2貯留部2152)から遊技球が当該遊技機外へ1球強制排出され、長時間(例えば3秒以上)押圧すると、第1貯留部2151(第2貯留部2152)から遊技球が当該遊技機外へ全球強制排出される。また、RAMクリアスイッチ198を操作した場合には、球演出装置2150内に存在するすべてのアウト球(すべての貯留部に貯留されているアウト球+すべての役物により一時的に停留されているアウト球)が、当該遊技機外へ強制排出される。
次に、図4のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技・補助遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側への各種情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動当たり、回数制限付き時間短縮当たり、通常当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}の送信制御を司る情報送信制御手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関連した状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関連した状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図入賞口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aに記憶するための特図保留手段1131と、取得した普通図柄当選乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aに記憶するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aを有している。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを当たり・ハズレ毎に別テーブルとして有しており、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aは、遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2)。
また、図示しないが、上記における特図内容決定用抽選テーブル1141aの各抽選テーブル(特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)は、変動態様を決定するに際し、夫々が複数の抽選テーブルを有しており、所定条件を充足した場合(例えば保留球が所定数以上)では、短い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択され、他方、所定条件を充足しない場合(例えば保留球が所定数未満)では、長い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択されるように構成されている。
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
ここで、特図制御手段1151は、前記特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段1171と、前記条件を充足している場合に、特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1172と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1173とを有している。更に、この特別遊技時間管理手段1173は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1173aを有している。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、非時短中と比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、特図始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1191と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
ここで、主遊技状態一時記憶手段1191は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
次に、遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200と、を有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、演出画像の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、画像演出に係る画像演出装置2140と、球演出に係る球演出装置2150と、演出に係る一切の制御を司るサブ制御手段2160と、を有している。
ここで、サブ制御手段2160は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための演出情報受信手段2161と、主制御装置1000側からの前記情報等に基づき、画像演出装置2140及び球演出装置2150上での演出表示制御を行う演出制御手段2162と、閾値を超えた振動が遊技機に加えられた場合に当該振動を検知可能な振動検出装置2163と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、演出情報受信手段2161は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報や電源関連情報(例えば、電断復帰した際に送信される信号)を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2161aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2161aに一時記憶された図柄情報等は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、演出制御手段2162は、画像演出装置2140の画像演出表示部2141上での画像演出に関する制御を司る画像演出制御手段2162aと、球演出装置2150での球演出に関する制御を司る球演出制御手段2162bと、各貯留部(第1貯留部2151及び第2貯留部2152)及び各役物(第1役物2153、第2役物2154、第4役物2156)内に貯留又は停留されている遊技球の排出動作(球抜き)に関する制御を司る球抜き制御手段2162cと、球演出装置2150(及び画像演出装置2140)でアウト球を実際に用いた機械的演出デモンストレーションに関する制御を司るデモ演出制御手段2162dと、擬似特定領域2155bにアウト球が誤って入球した際の処理に関する一切の制御を司る誤擬似特定領域入球制御手段2162eと、画像演出装置2140の保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る保留情報表示制御手段2162fと、当該演出の際に当該演出(画像演出及び球演出)に関連する情報を一時記憶する演出関連情報一時記憶手段2162gとを有している。
ここで、画像演出制御手段2162aは、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報又は後述する球演出内容に基づき、画像演出内容を決定するための画像演出内容決定手段2162a−1と、画像演出を実行する際に参照するための画像演出実行用タイマ2162a−2と、画像演出に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための画像演出内容記憶手段2162a−3と、を更に有している。ここで、画像演出内容決定手段2162a−1は、画像演出内容(球演出に関連した画像)を決定する際に参照するための画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1と、球演出と関係の無い装飾図柄に関する演出内容を決定する際に参照するための装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2と、を有している。尚、画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1については後述する。
次に、球演出制御手段2162bは、現在の貯留球数(後述する第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2のカウント値)に基づき、球演出を実行するか否かの決定を行う球演出可否決定手段2162b−1と、球演出を実行する場合に、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報(例えば、特別遊技の当否情報、特別図柄の変動時間情報)及び前記貯留球数に基づき、球演出の内容を決定して演出関連情報一時記憶手段2162gに当該内容をセットする球演出内容決定手段2162b−2と、球演出装置2150内の各部材の駆動制御を司る球演出装置駆動制御手段2162b−3と、球演出の各ステップの実行タイミングを把握するために参照される球演出実行用タイマ2162b−4と、各貯留部における貯留球数のカウントに関する制御を司る貯留球数計測手段2162b−5と、球演出に関連する情報(特に貯留球数や誤V入球数)を一時記憶する球演出関連情報一時記憶手段2162b−6と、球演出に関する一切のデータを記憶するための球演出内容記憶手段2162b−7と、を有している。
ここで、球演出内容決定手段2162b−2は、球演出の内容を決定する際に参照するための球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を有している。また、球演出装置駆動制御手段2162b−3は、第1貯留部2151の第1貯留部駆動手段2151cを駆動制御するための第1貯留部駆動制御手段2162b−3−1と、第2貯留部2152の第2貯留部駆動手段2152cを駆動制御するための第2貯留部駆動制御手段2162b−3−2と、第1役物2153の第1役物駆動手段2153aを駆動制御するための第1役物駆動制御手段2162b−3−3と、第2役物2154の第2役物駆動手段2154aを駆動制御するための第2役物駆動制御手段2162b−3−4と、第3役物2155の第3役物駆動手段2155aを駆動制御するための第3役物駆動制御手段2162b−3−5と、第4役物2156の第4役物駆動手段2156aを駆動制御するための第4役物駆動制御手段2162b−3−6と、を有している。更に、球演出関連情報一時記憶手段2162b−6は、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球の個数をカウントするための第1貯留部カウンタ2162b−6−1と、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球の個数をカウントするための第2貯留部カウンタ2162b−6−2と、内部的に当選していないにもかかわらず遊技球が擬似特定領域2155bに誤って入球した場合の入球回数をカウントするための誤擬似特定領域入球回数カウンタ2162b−6−3と、を更に有している。
ここで、図5及び図6を参照しながら、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1及び画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1を更に詳しく説明する。尚、図5は、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の一例であり、図6は、画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1の一例である。
はじめに、図5を参照しながら、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を説明する。ここで、当該球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1は、変動時間の相違及び当たり・ハズレ毎に異なる各種抽選テーブルを備えている。例えば、図中の(a)が「変動時間30秒用テーブル(ハズレ用)」、図中の(b)が「変動時間45秒用テーブル(ハズレ用)」、図中の(c)が「変動時間30秒用テーブル(当たり用)」、図中の(d)が「変動時間45秒用テーブル(当たり用)」、尚、図示しないが、これら以外にも変動時間の相違に基づくテーブルが存在すると理解すべきである。尚、「乱数値」の項目の下に示された(X,Y)は、第1貯留部2151内に貯留されているアウト球数(X)及び第2貯留部2152内に貯留されているアウト球数(Y)を示している。ここで、これらテーブルの傾向は以下の通りである。(1)当たり用テーブルの方がハズレ用テーブルよりもより信頼度の高い変動態様(変動態様番号が大きくなる程、概ね信頼度は高くなる)が選択される。(2)長い変動時間に係るテーブルの方が短い変動時間に係るテーブルよりもより複雑な球演出に係る変動態様が選択される。(3)貯留されている遊技球の個数が少ない場合、より少ない遊技球に係る球演出が選択され易いように構成されている。(4)当たり用テーブルは、ハズレ用テーブルと比較すると、遊技球を多く用いる球演出が選択され易くなるように構成されている。(5)貯留球数に応じて異なる球演出内容が選択され易いよう構成されている。
次に、図6は、画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1の一例である。当該画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1も、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1と同様、変動時間の相違及び当たり・ハズレ毎に異なるテーブルを備えている。ここで、図5及び図6から分かるように、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1と画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1とは、対応テーブル(変動時間/当たり・ハズレ)に関しては、両変動態様は1対1対応にある。具体的には、球演出内容として「変動時間30秒用テーブル(ハズレ用)」{図5(a)}の変動態様4が選択された場合、画像演出内容は「変動時間30秒用テーブル(ハズレ用)」{図6(a)}の変動態様4が選択されるよう構成されている。但し、球演出内容と画像演出内容とは1対1対応でなくてもよく、例えば、画像演出内容は、一の球演出内容に対して複数のパターンから選択されるように構成してもよい。尚、球演出を実行しない場合の画像演出内容は、通常の第一種遊技機と同様、装飾図柄の変動を実行するよう構成されている。その際、装飾図柄の表示内容は、装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2を参照して決定する。
再び図4のブロック図の説明に戻ると、球抜き制御手段2162cは、背面側第1貯留部排出ボタン194、背面側第2貯留部排出ボタン195、正面側第1貯留部排出ボタン196、正面側第2貯留部排出ボタン197及びRAMクリアスイッチ198の操作による信号の受信を司る操作情報受信手段2162c−1と、電断復帰時における、球貯留部に貯留されているアウト球とアウト球演出領域中に停留しているアウト球の当該遊技機外への強制排出を実行する、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2と、ホール関係者等が背面の排出ボタンを操作した場合における、球貯留部に貯留されているアウト球の当該遊技機外への強制排出を実行する、ホール側球抜き制御手段2162c−3と、遊技者が正面の排出ボタンを操作した場合における、球貯留部に貯留されているアウト球の当該遊技機外への強制排出を実行する、遊技者側球抜き制御手段2162c−4と、デモ演出実行中に遊技が開始された場合における、アウト球演出領域中に停留しているアウト球の当該遊技機外への強制排出を実行する、遊技開始時強制球抜き制御手段2162c−5と、を有する。ここで、操作情報受信手段2162c−1は、前述の排出ボタンやRAMクリアスイッチ198の受信情報を押圧時間と共に一時記憶することが可能な操作情報一時記憶手段2162c−1−1を更に有する。また、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、電断復帰時に球抜きをする際、当該球が誤って第3役物2155の擬似特定領域2155bに振り分けられないようにするための誤擬似特定領域入球回避制御手段2162c−2−1と、球抜きタイミングを管理するための管理タイマ2162c−2−2とを更に有する。また、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、操作情報一時記憶手段2162c−1−1に一時記憶されている押圧時間が所定時間以上か否かを判定する押圧時間判定手段2162c−3−1を更に有する。また、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、操作情報一時記憶手段2162c−1−1に一時記憶されている押圧時間が所定時間以上か否かを判定する押圧時間判定手段2162c−4−1を更に有する。また、遊技開始時強制球抜き制御手段2162c−5は、遊技開始時に球抜きをする際、当該球が誤って第3役物2155の擬似特定領域2155bに振り分けられないようにするための誤擬似特定領域入球回避制御手段2162c−5−1と、球抜きタイミングを管理するための管理タイマ2162c−5−2とを更に有する。尚、操作情報一時記憶手段2162c−1−1に一時記憶された操作情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、デモ演出制御手段2162dは、非遊技状態時に、現在の貯留球数(第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2のカウント値)に基づき、球演出に係るデモ演出を実行するか否かの判定を行うと共に、デモ演出を実行する場合にはその内容を決定するためのデモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1と、デモ演出を実行する際に参照するためのデモ演出実行用タイマ2162d−2と、デモ演出に関する一切の画像データを記憶するためのデモ画像内容記憶手段2162d−3と、を有している。
