JP2009075623A - 液晶表示装置及び液晶配向方法 - Google Patents

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一也 上田
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Abstract

【課題】表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図る。
【解決手段】 TFT基板11の表面に、土手パターン22の延在方向とほぼ平行となるように、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されているとともに、画素電極15のエッジ近傍で画素電極15以外の部位に、前記エッジの延在方向に対して斜め方向に配向制御構造として局所的な複数の微細スリットパターン25(画素電極15の抜け)が形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置及び液晶配向方法に関する。
従来、アクティブマトリクスを用いた液晶ディスプレイ〈LCD〉としては、正の誘電率異方性を持つ液晶材料を暗状態において基板面に水平に、且つ対向する基板間で90度ツイストするように配向させたTNモードの液晶表示装置が広く用いられている。
しかしながら、このTNモードは視角特性に劣るという問題を有しており、視角特性を改善すべく種々の検討が行われている。そこで、これに替わる方式として、負の誘電率異方性を持つ液晶材料を垂直配向させ、配向膜にラビング処理を施すことなく、基板表面に設けた突起やスリットにより電圧印加時の液晶分子の傾斜方向を複数方向に規制するMVA(Multi-domain Vertical Alignment)方式が開発されており、視角特性を大幅に改善することに成功している。
以下、MVA方式の液晶表示装置の構成及び機能について説明する。MVA方式とは、基板上に土手状(線状)の突起やスリットの如き構造を設け、垂直配向型液晶の配向分割を行う方式である。図22、図23(a),(b)(I−I'に沿った断面図)に示すように、線状の突起やスリットの如き構造103を上下基板101,102で互い違いに配置することにより、構造103のない領域(間隙部)に、構造103を境界として配向方位がほぼ180。異なるような液晶ドメインを形成することで、好適な配向分割を実現する。このMVA方式によって、液晶表示装置の視角特性が大きく改善された。
ここで、「線状(土手状)の突起」とは、電極(例えば、画素電極や対向(共通)電極等)上に誘電体材料で形成されたものであり、また、「スリット」とは、前記電極に部分的に形成された抜き部位である。以下、本願明細書で同様な記載をした場合には、上述の如き構造物を示す。
しかしながら、この従来のMVA型においては、パネルの光透過率がTNモードに比べ低いという欠点があった。その理由の一つを、図24及び図25を用いて説明する。
図24は、従来の一般的なMVAパネルの白表示状態における画素観察の様子を示す模式図であり、図25は液晶配向状態を示す模式図である。図24(a),図25(b)に示すように、画素電極104のエッジ近傍の一部の領域に暗く見える線(暗線105)が存在することが分かる。この領域においては、図24(b)(I−I'に沿った断面図),図25(a)に示すように、画素電極104上の構造103により液晶分子を構造103に対して右方向に倒そうとしている一方、画素電極のエッジ部の斜め電界は液晶分子を左方向に倒そうとしており、両者による液晶配向方位が概ね反対向きになっている。その結果、この領域において液晶分子の配向方位が偏光軸方位に揃うことになり、これが光学的に暗線として見えるために透過率が低下していた。
この問題については、図26(a),(b)(I−I'に沿った断面図)に示すように、画素電極のエッジの対向部に新たに土手状の構造106を設ける方式(補助土手方式)を適用することで改善可能である。新たに設けた構造106は、画素電極のエッジに沿って設ける。この時、構造106は、画素電極のエッジの斜め電界とは反対向きに液晶分子を配向させようとする。これによって、画素電極のエッジ近傍の液晶配向を元々設けられた構造103による配向方位にほぼ一致させることができる。
この時の画素内における暗線位置を図27に示す。この図27(a),(b)において、黒丸、白丸は配向ベクトルの特異点を示しており、黒丸と白丸をつなぐ線は暗線を示している。従来では画素内に入り込んでいた暗線が、新たに設けた構造106の上に留まるようになる。ここで、画素全体での特異点と暗線の分布は図28のようになる。
これによって、パネルの光透過率を従来比で約1割改善できた。ここで、新たに設けた構造106は、元々設けられた構造103による本来の液晶配向制御に近づくような手助けをしているかのように機能していることから、以下、この新たに設けた構造106を補助土手と呼ぶ。
しかしながら、この方式を適用した場合、パネル面内で部分的に明るさにばらつきが見られ、これが表示ムラとして認識されるという問題が発生することが分かった。調査の結果、この問題の発生する理由は以下にあることが判明した。
液晶分子を駆動するため、一方の基板上にはTFT素子、バスライン及び画素電極パターンを形成する必要がある。これらのパターン形成は、フォトリソプロセスを用いて行う。現状では、パネル全面に均一な形状及び幅で、最小数ミクロン程度の微細パターンを形成するために、レジストの露光はパネル面内を複数の領域に分けて露光(複数のショットで露光)することで行っている。
この時、隣接ショット間で、基板とフォトマスクとの合わせが僅かにずれる場合がある。これによって、ショット毎に画素電極のエッジと補助土手の相対位置が変化する。上述のように、画素電極のエッジによる液晶配向方位と補助土手による液晶配向方位は反対向きであるため、画素電極のエッジと補助土手の位置が変化すると、両者による配向制御のバランスが変化し、補助土手近傍の液晶配向に影響を与える場合がある。特に、TFT基板と対向基板(補助土手を有する)の貼り合わせズレが大きい場合、この問題が顕著に現れる。
図29に、補助土手と画素電極のエッジの相対位置が変わることによる液晶配向(暗線)の様子の違いを示す。補助土手と画素電極のエッジの重なりが大きければ(図29(a))、暗線は補助土手上に留まるが、重なりが少なくなると(図29(b))、暗線が画素内側にはみ出してくるようになり、その結果両画素での透過率に違いが現れる。このようにして、ショット毎に明るさが異なり、表示ムラとして認識される。
この改善策として、補助土手をこれまでよりも画素電極のエッジの内側に配置し、多少の合わせズレがあっても補助土手の効きが変わらないようにすることも考えられる。しかしながらこの場合、図30のように、新たに暗く見える領域が現れ、パネルの光透過率が低下してしまうことが分かった。
これまで、補助土手と画素電極上の土手の作製条件は同じであったため、両者が液晶分子の配向に与える影響も同じであった。画素電極上の土手は、土手間隙部の液晶分子を土手の伸びる方向に対して直交方向に傾けようとする。ここで補助土手が画素電極の十分内側に入った場合、その近傍の液晶分子も補助土手の伸びる方向に対して直交方向に倒れようとする(図28の網掛け部分)。この向きが偏光板の偏光軸方位とほぼ等しいため、パネルの光透過率が低下することとなる。
また、補助土手の高さを、画素電極上の土手に比べて低くすることも提案されているが、これは同一基板上に異なる高さの土手を形成する必要が生じ、プロセスが複雑化してしまう。
図26,図28から、補助土手近傍の理想的な液晶配向は、補助土手に対して45°方位且つ画素電極上の土手に対して直交方位であり、暗線は補助土手上に留まり、画素電極の内側に入り込まなければ良いことがわかる。しかしながら現状の構造では、上記のような諸問題が発生し、理想的な配向状態を安定に実現することは極めて困難である。