ここで、球演出に係るデモ演出の主目的は、球演出と画像演出の両方が実行されることに伴う複雑な遊技内容を遊技者にビジュアル的に理解させることであるので、選択されるべきデモ演出の内容は、当該遊技内容を効率的に理解させるのに適したものが選択されるべきである。したがって、例えば、第1貯留部2151で解除されたアウト球が擬似特定領域2155bに振り分けられる場合のデモ演出、第2貯留部2152で解除されたアウト球が擬似特定領域2155bに振り分けられる場合のデモ演出、の2種類からのみ選択されるようにしてもよい。尚、本最良形態では、デモ演出の内容を抽選で決定するように構成したが、これには限定されず、遊技者が希望する球演出を当該遊技者に指定させることによりデモ演出内容を決定したり、或いは、決定などせず、典型的な一種類のデモ演出(例えば、第1貯留部2151及び第2貯留部2152の両方で解除されたいずれかのアウト球が擬似特定領域2155bに振り分けられる場合のデモ演出)のみが実行されるように構成してもよい。
次に、誤擬似特定領域入球制御手段2162eは、内部的に大当りではないにも関わらず、擬似特定領域2155bにアウト球が誤って入球したか否かを判定する誤擬似特定領域入球判定手段2162e−1と、前記誤擬似特定領域入球判定手段2162e−1により前記擬似特定領域2155bに前記アウト球が不正無く誤って入球したと判定された場合、特別遊技の単位遊技数が0回である旨を報知(画像演出装置2140上に表示)する非不正時報知手段2162e−2と、前記誤入球判定手段2162e−1により前記擬似特定領域2155bに前記アウト球が誤って入球したと判定された場合であり、且つ、振動検出装置2163により振動が検知された場合に、当該不正のために特別遊技に移行しない旨を報知(画像演出装置2140上に表示)する不正時報知手段2162e−3と、を有している。
次に、保留情報表示制御手段2162fは、現在の保留球数を一時記憶するための保留情報一時記憶手段2162f−1を更に有している。
尚、サブ制御手段2160は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、サブ制御手段2160が、画像演出、球演出、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる普図入賞口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る画像演出装置2140及び球演出装置2150が、サブ制御手段2160と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、画像演出装置2140及び球演出装置2150は、サブ制御手段2160により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図7〜図30のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図7〜図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図7は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の特別遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図8は、図7におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図入賞口2210に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図9は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1142は、普図保留情報一時記憶手段1132aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、普図内容決定手段1142は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、普図内容決定手段1142は、普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、普図内容決定手段1142は、普図通常用抽選テーブル1142a−1をセットする。そして、ステップ1216で、普図内容決定手段1142は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、普図変動時間管理手段1152aは、セットしたテーブルに基づき、普図変動管理用タイマ1152a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、普図保留手段1132は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1132aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1152は、普図変動管理用タイマ1152a−1をスタートした後、普図表示部2221上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、普図変動時間管理手段1152aは、普図変動管理用タイマ1152a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、普図制御手段1152は、普図表示部2221上で、前記ステップ1216で普図内容決定手段1142が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
次に、図10は、図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理に係るフローチャートである。まず、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入球検出装置2111から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1308で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報をサブ制御手段2160側に送信し、次の処理(ステップ1400の特別図柄表示処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合も、次の処理(ステップ1400の特別図柄表示処理)に移行する。
次に、図11は、図7におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件(特別遊技中でないこと+特別図柄変動中でないこと)が成立しているか否かを判定する。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1414で、当否抽選手段1135は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1403で、当否抽選手段1135は、特図内容決定用抽選テーブル1141aの当否抽選用テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき、特別図柄当否抽選を実行する。そして、ステップ1417で、当否抽選手段1135は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、特別遊技移行決定手段1135aは、フラグ一時記憶手段1191a中の「当たりフラグ」をオンにし、ステップ1404に移行する。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1418をスキップする。
次に、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2をセットし、ステップ1416に移行する。
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3をセットし、ステップ1416に移行する。
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1をセットし、ステップ1416に移行する。
そして、ステップ1416で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、セットした各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。次に、ステップ1419で、情報送信手段1200は、ステップ1416で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態をサブ制御手段2160側に送信する。次に、ステップ1420で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1422で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1446で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1434で、特図変動時間管理手段1151aが、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1434でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドをサブ制御手段2160側に送信する。次に、ステップ1438で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1440で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1442で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1444で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1444でYesの場合にはステップ1434に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図12は、図11におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図13は、図7におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)し、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図14は、図7でのステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1606及びステップ1608で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1604で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1172は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1623に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをゼロクリアすると共に所定値(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば30秒、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば0.8秒)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中の入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ1618で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1623に移行する。
次に、ステップ1623で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1624で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1628で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122の駆動を停止して大入賞口を閉鎖する。そして、ステップ1630で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをリセットする。次に、ステップ1632で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば15R、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば2R)であるか否かを判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技実行フラグをオフにする。そして、ステップ1638で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、確率変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が確率変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1656でYesの場合、ステップ1658及びステップ1660で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の確率変動フラグと時間短縮フラグとを夫々オンにし、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
他方、ステップ1656でNoの場合、ステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、時間短縮変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が時間短縮変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1662でYesの場合、ステップ1664で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオンする。次に、ステップ1666で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1662でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図16〜図30のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図16は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。はじめに、ステップ6002で、サブ制御手段2160は、電源投入がなされたか否か、具体的には、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照して、主制御装置側から電源投入に関する情報(例えば、演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ6002でNoの場合、電源が投入されるまで当該処理をループする。他方、ステップ6002でYesの場合、ステップ6300で、サブ制御手段2160は、後述する起動時処理を実行する。尚、当該処理は電源投入後1回のみ行われる処理である。次に、ステップ6400で、サブ制御手段2160は、後述する球抜き処理を実行する。次に、ステップ6600で、サブ制御手段2160は、後述するデモ演出制御処理を実行する。次に、ステップ6700で、サブ制御手段2160は、後述する貯留部検知処理を実行する。次に、ステップ6800で、サブ制御手段2160は、後述する球演出可否決定処理を実行する。次に、ステップ6850で、サブ制御手段2160は、後述する球演出内容決定処理を実行する。次に、ステップ6100で、サブ制御手段2160は、後述する画像演出内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、サブ制御手段2160は、後述する画像演出制御処理を実行する。次に、ステップ6900で、サブ制御手段2160は、後述する球演出制御処理を実行する。次に、ステップ6500で、サブ制御手段2160は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行する。そして、ステップ6004で、サブ制御手段2160は、周知の手法により、当該遊技機の電源が断たれたか否かを判定する。尚、電源が断たれた場合は、サブ基板側の一時記憶情報(例えば、第1貯留部カウンタ2162b−6−1、第2貯留部カウンタ2162b−6−2等)はクリアされる。ステップ6004でYesの場合はステップ6002に移行し、ステップ6004でNoの場合はステップ6400に移行する。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
図17は、図16でのステップ6300のサブルーチンに係る、起動時処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部2151内の遊技球が満タンであるか否か、具体的には、第1貯留部満タン検知センサ2151aが満タンを検知しているか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内のカウント値に「4」をセットする。次に、ステップ6306で、貯留球数計測手段2162b−5は、第2貯留部2152内の遊技球が満タンであるか否か、具体的には、第2貯留部満タン検知センサ2152aが満タンを検知しているか否かを判定する。ステップ6306でYesの場合、ステップ6308で、貯留球数計測手段2162b−5は、第2貯留部カウンタ2162b−6−2内の第2貯留カウント値に「4」をセットし、次の処理(球抜き処理6400)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合にはステップ6306に移行し、ステップ6306でNoの場合には次の処理(球抜き処理6400)に移行する。尚、当該処理でカウント値に「4」がセットされた貯留部に関しては、後で説明する「電断後球抜き処理6420」においても原則として(RAMクリアスイッチが押圧されない限り)貯留されていたアウト球の排出処理は実行されない一方、カウント値に「4」がセットされなかった貯留部(即ち、何球貯留されているか不明である貯留部)に関しては、後で説明する「電断後球抜き処理6420」において全球排出処理が実行される。
図18は、図16でのステップ6400のサブルーチンに係る、球抜き処理のフローチャートである。まず、ステップ6420で、球抜き制御手段2162cは、後述する電断後球抜き処理を実行する。尚、当該処理は、電源投入後1回のみ行われる処理である。次に、ステップ6460で、球抜き制御手段2162cは、後述する背面球抜き処理を実行する。そして、ステップ6480で、球抜き制御手段2162cは、後述する正面球抜き処理を実行し、次の処理(デモ演出制御処理6600)に移行する。
図19は、図18でのステップ6420のサブルーチンに係る、電断後球抜き処理のフローチャートである。まず、ステップ6422で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「電断後球抜き処理終了フラグ」がオフであるか否かを判定する。そして、当該ステップでYesの場合、以下で詳述する電断後球抜き処理を実行することになる。
まず、ステップ6450では、球演出中に電断した事態を想定した上で、球演出装置2150のアウト球演出領域内に停留している可能性のあるアウト球を、当該遊技機外に強制排出する処理を実行する。具体的には、後述するステップ6450で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、擬似特定領域2155bに振り分けられないことを担保した状況下で、アウト球演出領域において一時停留している可能性のあるすべてのアウト球を球演出装置2150外に排出すべく、理論的に想定されるアウト球数分だけの排出処理を実行する。
次に、ステップ6426からステップ6432にかけて、操作者(典型的にはホール関係者)が意図的に電断させた後、電断復帰と同タイミングでRAMクリアスイッチ198をオンした場合における、貯留部に貯留されたアウト球を当該遊技機外に強制排出する処理を実行する。まず、ステップ6426で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、操作情報受信手段2162c−1中の操作情報一時記憶手段2162c−1−1を参照し、RAMクリアスイッチ198が押されたか否かを判定する。ここで、ステップ6426でYesの場合、ステップ6428で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第1貯留部2151内に貯留されているすべてのアウト球が第1役物2153のトロッコ状容器内に搭載されるよう、第1貯留部2151の排出口を開状態とすべく、第1貯留部駆動手段2151cを駆動制御する。その後、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第1役物2153のトロッコ状容器を第二態様(左傾斜)で変位させるよう、第1役物駆動手段2153aを駆動制御する。当該駆動制御により、第1役物2153に一時停留していたすべての遊技球が、第1排出穴2150xを介して当該遊技機外に排出される。即ち、第1貯留部2151に貯留されていたすべての遊技球が当該遊技機外に排出されたことになる。次に、ステップ6430で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第2貯留部2152内に貯留されているアウト球が第4役物2156内に搭載されるよう、第2貯留部2152の排出口を開状態とすべく、第2貯留部駆動手段2152cを駆動制御する。その後、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第4役物2156のスコップ状容器を第二態様(手前に約45度公転させた後に長軸回りに自転)で変位させるよう、第4役物駆動手段2156aを駆動制御する。当該駆動制御により、第4役物2156のスコップ状容器内に一時停留していた遊技球が、第2排出穴2150yを介して当該遊技機外に排出される。そして、当該処理を、第2貯留部2152に貯留されている最大数(4回)繰り返す。当該処理により、第2貯留部2152に貯留されていたすべての遊技球が当該遊技機外に排出されたことになる。そして、ステップ6432で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2内の第1貯留カウント値及び第2貯留カウント値に「0」をそれぞれセットし、ステップ6442に移行する。
次に、ステップ6434からステップ6440にかけて、各貯留部に貯留されている遊技球数が不明な場合、以後の球演出処理に支障をきたすため、当該不明な貯留部に貯留されている(可能性のある)すべてのアウト球を排出する処理を実行する。具体的には、前述の電源投入直後に実行された起動時処理6300の際、満タンであると判定されなかった場合、以後で説明する強制排出処理が実行されることになる。そこで説明すると、まず、ステップ6434で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1を参照し、第1貯留カウント値が「4」ではないか否か、即ち、第1貯留部満タン検知センサ2151aが満タンを検知しなかったか否かを判定する。ステップ6434でYesの場合、ステップ6436で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第1貯留部駆動手段2151cを駆動し、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球をすべて排出する。尚、排出方法は、前述のステップ6428と同様である。次に、ステップ6438で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第2貯留部カウンタ2162b−6−2を参照し、第2貯留カウント値が「4」ではないか否か、即ち、第2貯留部満タン検知センサ2152aが満タンを検知しなかったか否かを判定する。ステップ6438でYesの場合、ステップ6440で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第2貯留部駆動手段2152cを駆動して、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球をすべて排出し、ステップ6442に移行する。尚、排出方法は、前述のステップ6430と同様である。
そして、ステップ6442で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「電断後球抜き終了フラグ」をオンにし、次の処理(背面球抜き処理6460)に移行する。尚、ステップ6422でNoの場合には次の処理(背面球抜き処理6460)に移行し、ステップ6434でNoの場合にはステップ6438に移行し、ステップ6438でNoの場合にはステップ6442に移行する。
図20は、図19でのステップ6450のサブルーチンに係る、停留部全球排出処理のフローチャートである。まず、ステップ6451で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、管理タイマ2162c−2−2に所定時間をセットする。次に、ステップ6452で、誤擬似特定領域入球回避制御手段2162c−2−1は、擬似特定領域2155bが中央部に位置されないよう、例えば、中央部の位置を0度としたときに、+30度〜+330度(時計回り)→+330度〜+30度(反時計回り)の自転を第3役物2155が繰り返すよう、第3役物駆動手段2155aを駆動制御する(図35参照)。この駆動制御により、擬似特定領域2155bは中央部に絶対に配置されないので、以後の停留解除処理により第3役物2155に到達したアウト球が擬似特定領域2155bに入球する事態を回避できる。次に、以後のステップで、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、アウト球が停留している可能性のある、第1役物2153、第2役物2154及び第4役物2156のすべてについて停留解除処理を実行する。この際、すべての役物について同時に停留解除処理を実行すると、解除された遊技球が集中して球詰まりを起こす可能性があるので、本最良形態では下流に存在する役物から順に解除処理を実行する。具体的には、ステップ6453で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、まず、第2役物2154のシャッター部材が開状態となるよう、即ち、第3役物2155の各領域に遊技球が入球可能状態となるよう、第2役物駆動手段2154aの駆動制御を実行する。当該駆動制御により、第2役物2154に一時停留していたすべての遊技球が、第3役物2155の擬似特定領域2155b内に入球し、更にそこから当該遊技機外に排出される。次に、ステップ6454で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、管理タイマ2162c−2−2を参照し、次の役物の解除タイミングに到達したか否かを判定する。ここで、当該解除タイミングは、前記の第2役物2154に最大数(8球)存在していることを想定し、すべての遊技球が第3役物2155の擬似通常領域2155cに入球する時間をベースに決定される。そして、ステップ6454でYesの場合、ステップ6455で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第1役物2153のトロッコ状容器を第一態様(右傾斜)で変位させるよう、第1役物駆動手段2153aを駆動制御する。当該駆動制御により、第1役物2153に一時停留していたすべての遊技球が、第3役物2155の擬似特定領域2155b内に入球し、更にそこから当該遊技機外に排出される。次に、ステップ6456で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、管理タイマ2162c−2−2を参照し、次の役物の解除タイミングに到達したか否かを判定する。ここで、当該解除タイミングは、前記の第1役物2153に最大数(4球)存在していることを想定し、すべての遊技球が第3役物2155の擬似通常領域2155cに入球する時間をベースに決定される。そして、ステップ6456でYesの場合、ステップ6457で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、第4役物2156のスコップ状容器を第一態様(軸回転)で変位させるよう、第1役物駆動手段2153aを駆動制御する。当該駆動制御により、第4役物2156に一時停留していたすべての遊技球が、第3役物2155の擬似特定領域2155b内に入球し、更にそこから当該遊技機外に排出される。これにより、すべての役物に停留している可能性のあるすべての遊技球は、当該遊技機外に排出されたことになる。次に、ステップ6458で、電断復帰時球抜き制御手段2162c−2は、管理タイマ2162c−2−2を参照し、当該処理終了時間に到達したか否かを判定する。ステップ6458でYesの場合、ステップ6459で、演出制御手段2162は、すべての役物について、デフォルトの位置及び動きになるよう、各役物に係る駆動手段の駆動制御を実行し、次の処理(ステップ6460の背面球抜き処理)に移行する。尚、ステップ6454でNoの場合、ステップ6456でNoの場合、ステップ6458でNoの場合には、いずれもこれらのステップをループする。
図21は、図18でのステップ6460のサブルーチンに係る、背面球抜き処理のフローチャートである。ここで、当該処理は、例えば開店時の甘釘示唆等、営業上の理由からホール側が意図的に貯留されているアウト球を抜き取る処理である。まず、ステップ6462で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、操作情報受信手段2162c−1中の操作情報一時記憶手段2162c−1−1を参照し、背面側第1貯留部排出ボタン194(背面側第2貯留部排出ボタン195)が操作(押圧)されたか否かを判定する。ステップ6462でYesの場合、ステップ6464で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、演出関連情報一時記憶手段2162g等を参照し、ボタン操作有効条件を充足しているか否か(例えば、画像演出中でないとか特別遊技中でないか否か)を判定する。ステップ6464でYesの場合、ステップ6466で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)を参照し、第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)が「1」以上であるか否かを判定する。ステップ6466でYesの場合、即ち、前記操作に対応した貯留部内に遊技球が貯留されている場合、ステップ6468で、押圧時間判定手段2162c−3−1は、操作情報受信手段2162c−1中の操作情報一時記憶手段2162c−1−1を参照し、前記ボタン操作が長押であるか否か、具体的には、前記ステップ6462での操作時間が所定時間以上(例えば3秒以上)であるか否かを判定する。ステップ6468でYesの場合、ステップ6470で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、第1貯留部駆動手段2151c(第2貯留部駆動手段2152c)を駆動して、第1貯留部2151(第2貯留部2152)の球排出口シャッターを開放することにより、第1貯留部2151(第2貯留部2152)内に貯留されている遊技球をすべて排出する{具体的には、当該球排出口からすべての遊技球を第1役物2153のトロッコ状容器(第4役物2156のスコップ状容器)に入れる}。そして、後述する停留部全球排出処理6450により、当該すべての遊技球を当該遊技機外に排出する。尚、排出方法は、第1貯留部2151に関しては前述のステップ6428(図19参照)と、第2貯留部2152に関しては前述のステップ6430(図19参照)と同様でもよい。そして、ステップ6472で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内の第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)に「0」をセットし、ステップ6450に移行する。他方、ステップ6468でNoの場合、即ち、長押でない場合には、ステップ6474で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、第1貯留部駆動手段2151c(第2貯留部駆動手段2152c)を駆動して、第1貯留部2151(第2貯留部2152)の球排出口シャッターを開放することにより、第1貯留部2151(第2貯留部2152)内に貯留されている遊技球を1球だけ排出する{具体的には、当該球排出口から遊技球を1球だけ第1役物2153のトロッコ状容器(第4役物2156のスコップ状容器)に入れる}。そして、ステップ6476で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内の第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)から「1」を減算し、ステップ6450に移行する。そして、ステップ6450で、ホール側球抜き制御手段2162c−3は、停留部全球排出処理を実行し、次の処理(正面球抜き処理6480)に移行する。ここで、当該停留部全球排出処理6450は、図19でのステップ6450のサブルーチンに係る停留部全球排出処理と主体が異なるのみであり、処理内容は同一である。尚、ステップ6462、ステップ6464及びステップ6466でNoの場合にも、次の処理(正面球抜き処理6480)に移行する。