このように、MVA方式を採用することにより、視角特性の大幅な改善を実現できる反面、画素電極のエッジ近傍で発生する斜め電界の影響を受け易く、いわゆるシュリーレン組織の形成を惹起し、これに対処するために補助土手を設けるもパターニング時のマスク合わせズレの影響が生じる場合があり、良好な液晶配向状態をバラツキなく得ることは困難であった。
そこで本発明は、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明は、画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置を対象とする。
本発明の液晶表示装置の第1の態様は、前記第1の基板上の前記画素電極のエッジ近傍の一部に、前記画素電極の領域内で前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力の第1の方向、及び前記エッジ近傍で当該エッジに起因して液晶分子に付与される配向規制力の第2の方向のいずれとも異なる第3の方向に配向規制力を付与する配向制御構造が局所的に設けられていることを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の第2の態様は、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加した際に、前記画素電極のエッジに起因して前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力により、当該エッジ近傍で隣接する液晶分子の配向方向に不揃いが生じる場合に、前記第1の基板上の前記エッジ近傍に、当該エッジ近傍を含めた液晶分子の配向をほぼ同一に整列させるように、前記エッジ近傍の液晶分子に配向規制力を付与する配向制御構造が局所的に設けられていることを特徴とする。
具体的に、前記第1及び第2の態様では、前記配向制御構造を、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成された複数の微細スリットとすることが好適である。
また、前記配向制御構造を、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成された複数の微細突起とすることが好適である。
この場合、前記各微細スリット又は前記微細突起を、少なくともその一部において形状及び/又は配置間隔が異なるように形成することが好ましい。
前記第1及び第2の態様においては、画素電極のエッジ近傍に対応した配向制御構造を画素電極と同一の第1の基板に形成することにより、両基板の貼り合せズレの悪影響をほぼ完全に除去することが可能となり、製造マージンが大幅に広がり、突発的な装置不調に対しても十分に対応することができる。
本発明の液晶表示装置の第3の態様は、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記第1の配向制御構造の幅が前記第2の配向制御構造の幅よりも広いことを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の第4の態様は、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加されていない状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の液晶分子が、非垂直方向に配向することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の第5の態様は、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加された状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の少なくとも一部の液晶分子が、垂直方向に配向することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の第6の態様は、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記第2の配向制御構造は、基板平面方向に方向性を有する形状の集合体からなるものであることを特徴とする。
具体的に、前記第3〜第6の態様では、前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造を、前記画素電極又は前記対向電極に形成されたスリット又は突起とすることが好適である。
前記第3の態様においては、前記第1の配向制御構造の幅が前記第2の配向制御構造の幅よりも広く構成することにより、前記第2の配向制御構造による配向制御の強さが画素電極上の前記第1の配向制御構造による配向規制力よりも弱くなる。この場合、前記第2の配向制御構造の近傍における液晶配向が、前記第1の配向制御構造の延在する方位に対して直交方向からずれて配向するようになる。こうして、液晶分子が前記第2の配向制御構造に対してほぼ45°方位且つ画素電極上の前記第1の配向制御構造に対して直交方位に配向する理想的な状態が安定に実現できる。
前記第4の態様においては、電圧非印加時において、前記第2の配向制御構造上の液晶分子を非垂直配向とし、配向方位を電圧印加時に暗線を発生させる液晶分子の配向方位と等しい方位、すなわち前記第2の配向制御構造の延在する方位と平行な方位とする。これにより、電圧印加時において、暗線はあらかじめ非垂直配向とさせた前記第2の配向制御構造上にのみ安定に発生するようになる。
前記第5の態様においては、電圧印加時における前記第2の配向制御構造上の液晶分子を垂直配向とする。パターニング時におけるショットムラを引き起こす一要素である画素電極の斜め電界を強めている原因の一つに、隣接バスラインの電界の影響がある。本態様では、バスラインと画素電極との間に、液晶配向が(垂直のまま)変化しない領域を設けることによって、画素電極上の液晶配向に及ぼすバスラインの影響が排除できるため、画素電極のエッジの斜め電界を弱めることができ、ショットムラの発生が抑止される。
前記第6の態様においては、前記第2の配向制御構造として方向性を有する構造を設ける。当該方向性の方位は、電圧印加時に暗線を発生させる液晶分子の配向方位と等しい方位、すなわち前記第2の配向制御構造の延在する方位と平行な方位とする。これにより、電圧印加時において、暗線は方向性を有する前記第2の配向制御構造上にのみ安定に発生するようになり、暗線発生に起因する悪影響が除去され、実質的に高いパネルの光透過率を実現できる。
更に本発明は、前記液晶表示装置における液晶層の液晶配向方法を対象とし、前記第1〜第6の態様に対応して液晶分子を配向させる。
本発明によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