図22は、図18でのステップ6480のサブルーチンに係る、正面球抜き処理のフローチャートである。ここで、当該処理は、いずれか一方の貯留部又は両方の貯留部に貯留されているアウト球数を変更することにより自身が希望する演出が実行され易くする目的で、遊技者側が意図的に貯留されているアウト球を抜き取る処理である。まず、ステップ6482で、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、操作情報受信手段2162c−1中の操作情報一時記憶手段2162c−1−1を参照し、正面側第1貯留部排出ボタン196(正面側第2貯留部排出ボタン197)が操作(押圧)されたか否かを判定する。ステップ6482でYesの場合、ステップ6484で、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、演出関連情報一時記憶手段2162g等を参照し、ボタン操作有効条件を充足しているか否か(例えば、画像演出中でないとか特別遊技中でないか否か)を判定する。ステップ6484でYesの場合、ステップ6486で、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)を参照し、第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)が「1」以上であるか否かを判定する。ステップ6486でYesの場合、即ち、前記操作に対応した貯留部内に遊技球が貯留されている場合、ステップ6488で、押圧時間判定手段2162c−4−1は、操作情報受信手段2162c−1中の操作情報一時記憶手段2162c−1−1を参照し、前記ボタン操作が長押であるか否か、具体的には、前記ステップ6482での操作時間が所定時間以上(例えば3秒以上)であるか否かを判定する。ステップ6488でYesの場合、ステップ6490で、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、第1貯留部駆動手段2151c(第2貯留部駆動手段2152c)を駆動し、第1貯留部2151(第2貯留部2152)内に貯留されている遊技球を当該遊技機外にすべて排出する。尚、排出方法は、第1貯留部2151に関しては前述のステップ6428(図19参照)と同様であり、第2貯留部2152に関しては前述のステップ6430(図19参照)と同様である。そして、ステップ6492で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内の第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)に「0」をセットし、次の処理(デモ演出制御処理6600)に移行する。他方、ステップ6488でNoの場合、即ち、長押でない場合には、ステップ6494で、遊技者側球抜き制御手段2162c−4は、第1貯留部駆動手段2151c(第2貯留部駆動手段2152c)を駆動し、第1貯留部2151(第2貯留部2152)内に貯留されている遊技球を1球だけ当該遊技機外に排出する。尚、排出方法は、第1貯留部2151に関しては前述のステップ6428(図19参照)と同様であり、第2貯留部2152に関しては前述のステップ6430(図19参照)と同様である。そして、ステップ6496で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1(第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内の第1貯留カウント値(第2貯留カウント値)から「1」を減算し、次の処理(デモ演出制御処理6600)に移行する。尚、ステップ6482、ステップ6484及びステップ6486でNoの場合にも、次の処理(デモ演出制御処理6600)に移行する。
図23は、図16でのステップ6600のサブルーチンに係る、非遊技状態下実行され得る、デモ演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6602で、デモ演出制御手段2162dは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「デモ演出中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6602でYesの場合、ステップ6604で、デモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2を参照し、第1貯留カウント値及び第2貯留カウント値が所定値以上であるか否かを判定する。ここで、「所定値以上」とは、デモ演出を行う際に必要な遊技球の個数以上(例えば1個以上)をいう。ステップ6604でYesの場合、ステップ6606で、デモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1は、遊技状態一時記憶手段1190及びデモ演出実行用タイマ2162d−2を参照し、非遊技状態(例えば、特別図柄が非変動中でハンドル操作がなされていない状態)が所定時間経過しているか否かを判定する。尚、このデモ演出実行用タイマ2162d−2は、非遊技状態(デモ演出状態を除く)になった際、当該状態継続時間をカウントするよう機能し、当該状態が終了した際にリセットされるよう機能する。ステップ6606でYesの場合、ステップ6608で、デモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、デモ演出内容(球演出内容、画像演出内容)を決定する。具体的には、デモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値を踏まえ、乱数を取得した上で、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を参照し、球演出内容を決定する。尚、デモ演出における球演出内容決定に際しては、当たりの場合{第1貯留部からの遊技球解除に基づく当たり(通常当たり)、第2貯留部からの遊技球解除に基づく当たり(復活系当たり)}とハズレの場合を代表的にデモンストレーションすればよいので、当該球演出だけが選択されるような乱数取得をしてもよい。そして、ステップ6609で、デモ演出可否決定・内容決定手段2162d−1は、前ステップで決定した球演出内容を演出関連情報一時記憶手段2162gにセットすると共に、デモ画像内容記憶手段2162d−3にアクセスし、前ステップで決定した球演出内容に対応したデモ画像データを取得した上、演出関連情報一時記憶手段2162gに当該デモ画像データをセットする。次に、ステップ6610で、デモ演出制御手段2162dは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「デモ演出中フラグ」をオンにする。次に、ステップ6612で、デモ演出制御手段2162dは、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットされた内容に従い、画像演出装置2140及び球演出装置2150上で、遊技球を用いたデモ演出(遊技説明)を開始する。具体的には、デモ演出制御手段2162dは、デモ演出実行用タイマ2162d−2をリセットした上、再スタートする。これにより、デモ演出時間が時間管理される。その上で、デモ演出制御手段2162dは、球演出装置2150上で実際の球演出と同様の機械的演出を実行すると共に、当該球演出における各ステップの進行に合わせて当該ステップの解説を行う。そして、当該球が最終的に擬似特定領域2155bに入球する球演出を実行した場合には、当該入球により大当りが確定する旨の解説を行い、他方、当該球が最終的に擬似通常領域2155cに入球する球演出を実行した場合には、当該入球では大当りが確定しない旨の解説を行う。尚、デモ演出時における球演出の実行処理は、後述する球演出制御処理6900における処理と同一である。また、球演出と画像演出とのシンクロを担保するために、これら球演出と画像演出を実行する際には、いずれの処理の際にも、共通のタイマとしてデモ演出実行用タイマ2162d−2を参照するようにする。次に、ステップ6614で、デモ演出制御手段2162dは、第1貯留部2151(第2貯留部2152)に貯留されている遊技球が排出されたか否かを判定する。ステップ6614でYesの場合、ステップ6616で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値(第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値)から前記排出した遊技球の個数を減算する。次に、ステップ6618で、デモ演出制御手段2162dは、デモ演出実行用タイマ2162d−2を参照し、デモ演出終了タイミングに到達しているか否かを判定する。ステップ6618でYesの場合、ステップ6620及びステップ6622で、デモ演出制御手段2162dは、デモ演出を終了すると共に、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「デモ演出中フラグ」をオフにし、次の処理(貯留部検知処理6700)に移行する。
他方、ステップ6602でNoの場合、ステップ6624で、デモ演出制御手段2162dは、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、メイン側から遊技開始信号を受信していないか否か、即ち、現在非遊技状態であるか否かを判定する。ステップ6624でYesの場合、即ち、まだ非遊技状態が継続している場合には、デモ演出を継続しても差し支えないため、ステップ6614に移行する。他方、ステップ6624でNoの場合、即ち、デモ演出中に遊技が開始された場合には、ステップ6626及びステップ6450で、デモ演出を強制終了する処理を実行する。具体的には、ステップ6626で、デモ演出制御手段2162dは、画像演出装置2140上にデモ演出を終了する旨を表示する。そして、ステップ6450で、遊技開始時強制球抜き制御手段2162c−5は、停留部全球排出処理を実行し、ステップ6622に移行する。ここで、当該停留部全球排出処理6450は、図19でのステップ6450のサブルーチンに係る停留部全球排出処理と主体が異なるのみであり、処理内容は同一である。尚、ステップ6604、ステップ6606及びステップ6618でNoの場合には次の処理(貯留部検知処理6700)に移行し、ステップ6614でNoの場合にはステップ6618に移行する。
図24は、図16でのステップ6700のサブルーチンに係る、貯留部検知処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部遊技球通過検知センサ2151bが遊技球の通過を検知したか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内の第1貯留カウント値に「1」を加算する。次に、ステップ6706で、貯留球数計測手段2162b−5は、第2貯留部遊技球通過検知センサ2152bが遊技球の通過を検知したか否かを判定する。ステップ6706でYesの場合、ステップ6708で、貯留球数計測手段2162b−5は、第2貯留部カウンタ2162b−6−2内の第2貯留カウント値に「1」を加算し、次の処理(球演出可否決定処理6800)に移行する。尚、ステップ6702でNoの場合にはステップ6706に移行し、ステップ6706でNoの場合には次の処理(球演出可否決定処理6800)に移行する。
図25は、図16でのステップ6800のサブルーチンに係る、球演出可否決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6802で、球演出制御手段2162bは、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6802でYesの場合、ステップ6804で、球演出可否決定手段2162b−1は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、現在の貯留球数は所定球数以上(例えば第1貯留カウント値が3球以上)であるか否かを判定する。このように、貯留球数が所定球数以上でないと球演出を実行しない理由は、より多くの球を使用した球演出を高頻度で実行可能にするためである。即ち、少ない貯留球数のときにも球演出が実行されるよう構成してしまうと、なかなか貯留球数が多くならないからである。次に、ステップ6804でYesの場合、ステップ6806で、球演出可否決定手段2162b−1は、乱数を取得した上、図示しない抽選用テーブルを参照して球演出を実行するか否かの抽選を行う。尚、当該抽選に際しては、特別遊技移行の当否結果や特別図柄の変動時間をも考慮した形で実行してもよい。例えば、球演出が実行されると特別遊技移行への期待感が高まるという状況を構築したければ、当該変動が当たりである場合には、ハズレの場合と比較して、球演出が実行される確率を上げるよう構成することが好適である。次に、ステップ6808で、球演出可否決定手段2162b−1は、前記抽選結果が「可」であるか否かを判定する。ステップ6808でYesの場合、ステップ6810で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出実行決定フラグ」をオンにする。次に、ステップ6812で、球演出制御手段2162bは、前記図柄情報を参照し、当該変動は当たりであるか否かを判定する。ステップ6812でYesの場合、ステップ6814で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「当たりフラグ」をオンにする。そして、ステップ6816で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出可否決定フラグ」をオンにし、次の処理(球演出内容決定処理6850)に移行する。尚、ステップ6802でNoの場合には次の処理(球演出内容決定処理6850)に移行し、ステップ6804及びステップ6808でNoの場合にはステップ6812に移行し、ステップ6812でNoの場合にはステップ6816に移行する。
図26は、図16でのステップ6850のサブルーチンに係る、球演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6852で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出可否決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6852でYesの場合、ステップ6854で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出可否決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6856で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出実行決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6856でYesの場合、ステップ6858で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「当たりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6858でYesの場合、ステップ6860で、球演出内容決定手段2162b−2は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報(例えば、特別遊技の当否結果、特別図柄の変動時間)、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の当たり用テーブルを参照して、球演出内容を決定すると共に、球演出内容決定手段2162b−2は、当該決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域にセットする。具体的には、各駆動手段を駆動するタイミング(時期情報)を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶する。他方、ステップ6858でNoの場合、ステップ6862で、球演出内容決定手段2162b−2は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報(例えば、特別遊技の当否結果、特別図柄の変動時間)、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1のハズレ用テーブルを参照して、球演出内容を決定すると共に、球演出内容決定手段2162b−2は、当該決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域にセットする。具体的には、各駆動手段を駆動するタイミング(時期情報)を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶する。そして、ステップ6864及びステップ6866で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出内容決定フラグ」をオンにすると共に、「球演出実行決定フラグ」をオフにし、次の処理(画像演出内容決定処理6100)に移行する。他方、ステップ6856でNoの場合、ステップ6868で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出不実行決定フラグ」をオンにし、次の処理(画像演出内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6852でNoの場合にも、次の処理(画像演出内容決定処理6100)に移行する。