本発明の液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す平面図である。 液晶分子に第1〜第3の方向に配向規制力が付与される様子を示す模式図である。 第2の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す平面図である。 第2の実施形態による液晶表示装置のT−V特性を示す特性図である。 液晶配向状態を示す顕微鏡写真である。 液晶配向状態を示す顕微鏡写真である。 第2の実施形態による液晶表示装置の変形例1の画素近傍の様子を示す平面図である。 第2の実施形態による液晶表示装置の変形例2の画素近傍の様子を示す平面図である。 第2の実施形態による液晶表示装置の変形例3の画素近傍の様子を示す平面図である。 第1及び第2の実施形態及びこれらの比較例における諸効果及び特記事項を示す模式図である。 第1及び第2の実施形態及びこれらの比較例における諸効果及び特記事項を示す模式図である。 第3の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す平面図である。 第4の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す模式図である。 液晶配向の様子を示す模式図である。 第4の実施形態による液晶表示装置の変形例の画素近傍の様子を示す模式図である。 液晶配向の様子を示す模式図である。 第5の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す模式図である。 第6の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す模式図である。 第6の実施形態による液晶表示装置における他の例の画素近傍の様子を示す模式図である。 第7の実施形態による液晶表示装置の画素近傍の様子を示す模式図である。 従来のMVA方式の液晶表示装置の画素近傍を示す平面図である。 従来の液晶表示装置において、土手状パターンを設けた様子を示す断面図である。 従来の液晶表示装置において、土手状パターンを設けた様子を示す断面図である。 液晶配向を示す模式図である。 従来の液晶表示装置において、土手状パターン及び補助土手を設けた様子を示す断面図である。 従来のMVA方式の液晶表示装置の画素近傍を示す平面図である。 画素全体での特異点と暗線の分布を示す平面図である。 補助土手と画素エッジの重なりを示す平面図である。 補助土手と画素エッジの重なりを示す平面図である。
以下、本発明を適用した好適な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の液晶表示装置の主要構成を示す概略断面図である。この液晶表示装置は、いわゆるMVA方式のものであり、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。
一方の透明ガラス基板11上には、絶縁層14を介して複数の画素電極15、能動素子となる不図示の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が形成され、画素電極15を覆うように透明の配向膜16aが形成されており、他方の透明ガラス基板12上には、カラーフィルター17、共通電極(対向電極)18及び配向膜16bが順次積層されている。そして、液晶層13を狭持するように配向膜16a,16bが突き合わせられてガラス基板11,12が固定され、各基板11,12の外側に偏光子19,20が設けられる。画素電極15はアクティブマトリクス(TFTマトリクス)と共に形成され、図示の例ではTFTのドレイン電極が接続されているデータバスライン21が示されている。また、図示されていないが、TFTのゲート電極が接続されるゲートバスラインも形成されている。なお、電極は一方の基板のみに設けられることもある(例えば、IPS(In-Plane Switching)モードの場合)。
図2(a)に示すように、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造である土手パターン22が共通電極(配向膜下)上に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
他方、図2(a),(b)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、土手パターン22の延在方向とほぼ平行となるように、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されているとともに、画素電極15のエッジ近傍で画素電極15以外の部位に配向制御構造として局所的な窪み24が形成されている。
従来のように、補助土手をCF基板に設けた場合、両基板の貼り合せマージンは±3μm程度しか無かった。これでは、高精度な基板貼り合せ装置を用いてもギリギリのマージンしかなく、プロセス条件を完壁に制御して辛うじて生産できている。そのため、製造装置が僅かに不調になっただけでも大量にショットムラがパネルに生じてしまう危険性を常に伴っていた。これは、画素電極エッジ部の配向を制御する補助土手が画素電極側ではなく対向基板側に存在することが根本的な原因である。本実施形態では、画素電極15のエッジの配向制御構造である窪み24を画素電極15の形成された透明ガラス基板11に設けることで、貼り合せズレの影響を殆ど受けなくすることができる。
従って本実施形態によれば、MVA方式を採用して高コントラスト及び優れた視野特性を実現して高信頼性を確保するとともに、製造マージンを大幅に広げ、突発的な装置不調に対しても十分に対応可能な液晶表示装置が得られる。
上記のように、画素電極15側の透明ガラス基板11の表面にエッジの配向制御構造である窪み24を設けるということは、換言すれば、表示画素領域のエッジ近傍の一部に、表示画素領域内で土手パターン22及びスリットパターン23により付与している液晶配向規制の第1の方向及び画素電極のエッジ近傍に生じる斜め電界により及ぼされる液晶配向規制の第2の方向の、いずれの方向とも異なる第3の方向に配向規制力を与える配向制御因子を付与することを意味し、これにより製造マージンの拡大が図られる。
この配向制御因子を付与する原理を図3に示す。従来では、画素電極のエッジ近傍で配向異常により暗線が発生していたのに対して(図3(a))、第1の方向と第2の方向とのなす角φ1よりも、第2の方向とのなす角φ2が大きくなる第3の方向に(図3(b))、液晶分子に配向規制力が付与され(図3(c))、これにより斜め電界による配向異常の影響が解消される。
〔具体的構成例〕
図2に示したように、窪み24を画素電極のエッジ近傍に部分的(従来の補助土手の形成位置に対応した場所)に設けた。窪み24はTFT基板である透明ガラス基板11側のSiN絶縁膜をパターニングして深さ0.5μm程度に形成した。画素電極のエッジの液晶分子は窪み24の影響で電界の方向とは逆方向にプレチルトを有するようになり、従来の補助土手を設けた場合と同様に暗線の発生を抑止できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
なお、配向制御構造に代わり、好ましくは配向制御構造に加えて、画素電極のエッジに沿ってCs電極を這わせるようにしても良い。Cs電極の電位は対向基板側と同電位であるため、Cs電極を這わせた部分の液晶分子は傾斜しない。従って、Cs電極を設けることによりバスラインからの電界の影響を遮蔽することができ(画素電極のエッジ近傍の電界強度が変動し難くなり)、常に安定した配向が得られる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態と同様にMVA方式の液晶表示装置について開示するが、TFT基板側の画素電極13の近傍に設けられる配向制御構造の形態が異なる点で相違する。
この液晶表示装置は、図1で概略示した第1の実施形態の場合と同様に、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。透明ガラス基板11には画素電極15やデータバスライン21、ゲートバスライン(不図示)等が、透明ガラス基板12にはカラーフィルター17や共通電極18等がそれぞれ形成されている。
この液晶表示装置では、図4に示すように、CF基板となる透明ガラス基板12の表面に、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造である土手パターン22が形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