図27は、図16でのステップ6100のサブルーチンに係る、画像演出内容決定処理のフローチャートである。尚、ここでの画像演出内容は、(1)球演出が実行される場合{+球演出が実行されるとみせかけた演出(図5及び図6の変動態様1)}には、球演出に関連した画像演出であり、(2)球演出が実行されない場合には、通常の第一種遊技機と同様、特別図柄とシンクロした装飾図柄の画像演出、である。まず、ステップ6102で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、即ち、当該変動で球演出を実行する決定がなされた場合、ステップ6104で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶されている球演出内容に基づき、画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1を参照して、画像演出内容を決定すると共に、当該決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの画像演出管理領域にセットし、ステップ6112に移行する。尚、本最良形態においては、テーブル(画像演出内容決定用抽選テーブル2162a−1−1及び球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1)構成上、球演出を実行する決定がなされた場合には、一義的に当該画像演出の内容が決まるよう構成されている。しかしながら、球演出の決定と切り離した形で、画像演出の内容決定を実行するよう構成してもよく、更には、先に画像演出の内容決定をした後、球演出の可否決定及び内容決定をするよう構成してもよい(変更例参照)。他方、ステップ6102でNoの場合、ステップ6106で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出不実行決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6106でYesの場合、即ち、当該変動で球演出を実行しない決定がなされた場合、ステップ6108で、画像演出内容決定手段2162a−1は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2を参照して、画像演出内容(装飾図柄の変動態様と停止図柄)を決定すると共に、当該決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの画像演出管理領域にセットする。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)とサブ制御手段2160側で決定する変動態様(即ち、画像演出)とは1対1対応でなくともよく、例えば、サブ制御手段2160側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6110で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出不実行決定フラグ」をオフにし、ステップ6112に移行する。そして、ステップ6112で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「演出内容決定済みフラグ」をオンにし、次の処理(画像演出制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6106でNoの場合にも、次の処理(画像演出制御処理6200)に移行する。
図28は、図16でのステップ6200のサブルーチンに係る、画像演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「画像演出中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「演出内容決定済みフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「画像演出中フラグ」をオンにすると共に、「演出内容決定済みフラグ」をオフにする。次に、ステップ6210で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gの画像演出管理領域に一時記憶された決定内容に従い、画像演出装置2140上で画像演出を開始する。そして、ステップ6230で、画像演出制御手段2162aは、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6230でYesの場合、ステップ6232で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gの画像演出領域に一時記憶された決定内容に従い、画像演出を終了する。そして、ステップ6234で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「画像演出中フラグ」をオフにし、次の処理(球演出制御処理6900)に移行する。尚、ステップ6202でNoの場合にはステップ6230に移行し、ステップ6204及びステップ6230でNoの場合には次の処理(球演出制御処理6900)に移行する。
図29は、図16でのステップ6900のサブルーチンに係る、球演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6902で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「球演出実行中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6902でYesの場合、ステップ6904で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「球演出内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6904でYesの場合、ステップ6906及びステップ6908で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出実行中フラグ」をオンにすると共に、「球演出内容決定フラグ」をオフにする。そして、以後の処理で、各貯留部におけるアウト球貯留の解除と各役物の作動を実行することになる。
まず、ステップ6910で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、第1貯留部2151を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6910でYesの場合、ステップ6912で、球演出制御手段2162b(第1貯留部駆動制御手段2162b−3−1)は、前記決定内容に従い、第1貯留部駆動手段2151cを駆動して、第1貯留部2151の球排出口シャッターを開放する(具体的には、当該球排出口から所定数のアウト球を第1役物2153のトロッコ状容器内に入れる)。次に、ステップ6914で、貯留球数計測手段2162b−5は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値から、前記排出した遊技球の個数を減算し、ステップ6938に移行する。
他方、ステップ6910でNoの場合、ステップ6916で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、第2貯留部2152を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6916でYesの場合、ステップ6918で、球演出制御手段2162b(第2貯留部駆動制御手段2162b−3−2)は、前記決定内容に従い、第2貯留部駆動手段2152cを駆動して、第2貯留部2152の球排出口シャッターを開放する(具体的には、当該球排出口から一球のアウト球を第4役物2156のスコップ状容器内に入れる)。次に、ステップ6920で、貯留球数計測手段2162b−5は、第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値から、前記排出した遊技球の個数(1個)を減算し、ステップ6938に移行する。
他方、ステップ6916でNoの場合、ステップ6922で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、第1役物2153を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6922でYesの場合、ステップ6924で、球演出制御手段2162b(第1役物駆動制御手段2162b−3−3)は、前記決定内容に従い、第1役物駆動手段2153aを駆動して第1役物2153を作動させ、ステップ6938に移行する。具体的には、第1役物2153内に停留されている遊技球をアウト球演出領域の更に下流に排出するために右に傾斜させるか(第一態様)、当該遊技機外に排出するために左に傾斜させる(第二態様)ように作動させるか、第1役物2153のトロッコ状容器を振動させるか、或いは、デフォルト位置に戻すよう駆動制御する。
他方、ステップ6922でNoの場合、ステップ6926で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、第2役物2154を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6926でYesの場合、ステップ6928で、球演出制御手段2162b(第2役物駆動制御手段2162b−3−4)は、前記決定内容に従い、第2役物駆動手段2154aを駆動して第2役物2154を作動させ、ステップ6938に移行する。具体的には、第3役物2155を囲む外壁が部分的に開口した中央部に立ちはだかっている第2役物2154のシャッター部材を下方に退き当該中央部を開状態にするか、前記開状態からデフォルト位置(当該中央部が閉状態となる位置)に戻すよう駆動する。
他方、ステップ6926でNoの場合、ステップ6930で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、第3役物2155を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6930でYesの場合、ステップ6932で、球演出制御手段2162b(第3役物駆動制御手段2162b−3−5)は、前記決定内容に従い、第3役物駆動手段2155aを駆動して第3役物2155を作動させ、ステップ6938に移行する。具体的には、第3役物2155の円盤部を所定態様で回転させたり、回転を停止させるよう制御する。
他方、ステップ6930でNoの場合、ステップ6934で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用2153e−2タイマを参照し、第4役物2156を駆動するタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6934でYesの場合、ステップ6936で、球演出制御手段2162b(第4役物駆動制御手段2162b−3−6)は、前記決定内容に従い、第4役物駆動手段2156aを駆動して第4役物2156を作動させ、ステップ6938に移行する。具体的には、第4役物2156内に停留している遊技球をアウト球演出領域の更に下流に排出するために長軸回りに回転させるか(第一態様)、当該遊技機外に排出するために約45度手前に公転させた後に長軸回りに回転させるか(第二態様)、或いは、デフォルト位置に戻すよう駆動制御する。
次に、ステップ6938で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶された決定内容及び球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、球演出終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6938でYesの場合、ステップ6940で、球演出制御手段2162bは、遊技球が第3役物2155の擬似特定領域2155bに入球したか否か、具体的には、擬似特定領域2155bの擬似特定領域入球検出装置2155b−1から信号を受信したか否かを判定する。ステップ6940でYesの場合、ステップ6942で、誤擬似特定領域入球判定手段2162e−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「当たりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6942でYesの場合、ステップ6944で、画像演出制御手段2162aは、画像演出装置2140上で15ラウンド抽選演出表示を実行する。ここで、「15ラウンド抽選演出」とは、前記擬似特定領域2155bへの入球に係る特典が15ラウンドであるか0ラウンドであるかを抽選する演出であり、最終的に15ラウンドが選択される演出をいう。次に、ステップ6946で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「当たりフラグ」をオフにし、ステップ6962に移行する。
他方、ステップ6942でNoの場合、即ち、内部的には大当りではないにも関わらず、遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、ステップ6948で、誤擬似特定領域入球制御手段2162eは、振動検出装置2163が不正処理(例えば振動)を検出したか否かを判定する。ステップ6948でYesの場合、ステップ6950で、不正時報知手段2162e−3(画像演出制御手段2162a)は、画像演出装置2140上で、不正を検知した旨(例えば、「不正を検知したので大当りを無効にします」)を表示し、ステップ6962に移行する。
他方、ステップ6948でNoの場合、即ち、内部的に非当選である状況で、振動等の不正が無かったにもかかわらず擬似特定領域2155bに遊技球が入球した場合には、ステップ6952で、誤擬似特定領域入球制御手段2162eは、誤擬似特定領域入球回数カウンタ2162b−6−3のカウント値に「1」を加算する。次に、ステップ6954で、非不正時報知手段2162e−2(画像演出制御手段2162a)は、画像演出装置2140上で0ラウンド抽選演出表示を実行し、ステップ6962に移行する。ここで、「0ラウンド抽選演出」とは、前記擬似特定領域2155bへの入球に係る特典が15ラウンドであるか0ラウンドであるかを抽選する演出であり、最終的に0ラウンドが選択される演出をいう。
他方、ステップ6940でNoの場合、即ち、擬似特定領域2155bに遊技球が入球しなかった場合には、ステップ6956で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「当たりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6956でYesの場合、即ち、内部的に当選しているにもかかわらず何らかの理由により擬似特定領域2155bに遊技球が入球しなかった場合には、画像演出制御手段2162aは、画像演出装置2140上で復活演出(例えば、「残念、ハズレ」と一度は表示しておき、その直後に「ちょっと待った! 当たり」と表示する態様)を実行する。次に、ステップ6960で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「当たりフラグ」をオフにし、ステップ6962に移行する。
そして、ステップ6962で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「球演出実行中フラグ」をオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。尚、ステップ6902でNoの場合にはステップ6910に移行し、ステップ6904及びステップ6938でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行し、ステップ6934でNoの場合にはステップ6938に移行する。尚、図示しないが、誤擬似特定領域入球回数カウンタ2162b−6−3のカウント値が所定回数以上に達した場合、その旨をホールコンピューターに自動送信するように構成してもよい。
図30は、図16でのステップ6500のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「特別遊技中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、演出制御手段2162は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6506及びステップ6508で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「特別遊技中フラグ」をオンにすると共に、画像演出装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6510で、演出制御手段2162は、画像演出装置2140上で、ステップ1623で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。そして、ステップ6512で、演出制御手段2162は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6512でYesの場合、ステップ6514で、演出制御手段2162は、画像演出装置2140上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6516で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「特別遊技中フラグ」をオフにし、次の処理(ステップ6004)に移行する。尚、ステップ6502でNoの場合にはステップ6510に移行し、ステップ6504及びステップ6512でNoの場合には次の処理(ステップ6004)に移行する。
次に、図31〜図37を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。
まず、図31は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における作用(球演出制御処理)を示すタイミングチャートである。ここで、(1)は特図変動時間が30秒の場合における変動態様4(通常の球演出)、(2)は特図変動時間が45秒の場合における変動態様9(高信頼度の球演出)を夫々示している。以下、これらを順に説明する。