他方、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、土手パターン22の延在方向とほぼ平行となるように、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されているとともに、画素電極15のエッジ近傍で前記エッジの延在方向に対して斜め方向(例えば45°程度)に配向制御構造として局所的な複数の微細スリットパターン25(画素電極15の抜け)が形成されている。
本実施形態では、画素電極15のエッジ配向制御構造である微細スリットパターン25を画素電極15に形成することで、貼り合せズレの影響を殆ど受けなくすることができる。
従って本実施形態によれば、MVA方式を採用して高コントラスト及び優れた視野特性を実現して高信頼性を確保するとともに、第1の実施形態の場合以上に製造マージンを大幅に広げ、突発的な装置不調に対しても十分に対応可能な液晶表示装置が得られる。
図5,図6に実際に適用した際の透過率−電圧特性(T−V特性)を示す。微細スリットパターン25により、従来技術の補助土手を設けずとも画素電極のエッジ近傍の配向が綺麗に整えられている様子が分かる。3Vの低い電圧でエッジ近傍の液晶配向が乱れているが、これは低電圧時には微細スリットパターン25の影響力が画素電極のエッジの電界より弱いためである。電圧を十分に印加すれば微細スリットパターン25の効果が十分に発揮され、補助土手を付加した場合と同等の透過率まで改善される。
〔具体的構成例〕
図4に示したように、画素電極エッジ近傍における画素電極15に微細スリットパターン25の切込みを形成した。微細スリットパターン25を形成すると、電圧印加時に液晶分子が微細スリットパターン25に平行な方位に傾斜することが判明しており、その効果をエッジ近傍に適用している。図6に示したように、エッジ近傍の液晶配向の乱れが抑えられている様子が分かる。
図7に微細スリットパターン25の切込み深さと配向の様子を示す。微細スリットパターン25を適用する場合、当該パターンの切込み深さを十分にとることがより効果的である。
また、本実施形態では、電界分布の工夫でエッジ近傍の液晶配向を整えているため、低い電圧時は効果が弱くなるが、電圧が高くなるにつれて効果が強くなる。図4に示す通り、補助土手有りのパネルが印加電圧5.3Vで表示色度が白になるのに対し、補助土手無しでは白表示電圧が6.3Vであった。十分電圧を印加すれば補助土手を用いた場合と同等以上の透過率が得られる。また、本実施形態でも微細スリットパターン25は画素電極15の一部をパターニングしてなるものであるため、画素電極のエッジとの位置関係は両基板の貼り合せズレの影響を全く受けず、貼り合せマージンの大幅な増加が実現する。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を更に改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
−変形例−
ここで、第2の実施形態の変形例について説明する。この変形例では、第2の実施形態の液晶表示装置において、各微細スリットパターン25を、少なくともその一部において形状及び/又は配置間隔が異なるように形成する。以下、その具体例として変形例1〜3を逐次説明する。
(変形例1)
ここでは、図8に示すように、各微細スリットパターン25の長さを変え、前記第3の方向の配向規制力を所望に調節する。なお、図4の例でも各微細スリットパターン25の長さを変えて記載されているが、この場合には画素電極15のエッジ近傍の形状に適合させた形態を示しており、これに対して本例ではエッジ近傍の形状に依存することなく、各微細スリットパターン25の長さを独立に規定している。
(変形例2)
ここでは、図9に示すように、各微細スリットパターン25の長さ、幅、隣接する微細スリットパターン25間の間隔を変える。これにより、前記第3の方向の配向規制力をよりきめ細かく所望に調節することができる。
(変形例3)
ここでは、図10に示すように、各微細スリットパターン25の形状を先細り状とし、方向性を付与する。これにより、前記第3の方向の配向規制力による傾斜方向を強く決定することが可能となる。
以上、第1及び第2の実施形態について説明したが、これらの構成例とその比較例について、諸効果及び特記事項を図11,図12にまとめた。ここで、(1)がCF基板に補助土手を備えた従来構成、(2)が補助土手を有しない従来構成、(3)が向きを変えた補助土手を備えた構成、(4)が第1の実施形態による窪み24を備えた構成、(5)が第2の実施形態による微細スリットパターン25を備えた構成である。
このように、第1及び第2の実施形態の構成の液晶表示装置は、各比較例と異なり、透過率を犠牲にすることなく、高透過率を実現するも、ずれマージンを確保することができ、特に第2の実施形態の構成が最も優れた効果を奏することがわかる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。ここでは、第2の実施形態と同様にMVA方式の液晶表示装置について開示するが、画素電極のエッジ近傍に設ける配向制御構造が異なる点で相違する。
本実施形態の液晶表示装置では、図13に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面に、透明ガラス基板12の土手パターン22の延在方向とほぼ平行となるように、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されているとともに、画素電極15のエッジ近傍で前記エッジの延在方向に対して斜め方向(例えば45°程度)に配向制御構造として局所的な複数の線状の微細突起パターン26が形成されている。
本実施形態では、画素電極15のエッジ配向制御構造である微細突起パターン26を画素電極15上に形成することで、貼り合せズレの影響を殆ど受けなくすることができる。
従って本実施形態によれば、MVA方式を採用して高コントラスト及び優れた視野特性を実現して高信頼性を確保するとともに、第1の実施形態の場合以上に製造マージンを大幅に広げ、突発的な装置不調に対しても十分に対応可能な液晶表示装置が得られる。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態の各変形例と同様に、各微細突起パターン26の長さ、幅、隣接する微細突起パターン26間の間隔等を変え、前記第3の方向の配向規制力をきめ細かく所望に調節するようにしても好適である。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態と同様にMVA方式の液晶表示装置について開示するが、画素電極のエッジ近傍に設けられる配向制御構造の形態が異なる点で相違する。
この液晶表示装置は、図1で概略示した第1の実施形態の場合と同様に、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。透明ガラス基板11には画素電極15やデータバスライン21、ゲートバスライン(不図示)等が、透明ガラス基板12にはカラーフィルター17や共通電極18等がそれぞれ形成されている。
この液晶表示装置では、図14(a)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されている。
他方、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン31がスリットパターン23の延在方向とほぼ平行となるように共通電極に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
更に、透明ガラス基板12の表面には、図14(a),(b)(I−I'及びII−II'による断面図)に示すように、スリットパターン31から斜めに分岐するように、画素電極15のエッジに沿ってスリットパターン32がスリットパターン31と一体形成されており、スリットパターン32の幅がスリットパターン31の幅よりも狭く形成されている。