《通常の球演出(「(1)」)(第1貯留部から遊技球が解除)》
図31を参照しながら(1)を説明すると、まず、特別図柄が変動を開始(画像演出が開始)すると、画像演出装置2140上で、キャラAが登場して当該キャラAが地面を掘る演出を行う(a〜b)。次に、画像演出装置2140上で、キャラAが爆弾を掘り出し、当該爆弾が点火する演出を行うと、当該画像演出(爆弾点火演出)に合わせて、第1貯留部2151の球排出口シャッターが3回開閉し、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球が第1役物2153のトロッコ状容器内に3球入球する(b〜c)。尚、爆弾の個数と遊技球の個数は対応しており、爆弾が1個点火する毎に、遊技球が第1役物2153内に1球入球する(本例では、「キャラAが爆弾を1個掘り出す→爆弾が点火→遊技球が第1役物2153内に1球入球」を3回繰り返す)。次に、画像演出装置2140上で、爆弾が爆発する演出を行う(c〜d)。その直後に、画像演出装置2140上で、地震演出が開始されると、当該画像演出に合わせて、第1役物2153のトロッコ状容器が所定時間振動した後(d〜e)、第1役物2153のトロッコ状容器が右側に傾く(e〜f)。当該トロッコ状容器が右に傾いた結果、第1役物2153のトロッコ状容器内の遊技球がすべて第1球受け部2150bにこぼれ落ち、第2誘導路2150cを介して当該遊技球が第2役物2154のシャッター部材に到達する(f〜g)。ここで、この状況においては、第3役物2155を囲む外壁が部分的に開口した中央部を当該第2役物2154のシャッター部材が閉塞しているので、これら遊技球は当該シャッター部材前で待機している。そして、所定時間経過後(当該シャッター部材の開放タイミングに到達すると)、当該シャッターは所定時間開放状態となる結果、これら3球のすべてが順次第3役物2155の擬似特定領域2155b又は擬似通常領域2155cに振り分けられる(g〜h)。尚、本最良形態においては、第2役物2154のシャッター部材の開放タイミングを調節することにより、当該変動が大当たりの場合にはいずれかの遊技球が擬似特定領域2155bに振り分けられ、当該変動がハズレの場合にはすべての遊技球が擬似通常領域2155cに振り分けられるように構成されている。具体的には、当該シャッター部材の開放タイミングはアウト球数に依存するが、例えばアウト球数が一球の場合、大当たりのときには、第2役物2154にアウト球が停留している状況下、第3役物2155の擬似特定領域2155bが正面を向くタイミングで第2役物2154のシャッター部材を開放し、ハズレのときには、第2役物2154にアウト球が停留している状況下、第3役物2155の擬似通常領域2155cのいずれかが正面を向くタイミングで第2役物2154のシャッター部材を開放する。尚、当該振分制御は、上述のように第2役物2154の開放タイミング制御で実行してもよいが、第3役物2155の回転制御により実行してもよい。例えば、第1役物{以下で説明する図31(2)の場合には第4役物も}からの停留解除タイミングとシンクロさせた形で、当たり時には、当該解除されたいずれかのアウト球の到達タイミングを擬似特定領域2155bが正面を向くタイミングと合わせ、ハズレ時には、当該解除されたいずれのアウト球の到達タイミングも擬似特定領域2155bが正面を向くタイミングと合わせないよう、第3役物2155を回転制御する。また、このような振分制御は、回転速度を一定にした状況下での位相差制御(停留解除タイミングとの位相差制御)のみならず、回転速度(速めたり遅めたりする)の制御や回転向きの変更といった、多様な制御で実現可能である。このように、本例の球演出は、演出開始からアウト球の放出が開始されるまでの第一ステップ(a〜b)、アウト球の放出が実行されている第二ステップ(b〜c)、第1役物2153のトロッコ状容器内にアウト球が停留(停止状態)している第三ステップ(c〜d)、第1役物2153のトロッコ状容器内にアウト球が停留(振動状態)している第四ステップ(d〜e)、第1役物2153のトロッコ状容器を右に傾斜させて第1球受け部2150bに落下させる第五ステップ(e〜f)、第1球受け部2150bから第2役物2154までアウト球を移動させる第六ステップ(f〜g)、第2役物2154のシャッター部材を開放状態としアウト球を第3役物2155のいずれかの領域に振分ける第七ステップ(g〜h)、の概略7ステップから構成される。
《高信頼度の球演出(「(2)」)(第2貯留部から遊技球が解除)》
図31を参照しながら(2)を説明する。尚、(2)のh’までは(1)のhまでと同一であるので、それ以後のステップのみ説明する。第1貯留部2151で貯留解除されたアウト球のすべてが第3役物2155の擬似通常領域2155cに入球するステップが実行された後(a’〜h’)、若干の間隔を経て(h’〜i’)、画像演出装置2140でキャラBが登場し第4役物2156に命令を出す演出(復活演出)が実行される(i’〜j’)。これを受け、球演出部側では、当該画像演出(復活演出)に合わせて、第2貯留部2152の球排出口シャッターが開状態となり、第4役物2156のスコップ状容器内にアウト球が1球収納される(j’〜k’)。その後、第4役物2156のスコップ状容器が長軸回りに回転することにより、スコップ状容器内に収納されていた1球のアウト球が、第2球受け部2150eにこぼれ落ちる(k’〜l’)。当該こぼれ落ちたアウト球は、第4誘導路2150fを介して第2役物2154のシャッター部材に到達する(l’〜m’)。そして、所定時間経過後、第2役物2154のシャッター部材が開放状態となり、当該アウト球が第3役物2155の擬似特定領域2155b又は擬似通常領域2155cに入球する(m’〜n’)。尚、本最良形態においては、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球は復活演出にのみ用いられているが、これに限定されず、通常の演出に用いられてもよい。このように、本例の球演出は、(1)の7ステップに加え、球演出を実行しない第八ステップ(h’〜j’)、第2貯留部2152の球排出シャッターを開状態とし第4役物2156のスコップ状容器内にアウト球を入れる第九ステップ(j’〜k’)、第4役物2156のスコップ状容器内のアウト球をアウト球演出領域の下流に排出する第十ステップ(k’〜l’)、第2球受け部2150eから第2役物2154までアウト球を移動させ当該位置で待機させる第十一ステップ(l’〜m’)、第2役物2154のシャッター部材を開放状態としアウト球を第3役物2155のいずれかの領域に振分ける第十二ステップ(m’〜n’)、の概略12ステップから構成される。尚、当該高信頼度の球演出においても、アウト球の擬似特定領域と擬似通常領域の振分に際しては、前述した通常の球演出時と同様の振分制御(第2役物のシャッター開放タイミング制御及び/又は第3役物の回転制御)が実行される。
《擬似特定領域入球時の作用》
図32は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、擬似特定領域入球時の作用を示すタイミングチャートである。ここで、(1)は、内部的に大当たりの状態で遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、(2)は、内部的に大当たりではない状態で遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、(3)は、内部的に大当たりではない状態で不正処理(振動)を検知して遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、(4)は、内部的に大当たりの状態で不正処理(振動)を検知して遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、を夫々示している。
はじめに(1)を説明すると、まず、特別図柄が変動を開始すると、画像演出部側で通常の画像演出を行うと共に球演出部側でも球演出を実行する。ここで、当該球演出において、遊技球が第3役物2155の擬似特定領域2155bに入球すると、画像演出装置2140上で0ラウンドと15ラウンドとの振分抽選演出表示を行う。そして、画像演出装置2140上で15ラウンドに当選した旨を表示し、特別遊技に移行する。
次に(2)を説明すると、まず、特別図柄が変動を開始すると、画像演出部側で通常の画像演出を行うと共に球演出部側でも球演出を実行する。ここで、当該球演出において、遊技球が第3役物2155の擬似特定領域2155bに入球すると、画像演出装置2140上で、0ラウンドと15ラウンドとの振分抽選演出表示を行うと共に、誤擬似特定領域入球回数カウンタ2162b−6−3のカウント値に「1」を加算する。そして、画像演出装置2140上で0ラウンドに振り分けられた旨を表示し、当該変動を終了する(特別遊技には移行せず)。
次に(3)を説明すると、まず、特別図柄が変動を開始すると、画像演出部側で通常の画像演出を行うと共に球演出部側でも球演出を実行する。ここで、当該球演出において、不正(振動)を検知した状況下で遊技球が第3役物2155の擬似特定領域2155bに入球すると、画像演出装置2140上で、不正を検知した旨(例えば、「不正を検知したので大当りを無効にします」)を表示し、当該変動を終了する(特別遊技には移行せず)。
そして(4)を説明すると、まず、特別図柄が変動を開始すると、画像演出部側で通常の画像演出を行うと共に球演出部側でも球演出を実行する。ここで、当該球演出において、不正(振動)を検知した状況下で遊技球が第3役物2155の擬似特定領域2155bに入球すると、画像演出装置2140上で、不正を検知した旨を表示することなく0ラウンドと15ラウンドとの振分抽選演出表示を行う。そして、画像演出装置2140上で、15ラウンドに当選した旨を表示し、特別遊技に移行する。
尚、本最良形態においては、内部的に大当たりの状態で不正処理(振動)を検知して遊技球が擬似特定領域2155bに入球した場合、不正を検知した旨を表示することなく特別遊技に移行する構成を採っているが、不正を検知した旨を表示し、且つ大当たり自体を無効化する処理を行う構成でもよい。
《非遊技状態時における球演出デモンストレーション》
図33を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、非遊技状態時における球演出デモンストレーションを説明する。ここで、図33は、球演出デモンストレーションとして変動時間45秒の「変動態様9」が選択された場合における、球演出部側での各貯留部及び各役物の動作と当該動作が実行されている際に画像演出部側で表示されるメッセージのタイミングチャートである。そこで、当該タイミングチャートを時系列的に説明すると、まず、球演出実行に先立ち、画面表示装置2140上で、「球演出デモンストレーションを開始します。」というメッセージ表示がなされる。その後、画像表示装置2140上で、キャラAが登場し、「私がこれから地面を掘ります。この際、爆弾が出たら○、空き缶が出たら×です。」というメッセージ表示がなされる。次に、画像演出装置2140上で、キャラAが爆弾を3個掘り出し当該爆弾に点火する演出を行った後、「このように爆弾を掘り出すと、トロッコに球が放出されます。なお、掘り出した爆弾の数と同数の球が放出されます。」というメッセージ表示がなされると共に、第1貯留部2151の球排出口シャッターが3回開閉し、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球が第1役物2153のトロッコ状容器内に3球入球する。次に、画像演出装置2140上で、「これから爆弾が爆発し、トロッコがグラグラと振動します。その後、トロッコが右か左に脱線します。右に脱線すると○、左に脱線すると×です。」というメッセージ表示がなされる一方、球演出部側では、第1役物2153のトロッコ状容器が所定時間振動する。そして、画像演出装置2140上で、爆弾が爆発する演出を実行した後、第1役物2153のトロッコ状容器が右側に傾く。当該トロッコ状容器が右に傾いた結果、第1役物2153のトロッコ状容器内の遊技球がすべて第1球受け部2150bにこぼれ落ち、第2誘導路2150cを介して当該遊技球が第2役物2154のシャッター部材に到達する。ここで、この状況においては、第3役物2155を囲む外壁が部分的に開口した中央部を当該第2役物2154のシャッター部材が閉塞しているので、これら遊技球は当該シャッター部材前で待機している。この状況下、画像演出装置2140上で、「これからこのシャッターが開放しますが、開放した際に遊技球が回転体のVゾーンに入れば大当たりです。」というメッセージ表示がなされる。そして、所定時間経過後、当該シャッターは所定時間開放状態となる結果、これら3球のすべてが順次第3役物2155の擬似通常領域2155cに振り分けられる。その後、画像演出装置2140上で、「通常ですと、これでハズレが確定しますが、もし右のスコップ上に遊技球が搭載されたらチャンス大です。」というメッセージ表示がなされる。その後、球演出部側では、第2貯留部2152の球排出口シャッターが開状態となり、第4役物駆動手段2156aのスコップ状容器内にアウト球が1球収納される。その後、第4役物駆動手段2156aのスコップ状容器が長軸回りに回転することにより、スコップ状容器内に収納されていた1球のアウト球が、第2球受け部2150eにこぼれ落ちる。当該こぼれ落ちたアウト球は、第4誘導路2150fを介して第2役物2154のシャッター部材に到達する。この状況下、画像演出装置2140上で、「これからこのシャッターが開放しますが、開放した際に遊技球が回転体のVゾーンに入れば大当たりです。ここまで来れば大当たりの期待大です。」というメッセージ表示がなされる。その後、第2役物2154のシャッター部材が開放状態となり、当該アウト球が第3役物2155の擬似特定領域2155b又は擬似通常領域2155cに入球する。
《強制球抜き1(電断復帰後の球抜き)》
次に、図34は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、電断復帰後の強制球抜きの作用を示すタイミングチャートである。ここで、(1)は、第1貯留部2151内に貯留されているアウト球が満タン(4個)かつ第2貯留部2152内に貯留されているアウト球が非満タン(2個)の状態で電源が断たれた後に電源を投入した場合、(2)は、(1)と同じ条件で電源が断たれた後、RAMクリアスイッチ198を操作した状態で電源を投入した場合、を夫々示している。
はじめに(1)を説明すると、まず、電源が断たれると、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値はクリア(「0」がセット)される(a)。次に、電源を投入すると、第1貯留部満タン検知センサ2151aが満タンを検知し、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内の第1貯留カウント値に「4」がセットされる(b)。尚、第2貯留部2152内にアウト球が2球貯留されている状態であるが、センサ等で貯留球の個数を検知できないため、第2貯留部カウンタ2162b−6−2内の第2貯留カウント値は「0」のままである。次に、球演出装置2150内(停留部)に停留しているアウト球を排出する動作を行う(b〜c)。その後、第2貯留部2152内に貯留されているアウト球をすべて排出する動作を行う(c〜d)。このように、RAMクリアスイッチ198を操作しない状態で電源を投入すると、各貯留部内に貯留されているアウト球の個数(各満タン検知センサの検出度合い)に応じて球抜き処理を実行する。尚、停留部及び貯留部におけるアウト球がどのように遊技機外に排出されるかについては後述する(前者は当該項目の最後で説明し、後者は「強制球抜き2(操作者の操作による強制球抜き)」の項目で説明する)。
次に(2)を説明すると、まず、電源が断たれると、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値はクリア(「0」がセット)される(a’)。次に、RAMクリアスイッチ198を操作した状態で電源を投入すると、第1貯留部満タン検知センサ2151aが満タンを検知し、第1貯留部カウンタ2162b−6−1内の第1貯留カウント値に「4」がセットされる(b’)。尚、第2貯留部2152内にアウト球が2球貯留されている状態であるが、センサ等で貯留球の個数を検知できないため、第2貯留部カウンタ2162b−6−2内の第2貯留カウント値は「0」のままである。次に、球演出装置2150内(停留部)に停留しているアウト球を排出する動作を行う(b’〜c’)。次に、第1貯留部2151内に貯留されているアウト球をすべて排出する動作を行う(c’〜d’)。そして、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値(第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値)に「0」をセットすると共に、第2貯留部2152内に貯留されているアウト球についてもすべて排出する動作を行う(d’〜e’)。このように、RAMクリアスイッチ198を操作しながら電源を投入すると、各貯留部内に貯留されている遊技球の個数(各満タン検知センサの検出度合い)に関わらず、強制的にすべての貯留球を当該遊技機外に排出する球抜き処理を実行する。尚、図34から分かるように、球詰まりを防止するため、各球抜き作動タイミングをずらして球抜きを実行する。