この結果、図15(a),(b)に示すように、スリットパターン32による配向制御の強さが画素電極15上のスリットパターン23による配向制御よりも弱くなる。このとき、スリットパターン32による液晶配向が、スリットパターン23の伸びる方位に対して直交方向からずれて配向するようになる。こうして、液晶分子がスリットパターン32に対してほぼ45°方位且つ画素電極15上のスリットパターン23に対して直交方位に配向する理想的な状態が安定に実現できる。
〔具体的構成例〕
図14に示したように、画素電極、能動素子(TFT)、データバスライン、ゲートバスライン等を有する透明ガラス基板(TFT基板)11には、画素電極に液晶配向用のスリットパターン23を、共通電極等を有する透明ガラス基板(CF基板)12には、共通電極に液晶配向用のスリットパターン31、及び画素電極のエッジに沿って形成した補助制御用のスリットパターン32をそれぞれ形成し、CF基板上のスリットパターン32の幅を、当該エッジに非平行及び非垂直に配置したスリットパターン31の幅より狭くした。
画面サイズ15型、画素数1024×768(XGA)のTFT基板を用いた。画素ピッチは297μmである。TFT基板上のスリットパターン23は、その延在する方位が画素電極のエッジに対してほぼ45°方位になるように形成した。スリット幅は10μmとした。CF基板上のスリットパターンについては、スリットパターン31をその延在する方位が画素電極のエッジに対してほぼ45°方位になるように、スリットパターン32を画素電極のエッジに沿って形成し、スリットパターン31の幅を10μm、スリットパターン32の幅を5μmとした。スリットパターン32と画素電極との重なりは5μmとした。
こうして作製した各基板表面に、配向膜を塗布形成した。ここでは、基板上に配向膜材料をスピンコートし、80℃で1分(ホットプレート使用)のプリベークを行った後、180℃で60分(クリーンオーブン使用)の本ベークを行った。このようにして配向膜を形成した各基板をスリットパターンのピッチが互いに半ピッチずれるように貼り合わせて空セルを作製した。セルギャップを4μm、スリットパターンの間隙部の距離を25μmとした。こうして作製した空セルに液晶材料を注入し、諸々の後工程を経て液晶表示装置を完成させた。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
−変形例−
ここで、第4の実施形態の変形例について説明する。この変形例では、第4の実施形態の液晶表示装置において、CF基板に配向制御構造としてスリットパターンを形成する代わりに土手状パターンを形成する。
この液晶表示装置では、図16(a)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されている。
なおこの場合、スリットパターン23の代わりに、当該スリットパターン23と同じ部位に線状突起である土手状パターンを設けても良い。
他方、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造である土手(線状突起)状パターン41がスリットパターン23の延在方向とほぼ平行となるように共通電極上に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
更に、透明ガラス基板12の表面には、図16(a),(b)(I−I'及びII−II'による断面図)に示すように、土手状パターン41から斜めに分岐するように、画素電極15のエッジに沿って土手状パターン42が土手状パターン41と一体形成されており、土手状パターン42の幅が土手状パターン41の幅よりも狭く形成されている。
この結果、図17(a),(b)に示すように、土手状パターン42による配向制御の強さが画素電極15上のスリットパターン23による配向制御よりも弱くなる。このとき、土手状パターン42による液晶配向が、スリットパターン23の伸びる方位に対して直交方向からずれて配向するようになる。こうして、液晶分子が土手状パターン42に対してほぼ45°方位且つ画素電極15上のスリットパターン23に対して直交方位に配向する理想的な状態が安定に実現できる。
〔具体的構成例〕
本例の構成は、以下の記載を除いて第4の実施形態の具体的構成例と同じである。図16に示したように、CF基板側に土手状パターンを形成して、その伸びる方位を画素電極15のエッジに対して45°方位になるもの(土手状パターン41)と、画素電極15のエッジに沿うもの(土手状パターン42)との2種類とし、両者の幅を異ならせた。土手状パターン41の幅を10μm、土手状パターン42の幅を3μmとした。土手状パターン42と画素電極15との重なりを5μmとした。
土手材料には、感光性アクリル樹脂PC−335(JSR製)を用いた。土手状パターンの形成は、基板上に当該樹脂をスピンコートし、90℃で20分のベーク(クリーンオーブン使用)を行い、フォトマスクを用いて選択的に紫外光を照射し、有機アルカリ系現像液(TMAHO 0.2wt%水溶液)で現像し、200℃で60分のベーク(クリーンオーブン使用)を行うことによって行った。土手状パターンを形成したCF基板に、アッシング処理を行った後、垂直配向膜を塗布した。このアッシングは、酸素プラズマ雰囲気中で500Wの電力を約1分印加することで行った。
以上説明したように、本変形例によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
なお、第4の実施形態及びその変形例のポイントは、配向制御構造の幅・形態を変化させたことであり、画素電極15のエッジとの重なり幅などその他の条件はこれに限定されるものではない。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。ここでは、第4の実施形態と同様のMVA方式の液晶表示装置について開示するが、画素電極のエッジ近傍に設けられる配向制御の形態が異なる点で相違する。
この液晶表示装置は、図1で概略示した第1の実施形態の場合と同様に、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。透明ガラス基板11には画素電極15やデータバスライン21、ゲートバスライン(不図示)等が、透明ガラス基板12にはカラーフィルター17や共通電極18等がそれぞれ形成されている。
この液晶表示装置では、図18(a)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されている。
なおこの場合、スリットパターン23の代わりに、当該スリットパターン23と同じ部位に線状突起である土手状パターンを設けても良い。
他方、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造である土手(線状突起)状パターン41がスリットパターン23の延在方向とほぼ平行となるように共通電極上に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
更に、透明ガラス基板12の表面には、図18(a),(b)(I−I'及びII−II'による断面図)に示すように、土手状パターン41から斜めに分岐するように、画素電極15のエッジに沿って土手状パターン(補助土手)42が土手状パターン41と一体形成されており、TFT基板の画素電極とCF基板の共通電極との間に電圧を印加されていない状態において、土手状パターン42上における液晶層13の液晶分子が、非垂直方向に配向するように構成する。
なおこの場合、土手状パターン41,42の代わりに、当該土手状パターン41,42と同じ部位に線状突起であるスリットパターンを設けても良い。
ここで、液晶配向方位は電圧印加時に暗線を発生させる液晶分子の配向方位と等しい方位、すなわち土手状パターン42の延在する方位と平行な方位となる。これにより、電圧印加時において、暗線はあらかじめ非垂直配向とさせた土手状パターン42上にのみ安定に発生し、当該暗線発生による実質的な悪影響が除去される。
〔具体的構成例〕
本例の構成は、以下の記載を除いて第4の実施形態の具体的構成例と同じである。図18に示したように、画素電極15のエッジに沿って配置した土手状パターン42上の液晶分子を非垂直配向とした。非垂直配向は、土手状パターン42上のみに選択的にアッシング処理を行わないことによって、土手状パターン42上に塗布された配向膜を弾かせることにより実現した。土手状パターン42の幅は10μmとした。土手状パターン42と画素電極15との重なりは4μmとした。
なお、本実施形態のポイントは、土手状パターン42上の液晶配向を非垂直配向としたことであり、画素電極15のエッジとの重なり幅などその他の条件はこれに限定されるものではない。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態について説明する。ここでは、第4の実施形態と同様のMVA方式の液晶表示装置について開示するが、画素電極のエッジ近傍に設けられる配向制御の形態が異なる点で相違する。
この液晶表示装置は、図1で概略示した第1の実施形態の場合と同様に、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。透明ガラス基板11には画素電極15やデータバスライン21、ゲートバスライン(不図示)等が、透明ガラス基板12にはカラーフィルター17や共通電極18等がそれぞれ形成されている。
この液晶表示装置では、図19(a)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11には、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されている。
なおこの場合、スリットパターン23の代わりに、当該スリットパターン23と同じ部位に線状突起である土手状パターンを設けても良い。
他方、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造である土手(線状突起)状パターン41がスリットパターン23の延在方向とほぼ平行となるように共通電極上に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
更に、透明ガラス基板12の表面には、図19(a),(b)(I−I'による断面図)に示すように、土手状パターン41から斜めに分岐するように、画素電極15のエッジに沿って方向性を有する形状、ここでは断面三角形状であり、土手状パターン41から遠くなるほど先細りとなる形状の複数の突起物の集合体として、土手状パターン(補助土手)43が土手状パターン41とともに形成されている。
なおこの場合、土手状パターン41,43の代わりに、当該土手状パターン41,43と同じ部位にスリットパターンを設けても良い。
ここで、土手状パターン43による当該方向性の方位は、電圧印加時に暗線を発生させる液晶分子の配向方位と等しい方位、すなわち土手状パターン43の延在する方位と平行な方位とする。これにより、電圧印加時において、暗線は方向性を有する土手状パターン43上にのみ安定に発生するようになり、暗線発生に起因する悪影響が除去され、実質的に高いパネルの光透過率を実現できる。
〔具体的構成例〕
本例の構成は、以下の記載を除いて第4の実施形態の具体的構成例と同じである。図19に示したように、画素電極15のエッジに沿って配置した土手状パターン43の形状を、基板平面方向に方向性を有する形状とした。方向性を有する形状には断面二等辺三角形状を用いた。三角形の底辺は5μm、高さは9μmとして、複数個(本実施形態では4個)の三角形状をつなぎ合わせて配置するようにした。土手状パターン43と画素電極15との重なりは4μmとした。
この方向性を有する土手状パターン43は、近接する画素電極15のエッジに対してほぼ45°方位に伸びる土手状パターン41から外に伸びていくような方向性を持たせて配置する必要がある。この配置により、土手状パターン43の部位に安定に暗線ができるような配向制御が実現できる。
ここで、本実施形態のポイントは、画素電極のエッジに沿う土手形状に方向性を持たせたことであり、当該エッジとの重なり幅などその他の条件はこれに限定されるものではない。
なお、図20(a),(b)(I−I'による断面図)に示すように、方向性を有する土手状パターン43をCF基板ではなくTFT基板に設けても良く、更には双方の基板に設けても好適である。この場合、土手状パターン43は断面三角形状であり、図19(a)の場合とは逆に、土手状パターン41に近づくほど先細りとなる形状となる。
(第7の実施形態)
以下、本発明の第7の実施形態について説明する。ここでは、第4の実施形態と同様のMVA方式の液晶表示装置について開示するが、画素電極のエッジ近傍に設けられる配向制御の形態が異なる点で相違する。
この液晶表示装置は、図1で概略示した第1の実施形態の場合と同様に、所定間隔をあけて対向する一対の透明ガラス基板11,12と、これら透明ガラス基板11,12間に狭持される液晶層13とを備えて構成されている。透明ガラス基板11には画素電極15やデータバスライン21、ゲートバスライン(不図示)等が、透明ガラス基板12にはカラーフィルター17や共通電極18等がそれぞれ形成されている。
この液晶表示装置では、図21(a)に示すように、TFT基板となる透明ガラス基板11の表面には、画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン23が画素電極15に形成されている。
なおこの場合、スリットパターン23の代わりに、当該スリットパターン23と同じ部位に線状突起である土手状パターンを設けても良い。
他方、CF基板となる透明ガラス基板12の表面には、対向して配置される透明ガラス基板11の画素電極15のエッジに対して斜めに延在する配向制御構造であるスリットパターン31がスリットパターン23の延在方向とほぼ平行となるように共通電極に形成されており、これにより液晶層13の各画素に所定の分割、例えば4分割配向が施される。
更に、透明ガラス基板12の表面には、図21(a),(b)に示すように、スリットパターン31から斜めに分岐するように、画素電極15のエッジに沿ってスリットパターン44がスリットパターン31と一体形成されている。
なおこの場合、スリットパターン31,44の代わりに、当該スリットパターン31,44と同じ部位に線状突起である土手状パターンを設けても良い。
ここで、画素電極15と共通電極18との間に電圧を印加された状態において、スリットパターン44上における液晶層13の少なくとも一部の液晶分子が、垂直方向に配向するように構成される。具体的には、CF基板のスリットパターン44に対向する部分の少なくとも一部に画素電極15が存しないように構成される。
パターニング時におけるショットムラを引き起こす一要素である画素電極の斜め電界を強めている原因の一つに、隣接データバスラインの電界の影響がある。本実施形態では、データバスライン21と画素電極15との間に、液晶配向が(垂直のまま)変化しない領域を設けることによって、画素電極15上の液晶配向に及ぼすバスラインの影響が排除できるため、画素電極15のエッジの斜め電界を弱めることができ、ショットムラの発生が抑止される。
〔具体的構成例〕
本例の構成は、以下の記載を除いて第4の実施形態の具体的構成例と同じである。図21に示したように、画素電極15のエッジに対してほぼ45°方位に配置したスリットパターン31の幅、および画素電極15のエッジに沿って配置したスリットパターン44の幅を共に10μmとして、データバスライン21とスリットパターン44との重なりを2μmとした。
画素電極15と隣接データバスライン21の距離を10μmとした。これによって画素電極15とデータバスライン21との間に電極のまったくない領域が8μm存在することとなる。これにより、当該領域には電極が存在しないため、その周囲の電極に電圧が印加されても、この領域では液晶分子は垂直配向状態を維持する。