ここで、図35を参照しながら、図34における電断復帰後に実行される強制球抜きの内、停留部の球抜きの作用をより詳細に説明する。ここで、図35は、図34における停留部球抜き作動を詳細に示したタイミングチャートである。まず、電断復帰後、第3役物2155は、+π/6〜+11π/6(時計回り)→+11π/6〜+π/6(反時計回り)の自転を繰り返すよう作動する{a〜bを繰り返す}。次に、第2役物2154のシャッター部材が開状態となるよう作動する(c)。次に、所定時間経過後、第1役物2153のトロッコ状容器が第一態様(右傾斜状態)となるよう作動する(d)。次に、所定時間経過後、第4役物2156のスコップ状容器が第一態様(軸回転)で作動する(e)。そして、所定時間経過後、各役物がデフォルトの位置又はデフォルト態様となるよう作動する(f)。
《強制球抜き2(操作者の操作による強制球抜き)》
次に、図36及び図37を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、操作者の操作(ボタン操作)による強制球抜きの作用を説明する。ここで、図36は、非遊技状態時にボタン操作をした場合の、第1貯留部と第2貯留部での球排出の様子を示したタイミングチャートであり、(1)は、例えば遊技者が正面側の排出ボタンを操作した場合、(2)は、例えばホールスタッフが背面側の排出ボタンを操作した場合、を夫々示している。はじめに(1)を説明すると、まず、正面側第1貯留部排出ボタン196を短時間(例えば3秒未満)押すと、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球が1球排出され(a)、正面側第1貯留部排出ボタン196を長時間(例えば3秒以上)押すと、第1貯留部2151内に貯留されている遊技球が全球排出される(b)。また、正面側第2貯留部排出ボタン197を短時間(例えば3秒未満)押すと、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球が1球排出され(c)、正面側第2貯留部排出ボタン197を長時間(例えば3秒以上)押すと、第2貯留部2152内に貯留されている遊技球が全球排出される(d)。次に(2)を説明すると、(2)は、(1)と同様の処理が実行された後、前述の停留部球抜き処理(図35参照)が実行される。尚、前段の処理は、(1)における正面側第1貯留部排出ボタン196を背面側第1貯留部排出ボタン194に、正面側第2貯留部排出ボタン197を背面側第2貯留部排出ボタン195に置き換えただけであるので説明は省略する。また、後段の処理は、図35と同様の処理であるので説明は省略する。尚、図示しなかったが、(1)及び(2)のいずれのケースについても、球演出実行時又は球演出が予定されているときに排出ボタンが操作された場合にはアウト球排出は実行されない。
ここで、「強制球抜き1(電断復帰後の球抜き)」及び「強制球抜き2{操作者の操作による強制球抜き(1)}」における、各貯留部からのアウト球の排出は次のように実行される。まず、第1貯留部2151の場合、1球ずつ排出する際には、第1貯留部2151の球排出口シャッターが短時間開閉する結果、第1貯留部2151内の貯留球が1球だけ第1役物2153内のトロッコ状容器内に落下する。その直後に、第1役物2153が左側に傾斜して元の位置に戻る動作を実行する結果、当該トロッコ状容器内の1球のアウト球が当該遊技機外に排出される。これに対して、全球排出する際には、第1貯留部2151の球排出口シャッターが長時間開状態となる結果、第1貯留部2151内の貯留球がすべて第1役物2153内のトロッコ状容器内に落下する。その直後に、第1役物2153が左側に傾斜して元の位置に戻る動作を実行する結果、当該トロッコ状容器内のすべてのアウト球が当該遊技機外に排出される。他方、第2貯留部2152の場合、1球ずつ排出する際には、第2貯留部2152の球排出口シャッターが短時間開閉する結果、第2貯留部2152内の貯留球が1球だけ第4役物2156内のスコップ状容器内に落下する。その直後に、第4役物2156が手前側に約45度公転した後に長軸回りに自転する結果、当該スコップ状容器内の1球のアウト球が当該遊技機外に排出される。これに対して、全球排出する際には、前記の1球ずつ排出する動作を、第2貯留部2152内に貯留されているアウト球数分だけ(又は最大貯留球数分)繰り返す。
他方、「強制球抜き2{操作者の操作による強制球抜き(2)}」における、各貯留部からのアウト球の排出は次のように実行される。まず、第1貯留部2151の場合、1球ずつ排出する際には、第1貯留部2151の球排出口シャッターが短時間開閉する結果、第1貯留部2151内の貯留球が1球だけ第1役物2153内のトロッコ状容器内に落下する。その直後に、前述の「停留部球抜き処理」(図35参照)が実行される結果、当該トロッコ状容器内の1球のアウト球が当該遊技機外に排出される。これに対して、全球排出する際には、第1貯留部2151の球排出口シャッターが長時間開状態となる結果、第1貯留部2151内の貯留球がすべて第1役物2153内のトロッコ状容器内に落下する。その直後に、前述の「停留部球抜き処理」(図35参照)が実行される結果、当該トロッコ状容器内のすべてのアウト球が当該遊技機外に排出される。他方、第2貯留部2152の場合、1球ずつ排出する際には、第2貯留部2152の球排出口シャッターが短時間開閉する結果、第2貯留部2152内の貯留球が1球だけ第4役物2156内のスコップ状容器内に落下する。その直後に、前述の「停留部球抜き処理」(図35参照)が実行される結果、当該スコップ状容器内の1球のアウト球が当該遊技機外に排出される。これに対して、全球排出する際には、前記の1球ずつ排出する動作を、第2貯留部2152内に貯留されているアウト球数分だけ(又は最大貯留球数分)繰り返す。
ここで、上記の(1)及び(2)の内、(1)の正面側排出ボタンの操作前後における球演出関連の状態の変化を、図37を参照しながら説明する。ここで、(1)は、貯留球数と球演出可否との関係、(2)は、貯留球数と実行可能な球演出との関係、を夫々示している。尚、ここでは説明の便宜上、第2貯留部2152内の貯留球が0である場合を想定して説明を行う。まず(1)を説明すると、貯留球の個数が所定球数未満(0〜2個)の場合には、球演出が実行されず、貯留球の個数が所定球数以上(3〜4個)の場合には、球演出が実行され得ることを示している。このように、例えば、遊技者が球演出を希望しない場合(通常の第一種遊技機と同様、装飾図柄変動のみを楽しみたい場合)には、正面側第1貯留部排出ボタン196を操作して、第1貯留部2151内に貯留されている貯留球を所定球数未満になるよう排出すればよい。次に(2)を説明すると、貯留球数が3個の場合には「変動態様5」(図5参照)が実行不可であるのに対し、貯留球数が4個の場合には「変動態様5」(図5参照)が実行可である。このように、例えば、遊技者が何らかの理由で変動態様5の実行を好まない場合には、第1貯留部2151内に貯留されている貯留球が4個になった際、貯留球を1個排出し3個が維持されるように操作すればよい。
本最良形態によれば、まず、遊技球を利用して機械的な球演出を実行するよう構成されているので、液晶等で識別情報や予告表示のみしか実行しない従来機と比較すると遊技の単調性が解消されると共に、従来の第二種パチンコ遊技機の場合と異なり、アウト球であるために当該球の動きが遊技者の利益状態と直結しない結果、遊技者はイライラ感を募らせることなく遊技球演出を楽しむことが可能となるという効果を奏する。更に、アウト球を用いての球演出であるので、前述のように、どのような球の動きをさせても遊技者の利益状態には影響が無い結果、役物内部の動きを常に一定にしておく必要がある従来の第二種パチンコ遊技機と異なり、斬新な球の動きを実現させることが可能になるという効果も奏する。
更に、識別情報の変動時間と当該アウト球の動きに基づく演出内容とが同期するよう構成されているので、識別情報変動と球演出とが一体化した、より興趣性の高い表示形態を相乗的に提供することが可能となるという効果を奏する。
更に、貯留が解除されたアウト球を一時停止させるよう構成されているので、球演出をより多ステップに分割することができる結果、球演出に対してより高い興趣性を付与できるという効果を奏する。加えて、多ステップに分割されているので、表示演出側との時間の調整がより細かくでき、演出の同期をより確実に取れるという効果をも奏する。
更に、より演出効果の高い演出表示手段により、球演出とリンクする演出表示を実行するよう構成されているので、当該演出表示と球演出との相乗効果による演出を実現できる結果、遊技の興趣性を更に引き上げることが可能になるという効果を奏する。
更に、始動口に入球した遊技球のみがアウト球貯留部に導かれるよう構成されているので、演出が実行される際には、常に最低一個の保留アウト球が存在する結果、アウト球演出が常に実行可能な状況を構築できるという効果を奏する。
更に、内部的には特別遊技移行抽選に当選していないにもかかわらず、誤ってアウト球が所定領域に振分けられてしまった場合でも、当該所定領域へ振分された事実を全く無視して次の演出に移行するのではなく、特別遊技の単位遊技数が0回である旨の報知を実行するよう構成されているので、遊技者に対して機械故障等の不信感を抱かせず、自然な形で次の演出に移行することができるという効果を奏する。
更に、誤って所定領域に振り分けられた場合、特別遊技の単位遊技数が0である確定表示をする前に、単位遊技数抽選演出(ラウンド数抽選演出)を実行するよう構成されているので、特別遊技に移行しないことが内部決定されている状況下でも、遊技者に対して特別遊技移行への期待感を付与することができる結果、遊技の興趣性をより高めることが可能になるという効果を奏する。
更に、誤振分の回数を記憶するよう構成されているので、当該回数を参照することにより、当該弾球遊技機におけるアウト球演出領域(例えばアウト球振分手段)の欠陥具合を定量的に判定できるという効果を奏する。
更に、遊技者の意思により、貯留されているアウト球を球演出部から強制的に排出できると共に、アウト球が貯留されていない場合には、アウト球演出も実行されないように構成されているので、球演出を希望しない遊技者のニーズにも応えることができる柔軟な遊技機を提供することができるという効果を奏する。
更に、それぞれが独立した機能を有する二個のアウト球保留手段が存在する場合、これらのいずれか一方のみについて貯留されているアウト球を球演出領域外に選択的に強制排出できるので、残る一方のみに関係した球演出のみを選択的に楽しむことが可能になるという効果を奏する。
更に、残り貯留数に応じて演出内容が変化する状況下、所定の操作を介して貯留されているアウト球を単発ずつ強制排出することができるので、遊技者に対して希望する演出内容を選択的に提供することが可能になると共に、別の操作を介せば全部のアウト球を強制排出することもできるので、単発ずつの強制排出操作を保留球が無くなるまで繰り返す面倒さを回避できるという効果をも奏する。
更に、貯留球数に基づいて球演出の内容を決定するよう構成されているので、貯留球数を超える球演出が選択された場合における、存在しない球に関する無駄な球演出(例えば球演出に関連する役物の無駄な動き)が実行されることを防止できる結果、予期しない球演出の実行に起因した遊技者の混乱を事前回避できるという効果をも奏する。
更に、球演出部が第一貯留部と第二貯留部を有する場合、これら各々の計測結果に基づいて球演出の内容が決定されるよう構成されているので、第一貯留部のみが関与した球演出、第一貯留部のみが関与した球演出及び両方の貯留部が関与した球演出のいずれについても、内部的に決定した球演出を確実に実施することができるという効果を奏する。
更に、アウト球の貯留球数が少ない場合には、球演出自体選択されないか又は選択確率が相対的に低く設定されているよう構成されているので、貯留球数が少ない場合には球演出により球が消費され難い結果、より多くのアウト球が貯留される傾向が構築できるという効果を奏する。
更に、それぞれが独立した機能を有する二個のアウト球保留手段が存在する場合、これらのいずれかの貯留球数が所定球数以下又は未満の場合には、当該保留手段側でのアウト球による球演出自体選択されないか又は選択確率が相対的に低く設定されているよう構成されているので、貯留球数が少ない保留手段側における、球演出による球の消費をより抑制できるという効果を奏する。
更に、特に電断復帰後は、貯留装置の貯留球数が満タンでない場合には球抜きし、当該球抜きの結果貯留装置が空になったときには、球演出不実施等の決定がなされるよう構成されているので、電断前のアウト球貯留数情報が電断により消去されて現在の正確なアウト球数が分からなくなった場合であっても、球演出部内にアウト球が効率的に貯留される結果、短時間でアウト球数を感知するセンサに保留球が到達することができ、正確なアウト球数の早急な把握が可能になるという効果を奏する。
更に、球の動きによる機械的演出を実行する遊技機において、電断が回復した後においても、球演出部にストックされているアウト球数が不明であることに起因した、演出の可否決定や内容決定が出来なくなるという問題が回避可能であるという効果をも奏する。
更に、球演出部からアウト球を強制排出するに際し、アウト球貯留手段に貯留されているアウト球の強制排出より先に、より下流に存在するアウト球一時停留手段に貯留されているアウト球の強制排出を開始するよう構成されているので、同時又は先にアウト球貯留手段に貯留されているアウト球の強制排出を実行した場合に想定される、アウト球演出領域に大量の球が蓄積されることによる球詰まりを防止することが可能となるという効果を奏する。
更に、球演出部内に一時的に停留しているアウト球を強制解除した場合、当該強制解除されたアウト球のいずれもが、アウト球振分手段の所定領域に振分けられないようにするよう構成されているので、強制解除後に所定領域に振分けられることによる、「特別遊技に移行するかもしれない」といった無駄な期待感や「所定領域に振分けられたのに特別遊技に移行しない」といった遊技機に対する疑念を遊技者に抱かせずに済むという効果をも奏する。
更に、遊技情報消去手段(RAMクリアスイッチ198)が操作された場合には、貯留されているすべてのアウト球が遊技機外へ排出されるよう構成されているので、当該弾球遊技機を移動させる際、当該球演出部内にアウト球が残されていない状態を確実に補償できる結果、球演出部内の役物が破損することを防止することが可能であるという効果をも奏する。
更に、弾球遊技機が貯留部から放出されたアウト球を一時的に停留(例えば仮停止)するための一時停留部を球演出部に備えている場合であっても、当該弾球遊技機を移動させる際、当該球演出部内にアウト球が残されていない状態を確実に補償できる結果、球演出部内の役物が破損することを防止することが可能であるという効果をも奏する。
更に、球演出実行中に電断してしまった場合であっても、球演出部内に一時的に停留しているアウト球を強制解除するので、電断復帰後における当該回の球演出や次回以降の球演出において支障をきたすことが無いという効果を奏する。また、本最良形態によれば、球演出部内に一時的に停留しているアウト球を強制解除するに際して、当該球演出部内に存在する可能性がある理論最大値分について強制解除処理を実行するよう構成されているので、球演出部内に実際には何球残存しているかということに関して検知する手段が必要無く、かつ、確実かつ効率的にすべての球を強制解除することができるという効果をも奏する。
更に、操作手段を操作するだけで球貯留部におけるアウト球の貯留度合をホール側で適宜変更することができるので、労せず球抜きができると共に、ホールの営業方針に対応可能でありかつ開店時の球演出の内容が偏ることを防止可能であるという効果を奏する。
更に、球演出部が第一貯留部と第二貯留部を有する場合、これらを独立して球抜きすることが可能に構成されているので、ホールの営業方針により一層対応可能でありかつ開店時の球演出の内容が偏ることをより一層防止可能であるという効果を奏する。
更に、貯留されているアウト球を単発ずつ強制排出することも全部のアウト球を強制排出することもできるので、ホールの営業方針により一層対応可能でありかつ開店時の球演出の内容が偏ることをより一層防止可能であるという効果を奏する。
更に、アウト球強制排出の際、球演出を実現する球演出用可動物を駆動することにより実行するよう構成されているので、アウト球強制排出用部材を別途設ける必要が無く部品点数の削減を図ることが可能になるという効果を奏する。更には、役物が正常に作動するか否かを確認するために初期動作を電源投入直後に実行するが、当該初期動作とアウト球強制排出動作とを同一に構成した場合には、同一プログラムで両者を実行できる結果、アウト球強制排出のためだけの無駄なプログラムが不要となるという効果をも奏する。
更に、内部的には特別遊技移行抽選に当選していないにもかかわらず、遊技機に加えられた振動によりアウト球が所定領域に振分けられてしまった場合には、特別遊技に移行しない旨を報知することにより、当該振動行為に対してペナルティが課されたと遊技者に思わせ、当該遊技者に反省を促すことが可能となると共に、内部における非当選と演出上の当選という不一致についても、当該不一致に基づく遊技機に対する不信感を遊技者に抱かせることが回避できるという効果をも奏する。
更に、振動を検知した状況下で所定領域に振り分けられたとしても、内部的に当選している場合には特別遊技に移行しない旨の報知を実行しないように構成されているので、特別遊技に移行するにもかかわらず特別遊技に移行しない旨の報知を実行することによる遊技者の混乱を回避することが可能になるという効果を奏する。尚、例えば今回は特別遊技の移行を認める旨の表示をすると共に、当該振動行為に対して遊技者に注意を促すことで、振動行為に対し遊技者に反省を促すことも可能となる。
更に、遊技が実行されていないという、稼働率に影響を与えない状況下で、実際の遊技中における球演出を擬似的に行う球演出デモンストレーション処理を実行するように構成されているので、識別情報の変動表示と球による機械的演出の両方を実行可能な複雑な遊技機でありながら、遊技者に対して遊技内容を確実に理解させることができ、遊技内容が不明であることに起因した稼働率の低下やホール側の負担の軽減を図ることが可能になるという効果を奏する。