更に、この電極の存在しない領域に選択的に絶縁膜を成膜することで、この領域のセル厚を他領域より薄くすることで、より安定に垂直配向状態が実現できる。
なお、本実施形態のポイントは、電圧印加時において画素電極とバスラインの間の液晶分子が垂直配向状態となるようにしたことであり、画素エッジとの重なり幅などその他の条件はこれに限定されるものではない。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記第1の基板上の前記画素電極のエッジ近傍の一部に、前記画素電極の領域内で前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力の第1の方向、及び前記エッジ近傍で当該エッジに起因して液晶分子に付与される配向規制力の第2の方向のいずれとも異なる第3の方向に配向規制力を付与する配向制御構造が局所的に設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
(付記2)前記配向制御構造は、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成された複数の微細スリット、又は前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極上に形成された複数の微細突起であることを特徴とする付記1に記載の液晶表示装置。
(付記3)前記各微細スリット又は前記各微細突起は、少なくともその一部において形状及び/又は配置間隔が異なるように形成されていることを特徴とする付記2に記載の液晶表示装置。
(付記4)前記配向制御構造は、前記画素電極以外の部位に形成された窪みであることを特徴とする付記1に記載の液晶表示装置。
(付記5)前記第1の方向と前記第2の方向とのなす角φ1が鈍角となる場合に、前記第2の方向と前記第3の方向とのなす角φ2が前記角φ1よりも大きくなるように、前記配向制御構造が形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記6)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記7)前記第2の基板に、前記液晶層の液晶分子を前記第1の方向に配向規制する他の配向制御構造が設けられていることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記8)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加した際に、前記画素電極のエッジに起因して前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力により、当該エッジ近傍で隣接する液晶分子の配向方向に不揃いが生じる場合に、前記第1の基板上の前記エッジ近傍に、当該エッジ近傍を含めた液晶分子の配向をほぼ同一に整列させるように、前記エッジ近傍の液晶分子に配向規制力を付与する配向制御構造が局所的に設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
(付記9)前記配向制御構造は、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成された複数の微細スリット、又は前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極上に形成された複数の微細突起であることを特徴とする付記8に記載の液晶表示装置。
(付記10)前記各微細スリット又は前記各微細突起は、少なくともその一部において形状及び/又は配置間隔が異なるように形成されていることを特徴とする付記9に記載の液晶表示装置。
(付記11)前記配向制御構造は、前記画素電極以外の部位に形成された窪みであることを特徴とする付記8に記載の液晶表示装置。
(付記12)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記8〜11のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記13)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記第1の配向制御構造の幅が前記第2の配向制御構造の幅よりも広いことを特徴とする液晶表示装置。
(付記14)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極又は前記対向電極に形成されたスリットであることを特徴とする付記13に記載の液晶表示装置。
(付記15)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極上又は前記対向電極上に形成された突起であることを特徴とする付記13に記載の液晶表示装置。
(付記16)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記13〜15のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記17)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加されていない状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の液晶分子が、前記基板に対して非垂直方向に配向することを特徴とする液晶表示装置。
(付記18)前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の液晶分子の配向方向が、当該第2の配向制御構造の延在方向にほぼ等しいことを特徴とする付記17に記載の液晶表示装置。
(付記19)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極又は前記対向電極に形成されたスリットであることを特徴とする付記17又は18に記載の液晶表示装置。
(付記20)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極上又は前記対向電極上に形成された突起であることを特徴とする付記17又は18に記載の液晶表示装置。
(付記21)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記17〜20のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記22)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加された状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の少なくとも一部の液晶分子が、垂直方向に配向することを特徴とする液晶表示装置。
(付記23)前記第2の配向制御構造が前記第2の基板上に設けられており、前記第1の基板の前記第2の配向制御構造に対向する部分の少なくとも一部に前記画素電極が存しないことを特徴とする付記22に記載の液晶表示装置。
(付記24)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成されたスリットであることを特徴とする付記22又は23に記載の液晶表示装置。
(付記25)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記エッジの延在方向に対して斜めに前記画素電極に形成された突起であることを特徴とする付記22又は23に記載の液晶表示装置。
(付記26)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記22〜25のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記27)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、前記第2の配向制御構造は、基板平面方向に方向性を有する形状の集合体からなるものであることを特徴とする液晶表示装置。
(付記28)前記第2の配向制御構造は、同一基板上で近接する前記第1の配向制御構造から外方へ延在するように形成されていることを特徴とする付記27に記載の液晶表示装置。
(付記29)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極又は前記対向電極に形成されたスリットであることを特徴とする付記27又は28に記載の液晶表示装置。
(付記30)前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極上又は前記対向電極上に形成された突起であることを特徴とする付記27又は28に記載の液晶表示装置。
(付記31)前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする付記27〜30のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(付記32)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置における前記液晶層の液晶分子の液晶配向方法であって、前記第1の基板上の前記画素電極のエッジ近傍の一部に、前記画素電極の領域内で前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力の第1の方向、及び前記エッジ近傍で当該エッジに起因して液晶分子に付与される配向規制力の第2の方向のいずれとも異なる第3の方向に配向規制力を付与することを特徴とする液晶配向方法。
(付記33)画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置における前記液晶層の液晶分子の液晶配向方法であって、前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加した際に、前記画素電極のエッジに起因して前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力により、当該エッジ近傍で隣接する液晶分子の配向方向に不揃いが生じる場合に、前記第1の基板上の前記エッジ近傍に、当該エッジ近傍を含めた液晶分子の配向をほぼ同一に整列させるように、前記エッジ近傍の液晶分子に配向規制力を付与することを特徴とする液晶配向方法。
本発明によれば、表示画素領域外及びその近傍に発生する斜め電界に起因する表示画素領域内の配向異常を改善し、液晶配向を安定的且つ理想的な状態に制御することで、表示ムラの発生を抑止してパネルの光透過率の大幅な向上を図り、信頼性の高い液晶表示装置を実現することが可能となる。
11,12 透明ガラス基板
13 液晶層
14 絶縁層
15 画素電極
16a,16b 配向膜
17 カラーフィルター
18 共通電極
19,20 偏光子
21 データバスライン
22,41,42 土手状パターン
23,31,32,44 スリットパターン
24 窪み
25 微細スリットパターン
26 微細突起パターン

Claims (12)

  1. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加した際に、前記画素電極のエッジに起因して前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力により、当該エッジ近傍で隣接する液晶分子の配向方向に不揃いが生じる場合に、
    前記第1の基板上の前記エッジ近傍に、当該エッジ近傍を含めた液晶分子の配向をほぼ同一に整列させるように、前記エッジ近傍の液晶分子に配向規制力を付与する配向制御構造が局所的に設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、
    前記第1の配向制御構造の幅が前記第2の配向制御構造の幅よりも広いことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極又は前記対向電極に形成されたスリットであることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の配向制御構造及び/又は前記第2の配向制御構造は、前記画素電極上又は前記対向電極上に形成された突起であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶層は、その液晶分子の誘電率異方性が負であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、
    前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加されていない状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の液晶分子が、前記基板に対して非垂直方向に配向することを特徴とする液晶表示装置。
  7. 前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の液晶分子の配向方向が、当該第2の配向制御構造の延在方向にほぼ等しいことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、
    前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加された状態において、前記第2の配向制御構造上における前記液晶層の少なくとも一部の液晶分子が、垂直方向に配向することを特徴とする液晶表示装置。
  9. 前記第2の配向制御構造が前記第2の基板上に設けられており、前記第1の基板の前記第2の配向制御構造に対向する部分の少なくとも一部に前記画素電極が存しないことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
  10. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の少なくとも一方に、前記画素電極のエッジの延在する方向に対して非直交及び非平行の方位に伸びる第1の配向制御構造と、前記エッジの延在する方向に対して平行な方位に伸びる第2の配向制御構造とが設けられており、
    前記第2の配向制御構造は、基板平面方向に方向性を有する形状の集合体からなるものであることを特徴とする液晶表示装置。
  11. 前記第2の配向制御構造は、同一基板上で近接する前記第1の配向制御構造から外方へ延在するように形成されていることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
  12. 画素電極及び能動素子を有する第1の基板と、対向電極を有する第2の基板とが、前記各電極を対向させて液晶層を挟持してなる液晶表示装置における前記液晶層の液晶分子の液晶配向方法であって、
    前記画素電極と前記対向電極との間に電圧を印加した際に、前記画素電極のエッジに起因して前記液晶層の液晶分子に付与される配向規制力により、当該エッジ近傍で隣接する液晶分子の配向方向に不揃いが生じる場合に、
    前記第1の基板上の前記エッジ近傍に、当該エッジ近傍を含めた液晶分子の配向をほぼ同一に整列させるように、前記エッジ近傍の液晶分子に配向規制力を付与することを特徴とする液晶配向方法。
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