更に、デモ演出中に球演出部内に一時的に停留しているアウト球を強制解除した場合、当該強制解除されたアウト球のいずれもが、アウト球振分手段の所定領域に振分けられないようにするよう構成されているので、強制解除後に所定領域に振分けられることによる、「特別遊技に移行するかもしれない」といった無駄な期待感や「所定領域に振分けられたのに特別遊技に移行しない」といった遊技機に対する疑念を遊技者に抱かせずに済むという効果をも奏する。
変更例1
次に、本最良形態の変更例を説明する。本最良形態では、先に球演出の可否及び球演出の内容を決定した後、当該決定に対応した画像演出内容を決定するよう構成したが、先に画像演出内容を決定した後、当該画像演出に対応した球演出内容(球演出可否)を決定するように構成してもよい。具体的には、例えば、画像演出制御手段側で画像演出内容を先に決定する構成を採った上で、当該画像演出内容に係る画像演出データと、球演出制御の際に必要な各貯留部や各役物の駆動タイミングのトリガー(制御コマンド)とを、前者の時間軸とリンクした形で後者を記録しておく構成を採る態様を挙げることができる。この場合、画像演出制御手段側で画像演出内容を決定した時点で、実質的に球演出内容も決定されることになる。具体的には、画像演出内容を決定する際、貯留装置内の貯留球数を把握した上、当該貯留球数を踏まえて画像演出内容を決定する。そして、演出実行時においては、ある球演出に係る実行タイミングに到達した時点で、画像演出制御手段側から当該球演出に係る制御コマンドをその都度送信し、他方、当該制御コマンドを受信した球演出制御手段が、当該制御コマンドに対応した球演出制御を実行する。尚、図38は、本変更例に係る球演出制御処理6900(2)のフローチャートである。ここで、本最良形態との大きな相違点は、(1)本最良形態では、各貯留部や各役物の作動タイミングを球演出制御手段側で時間管理している(具体的には、球演出制御手段2162bの球演出実行用タイマ2162b−4が、球演出の実行時間を管理している)のに対し、本変更例では、球演出だけのためのタイマを保有していなくともよい点、(2)本最良形態では、球演出制御手段側で球演出タイミングに到達したか否かの判定処理を実行している(図29のステップ6910、ステップ6916、ステップ6922、ステップ6926、ステップ6930、ステップ6934)のに対し、本変更例では、球演出制御手段側では特に駆動タイミング判定処理は実行せず、画像演出制御手段側からの駆動コマンドの受信したらただちに各貯留部や各役物を作動させる、とした点{図38のステップ6910(2)、ステップ6916(2)、ステップ6922(2)、ステップ6926(2)、ステップ6930(2)、ステップ6934(2)}、である。
本変更例によれば、演出の表示内容と当該球の動きに基づく球演出内容とを同期させるに際して、演出の表示内容に係るデータとアウト球演出に係る各手段の駆動タイミングに関する時期情報とが一緒に記録されているので、アウト球を利用しての演出内容に係るデータを記録するためのエリアを別途有さなくても済むという効果を奏する。
変更例2
次に、図39〜図42を参照しながら、本最良形態の別の変更例を説明する。本最良形態では、球演出装置2150内の貯留部(第1貯留部2151及び第2貯留部2152)に貯留されている遊技球数を計測するに際して、球演出装置2150に新たに遊技球が入球してきたときに、当該入球を検知するためのセンサ(第1貯留部遊技球通過検知センサ2151b、第2貯留部遊技球通過検知センサ2152b)を設けている。ここで、遊技球の通過を検知するセンサを使用する場合、チャタリングやノイズによる誤認識の可能性がある。このような誤認識が発生したとき、メモリ(第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内に一時記憶されている貯留数が実際の貯留数よりも多い事態となる。そして、このような状況下、メモリ内の貯留数に基づき演出内容を決定してしまうと、実際に存在する貯留球を超える演出内容を決定してしまう事態を招き、画像演出と球演出の内容が噛み合っておらず遊技者を混乱させる結果となる。本変更例は、このようなチャタリングやノイズによる誤認識があった場合であっても、実際に存在する貯留球を超える演出内容を決定してしまう事態を回避可能な形態である。
ここで、当該変更例は、概略、第1貯留部2151と第2貯留部2152の最大貯留球数(Y)を1回の球演出で使用される最大球数(X)よりも多くした上で(例えばY=X+1)、演出内容を決定するに際しては、メモリ内に一時記憶されている貯留球数から所定値(例えば1)を減じた値に基づき、演出内容を決定するという構成を採る。そこで、図面を参照しながら説明すると、まず、図39は、図17における起動時処理の変更フローチャートである。ここで、本最良形態との相違点は、前述のように最大貯留球を一回の演出の際に使用される最大球数(4球)よりも一球多くしたことに伴い、満タン検知時にセットするカウント値が最良形態における「4」よりも大きい「5」とした点である{ステップ6304(3)及びステップ6308(3)参照}。次に、図40は、図19における電断後球抜き処理の変更フローチャートである。ここで、本最良形態との相違点は、前述のように最大貯留球を一回の演出の際に使用される最大球数(4球)よりも一球多くしたことに伴い、カウント値がMAXである「5」で無い場合には貯留部の強制排出処理が実行される点である{ステップ6434(3)及びステップ6438(3)参照}。次に、図41は、図25における球演出決定処理の変更フローチャートである。ここで、本最良形態との相違点は、球演出の可否を決定するに際して、メモリ(第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内に一時記憶されている貯留球数値ではなく、当該貯留球数値から1減じた値に基づいて球演出の可否を決定している点である{ステップ6804(3)参照}。最後に、図42は、図26における球演出内容決定処理の変更フローチャートである。ここで、本最良形態との相違点は、演出内容を決定するに際して、本変更例ではメモリ(第1貯留部カウンタ2162b−6−1及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2)内に一時記憶されている貯留球数値ではなく、当該貯留球数値から1減じた値に基づいて演出内容を決定している点である{ステップ6860(3)及びステップ6862(3)参照}。即ち、メモリ内の貯留球数値が「5」であれば、1〜4個の球演出を決定し、「4」であれば、1〜3個の球演出を決定することになる。
本変更例によれば、アウト球数計測手段による計測結果(例えばカウント値)よりも所定個数(例えば1個)減じた個数の演出内容にするよう構成されているので、アウト球数計測手段による貯留されているアウト球数の計測の際にチャタリングが起こった場合であっても、本来想定していた球演出を確実に実施することができるという効果を奏する。
変更例3
次に、図43〜図46を参照しながら、本最良形態の別の変更例を説明する。本最良形態では、メイン側からの情報(特に特別遊技の当否結果)に加え球貯留部における貯留球数を考慮することにより、球演出内容を決定するよう構成されている。このような構成を採ることにより、現在の貯留球数の枠内で必ず実施可能なもののみを、球演出内容として決定することが出来るので、一旦決定したものを決めなおす必要が無いというメリットがある。しかしながら、これには限定されず、貯留球数を考慮に入れないで球演出内容を仮決定し、当該仮決定内容が実現不能である場合に、再び決定処理を実行するように構成してもよい。そこで、図面を参照しながら説明すると、まず、図43は、図6における球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の変更テーブルである。ここで、本最良形態との相違点は、本最良形態では、現在の貯留球数に応じて、球演出の選択率が異なるように構成されているのに対し、本変更例では、現在の貯留球数に関係なく、球演出が抽選(選択)されるように構成されている点である。また、(e)及び(f)は、仮決定した球演出が実行不能かつ当該変動が当たりである場合に、変更後の球演出を決定する際に参照されるテーブルである。即ち、本変更例における球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1は、「ハズレ用」、「当たり用」、「変更用」の3パターンのテーブルを備えている。尚、本変更例においては、仮決定した球演出が実行不能かつ当該変動がハズレである場合には、仮決定した球演出をキャンセルし、一律に球演出を実行しないよう構成したが、当たりの場合と同様、変更用テーブルを設けてもよい。また、「変更用」テーブルに係る(e)及び(f)における「乱数値」の項目の下に示された(X,Y)は、第1貯留部2151内に貯留されているアウト球数(X)及び第2貯留部2152内に貯留されているアウト球数(Y)を示している。図からわかるように、変更後の球演出を決定する際には、現在の貯留球数をすべて用いる球演出が選択され易くなるよう構成されている。
次に、図44は、図16におけるサブ基板側のメインフローチャートの変更フローチャートである。ここで、本最良形態との相違点は、球演出可否決定処理6800の代わりに、後述する球演出内容変更処理6880(4)が存在する点である(処理順序は変わっている)。
次に、図45は、図44でのステップ6850(4)のサブルーチンに係る、球演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6851(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6851(4)でYesの場合、ステップ6853(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、前記図柄情報を参照し、当該変動は当たりであるか否かを判定する。ステップ6853(4)でYesの場合、ステップ6855(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「当たりフラグ」をオンにする。次に、ステップ6860(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報(例えば、特別図柄の変動時間)に基づき、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の当たり用テーブルを参照して、球演出内容を仮決定すると共に、球演出内容決定手段2162b−2は、当該仮決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域にセットする。具体的には、各駆動手段を駆動するタイミング(時期情報)を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶する。他方、ステップ6853(4)でNoの場合、ステップ6862(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1のハズレ用テーブルを参照して、球演出内容を仮決定すると共に、球演出内容決定手段2162b−2は、当該仮決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域にセットする。具体的には、各駆動手段を駆動するタイミング(時期情報)を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶する。そして、ステップ6864(4)及びステップ6865(4)で、球演出内容決定手段2162b−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出内容仮決定フラグ」及び「球演出可否仮決定フラグ」を夫々オンにし、次の処理{球演出内容変更処理6880(4)}に移行する。尚、ステップ6851(4)でNoの場合にも次の処理{球演出内容変更処理6880(4)}に移行する。
次に、図46は、図44でのステップ6880(4)のサブルーチンに係る、球演出内容変更処理のフローチャートである。まず、ステップ6882(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出可否決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6882(4)でYesの場合、ステップ6883(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出可否仮決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6884(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶されている球演出内容及び第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、前記決定した球演出は実行可能であるか否か、即ち、「前記仮決定した球演出で使用する球数≧現在の貯留球数」であるか否かを判定する。ステップ6884(4)でYesの場合、ステップ6885(4)及びステップ6886(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「球演出内容仮決定フラグ」をオフにすると共に「球演出内容決定フラグ」をオンにし、次の処理{画像演出内容決定処理6100(4)}に移行する。他方、ステップ6884(4)でNoの場合、ステップ6887(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、現在の貯留球数が1球以上あるか否か、即ち、最低限の球演出が実行可能であるか否かを判定する。ステップ6887(4)でYesの場合、ステップ6888(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスし、「当たりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6888(4)でYesの場合、ステップ6890で、球演出内容決定手段2162b−2は、第1貯留部カウンタ2162b−6−1の第1貯留カウント値及び第2貯留部カウンタ2162b−6−2の第2貯留カウント値に基づき、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の変更用テーブルを参照し、前記決定した球演出を、現在の貯留球数の範囲内で実行可能な球演出に変更すると共に、球演出内容決定手段2162b−2は、当該変更情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域にセット(再セット)し、ステップ6885(4)に移行する。他方、ステップ6887(4)でNoの場合、ステップ6892(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gの球演出管理領域に一時記憶されている球演出内容をクリアする。次に、ステップ6894(4)及びステップ6896(4)で、球演出可否決定手段2162b−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして、「球演出内容仮決定フラグ」をオフにすると共に、「球演出不実行決定フラグ」をオンにし、次の処理{画像演出内容決定処理6100(4)}に移行する。尚、ステップ6882(4)でNoの場合は次の処理{画像演出内容決定処理6100(4)}に移行し、ステップ6888(4)でNoの場合はステップ6892(4)に移行する。
変更例4
次に、本最良形態の別の変更例を説明する。本最良形態においては、画像演出とリンクさせる形で、球演出装置2150内の各貯留部及び各役物の駆動タイミングを時間管理している。即ち、好適には、画像演出の開始以後に球演出が開始し、画像演出の終了以前に球演出が終了する。しかしながら、球演出装置2150内の球が不規則な動きをしたり役物に引っ掛かったりした等により、本来予定していた球演出時間を超えて球演出が実行される事態も想定される。この場合、画像演出と球演出とが時間的に整合していない結果、遊技者を混乱させる事態を招く。そこで、本変更例に係る球演出装置2150は、球演出装置2150から排出されるアウト球を検知するセンサ(第1排出穴2150x、第2排出穴2150y、擬似特定領域入球検出装置2155b−1及び擬似通常領域入球検出装置2155c−1にそれぞれ配されたセンサ)と、球演出装置内のアウト球演出領域全体を遊技者に確認不能にする遮蔽部材と、所定時間まで(例えば画像演出終了時間まで)に貯留部で解除したすべてのアウト球が当該センサで感知されなかった場合、当該遮蔽部材を「非遮蔽状態」から「遮蔽状態」に変位させる遮蔽部材駆動制御手段と、を備えている。これにより、仮に、球演出中に球詰まり等の理由で、予定していた球演出時間が長引いてしまっても、画像演出が終了した後に球演出が継続している様を遊技者に見られる事態を回避することができる。尚、遮蔽部材で覆うことにより、球演出装置2150内の画像演出装置2140が視認できなくなるという問題があるが、これに関しては、例えば、画像演出装置2140自体を球演出装置2150外に設置するとか、遮蔽部材で球演出装置2150を遮蔽した際には、球演出装置2150外に別に設置された第二の画像演出装置で以後の(遮蔽部材が非遮蔽状態になるまで)画像演出を実行するように構成することにより解消可能である。
変更例5
次に、本最良形態の別の変更例を説明する。本最良形態においては、電断復帰時点で、各貯留部について満タン検知されなかった場合には、当該貯留部におけるすべての貯留球を遊技機外に強制排出するように構成されている。しかしながら、電断の度に各貯留部の貯留球をすべて強制排出するのも面倒である。そこで、本変更例に係るパチンコ遊技機は、満タンで無い場合には、当該満タンで無い貯留部から排出されるアウト球に関連した球演出を実行しない、球演出禁止手段を更に有している。このように、電断時に満タン検知されなかった場合でも、満タン検知されるまでは球演出を禁止し、満タン検知された後、球演出を許容するように構成してもよい。